本記事では、志木市職員採用試験の面接対策で必要な、志木市の特徴基礎データ行政課題重点政策面接の流れ想定される質問評価の観点についてまとめています。

志木市役所の面接試験では、「なぜ志木市を志望したのか」「市職員として何に取り組みたいのか」「これまでの経験を市政でどう活かすのか」といった、市政の現状への理解を前提とした質問が想定されます。志木市の第二次試験は集団討論と個人面接の二本立てで、人の中での振る舞いと、一対一での語りの両方が見られます。

本記事の掲載内容を参考に、自分の強みや関心と志木市政の接点を考え、面接での回答作りに役立ててください。

第1部|自治体研究編

志木市の特徴

本格的な面接対策をはじめる前に、まずは志木市の全体像を把握しておきましょう。(時間のない方はここだけでもチェック)

  • 面積9.05km²に76,187人が暮らし、人口密度は8,418人/km²に達する市である(住民基本台帳・令和8年1月1日現在)。
  • 県内40市を面積の小さい順に並べると、志木市は蕨市に次ぐ2番目にあたる。市域の狭さが、市政のあらゆる判断の前提になっている。
  • さいたま市・朝霞市・新座市・富士見市・三芳町と接する。歩いて市外へ出られる距離感の市であり、住民の生活圏は市境の外へ自然に広がっている。
  • 市役所は中宗岡一丁目1番1号に置かれている。団体コードは11228-3。市の花はツツジ、市の木はモクセイ。
  • 職員採用試験は書類選考・第一次試験・第二次試験の3段階で行われ、最初の関門が受験申込書による書類選考である。
  • 一般事務職の募集人数は10人程度(民間企業等職務経験者・上級・中級・初級の合計枠)で、社会福祉士・学芸員の枠も同じ枠に含まれる。国籍・学歴は問わない
  • 市を退職した元職員を対象とする「元志木市職員(ウェルカムバック採用)」試験も実施されており、第一次試験が免除される。

志木市の基礎データ

面接に向けた自治体研究では、厳密な統計値を大量に暗記する必要はありませんが、「志木市の大体のスケール感」を知っておくことは重要です。

ここでは、人口規模、市域の広さ、位置関係など、市政の特徴を説明できる項目を優先的に整理しました。県全体の数値は、市の規模を相対的に見るための参考として添えています。

項目内容
総人口76,187人(住民基本台帳・令和8年1月1日現在)
総面積9.05km²(県内40市で2番目に小さい)
人口密度8,418人/km²(上記の総人口と総面積から算出)
65歳以上人口・高齢化率19,003人・24.9%(令和8年1月1日現在・住民基本台帳ベース)
75歳以上人口・75歳以上率11,662人・15.3%(令和8年1月1日現在・住民基本台帳ベース)
隣接自治体さいたま市、朝霞市、新座市、富士見市、入間郡三芳町
市役所所在地〒353-8501 埼玉県志木市中宗岡一丁目1番1号
市の花・市の木ツツジ・モクセイ
(参考)埼玉県の総人口7,287,169人(令和7年国勢調査速報)。うち93.6%が市部に居住
(参考)埼玉県の生産年齢人口平成12年の501万人をピークに、令和22年には380万人へ減少する見込み
(参考)埼玉県の85歳以上人口令和22年に約57万人。令和2年に比べ2倍以上に増加する見込み

志木市の人口・面積・隣接自治体・市の花木・市役所所在地は、公表値をもとに整理したものです(住民基本台帳・令和8年1月1日現在)。県内40市の面積の順位は、各市の公表値を当研究会が並べて確認したものです。65歳以上・75歳以上の人口と割合は、総務省が公表する住民基本台帳に基づく令和8年1月1日現在の値で、国勢調査とは調査が異なります。参考として並べた埼玉県の数値は、県が公表する資料から採りました。市の統計の最新値は、志木市公式サイトであわせてご確認ください。

数字から考えられる市政課題

志木市の人口密度8,418人/km²という数字は、市政の性格をよく表しています。市域が9.05km²しかないため、新しい土地を確保して何かを建てるという選択肢が、そもそも取りにくい市だといえます。

学校も、公園も、福祉の拠点も、既にある場所をどう使い直すかという話になりやすいのです。

もう一つの特徴は、生活圏が市の外へ広がっていることです。県全体では、令和7年国勢調査の速報で人口の93.6%が市部に居住しています(出典:令和7年国勢調査速報結果(埼玉県)|令和8年5月公表

市街地が連なる県南部では、隣の市との境目が暮らしの実感として意識されにくくなります。たとえば面接では、次のように市の条件と自分の関心を結び付けられます。

「志木市は面積が9平方キロほどで、県内でもとても狭い市だと知りました。新しく広い土地を確保するのが難しいぶん、今ある施設をどう使い直すかが大事になるのではと感じています。市民の方がどんな使い方を望んでいるのか、まずは声を集めるところに関わってみたいです」

志木市の経済・産業

県内総生産全国第5位の県の、南部にある住宅都市

埼玉県の県内総生産(名目)は令和4年度で24兆6,656億円、全国では20年連続の第5位です。実質でも24兆467億円と2年連続で増えました(出典:産業と雇用のすがた(県民経済計算)|令和7年度版

この経済規模を支えているのが、人口の93.6%が集まる市部です。

志木市は、その市部の中でも人口密度の高い地域に位置します。市域が狭く人口密度が高い市は、住む場所としての性格が強くなるのが一般的です。

働く場所が市外にあるということは、市の財政や施策を考えるうえで、昼と夜で市内にいる人が入れ替わることを意味します。日中に市内にいるのは誰かという視点は、子育て支援や高齢者施策を語るときに効いてきます。

市域が狭いことの裏返し

面積9.05km²は、県内40市の中で蕨市に次ぐ小ささです。この条件には不利な面だけでなく、有利な面もあります

市役所から市内のどこへでも短時間で行けるということは、職員が現場へ足を運びやすい市だということでもあります。

面接で市の課題を語るとき、狭さを弱点としてだけ挙げるのはもったいない使い方です。移動時間が短い、住民との距離が近い、施策の効果が市内全体に届きやすい。

こうした裏側の意味まで話せると、市の条件を理解している受験者だと伝わります。

市の外とどう付き合うか

志木市が接するのは、さいたま市・朝霞市・新座市・富士見市・三芳町です。市域が狭いぶん、通勤も通学も買い物も、市の外との行き来が日常になります。

たとえば、志木市に住みながら隣の市の病院に通い、さらに別の市の商業施設で買い物をするという暮らし方は、この地域では珍しいものではありません。行政サービスは市の区域で線を引きますが、住民の暮らしはその線をまたいで続いています。

制度の区切りと生活の実感がずれるという状態は、狭い市域の自治体に共通する宿題です。

行政の側から見れば、公共交通も、広域の防災も、隣接自治体との調整を抜きにしては成り立ちません。単独で完結しない前提に立ったうえで、志木市が自前で何をするのかを考える。

この順序で話せると、市の仕事への理解が伝わります。

志木市の主な行政課題

ここまでの数字を踏まえると、志木市を含む埼玉県内の市が向き合っている課題が見えてきます。面接で「市の課題」を聞かれたときの引き出しとして、次の4つを押さえておきましょう。

支える側の人口が細っていく

埼玉県5か年計画は、県の生産年齢人口(15〜64歳)が平成12年(2000年)の501万人をピークに、令和22年(2040年)には380万人へ減少すると見通しています(出典:埼玉県5か年計画(ダイジェスト版)|令和4年3月

40年で120万人以上が減る計算です。働く世代が減るということは、税を納める人も、地域の活動を担う人も、市役所で働く人も減っていくということです。

市の仕事を語るときは、人手が今より少ない前提で何を続けるかという視点を持ちましょう。

85歳以上人口が2倍以上になるという見通し

埼玉県の75歳以上人口は令和7年に約121万人、令和32年(2050年)には約146万人に達する見込みです。さらに85歳以上人口は令和22年(2040年)に約57万人となり、令和2年に比べ2倍以上に増える見通しが示されています(出典:埼玉県の高齢化の状況|令和2年・推計

85歳を超える方が増えるということは、介護や医療の必要度が高い層が厚くなるということです。住宅が密集した市では、そうした方々をどう把握し、どう支えるかが具体的な課題になります。

では、志木市はいま県の中でどこに立っているのか。総務省の住民基本台帳に基づく令和8年1月1日現在の値では、志木市の高齢化率は24.9%で、同じベースの県全体27.0%を2ポイント余り下回ります

65歳以上人口は19,003人です(出典:住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数(総務省)|令和8年1月1日現在

ただし75歳以上は11,662人・15.3%で、県全体の16.0%とほとんど差がありません。県より若い市でありながら、後期高齢者の割合は県並みという組み合わせです。

なお県の推計は国勢調査をもとにした値なので、この住民基本台帳の数字と直接比べることはできません。

この組み合わせは、面接で使える読み方を一つ与えてくれます。高齢化率が低いことは、備える時間が残っているという意味でしかありません

9.05km²の市域に住宅が密集し、新しい用地を確保しにくい条件のもとで、必要度の高い方が増える局面に何をどこへ配置しておくか。この問いに自分の考えを持っていれば、「高齢化が課題です」で止まる答えとは明確に差がつきます。

密集した市域での避難のかたち

埼玉県地震被害想定調査で最も被害が大きくなるのは関東平野北西縁断層帯地震で、避難所避難者は144,968人、建物全壊は揺れによるものが53,013棟と想定されています(30年以内の発生確率は0.008%以下)(出典:埼玉県地震被害想定調査|平成24〜25年度

同じ想定では液状化による建物全壊も2,116棟、死者は3,599人と見込まれています。市域が9.05km²の市では、避難所として使える施設の数も限られます。

防災に触れるなら、備蓄や訓練の話にとどめず、限られた施設をどう配分するかという難しさまで踏み込めると、考えの深さが伝わります。

財政という前提条件

埼玉県の財政力指数は令和5年度決算で0.73、経常収支比率は96.2%です(出典:総務省 財政状況資料集(埼玉県)|令和5年度

同じ決算の健全化判断比率は実質公債費比率10.8%・将来負担比率151.9%で、いずれも早期健全化基準を下回っています(出典:埼玉県の健全化判断比率|令和5年度決算

これは県の数字であり、市の財政がそのまま同じ状態にあるという意味ではありません。ただ、経常収支比率が9割を超える状況は、新しいことを始めるには何かを見直す必要があるという状態を示しています。

志木市の予算資料を読むときも、同じ指標を探してみてください。

志木市の重点政策|志木市が求める人財像と県の見通し

志木市の総合計画の内容と最新の施政方針は、市公式サイトの最新版で必ず確認しておきましょう。この節で扱うのは、受験案内に書かれた人財像と、志木市政を取り巻く県の見通しの2つです。

市が公表している人財像

志木市は受験案内で、「市民とともに汗をかき、自ら磨き続ける努力を惜しまない高い志と熱意ある人財」を求めるとしています。そのうえで、具体像として次の5点を挙げています(出典:志木市職員採用試験受験案内|令和8年度

  1. 地域の活動に積極的に関わりを持つことができる人
  2. 社会環境の変化による行政課題を発見し、柔軟に対応できる人
  3. 自らの職員力を高める努力を惜しまない人
  4. 今までの経験を、志木市のまちづくりに活かしたいという意欲のある人
  5. 誠実・公正で市民に信頼される人

注目したいのは、5点のうち3点が自分から動くことに関わっている点です。地域の活動に関わる、課題を発見する、自分を高める努力を続ける。

いずれも指示を受けてからの行動ではありません。志望動機や自己PRを組み立てるときは、この方向に沿った経験を選びましょう。

試験の目的として書かれていること

受験案内には、各試験の目的が明記されています。入庁後はいずれの職種も、電話対応や窓口業務などコミュニケーション能力が求められる接客業務、通知や法律などを読み解いて作成する文章理解・文書作成業務、パソコンを用いた事務処理などに携わるため、試験では「公務員として必要な一般知識・知能、課題に対する理解力・文章の表現力やコミュニケーション能力など」を確認する、という説明です。

つまり試験科目の一つひとつが、入庁後のどの場面に対応しているかまで示されているということです。論文試験は文書作成業務に、集団討論と個人面接は接客業務や庁内での意思疎通に対応します。

この対応関係を頭に入れておくと、「なぜこの試験があるのか」を自分の言葉で説明できるようになります。

受験する試験を採用年月日で特定する

志木市では、同じ年度内に複数の採用試験が並行して実施されることがあります。募集する職種や試験の中身が異なるため、受験案内は採用年月日で特定して読むのが確実です。表紙の年度だけを見て別の試験の案内を読み込んでいた、という取り違えは避けましょう。

悪い例「志木市の採用試験の情報は、ひととおり見て把握しています」

改善例「自分が受けるのは来年の4月採用の試験なので、その案内をもとに準備しました。試験の内容が案内ごとに違うと分かったので、そこは確かめながら読んでいます」

あわせて確認したい公式資料

すべてを読む必要はありません。志望動機に関係する資料を選び、重要な部分を自分の言葉で説明できるように準備しておきましょう。

  • 志木市職員採用試験の受験案内(自分が受ける採用年月日・職種のもの)
  • 志木市公式サイトの職員採用ページ(試験の日程・区分の最新情報)
  • 志木市の総合計画・最新の予算資料・広報紙
  • 県の統計資料と埼玉県5か年計画(市政の背景を押さえる参考として)

なお、情報を知っていることと、面接でその情報を使って答えられることは、まったく別の能力です。数字を覚えただけの状態では、深掘りの一言で止まってしまいます。

当研究会では「答えられる形」まで仕上げるためのテキストとして、志木市役所専用の面接想定問答集をご用意しています。志木市の採用面接で問われる可能性がある質問について、「元公務員監修の回答例」「質問の意図」「回答のコツ」「想定される深掘り」などを収録しています。

志木市役所の想定問答集を見る

第2部|面接対策編

志木市役所の面接の概要

ここからは、志木市役所の採用試験の流れと、面接で問われやすい質問の全体像、合否を分ける質問への備え方を、公式資料と当研究会の分析に基づいて整理していきます。

志木市役所の試験の流れ

令和8年度の志木市職員採用試験は、書類選考・第一次試験・第二次試験の3段階です。特徴は二つあります。

ひとつは最初の関門が受験申込書による書類選考であること、もうひとつは第二次試験の口述試験が集団討論と個人面接の二本立てであることです。

項目内容(令和8年度・一般事務職)
選考の段階書類選考 → 第一次試験 → 第二次試験の3段階
書類選考受験申込書による選考。民間企業等職務経験者は「アピールシート」、学芸員は「卒業論文概要調書」を含む
第一次試験筆記試験、適性試験(職務遂行上必要な適性についての試験)、論文試験(表現力及び理解力についての試験)の3種
筆記試験の内容一般事務職【上級】(事務・社会福祉士・学芸員)は「一般教養についての試験(公務員試験)」と「SPI3(民間型試験)」の選択制。【民間企業等職務経験者】はSPI3、【中級・初級】は一般教養、技術職(土木・建築)と保健師は専門的知識についての試験
第二次試験口述試験として①集団討論②個人面接を実施
障がい者対象の区分筆記試験と集団討論を免除し、論文試験・適性検査・個人面接を実施
配点各試験の配点について、受験案内に記載はありません
受験申込書書類選考合格者に郵送される。記載内容確認欄(最下欄)に署名し、顔写真を貼付して第一次試験当日に提出
募集人数(一般事務職)10人程度(民間企業等職務経験者・上級・中級・初級の合計枠。社会福祉士・学芸員も同枠に含まれる)。国籍・学歴は問わない
元職員向けの区分「元志木市職員(ウェルカムバック採用)」試験。正規職員として1年以上の勤務経験があり、退職後15年以内かつ55歳未満の元職員が対象で、第一次試験が免除される

上記は志木市の令和8年度職員採用試験受験案内および市公式サイトの採用情報にもとづく一般事務職のものです。志木市では同じ年度内に採用年月日の異なる複数の採用試験が実施されることがあり、試験の構成が異なる場合があります。受験の際は、必ずご自身が受ける試験の最新の受験案内をご確認ください。

POINT|筆記を選べる区分は、選び方も準備のうち

一般事務職【上級】は、筆記試験を「一般教養についての試験(公務員試験)」と「SPI3(民間型試験)」から選べます。公務員試験の対策を積み上げてきた人は前者、民間企業と併願していてSPI3の受検経験がある人は後者、という判断になりますが、決め手は本番までに残された時間で、どちらの得点をより伸ばせるかです。迷ったまま両方に手を出すのが一番もったいない使い方になります。早い段階で一方に絞り、空いた時間を論文と口述の準備へ回しましょう。

志木市役所が求める人物像

第1部で見たとおり、志木市は求める人財像を受験案内で公表しています。「市民とともに汗をかき、自ら磨き続ける」という一文と、5点の具体像です。

この5点は、そのまま面接での評価軸として読めます。

試験の構成もこれと重なります。第一次の論文試験で表現力と理解力を、第二次の集団討論で人の中での動き方を、個人面接で一人の人物としての在り方を確かめる並びです。

面接対策の言葉に翻訳すれば、「地域の活動に自分から関わる姿勢」「変化の中で課題を見つける力」「学び続ける習慣」の3点が軸になります。自己PRでは「努力を続けられます」と述べるだけでなく、その努力によって何が変わったのかまで説明しましょう。

想定される質問

面接で聞かれることは7つのカテゴリーに分かれる

当研究会では、全国の自治体・官公庁の面接想定問答を分析し、聞かれる質問を7つのカテゴリーに体系化しています。志木市の面接も、この見取り図の上で準備すれば、基本的な抜け漏れは防げます。

カテゴリー代表質問ここで見られていること
① 導入・アイスブレイク今日はよく眠れましたか張りつめた場面をほぐす受け答えができるか
② 動機・志望公務員という働き方を選んだ理由を教えてください職業選択の筋道が自分の経験とつながっているか
③ 自己理解集団の中では、どんな役回りになることが多いですか自分の立ち位置を客観的に把握しているか
④ 経験・行動意見をまとめる場面で工夫したことはありますか合意をつくる過程で、自分が何をしたか
⑤ 学業・経歴学んだことの中で、今も役に立っていることは何ですか学びを仕事へ接続して考える習慣があるか
⑥ 適性・将来10年後、どんな職員でありたいですか自分を高め続けるという言葉の中身の具体性
⑦ 公共性・社会性行政が市民に情報を伝えるとき、大切なことは何だと思いますか公平さと分かりやすさについての自分なりの考え

ただし、この7カテゴリーは志木市に限らず全国の官公庁でほぼ共通です。受験者全員が対策してくる領域なので、ここでは大きな差がつきにくいのです。

では、どこで差がつくのか。それが次の「志木市ならでは」の質問です。

合否を分けるのは「志木市役所ならでは」の質問

「なぜ埼玉県庁ではなく、志木市役所なのですか」
「志木市の魅力と課題を、それぞれ挙げてください」

どちらも志木市の現状を知らなければその場では答えようがない質問ですが、逆に言えば、材料さえ持っていれば、他の受験者との違いをはっきり示せる質問でもあります。こうした質問に答えるための「志木市の事実」を、面接で使いやすいものに絞り、答え方とセットで整理しました。

質問テーマ知っておきたい志木市の事実答え方のヒント
市の規模と位置面積9.05km²は県内40市で2番目に小さく、人口は76,187人、人口密度は8,418人/km²(住民基本台帳・令和8年1月1日現在)狭さを弱点としてだけ挙げず、職員が現場へ足を運びやすいという裏側の意味まで話します
なぜ県庁ではなく市役所か県は7,287,169人を対象に政策を組むが、志木市は9.05km²の中で7万人余りの暮らしに直接向き合う役割の違いの説明で終えず、市域が狭いからこそできる住民との距離の近さを具体例で語ります
市の課題志木市の高齢化率24.9%は住民基本台帳ベースの県平均27.0%より低いが、75歳以上率15.3%は県の16.0%とほぼ同水準(令和8年1月1日現在)人口減少という総論で終えず、備える時間が残っているうちに密集した市域で何をどこへ配置するかという実務に落とします
市の求める人財像受験案内は「市民とともに汗をかき、自ら磨き続ける努力を惜しまない高い志と熱意ある人財」を掲げ、5点の具体像を示している5点を暗唱せず、自分の経験に当てはまる項目を一つ選び、そのときの行動を細部まで語ります
試験への向き合い方選考は書類選考から始まる3段階。第二次は集団討論と個人面接の二本立てで、上級は筆記を公務員試験型とSPI3から選べる集団討論と個人面接で見られるものの違いを述べ、どちらにどう備えたかを行動として示します

使い方のコツは、5つ全部を覚えることではありません。自分の志望分野に近いテーマを1〜2つ選び、「事実 → 自分の問題意識 → 市職員としてやりたいこと」という一続きの話に編んでおくことです。

想定される評価の観点

面接は、前述の「求める人財像」に照らして「これまでに実際どう行動してきたか」を確かめる場です。いわゆるコンピテンシー評価が基本にあり、答えの美しさではなく、経験の中身と行動の再現性が見られています。

評価の観点面接でどう確かめられるか準備のポイント
地域の活動に自分から関わる姿勢求める人財像の1点目に対応する行動が、経験として語れるか志木市は市域が9.05km²と狭く、現場に足を運びやすい市です。地域の行事や活動に参加した経験を、参加のきっかけから思い出しておく
変化の中で課題を見つける力集団討論で、与えられた題から論点を立てられるか第二次は集団討論と個人面接の二本立てです。討論では意見を出す役だけでなく、論点を整理する役も担えるよう練習しておく
学び続ける習慣「自ら磨き続ける」という言葉に、続けている行動が伴っているか資格の勉強でも読書でも、続けている理由と、そこから仕事に持ち込めるものを言葉にしておく

なお、公務員の個人面接では、ひとつの話題に対して「そのとき、あなたは具体的に何をしたのですか」と2回、3回と深掘りされることが多いです。志木市では集団討論での発言も、その後の個人面接で話題にされる可能性があります。

自分の言葉で細部まで語れる実体験に根ざした答えを事前に用意しておきましょう。

本番までの準備6ステップ

ここまでの内容を、準備の手順に落とし込みます。

  1. 自分が受ける採用年月日の受験案内を入手し、書類選考で提出する受験申込書の記入項目を確認する(面接での発言と食い違わないように)
  2. 高校・大学生活の経験を棚卸しする。学業・課外活動・アルバイトから、話せる具体例を1つずつ用意する
  3. 7カテゴリーの代表質問に、それぞれ一言メモで答えを作る
  4. 自治体研究のインプットをする。この記事の前半部分を読み返し、9.05km²という市域の狭さと人口密度の高さから、志望分野に近い事実を2〜3個、自分の言葉で説明できるようにする
  5. 固有質問の材料を対応表から集め、「事実 → 自分の問題意識 → やりたいこと」の一続きの話に編む
  6. 集団討論の練習と個人面接の練習を分けて行う。討論では他の人の意見を受けて話す形を、面接では一つの経験を掘り下げて話す形を身につける

優先順位に注意

ステップ4〜5の自治体研究は、あくまで他の受験生と差をつけるための工程です。時間がない場合は、ステップ2の経験の棚卸しと、その経験を市の仕事へどうつなぐかという自己分析を優先してください。自分のことを語れない状態で市の知識だけを増やしても、面接の評価にはつながりません

なお、面接対策を独学かつ最短ルートで仕上げたい場合は、志木市役所専用の面接想定問答集を使う選択肢もあります。

志木市の採用面接で出題が想定される質問について、1問ごとに回答例・質問の意図・NG回答までをわかりやすく解説しているので、面接での受け答えをより具体的にイメージできるようになります。特に試験本番までに時間がない方は、必要に応じてご活用ください。

志木市役所の想定問答集を見る

さいごに

志木市の選考は、受験申込書による書類選考から始まり、第一次の筆記・適性・論文を経て、第二次の集団討論と個人面接で決まります。書いたもので選ばれ、書いたもので測られ、最後は話し方で確かめられる流れです。

市が求めているのは「市民とともに汗をかき、自ら磨き続ける努力を惜しまない高い志と熱意ある人財」でした。面積9.05km²、人口76,187人、人口密度8,418人/km²。

この狭さの中で暮らす人たちに、自分は何を届けたいのか。募集は一般事務職で10人程度です。

書類の一行目から面接の最後の一言まで、同じ人物として一貫していることが、この試験では効いてきます。