江別市消防本部を受験する方に向けて、面接で問われる前提となる組織研究の材料(本部の特徴・基礎データ・管轄地域の特性・消防課題・重点方針)と、面接本番の流れ・想定される質問・評価の観点を、1ページに整理しました。
江別市消防本部の面接試験では、「なぜ江別市消防本部を志望したのか」「消防官として何に取り組みたいのか」「自分の強みや経験を消防の仕事でどう活かしたいか」といった、組織への理解を前提とする質問が想定されます。
単独設置の消防本部としての管内の姿や、申込みの段階から求められる選考の作りを知っておくことで、どの消防本部にも当てはまる一般論を避け、江別市消防本部に固有の事情を踏まえた説得力のある説明がしやすくなります。
本記事の掲載内容を参考に、自分の強みや関心と江別市消防本部の仕事の接点を考え、面接での回答作りに役立ててください。組織研究の材料が多いほど、当日の受け答えに厚みが出ます。
第1部|組織研究編
江別市消防本部の特徴
本格的な面接対策をはじめる前に、まずは江別市消防本部の全体像を把握しておきましょう。(時間のない方はここだけでもチェック)
- 江別市消防本部は、人口約11万8千人の江別市を単独で管轄する市直営の消防本部。北海道ではなく江別市の組織であり、消防吏員の採用も江別市職員採用試験の消防区分として実施される。
- 管内には消防署1・出張所3(江別出張所・野幌出張所・大麻出張所)が置かれ、限られた署所体制で管内をカバーする。
- 消防本部は総務課・警防課・予防課の3課、消防署は管理課・消防課で構成される。総務課の内部には総務係・人材育成担当・消防団係のほか、消防指令共同・広域化担当が置かれている。
- 消防吏員(消防士などの階級を持つ職員)は129人(うち女性4人)が在籍する(令和8年5月時点の公表値)。
- 同時点の出動件数は火災41件・救急6,081件・救助104件で、件数の大半を救急が占める構図になっている。
- 消防本部の所在地は〒069-0817 江別市野幌代々木町80-8で、市役所本庁舎とは異なる場所にある。
- 採用試験は江別市総務部職員課が実施し、申込みの時点で自筆の論作文課題の提出が求められる点が、選考の入り口での特徴になっている。
江別市消防本部の基礎データ
面接に向けた組織研究では、厳密な統計値等を大量に暗記する必要はありませんが、「江別市消防本部の大体のスケール感」を知っておくことは重要です。
ここでは、管内人口、署所の数、職員体制、出動件数など、本部の規模と仕事量を説明できる項目を優先的に整理しました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 管内人口 | 117,761人(令和8年1月1日現在。65歳以上32.9%・75歳以上18.3%) |
| 設置形態 | 単独設置(構成1団体:江別市) |
| 消防署・出張所 | 消防署1・出張所3(江別出張所・野幌出張所・大麻出張所) |
| 消防吏員数 | 129人(うち女性4人) |
| 火災出動件数 | 41件 |
| 救急出動件数 | 6,081件 |
| 救助出動件数 | 104件 |
| 試験の段階 | 第一次=SPI3、第二次=体力診断テスト+面接(大学・短大・高校の部で共通) |
| 初任給 | 大学卒232,000円・短大卒216,500円・高校卒200,300円(令和8年4月1日現在) |
管内人口は総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」令和8年1月1日現在によります。消防吏員数と出動件数は、総務省消防庁が公表するデータのうち令和8年5月31日時点で収録されていた値です。集計の対象期間は公表元の掲載によりますので、他の年次の統計と並べて増減を論じるのではなく、本部の規模をつかむ目安としてお使いください。初任給は令和8年度の江別市職員採用試験案内(消防職)によります。
数字から考えられる江別市消防の課題
表を見て真っ先に気づくのは、火災と救急の出動件数の開きです。火災の出動が41件であるのに対し、救急の出動は6,081件と、桁が大きく違います。
消防吏員129人という体制が日々どこに向けられているかは、この2つの数字の比だけでもおおよその見当がつきます。江別市消防本部の仕事を「火を消す仕事」だけで思い描いていると、面接での受け答えが実態からずれてしまいます。
加えて、管内人口117,761人のうち65歳以上が32.9%、75歳以上が18.3%を占めています。
高齢化率32.9%という管内の年齢構成は、救急需要の多さと切り離しては考えられません。数字の解釈を、年齢構成という背景と結び付けて語れるようにしておきましょう。
管轄地域の特性と災害リスク
管轄地域の全体像
- 江別市消防本部の管轄は、単独設置の江別市1団体。署所は消防署1・出張所3で、限られた拠点数で管内をカバーする体制になっている(出典:江別市消防本部の組織|江別市)。
- 管内人口は117,761人(令和8年1月1日現在)で、65歳以上の割合は32.9%、75歳以上の割合は18.3%。
つまり江別市消防本部は、高齢化が進む管内を、限られた署所体制で支える単独設置の消防本部だと整理できます。この管内理解は、志望動機や「管轄の特徴」を尋ねられたときに、そのまま説明の骨格として使えます。
大規模災害への備えと組織の対応
北海道全体では、日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震が起きた場合、早期避難率が低いケースで死者数が最大約149,000人(日本海溝モデル・冬の夕)に達し、建物の全壊棟数も最大約134,000棟(同モデル)に上るという被害想定が示されています(令和4年公表)。
一方で早期避難の呼びかけが行き渡った場合、千島海溝モデルの冬の深夜では死者数を約50,000人まで抑えられるともされ、備えの効果も同時に示されています(出典:日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震の被害想定|北海道)。
こうした大規模災害が起きた際には、被災地への応援出動や、応援の受け入れが必要になります。
全国の消防本部の約99%にあたる718本部が緊急消防援助隊に登録しており(令和6年4月1日現在)(出典:緊急消防援助隊|消防白書)、江別市消防本部のような単独設置の本部も、この広域の応援体制と無縁ではありません。総務課に置かれた消防指令共同・広域化担当は、こうした連携を見据えた体制の一端だといえます。
江別市の主な消防課題
ここまでの数字と地域の姿を踏まえると、江別市消防本部が今向き合っている課題が見えてきます。面接で「消防の課題」を聞かれたときの引き出しとして、次の5つを押さえておきましょう。
救急需要の増加
全国的にも救急出動は増加を続けており、令和6年中は771万8,380件と集計開始以降の最多を更新しました(前年比+1.0%)。搬送人員のうち65歳以上が63.3%、軽症(外来診療等)が46.8%を占めます(出典:令和7年版 救急・救助の現況)。
江別市消防本部が抱える火災41件・救急6,081件という内訳も、この全国の動きと切り離して読むことはできません。高齢化率32.9%という管内の年齢構成を踏まえると、救急への対応力を維持し続けることが、これからも変わらぬ課題であり続けます。
大規模災害への備えと広域連携
前章で触れた日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震の被害想定(北海道全体で最大約149,000人・日本海溝モデル・冬の夕)は、北海道全域を対象にしたものです。江別市も北海道の一部としてこの想定と無縁ではなく、単独設置の消防本部であっても、他本部との連携を見据えた備えが欠かせません。
総務課に置かれた消防指令共同・広域化担当という組織上の事実は、そうした連携に向けた体制づくりの一端を示しています。119番通報を受ける指令業務を近隣本部と共同で運用していくことは、限られた人員と設備を、より広い範囲で有効に使う工夫の一つだといえます。
予防・住宅防火
江別市消防本部の火災出動は、第2章で見たとおり救急の百分の一にも満たない件数です。それでも消防本部には予防課が置かれ、日々の予防業務を担っています。
火災の発生を未然に防ぐ取り組みは、件数の少なさにかかわらず消防の欠かせない役割であり、救急への対応力を維持するうえでも、火災そのものを増やさない備えが土台になります。火災の現場に出る機会が相対的に少ない分、査察や広報といった予防面の仕事に、消防吏員としてどう向き合うかを自分なりに考えておくとよいでしょう。
人口減少・高齢化と地域の消防力
北海道全体の将来推計では、高齢者人口(65歳以上)の割合が2020年の32.1%から2050年には42.6%まで上がり、生産年齢人口(15〜64歳)の割合は57.2%から48.9%まで下がると見込まれています(出典:日本の地域別将来推計人口(北海道)|令和5年推計)。江別市の高齢化率は現在32.9%で、すでにこの推計の初期水準に近い位置にあります。
担い手の減少は消防団だけでなく、消防吏員の採用そのものにもいずれ関わってくる可能性のあるテーマです。人口構成の変化は、救急需要だけでなく、地域の防災を支える担い手の確保にも関わってきます。
管内の状況を、北海道全体の見通しの中に位置づけて理解しておくと、面接での説明に厚みが出ます。
人材確保と女性吏員の活躍
消防吏員129人のうち女性は4人で、割合は約3.1%です。全国平均(約3.8%・168,230人中6,386人)をやや下回る水準にあります(令和7年4月1日現在)。
国は「令和8年度当初までに5%」という目標を掲げています(出典:女性消防吏員の活躍推進|消防庁)。女性吏員の比率が全国平均を下回っているという現状は、性別を問わず多様な人材が働き続けられる組織づくりが、江別市消防本部にとっても引き続き向き合うべき課題であることを示しています。
令和8年度の試験案内を見ると、受験資格は生年・学歴・市内に居住できるかどうかと欠格条項で構成されており、性別による区別は設けられていません。
重点方針|組織体制からみる重点分野
江別市消防本部は、独自の運営方針や重点計画を単独の文書として公表していません(2026年8月時点・当研究会調べ)。
そこで手がかりになるのが、これまで見てきた組織の体制そのものです。総務課・警防課・予防課という3課体制と、総務課に置かれた消防指令共同・広域化担当という組織上の事実は、この本部が何を重視しているかを映す手がかりになります。
3課体制と広域連携から読み取れる重点分野
警防課は災害・救急の実働を、予防課は火災予防と住宅防火を、総務課は人材育成と広域連携の検討をそれぞれ担う体制になっています(第1部1章)。
129人という人員を3つの課に分けて運営するという構造からは、日々の実働・予防・組織運営のどれもが欠かせない仕事として位置づけられていることが読み取れます。第2章と第4章で見た救急6,081件・女性吏員4人という数字を重ねると、警防課が引き受けている実働量と、総務課の人材育成が向き合う課題の大きさが見えてきます。
もう一つ押さえておきたいのが、総務課に置かれた消防団係の存在です。消防吏員だけでなく、地域住民で構成される消防団も、江別市の消防力を支える一翼を担っています。
人口減少・高齢化が進む中で、消防団を含めた地域の担い手をどう確保していくかは、消防吏員として働くうえでも無関係ではないテーマです。
POINT|組織の体制をすべて暗記する必要はない
課の名称や担当の名前を暗記することが組織研究の目的ではありません。関心のある分野を一つか二つ選び、「①その課が担う役割は何か → ②その課が向き合う課題は何か → ③自分の経験や強みをどう重ねられるか」の順で整理しておきましょう。
悪い例「人の命を守りたいので、消防官を志望します」
改善例「まずは消防吏員として、現場でしっかり動ける体力と技術を身につけたいです。その上で、江別市消防本部は救急の出動が圧倒的に多いと聞きましたので、地域の高齢化も踏まえながら、救急の現場で頼りにされる存在になりたいと考えています」
あわせて確認したい公式資料
次の資料は、申込みの手続きを確かめるものと、志望動機の材料になるものとに分かれます。前者は早い段階で目を通し、後者は面接直前まで繰り返し読み返しておくと効率的です。
- 江別市職員採用試験案内【消防職】(受験資格・試験日程・提出書類・論作文課題の様式)
- 江別市消防本部の組織ページ(署所・課の構成)
- 総務省消防庁が公表する救急・救助の統計(全国の動向を知る参考として)
- 総務省消防庁が公表する女性消防吏員に関する資料(人材確保・多様性の話題の参考として)
なお、情報を知っていることと、面接でその情報を使って答えられることは、まったく別の能力です。数字を覚えただけの状態では、深掘りの一言で止まってしまいます。
当研究会では「答えられる形」まで仕上げるためのテキストとして、江別市消防本部専用の面接想定問答集をご用意しています。江別市消防本部の採用面接で問われる可能性がある約60問の質問について、「元公務員監修の回答例」「質問の意図」「回答のコツ」「想定される深掘り」などを収録しています。
第2部|面接対策編
江別市消防本部の面接の概要
ここからは、江別市消防本部の面接の形式と流れ、質問の全体像、合否を分ける質問への備え方を、公式資料と当研究会の分析に基づいて整理していきます。
江別市消防本部の面接の流れ
江別市消防本部の採用試験は、江別市職員採用試験の消防職(大学の部・短大の部・高校の部)として実施されます(出典:令和8年度 江別市職員採用試験案内【消防職】|江別市)。
第一次はSPI3、第二次は体力診断テストと面接2回で最終合格者を選考する二段階の試験です。同じ江別市の一般事務職・大学の部が「3回の面接」を行うのに対し、消防職は面接2回と回数が異なる点も押さえておきましょう。
| 項目 | 内容(令和8年度・消防職) |
|---|---|
| 試験区分 | 大学の部・短大の部・高校の部の3区分 |
| 第一次試験 | SPI3(性格検査+基礎能力検査80点)。テストセンター方式で会場・日時を受験者が選択 |
| 第二次試験 | 体力診断テストと面接試験。2回の面接で段階的に最終合格者を選考 |
| 体力診断テストの種目 | 立幅とび・上体起こし・腕立伏臥腕屈伸・時間往復走・5分間走 |
| 申込み時の提出物 | 顔写真、自筆の論作文課題(指定様式・スキャン添付) |
| 受験資格(生年要件) | 大学の部=平成13年4月2日以降、短大の部=平成15年4月2日以降、高校の部=平成17年4月2日以降に生まれた方(いずれも採用後、江別市内に居住が可能な方) |
注目してほしいのは、申込みの時点で論作文課題の提出が求められる点です。試験当日ではなく、出願と同時に自分の考えを文章でまとめて提出する仕組みになっているため、早い段階からの準備が欠かせません。
また、上位区分の受験資格を満たす方は下位区分を受験できず、二つ以上の職種・区分に同時に申し込むこともできません。志望する区分を早めに一つに絞っておく必要があります。
上記の試験構成は、江別市が公表する令和8年度の職員採用試験案内(消防職)にもとづくものです。面接の具体的な方式(個別か集団か)は試験案内に記載がなく、公表資料からは確認できません(当研究会調べ)。人物試験(面接・体力診断テスト)の配点も公表されていません。試験の構成・日程・配点等は、年度や受験区分によって異なる可能性があります。受験の際は、必ずご自身の区分の最新の試験情報をご確認ください。
試験結果の取り扱いにも特徴があります。結果は不合格となった方に限り、請求により提供される仕組みで、提供される内容は「第一次試験の得点及び総合順位」のみです。
つまり、第二次試験にあたる面接・体力診断テストの得点そのものは、開示の対象に含まれていません。自分の面接がどう評価されたかを事後に数値で確認する手段はない前提で、本番に臨む一回一回の受け答えを大切にしておきましょう。
江別市消防本部が求める人材
江別市は、消防職の試験案内でも一般事務職と同じ「江別市が求める人材」を掲げています。①自ら市内に居住し、市民目線で貢献心を持って取り組める人 ②自ら考え、情熱を持って積極的に行動できる人 ③自ら目標を持って、その実現のために絶えず努力できる人、の3点です。
市内居住を前提とした「市民目線」が最初に掲げられている点は、江別市消防本部ならではの特徴といえます。3点はいずれも短い言葉ですが、それぞれの背景にどんな行動をイメージすればよいかを、自分の経験に当てはめて具体化しておくことが準備の中心になります。
想定される質問
面接で聞かれることは7つのカテゴリーに分かれる
当研究会では、全国の自治体・官公庁の面接想定問答を分析し、聞かれる質問を7つのカテゴリーに体系化しています。江別市消防本部の面接も、この見取り図の上で準備すれば、基本的な抜け漏れは防げます。
| カテゴリー | 代表質問 | ここで見られていること |
|---|---|---|
| ① 導入・アイスブレイク | 試験会場までは、どうやって来ましたか? | 緊張をほぐす何気ない雑談に、素の受け答えと会話の自然さが表れます |
| ② 動機・志望 | なぜ江別市消防本部を志望するのですか? | 消防官という仕事と江別という土地を、自分の言葉で選べているか |
| ③ 自己理解 | あなたの短所(弱み)は何ですか? | 自分を客観視できているか。弱みへの向き合い方に人柄が出ます |
| ④ 経験・行動 | これまでで最も力を注いだ経験と、そこから得たものを教えてください | 過去の行動の事実。目標に向けてどう努力を続けたかが伝わるか |
| ⑤ 学業・経歴 | これまでの学校生活の中で、印象に残っていることは何ですか | 経験を筋道立てて振り返り、自分の言葉で語れるか |
| ⑥ 適性・将来 | 体力診断テストに向けて、どんな準備をしていますか? | 交替制勤務と現場活動を続けるための体力づくりへの意識 |
| ⑦ 公共性・社会性 | 消防官(公務員)に最も必要な資質は何だと思いますか? | 仕事の公共性への理解と、社会の出来事への当事者意識 |
江別市消防本部の第二次試験では、この7つの範囲が2回の面接に分けて確かめられることになります。
1回目に話した内容は2回目でも踏まえられますので、カテゴリーごとに一言メモを作っておくと、2回を通して筋の通った受け答えがしやすくなります。そのうえで差がつくのは、次に挙げる江別市消防本部ならではの質問です。
合否を分けるのは江別市消防本部に固有の質問
1問目は仕事選びの軸そのものを、2問目は管内への理解と志望動機のつながりを確かめる質問です。
江別市は申込みの段階で自筆の論作文課題を提出させますので、出願時に自分が書いた内容と、面接で話す志望動機が食い違わないことが、この2問ではとりわけ重要になります。面接で使いやすい「江別市の事実」を絞り、答え方とセットで整理しました。
| 質問テーマ | 知っておきたい江別市の事実 | 答え方のヒント |
|---|---|---|
| 救急需要 | 火災41件に対し救急6,081件で、出動の大半を救急が占める(第1部2章) | 件数の差に触れたうえで、高齢化率32.9%という管内の年齢構成まで結び付けると理解の深さが伝わります |
| 署所体制 | 消防署1・出張所3という体制で管内をカバーしている(第1部1章) | 少ない拠点で広く対応する体制への理解を、自分の対応力の話につなげられます |
| 広域連携 | 総務課に消防指令共同・広域化担当が置かれている(第1部1・3章) | 単独設置の本部でも、他本部との連携が視野に入っていることに触れられます |
| 論作文課題の事前提出 | 申込み時点で自筆の論作文課題の提出が求められる(第2部1章) | 早い段階から自分の考えを言葉にする準備をしてきたことを示せます |
| 求める人材 | 「市民目線」「自ら考え行動する」「目標に向けて努力する」の3点が掲げられている(第2部1章) | 3点それぞれに対応する自分の経験を、一つずつ用意しておくと答えやすくなります |
使い方のコツは、5つ全部を覚えることではありません。自分の志望分野に近いテーマを1〜2つ選び、「事実 → 自分の問題意識 → 消防吏員としてやりたいこと」という一続きの話に編んでおくことです。無理に全部を詰め込もうとすると、かえって話の軸がぼやけてしまいます。
想定される評価の観点
江別市は消防職について、試験の段階と種目、求める人材3点は公表していますが、各種目の配点や評価の詳しい基準までは明らかにしていません。そのため観点は、公表されている「江別市が求める人材」を軸に、面接で広く使われるコンピテンシー評価(これまでの行動の記録を、採用後の働き方を見通す材料として扱う考え方)を補いながら組み立てます。試験結果として開示されるのが第一次試験の得点・順位に限られる以上、第二次試験にあたる面接や体力診断テストでは、点数の内訳を追いかけるより、次の3つの観点を自分の言葉でどう語れるかを準備の軸に据えるのが現実的です。
| 評価の観点 | 面接でどう確かめられるか | 準備のポイント |
|---|---|---|
| 市民目線・貢献心 | 所属してきた集団の中で、周囲にどう関わってきたかを尋ねられる場面 | 学校やアルバイト先など、身近な集団の中で自分が果たした役割を、相手の様子も含めて具体的に説明できるようにしておく |
| 自ら考え行動する積極性 | 指示や前例がない場面で、自分からどう判断し動いたかを尋ねられる場面 | 部活動や委員会活動など、自分の判断で最初の一歩を踏み出した場面を一つ、経緯ごと用意しておく |
| 目標に向けて努力を続ける力 | 一つの物事に、どれくらいの期間、どのように取り組んできたかを尋ねられる場面 | 部活動・受験・資格取得など、時間をかけて取り組んだ経験を選び、当時の心境の変化まで語れるようにしておく |
なお、公務員の個人面接では、ひとつの話題に対して「そのとき、あなたは具体的に何をしたのですか」と2回、3回と深掘りされることが多いです。江別市消防本部のように面接が2回ある試験ではなおさらです。自分の言葉で細部まで語れる実体験に根ざした答えを事前に用意しておきましょう。
本番までの準備6ステップ
ここまでの内容を、準備の手順に落とし込みます。
- 志望する区分(大学・短大・高校の部)を確認し、江別市の最新の受験案内を読んで、申込み時に提出する顔写真と論作文課題の様式、記入上の注意点まで確認する
- これまでの経験を棚卸しする。学校生活やアルバイト、部活動から、自分から動いた場面と、目標に向けて努力を続けた場面を1つずつ用意する
- 7カテゴリーの代表質問に、それぞれ一言メモで答えを作る
- 組織研究のインプットをする。この記事の前半部分を読み返し、江別市消防本部の管轄や体制について、自分の言葉で説明できるようにする
- 固有質問の材料を対応表から集め、「事実 → 自分の問題意識 → やりたいこと」の一続きの話に編む
- 声に出して練習し、答えるたびに「ここを掘られたら何と返すか」を書き足していく。体力診断テストの5種目に向けた準備も並行して進める
優先順位に注意
ステップ4〜5の組織研究は、あくまで他の受験生と差をつけるための工程です。時間がない場合は、ステップ2の経験の棚卸しと、その経験を消防の仕事へどうつなぐかという自己分析を優先してください。自分のことを語れない状態で江別市の知識だけを増やしても、面接の評価にはつながりません。
なお、面接対策を独学かつ最短ルートで仕上げたい場合は、江別市消防本部専用の面接想定問答集を使う選択肢もあります。
江別市消防本部の採用面接で出題が想定される質問について、1問ごとに回答例・質問の意図・NG回答までをわかりやすく解説しているので、面接での受け答えをより具体的にイメージできるようになります。特に試験本番までに時間がない方は、必要に応じてご活用ください。
さいごに
江別市消防本部は、消防吏員129人で江別市を単独管轄し、消防署1・出張所3という体制で、救急を中心とした業務を支えています。採用試験では申込みの時点で論作文課題の提出が求められ、第二次試験では体力診断テストとあわせて面接が2回行われます。試験結果として開示されるのは第一次試験の得点・順位のみで、面接そのものの点数は後から確認できません。だからこそ、本番の一回一回に向けて、数字を暗記するだけで終わらせず、なぜ江別市消防本部でなければならないのかを、自分の経験に照らして語れる状態まで仕上げていってください。