本記事では、赤平市職員採用試験の面接対策で必要な、赤平市の特徴・基礎データ・行政課題・重点政策・面接の流れ・想定される質問・評価の観点についてまとめています。
赤平市役所の面接試験では、「なぜ赤平市を志望したのか」「市職員として何に取り組みたいのか」「自分の強みや経験を市政でどう活かしたいか」といった、自治体への理解を前提とする質問が想定されます。
赤平市の採用試験は第1次がSPI3と小論文試験、第2次が面接試験という2段階で、長い筆記対策を前提とした入口にはなっていません。そのぶん、書いた文章と面接で話す言葉の中身が、そのまま評価の対象になります。
本記事の掲載内容を参考に、自分の強みや関心と赤平市政の接点を考え、面接での回答作りに役立ててください。
第1部|自治体研究編
赤平市の特徴
本格的な面接対策をはじめる前に、まずは赤平市の全体像を把握しておきましょう。(時間のない方はここだけでもチェック)
- 北海道の空知総合振興局管内にある人口8,150人の市で、総面積は129.88km²、人口密度は62.8人/km²である。
- 隣り合うのは滝川市・砂川市・芦別市・深川市・歌志内市で、接する自治体がすべて市という、市どうしが近い距離で並ぶ地域に位置している。
- 市役所は赤平市泉町4丁目1番地に置かれ、市の花は菊、市の木はカエデと定められている。
- 令和9年度の職員募集は、一般事務職(一般・社会人)、一般事務職(障がい者)、建築技術職、土木技術者、社会福祉士、ダム管理技術職など8つの区分に分かれ、それぞれ1名または若干名の採用予定となっている。
- その第1次試験はSPI3と小論文試験、第2次試験が面接試験という2段階の構成で、募集ページにいわゆる公務員型の教養択一試験の記載はない。
- 年度単位の定期募集とは別に、随時募集の職員採用試験も実施されており、こちらの第1次試験はSPI3のWebテスティングである。
- 本記事では、公表資料の厚い北海道全体の数字を物差しにして、赤平市の位置づけを組み立てていく。市の規模を道全体と並べると、8千人規模の市政の輪郭がつかみやすくなる。
赤平市の基礎データ
面接に向けた自治体研究では、厳密な統計値等を大量に暗記する必要はありませんが、「赤平市の大体のスケール感」を知っておくことは重要です。
ここでは、人口規模、市域の広さ、人口密度、周辺の自治体など、赤平市の輪郭がつかめる項目を整理しました。スケール感をつかむ物差しとして、北海道全体の数値もあわせて示します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 総人口 | 8,150人(住民基本台帳・令和8年1月1日現在) |
| 総面積 | 約129.88km² |
| 人口密度 | 62.8人/km²(上記の総人口と総面積から算出) |
| 所属振興局 | 空知総合振興局 |
| 隣接自治体 | 滝川市・砂川市・芦別市・深川市・歌志内市 |
| 市の花・市の木 | 菊・カエデ |
| 市役所所在地 | 赤平市泉町4丁目1番地 |
| (参考)北海道の総人口 | 約498万5千人(令和7年10月1日現在) |
| (参考)北海道の人口密度 | 約67人/km²(2020年時点、全国で最も低い水準) |
赤平市の面積・隣接自治体・市の花木・市役所所在地は、自治体データベースによる数値です。北海道の総人口は令和7年国勢調査速報(令和7年10月1日現在)、人口密度は北海道データブック2025による数値です。総人口は総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」(令和8年1月1日現在)の数値で、人口密度はこの総人口を総面積で割って算出しました。
数字から考えられる市政課題
赤平市の人口密度62.8人/km²は、北海道全体の約67人/km²(2020年時点)をわずかに下回る水準です。北海道の人口密度は全国平均338人/km²の約5分の1で、都道府県のなかで最も低い値になっています(出典:北海道データブック2025|人口統計)。
とはいえ、赤平市の面積は129.88km²で、隣接する5つの市がいずれも近い距離にあります。人が果てしなく広い土地に散っているというより、隣のまちがすぐ近くにある市だと捉えるほうが、赤平市の実態に近いといえます。
この位置関係は、暮らしの場面でも仕事の場面でも、市域の内側だけで完結しない前提を生みます。一方で、8,150人という人口は、税収の基盤も、地域を担う人の数も限られることを意味します。
北海道全体でも、令和7年国勢調査の速報値は前回調査(令和2年)から23万9,195人の減少(4.6%減)となり、この減少数・減少率はいずれも調査開始以来最大でした(出典:令和7年国勢調査 人口速報集計|北海道)。面接では、たとえば次のように、規模の数字と自分の姿勢を結び付けて話せます。
赤平市の経済・産業
赤平市の経済を面接で語る材料は、市内総生産のような単独の統計よりも、道全体の産業構造と、市が実際に募集している職種のほうが手に入りやすいです。ここではこの2つを手がかりに、地域経済の位置づけと面接で使える視点を整理します。
北海道経済の中での位置
- 道内総生産は20兆5,409億円(令和3年度)。産業別の構成比は第1次産業3.9%(全国1.0%)、第2次産業17.8%(全国26.5%)、第3次産業77.0%(全国71.9%)。
- 農業産出額は1兆3,478億円で全国の14.1%を占め全国第1位。生乳・ばれいしょ・たまねぎ・小麦など多くの品目で全国第1位の産地となっている。
- 1経営体当たりの経営耕地面積は34.1haで都府県の13.6倍。大規模で専業的な農業経営が広がっている。
製造業を中心とする第2次産業の比重が全国より小さく、第1次産業と第3次産業に厚みがあるのが北海道経済の形です。赤平市で産業や雇用を語るときも、この土台の上に市の話を置くと、思いつきの提案になりません。
市内の事業所や主な産業の様子は、市の広報紙や公式サイトの記事であわせて確認しておきましょう(出典:北海道の農林水産業の概要|令和7年版)。
市域を越えて広がる生活圏
赤平市に隣接するのは滝川市・砂川市・芦別市・深川市・歌志内市の5市です。行政の分野でも、赤平市域の消防は滝川地区広域消防事務組合が担っており、単独ではなく周辺の市と組んで支える仕組みが実際に使われています。
この規模の市が、消防のように一定の広さと人員がなければ成り立たない機能をどう確保するかは、経済の話であると同時に、暮らしをどう守るかという話でもあります。
そのうえで押さえておきたいのが、働き手そのものが減っていく前提です。北海道の将来推計人口(令和5年推計)では、2050年の総人口は2020年比で約27%減の382万人となり、65歳以上の割合は32.1%から42.6%へ上昇、生産年齢人口(15〜64歳)の割合は57.2%から48.9%へ低下すると見込まれています(出典:日本の地域別将来推計人口(北海道)|令和5年推計)。
新しい事業を呼び込む話と同じくらい、いま動いている仕事の担い手をどう確保するかが、赤平市の規模では現実的な論点になります。
外から関わる人をどう増やすか
令和6(2024)年度の北海道の観光入込客数(実人数)は4,964万人で前年比3.9%増、市町村ごとの延べ人数の合計は1億5,321万人、宿泊客の延べ数は4,045万人泊(前年度比9.4%増)と過去最高になりました。訪日外国人来道者数も約283万人(前年比20.7%増)と、過去最高だった平成30年度に次ぐ水準です(出典:北海道観光入込客数調査|令和6年度)。
赤平市のような規模の市では、住む人そのものを増やす取り組みが実を結ぶまでに時間がかかります。訪れる人やふるさと納税などを通じて地域に関わる人を増やす道筋も、同じ重さで検討する価値があります。
面接で「まちの活性化」に触れるときは、定住人口だけを前提にしない視点まで用意しておくと、話に幅が出ます。
赤平市の主な行政課題
ここまでの数字と地理の条件を踏まえると、赤平市が向き合っている課題が見えてきます。面接で「市の課題」を聞かれたときの引き出しとして、次の5つを押さえておきましょう。
8千人規模の市で行政の守備範囲を保つこと
住民の数が減っても、戸籍の窓口も、税の賦課も、道路の維持も、上下水道の管理もなくなるわけではありません。
北海道の将来推計人口(令和5年推計)では、2050年には道内すべての市町村で人口が減少し、2020年比で減少率が50%以上となる市町村が67にのぼるとされています。人口5千人未満の市町村数も、2020年の84から2050年には122へ増える見通しです。
8,150人という赤平市の規模は、道がこれから広がると見込む小規模自治体の姿の、ちょうど一歩手前にあるといえます。市政の課題を語るときは、この位置取りを出発点にすると筋が通ります。
道路や施設を維持する技術職の確保
令和9年度の職員募集には、建築技術職と土木技術者について、それぞれ新卒等を対象とする枠と実務経験者を対象とする枠の両方が置かれ、さらにダム管理技術職1名の募集も含まれています。募集職種の並びは、その市がいま人手を必要としている分野の一覧でもあります。
人口規模の小さい市でも、道路や建物、水に関わる施設は現に存在し、それを扱える職員がいなければ日々の維持も更新の判断もできません。事務職を志望する場合でも、こうした技術の仕事を市がどう支えているかを知っておくと、市役所の仕事の広がりを具体的に語れます。
高齢化のなかで福祉の担い手をどう確保するか
令和9年度の職員募集には社会福祉士1名の採用予定が含まれています。専門職を名指しで1名採るという判断は、その分野の仕事が確実に存在していることを示します。
北海道全体では、65歳以上の割合が2020年の32.1%から2050年には42.6%まで高まると推計されており、支える側の人数は逆に細っていきます。福祉の分野を志望するかどうかにかかわらず、窓口や相談の場面で高齢の市民と向き合う機会は増えていく前提で準備しておきましょう。
限られた財源での行政運営
赤平市が置かれている財政環境は、北海道の公表資料から読み取れます。令和6年度の実質公債費比率は20.0%で全国47位、将来負担比率は307.0%で全国46位、経常収支比率は99.8%で全国47位です(出典:都道府県別主な財政指標一覧|令和6年度)。
実質公債費比率は、地方債の発行に許可が必要となる18%を上回る水準です。こうした環境では、何かを始めるために何かを見直す判断が日常的に求められ、職員には「なぜその順番なのか」を住民に説明する力が必要になります。
内陸の市としての地震への備え
令和4年に公表された日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震の北海道分の被害想定では、早期避難率が低い場合の死者数は最大約14万9千人、建物全壊棟数は最大約13万4千棟とされました。一方で、早期避難の呼びかけが行われれば、千島海溝モデルの冬の深夜で死者数を約5万人まで軽減できるとも示されています(出典:日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震の被害想定|令和4年)。
内陸に位置する赤平市で津波が直接の脅威になる場面は限られますが、揺れそのものへの備えと、避難所の開設や運営は共通の課題です。職員数が限られる市ほど、災害時に一人が受け持つ役割は広くなります。
重点政策|北海道の財政・人口見通しと赤平市
ここでは、赤平市の行政運営を取り巻く条件として、北海道全体の財政の姿と人口の見通しを整理し、そのうえで赤平市の立ち位置を考えます。市の判断の背景にある制約が見えると、志望動機の言葉も具体的になります。
北海道全体の財政運営の前提
令和8年度の北海道一般会計当初予算は3兆1,681億9百万円で令和7年度比103.9%、特別会計を含む当初予算総額は4兆2,058億3,838万円(同102.4%)です。
財政力指数は0.46(令和6年度)で、道財政は今後も多額の収支不足額が見込まれ、持続可能な財政構造の確立に向けて健全化に不断に取り組む必要があるとされています(出典:財政状況の公表|令和8年度当初予算)。道全体が厳しい財政運営を前提にしている以上、道内の市町村も「増やす前に見直す」順番から逃れられません。
小さな市が増えていく見通しのなかで
北海道の将来推計人口(令和5年推計)が示すとおり、2050年には道内の市町村の3分の2近くが人口5千人未満になると見込まれています。赤平市の8,150人は、その手前にある規模です。
裏を返せば、いま赤平市で行われている工夫は、これから同じ条件になる自治体より先に積み重ねられている実践だともいえます。受験生にとって大切なのは、計画の名称を言えることではありません。
赤平市がいま何に人と予算を割いているかを読み取るほうが、面接ではずっと役に立ちます。募集職種の構成や広報紙の記事は、そのための身近な手がかりです。
POINT|赤平市を語る材料はどこから集めるか
①赤平市の人口・面積・位置関係を数字で押さえる → ②市が出している募集や広報から、いま人手を必要としている分野を読む → ③自分の経験や強みがどこで生きるかを言葉にする、という順で進めれば、計画の名称に頼らずに赤平市を語れます。
悪い例「赤平市の発展に貢献したいです」
改善例「まずは窓口や事務の仕事を一つずつ覚えていきたいです。その上で、赤平市は人口が8千人ほどで、建物や道路を扱う技術の職員も採用しているまちだと知りました。施設を長く使い続けられるように、事務の面から支える仕事に関わっていきたいと考えています」
あわせて確認したい公式資料
すべてを読む必要はありません。志望動機に関係する資料を選び、重要な部分を自分の言葉で説明できるように準備しておきましょう。
- 赤平市公式サイトの「職員採用情報」と、その中の職員募集ページ(定期募集と随時募集は別のページに掲載されます)
- 赤平市職員採用試験募集要領(随時募集の受験資格や試験の詳細が記載されるとされています)
- 赤平市公式サイトの市政情報・広報紙(市の取り組みや行事を知る手がかりになります)
- 北海道の当初予算・統計資料(道内における赤平市の位置づけを知る参考として)
なお、情報を知っていることと、面接でその情報を使って答えられることは、まったく別の能力です。数字を覚えただけの状態では、深掘りの一言で止まってしまいます。
当研究会では「答えられる形」まで仕上げるためのテキストとして、赤平市役所専用の面接想定問答集をご用意しています。赤平市の採用面接で問われる可能性がある質問について、「元公務員監修の回答例」「質問の意図」「回答のコツ」「想定される深掘り」などを収録しています。
第2部|面接対策編
赤平市役所の面接の概要
ここからは、赤平市役所の採用試験の構成と、面接で問われやすい質問の全体像、合否を分ける質問への備え方を、公式資料と当研究会の分析に基づいて整理していきます。
赤平市役所の採用試験の流れ
赤平市の職員採用試験は、総務課職員係が実施しています。令和9年4月1日採用予定の募集では、第1次試験がSPI3と小論文試験、第2次試験が面接試験という構成です。
SPI3はコミュニケーション力、思考・判断力、新しい知識の吸収力、応用力などの基礎になる能力の検査と性格検査からなり、会場は赤平市役所とされています(出典:令和9年度赤平市職員募集のお知らせ)。
注目したいのは、選考が2段階しかない点です。筆記に相当する関門が第1次のSPI3と小論文だけで、第2次の面接試験が最後の関門になります。
面接の回数や形式、配点は公表されていませんが、段階が少ないほど1回の面接で確認される範囲は広くなると考えるのが自然です。志望動機から経験、配属への考え方まで、一続きで語れる状態にしておきましょう。
| 項目 | 内容(令和9年4月1日採用予定の募集) |
|---|---|
| 試験の段階 | 2段階。第1次試験(SPI3・小論文試験)で絞り込み、第2次試験(面接試験)で最終的に判断されます |
| 第1次試験の種目 | SPI3(コミュニケーション力、思考・判断力、新しい知識の吸収力、応用力などの基礎になる能力の検査と性格検査)と小論文試験。会場は赤平市役所 |
| 第2次試験 | 面接試験 |
| 募集職種 | 一般事務職(一般・社会人)/一般事務職(障がい者)/建築技術職/建築技術職(実務経験者)/土木技術者/土木技術者(実務経験者)/社会福祉士1名/ダム管理技術職1名(社会福祉士とダム管理技術職以外は、いずれも若干名) |
| 年齢要件 | 一般事務職等は昭和51年4月2日以降に生まれた方、建築技術職・土木技術者の新卒等の枠は平成3年4月2日以降に生まれた方 |
| 提出書類 | 受験願書及び履歴書、卒業(または見込み)証明書、成績証明書、免許・資格、受験票返信用封筒。面接カードやエントリーシートに相当する書類名の記載はありません |
| 実施機関 | 赤平市役所総務課職員係 |
| 面接の形式・回数・配点 | 公表資料では確認できません。最新の受験案内でご確認ください |
上記は、赤平市公式サイトに掲載された令和9年度の職員募集ページを内容にもとづくものです。試験の構成・日程・配点等は、年度や職種によって異なる可能性があります。受験の際は、必ずご自身が志望する職種の最新の募集要項をご確認ください。
2つの募集の違いに注意
赤平市には、年度単位の定期募集とは別に随時募集の職員採用試験があります。随時募集の第1次試験はSPI3のWebテスティングで、対象職種は建築技術職・土木技術職・保育士及び幼稚園教諭・ダム管理技術職などです。会場で受験する定期募集とは実施方法が異なり、詳細は「赤平市職員採用試験募集要領」に記載されるとされています(参考:【随時募集】赤平市職員採用試験)。
また、市の採用情報のページには、会計年度任用職員の募集や、赤平市役所とは別の団体の職員募集も並んで掲載されています。自分が申し込もうとしているのがどの区分の、どの団体の募集なのかを、応募前に必ず確かめておきましょう。
赤平市役所が求める人物像
赤平市の採用情報には、他の自治体でみられる「求める人物像」の一覧は置かれていません。かわりに、試験の設計そのものが求める資質を語っています。
第1次試験にSPI3と小論文試験を置き、教養択一を課さない形は、筆記の準備期間の長さで受験者を並べる設計ではないことを示しています。重みを持つのは、小論文で書いた内容と、面接で話す言葉です。
あわせて、令和9年度の募集が8つの区分に分かれ、いずれも1名または若干名である点も見逃せません。人口8,150人の市では職員の総数も限られ、一人が複数の役割を兼ねることが前提になります。
ここから面接で見られる資質を言葉にすると、考えを筋道立てて言葉にする力、地域の暮らしに関わり続ける姿勢、役割を選ばずに引き受ける柔軟さの3点に整理できます。
自己PRで強みを一つ挙げたら、それをまったく違う場面へ持ち替えて使った経験まで続けて話せるようにしておきましょう。赤平市の規模では、強みそのものより、その持ち替えができるかどうかが見られます。
想定される質問
面接で聞かれることは7つのカテゴリーに分かれる
当研究会では、全国の自治体・官公庁の面接想定問答を分析し、聞かれる質問を7つのカテゴリーに体系化しています。赤平市の面接も、この見取り図の上で準備すれば、基本的な抜け漏れは防げます。
| カテゴリー | 代表質問 | ここで見られていること |
|---|---|---|
| ① 導入・アイスブレイク | 今日はここまでどのように来られましたか | 答えの中身よりも、構えずに一言返せるかどうか。表情と声の出し方 |
| ② 動機・志望 | 民間企業ではなく公務員を選んだ理由を教えてください | 職業選択の理由が、聞いた話ではなく自分の経験から出てきているか |
| ③ 自己理解 | あなたの短所を、直そうとしていることとあわせて教えてください | 自分を客観視できているか。弱みとの付き合い方まで語れるか |
| ④ 経験・行動 | 周囲と意見が食い違ったとき、どう折り合いをつけましたか | 対立の場面で何を考え、どんな順序で動いたかという行動の中身 |
| ⑤ 学業・経歴 | これまでに力を入れて学んだこと、取り組んだ仕事を教えてください | 専門外の相手に伝わる言葉へ置き換える力と、仕事へつなげる視点 |
| ⑥ 適性・将来 | 入庁して5年後、どんな職員になっていたいですか | 市の仕事への理解の解像度と、配属が希望どおりでなくても働ける構え |
| ⑦ 公共性・社会性 | 最近の出来事で気になったものを一つ挙げてください | 社会の動きへの関心と、自分の意見を短く述べられるか |
ただし、この7カテゴリーは赤平市に限らず全国の官公庁でほぼ共通です。受験者全員が対策してくる領域なので、ここでは大きな差がつきにくいのです。
では、どこで差がつくのか。それが次の「赤平市ならでは」の質問です。
合否を分けるのは「赤平市役所ならでは」の質問
どちらも赤平市の現状を知らなければその場では答えようがない質問ですが、逆に言えば、材料さえ持っていれば、他の受験者との違いをはっきり示せる質問でもあります。こうした質問に答えるための「赤平市の事実」を、面接で使いやすいものに絞り、答え方とセットで整理しました。
| 質問テーマ | 知っておきたい赤平市の事実 | 答え方のヒント |
|---|---|---|
| 市の規模と位置 | 人口8,150人(住民基本台帳・令和8年1月1日現在)、面積129.88km²、人口密度62.8人/km²。空知総合振興局管内にあり、滝川市・砂川市・芦別市・深川市・歌志内市という5つの市に隣接する | 人口だけを口にすると調べただけに聞こえます。隣り合う5市との距離の近さまで添え、赤平市が単独ではなく市どうしが並ぶ圏域の中にあると理解している姿勢を示します |
| なぜ道庁ではなく赤平市役所か | 北海道庁が振興局を通じて広域の施策を担うのに対し、市役所は戸籍や税、福祉の窓口を直接持つ。赤平市の募集は8区分でいずれも1名または若干名 | 「住民に近い」で止めず、若干名ずつの採用が並ぶ職場では担当が細かく分かれないことを踏まえ、覚える範囲の広さを引き受ける構えまで言葉にします |
| 試験の入口の性格 | 第1次試験はSPI3と小論文試験で、教養択一試験の記載はない。第2次が面接試験の2段階 | 小論文で書いた考えは、面接でそのまま掘られる前提です。書いた内容を自分で要約し直し、根拠を一段深く説明できるところまで準備しておきます |
| 市が人手を必要としている分野 | 令和9年度の募集には建築技術職・土木技術者の新卒枠と実務経験者枠、社会福祉士1名、ダム管理技術職1名が並ぶ | 募集の構成を市からの発信として読み解き、施設の維持や福祉の分野に事務職としてどう関われるかを、自分の経験に引きつけて述べます |
| 広域で担う仕事 | 赤平市域の消防は滝川地区広域消防事務組合が担っており、周辺の市と組んで支える分野がある | 単独ですべてを抱えない選択が現に取られていることに触れ、他の自治体や団体と調整しながら進める仕事に自分がどう向き合うかまで話します |
| 人口の見通しと防災 | 北海道の令和7年国勢調査速報は前回比4.6%減で減少幅は過去最大。日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震の被害想定(令和4年)では早期避難で被害を大きく減らせるとされる | 内陸の赤平市では津波より揺れへの備えと避難所の運営が中心になります。職員数が限られる市では一人の受け持ちが広くなることまで想像して答えます |
使い方のコツは、6つ全部を覚えることではありません。自分の志望分野に近いテーマを1〜2つ選び、「事実 → 自分の問題意識 → 市職員としてやりたいこと」という一続きの話に編んでおくことです。
想定される評価の観点
面接は、先ほど整理した「赤平市で評価されやすい資質」に照らして、これまでに実際どう行動してきたかを確かめる場です。いわゆるコンピテンシー評価が基本にあり、答えの美しさではなく、経験の中身と行動の再現性が見られています。
| 評価の観点 | 面接でどう確かめられるか | 準備のポイント |
|---|---|---|
| 考えを筋道立てて言葉にする力 | 小論文で述べた立場や、話した内容の根拠を掘り下げられたときに崩れないか | 第1次で小論文試験を書く選考です。書いた文章を自分で要約し直し、なぜその結論になったのかを口頭で説明できる状態まで持っていきます |
| 地域の暮らしに関わり続ける姿勢 | 顔の見える関係の中で、周囲の人とどう向き合ってきたか | 人口8,150人の市では、窓口で会った相手と別の場面でも顔を合わせます。短期で終わらせずに関わり続けた経験を、そのときの気持ちごと用意しておきます |
| 役割を選ばずに引き受ける柔軟さ | 担当外の仕事や、経験のない役割をどう引き受けたか | 8つの区分がいずれも1名または若干名という採用規模の職場です。頼まれる前に手を挙げた場面を、そのときの判断の理由とあわせて話せるようにします |
なお、公務員の個人面接では、ひとつの話題に対して「そのとき、あなたは具体的に何をしたのですか」と2回、3回と深掘りされることが多いです。赤平市は面接の形式や回数が公表されていないぶん、どんな聞かれ方をされても崩れないように、自分の言葉で細部まで語れる実体験に根ざした答えを事前に用意しておきましょう。
本番までの準備6ステップ
ここまでの内容を、準備の手順に落とし込みます。
- 赤平市公式サイトの職員採用情報から、志望する区分の募集ページを確認する。定期募集と随時募集はページが分かれているため、自分が受けるのはどちらかをはっきりさせる
- 高校・大学・アルバイトや前職の経験を棚卸しする。学業・課外活動・仕事から、話せる具体例を1つずつ用意する
- SPI3の出題形式に一度は触れておく。あわせて小論文を時間を計って1本書き、書いた内容を面接で説明できるように読み返す
- 自治体研究のインプットをする。人口8,150人・面積129.88km²という赤平市の基本と、北海道全体の人口と財政の見通しを、自分の言葉で説明できるようにする
- 固有質問の材料を対応表から集め、「事実 → 自分の問題意識 → やりたいこと」の一続きの話に編む
- 声に出して練習し、答えるたびに「ここを掘られたら何と返すか」を書き足していく
優先順位に注意
ステップ4〜5の自治体研究は、あくまで他の受験生と差をつけるための工程です。時間がない場合は、ステップ2の経験の棚卸しと、その経験を市の仕事へどうつなぐかという自己分析を優先してください。自分のことを語れない状態で市の知識だけを増やしても、面接の評価にはつながりません。
なお、面接対策を独学かつ最短ルートで仕上げたい場合は、赤平市役所専用の面接想定問答集を使う選択肢もあります。
赤平市の採用面接で出題が想定される質問について、1問ごとに回答例・質問の意図・NG回答までをわかりやすく解説しているので、面接での受け答えをより具体的にイメージできるようになります。特に試験本番までに時間がない方は、必要に応じてご活用ください。
さいごに
赤平市の採用試験は、第1次がSPI3と小論文試験、第2次が面接試験という2段階です。長い筆記対策を前提にしない入口であるぶん、書いた文章と話す言葉の一貫性が、そのまま合否に効いてきます。
人口8,150人、面積129.88km²の市で、一般事務から建築・土木・社会福祉士・ダム管理まで8つの区分について、1名または若干名ずつの採用が予定されています。その一人として何を引き受けるつもりなのかを、これまでの経験と結び付けて話せるようになれば、準備はひとまず形になったといえます。