網走地区消防組合消防本部を受験する方に向けて、面接で問われる前提となる組織研究の材料(本部の特徴基礎データ管轄地域の特性と災害リスク消防課題重点方針)と、面接本番の流れ想定される質問評価の観点を、1ページに整理しました。

網走地区消防組合消防本部の採用面接試験では、「なぜ網走地区消防組合消防本部を志望したのか」「消防官として何に取り組みたいのか」「自分の強みや経験を消防の仕事でどう活かしたいか」といった、組織への理解を前提とする質問が想定されます。

この本部は組合が採用試験を直接実施しており、面接も配属を希望する消防署ごとに別日で行われる点をあらかじめ押さえておきましょう。

実施主体や試験区分を勘違いしたまま準備を進めないことが、最初の一歩になります。管轄面積・人口ともに大きくはない組合ですが、その分、受験者一人ひとりの人物面が丁寧に見られる試験だと理解しておくと安心です。

本記事の掲載内容をよく参考に、自分の強みや関心と網走地区消防組合消防本部の仕事の接点を考え、面接本番での回答作りにしっかりと役立ててください。

第1部|組織研究編

網走地区消防組合消防本部の特徴

本格的な面接対策をはじめる前に、まずは網走地区消防組合消防本部の全体像を把握しておきましょう。(時間のない方はここだけでもチェック)

  • 網走地区消防組合消防本部は、網走市・大空町の1市1町が共同で設置する一部事務組合が運営する消防本部で、採用試験も組合が直接実施している。
  • 管轄面積は約815km²、管轄人口は約3.79万人(組合公表値)。
  • 署所は網走消防署・網走消防署南出張所・大空消防署・東藻琴出張所の2署2出張所体制。網走消防署は網走市南2条西4丁目、大空消防署は大空町女満別西3条4丁目に置かれており、両署とも周辺地域を含めた現場活動の拠点となっており、地域住民にとって身近な存在でもある。
  • 消防吏員数は104人(うち女性0人、消防庁公表データ)。出動件数は火災19件・救急2,230件・救助23件にのぼる。
  • 令和8年度の採用試験は消防職(高卒)の募集で、網走消防署が中途・新規それぞれ若干名、大空消防署が新規若干名の採用予定となっている。
  • 網走地区消防組合消防本部は現在、新しい消防本部庁舎の建設を進めている(2026年6月25日現在の工事進捗を公式サイトで公表)。

網走地区消防組合消防本部の基礎データ

面接に向けた組織研究では、厳密な統計値等を大量に暗記する必要はありませんが、「網走地区消防組合消防本部の大体のスケール感」を知っておくことは重要です。

1市1町という構成、2署2出張所の配置、職員体制、出動件数、そして採用の実施主体まで、この組合の輪郭を言葉にできる項目からまとめていきます。

項目内容
設置形態一部事務組合(網走市・大空町の1市1町)
管轄人口約3.79万人(組合公表値)/37,797人(住基人口・令和8年1月1日現在、構成2市町村の合算)
管轄面積約815km²
署所2署2出張所(網走消防署・網走消防署南出張所・大空消防署・東藻琴出張所)
消防吏員数(うち女性)104人(うち女性0人)※消防庁公表データ
出動件数(火災/救急/救助)19件/2,230件/23件
採用試験の実施主体網走地区消防組合が直接実施(令和8年度は消防職〈高卒〉の募集)

消防吏員数・出動件数は、総務省消防庁が公表する全国の消防本部データによります(出典:女性職員の活躍推進|本部別データ検索)。組合公式サイトでは令和7年4月1日現在の職員数を105人と明確に案内しており、消防庁データの104人とは時点・計上範囲が異なる可能性があります。数値を使う際は出典を明示してください。

数字から考えられる網走地区消防の課題

この表で真っ先に確かめておきたいのが、火災と救急の件数の落差です。火災の出動が19件であるのに対して、救急の出動は2,230件を数えます。今の消防では消火活動よりも救急活動が業務量の大半を占めている、という前提を最初に押さえておいてください。

また、構成する2市町の高齢化率にも差があります。網走市34.6%に対し大空町38.7%(いずれも住基・令和8年1月1日現在)と、大空町のほうがやや高齢化が進んでいます。

104人という限られた体制で、性格の異なる2つの自治体を支えているという点も理解しておきましょう。

網走市の市街地と大空町の農村部とでは、住民が消防に期待する役割にも自ずと違いがあると考えられます。

「網走地区消防組合消防本部では、火災の件数に比べて救急の出動がかなり多いと聞きました。網走市と大空町では高齢化の進み方にも違いがあるようなので、地域ごとの実情を踏まえた対応が大事になってくるのではと感じています」

管轄地域の特性と災害リスク

管轄地域の全体像

  • 網走地区消防組合の管轄は、オホーツク海に面する網走市と、内陸に位置する農業の町・大空町の1市1町からなる。
  • 管轄面積約815km²を、2署2出張所という体制でカバーしている。
  • 令和7年国勢調査速報における北海道全体の総人口は、前回(令和2年)から239,195人(4.6%)少なくなっており、減少数・減少率はともに調査開始以来で最大となっている。

つまり網走地区消防組合消防本部は、海に面した市と内陸の町という性格の異なる2つの自治体を、1つの組合として守る本部だと整理できます。

管轄の特徴を尋ねられたときも、志望の理由を語るときも、この構図が説明の足場になります。

港のある市街地と、農業が中心の内陸部とでは、日々の消防活動で意識すべき点もおのずと変わってくるはずです。

人口や地形の違いを踏まえて、どちらの地域でも同じ水準の安全を届けようとする姿勢が、この本部で働くうえで求められます。(出典:令和7年国勢調査 速報|北海道

大規模地震への備え

北海道全体の被害想定(令和4年公表)では、日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震が起きた場合、早期避難率が低いケースで死者数は最大約149,000人(日本海溝モデル・冬の夕)に達するとされています。

この地震は主に太平洋側で想定されているもので、オホーツク海側に面する網走地区は想定の中心的な被害エリアではありません。

それでも、大規模な地震そのものへの備えは道内のどの本部にとっても無縁ではないという理解を持っておきましょう。

オホーツク海に面する地域として、地震だけでなく冬季の流氷や大雪といった季節ごとの災害リスクにも目を向けておく必要があります。積雪や路面凍結が続く時期は、救急搬送の所要時間にも影響が出やすくなり、日頃からの備えが一段と重要になります。(出典:日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震の被害想定|北海道

網走地区の主な消防課題

ここまでの数字と地域の姿を踏まえると、網走地区消防組合消防本部が今向き合っている課題が見えてきます。面接で「消防の課題」を聞かれたときの引き出しとして、次の4つを押さえておきましょう。

救急需要の増加

全国的に救急出動は増加を続けており、令和6年中は771万8,380件と集計開始以降の最多を更新しました(出典:令和7年版 救急・救助の現況

網走地区消防組合消防本部でも救急出動は年間2,230件(消防庁公表データ)にのぼり、火災出動19件の100倍を超える規模になっています。

104人という体制でこの件数に対応し続けるには、限られた人員を現場と署所の間でどう配置するかという工夫が欠かせません。

救急の件数が伸び続ける中で対応の質をどう保つかが、この組合にとっても先送りできない課題になっています。

署所間の連携体制

網走消防署と大空消防署という2つの拠点、そして2つの出張所を抱えるこの組合では、どちらの署に配属されても均一な水準で対応できる体制づくりが欠かせません。

採用試験の面接が署ごとに別日で実施されている点からも、それぞれの署が独立した現場を担っていることがうかがえます。

網走消防署南出張所や東藻琴出張所といった小規模拠点との連携も、日々の活動を支える重要な要素です。

出張所への配属を希望する場合は、本署とは異なる少人数での働き方になる点も、あらかじめしっかりと想定しておきましょう。

人材確保という課題

網走地区消防組合消防本部の消防吏員104人のうち、女性の在籍は消防庁の公表データでは確認できていません。全国平均は約3.8%(168,230人中6,386人、令和7年4月1日現在)で、国は「令和8年度当初までに5%」という目標を掲げています(出典:女性消防吏員の活躍推進|消防庁

性別を問わず幅広い人材をどう確保していくかは、今後この組合が向き合っていく課題の一つになり得ます。

現状を否定的に捉えるのではなく、これから受験する自分自身がその変化にどう関わっていけるかという視点で、前向きにじっくり考えてみることも大切なことです。

新庁舎整備と体制強化

網走地区消防組合消防本部は現在、新しい消防本部庁舎の建設を進めており、公式サイトでは基本設計の策定や工事の進捗状況が公表されています。

老朽化した施設を更新することは、災害対応の拠点そのものを強くする取り組みであり、勤務環境の改善にも直結します。施設の更新という形で体制強化に取り組んでいるという事実は、この組合を志望する際の理解の材料にもなります。

新しい庁舎で働くことになる受験者にとっては、これから自分が関わる環境の変化として捉えることもできるでしょう。完成後の庁舎で働く自分の姿を具体的にイメージできると、志望動機にもそれだけ説得力が増します。

重点方針|新庁舎整備で強化する消防体制

網走地区消防組合は、独自の総合計画や運営方針の文書を公表しているとは今回確認できませんでした。

一方で、新消防本部庁舎の建設という具体的な取り組みが、現時点でこの組合が最も力を入れている事業だと読み取れます。

基本設計の策定から工事の進捗まで、公式サイトで継続的に情報が発信されており、組合として今どこに力を注いでいるかが、外から見てもわかりやすい形で伝わってきます(出典:新消防本部庁舎建設|網走地区消防組合

全国的に進む主な取組

取組内容
女性職員の活躍推進消防吏員全国168,230人中、女性は約3.8%(6,386人、令和7年4月1日現在)。国の目標は令和8年度当初までに5%に引き上げること
緊急消防援助隊としての広域応援全国の消防本部の約99%にあたる718本部・6,661隊が登録済み(令和6年4月1日現在)で、大規模災害の際は本部規模を問わず応援体制の一員となる
救急需要への対応救急出動は令和6年中に771万8,380件を数え、集計開始以降で最も多い水準。高齢者・軽症者への対応の在り方が全国的な論点である

面接では、新庁舎という具体的な取り組みと、こうした全国的な流れの両方を踏まえて、自分がどう関わっていきたいかを言葉にできると効果的です。どちらか一方だけでは視野が狭く映ってしまうため、両方に触れられるよう準備しておきましょう。

POINT|施設整備の話題は志望動機の入り口になる

個別計画が少ない本部を受験する場合は、①今、組合が力を入れている取り組みは何か ②それはなぜ必要とされているのか ③その環境で自分はどう働きたいか、の順で考えを整理しましょう。

悪い例「体力に自信があるので、消防官を志望します」

改善例「まずは消防士として、現場で確実に動ける力をしっかりと身につけたいです。その上で、網走地区消防組合消防本部は新しい庁舎の整備を進めていると知りましたので、新しい環境の中で長く現場を支えられる存在になりたいと考えています」

あわせて確認したい公式資料

網走地区消防組合の採用試験情報は組合の公式サイトに掲載されているため、まずはそこで募集職種・提出書類・受験資格を漏れなく確認し、あわせて新庁舎建設の進捗ページにもしっかりと目を通しておきましょう。年度によって募集区分や採用予定数、学歴区分の有無が変わることもあるため、必ず最新版で確認してください。

  • 網走地区消防組合の消防吏員採用試験の案内ページ
  • 網走地区消防組合の組織・署所紹介ページ
  • 総務省消防庁が公表する全国の消防本部データ(消防吏員数・出動件数)
  • 総務省消防庁「消防白書」(全国の消防行政の動向)

なお、情報を知っていることと、面接でその情報を使って答えられることは、まったく別の能力です。数字を覚えただけの状態では、深掘りの一言で止まってしまいます。

当研究会では「答えられる形」まで仕上げるためのテキストとして、網走地区消防組合消防本部専用の面接想定問答集をご用意しています。網走地区消防組合消防本部の採用面接で問われる可能性がある約60問の質問について、「元公務員監修の回答例」「質問の意図」「回答のコツ」「想定される深掘り」などを収録しています。

網走地区消防組合消防本部の想定問答集を見る

第2部|面接対策編

網走地区消防組合消防本部の面接の概要

ここからは、網走地区消防組合消防本部の面接の形式と流れ、質問の全体像、合否を分ける質問への備え方を、公式資料と当研究会の分析に基づいて整理していきます。

網走地区消防組合消防本部の面接の流れ

網走地区消防組合消防本部の採用試験は、組合が直接実施しており、令和8年度は消防職(高卒)の募集として行われています

一次試験・二次試験の2段階制で、一次合格者だけが二次試験に進みます。

試験の名称や区分は年度ごとに見直されることがあるため、募集ページの表記を毎回自分の目でしっかりと確かめる習慣をつけておきましょう。

項目内容(令和8年度・消防職〈高卒〉)
試験の段階一次試験・二次試験の2段階
一次試験の内容SPI試験【GAT-H】(基礎能力検査・70分)、作文試験(40分)
二次試験の内容個別面接、体力測定(6種目・種目名は非公表)
面接の実施方法個別面接。配属を希望する消防署(網走消防署・大空消防署)ごとに別日で実施
提出書類採用試験申込書、卒業証明書又は卒業見込証明書、成績証明書。面接カード相当の書式の記載はない

注目してほしいのは、身体要件が具体的に公表されている点です。視力0.7以上、色彩識別が可能であること、聴力が正常であることに加え、職務遂行に必要な体力が求められます。

体力測定は6種目とされていますが、種目名までは公表されていません。

数値基準が明示されている分、日頃から数値を意識して体調を整えやすい試験だともいえます。(出典:令和8年度消防吏員採用試験|網走地区消防組合

上記の試験構成は、網走地区消防組合が公表する令和8年度消防吏員採用試験(消防職・高卒)の情報にもとづくものです。大学卒業程度の区分の有無は今回確認できていません。試験の構成・日程・区分等は年度によって異なる可能性があります。受験の際は、必ず最新の試験情報をご確認ください。

網走地区消防組合消防本部が求める人材

網走地区消防組合は、採用向けの「求める人物像」を明文では公表していません(2026年8月時点・当研究会調べ)。

そこで手がかりになるのが、網走市・大空町という異なる特性を持つ自治体を1つの組合として守る、この本部の体制です。

管轄が広く署所が離れて配置されるこの本部のような組織では、配属先を問わず現場に立つ覚悟、地域ごとの事情への理解、離れた署どうしで足並みをそろえる姿勢が重視されやすいといえます。

特定の署にしか関心がない志望動機では、組合全体への理解を問われたときに弱くなってしまいます

自己PRでは能力の名前を挙げるだけで終わらせず、その力を使って実際に何を行い、周囲にどんな変化をもたらしたのかまで具体的に説明しましょう。作文試験で問われる社会的なテーマについても、日頃からニュースに関心を持ち、自分なりの考えをまとめておく習慣が役立ちます。

想定される質問

面接で聞かれることは7つのカテゴリーに分かれる

当研究会では、全国の自治体・官公庁の面接想定問答を分析し、聞かれる質問を7つのカテゴリーに体系化しています。網走地区消防組合消防本部の面接についても、この見取り図の上で準備すれば、基本的な抜け漏れは防げます。

カテゴリー代表質問ここで見られていること
① 導入・アイスブレイク試験会場までは、どうやって来ましたか?緊張をほぐす何気ない雑談に、素の受け答えと会話の自然さが表れます
② 動機・志望なぜ網走地区消防組合消防本部を志望するのですか?消防官という仕事とこの地域を、自分の言葉で選べているか
③ 自己理解あなたの短所(弱み)は何ですか?自分の弱点を正直に認められるか、そのうえでどう向き合っているか
④ 経験・行動これまでで最も困難だった経験と、どう乗り越えたかを教えてください過去の行動の事実。壁にぶつかったときの対処が現場の仕事に通じるか
⑤ 学業・経歴学校生活で力を入れて取り組んだことは何ですか?経験の中身と、そこでの役割・行動を具体的に語れるか
⑥ 適性・将来体力に自信はありますか?交替制勤務を含む不規則な働き方への理解と、日頃の体力づくりの習慣
⑦ 公共性・社会性消防官(公務員)に最も必要な資質は何だと思いますか?公務としての消防への理解と、身の回りの出来事を自分ごととして捉える姿勢

ここまでの7つは全国共通の骨格で、他の受験者も同じように備えてきます。網走地区消防組合消防本部ならではの視点に届くかどうかは、このあとの固有質問にかかります。作文試験がある分、頭の中の考えを文章として整理する練習も並行して進めておきましょう。

合否を分けるのは網走地区消防組合消防本部に固有の質問

「なぜ警察官や自衛官ではなく、消防官を志望するのですか?」
「数ある消防本部の中で、なぜ網走地区消防組合消防本部を選んだのですか?」

2つの質問にどこまで具体的に答えられるかは、消防という仕事とこの本部について、当日までにどれだけ調べ考えてきたかで差がつきます。1問目は職業選択の軸が定まっているか、2問目は数ある消防本部の中でこの組合をあえて選んだ理由を自分の言葉で語れるかを確かめる質問です。

次の対応表を使って、網走地区の事実を自分の言葉に変えていきましょう。

質問テーマ知っておきたい網走地区の事実答え方のヒント
救急需要の大きさ火災19件に対し救急2,230件(第1部1〜2章)件数の差に加えて、構成2市町の高齢化という背景まで結び付けて話せると、単なる暗記にとどまらない具体性が増す
署ごとに分かれる採用面接個別面接は網走消防署・大空消防署ごとに別日で実施される(第2部1章)どちらの署を希望するか、その理由まで具体的に語れるよう準備しておく
具体的に公表された身体要件視力0.7以上・色彩識別可能・聴力正常等(第2部1章)要件を正しく理解したうえで、自分がそれを満たしていることを落ち着いて、丁寧に具体的に説明する
新消防本部庁舎の建設新庁舎の建設が進行中で、工事の進捗が公表されている(第1部1章・4章)施設の更新という具体的な取り組みへの関心を、自分の言葉で言い添える
令和8年度は高卒区分のみの募集消防職(高卒)として募集され、採用予定は署ごとに若干名(第1部1章)自分が該当する区分を正しく理解したうえで、志望理由を具体的に語る

使い方のコツは、5つ全部を覚えることではありません。自分の志望分野に近いテーマを1〜2つ選び、「事実 → 自分の問題意識 → 消防官としてやりたいこと」という一続きの話に編んでおくことです。

想定される評価の観点

網走地区消防組合が募集ページで示しているのは試験の段階と種目までで、それぞれの配点は公表の対象になっていません。

したがって評価の観点は一般的なコンピテンシー評価、すなわち採用後にも通じる行動の再現性を過去の経験から確かめる考え方を軸に組み立てます。

経験の中身と行動の再現性が見られている、という理解のもとで臨みましょう。

一次の作文試験も、単なる文章力ではなく、物事をどう考え、どう言葉にして整理してきたかという同じ観点でつながっています。

評価の観点面接でどう確かめられるか準備のポイント
対応力・行動力想定外の場面でどのように考え行動したかという経験の具体性「言われたとおりに動いた話」より「自分で判断して動いた場面」を、当時の状況の変化ごと具体的に語る
体力・現場適性体力測定の結果だけでなく、日頃の体づくりへの取り組み方継続して取り組んできた運動や生活習慣を、いつから何をどのように続けているかまで具体的に説明する
地域・相手への向き合い方相手の立場に立って行動した経験があるか接客や地域行事など日常の場面で、自分の働きかけに相手がどう反応したかまで語れる題材を用意する

なお、公務員の個人面接では、ひとつの話題に対して「そのとき、あなたは具体的に何をしたのですか」と2回、3回と深掘りされることが多いです。一次試験をしっかり通過したあとに待つ二次の個別面接だからこそ、自分の言葉で細部まで語れる実体験に根ざした答えを事前に用意しておきましょう。

本番までの準備6ステップ

ここまでの内容を、準備の手順に落とし込みます。

  1. 令和8年度消防吏員採用試験の案内を読み、希望する署・受験資格・提出書類・作文試験の対策範囲を確認する
  2. これまでの経験を棚卸しする。学業や部活動、アルバイトから、自分の判断で動いた場面と、人と組んで進めた場面を1つずつ書き出す
  3. 7カテゴリーの代表質問に、それぞれ一言メモで答えを作る
  4. 組織研究のインプットをする。この記事の前半部分を読み返し、網走地区消防組合消防本部の管轄や採用のしくみについて、自分の言葉で説明できるようにする
  5. 固有質問の材料を対応表から集め、「事実 → 自分の問題意識 → やりたいこと」の一続きの話に編む
  6. 実際に口に出してリハーサルし、答えるたびに「ここを掘られたら何と返すか」を書き足していく。体力測定に向けたトレーニングと作文の練習も並行して進める。時間を計って作文を書く練習を重ねておくと、本番でも落ち着いてペース配分ができます

優先順位に注意

ステップ4〜5の組織研究は、あくまで他の受験生と差をつけるための工程です。時間がない場合は、ステップ2の経験の棚卸しと、その経験を消防の仕事へどうつなぐかという自己分析を優先してください。自分のことを語れない状態で網走地区の知識だけを増やしても、面接の評価にはつながりません。一次試験には作文もあるため、自分の経験を言葉にする練習は、面接だけでなく作文対策にもそのまま活きてきます。

なお、面接対策を独学かつ最短ルートで仕上げたい場合は、網走地区消防組合消防本部専用の面接想定問答集を使う選択肢もあります。

網走地区消防組合消防本部の採用面接で出題が想定される質問について、1問ごとに回答例・質問の意図・NG回答までをわかりやすく解説しているので、面接での受け答えをより具体的にイメージできるようになります。

残り日数が少なくなってきた方ほど、回答例から逆算して自分の答えを組み立てていく進め方が効率的です。一次試験の作文対策と面接対策を並行して取り組むことで、限られた時間を無駄なく使えます。

網走地区消防組合消防本部の想定問答集を見る

さいごに

網走地区消防組合消防本部の試験は、組合が直接実施する一次のSPI試験と作文、二次の個別面接と体力測定という構成で、面接は希望する署ごとに別日で行われます。

視力や色彩識別、聴力といった身体要件が具体的に示されている点も、この試験の特徴の一つです。

救急の出動が火災の100倍を超える規模に達し、新しい庁舎の建設という具体的な変化も進んでいる中で、この組合が何を大事にしているのかを自分なりに読み取り、自分の経験と結び付けて語れるようにしておきましょう。

令和8年度は消防職として高卒区分での募集となっているため、自分が対象となる区分を正しく確認したうえで準備を進めてください

網走市と大空町という異なる顔を持つ地域の安全を担う仕事に挑む皆さまを、当研究会一同、応援しています。