本記事では、瑞穂市職員採用試験の面接対策で必要な、瑞穂市の特徴・基礎データ・行政課題・重点政策・面接の流れ・想定される質問・評価の観点についてまとめています。
瑞穂市役所の面接試験では、「なぜ瑞穂市を志望したのか」「市職員として何に取り組みたいのか」「自分の強みや経験を市政でどう活かしたいか」といった、自治体への理解を前提とする質問が想定されます。
瑞穂市は求める人物像を4項目で公表しており、しかも選考は3段階で、うち2段階が面接です。人物を見る時間の長い試験だと考えて準備を組んでください。
第1部で市の姿を押さえたうえで、公表されている人物像と自分の経験が重なる部分を探していきましょう。
第1部|自治体研究編
瑞穂市の特徴
本格的な面接対策をはじめる前に、まずは瑞穂市の全体像を把握しておきましょう。(時間のない方はここだけでもチェック)
- 岐阜市と大垣市に挟まれた位置にある市。市域は28.19km²と小さく、人口密度は1,996人/km²です。
- 人口は56,270人(住民基本台帳・令和8年1月1日現在)。市役所は瑞穂市別府1288番地にあり、申込書を窓口で受け取る場合は穂積庁舎2階の総務課が担当です。
- 65歳以上の割合は22.0%で、同じ統計で岐阜県内の市町村を並べると最も低い水準にあります(令和8年1月1日現在の住民基本台帳)。75歳以上も12.5%で、県全体の18.5%を大きく下回ります。
- 隣接するのは岐阜市・大垣市・本巣市と、安八郡安八町・神戸町、本巣郡北方町、揖斐郡大野町の7自治体。県内でも人と物の動きが密な一帯にあります。
- 職員採用試験の採用予定人数は、一般行政職A(大学卒)とB(短大卒)を合わせて14名。人口規模に対して、まとまった数の採用が計画されています。
- 保健師と、保育士・幼稚園教諭の区分も設けられ、保育士・幼稚園教諭には月額9,270円の収入引き上げによる処遇改善が実施されていることが試験要項に明記されています。
- 市の花はアジサイ、市の木は桜で、いずれも2004年11月3日に制定されました。アジサイは旧穂積町の花を引き継いだものです。
- 正職員(一般職)とは別に、消防職の採用試験のページが市公式サイトに設けられています。試験の構成が異なるため、調べるときは混同しないよう注意してください。
瑞穂市の基礎データ
面接に向けた自治体研究では、厳密な統計値等を大量に暗記する必要はありませんが、「瑞穂市の大体のスケール感」を知っておくことは重要です。
ここでは、人口規模、市域の広さ、年齢構成、隣接する自治体など、瑞穂市政の特徴を数字で説明できる項目を優先的に整理しました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 総人口 | 56,270人(住民基本台帳・令和8年1月1日現在) |
| 総面積 | 28.19km² |
| 人口密度 | 1,996人/km²(上記の総人口と総面積から算出) |
| 65歳以上の割合 | 22.0%(岐阜県全体は31.2%) |
| 75歳以上の割合 | 12.5%(岐阜県全体は18.5%) |
| 隣接自治体 | 岐阜市・大垣市・本巣市・安八町・神戸町・北方町・大野町 |
| 市役所所在地 | 瑞穂市別府1288番地 |
| 市の花・市の木 | アジサイ・桜(ともに2004年11月3日制定) |
| (参考)岐阜県の高齢化率 | 31.1%(県公式「長寿社会ぎふDATA」の令和6年時点の記載値) |
65歳以上・75歳以上の割合は総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」の令和8年1月1日現在の値によるもので、この統計における瑞穂市の総人口は56,270人です。割合の分母にもこの数値を用いました。並記した岐阜県全体の割合も同じ統計にもとづく値です。参考として挙げた県の高齢化率31.1%は県公式資料の記載値で、算定の基準となる人口が異なるため、住民基本台帳による市の値とは直接比較できません。総面積・隣接自治体・市役所所在地・市の花と木は公表値をもとに整理しています。
数字から考えられる市政課題
瑞穂市の際立った特徴は、年齢構成の若さです。65歳以上22.0%、75歳以上12.5%という値は、岐阜県全体の31.2%・18.5%と比べて大きく低く、同じ統計で県内の市町村を並べたとき最も低い水準にあたります(出典:住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数|令和8年1月1日現在)。
子育て世帯が厚いということは、保育、学校、公園、通学路といった分野に需要が集中しているということでもあります。
採用区分に保健師と保育士・幼稚園教諭が置かれ、処遇改善まで明記されているのは、この人口構成と地続きの話です。
もう一つの軸が市域の狭さです。28.19km²に約5万6千人が暮らし、人口密度は1,996人/km²になります。
面積が小さく人口が集まっている市では、施設の配置や交通の便が市民の実感に直結しやすくなります。
逆に言えば、一つの施設の場所を変えるだけで多くの市民の生活動線が変わるということです。実際の受け答えに落とすと、次のような形になります。
瑞穂市の経済・産業
県の就業構造という土台
市単独の経済統計に入る前に、岐阜県全体の姿を押さえておきましょう。総務省がまとめた令和5年度の都道府県別の比較表によれば、岐阜県の就業者別産業構成比(令和2年国勢調査)は第1次産業2.9%、第2次産業32.6%で、第2次産業の比率が高い県です(出典:都道府県別主要指数比較表|令和5年度)。
県公式の「岐阜県の概要」でも、就業者に占める製造業の割合は25.0%で全国順位6位とされ、全国の割合16.0%を大きく上回ります(出典:岐阜県の概要)。
ものづくりが雇用の中心にある県だという前提は、瑞穂市を語るときにも土台になります。
二つの市に挟まれた住宅地という性格
瑞穂市は、県内で最も人口が多い岐阜市と、2番目に多い大垣市の間に位置します。市域は28.19km²と小さく、人口密度は1,996人/km²。
この立地と密度の組み合わせは、市の外に働く場を持ちながら市内に暮らす人が一定数いる構造を示唆します。
働く場所と住む場所が分かれている市では、市役所の仕事は「暮らしの側」に厚くなるのが自然な流れです。産業振興を志望動機にする場合も、企業誘致の話だけで組み立てるより、住民の生活を支える基盤としての産業という角度を持っておくほうが、この市では話が通りやすくなります。
子育て世代を受け止めることが市の条件になる
年齢構成が若い市では、保育と教育の供給力がそのまま市の魅力を左右します。
瑞穂市の職員採用試験要項では、保育士・幼稚園教諭の初任給が大学卒248,230円、短大卒232,265円と示され、あわせて月額9,270円の収入引き上げによる処遇改善が実施されていることが明記されています。
保健師は大学卒271,302円、短大卒262,341円で、一般行政職の大学卒238,960円、短大卒222,995円を上回ります(出典:令和8年度 瑞穂市職員採用第1次試験要項)。
人材の確保に手当を厚くしているという事実は、市がどの分野に力を割いているかを読む手がかりになります。
瑞穂市の主な行政課題
ここまでの数字と産業の姿を踏まえると、瑞穂市が今向き合っている課題が見えてきます。面接で「市の課題」を聞かれたときの引き出しとして、次の4つを押さえておきましょう。
若い今のうちに、その先を準備できるか
高齢化率が県内で最も低い水準にあるという事実は、市にとって時間的な余裕を意味します。ただし余裕は放っておけば減ります。
令和6年12月に公表された岐阜県人口問題研究会の中間報告は、2050年の県人口を137万人と見通しています。2020年からの減少幅は約31%で、その多くを15歳から64歳の47万人減と、0歳から14歳の11万人減が占めます(出典:岐阜県人口問題研究会 中間報告|令和6年12月)。
県全体が縮む局面で、若い人口構成を保ち続けられるかどうかが、この市の中心的な論点になります。
子育て支援の需要が集中する
保育、学校、公園、通学路といった分野は、人口構成が若い市ほど負荷が集中します。瑞穂市の採用計画では、一般行政職が14名、保育士・幼稚園教諭が5名、保健師が若干名と設定されています。
人口5万6千人規模の市としては相応の採用数で、しかも専門職を並べています。
志望動機で子育て支援に触れるなら、施策名を挙げるより、需要が集中する構造をどう受け止めるかという角度で語るほうが、市の実情に沿った話になります。
県全体の若年層流出という外部環境
同じ報告は、県の転出超過が近年6千人に及ぶ勢いで続き、15歳から34歳の層でとくに多いこと、理由の最多が「職業上」で、転出先としては愛知県が最大であることにも触れています。
若年層のなかでも女性の転出をとくに重い問題として挙げたうえで、社会減対策では各自治体が似た施策を並べて人口を奪い合う状況が生じているとも述べています。
近隣市町と同じ支援策を並べるだけでは、県全体の減少局面では効きにくいという指摘は、住宅地としての性格を持つ瑞穂市にとって重い論点です。
濃尾平野に位置することの意味
岐阜県の被害想定調査(平成23年度から24年度)では、南海トラフの巨大地震で県内の死者は最大470人、建物全壊35,000棟、避難者161,000人と想定されています(出典:岐阜県南海トラフの巨大地震等被害想定調査|平成23年度から24年度)。
歴史をさかのぼれば、1891年(明治24年)の濃尾地震はマグニチュード8.0で、死者4,990人・負傷者12,783人・住家全壊50,125棟という被害をもたらしました。
県内には濃尾断層帯をはじめ多数の活断層帯が分布し、39市町村が南海トラフ地震防災対策推進地域に指定されています(参考:岐阜県の地震活動の特徴|地震調査研究推進本部)。
人口が密集する市では、避難所の収容力と初動の連絡体制が課題になりやすいという前提で考えておきましょう。
重点政策|若い人口構成という前提
瑞穂市の総合計画と当年度の予算方針は、市公式サイトに掲載されている最新版で確認してください。ここでは、その計画を読むときの前提になる2点を整理します。市が公表している人物像に表れた市政の方向と、県という外枠です。
市が言葉にしている市政の方向
瑞穂市は求める人物像として4つの項目を公表しています。そのうち先頭に置かれているのが「市民協働のまちづくりを推進する、常に自己研鑽に努める人」です。
市民協働という言葉を人物像の冒頭に据えているということは、市が住民と一緒に進める形の行政運営を志向しているということでもあります。
残りの3項目についてはこの後の面接対策編で扱いますが、志望動機を組み立てる段階から、市民と一緒に何かを進めた経験を手元に置いておくと、話の軸がぶれません。
県の政策環境という外枠
県の令和7年度当初予算(一般会計)の規模は9,020億円です。前年度当初が8,861億円でしたので159億円の増ですが、知事改選期の年であることから「骨格的予算」として編成された点には注意が必要です(出典:岐阜県 令和7年度当初予算|令和7年2月)。
令和5年度決算では、県の財政力指数が0.54003、経常収支比率が92.1%となっています。
県も市も、使える財源には限りがあります。何を増やすなら何を見直すのか、という判断が日常的に求められる環境だと理解しておきましょう。
POINT|「子育てしやすい市」の先を言えるか
瑞穂市の志望動機で最も選ばれやすいのが子育て支援です。同じ題材を選ぶ受験者が多いからこそ、掘り下げの差が出ます。「①この市の人口構成はどうなっているか → ②そこから生まれる需要は何か → ③今どんな体制で受けているか → ④これから足りなくなりそうな部分はどこか → ⑤自分の経験のどこが使えるか」の順で考えてみてください。
悪い例「子育てしやすいまちづくりに貢献したいです」
改善例「瑞穂市は県内でも若い世代が多い市だと知りました。保育や学校の需要がこれから一度に来ると思いますので、現場の先生方や保護者の方の声を聞いて、受け入れの体制を整えていく仕事に関わりたいです」
あわせて確認したい公式資料
先に手を付けるなら1点目です。残りの3点は、受ける区分と関心のある分野に合わせて選んでください。
- 最新年度の瑞穂市職員採用試験要項(求める人物像もここに掲載されています)
- 市公式サイトの「職員採用試験(正職員)」のページ(試験の段階構成が示されています)
- 瑞穂市の総合計画と、その年度の予算に関する市の説明資料
- 岐阜県人口問題研究会の中間報告(県全体の人口の動きを押さえるため)
なお、情報を知っていることと、面接でその情報を使って答えられることは、まったく別の能力です。数字を覚えただけの状態では、深掘りの一言で止まってしまいます。
当研究会では「答えられる形」まで仕上げるためのテキストとして、瑞穂市役所専用の面接想定問答集をご用意しています。瑞穂市の採用面接で問われる可能性がある質問について、「元公務員監修の回答例」「質問の意図」「回答のコツ」「想定される深掘り」などを収録しています。
第2部|面接対策編
瑞穂市役所の面接の概要
ここからは、瑞穂市役所の試験の形と質問の全体像を、市が公表している要項と当研究会の分析にもとづいて整理します。
瑞穂市役所の面接の流れ
瑞穂市の正職員の採用試験は3段階で構成され、第2次試験と第3次試験がどちらも面接という設計になっています。筆記で絞ったあと、人物を二度確かめる形です。第1次試験については、要項に「受験しやすくなっています! 特別な対策や勉強が不要の『職務能力試験(60分)』を採用しています」と明記されています。
| 項目 | 内容(令和8年度・正職員) |
|---|---|
| 試験の段階 | 3段階。第1次試験、第2次試験、第3次試験(最終)で構成されます |
| 第1次試験 | BEST-A、P(60分と20分)、専門試験(90分から120分。専門職のみ)、作文試験(40分) |
| 第1次試験の中身 | 職務能力試験60分(論理的思考、文章理解、資料分析、社会情勢の理解を確認)、職務適応性検査20分(積極性、共感性、柔軟性、自我強度、規範性の5特性)、作文試験40分(400字) |
| 第2次試験 | 面接試験(個別または集団)。保育士・幼稚園教諭は実技試験もあります |
| 第3次試験 | 面接試験(個別) |
| 採用予定人数 | 一般行政職A(大卒)・B(短大卒)が14名、保健師C・Dが若干名、保育士・幼稚園教諭E・Fが5名 |
| 配点 | 各種目の配点と人物試験の比重は要項・ページとも記載がありません(非公表) |
| 申込・提出書類 | ホームページ掲載の2次元コードからの申込みが原則。市指定の履歴書と写真の提出が必要で、面接カードという名称の書類は用いていません |
| 勤務条件 | 1日あたり7時間45分(1週間あたり38時間45分)、週休日は週に2日 |
準備の設計に効くのが第2次試験の書き方です。市公式ページは第2次試験を「面接試験(個別または集団)」と記しており、どちらの形式で行われるかは事前に示されていません。
個別で聞かれる場合と、他の受験者と並ぶ場合の両方を想定して練習しておくのが安全です。
また、集団討論を実施するという記載は公式資料にありません。討論形式を前提にした対策に時間を割きすぎないよう気をつけてください。
上記の試験構成は、瑞穂市が公表した令和8年度の職員採用第1次試験要項および市公式サイトの「職員採用試験(正職員)」のページにもとづくものです。試験の構成・日程・配点等は、年度や受験区分によって異なる可能性があります。なお瑞穂市は正職員とは別に消防職の採用試験のページを設けており、試験の構成が異なります。受験の際は、必ずご自身の区分の最新の試験情報をご確認ください。
瑞穂市役所が求める人物像
瑞穂市は、求める人物像を4つの項目で公表しています。
「市民協働のまちづくりを推進する、常に自己研鑽に努める人」「人間関係を円滑に築き、協調性・柔軟性のある人」「豊かな創造性と広い視野を持ち、情熱をもって行動する人」「市民全体の奉仕者としての使命感や気概をもって行動できる人」の4項目です。人物像が公表されている以上、面接対策の出発点はここになります。
4項目を並べて読むと、市が想定している職員像の輪郭が見えてきます。1つ目と2つ目は他者との関わり方、3つ目は発想と行動、4つ目は公務員としての立ち位置です。
ここで気をつけたいのは、4項目を暗記して面接で復唱しても評価にはつながらないという点です。求められているのは、自分の経験のなかからこの4つに対応する場面を選び出し、具体的に語ることのほうです。
公表された4項目に、試験の組み立てのほうも重ねてみます。人口5万6千人の市が、一般行政職だけで14名を採用し、保健師と保育士・幼稚園教諭の区分を別に立てています。
市域は28.19km²で、職員の生活圏と市民の生活圏は重なりやすい環境です。人物を見る面接が2段階あり、第1次試験は特別な対策が不要と市自身が説明しています。
ここからは一般論になりますが、こうした条件がそろう市の試験では、筆記の準備量よりも、人と関わってきた実際の記録が前に出てくると考えられます。
そうなると、対策の実質は突き合わせの作業になります。公表された4つの項目に対して、これまでにやってきたことから場面を一つずつ当てていく。埋まらない項目が出たら、そこが第2次・第3次で掘られたときに詰まる場所です。
想定される質問
面接で聞かれることは7つのカテゴリーに分かれる
当研究会では、全国の自治体・官公庁の面接想定問答を分析し、聞かれる質問を7つのカテゴリーに体系化しています。瑞穂市の面接も、この見取り図の上で準備すれば、基本的な抜け漏れは防げます。
| カテゴリー | 代表質問 | ここで見られていること |
|---|---|---|
| ① 導入・アイスブレイク | 今日の体調はいかがですか | 面接が2段階ある試験の入口で、力みすぎずに答えられるか |
| ② 動機・志望 | 近隣の市ではなく瑞穂市を選んだ理由を教えてください | 岐阜市と大垣市に挟まれた市だと理解したうえでの志望か |
| ③ 自己理解 | 周囲からはどのような人だと言われますか | 公表された人物像のうち、協調性・柔軟性に関わる部分の裏づけ |
| ④ 経験・行動 | 誰かと一緒に何かをつくり上げた経験を教えてください | 市民協働を人物像の先頭に置く市らしく、協働の実際の中身 |
| ⑤ 学業・経歴 | 学んだことを続けて深めた経験はありますか | 常に自己研鑽に努める人という項目に対応する行動の記録 |
| ⑥ 適性・将来 | 市役所の仕事で、やってみたい分野はどこですか | 専門職の区分が別に立つ市で、一般行政職の役割を理解しているか |
| ⑦ 公共性・社会性 | 全体の奉仕者という言葉をどう受け止めていますか | 公表された4項目の最後にある使命感を、自分の言葉にできるか |
ただし、この7つの枠組みは瑞穂市に固有のものではありません。受験者全員が対策してくる領域なので、ここでは大きな差がつきにくいのです。では、どこで差がつくのか。それが次の「瑞穂市ならでは」の質問です。
合否を分けるのは「瑞穂市役所ならでは」の質問
どちらも市の現状を知らなければその場では答えようがない質問ですが、逆に言えば、材料さえ持っていれば、他の受験者との違いをはっきり示せる質問でもあります。こうした質問に答えるための「瑞穂市の事実」を、面接で使いやすいものに絞り、答え方とセットで整理しました。
| 質問テーマ | 知っておきたい瑞穂市の事実 | 答え方のヒント |
|---|---|---|
| 人口構成の若さ | 65歳以上22.0%、75歳以上12.5%で、同じ統計の県内市町村では最も低い水準(令和8年1月1日現在の住民基本台帳) | 若さを魅力として挙げるところで止めず、需要が保育や学校に集中するという裏側まで述べると、認識の深さが伝わります |
| 市域の狭さと密度 | 面積28.19km²、人口密度1,996人/km²。岐阜市と大垣市の間に位置し、7つの自治体と接する | 近隣に大きな市があることを不利ではなく条件として整理し、市が担うべき役割を自分の言葉で述べてください |
| 市が公表する人物像 | 市民協働、協調性・柔軟性、創造性と広い視野、全体の奉仕者としての使命感の4項目 | 4つ全部に触れる必要はありません。自分の経験と最も重なる1つを選び、場面を具体的に描いて答えましょう |
| 専門職の採用と処遇 | 採用予定は一般行政職14名、保育士・幼稚園教諭5名、保健師若干名。保育士・幼稚園教諭には月額9,270円の処遇改善 | 市がどこに人と予算を割いているかを読み取った発言として使えます。数字は正確に、解釈は控えめに述べるのが安全です |
| 選考の組み立て | 3段階選抜で第2次と第3次がどちらも面接。第1次の職務能力試験は特別な対策が不要と市が説明している | 筆記で差がつきにくい試験だと理解したうえで、人物面をどう準備してきたかを話すと、志望の本気度が伝わります |
使い方のコツは、5つ全部を覚えることではありません。自分の志望分野に近いテーマを1〜2つ選び、「事実 → 自分の問題意識 → 市職員としてやりたいこと」という一続きの話に編んでおくことです。
想定される評価の観点
面接は、前述の「求める人物像」に照らして、これまでに実際どう行動してきたかを確かめる場です。いわゆるコンピテンシー評価が基本にあり、答えの美しさではなく、経験の中身と行動の再現性が見られています。
| 評価の観点 | 面接でどう確かめられるか | 準備のポイント |
|---|---|---|
| 市民協働を進める姿勢 | 立場の違う人と一緒に何かを進めた経験の中身 | 人物像の先頭にある項目です。自分が調整役に回った場面を一つ選び、相手ごとに何を伝えたかまで分けて話せるようにしてください |
| 協調性と柔軟性 | 予定どおりに進まなかったとき、どう組み替えたか | 第2次試験は個別か集団かが事前に示されません。どちらの場でも同じ経験を語れるよう、長さを変えた2通りを用意しておきましょう |
| 自己研鑽を続ける力 | 誰かに言われたからではなく、自分で続けてきたことがあるか | 資格や成績でなくてもかまいません。第3次試験まで残る前提で、続けた期間と、途中で工夫した点を具体的に言えるようにしてください |
なお、公務員の個人面接では、ひとつの話題に対して「そのとき、あなたは具体的に何をしたのですか」と2回、3回と深掘りされることが多いです。
瑞穂市は面接が2段階あるため、同じ話題を別の面接官から角度を変えて掘られる場面も想定しておきましょう。自分の言葉で細部まで語れる実体験に根ざした答えを事前に用意しておいてください。
本番までの準備6ステップ
ここまでの内容を、準備の手順に落とし込みます。
- 最新年度の瑞穂市職員採用試験要項を読み、公表されている4項目の人物像を書き写す
- 4項目それぞれに、自分の経験から対応する場面を1つずつ当てはめてみる。埋まらない項目があれば、そこが弱点
- 学業、課外活動、アルバイトのそれぞれから、面接で話せる場面を一つずつ選び出す
- 7カテゴリーの代表質問に、それぞれ一言メモで答えを作る
- 固有質問の材料を対応表から集め、「事実 → 自分の問題意識 → やりたいこと」の一続きの話に編む
- 第2次試験が個別と集団のどちらでも対応できるよう、同じ話を1分と3分の2通りで話す練習をする
優先順位に注意
ステップ5の自治体研究は、あくまで他の受験生と差をつけるための工程です。時間がない場合は、ステップ3の経験の棚卸しと、その経験を市の仕事へどうつなぐかという自己分析を優先してください。自分のことを語れない状態で市の知識だけを増やしても、面接の評価にはつながりません。
なお、面接対策を独学かつ最短ルートで仕上げたい場合は、瑞穂市役所専用の面接想定問答集を使う選択肢もあります。
瑞穂市の採用面接で出題が想定される質問について、1問ごとに回答例・質問の意図・NG回答までをわかりやすく解説しているので、面接での受け答えをより具体的にイメージできるようになります。特に試験本番までに時間がない方は、必要に応じてご活用ください。
さいごに
瑞穂市の試験は、第1次で特別な対策を求めない代わりに、第2次と第3次で人を二度見ます。求める人物像が4項目公表されているのですから、対策の出発点は明確です。
その4つに自分の経験を並べ、埋まらない項目があればそこを補う。
県内で最も高齢化率が低い水準にある市で、これから来る変化に何を準備したいのか。そこまで言葉にできれば、面接での受け答えは十分に組み上がります。