本記事では、海津市職員採用試験の面接対策で必要な、海津市の特徴・基礎データ・行政課題・重点政策・面接の流れ・想定される質問・評価の観点についてまとめています。
海津市役所の面接試験では、「なぜ海津市を志望したのか」「市職員として何に取り組みたいのか」「自分の強みや経験を市政でどう活かしたいか」といった、自治体への理解を前提とする質問が想定されます。
海津市の受験案内は、掲載されている時期が限られます。募集が動いている間にその全文を自分の手元へ確保しておくことが、対策の最初の一歩になります。
ここでは、公表されている数字と市の地理から言えることを整理しました。自分の関心がどこで海津市の仕事と重なるのかを探しながら読み進めてください。
第1部|自治体研究編
海津市の特徴
本格的な面接対策をはじめる前に、まずは海津市の全体像を把握しておきましょう。(時間のない方はここだけでもチェック)
- 岐阜県の最南端に位置し、東の境を木曽川と長良川が、市域の中央部を揖斐川が流れる市です。東西は約13km、南北は約17kmの広がりを持ちます。
- 市域は112.03km²、人口密度は277人/km²です。
- 土地の使われ方は農用地37%・森林26%・河川及び水路16%・宅地10%・道路6%・その他5%で、農地と水面で市域の半分以上を占めます。
- 西部には標高500mから800mの養老山地が連なり、冬には「伊吹おろし」と呼ばれる北西の風が強く吹きます。
- 宝暦年間の薩摩藩による治水工事と、明治33年に完成した木曽三川の分流工事という、水と向き合ってきた歴史を持つ市です。
- 接している自治体は7つで、うち愛知県愛西市・稲沢市、三重県桑名市・いなべ市の4つが県外です。
- 65歳以上の割合は37.1%、75歳以上は20.6%で、岐阜県全体の31.2%・18.5%をどちらも上回ります(令和8年1月1日現在の住民基本台帳)。
- 市の花はみかんの花、市の木は松。市役所は海津市海津町高須515にあります。
海津市の基礎データ
面接に向けた自治体研究では、厳密な統計値等を大量に暗記する必要はありませんが、「海津市の大体のスケール感」を知っておくことは重要です。
海津市を数字で捉えるときは、人口3万人という規模と、市域の6割近くが農地と水面だという土地の内訳を並べて見るとつかみやすくなります。人が住む区画は限られ、その外側に田畑と川が広がっている。この構図が、市の仕事の中身をかなりの部分まで説明します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 総人口 | 30,995人(令和8年1月1日現在の住民基本台帳) |
| 65歳以上人口 | 11,509人(37.1%。岐阜県全体は31.2%) |
| 75歳以上人口 | 6,390人(20.6%。岐阜県全体は18.5%) |
| 総面積 | 112.03km²(東西約13km・南北約17km) |
| 人口密度 | 277人/km²(上記の総人口と総面積から算出) |
| 土地利用 | 農用地37%・森林26%・河川及び水路16%・宅地10%・道路6%・その他5% |
| 隣接自治体 | 羽島市・養老郡養老町・安八郡輪之内町、愛知県愛西市・稲沢市、三重県桑名市・いなべ市 |
| 市役所所在地 | 海津市海津町高須515 |
| (参考)岐阜県の人口 | 1,879,539人(令和8年4月1日現在の推計人口) |
65歳以上・75歳以上の人口と割合は、総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」の令和8年1月1日現在の値です。この統計における海津市の総人口は30,995人、岐阜県全体は1,935,253人で、割合の分母にもこれらを用いています。表に併記した岐阜県の人口1,879,539人は令和7年国勢調査の速報値を基準とした県の推計人口であり、調査の基準が異なるため住民基本台帳の数値とそのまま比較することはできません。総面積・土地利用・隣接自治体・市役所所在地は、市の公表値をもとに当研究会が整理したものです。人口密度は、この住民基本台帳人口を総面積で割って算出しました。
数字から考えられる市政課題
65歳以上37.1%、75歳以上20.6%という水準は、岐阜県全体をそれぞれ5.9ポイント、2.1ポイント上回ります(出典:住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数|令和8年1月1日現在)。
市民の5人に1人が75歳以上という構成は、医療と介護の需要が同時に厚みを増していく段階に入っていることを示します。一方で人口密度は277人/km²と低く、支援を届ける相手が広い面に散らばっているという条件も重なります。
集まって住んでいる市であれば、拠点を1か所に置けば多くの人に届きます。海津市の場合は、届ける側が動く前提で仕組みを組む必要が出てきます。この条件を面接で言葉にすると、こんな形になります。
海津市の経済・産業
市域の姿をそのまま映す土地利用
海津市の土地利用は、農用地37%・森林26%・河川及び水路16%・宅地10%・道路6%・その他5%という内訳です(出典:海津市の概要|海津市公式サイト)。
農地と水面を合わせると市域の半分を超えるという構成は、統計を一つも見なくても市の性格を言い当てます。
農業振興、農地の保全、水路の維持、鳥獣や病害への対応といった仕事が、市役所の日常業務の中に一定の場所を占めているということです。志望分野を農業や環境に置くなら、この土地の内訳は志望動機の出発点になります。
県のものづくりという背景
岐阜県全体で見ると、働く人の25.0%が製造業に従事しており、この割合は全国6位にあたります(全国は16.0%)(出典:岐阜県の概要)。
海津市が接する7つの自治体のうち4つは愛知県・三重県の市で、働く場所と住む場所が県境をまたぐ人も少なくないと考えられます。市の産業を語るときは、市の中で完結する経済という前提を置かず、隣県の産業集積との関係まで含めて捉えたほうが実態に近づきます。
治水の歴史が残したもの
海津市には、宝暦年間に薩摩藩が行った治水工事と、明治33年に完成した木曽三川の分流工事という、水を制御してきた歴史があります。市域の16%が河川と水路であるという数字は、その歴史が今も土地の形として残っていることの表れです。
観光や地域資源を志望分野に選ぶなら、名所の紹介ではなく、水と暮らしの関係が積み重なった土地であることを軸に据えると、市の担当業務に近い話になります。
岐阜県全体では令和6年の観光消費額が4,012億73百万円(前年比31.8%増)と過去最高を更新しており、県内へ人を呼ぶ流れは強まっています(出典:岐阜県観光入込客統計調査|令和6年)。
海津市の主な行政課題
ここまでの数字と土地の姿を重ねると、海津市が向き合っている論点が見えてきます。課題を聞かれたときに慌てずに済むよう、次の4つを手元に置いておきましょう。
県平均を上回る高齢化と、広い面への対応
65歳以上37.1%という水準は、岐阜県全体の31.2%を大きく超えています。人口密度277人/km²という条件と組み合わせると、高齢化が進んだ市民が広い面に散らばって暮らしているという状況が浮かびます。移動手段の確保、見守り、通いの場づくりのいずれもが、この2つの数字の上に乗っている課題です。
県全体で続く人口減少と若い世代の転出
県の転出超過は近年6千人に及ぶ勢いで、その中心は15歳から34歳の層です。転出の理由は「職業上」が最も多く、行き先としては愛知県が最大となっています。
県の人口問題研究会は、こうした若年層の転出が出生数の減少に影響しているとして、自然減対策と社会減対策の両面が必要だと指摘しています(出典:岐阜県人口問題研究会中間報告|令和6年12月)。
愛知県と境を接する海津市は、この流れの通り道にあたる位置とも言えます。県全体では2050年に人口137万人へ減ると推計されており、減少の中心は15歳から64歳の層です。
川に囲まれた市域での水の管理
東の境を木曽川と長良川、中央部を揖斐川が流れ、市域の16%が河川と水路である以上、水の管理は海津市にとって選べる仕事ではありません。宝暦年間の治水工事も明治の分流工事も、当時の技術と人手を集めて水の流れを変えた事業でした。
その延長線上に、今の排水機場や堤防、水路の維持管理があるという理解は、防災の質問に厚みを与えます。市域の西側には標高500mから800mの養老山地が控えており、平地と山地の両方の条件を同時に抱えている点も押さえておきましょう。
三県が接する場所で想定される最大級の地震
海津市が接する三重県桑名市を経て四日市市へ至る養老−桑名−四日市断層帯は、長さ約60km、想定される地震の規模はマグニチュード8程度とされています。
30年以内の発生確率はほぼ0%から0.8%、平均活動間隔は1,400年から1,900年です(出典:養老−桑名−四日市断層帯の長期評価)。
岐阜県の被害想定調査では、この地震で生じる被害が県内の想定地震の中で最も大きくなると見込まれ、死者は最大3,100人、建物の全壊は68,000棟、避難者は最大241,000人と想定されています。
南海トラフの巨大地震についても、県内で死者最大470人・建物全壊35,000棟・避難者161,000人が想定されています(出典:岐阜県南海トラフの巨大地震等被害想定調査|平成23〜24年度)。
県境をまたいで隣り合う自治体が多い市だけに、応援の受け入れと送り出しの両方を想定しておく必要があります。
重点政策|木曽三川と向き合ってきた市の現在地
海津市の計画がいま何という名前で、いつまでを対象にしているかは、市公式サイトを開けば分かります。ここで扱うのはその手前にある、名前が変わっても動かない条件のほうです。計画の中身に触れるつもりなら、現行版に目を通したうえで、どの分野に予算と人が割かれているかまで確かめておいてください。
水が決めてきた土地の使い方
市域の37%が農用地、16%が河川と水路という内訳は、水をどう流し、どこを守るかという判断の積み重ねの結果です。宝暦年間の薩摩藩による治水工事、明治33年の木曽三川分流工事という2つの節目を経て、今の土地の形があります。
水を制御することと、農地を守ることと、人が住む場所を確保することが、この市では一つの課題として結び付いているという理解を持っておくと、どの分野を志望しても話の芯が通ります。
県の見通しの中に市を置く
岐阜県の推計人口は令和8年4月1日現在で1,879,539人、世帯数は793,615世帯、1世帯当たりの平均世帯人員は2.37人です(出典:岐阜県の推計人口|令和8年4月1日現在)。
県の人口問題研究会は、自治体どうしが似た手を打ち合った結果、限られた人口を取り合う形になっていることにも触れています。海津市が同じ土俵に乗るのか、それとも農地と水辺という他にない条件から出発するのか。
面接で施策の話をするときは、この分かれ道を意識しておくと、借り物ではない答えになります。
POINT|事業名の数は評価されない
覚えた事業名を並べても、面接官が知りたいことには届きません。順番は逆から辿るほうが早いです。自分がやってきたことを1つ書き出し、それが誰の役に立ったかを言葉にし、海津市で同じ役割を担っているのはどの部署かを探す。そこまで来れば、事業名を覚えていなくても話は成立します。
悪い例「自然が豊かな海津市で、地域の活性化に貢献したいです」
改善例「配属された部署の仕事を覚えるところから始めたいです。そのうえで、海津市は市域の4割近くが農地だと知りましたので、その農地を続けて使ってもらうための支援に関わっていきたいと考えています」
あわせて確認したい公式資料
読む順番を先に決めましょう。募集が出ている区分の受験案内だけは必ず、残りは志望分野に近いものを1つ選んで、要点を自分の言葉で言い直せるところまで進めれば十分です。
- 海津市公式サイトの「市政情報>職員情報>職員採用」のページ(募集中の区分と、その区分の受験案内)
- 海津市の総合計画と、直近年度の予算に関する市の説明資料
- 海津市公式サイトの「海津市の概要」(面積・土地利用・地形の一次情報)
- 岐阜県人口問題研究会中間報告(県全体で何が起きているかを知るため)
なお、情報を知っていることと、面接でその情報を使って答えられることは、まったく別の能力です。数字を覚えただけの状態では、深掘りの一言で止まってしまいます。
当研究会では「答えられる形」まで仕上げるためのテキストとして、海津市役所専用の面接想定問答集をご用意しています。海津市の採用面接で問われる可能性がある質問について、「元公務員監修の回答例」「質問の意図」「回答のコツ」「想定される深掘り」などを収録しています。
第2部|面接対策編
海津市役所の面接の概要
ここからは、海津市の採用試験について公式サイトで確かめられる範囲を押さえ、そのうえで面接に向けて何を用意しておくべきかを整理します。
海津市役所の試験の構成
海津市の職員採用に関する情報は、市公式サイトの「市政情報>職員情報>職員採用」というカテゴリに集約されています。このカテゴリの説明は「職員採用試験案内、合格発表などを掲載」で、募集の案内も結果の発表も同じ場所に並ぶ構成です。
令和8年度は「大卒・短大卒程度」「社会人経験者」等の区分で試験が実施され、第1次試験の合格者が受験番号で公表されています。第1次という呼び方が使われている以上、複数の段階に分けて選考が進む試験であることは読み取れます。
| 項目 | 内容(令和8年度・市公式サイトで確認できる範囲) |
|---|---|
| 実施されている区分 | 「大卒・短大卒程度」「社会人経験者」等。このほか「海津市職員採用選考試験(カムバック採用)」「育児休業代替任期付職員」の募集も市公式サイトに掲載されています |
| 選考の段階 | 職員採用試験合格発表のページに第1次試験の合格者が受験番号で掲載されており、段階を分けて選考が進む形が確認できます |
| 面接の形式・回数 | 受験する区分の最新の受験案内でご確認ください |
| 各種目の配点 | 受験する区分の最新の受験案内でご確認ください |
| 提出書類 | 受験する区分の最新の受験案内でご確認ください |
| 情報の入口 | 市公式サイトの「市政情報>職員情報>職員採用」カテゴリ |
海津市の職員採用カテゴリと合格発表のページには、面接の形式や配点を示す記載までは置かれていません。また、過去の年度の受験案内のページは、現在たどれない状態にあります。
案内の本文に触れられるのは募集が動いている間に限られると考えて、掲載の動きを見ておくのが安全です。
案内が公開されたその日にPDFを保存しておくことが、この市を受けるうえで最初の実務だと考えてください。
保存した案内から、段階の構成、試験の種目、提出書類、申込方法を自分の手で書き出す。ここまでやって、ようやく他の受験者と同じ位置に立てます。
上記の内容は、海津市公式サイトの職員採用カテゴリおよび職員採用試験合格発表のページにもとづく、令和8年8月時点で確認できる範囲の整理です(出典:海津市 職員採用|令和8年度/海津市 職員採用試験合格発表|令和8年度)。試験の構成・日程・配点等は年度や受験区分によって異なりますので、受験の際は必ずご自身が受ける区分の最新の受験案内をご確認ください。
海津市役所が求める人物像
採用の入口に掲げる人物像は、募集中の受験案内で直接確かめるのが確実です。ここでは案内を手にする前の段階として、市の規模と土地の条件から読み取れることを整理します。
人口3万人台、市域112.03km²、農地と水路で市域の半分、接する7自治体のうち4つが県外。この4つが、海津市で働くという条件のあらましです。
この条件から当研究会が読み取っているのは、次のような働き方です。一つの係が受け持つ分野は広く、前任者の担当していた仕事を経緯ごと引き継ぐ場面も出てきます。
農地の維持、水路や排水機場の管理、広い面に散らばって暮らす高齢の市民への支援と、相手も分野をまたぎます。
知識の量そのものより、経緯を人から聞き取って自分の言葉で組み直せること。当研究会が海津市の面接で重く見られやすいと考えるのは、この力のほうです。
県境をまたいで4つの自治体と接する環境も重なりますから、立場の異なる相手と話をまとめた経験は、そのまま材料になります。
準備の順番も、ここから決まります。案内を保存した日に段階の構成と種目を書き出し、そのうえで自分の経験の棚から、この市の環境で使えるものを拾い直す。先に答えを作り込んでから市の条件に当てはめようとすると、案内を読んだ時点で組み直しになります。
想定される質問
面接で聞かれることは7つのカテゴリーに分かれる
当研究会では、全国の自治体・官公庁の面接想定問答を分析し、聞かれる質問を7つのカテゴリーに体系化しています。海津市の面接も、この見取り図の上で準備すれば、基本的な抜け漏れは防げます。
| カテゴリー | 代表質問 | ここで見られていること |
|---|---|---|
| ① 導入・アイスブレイク | 今日はどちらから来られましたか | 受け答えの間合い。県外から来る受験者も多い市での自然な入り方 |
| ② 動機・志望 | 岐阜県の最南端にある海津市を選んだのは、どうしてですか | 近隣の市や県外の自治体と比べたうえでの選択になっているか |
| ③ 自己理解 | ご自身の短所を教えてください | 弱点の申告ではなく、それとどう付き合ってきたかの具体性 |
| ④ 経験・行動 | 知らない分野の仕事を任されたとき、どう進めましたか | 担当の幅が広くなる職場で、最初の一手をどう選ぶか |
| ⑤ 学業・経歴 | 学生時代に力を入れたことを教えてください | 取り組みの規模ではなく、続けた理由の説明 |
| ⑥ 適性・将来 | 農業や治水に関わる部署に配属されたら、どう向き合いますか | 市域の6割近くが農地と水面という条件を、事前に知っていたか |
| ⑦ 公共性・社会性 | 最近気になった行政のニュースはありますか | 関心の広さと、それを短くまとめて話せるか |
ただし、ここまでは海津市を受ける人だけが準備してくる領域ではありません。受験者全員が対策してくる領域なので、ここでは大きな差がつきにくいのです。では、どこで差がつくのか。それが次の「海津市ならでは」の質問です。
合否を分けるのは「海津市役所ならでは」の質問
どちらも市の現状を知らなければその場では答えようがない質問ですが、逆に言えば、材料さえ持っていれば、他の受験者との違いをはっきり示せる質問でもあります。こうした質問に答えるための「海津市の事実」を、面接で使いやすいものに絞り、答え方とセットで整理しました。
| 質問テーマ | 知っておきたい海津市の事実 | 答え方のヒント |
|---|---|---|
| 市の位置と広がり | 岐阜県の最南端。東西約13km・南北約17km、面積112.03km²、人口密度277人/km² | 県の南の端という位置を、不便さではなく3県が接する場所という条件として言い直すと、話が前に進みます |
| なぜ県庁ではなく市役所か | 人口3万人台の市で、接する7自治体のうち4つは愛知県・三重県。市の仕事に県境をまたぐ場面が入る | 住民との距離という一般論に、県境の向こう側とも向き合う市だという具体を足すと、海津市を見て選んだことが伝わります |
| 土地の使われ方 | 農用地37%・森林26%・河川及び水路16%・宅地10%。農地と水面で市域の半分超 | 数字をそのまま示したうえで、自分の関心がこの内訳のどこに触れるかを1つ選んで話すと、志望分野の説明が具体になります |
| 治水の歴史 | 宝暦年間の薩摩藩による治水工事と、明治33年に完成した木曽三川の分流工事 | 歴史の紹介で終わらせず、今の排水機場や水路の維持につながっているという線を引くと、防災の話へ自然に移れます |
| 高齢化の水準 | 65歳以上37.1%・75歳以上20.6%で、いずれも県全体を上回る(令和8年1月1日現在) | 数字を挙げたあと、人口密度が低いという条件を重ねると、届ける側が動く仕組みという発想まで示せます |
使い方のコツは、5つ全部を覚えることではありません。自分の志望分野に近いテーマを1〜2つ選び、「事実 → 自分の問題意識 → 市職員としてやりたいこと」という一続きの話に編んでおくことです。
想定される評価の観点
面接は、これまでに実際どう行動してきたかを確かめる場です。いわゆるコンピテンシー評価が基本にあり、答えの美しさではなく、経験の中身と行動の再現性が見られています。
| 評価の観点 | 面接でどう確かめられるか | 準備のポイント |
|---|---|---|
| 知らない仕事に着手できるか | はじめての分野を任された場面で、何から手をつけたか | 受験案内を手に入れられる期間が限られる市です。情報が少ない状態で自分から動いた経験は、この市の実務との相性がそのまま伝わる材料になります |
| 広い範囲に目を配れるか | 複数のことを同時に抱えたとき、どう順番をつけたか | 市域112.03km²に3万人が暮らし、その多くが農地と水面に囲まれています。移動と段取りを含めて考えた経験を選んでおきましょう |
| 地域と長く関わる姿勢 | 同じ場所や同じ相手と、時間をかけて関係を作った経験があるか | 県外から受ける方は、なぜ岐阜県の最南端で働きたいのかを自分の言葉にしておくと、志望の理由が具体になります |
なお、公務員の個人面接では、ひとつの話題に対して「そのとき、あなたは具体的に何をしたのですか」と2回、3回と深掘りされることが多いです。自分の言葉で細部まで語れる実体験に根ざした答えを事前に用意しておきましょう。
本番までの準備6ステップ
ここまでの内容を、準備の手順に落とし込みます。
- 海津市公式サイトの「市政情報>職員情報>職員採用」を定期的に開き、自分が受ける区分の募集が出たその日に受験案内を保存する
- 保存した案内から、段階の構成・試験の種目・提出書類・申込方法を自分の手で書き出す(区分ごとに違うため、他の区分の情報と混ぜない)
- 7カテゴリーの代表質問に、それぞれ一言メモで答えを作る
- はじめての分野に取り組んだ経験を3つ書き出し、そのときに最初に開いた資料と最初に相談した相手まで思い出しておく
- 土地利用の内訳と高齢化の数字から1つずつ選び、資料を閉じた状態で人に説明してみる
- 声に出して練習し、答えるたびに「ここを掘られたら何と返すか」を書き足していく
優先順位に注意
ステップ5の自治体研究は、あくまで他の受験生と差をつけるための工程です。時間がない場合は、ステップ4の経験の棚卸しと、その経験を海津市の仕事へどうつなぐかという自己分析を優先してください。自分のことを語れない状態で市の知識だけを増やしても、面接の評価にはつながりません。
なお、面接対策を独学かつ最短ルートで仕上げたい場合は、海津市役所専用の面接想定問答集を使う選択肢もあります。
海津市の採用面接で出題が想定される質問について、1問ごとに回答例・質問の意図・NG回答までをわかりやすく解説しているので、面接での受け答えをより具体的にイメージできるようになります。特に試験本番までに時間がない方は、必要に応じてご活用ください。
さいごに
海津市は、受験案内が出ている期間に自分から情報を取りに行けるかどうかで、準備の出発点に差がつく市です。逆に言えば、そこさえ押さえてしまえば、あとは市の条件と自分の経験を突き合わせる作業に集中できます。
県の最南端で、市域の半分以上が農地と水面。3つの県が接する場所で、水を管理しながら暮らしを支えてきた土地です。
その中で自分が何を担いたいのか。案内を手に入れた日から本番までの時間を、その一点を言葉にすることに使ってください。