本記事では、龍ケ崎市職員採用試験の面接対策で必要な、龍ケ崎市の特徴・基礎データ・行政課題・重点政策・面接の流れ・想定される質問・評価の観点についてまとめています。
龍ケ崎市役所の面接試験では、「なぜ龍ケ崎市を志望したのか」「市職員として何に取り組みたいのか」「自分の強みや経験を市政でどう活かしたいか」といった、自治体への理解を前提とする質問が想定されます。龍ケ崎市が試験案内で公表している求める職員像には「龍ケ崎への『愛』と『誇り』」という言葉が入っており、まちをどれだけ具体的に語れるかが、そのまま回答の厚みになります。
本記事の掲載内容を参考に、自分の強みや関心と龍ケ崎市政の接点を考え、面接での回答作りに役立ててください。
第1部|自治体研究編
龍ケ崎市の特徴
本格的な面接対策をはじめる前に、まずは龍ケ崎市の全体像を把握しておきましょう。(時間のない方はここだけでもチェック)
- 人口74,492人・面積78.59km²・人口密度948人/km²の市である。
- 人口密度948人/km²は、茨城県全体の463.3人/km²(令和5年10月1日現在)のおよそ2倍。限られた面積にまとまって人が住んでいるまちだといえる。
- 牛久市・つくば市・稲敷市・取手市・つくばみらい市と、稲敷郡河内町・北相馬郡利根町の7市町に接している。接する自治体の数が多く、通勤・通学や買い物の行き先が市の外へ広がりやすい位置にある。
- 市名の正式表記は「龍ケ崎市」で、「ケ」は大文字。世の中には小書きの表記も混在しているため、申込書類でも自己PRの下書きでも書き方をそろえておきたい。
- 市役所は〒301-8611 龍ケ崎市3710番地に置かれている(団体コード08208-2)。町名を伴わない住所表記になっている点も、書き写すときの注意点である。
- 市の花はキキョウ、市の木はマツ。
- 現行の職員採用試験案内は「第2回龍ケ崎市職員採用試験案内(令和9年4月1日採用)」で、第1次試験の試験種目はSPI3。一般事務には専門試験が課されない構成になっている。
- 茨城県全体の人口は令和7年国勢調査の速報集計で2,791,207人となり、前回(令和2年)から75,802人(2.6%)減った。7つの市町に接する龍ケ崎市は、人の出入りを通じてこの流れを受ける。
龍ケ崎市の基礎データ
面接に向けた自治体研究では、厳密な統計値等を大量に暗記する必要はありませんが、「龍ケ崎市の大体のスケール感」を知っておくことは重要です。
ここでは、人口規模、市域の広さ、位置関係など、市政の特徴を説明できる項目を優先的に整理しました。市の規模を測るときの比較先として、茨城県全体の数値もあわせて載せています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 総人口 | 74,492人(住民基本台帳・令和8年1月1日現在) |
| 総面積 | 78.59km² |
| 人口密度 | 948人/km²(上記の総人口と総面積から算出) |
| 隣接自治体 | 牛久市、つくば市、稲敷市、取手市、つくばみらい市、稲敷郡河内町、北相馬郡利根町 |
| 市役所所在地 | 〒301-8611 茨城県龍ケ崎市3710番地 |
| 市の花・市の木 | キキョウ・マツ |
| (参考)茨城県の総人口 | 2,791,207人(令和7年10月1日現在・国勢調査速報集計) |
| (参考)茨城県の人口密度 | 463.3人/km²(令和5年10月1日現在・全国第12位) |
| (参考)茨城県の高齢化率 | 31.2%(令和7年9月15日現在・推計値) |
龍ケ崎市の人口・面積・隣接自治体・市の花木は、公表値をもとに整理したものです。茨城県の総人口・人口密度・高齢化率は茨城県公式サイトの統計による数値です。市の統計の最新値は、龍ケ崎市公式サイトであわせてご確認ください。総人口は総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」(令和8年1月1日現在)の数値で、人口密度はこの総人口を総面積で割って算出しました。
数字から考えられる市政課題
人口7万人規模という数字だけでは、市の良し悪しは判断できません。意味が出てくるのは、面積78.59km²に対する人口密度948人/km²という組み合わせを見たときです。
この密度は茨城県全体の約2倍で、住宅や店舗、道路や上下水道といった生活の基盤が、比較的まとまった範囲に集まっていることを示しています。
一方で県全体の人口は、令和7年国勢調査の速報集計で2,791,207人となり、前回調査から2.6%減りました(出典:令和7年国勢調査 人口速報集計|令和7年)。
減り方の中身も見ておきましょう。
令和6年の1年間で、県全体では出生14,556人に対し死亡38,951人と24,395人の自然減でしたが、転入125,457人に対し転出118,116人で7,341人の転入超過でもありました(出典:茨城県の人口(年報)|令和6年)。
県の人口が減る速さは、県外から移り住む人がどれだけ来るかで変わる段階に入っているということです。人が密に住む市であっても、その密度を将来も保てるかどうかは別の問題になります。
数字を志望動機につなぐなら、次のような組み立てが考えられます。
龍ケ崎市の経済・産業
農業と製造業が両輪になっている県の中で
7万人規模の市の経済は、県全体の姿と重ねると位置づけが見えてきます。茨城県の農業産出額は5,494億円で全国第3位(2024年)。
2017年から8年連続で3位を保ち、生産農業所得2,002億円は全国第2位です。
内訳は園芸2,629億円(48%)、米1,399億円(26%)、畜産1,286億円(23%)と続きます(出典:茨城県の農業産出額|令和6年)。
同時に、茨城県は製造業の県でもあります。製造品出荷額等は12兆1,773億円で全国第7位(令和2年)。
重化学工業が全体の65.1%を占め、化学工業が最多、次いで生産用機械器具製造業、電気機械器具製造業と続きます(出典:茨城県の工業|令和2年)。
つまり、農業産出額は全国第3位、製造品出荷額等は全国第7位という二本立ての経済の上に、県内の市町村が乗っているという理解が土台になります。
市の産業を語るときも、この二つの軸のどちらに近い話をしているのかを意識すると、説明の輪郭がはっきりします。
訪れる人の動きをどう読むか
令和6年の茨城県の観光入込客数は延べ約6,180万人(前年比101.2%)、実人数では約3,777万人(前年比110.1%)で、このうち日帰り観光客が82.1%を占めます。観光消費額は約4,447億円で、前年より約24%増えました(出典:茨城県観光客動態調査|令和6年)。
ここで注目したいのは、延べ人数の伸びが1.2%にとどまる一方、消費額が2割以上伸びている点です。同じ人数が来ても、落ちるお金は年によって変わります。
大きな観光地を抱えていない市であっても、この違いは無関係ではありません。
近隣の市町を訪れた人が立ち寄る先をどうつくるか、市内で使われるお金をどう増やすかという問いは、7市町と接する龍ケ崎市にとってむしろ考えやすいテーマです。
交通の骨格が変わろうとしている
県南地域の将来を左右する動きが、つくばエクスプレス(TX)の県内延伸です。延伸方面は2024年に「土浦方面」に決定し、JR常磐線と接続する駅は土浦駅とされました。
県は採算性を確保するための需要拡大やコスト削減の方策を検討しながら、延伸計画素案の策定を進めています(出典:つくばエクスプレスの県内延伸方面|2024年)。
実現までには時間のかかる計画ですが、鉄道の骨格が変われば、通勤や通学の経路、住まいの選ばれ方も変わります。
7つの市町と接し、市外へ人が動きやすい龍ケ崎市にとっては、周辺の交通の変化が自分のまちの話に直結します。市の将来を語るときの材料として押さえておきましょう。
龍ケ崎市の主な行政課題
ここまでの数字と産業の姿を踏まえると、龍ケ崎市を含む茨城県内の市町村が向き合っている課題が見えてきます。面接で「市の課題」を聞かれたときの引き出しとして、次の4つを押さえておきましょう。
転入で支えられている人口
茨城県の総人口は令和7年国勢調査の速報集計で2,791,207人となり、前回から75,802人(2.6%)減りました。世帯数は1,221,422世帯です。
推計人口でも令和7年1月1日現在で2,806,403人と、対前年17,054人(0.60%)の減少でした。一方、令和6年の社会動態は7,341人の転入超過です。
自然減の大きさを、県外からの転入がある程度まで打ち消している状態だといえます。
裏を返せば、転入の勢いが弱まったときに減少が一気に進むということでもあり、住まいや子育ての環境をどう整えるかが市町村の勝負どころになります。
人口密度が県平均の約2倍という龍ケ崎市の姿は、その勝負においてすでに一定の条件が整っていることを意味しますが、条件があることと選ばれ続けることは別です。
3人に1人が65歳以上という水準
茨城県の65歳以上人口は852,737人、県人口に占める割合は31.2%で、いずれも過去最高を更新しました(令和7年9月15日現在の推計値)(出典:茨城県の高齢者人口|令和7年9月)。
県民のおよそ3人に1人が65歳以上という水準です。
人が密に住む市では、通院や買い物の距離そのものは短く済む場合が多い一方、住宅地が同じ時期にまとめて開かれていると、住民の年齢層もそろって上がっていきます。
地区ごとに事情が違うという前提を持って話せるかどうかが、面接での説得力を分けます。
「茨城県南部の地震」への備え
茨城県地震被害想定調査報告書(平成30年12月公表)は、3つのタイプの地震を想定しています。
このうち県南部に大きな被害をもたらす「茨城県南部の地震」では、死者が全県で90人から180人(夏12時のケースで90人)、建物全壊焼失3,400棟(夏12時)と想定されています。
県北部に被害が集中する「F1断層などの連動による地震」は死者330人・建物全壊焼失11,000棟と想定3地震の中で最大、「茨城県沖から房総半島沖にかけての地震」は死者50人・建物全壊焼失9,500棟で沿岸部全域に津波被害が及ぶとされています(出典:茨城県地震被害想定調査報告書の概要|平成30年)。
死者の内訳は揺れによる建物倒壊がほとんどを占めるとされており、住宅の耐震化や家具の固定が被害を減らす近道になります。
自分の住む地区がどの想定に当たるかは、市のハザードマップで確認しておきましょう。
限られた職員と財源での優先順位
県全体で高齢化が進み、支える側の世代が細っていく局面では、市の仕事は増えても職員が増えるとは限りません。
龍ケ崎市の現行の職員採用試験案内でも、第2回試験の採用予定人数は一般事務2人程度、一般事務(障がい者)1人程度、土木1人程度、建築1人程度と、区分ごとに少人数です。
一人ひとりが担う範囲が広い組織で働くことになると考えておいたほうがよいでしょう。何かを新しく始めるなら、今あるどれを見直すのかまでセットで考える。
その判断の癖は、面接での受け答えにも表れます。
重点政策|第3次茨城県総合計画と龍ケ崎市
龍ケ崎市の総合計画の内容と最新の施政方針は、市公式サイトの最新版で必ず確認しておきましょう。県の総合計画が示す方向を並べたうえで、県が進めるプロジェクトと龍ケ崎市との距離を測ります。
第3次茨城県総合計画が掲げる基本理念
県の最上位計画は、計画期間を令和8年度から11年度とする第3次茨城県総合計画(〜「新しい茨城」への挑戦〜)です。
基本理念に「活力があり、県民が日本一幸せな県」を掲げ、加速する人口減少や超高齢社会への対応、大規模災害リスクへの対応、飛躍的に進化するデジタル技術がもたらす社会変革といった時代の変化を、「新しい茨城」づくりに向けて留意すべき重要な視点として整理しています(出典:第3次茨城県総合計画|令和8〜11年度)。
計画は加えて、激動する国際情勢や気候変動による影響の拡大、人工知能の飛躍的な進化も、県を取り巻く環境の変化として明記しています。
これは県の計画であって、龍ケ崎市の計画ではありません。ただ、県が示す方向と市の施策は無関係ではいられません。
市の総合計画を読むときは、県が挙げたこれらの環境変化に、市がどの順番で答えようとしているかという目線で見ると、理解が早くなります。
県のプロジェクトと市の距離
県が進める大型プロジェクトのうち、取手市やつくばみらい市と接する龍ケ崎市に関わりが深いのが、先に触れたつくばエクスプレスの県内延伸です。
延伸方面が土浦方面に決まり、接続駅が土浦駅とされたことで、県南の鉄道網の将来像に具体的な輪郭が生まれました。
道路では、東関東自動車道水戸線の未開通区間である潮来インターチェンジから鉾田インターチェンジまでの約31キロメートルが暫定2車線で工事中です。
鉄道と道路の両面で、県内の移動の形が変わろうとしています。市の仕事を志望する立場でも、こうした県の動きを一つ知っているだけで、まちの将来についての話に厚みが出ます。
POINT|市の資料を読む順番を決めておく
公表資料の量は自治体によって差があります。龍ケ崎市を調べるときは、①人口74,492人・面積78.59km²・人口密度948人/km²という規模をつかむ → ②7市町と接する位置関係を地図で確かめる → ③茨城県全体の人口・産業・防災の見通しの中に市を置く → ④その中で自分が携わりたい仕事を選ぶ、という順で進めると、限られた時間でも話せる材料がそろいます。
悪い例「龍ケ崎市のまちづくりに貢献したいです」
改善例「まずは窓口で市民の方の困りごとを直接うかがう仕事から始めたいです。その上で、龍ケ崎市は人口密度が県全体の2倍ほどで住宅地がまとまっている一方、隣の市や町へ通う方も多いと思いますので、市の外へ出ていく人の流れも前提にした暮らしの支え方を考える仕事に関わりたいです」
あわせて確認したい公式資料
すべてを読む必要はありません。志望動機に関係する資料を選び、重要な部分を自分の言葉で説明できるように準備しておきましょう。
- 龍ケ崎市職員採用試験案内(受験する回・職種の最新のもの)
- 龍ケ崎市公式サイトの市政情報・総合計画・最新の広報紙
- 市のハザードマップ(自分の関わる地区の想定を知る材料として)
- 第3次茨城県総合計画、茨城県の統計資料(市政の背景を知る参考として)
なお、情報を知っていることと、面接でその情報を使って答えられることは、まったく別の能力です。数字を覚えただけの状態では、深掘りの一言で止まってしまいます。
当研究会では「答えられる形」まで仕上げるためのテキストとして、龍ケ崎市役所専用の面接想定問答集をご用意しています。龍ケ崎市の採用面接で問われる可能性がある質問について、「元公務員監修の回答例」「質問の意図」「回答のコツ」「想定される深掘り」などを収録しています。
第2部|面接対策編
龍ケ崎市役所の面接の概要
ここからは、龍ケ崎市役所の採用試験の構成と、市が公表している求める職員像、面接で問われやすい質問の全体像を、公式資料と当研究会の分析に基づいて整理していきます。
龍ケ崎市役所の採用試験の構成
当研究会が確認できた現行の案内は「第2回龍ケ崎市職員採用試験案内(令和9年4月1日採用)」です。
第1次試験の種目は民間企業の採用でも使われるSPI3で、一般事務には専門試験が課されません。
一方、第2次試験に関する記載は案内本文で確認できていないため、面接の形式や回数、配点は公表資料からは分かりません。
次の表は、案内で確認できた事項と、確認できていない事項を分けて整理したものです。
| 項目 | 内容(第2回・令和9年4月1日採用) |
|---|---|
| 第1次試験の種目 | 一般事務と一般事務(障がい者)はSPI3-H、土木と建築はSPI3-Pおよび専門試験 |
| 試験区分と採用予定人数 | J 一般事務2人程度、K 一般事務(障がい者)1人程度、L 土木1人程度、M 建築1人程度 |
| 面接の形式・回数・配点 | 現行案内の本文に記載がなく、公表資料からは確認できません(当研究会調べ)。最新の受験案内でご確認ください |
| 申込方法・提出書類 | 電子申請による申込で、申込時の提出物としてエントリーシートが案内されています |
| 特別選抜枠 | スポーツ活動において実績・成果が認められ、その過程で培われた能力を市政で発揮することが期待できる方が対象。提出物として推薦書と自己紹介シートが案内されています |
上記は龍ケ崎市が公表する第2回職員採用試験案内および職員採用に関する案内ページにもとづくものです。現行案内は「第2回」で、試験区分の記号がJから始まります。第1回試験は別の区分・種目である可能性がありますが、当研究会では案内を確認できていません。試験の構成・科目・面接形式・配点等は、回や職種、年度によって異なります。受験の際は、必ず最新の受験案内でご自身の職種の試験情報をご確認ください。
龍ケ崎市役所が求める人物像
龍ケ崎市の試験案内には「龍ケ崎市が求める人材」という見出しがあり、求める職員像として「自ら学び、柔軟な発想とチャレンジ精神を持ち、龍ケ崎への『愛』と『誇り』を持つ職員」と明記されています(出典:龍ケ崎市職員採用試験案内(第2回)|令和9年4月1日採用)。公表文言がある自治体では、面接の評価軸を想像する手がかりがはっきりしているぶん、準備の方向を間違えにくくなります。
この一文は、①自ら学ぶ ②柔軟な発想とチャレンジ精神 ③龍ケ崎への「愛」と「誇り」という3つの要素に分けられます。とくに3つ目は、気持ちを述べるだけでは伝わりません。
まちの何を知っていて、どこをどうしたいのかという具体まで進んで、はじめて「誇り」という言葉に中身が入ります。
自己PRでも「学ぶ姿勢があります」と述べて終わらせず、学んだことを何に使い、誰の役に立ったのかまで説明しましょう。
想定される質問
面接で聞かれることは7つのカテゴリーに分かれる
当研究会では、全国の自治体・官公庁の面接想定問答を分析し、聞かれる質問を7つのカテゴリーに体系化しています。龍ケ崎市の面接も、この見取り図の上で準備すれば、基本的な抜け漏れは防げます。
| カテゴリー | 代表質問 | ここで見られていること |
|---|---|---|
| ① 導入・アイスブレイク | 会場までの道はすぐに分かりましたか | 用意していない話題に、身構えずに応じられるか |
| ② 動機・志望 | いくつもある自治体の中で、なぜこの市なのですか | 他の市に置き換えても成り立つ動機で止まっていないか |
| ③ 自己理解 | 周囲から指摘されて直したことはありますか | 他人の評価を受け止め、自分の行動を変えられるか |
| ④ 経験・行動 | 反対されながら進めた経験を教えてください | 意見の違う相手にどう向き合い、何を調整したか |
| ⑤ 学業・経歴 | 学んだことの中で、仕事に活きそうなものは何ですか | 知識そのものではなく、使いどころを説明できるか |
| ⑥ 適性・将来 | 希望と違う部署に配属されたらどうしますか | 少人数の組織で幅広い仕事を引き受ける前提があるか |
| ⑦ 公共性・社会性 | 公務員が守るべきものは何だと思いますか | 公平さや信用について、自分の言葉を持っているか |
ただし、この7カテゴリーは龍ケ崎市に限らず全国の官公庁でほぼ共通です。受験者全員が対策してくる領域なので、ここでは大きな差がつきにくいのです。
では、どこで差がつくのか。それが次の「龍ケ崎市ならでは」の質問です。
合否を分けるのは「龍ケ崎市役所ならでは」の質問
どちらも龍ケ崎市の現状を知らなければその場では答えようがない質問です。裏を返せば、材料を持って臨めば、他の受験者との差をはっきり示せる質問でもあります。
こうした質問に答えるための「龍ケ崎市の事実」を、面接で使いやすいものに絞り、答え方とセットで整理しました。
| 質問テーマ | 知っておきたい龍ケ崎市の事実 | 答え方のヒント |
|---|---|---|
| 市の規模と位置 | 人口74,492人(住民基本台帳・令和8年1月1日現在)、面積78.59km²、人口密度948人/km²。茨城県全体の人口密度463.3人/km²のおよそ2倍で、7市町と接する | 「首都圏に近い」で説明を終わらせず、県平均の2倍の密度で人が住むまちだから市が担うべき仕事は何かまで踏み込みます |
| 求める職員像との接続 | 試験案内は求める人材として「自ら学び、柔軟な発想とチャレンジ精神を持ち、龍ケ崎への『愛』と『誇り』を持つ職員」を掲げる | 「愛」と「誇り」を気持ちの言葉で返さず、自分が龍ケ崎市について調べ、歩いて確かめたことを根拠に語ります |
| なぜ県庁ではなく市役所か | 県は第3次茨城県総合計画(令和8〜11年度)で県全体の針路を示し、市は届出や相談を通じて住民の暮らしを直接受け止める | 役割の違いを述べて終わらせず、龍ケ崎市の窓口で自分が向き合いたい相手を具体的に一つ挙げます |
| 市の課題 | 令和7年国勢調査の速報集計で県人口は2,791,207人(前回から75,802人減)。令和6年の県内は出生14,556人に対し死亡38,951人、転入超過は7,341人 | 減る力と入ってくる力を分けて説明し、7万人規模の市がどちらの流れを取りに行くべきかで自分の見立てを示します |
| 防災・危機管理 | 茨城県地震被害想定調査では、県南部の地震について全県の死者90人から180人、夏12時のケースで建物全壊焼失3,400棟と想定。人的被害の多くは建物倒壊による | 想定の数字を並べるのではなく、住宅の耐震化や家具の固定へ市民に一歩動いてもらう伝え方を、自分なりに考えて話します |
使い方のコツは、5つ全部を覚えることではありません。自分の志望分野に近いテーマを1〜2つ選び、「事実 → 自分の問題意識 → 市職員としてやりたいこと」という一続きの話に編んでおくことです。
想定される評価の観点
面接は、前述の求める職員像に照らして「これまでに実際どう行動してきたか」を確かめる場です。いわゆるコンピテンシー評価が基本にあり、答えの美しさではなく、経験の中身と行動の再現性が見られています。
| 評価の観点 | 面接でどう確かめられるか | 準備のポイント |
|---|---|---|
| 自ら学ぶ姿勢 | 言われる前に自分で調べ、身につけてきたことがあるか | SPI3で測られる基礎的な力とは別に、市の広報紙や計画を自分で読み込み、龍ケ崎市について語れる材料を用意しておく |
| 柔軟な発想とチャレンジ精神 | やり方を変えた経験と、変えた理由を説明できるか | 採用予定が区分ごとに1人から2人程度という少人数の職場を想定し、自分なら何を新しく持ち込めるかを一つ決めておく |
| 龍ケ崎への「愛」と「誇り」 | まちの何を知り、どこを大事だと思っているか | 市の花のキキョウや市の木のマツ、7市町と接する位置関係を押さえたうえで、実際に市内を歩いて気づいたことを一つ添えられるようにしておく |
なお、公務員の個人面接では、ひとつの話題に対して「そのとき、あなたは具体的に何をしたのですか」と2回、3回と深掘りされることが多いです。自分の言葉で細部まで語れる実体験に根ざした答えを事前に用意しておきましょう。
本番までの準備6ステップ
ここまでの内容を、準備の手順に落とし込みます。
- 龍ケ崎市公式サイトの職員採用のページで最新の試験案内を確認し、第1次試験の種目と電子申請の手順、エントリーシートの記入項目を押さえる
- 高校・大学生活の経験を棚卸しする。学業・課外活動・アルバイトから、話せる具体例を1つずつ用意する
- 7カテゴリーの代表質問に、それぞれ一言メモで答えを作る
- 自治体研究のインプットをする。この記事の前半部分を読み返し、市の人口・面積・位置関係と茨城県全体の見通しから、志望分野に近い事実を2〜3個、自分の言葉で説明できるようにする
- 求める職員像の3つの要素(自ら学ぶ、柔軟な発想とチャレンジ精神、龍ケ崎への愛と誇り)に、自分の経験を1つずつ割り当てる
- 声に出して練習する。SPI3の対策と並行して、週に一度は面接の受け答えを口に出す時間をつくる
優先順位に注意
ステップ4〜5の自治体研究は、あくまで他の受験生と差をつけるための工程です。時間がない場合は、ステップ2の経験の棚卸しと、その経験を市の仕事へどうつなぐかという自己分析を優先してください。自分のことを語れない状態で市の知識だけを増やしても、面接の評価にはつながりません。
なお、面接対策を独学かつ最短ルートで仕上げたい場合は、龍ケ崎市役所専用の面接想定問答集を使う選択肢もあります。
龍ケ崎市の採用面接で出題が想定される質問について、1問ごとに回答例・質問の意図・NG回答までをわかりやすく解説しているので、面接での受け答えをより具体的にイメージできるようになります。特に試験本番までに時間がない方は、必要に応じてご活用ください。
さいごに
龍ケ崎市の現行の試験案内は第2回で、採用予定は区分ごとに1人から2人程度です。第1次試験はSPI3で、一般事務には専門試験がありません。
配点は公表されていませんが、専門科目の学習量で差がつきにくい構成である以上、準備の重心を人物の部分に置いておいて損はないでしょう。
そして市は、求める人材として「龍ケ崎への『愛』と『誇り』」を挙げています。
人口7万人ほど、県平均の2倍の密度で人が暮らし、7つの市町と隣り合うこのまちの、どこを自分は好ましいと感じ、どこを変えたいと思うのか。
そこを言い切れるようになったとき、面接での答えは自然と具体的になります。