本記事では、筑西市職員採用試験の面接対策で必要な、筑西市の特徴基礎データ行政課題重点政策面接の流れ想定される質問評価の観点についてまとめています。

筑西市役所の面接試験では、「なぜ筑西市を志望したのか」「市職員として何に取り組みたいのか」「自分の強みを市政のどこで活かせるのか」といった質問が想定されます。

筑西市の事務職の試験は、筆記も適性検査もテストセンターや自宅のパソコンで受ける形をとっています。市役所へ足を運んで評価を受けるのは、2回の個別面接だけという構成です。

本記事の掲載内容を参考に、自分の経験と筑西市政の接点を整理し、面接での回答づくりに役立ててください。

第1部|自治体研究編

筑西市の特徴

本格的な面接対策をはじめる前に、まずは筑西市の全体像を押さえておきましょう。(時間のない方はここだけでもチェック)

  • 人口98,933人(住民基本台帳・令和8年1月1日現在)・面積205.30km²・人口密度482人/km²の市である。
  • 人口密度482人/km²は、茨城県全体の463.3人/km²(令和5年10月1日現在)とほぼ重なる。県の平均的な人の住まい方に近い市だといえる。
  • 隣接するのは結城市、下妻市、つくば市、桜川市、結城郡八千代町、そして栃木県の小山市と真岡市。7つの自治体と接し、うち2つは栃木県側という位置にある。
  • 2005年に旧下館市などが合併して成立した市で、本庁舎は旧下館市域に置かれている。現在の自治体名としての「下館市」は存在しないため、書類でも面接でも表記を取り違えないようにしたい。
  • 「筑西市」と「つくば市」「筑波」は別の自治体・地名である。筑西市はつくば市と隣接しているが、研究学園都市の施策を筑西市の施策として語らないよう注意が必要である。
  • 市役所は〒308-8616 筑西市丙360番地に置かれている(団体コード08227-9)。
  • 市の花は梨の花とコスモス、市の木は桜である。
  • 茨城県全体の人口は令和7年国勢調査の速報集計で2,791,207人となり、前回(令和2年)から75,802人(2.6%)減った。県の平均に近い住まい方をしている筑西市は、この減り方をそのまま受ける位置にある。

筑西市の基礎データ

面接に向けた自治体研究では、統計値を細かく暗記する必要はありませんが、「筑西市の大体のスケール感」を押さえておくことは重要です。

合併を経た市を知るには、人口と面積、そしてどこと境を接しているかを先に押さえるのが早道です。下の表は、その順番で筑西市の数字を並べました。規模を測るときの比較先として、茨城県全体の数値もあわせて載せています。

項目内容
総人口98,933人(住民基本台帳・令和8年1月1日現在)
総面積205.30km²
人口密度482人/km²(上記の総人口と総面積から算出)
隣接自治体結城市、下妻市、つくば市、桜川市、結城郡八千代町、小山市(栃木県)、真岡市(栃木県)
市役所所在地〒308-8616 茨城県筑西市丙360番地
市の花・市の木市の花=梨の花、コスモス/市の木=桜
(参考)茨城県の総人口2,791,207人(令和7年10月1日現在・国勢調査速報集計)
(参考)茨城県の人口密度463.3人/km²(令和5年10月1日現在・全国第12位)
(参考)茨城県の高齢化率31.2%(令和7年9月15日現在・推計値)

筑西市の人口・面積・隣接自治体・市の花木は、公表値をもとに整理したものです。茨城県の総人口・人口密度・高齢化率は茨城県公式サイトの統計による数値です。市の統計の最新値は、筑西市公式サイトであわせてご確認ください。総人口は総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」(令和8年1月1日現在)の数値で、人口密度はこの総人口を総面積で割って算出しました。

数字から読み取れる市政の論点

筑西市の人口密度482人/km²は、茨城県全体の463.3人/km²(令和5年10月1日現在)とほとんど同じ水準です(出典:指標から見た茨城|令和5年

人が密集した市街地と、広い農地や集落が同じ市域の中に同居しているという読み方ができます。市の仕事という観点では、まちなかの課題と、人の少ない地区の課題を、同時に扱わなければならないということです。

この条件を、県全体の人口の動きと重ねてみます。茨城県の総人口は令和7年10月1日現在で2,791,207人、前回調査から2.6%減りました(出典:令和7年国勢調査 人口速報集計|茨城県

ただし令和6年の1年間を見ると、24,395人の自然減に対して7,341人の転入超過が生じています(出典:茨城県の人口(年報)|令和6年人口の総数は減っていても、県外から移り住む流れそのものは途切れていないということです。

栃木県の小山市・真岡市と接する筑西市は、県境をまたぐ通勤や通学の動線の上にあります。面接では、次のように立地と課題をつなげられます。

「筑西市は人口が9万人台で、人口密度が茨城県の平均とほとんど同じだと知りました。市街地と田畑の両方を抱えているまちだと思います。栃木県の小山市や真岡市とも接していますので、県境をまたいで人が動く場所です。県全体では移り住む人のほうが出ていく人より多いと聞きましたので、その流れをこのまちに向ける仕事に関わりたいです」

筑西市の経済・産業

全国有数の農業県の中で

市の花に梨の花が挙げられていることからも分かるとおり、筑西市の産業を考えるときの背景には農業があります。茨城県の農業産出額は5,494億円で全国第3位(2024年)。

2017年から8年連続で3位を保ち、生産農業所得2,002億円は全国第2位です。内訳は園芸2,629億円(48%)、米1,399億円(26%)、畜産1,286億円(23%)と続きます(出典:茨城県の農業産出額|令和6年

産出額の半分近くを園芸が占めるという構造は、果樹や野菜の産地を抱える市にとって身近な話です。

ただし、農業産出額が大きいことと、農家が安定していることは別の話です。担い手の高齢化が進めば、産地の看板は残っても、それを支える人が細っていきます。面接で農業に触れるなら、産地の名前を挙げて終わるのではなく、誰が作り続けるのかという問いまで持っていきましょう。

市街地と周辺部を一つの市として支える

筑西市は2005年に旧下館市などが合併して生まれた市で、本庁舎は旧下館市域にあります。合併から20年を超える市に共通するのは、旧市町ごとに積み上げてきた施設と、そこに住む人の生活圏が、いまも残っているという現実です。

人口密度が県平均並みという数字の内側には、中心部と周辺部の差が隠れています

公共施設をどう保ち、どこに人を集め、どの地区の足をどう確保するか。こうした判断は、合併を経た市の職員にとって避けて通れない仕事です。

市を志望するなら、駅前や市役所周辺だけを見て「まちの様子」を語らないことをおすすめします。旧町村域まで足を延ばして初めて、この市の課題の形が見えてきます。

筑西市の主な行政課題

ここまでの数字を踏まえると、筑西市を含む茨城県内の市町村が向き合っている課題が見えてきます。面接で「市の課題」を聞かれたときの引き出しとして、次の4つを押さえておきましょう。

人口減少と、転入に支えられた構造

茨城県の総人口は令和7年国勢調査の速報集計で2,791,207人となり、前回から75,802人(2.6%)減りました。世帯数は1,221,422世帯です。

一方で令和6年の推計人口の減少幅は対前年17,054人(0.60%減)にとどまり、同じ年の社会動態は7,341人の転入超過でした。県全体の減少は、移り住む人によっていくらか和らげられている状態です。

その流れが弱まれば減少は加速しますから、住まいと子育ての環境をどう整えるかが市町村の勝負どころになります。

過去最高を更新した高齢化

茨城県の65歳以上人口は852,737人、県人口に占める割合は31.2%で、いずれも過去最高を更新しました(令和7年9月15日現在の推計値)(出典:茨城県の高齢者人口|令和7年9月

県民のおよそ3人に1人が65歳以上という水準です。市街地から離れた地区ほど、通院や買い物の負担は重くなります。

筑西市のように市街地と農村部を併せ持つ市では、同じ市民でも住む場所によって困りごとの中身が変わるという点が、施策を考えるうえでの難しさになります。

合併後のまちのかたちをどう整えるか

旧市町から引き継いだ公共施設や道路、上下水道は、人口が減っても自動的に減りはしません。同じ量の基盤を、より少ない人数と財源で維持していくことになります。

何を残し、何をまとめ、何を別の形に置き換えるか。市民にとって痛みを伴う判断を、根拠を示して説明する場面が出てきます。

面接で行政課題を語るなら、「便利にします」という方向だけでなく、限られた資源を配分する側の視点も持っておきたいところです。

大規模地震への備え

茨城県地震被害想定調査報告書(平成30年12月公表)は、3つのタイプの地震を想定しています。以下の被害の数値は、いずれも夏の12時に地震が起きた場合の想定です。

県北部に被害が集中する「F1断層などの連動による地震」は死者330人・建物全壊焼失11,000棟で想定3地震の中で最大、県南部に大きな被害をもたらす「茨城県南部の地震」は死者90人・建物全壊焼失3,400棟(死者は想定ケースにより最大180人)、「茨城県沖から房総半島沖にかけての地震」は死者50人・建物全壊焼失9,500棟で沿岸部全域に津波被害が及ぶとされています(出典:茨城県地震被害想定調査報告書の概要|平成30年

死者の内訳は揺れによる建物倒壊がほとんどを占めるとされているため、住宅の耐震化という地味な施策が人命に直結します。自分の関わる地区がどの想定に当たるかは、筑西市のハザードマップで確認しておきましょう。

筑西市の重点政策|第3次茨城県総合計画と筑西市

筑西市の総合計画の内容と最新の施政方針は、市公式サイトの最新版で必ず確認しておきましょう。扱うのは、茨城県が掲げる総合計画です。続けて、筑西市の採用情報をどこで拾えばよいかにも触れます。

第3次茨城県総合計画が示す方向

県の最上位計画は、計画期間を令和8年度から11年度とする第3次茨城県総合計画(〜「新しい茨城」への挑戦〜)です。

基本理念に「活力があり、県民が日本一幸せな県」を掲げ、加速する人口減少や超高齢社会への対応、大規模災害リスクへの対応、飛躍的に進化するデジタル技術がもたらす社会変革といった時代の変化を、「新しい茨城」づくりに向けて留意すべき重要な視点として整理しています(出典:第3次茨城県総合計画|令和8〜11年度

計画は加えて、激動する国際情勢や気候変動による影響の拡大も、県を取り巻く環境の変化として明記しています。

これは県の計画であって、筑西市の計画ではありません。ただ、県が挙げた課題は市の現場に降りてきます。市の総合計画を読むときは、県が示した変化のうち、筑西市がどれを最優先に据えているかという目線で見ると、志望動機に使える論点が見つかります。

筑西市の採用情報をどこで見るか

筑西市の職員採用試験の受験申込は、市ホームページからインターネットで受け付けられます。試験案内のほかに別紙の「受験申込手順」が用意されており、メールアドレスの設定、受験申込、第1次試験のテストセンターの予約という3つの手続きを自分で進める必要があります

なお、市は事務職などの試験とは別に高校生を対象とした試験も実施しています(参考:筑西市職員採用試験(高校生対象)の案内。対象と日程、試験の構成が異なりますので、自分が受ける回の案内を取り違えないようにしてください。

POINT|中心部と周辺部を、両方の目で見る

筑西市は求める職員像を文章の形では公表していません。こうしたときは、①筑西市の人口規模と市域の姿を知る → ②合併を経た市であることを踏まえて中心部と周辺部の違いを見る → ③その差から生まれる困りごとのうち、自分が関わりたいものを選ぶ → ④2回の個別面接で同じように語れるよう、自分の経験との接点を一文にする、という順で準備すれば十分に戦えます。

悪い例「筑西市のまちづくりに貢献したいです」

改善例「まずは窓口の仕事で、市民の方の手続きを一つずつ確実に進めるところから始めたいです。その上で、筑西市は市街地と農村部の両方を抱えていますので、住んでいる場所によって困りごとが違うという前提に立って、地区ごとの声を聞く仕事に関わりたいと考えています」

あわせて確認したい公式資料

すべてを読む必要はありません。志望動機に関係する資料を選び、重要な部分を自分の言葉で説明できるように準備しておきましょう。

  • 筑西市職員採用試験の案内と別紙「受験申込手順」(自分が受ける回・試験区分のもの)
  • 筑西市公式サイトの市政情報・総合計画・最新の広報紙
  • 筑西市のハザードマップ(自分の関わる地区の想定を知る材料として)
  • 第3次茨城県総合計画、茨城県の統計資料(市政の背景を知る参考として)

なお、情報を知っていることと、面接でその情報を使って答えられることは、まったく別の能力です。数字を覚えただけの状態では、深掘りの一言で止まってしまいます。

当研究会では「答えられる形」まで仕上げるためのテキストとして、筑西市役所専用の面接想定問答集をご用意しています。筑西市の採用面接で問われる可能性がある質問について、「元公務員監修の回答例」「質問の意図」「回答のコツ」「想定される深掘り」などを収録しています。

筑西市役所の想定問答集を見る

第2部|面接対策編

筑西市役所の面接の概要

ここからは、筑西市役所の採用試験の構成と、面接で問われやすい質問の全体像、合否を分ける質問への備え方を、公式資料と当研究会の分析にもとづいて整理していきます。

試験の構成と、面接が置かれる位置

筑西市が公表した試験案内(令和8年10月1日採用予定分)によれば、事務職と社会人経験者の試験は第1次から第3次までの3段階です。

第1次試験は基礎能力検査(SCOA-A)と事務能力検査(SCOA-C)で、会場は全国のテストセンター会場から各自が予約します。第2次試験は個別面接、第3次試験は性格適性検査(SCOA-B)のWeb方式と個別面接の2部構成です(出典:筑西市職員採用試験案内|令和8年10月1日採用予定

ここで気づいておきたいのが、受験の場所です。第1次試験は全国のテストセンター、第3次試験の性格適性検査はインターネット環境のある自宅などで受けます。

筑西市役所本庁舎等へ出向くのは、第2次試験と第3次試験の個別面接のときだけです。市の職員と対面で向き合う機会は、2回の個別面接に集約されているということになります。

集団討論も集団面接もグループワークも課されません。他の受験者との比較ではなく、自分ひとりの受け答えで評価が決まる試験だと考えてください。

段階試験の種目受験する場所
第1次試験基礎能力検査(SCOA-A)、事務能力検査(SCOA-C)全国のテストセンター会場(各自で予約)
第2次試験個別面接(人柄、性格、コミュニケーション能力等をみる口述試験)筑西市役所本庁舎等
第3次試験性格適性検査(Web方式・SCOA-B)と個別面接検査は自宅など、面接は筑西市役所本庁舎等
面接の回数個別面接2回。集団討論・集団面接・グループワークはいずれも課されないいずれも筑西市役所本庁舎等

上記は令和8年10月1日採用予定分(事務職・社会人経験者)の試験案内に基づく内容です。保育教諭は第1次試験が性格適性検査と事務能力検査、第2次試験が個別面接という2段階の構成です。配点や人物試験の比重は公表されていません。市はこのほかに高校生を対象とした試験も実施しており、対象や構成が異なります。受験の際は、必ずご自身が受ける回・試験区分の最新の受験案内をご確認ください。

成績順という仕組みを知っておく

この試験のもう一つの特徴は、結果の扱い方が細かく決められている点です。第3次試験の合格者は有効期間1年の採用候補者名簿に登載され、成績順に採用が内定します。内定者や正規職員に欠員が生じた場合は、補欠判定者のうちから本人の就職意向等を考慮したうえで、やはり成績順に内定が出されます。

試験結果の開示制度も設けられており、開示される内容は総合得点、受験者数、合格最低点、合格倍率です。開示を請求できるのは、第1次試験が不合格者、第2次試験が事務職・社会人経験者の不合格者と保育教諭の受験者、第3次試験は受験者で、開示期間は合格発表の日から1か月間。

筑西市総務部人事課人事係へ受験票を持参し、口頭で開示を受ける形です。合格最低点と合格倍率まで開示されるということは、内部では明確に点数化されているということでもあります。

配点そのものは公表されていませんが、面接の受け答えが数字に置き換えられている前提で準備するのが妥当です。

筑西市役所が求める人物像

「求める職員像」にあたる公表文言は、試験案内の本文には見当たりませんでした。そこで、試験の組み立て方と市の姿から、評価されやすい資質を考えます。

案内は個別面接を「個人の人柄、性格、コミュニケーション能力等をみるための口述試験」と定義しています。集団の場を設けず、この定義の面接を2回重ねるという設計に、市街地と農村部を併せ持つ市であることを重ねると、面接対策の言葉としては「初対面の相手に伝わる話し方」「同じ話を二度、崩さずに語れる一貫性」「地区ごとの違いに目を向ける姿勢」の3点が、評価を左右しやすいところだと読めます。

自己PRは、二度の個別面接で別々の面接官に語ることになります。強みの名前だけを覚えて臨むと二度目に言葉が痩せますから、その強みが表れた場面を二つ用意し、どちらからでも話し始められる状態にしておきましょう。

想定される質問

面接で聞かれることは7つのカテゴリーに分かれる

当研究会では、全国の自治体・官公庁の面接想定問答を分析し、聞かれる質問を7つのカテゴリーに体系化しています。筑西市の面接も、この見取り図の上で準備すれば、基本的な抜け漏れは防げます。

カテゴリー代表質問ここで見られていること
① 導入・アイスブレイク本庁舎まで来られて、まちの様子はいかがでしたか身構えていない場面での表情と、話し出しの自然さ
② 動機・志望民間企業ではなく行政の仕事を選んだ理由を教えてください待遇以外の言葉で職業選択を説明できるか
③ 自己理解周囲からどのような人だと言われることが多いですか自己認識と他者評価のずれを受け止められるか
④ 経験・行動手間のかかる作業を任されたときの進め方を教えてください地道な仕事への向き合い方と段取りの組み立て
⑤ 学業・経歴これまでの経験で、市の仕事に活かせるものはありますか経験と職務を結び付けて説明できるか
⑥ 適性・将来採用から5年後、どんな職員になっていたいですか仕事の理解の解像度と、成長の道筋の描き方
⑦ 公共性・社会性住民の意見が二つに割れたとき、行政はどうすべきだと考えますか公平さについての自分なりの考えを述べられるか

ただし、この7カテゴリーは筑西市に限らず全国の官公庁でほぼ共通です。受験者全員が対策してくる領域なので、ここでは大きな差がつきにくいのです。

では、どこで差がつくのか。それが次の「筑西市ならでは」の質問です。

合否を分けるのは「筑西市役所ならでは」の質問

「なぜ茨城県庁ではなく、筑西市役所なのですか」
「筑西市の魅力と課題を、それぞれ挙げてください」

どちらも筑西市の現状を知らなければその場では答えようがない質問ですが、逆に言えば、2回しかない対面の機会で、下調べの差がそのまま表に出る質問でもあります。こうした質問に答えるための「筑西市の事実」を、面接で使いやすいものに絞り、答え方とセットで整理しました。

質問テーマ知っておきたい筑西市の事実答え方のヒント
市の規模と位置人口98,933人(住民基本台帳・令和8年1月1日現在)、面積205.30km²、人口密度482人/km²で県平均463.3人/km²とほぼ同じ。7つの自治体と接し、うち小山市・真岡市は栃木県側県平均とほぼ同じ密度という事実を、市街地と農村部が同居する市の姿として自分の言葉に言い直します
なぜ県庁ではなく市役所か第3次茨城県総合計画(令和8〜11年度)が県全体の進路を描く一方、旧市町ごとに違う地区の事情を拾い上げられるのは市の職員である県と市の関係を説明するより、旧市町の別を越えて同じ市民として向き合う立場をどう考えるかを語ります
合併とまちのかたち2005年に旧下館市などが合併して成立し、本庁舎は旧下館市域にある。現在の自治体名としての「下館市」は存在しない合併の経緯を年表として述べるのではなく、旧市町ごとに残る施設や生活圏をどう束ねるかという課題として語ります
市の産業市の花に梨の花が挙げられている。県の農業産出額は5,494億円で全国第3位(2024年)、うち園芸が2,629億円で48%を占める産地の名前を挙げて終わらせず、担い手が減っていく局面で市の職員が何を支えられるかまで踏み込みます
試験の受け方への理解第1次試験は全国のテストセンター、第3次試験の性格適性検査は自宅などで受験し、本庁舎等へ出向くのは2回の個別面接のみ試験の形式そのものは面接では問われませんが、対面の機会が2回だけだと理解していれば、どちらの面接にも同じ熱量で臨めます

使い方のコツは、5つ全部を覚えることではありません。志望分野に近いテーマを1つか2つに絞り、事実から自分の問題意識、そして市職員として関わりたい仕事までを一息で話せる形にしておくことです。

想定される評価の観点

面接は、前述の「評価されやすい資質」に照らして「これまでに実際どう行動してきたか」を確かめる場です。いわゆるコンピテンシー評価が基本にあり、答えの美しさではなく、経験の中身と行動の再現性が見られています。

評価の観点面接でどう確かめられるか準備のポイント
初対面の相手に伝わる話し方個別面接は「人柄、性格、コミュニケーション能力等をみるための口述試験」と定義されている集団討論のない試験では、話し方の癖を指摘してくれる相手が本番までいない。録音して自分で聞き返す時間を、対策の中に必ず組み込んでおく
同じ話を二度、崩さずに語れる一貫性第2次と第3次で個別面接が繰り返され、同じ話題を別の面接官から問われる志望動機と自己PRの骨子を紙1枚にまとめ、第2次で話した内容を第3次でも矛盾なく語れるよう、面接後にその場で記録を残しておく
地区ごとの違いに目を向ける姿勢自分から足を運び、現場の事情を確かめた経験があるか人口密度が県平均並みという数字の内側に中心部と周辺部の差があることを踏まえ、本庁舎周辺だけでなく旧市町域まで歩いてから面接に臨む

なお、公務員の個人面接では、ひとつの話題に対して「そのとき、あなたは具体的に何をしたのですか」と2回、3回と深掘りされることが多いです。自分の言葉で細部まで語れる実体験に根ざした答えを事前に用意しておきましょう。

本番までの準備6ステップ

ここまでの内容を、準備の手順に落とし込みます。

  1. 筑西市公式サイトの職員採用のページを確認し、自分が受ける回と試験区分を確定させる。高校生対象の試験など別の回と取り違えない
  2. 受験申込手順に沿って、メールアドレスの設定、受験申込、テストセンターの予約を早めに済ませる。手続きが3段階に分かれている点に注意する
  3. 7カテゴリーの代表質問に、それぞれ一言メモで答えを作る
  4. 自治体研究のインプットをする。この記事の前半部分を読み返し、市の人口と市域、合併を経た市であることから、志望分野に近い事実を2〜3個、自分の言葉で説明できるようにする
  5. 固有質問の材料を対応表から集め、事実から問題意識、やりたい仕事までを一続きの話に編む
  6. 声に出して練習する。個別面接が2回ある構成に備え、第2次で話す内容と第3次で話す内容が食い違わないよう、骨子を紙1枚にまとめておく

優先順位に注意

ステップ4〜5の自治体研究は、他の受験生と差をつけるための工程です。時間がない場合は、ステップ3の質問への答え作りと、その経験を市の仕事へどうつなぐかという自己分析を優先してください。集団討論のない筑西市の試験では、個別面接での受け答えがそのまま評価のほぼすべてになります

なお、面接対策を独学かつ最短ルートで仕上げたい場合は、筑西市役所専用の面接想定問答集を使う選択肢もあります。

筑西市の採用面接で出題が想定される質問について、1問ごとに回答例・質問の意図・NG回答までをわかりやすく解説しているので、面接での受け答えをより具体的にイメージできるようになります。特に試験本番までに時間がない方は、必要に応じてご活用ください。

筑西市役所の想定問答集を見る

さいごに

筑西市の試験は、筆記も適性検査も自分で場所と時間を選んで受ける形になっています。手続きも、メールアドレスの設定から受験申込、テストセンターの予約までを自分で進めなければなりません。

裏を返せば、対面で人物を見られる場は第2次と第3次の個別面接だけです。この2回で話すことが食い違えば、成績順に内定が出る仕組みの中で不利に働きます。

志望動機と自己PRの骨子を紙1枚にまとめ、二度とも同じ芯で語れる状態にしておいてください。

そして考えたいのは、市街地と農村部を一つの市として抱え、7つの自治体と接するこのまちで、自分は誰の暮らしを支えたいのかという問いです。本庁舎のある旧下館市域だけでなく、その外側まで歩いてから面接に臨めば、答えの手ざわりは確実に変わります。