本記事では、土浦市職員採用試験の面接対策で必要な、土浦市の特徴基礎データ行政課題重点政策面接の流れ想定される質問評価の観点についてまとめています。

土浦市役所の面接試験では、「なぜ土浦市を志望したのか」「市職員として何に取り組みたいのか」「自分の強みや経験を市政でどう活かしたいか」といった、自治体への理解を前提とする質問が想定されます。土浦市の試験は個別面接が2回組まれているため、一度きりの受け答えではなく、掘り下げに耐える理解が必要になります。

本記事の掲載内容を参考に、自分の強みや関心と土浦市政の接点を考え、面接での回答作りに役立ててください。

第1部|自治体研究編

土浦市の特徴

本格的な面接対策をはじめる前に、まずは土浦市の全体像を把握しておきましょう。(時間のない方はここだけでもチェック)

  • 人口は140,971人(住民基本台帳・令和8年1月1日現在)、面積は122.89km²、人口密度は1,147人/km²。茨城県内でも人口の多い市のひとつである。
  • つくばエクスプレスの県内延伸方面が「土浦方面」に決まり、JR常磐線と接続する駅は土浦駅とされた(2024年)。県の大型プロジェクトの結節点が市内に置かれることになった。
  • 牛久市・つくば市・かすみがうら市・石岡市・稲敷郡阿見町と市域を接する。県南の主要な市と隣り合う位置にある。
  • 市役所は〒300-8686 土浦市大和町9番1号に置かれている(団体コード08203-1)。
  • 市の花はサクラ、市の木はポプラとケヤキ。
  • 職員採用試験案内は表紙に「土浦市の未来を共に創ろう!」と掲げ、市の特産であるレンコンと霞ヶ浦を比喩に使って求める職員像を示している
  • 採用試験は第1次から第3次までの3段階で、第2次と第3次はいずれも個別面接。集団面接や集団討論は実施種目に含まれない。
  • 茨城県全体の人口は令和7年国勢調査の速報集計で2,791,207人となり、前回(令和2年)から75,802人(2.6%)減った。県内で人口の多い土浦市にも、この減り方は及んでいる。

土浦市の基礎データ

面接に向けた自治体研究では、厳密な統計値等を大量に暗記する必要はありませんが、「土浦市の大体のスケール感」を知っておくことは重要です。

ここでは、人口規模、市域の広さ、位置関係など、市政の特徴を説明できる項目を優先的に整理しました。規模を測るときの比較先として、茨城県全体の数値もあわせて載せています。

項目内容
総人口140,971人(住民基本台帳・令和8年1月1日現在)
総面積122.89km²
人口密度1,147人/km²(上記の総人口と総面積から算出)
隣接自治体牛久市、つくば市、かすみがうら市、石岡市、稲敷郡阿見町
市役所所在地〒300-8686 茨城県土浦市大和町9番1号
市の花・市の木花:サクラ/木:ポプラ、ケヤキ
(参考)茨城県の総人口2,791,207人(令和7年10月1日現在・国勢調査速報集計)
(参考)茨城県の人口密度463.3人/km²(令和5年10月1日現在・全国第12位)
(参考)茨城県の高齢化率31.2%(令和7年9月15日現在・推計値)

土浦市の人口・面積・隣接自治体・市の花木は、公表値をもとに整理したものです。茨城県の総人口・人口密度・高齢化率は茨城県公式サイトの統計による数値です。市の統計の最新値は、土浦市公式サイトであわせてご確認ください。総人口は総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」(令和8年1月1日現在)の数値で、人口密度はこの総人口を総面積で割って算出しました。

数字から考えられる市政課題

14万人という人口と、122.89km²という面積。この2つを並べると、土浦市の人口密度は1,147人/km²となり、茨城県全体の463.3人/km²の2倍を超えます。

県内では、市街地に人が集まっているタイプの市です。そこへ、鉄道の延伸という将来の変化が重なります。現在の集積と、これから加わるかもしれない人の流れを、両方の視点で見ておく必要がある市だといえます。

ただし、県全体の人口は減っています。茨城県では令和6年の1年間に、出生14,556人に対し死亡38,951人と24,395人の自然減となり、転入125,457人に対し転出118,116人と7,341人の転入超過でした(出典:茨城県の人口(年報)|令和6年

生まれる人の数では埋まらない減少を、県外からの転入が部分的に補っている構図です。交通の便がよくなることは、その転入を引き寄せる材料になりますが、自動的に人が増えるわけではありません。延伸の話題を志望動機に落とし込むと、たとえば次のようになります。

「土浦市は人口が14万人ほどで、人口密度は茨城県全体の2倍を超えると知りました。つくばエクスプレスの延伸で常磐線とつながる駅が土浦駅になると聞きましたので、便利になることを、住み続けたい理由にどう変えていくかが大事なのではと感じています」

土浦市の経済・産業

農業県の中の市街地という位置

市の産業を語る前に、土台となる県全体の姿を押さえます。茨城県の農業産出額は5,494億円で全国第3位(2024年)。

2017年から8年連続で3位を保ち、生産農業所得2,002億円は全国第2位です。内訳は園芸2,629億円(48%)、米1,399億円(26%)、畜産1,286億円(23%)と続きます(出典:茨城県の農業産出額|令和6年

園芸が半分近くを占めるという内訳は、市の職員採用試験案内がレンコンを比喩に使っていることとも重なります。

一方で、製造品出荷額等は12兆1,773億円で全国第7位(令和2年)にあたり、重化学工業が全体の65.1%を占めます(茨城県統計課の公表による)。農業と工業のどちらでも全国上位に立つのが茨城県の産業構造です。

土浦市はその中で、市街地に人口が集まり、周辺の市と生活圏を共有する都市型の性格をもつ市にあたります。県の平均像をそのまま市に当てはめないことが、自治体研究の基本になります。

広い平地という土台

県の産業を支えているのは、平地の広さです。茨城県の総面積6,097.56平方キロメートルは全国第24位ですが、可住地面積3,888.92平方キロメートルは全国第4位にあたります(県が公表する令和5年時点の指標による)。

住む場所も耕す場所も広くとれる県だということです。その中で土浦市は、限られた市域に14万人が暮らす市として、土地の使い方の議論が他の市とは異なる形で出てきます

観光と交流人口

令和6年の茨城県の観光入込客数は延べ約6,180万人(前年比101.2%)、実人数では約3,777万人(前年比110.1%)で、このうち日帰り観光客が82.1%を占めます。観光消費額は約4,447億円で、前年より約24%増えました(出典:茨城県観光客動態調査|令和6年

訪れた人数の伸びより消費額の伸びが大きいことが読みどころです。鉄道でつながる範囲が広がれば、日帰りで訪れる人の行動範囲も変わります。交通の話と観光の話は別々に語られがちですが、土浦市ではこの2つがつながっているという見方を持っておくと、受け答えに厚みが出ます

土浦市の主な行政課題

ここまでの数字を踏まえると、土浦市を含む茨城県内の市町村が向き合っている課題が見えてきます。面接で「市の課題」を聞かれたときの引き出しとして、次の5つを押さえておきましょう。

人口減少と、転入に支えられた構造

茨城県の総人口は令和7年国勢調査の速報集計で2,791,207人となり、前回から75,802人(2.6%)減りました。世帯数は1,221,422世帯です(出典:令和7年国勢調査 人口速報集計|茨城県

一方、令和6年の推計人口の減少幅は対前年17,054人(0.60%減)にとどまりました。令和6年の自然減24,395人から転入超過7,341人を差し引いた分が、そのまま1年の減少幅になっています県南の主要な市が隣り合うこの地域では、どの市が転入者に選ばれるかという競争の面もあります

過去最高を更新し続ける高齢化

茨城県の65歳以上人口は852,737人、県人口に占める割合は31.2%で、いずれも過去最高を更新しました(令和7年9月15日現在の推計値)(出典:茨城県の高齢者人口|令和7年9月県民のおよそ3人に1人が65歳以上という水準です。

市街地に人口が集まる市では、駅の近くと市域の外側とで、暮らしやすさの差が出やすくなります。市全体を一つの数字で語らず、地区ごとの違いを見る目が必要です。

鉄道延伸を見据えたまちづくり

つくばエクスプレスの県内延伸方面は2024年に「土浦方面」に決定し、JR常磐線と接続する駅は土浦駅とされました。県は採算性を確保するための需要拡大やコスト削減の方策を検討しながら、延伸計画素案の策定を進めています(出典:つくばエクスプレスの県内延伸方面|2024年

実現までには時間がかかる計画ですが、決まったのは方面と接続駅であり、これから何をどう整えるかは市の側の宿題として残ります。駅周辺の使い方、バスなど市内の移動手段との接続、住宅や商業の誘導。計画が動く前に土台を整えられるかどうかが、市の将来を左右する局面にあります。

財政の制約の中での優先順位

市の財政状況は市の公表資料で確認する必要がありますが、背景となる県全体の指標は把握しておけます。茨城県の財政力指数は0.61671、経常収支比率は93.3%、実質公債費比率は9.3%、将来負担比率は166.0%です(いずれも令和5年度)(出典:地方公共団体の主要財政指標一覧|令和5年度

経常収支比率が9割を超えるということは、毎年決まって入る収入の大半が、人件費など毎年固定的にかかる支出で埋まっているということです。大きな事業を進めるときほど、既存の事業を見直す力が問われます。

県南部を襲う地震への備え

茨城県地震被害想定調査報告書(平成30年12月公表)は、3つのタイプの地震を想定しています。このうち県南部に大きな被害をもたらす「茨城県南部の地震」では、死者数が全県で90人から180人(夏12時のケースで90人)、建物の全壊・焼失が3,400棟(夏12時)と見込まれています。

死者の内訳は揺れによる建物倒壊がほとんどを占めるとされています(出典:茨城県地震被害想定調査報告書の概要|平成30年。土浦市は県南に位置します。

建物が集まる地域では、避難の経路と滞留する人の誘導が課題になります。自分の住む地区がどの想定に当たるかは、市のハザードマップで確認しておきましょう。

土浦市の重点政策|第3次茨城県総合計画と土浦市

土浦市が掲げる計画と年度ごとの方針については、公式サイトに現在載っているものを読むのが前提になります。そのうえでこの章は、市政の土台になっている茨城県の計画と、採用試験案内に市が書き込んだ言葉の2つを材料にします。

第3次茨城県総合計画が掲げる基本理念

県の最上位計画は、計画期間を令和8年度から11年度とする第3次茨城県総合計画(〜「新しい茨城」への挑戦〜)です。基本理念に「活力があり、県民が日本一幸せな県」を掲げ、加速する人口減少や超高齢社会への対応、大規模災害リスクへの対応、飛躍的に進化するデジタル技術がもたらす社会変革といった時代の変化を、「新しい茨城」づくりに向けて留意すべき重要な視点として整理しています(出典:第3次茨城県総合計画|令和8〜11年度

計画は加えて、激動する国際情勢や気候変動による影響の拡大も、県を取り巻く環境の変化として明記しています。

これは県の計画であって、土浦市の計画ではありません。ただ、つくばエクスプレスの延伸のように、県の判断が市の将来像を直接動かす場面もあります。市の総合計画を読むときは、県の動きと市の施策がどこで噛み合っているかを探しながら読むと、理解が早くなります。

採用試験案内に置かれた言葉

土浦市の令和8年度職員採用試験案内は、表紙に「土浦市の未来を共に創ろう!」という呼びかけと、「はすの穴から未来を見通し 霞ヶ浦のように広い視野をもって 自ら考え行動する職員を求めています」という一文を置いています(出典:令和8年度土浦市職員採用試験案内|令和8年度。市には独立した「求める人物像」の項目がないため、この一文が求める職員像に相当します。

読み解くと、求められている要素は3つです。先を見通す力広い視野、そして自ら考えて行動する姿勢

特産のレンコンと霞ヶ浦という、市にとって身近なものを比喩に選んでいるところに、地域への愛着を前提とする姿勢も読み取れます。志望動機を組み立てるときは、この3つのどれに自分の経験がつながるかを考えてみてください。

POINT|市の資料が少ないときほど、順番が効く

公表資料の量は自治体によって差があります。少ないときは、①土浦市の人口規模と市域、鉄道延伸の位置づけを知る → ②茨城県全体の人口・産業・防災の見通しの中に市を置く → ③その中で自分が携わりたい仕事を選ぶ → ④その仕事に自分の経験がどう使えるかを言葉にする、という順で準備すれば十分に戦えます。

悪い例「土浦市の交通の利便性を活かした仕事がしたいです」

改善例「まずは窓口の仕事で、市民の方が何に困っているのかを直接うかがいたいです。その上で、つくばエクスプレスの延伸で常磐線とつながる駅が土浦駅になると聞きましたので、駅からの移動手段や、駅の周りの使われ方を考える仕事に関わっていきたいです」

あわせて確認したい公式資料

すべてを読む必要はありません。志望動機に関係する資料を選び、重要な部分を自分の言葉で説明できるように準備しておきましょう。

  • 土浦市職員採用試験案内(最新年度・自分が受験する採用予定日と職種のもの)
  • 土浦市公式サイトの市政情報・総合計画・最新の広報紙
  • 市のハザードマップ(自分の関わる地区の想定を知る材料として)
  • 第3次茨城県総合計画、茨城県の統計資料(市政の背景を知る参考として)

なお、情報を知っていることと、面接でその情報を使って答えられることは、まったく別の能力です。数字を覚えただけの状態では、深掘りの一言で止まってしまいます。

当研究会では「答えられる形」まで仕上げるためのテキストとして、土浦市役所専用の面接想定問答集をご用意しています。土浦市の採用面接で問われる可能性がある質問について、「元公務員監修の回答例」「質問の意図」「回答のコツ」「想定される深掘り」などを収録しています。

土浦市役所の想定問答集を見る

第2部|面接対策編

土浦市役所の面接の概要

ここからは、土浦市役所の試験の構成と流れ、質問の全体像、合否を分ける質問への備え方を、公式資料と当研究会の分析に基づいて整理していきます。

土浦市役所の試験の流れ

令和8年度の試験は第1次から第3次までの3段階です。第1次はテストセンター方式の基礎能力検査で、出題の水準は高校卒相当とされ、第2次・第3次はいずれも個別面接という構成をとっています。学力で大きく差をつける設計ではなく、人物を2回にわたって確かめる試験だと読み取れます。

項目内容(令和8年度・令和9年4月1日採用予定)
試験の段階第1次試験、第2次試験、第3次試験の3段階構成。第1次はテストセンター、第2次・第3次は土浦市役所で実施
第1次試験全職種共通で基礎能力検査(択一式60分・テストセンター方式)。出題内容は文章読解能力、数的能力、論理的思考能力、人文・社会、自然に関する一般知識、基礎英語で、高校3年間で身につく知的能力と学力を基準とした水準です
第2次試験口述試験(個別面接)と適性検査(Web)。面接は「主として人物、知識等について個別面接による試験を実施します。」とされ、適性検査は職務遂行に必要な性格や意欲、態度などを検査します
第3次試験口述試験(個別面接)のみ
面接の種類個別面接が2回(第2次・第3次)。集団面接・集団討論は実施種目に含まれません
専門職の追加種目専門職には第1次で職種別の専門試験があり、保育士は第2次で実技試験(ピアノ技能の確認)が課されます
配点各種目の配点・満点は受験案内に記載がありません(試験結果の提供では総合得点と順位が示されます)
申込方法・提出物土浦市公式ホームページのエントリーフォームのみ。申込3か月以内に撮影した顔写真データ(上半身、脱帽、正面向き、縦4対横3)の添付が必要です
職種と採用予定人員事務職8名程度のほか、土木職、建築職、機械職、電気職、化学職、保育士保育教諭、保健師、社会福祉士、学芸員が各若干名
受験資格(事務職)平成8年4月2日以降に生まれ、採用予定日までに高校卒業以上または同程度の学力を有すると認められる方。全職種で普通自動車運転免許が必要です

上記の試験構成は、土浦市の令和8年度職員採用試験案内(令和9年4月1日採用予定)にもとづく行政職のものです。土浦市は同じ年度に採用予定日の異なる試験も実施し、併願はできないとされています。また同一の受験案内に消防職が含まれますが、年齢要件や第2次試験の種目が行政職とは異なります。受験の際は、必ずご自身の職種と採用予定日の最新の案内をご確認ください。

土浦市役所が求める人物像

土浦市の受験案内には、独立した「求める人物像」の項目がありません。代わりに表紙の一文が、市の求める職員像を示しています。「はすの穴から未来を見通し 霞ヶ浦のように広い視野をもって 自ら考え行動する職員を求めています」という言葉です。

この一文を選考の物差しに直すと、評価の軸は「先を見通す力」「広い視野」「自ら考え行動する姿勢」の3つです。とくに3つ目は、指示を待たずに動いた経験があるかどうかで差が出ます。自己PRは「主体性があります」で止めず、その主体性がどんな行動になり、まわりに何をもたらしたのかまで説明しましょう。

想定される質問

面接で聞かれることは7つのカテゴリーに分かれる

当研究会では、全国の自治体・官公庁の面接想定問答を分析し、聞かれる質問を7つのカテゴリーに体系化しています。土浦市の面接も、この見取り図の上で準備すれば、基本的な抜け漏れは防げます。

カテゴリー代表質問ここで見られていること
① 導入・アイスブレイク昨日はよく眠れましたか用意していない問いへの返し方。表情と声の出方
② 動機・志望公務員の仕事のどこに魅力を感じましたか仕事の中身に踏み込んだ動機になっているか
③ 自己理解自分に足りないと感じている力は何ですか弱みを言葉にできるか。補うための行動があるか
④ 経験・行動集団の中で、自分から役割を引き受けた経験はありますか役割の内容と、引き受けた理由の説明
⑤ 学業・経歴学んだことの中で、仕事に活かせそうなことは何ですか学びと仕事を結びつける視点の有無
⑥ 適性・将来異動が多い職場ですが、どう受け止めますか働き方の現実を知った上で志望しているか
⑦ 公共性・社会性まちの将来について、気になっていることはありますか暮らす人の目線で地域を見ているか

ただし、この7カテゴリーは土浦市に限らず全国の官公庁でほぼ共通です。受験者全員が対策してくる領域なので、ここでは大きな差がつきにくいのです。

では、どこで差がつくのか。それが次の「土浦市ならでは」の質問です。

合否を分けるのは「土浦市役所ならでは」の質問

「なぜ茨城県庁ではなく、土浦市役所なのですか」
「土浦市の魅力と課題を、それぞれ挙げてください」

どちらも土浦市の現状を知らなければその場では答えようがない質問ですが、逆に言えば、材料さえ持っていれば、他の受験者との違いをはっきり示せる質問でもあります。こうした質問に答えるための「土浦市の事実」を、面接で使いやすいものに絞り、答え方とセットで整理しました。

質問テーマ知っておきたい土浦市の事実答え方のヒント
鉄道延伸とまちの将来つくばエクスプレスの県内延伸方面は2024年に「土浦方面」に決定。JR常磐線との接続駅は土浦駅とされ、県が延伸計画素案の策定を進めている延伸を「良いこと」で終わらせず、駅からの移動手段や住宅の誘導など、市が今から準備すべきことに話を進めます
市の規模と位置人口140,971人(住民基本台帳・令和8年1月1日現在)、面積122.89km²、人口密度1,147人/km²で県全体の2倍超。つくば市や牛久市など県南の主要な市と隣接近隣に大きな市が並ぶ地域であることを踏まえ、土浦市が担うべき役割は何かという角度で答えます
なぜ県庁ではなく市役所か県は広域の交通や産業の方針を第3次茨城県総合計画(令和8〜11年度)で決め、市は駅の周りの使い方や日々の手続を受け持つ延伸のような県の判断を市がどう受け止め、暮らしに落とし込むのかという流れで、市の仕事の意味を語ります
求められている職員像受験案内表紙の「はすの穴から未来を見通し 霞ヶ浦のように広い視野をもって 自ら考え行動する職員を求めています」3つの要素のうち自分に近いものを選び、その根拠になる経験を一つ添えて、案内の言葉を借りずに自分の言葉で話します
防災・危機管理県が想定する3タイプの地震のうち、県南部の地震は夏12時のケースで死者90人・建物全壊焼失3,400棟。倒壊による死者が内訳のほとんどを占める市が県南に位置することに触れ、建物が集まる地域での避難という角度から、自分に手伝えることを一つ挙げます

使い方のコツは、5つ全部を覚えることではありません。自分の志望分野に近いテーマを1〜2つ選び、「事実 → 自分の問題意識 → 市職員としてやりたいこと」という一続きの話に編んでおくことです。

想定される評価の観点

面接は、前述の求める職員像に照らして「これまでに実際どう行動してきたか」を確かめる場です。いわゆるコンピテンシー評価が基本にあり、答えの美しさではなく、経験の中身と行動の再現性が見られています。

評価の観点面接でどう確かめられるか準備のポイント
先を見通す力その場しのぎではなく、先を読んで動いた経験があるか市が「未来を見通し」という言葉を掲げていることを踏まえ、準備の段階で先回りした場面を一つ選び、何を予測して何を用意したかまで話せるようにする
広い視野自分の役割の外側にも目が向いていたか土浦市が県南の主要な市と隣り合う位置にあることを踏まえ、周囲との関係の中で自分の動きを説明する練習をしておく
自ら考え行動する姿勢指示を待たずに始めた経験があるか個別面接が2回あるため、同じ経験を違う角度から問われる前提で、判断の理由と実際の行動を分けて話せるように整理しておく

なお、公務員の個別面接では、ひとつの話題に対して「そのとき、あなたは具体的に何をしたのですか」と2回、3回と深掘りされることが多いです。土浦市は面接が2回ある分、この傾向はより強く出ます。自分の言葉で細部まで語れる実体験に根ざした答えを事前に用意しておきましょう。

本番までの準備6ステップ

ここまでの内容を、準備の手順に落とし込みます。

  1. 最新年度の受験案内を読み、自分が受ける採用予定日と職種の試験種目を確認する(同じ年度に別の採用予定日の試験があり、併願はできません)
  2. 高校・大学生活の経験を棚卸しする。学業・課外活動・アルバイトから、話せる具体例を1つずつ用意する
  3. 7カテゴリーの代表質問に、それぞれ一言メモで答えを作る
  4. 自治体研究のインプットをする。この記事の前半部分を読み返し、市の人口規模と鉄道延伸の位置づけから、志望分野に近い事実を2〜3個、自分の言葉で説明できるようにする
  5. 固有質問の材料を対応表から集め、「事実 → 自分の問題意識 → やりたいこと」の一続きの話に編む
  6. 個別面接が2回あることを前提に、同じ経験を別の角度から聞かれる練習をする。1回目で話した内容をメモに残し、次に何を掘られるかを書き足していく

優先順位に注意

ステップ4〜5の自治体研究は、あくまで他の受験生と差をつけるための工程です。時間がない場合は、ステップ2の経験の棚卸しと、その経験を市の仕事へどうつなぐかという自己分析を優先してください。自分のことを語れない状態で市の知識だけを増やしても、面接の評価にはつながりません

なお、面接対策を独学かつ最短ルートで仕上げたい場合は、土浦市役所専用の面接想定問答集を使う選択肢もあります。

土浦市の採用面接で出題が想定される質問について、1問ごとに回答例・質問の意図・NG回答までをわかりやすく解説しているので、面接での受け答えをより具体的にイメージできるようになります。特に試験本番までに時間がない方は、必要に応じてご活用ください。

土浦市役所の想定問答集を見る

さいごに

土浦市の試験は、第1次で基礎的な力を高校卒相当の水準で確かめたあと、個別面接を2回重ねる形をとっています。学力で抜け出す試験ではなく、話した内容がどこまで自分のものかを二度確かめられる試験です。

市が採用試験案内の表紙に置いた「はすの穴から未来を見通し 霞ヶ浦のように広い視野をもって 自ら考え行動する職員」という言葉も、同じ方向を向いています。つくばエクスプレスの接続駅となる土浦駅を抱えるこのまちで、10年後に何が変わっていてほしいのか。

その絵を自分の中に持てた人から、受け答えは具体的になっていきます