本記事では、鹿嶋市職員採用試験の面接対策で必要な、鹿嶋市の特徴基礎データ行政課題重点政策面接の流れ想定される質問評価の観点についてまとめています。

鹿嶋市役所の面接試験では、「なぜ鹿嶋市を志望したのか」「市職員として何に取り組みたいのか」「自分の強みを市政でどう活かすのか」といった質問が想定されます。鹿島臨海工業地帯を擁する市ですから、産業と暮らしの両方に目を向けられるかどうかが問われます。

本記事の掲載内容を参考に、自分の関心と鹿嶋市政の接点を整理し、面接での回答づくりに役立ててください。

第1部|自治体研究編

鹿嶋市の特徴

本格的な面接対策をはじめる前に、まずは鹿嶋市の全体像を押さえておきましょう。(時間のない方はここだけでもチェック)

  • 人口64,263人(住民基本台帳・令和8年1月1日現在)・面積106.04km²・人口密度606人/km²の市である。
  • 鹿島臨海工業地帯を擁し、市の製造品出荷額等は5,176億円(令和2年)で鉄鋼などが主要品目。県全体の製造品出荷額等12兆1,773億円(令和2年)のおよそ4%にあたる規模である。
  • 人口密度606人/km²は、茨城県全体の463.3人/km²(令和5年10月1日現在)を上回る。市域の広さのわりに人が集まって暮らしている。
  • 市の正式表記は「鹿嶋市」(嶋)である一方、鹿島神宮・鹿島臨海工業地帯・鹿島港といった地域や施設の名称は「鹿島」(島)表記が一般的。書類でも面接でも混用しないよう注意したい。
  • 佐賀県にも「鹿島市」があるため、市外の相手に説明するときは茨城県の鹿嶋市と県名を添えると誤解がない。
  • 隣接自治体は潮来市、神栖市、行方市、鉾田市の4市。
  • 市役所は〒314-8655 鹿嶋市大字平井1187-1に置かれている(団体コード08222-8)。市の花はハマナス、市の木はマツ。
  • 茨城県全体の人口は令和7年国勢調査の速報集計で2,791,207人となり、前回(令和2年)から75,802人(2.6%)減った。工業と暮らしが重なる鹿嶋市も、この減少の外側にいるわけではない。

鹿嶋市の基礎データ

面接に向けた自治体研究では、統計値を細かく暗記する必要はありませんが、「鹿嶋市がどんな規模で、何で成り立っている市なのか」を自分の言葉で言えることは重要です。

ここでは、人口規模、市域の広さ、産業の規模など、市政の性格を説明できる項目を優先して整理しました。規模を測るときの比較先として、茨城県全体の数値もあわせて載せています。

項目内容
総人口64,263人(住民基本台帳・令和8年1月1日現在)
総面積106.04km²
人口密度606人/km²(上記の総人口と総面積から算出)
製造品出荷額等5,176億円(令和2年)。鉄鋼などが主要品目
隣接自治体潮来市、神栖市、行方市、鉾田市
市役所所在地〒314-8655 茨城県鹿嶋市大字平井1187-1
市の花・市の木ハマナス・マツ
(参考)茨城県の総人口2,791,207人(令和7年10月1日現在・国勢調査速報集計)
(参考)茨城県の人口密度463.3人/km²(令和5年10月1日現在)
(参考)茨城県の製造品出荷額等12兆1,773億円(令和2年・全国第7位)
(参考)茨城県の高齢化率31.2%(令和7年9月15日現在・推計値)

鹿嶋市の人口・面積・隣接自治体・市の花木は、公表値をもとに整理したものです。製造品出荷額等および茨城県の統計は茨城県公式サイトによる数値です。市の統計の最新値は、鹿嶋市公式サイトであわせてご確認ください。総人口は総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」(令和8年1月1日現在)の数値で、人口密度はこの総人口を総面積で割って算出しました。

数字から読み取れる鹿嶋市の輪郭

人口64,263人という規模は、県内では中位より上にあたります。特徴が出るのは、面積106.04km²と組み合わせたときです。

人口密度606人/km²は茨城県全体の463.3人/km²を上回っており、限られた市域に人が集まって暮らしていることがわかります。

加えて、市の製造品出荷額等5,176億円は、県全体の12兆1,773億円のおよそ4%にあたります。

人口では県全体の2%あまりの市が、製造業ではそれを上回る比重を持っているという構図です。

県全体の人口の動きも、市を見るときの補助線になります。

茨城県の総人口は令和7年国勢調査の速報集計で2,791,207人となり、前回(令和2年)から2.6%減りました(出典:令和7年国勢調査 人口速報集計|茨城県

ただし令和6年の1年間では、出生14,556人に対し死亡38,951人と24,395人の自然減である一方、転入125,457人に対し転出118,116人と7,341人の転入超過でもありました(出典:茨城県の人口(年報)|令和6年

働く場のある市には、県外から人が移ってくる可能性が残されています。面接では、次のような形で数字を志望の話につなげられます。

「鹿嶋市は人口が6万人余りで、人口密度は県全体より高いと知りました。市の製造品出荷額は県全体の4%ほどにあたるそうで、働く場のある市だと思います。県全体では出ていく人より移り住む人のほうが多いと聞きましたので、働きに来た方がそのまま住み続けたくなるまちづくりに関わってみたいです」

鹿嶋市の経済・産業

臨海の工業地帯という柱

鹿嶋市の産業を語るうえで欠かせないのが、鹿島臨海工業地帯です。市の製造品出荷額等は5,176億円(令和2年)で、鉄鋼などが主要品目とされています。

県全体で見ると、製造品出荷額等は12兆1,773億円で全国第7位(令和2年)。

重化学工業が全体の65.1%を占め、化学工業が最も多く、次いで生産用機械器具製造業、電気機械器具製造業と続きます(出典:茨城県の工業|令和2年

重化学工業が3分の2を占める県の産業構造が、そのまま市の姿にも重なっているのが鹿嶋市です。

大きな事業所が集まる市では、働く人とその家族が地域の人口を支え、事業所の動向がまちの空気に直結します。

景気の波や産業構造の転換がそのまま市民の暮らしに届くということでもあり、市役所の仕事も、産業の話と生活の話を切り離しては考えられません

面接で産業に触れるなら、出荷額の大きさを言うだけでなく、そこで働く人の暮らしにまで話をつなげましょう。

全国第3位の農業県という背景

茨城県は工業の県であると同時に、全国有数の農業県でもあります。県の農業産出額は5,494億円で全国第3位(2024年)。

2017年から8年連続で3位を保ち、生産農業所得2,002億円は全国第2位です。

内訳は園芸2,629億円(48%)、米1,399億円(26%)、畜産1,286億円(23%)と続きます(出典:茨城県の農業産出額|令和6年

鹿嶋市が接する潮来市・行方市・鉾田市は、いずれもこの農業県の一角を担う地域です。

工業の市であると同時に、農業地帯に囲まれた市でもあるという二重の性格は、面接で市を説明するときの押さえどころになります。

港と高速道路がつくる物流の骨格

臨海の産業を支えているのは、港と道路です。東関東自動車道水戸線は、埼玉県三郷市を起点に千葉県を経て茨城町に至る延長約140kmの高規格幹線道路で、県内区間は約51km。

鹿島港・茨城港・成田空港・茨城空港といった交流拠点を結ぶ路線と位置づけられています。

このうち潮来IC〜鉾田IC間の約31kmが暫定2車線で工事中です(出典:東関東自動車道水戸線|茨城県

工事が進む区間の両端にあたる潮来市と鉾田市は、どちらも鹿嶋市と市域を接しています。港を抱える市にとって、道路網が完成することの意味は物流の効率にとどまりません。

人の行き来が変われば、通勤の範囲も、市外から訪れる人の動線も変わります。市の将来を語るときは、この骨格が完成しつつある時期に市の職員になるのだという視点を持っておきましょう。

鹿嶋市の主な行政課題

ここまでの数字を踏まえると、鹿嶋市を含む茨城県内の市町村が向き合っている課題が見えてきます。面接で「市の課題」を聞かれたときの引き出しとして、次の4つを押さえておきましょう。

転入に支えられている人口構造

茨城県の推計人口は令和7年1月1日現在で2,806,403人、対前年17,054人(0.60%)の減少にとどまっています。

この水準で収まっている背景には令和6年の7,341人の転入超過があり、県全体の人口は、移り住む人によって下支えされている状態です。

働く場のある鹿嶋市は、その流れを受け止められる側にいます。ただし、働きに来ることと住み続けることは別の話です。

住まい、子育て、医療、日常の買い物といった生活の条件をどう整えるかが、定住につながるかどうかを分けます

特定の産業に支えられていることの裏側

市の製造品出荷額等5,176億円(令和2年)という規模は、市にとって大きな強みです。

同時に、産業の柱が特定の分野に集まっているということは、その分野が揺れたときの影響も大きいということを意味します。

県全体でも重化学工業が製造業の65.1%を占めており、脱炭素やエネルギー価格の変動といった環境の変化は、地域の雇用に直接届きます。

市役所の側から見れば、企業の動向を注視しながら、働く人の暮らしを支える仕組みを用意しておくことが求められます。

面接で産業を語るなら、強みと弱みを一続きで話せると理解の深さが伝わります。

3人に1人が65歳以上という前提

茨城県の65歳以上人口は852,737人、県人口に占める割合は31.2%で、いずれも過去最高を更新しました(令和7年9月15日現在の推計値)(出典:茨城県の高齢者人口|令和7年9月

県民のおよそ3人に1人が65歳以上という水準です。人が集まって住む市であっても、高齢化の波から外れることはできません。

かつて働く場を求めて移り住んできた世代が高齢期に入るとき、医療や介護、移動の支援をどう組み立てるかは、これからの市政の中心的な論点になります。

臨海の市としての防災

茨城県地震被害想定調査報告書(平成30年12月公表)は3つのタイプの地震を想定しています。

このうち「茨城県沖から房総半島沖にかけての地震」は夏12時のケースで死者50人・建物全壊焼失9,500棟が想定され、沿岸部全域で津波被害が発生するとされています。

県北部に被害が集中する「F1断層などの連動による地震」は同じ夏12時のケースで死者330人・建物全壊焼失11,000棟と、想定3地震の中で最大です。

県南部に被害が及ぶ「茨城県南部の地震」は、建物全壊焼失が夏12時で3,400棟、死者数は発生時刻などのケースの違いによって全県で90人から180人と幅があります(出典:茨城県地震被害想定調査報告書の概要|平成30年

死者の内訳は揺れによる建物倒壊がほとんどを占めるとされていますが、臨海部に産業が集まる市では、住民の避難に加えて事業所の被害という論点も加わります

自分の関わる地区の想定は、市のハザードマップで確認しておきましょう。

鹿嶋市の重点政策|第3次茨城県総合計画と鹿嶋市

鹿嶋市の総合計画の内容と最新の施政方針は、市公式サイトの最新版で必ず確認しておきましょう。茨城県全体の計画を手がかりに、鹿嶋市の採用情報の探し方まで押さえておきます。

第3次茨城県総合計画が掲げる基本理念

県の最上位計画は第3次茨城県総合計画(〜「新しい茨城」への挑戦〜)で、計画期間は令和8年度から11年度です。基本理念は「活力があり、県民が日本一幸せな県」

加速する人口減少や超高齢社会への対応、大規模災害リスクへの対応、飛躍的に進化するデジタル技術がもたらす社会変革といった時代の変化を、「新しい茨城」づくりに向けて留意すべき重要な視点として整理し、あわせて激動する国際情勢や気候変動による影響の拡大も、県を取り巻く環境の変化として明記しています(出典:第3次茨城県総合計画|令和8〜11年度

これは県の計画であって、鹿嶋市の計画ではありません。ただ、国際情勢や気候変動という論点は、輸出入と結び付いた産業を抱える地域ほど身近に感じられるはずです。

市の総合計画を読むときは、県が挙げた変化のうち市がどれを自分の課題として引き受けているか、という目線を持っておくと理解が早くなります。

鹿嶋市の採用情報をどこで見るか

鹿嶋市の職員採用に関する情報は、市公式サイトの採用専用のセクションに集約されています(参考:鹿嶋市の職員採用情報

令和8年度は、前期採用試験、追加募集、後期採用試験と、年度内に複数回に分けて実施されました。

後期採用試験の職種は事務職で、試験区分は「一般事務(短大・高校卒等)」と「一般事務(障がい者)」です。

各試験の詳細は「募集要項」と「試験案内 別紙」のPDFで配布され、案内の本文が市サイトのページ上に掲載されない運用になっています。

POINT|要項のPDFは見つけたその日に保存する

鹿嶋市の募集要項のPDFは、市の公式ドメインではなく採用管理システムの事業者側でホストされています。受付が終わるとリンクが差し替えられたり、たどれなくなったりすることがあるため、案内を見つけた時点でPDFを開いて手元に保存するのが確実です。あわせて、採用専用のセクションには会計年度任用職員の募集も多数掲載されます。正規職員の採用試験の案内かどうかを、必ず表題で確かめてから読み込みましょう。

悪い例「鹿嶋市の発展に貢献したいと思い、志望しました」

改善例「まずは窓口で、市民の方の相談を直接うかがう仕事から始めたいです。その上で、市には大きな工業地帯があって働きに来る方も多いと思いますので、働きに来た方が住み続けたいと思えるまちづくりに関わりたいと考えています」

あわせて確認したい公式資料

すべてを読む必要はありません。志望動機に関係する資料を選び、重要な部分を自分の言葉で説明できるように準備しておきましょう。

  • 鹿嶋市職員採用試験の募集要項と試験案内別紙(申し込む回・区分のもの)
  • 鹿嶋市公式サイトの市政情報・総合計画・最新の広報紙
  • 市のハザードマップ(自分の関わる地区の想定を知る材料として)
  • 第3次茨城県総合計画、茨城県の統計資料(市政の背景を知る参考として)

なお、情報を知っていることと、面接でその情報を使って答えられることは、まったく別の能力です。数字を覚えただけの状態では、深掘りの一言で止まってしまいます。

当研究会では「答えられる形」まで仕上げるためのテキストとして、鹿嶋市役所専用の面接想定問答集をご用意しています。鹿嶋市の採用面接で問われる可能性がある質問について、「元公務員監修の回答例」「質問の意図」「回答のコツ」「想定される深掘り」などを収録しています。

鹿嶋市役所の想定問答集を見る

第2部|面接対策編

鹿嶋市役所の面接の概要

ここからは、鹿嶋市役所の採用試験の調べ方と、面接で問われやすい質問の全体像、合否を分ける質問への備え方を、公式資料と当研究会の分析にもとづいて整理していきます。

鹿嶋市役所の採用試験の調べ方

鹿嶋市の採用試験は、年度内に前期・追加募集・後期と複数回に分けて実施される運用です。

試験の中身は各回の募集要項と試験案内別紙に記載されるため、案内を確実に入手することが対策の出発点になります。確認しておきたい項目を、一覧にまとめました。

項目内容
採用情報の入手先鹿嶋市公式サイトの採用専用のセクション。正規職員の採用試験の案内はここに集約されます
募集の回数令和8年度は、前期採用試験、追加募集、後期採用試験と年度内に複数回に分けて実施されました
募集区分の例令和8年度の後期採用試験の職種は事務職で、試験区分は「一般事務(短大・高校卒等)」及び「一般事務(障がい者)」でした
案内の形式各試験の詳細は「募集要項」及び「試験案内 別紙」のPDFで配布されます。案内本文が市サイトのページに掲載されない運用のため、PDFを開いて読む必要があります
試験科目・面接の形式・配点「募集要項」及び「試験案内 別紙」のPDFに記載されます。市サイトのページ本文には掲載されない運用のため、自分が受ける回のPDFを開いて確認してください
会計年度任用職員の募集採用専用のセクションには会計年度任用職員の募集も多数掲載されます。正規職員の採用試験と取り違えないよう、表題を必ず確認してください

上記は鹿嶋市公式サイトで確認できる職員採用の案内体系にもとづくものです。試験の科目・面接形式・配点等は、募集する回や職種、年度によって異なります。受験の際は、必ず最新の受験案内でご自身の受験区分の試験情報をご確認ください。

鹿嶋市役所が求める人物像

求める人物像にあたる記述は、市の職員採用情報のページにも、そこで配布される募集案内のPDFにも記載がありません。そこで、市の産業構造と規模から、評価されやすい資質を考えます。

人口64,263人で、鹿島臨海工業地帯という大きな産業を抱える市では、市役所の仕事の相手は住民だけではありません。事業所、周辺の4市、県の機関と、話をする相手が多方面に広がります。

加えて、採用の案内がPDFでのみ配布される運用は、情報を自分で取りに行く姿勢が試される場面でもあります。

ここから、「必要な情報を自分で取りに行く力」「産業と暮らしを結んで考える視点」「固有名詞や数字を正確に扱う几帳面さ」の3点に、評価の重心が置かれていると考えられます。

自己PRでは「行動力があります」と言い切るのではなく、自分から動いた結果、何がどこまで進んだのかまで話せるようにしておきましょう。

想定される質問

面接で聞かれることは7つのカテゴリーに分かれる

当研究会では、全国の自治体・官公庁の面接想定問答を分析し、聞かれる質問を7つのカテゴリーに体系化しています。鹿嶋市の面接も、この見取り図の上で準備すれば、基本的な抜け漏れは防げます。

カテゴリー代表質問ここで見られていること
① 導入・アイスブレイク今日はここまで、どのように来られましたか構えていない場面での表情と、会話の入り方
② 動機・志望民間企業ではなく市役所を選んだ理由は何ですか職業選択の理由を、待遇以外の言葉で説明できるか
③ 自己理解人から指摘されて気づいた自分の癖はありますか弱みを認めたうえで、対処のしかたまで語れるか
④ 経験・行動準備していたことが通用しなかった経験を教えてください想定外の場面で何を考え、どう動いたか
⑤ 学業・経歴学んできたことを、専門外の人に説明してください相手の前提に合わせて言葉を選べるか
⑥ 適性・将来企業の担当者と話をする仕事も想像できますか住民以外の相手と向き合う場面まで思い描けているか
⑦ 公共性・社会性地域の産業と環境が対立したとき、行政はどうすべきだと思いますか利害が割れる場面での考え方を述べられるか

ただし、この7カテゴリーは鹿嶋市に限らず全国の官公庁でほぼ共通です。受験者全員が対策してくる領域なので、ここでは大きな差がつきにくいのです。

では、どこで差がつくのか。それが次の「鹿嶋市ならでは」の質問です。

合否を分けるのは「鹿嶋市役所ならでは」の質問

「なぜ茨城県庁ではなく、鹿嶋市役所なのですか」
「鹿嶋市の魅力と課題を、それぞれ挙げてください」

どちらも鹿嶋市の現状を知らなければその場では答えようがない質問ですが、逆に言えば、材料を持っている人だけが、他の受験者との違いをはっきり示せる質問でもあります。こうした質問に答えるための「鹿嶋市の事実」を、面接で使いやすいものに絞り、答え方とセットで整理しました。

質問テーマ知っておきたい鹿嶋市の事実答え方のヒント
市の規模と位置人口64,263人(住民基本台帳・令和8年1月1日現在)、面積106.04km²、人口密度606人/km²で県全体の463.3人/km²を上回る。潮来市・神栖市・行方市・鉾田市と接する「大きな工場のある市」で説明を止めず、6万人規模の市が自前で担うべき仕事は何かというところまで踏み込みます
産業の柱鹿島臨海工業地帯を擁し、市の製造品出荷額等は5,176億円(令和2年)で鉄鋼などが主要品目。県全体の12兆1,773億円のおよそ4%にあたる出荷額の大きさを述べるだけでなく、そこで働く人と家族の暮らしを市役所がどう支えるかへ話をつなげます
表記の正確さ市の正式表記は「鹿嶋市」。鹿島神宮・鹿島臨海工業地帯・鹿島港は「鹿島」表記が一般的で、佐賀県には「鹿島市」がある書類でも口頭でも表記を正しく使い分け、市外の相手に説明する場面では茨城県の鹿嶋市と県名を添えて話します
なぜ県庁ではなく市役所か県は第3次茨城県総合計画(令和8〜11年度)で県全体の方向を示し、市は6万人規模の暮らしの窓口を担う県の産業政策と市の生活支援の違いを整理したうえで、鹿嶋市の窓口で向き合いたい相手を具体的に挙げます
防災「茨城県沖から房総半島沖にかけての地震」は夏12時のケースで死者50人・建物全壊焼失9,500棟が想定され、沿岸部全域で津波被害が発生するとされる臨海部に産業が集まる市であることを踏まえ、住民の避難と事業所の被害という二つの面から話を組み立てます

コツは、5つを丸ごと覚えることではありません。自分の関心に近いテーマを1〜2つ選び、事実から自分の問題意識へ、そして市職員としてやってみたいことへと一続きにつないでおくと、掘り下げられても話が崩れません。

想定される評価の観点

面接は、前述の「評価されやすい資質」に照らして「これまでに実際どう行動してきたか」を確かめる場です。いわゆるコンピテンシー評価が基本にあり、答えの整い方ではなく、経験の中身と行動の再現性が見られています。

評価の観点面接でどう確かめられるか準備のポイント
必要な情報を自分で取りに行く力欲しい資料や情報を、自力で探し当てた経験があるか募集要項がPDFでのみ配布される市であることを踏まえ、採用のページを定期的に見て案内を保存してきた経緯そのものを語れるようにしておく
産業と暮らしを結んで考える視点数字を、暮らしの言葉に置き換えて説明できるか市の製造品出荷額等5,176億円(令和2年)が、働く人の生活や市の税収を通じて市政にどう返るのかを、自分の言葉で言えるようにしておく
固有名詞や数字を正確に扱う几帳面さあいまいな記憶のまま話していないか「鹿嶋市」と「鹿島」の表記の違いを説明できる状態にし、書類でも面接でも一貫して正しく使い分ける

なお、公務員の個人面接では、ひとつの話題に対して「そのとき、あなたは具体的に何をしたのですか」と2回、3回と深掘りされることが多いです。自分の言葉で細部まで語れる実体験に根ざした答えを事前に用意しておきましょう。

本番までの準備6ステップ

ここまでの内容を、準備の手順に落とし込みます。

  1. 鹿嶋市公式サイトの採用専用のセクションを定期的に確認し、募集要項と試験案内別紙のPDFを見つけたその日に保存する。正規職員の募集か会計年度任用職員の募集かを、表題で必ず確かめる
  2. 高校・大学生活の経験を棚卸しする。学業・課外活動・アルバイトから、話せる具体例を1つずつ用意する
  3. 7カテゴリーの代表質問に、それぞれ一言メモで答えを作る
  4. 案内を入手したら、試験科目と面接の形式をその場で確認して対策の重心を決める。形式がわかるまでは、個別面接と作文の両方に備えておく
  5. 自治体研究のインプットをする。この記事の前半を読み返し、市の人口・産業と茨城県全体の見通しから、志望分野に近い事実を2つか3つ、自分の言葉で説明できるようにする
  6. 声に出して練習する。市の表記と読み方、接している4市の位置を地図で押さえながら説明するところまでを、練習の型に入れておく

優先順位に注意

ステップ4と5は、他の受験生と差をつけるための工程です。時間がない場合は、ステップ2の経験の棚卸しと、その経験を鹿嶋市の仕事へどうつなぐかという自己分析を優先してください。試験の形式が直前まで見えなくても、自分の経験を語る準備だけは先に進められます

なお、面接対策を独学かつ最短ルートで仕上げたい場合は、鹿嶋市役所専用の面接想定問答集を使う選択肢もあります。

鹿嶋市の採用面接で出題が想定される質問について、1問ごとに回答例・質問の意図・NG回答までをわかりやすく解説しているので、面接での受け答えをより具体的にイメージできるようになります。特に試験本番までに時間がない方は、必要に応じてご活用ください。

鹿嶋市役所の想定問答集を見る

さいごに

鹿嶋市の採用試験は、年度内に複数回に分けて実施され、試験の中身は募集要項と試験案内別紙のPDFに委ねられています。つまり、案内を確実に見つけて読み込むところまでが受験者の仕事です

見つけたその日に保存し、どの回に申し込むのかを正確に把握しておきましょう。

そのうえで考えたいのは、6万4千人が106.04km²に暮らし、鹿島臨海工業地帯という大きな産業を抱える市で、自分は誰の暮らしに手を差し伸べたいのかという一点です。

働きに来た人が住み続けたくなるまちをどうつくるか。市の正式な表記を正しく書けることも含めて、細部まで丁寧に準備した人から、面接での言葉に厚みが出ます