本記事では、行方市職員採用試験の面接対策で必要な、行方市の特徴基礎データ行政課題重点政策面接の流れ想定される質問評価の観点についてまとめています。

行方市役所の面接試験では、「なぜ行方市を志望したのか」「市職員として何に取り組みたいのか」「自分の経験を市の仕事にどう活かすのか」といった質問が想定されます。第2次試験が小論文と個別面接で組まれていることからも、書いて示す力と、一対一の対話で人物を見る比重が高い試験だといえます。

本記事の掲載内容を参考に、行方市の現状と自分の関心の接点を整理し、面接での回答づくりに役立ててください。

第1部|自治体研究編

行方市の特徴

本格的な面接対策をはじめる前に、まずは行方市の全体像を押さえておきましょう。(時間のない方はここだけでもチェック)

  • 人口30,828人(住民基本台帳・令和8年1月1日現在)・面積222.48km²・人口密度139人/km²の市である。
  • 2005年に麻生町・北浦町・玉造町の3町が合併して発足した市で、市役所本庁舎は麻生に置かれている。ひとつの市の中に3つの旧町の区域があるという成り立ちは、市政を理解するうえでの前提になる。
  • 人口密度139人/km²は、茨城県全体の463.3人/km²(令和5年10月1日現在)の3割弱。広い市域に人が薄く分かれて住んでいる形である。
  • 市名の読みは「なめがた」市。書き方も読み方も間違えやすい市名なので、申込書類でも面接の受け答えでも正確にそろえておきたい。
  • 隣接自治体は鹿嶋市、潮来市、かすみがうら市、鉾田市、小美玉市の5市。
  • 市役所は〒311-3892 行方市麻生1561番地9に置かれている(団体コード08233-3)。
  • 市の花はヤマユリ(山百合)、市の木はイチョウ(銀杏)で、いずれも2006年12月1日に制定された。
  • 茨城県全体の人口は令和7年国勢調査の速報集計で2,791,207人となり、前回(令和2年)から75,802人(2.6%)減った。人口3万人台の行方市にとって、この減り方は旧3町それぞれの暮らしに直結する。

行方市の基礎データ

面接に向けた自治体研究では、統計値を細かく暗記する必要はありませんが、「行方市がどれくらいの規模の市なのか」を数字で言えることは重要です。

ここでは、人口規模、市域の広さ、位置関係など、市政の性格を説明できる項目を優先して整理しました。規模を測るときの比較先として、茨城県全体の数値もあわせて載せています。

項目内容
総人口30,828人(住民基本台帳・令和8年1月1日現在)
総面積222.48km²
人口密度139人/km²(上記の総人口と総面積から算出)
市の成り立ち2005年に麻生町・北浦町・玉造町が合併して発足
隣接自治体鹿嶋市、潮来市、かすみがうら市、鉾田市、小美玉市
市役所所在地〒311-3892 茨城県行方市麻生1561番地9
市の花・市の木ヤマユリ(山百合)・イチョウ(銀杏)(2006年12月1日制定)
(参考)茨城県の総人口2,791,207人(令和7年10月1日現在・国勢調査速報集計)
(参考)茨城県の人口密度463.3人/km²(令和5年10月1日現在)
(参考)茨城県の高齢化率31.2%(令和7年9月15日現在・推計値)

行方市の人口・面積・隣接自治体・市の花木は、公表値をもとに整理したものです。茨城県の総人口・人口密度・高齢化率は茨城県公式サイトの統計による数値です。市の統計の最新値は、行方市公式サイトであわせてご確認ください。総人口は総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」(令和8年1月1日現在)の数値で、人口密度はこの総人口を総面積で割って算出しました。

数字が示す行方市政の輪郭

人口30,828人という数字は、それだけでは良し悪しを判断できません。意味が出てくるのは、面積222.48km²と並べたときです。

行方市の人口は茨城県全体のおよそ1%にあたりますが、市域は県の総面積の3%以上を占めます。人口密度139人/km²が県全体の3割弱にとどまるのは、この差から来ています。

あわせて押さえたいのが、県全体の人口の減り方です。茨城県の総人口は令和7年国勢調査の速報集計で2,791,207人となり、前回(令和2年)から2.6%減りました(出典:令和7年国勢調査 人口速報集計|茨城県。ただし、その中身には2つの流れがあります。

令和6年の1年間で、県全体では出生14,556人に対し死亡38,951人と24,395人の自然減でしたが、転入125,457人に対し転出118,116人と7,341人の転入超過でもありました(出典:茨城県の人口(年報)|令和6年

生まれる人の減少を、県外から移り住む人がある程度埋めているという構図です。人が薄く広がる行方市にとっては、「住み続けたい」と「移り住みたい」の両方をどう用意するかが課題になります。

面接では、次のように数字と課題を結び付けて話せます。

「行方市は人口が3万人ほどで、面積は220平方キロメートルを超えると知りました。人口密度は県全体の3割ほどだそうです。県全体では出ていく人より移り住む人のほうが多いと聞きましたので、広い市域のどこに住んでも不便のない暮らしを整えることが、住み続ける理由になっていくのではと感じています」

行方市の経済・産業

全国有数の農業県という土台

3万人規模の市の産業は、県全体の姿と重ねると位置づけが見えてきます。茨城県の農業産出額は5,494億円で全国第3位(2024年)。2017年から8年連続で3位を保ち、生産農業所得2,002億円は全国第2位です(出典:茨城県の農業産出額|令和6年

内訳を見ると、園芸2,629億円(48%)、米1,399億円(26%)、畜産1,286億円(23%)と続きます(2024年)。米よりも野菜や花きなどの園芸が産出額の半分近くを占めるのが茨城県の農業の形です。

手間と人手のかかる園芸が主力だということは、担い手をどう確保するかが産地の課題として重くなるということでもあります。市の産業を語るときは、この県全体の構造を土台に置くと話の芯が通ります。

訪れる人をどう増やすか

令和6年の茨城県の観光入込客数は延べ約6,180万人(前年比101.2%)、実人数では約3,777万人(前年比110.1%)で、このうち日帰り観光客が82.1%を占めます。観光消費額は約4,447億円でした(出典:茨城県観光客動態調査|令和6年

読みどころは、実人数の伸び(110.1%)が延べ人数の伸び(101.2%)を上回っている点です。同じ人が何度も通う形から、新しく訪れる人が広がる形へ動いているとも読めます。

定住人口が減っていく市にとって、一度来た人にどう二度目をつくるかは現実的なテーマです。面接で交流人口に触れるなら、県全体の傾向と、自分が関わってみたい市の場面をつないで話せるようにしておきましょう。

高速道路が変えようとしている位置関係

市の将来に関わる動きとして押さえておきたいのが、東関東自動車道水戸線です。埼玉県三郷市を起点に千葉県を経て茨城町に至る延長約140kmの高規格幹線道路で、県内区間は約51km。

鹿島港・茨城港・成田空港・茨城空港といった交流拠点を結びます。このうち潮来IC〜鉾田IC間の約31kmが暫定2車線で工事中です(出典:東関東自動車道水戸線|茨城県

工事が進むこの区間の両端にあたる潮来市と鉾田市は、どちらも行方市の隣接自治体です。道路がつながったときに人とものの流れがどう変わるかは、市の将来を語るときの具体的な材料になります。農産物の運び方、通勤できる範囲、市外から訪れる人の動線と、話をつなげる先はいくつもあります。

行方市の主な行政課題

ここまでの数字を踏まえると、行方市を含む茨城県内の市町村が向き合っている課題が見えてきます。面接で「市の課題」を聞かれたときの引き出しとして、次の4つを押さえておきましょう。

転入に支えられている人口構造

茨城県の総人口は令和7年10月1日現在で2,791,207人、世帯数は1,221,422世帯です。推計人口では令和7年1月1日現在2,806,403人で、対前年17,054人(0.60%)の減少にとどまっています。

減少幅がこの水準で収まっている背景には、令和6年の7,341人の転入超過があります。裏を返せば、転入の流れが弱まったときに人口減少は一気に加速するということです。

人口3万人ほどの市では、その振れ幅が県全体よりも直接的に効いてきます。住まい、仕事、子育ての環境をどう整えるかが、市町村側の勝負どころになります。

3人に1人が65歳以上という前提

茨城県の65歳以上人口は852,737人、県人口に占める割合は31.2%で、いずれも過去最高を更新しました(令和7年9月15日現在の推計値)(出典:茨城県の高齢者人口|令和7年9月

県民のおよそ3人に1人が65歳以上という水準です。人口密度139人/km²の市域では、通院や買い物のための移動そのものが暮らしの課題になります。

麻生・北浦・玉造のどの区域に住んでいるかで事情が変わることも、市の仕事を考えるうえでの前提になります。

広い市域に分かれた生活基盤を保つ

面積222.48km²に約3万人が暮らすということは、道路や上下水道、公共施設といった生活基盤を、少ない人数で支えていくということでもあります。生活基盤は人口が少ないからといって短くなったり減ったりするわけではありません。

加えて、3つの町が一つになった市では、旧町ごとに整えられてきた施設や仕組みをどう束ねるかという判断がついて回ります。限られた職員と財源をどこへ配分するかを、住民に説明しながら決めていく仕事が市職員には求められます。

大規模地震への備え

茨城県は、3つのタイプの地震について被害想定を公表しています(茨城県地震被害想定調査報告書・平成30年12月公表)。

県北部に被害が集中する「F1断層などの連動による地震」は死者330人・建物全壊焼失11,000棟と想定3地震の中で最大、県南部に被害が及ぶ「茨城県南部の地震」は死者90人から180人(夏12時のケースで90人)・建物全壊焼失3,400棟、「茨城県沖から房総半島沖にかけての地震」は死者50人・建物全壊焼失9,500棟で、沿岸部全域に津波被害が及ぶとされています(出典:茨城県地震被害想定調査報告書の概要|平成30年

いずれの想定でも、死者の内訳は揺れによる建物倒壊がほとんどを占めるとされています。

行方市の各地区でどの程度の揺れが想定されるかは市のハザードマップで確認できますので、面接で防災に触れるなら、数字を並べるより「自分の住む地区で何が起きるか」を言えるほうが強い材料になります

行方市の重点政策|第3次茨城県総合計画と行方市

行方市の総合計画の内容と最新の施政方針は、市公式サイトの最新版で必ず確認しておきましょう。県の総合計画と、行方市の採用情報の探し方。この二つを、この順に並べておきます。

第3次茨城県総合計画が掲げる基本理念

県の最上位計画は第3次茨城県総合計画(〜「新しい茨城」への挑戦〜)で、計画期間は令和8年度から11年度です。

基本理念は「活力があり、県民が日本一幸せな県」。加速度的に進む人口減少に加え、激動する国際情勢、気候変動による影響の拡大、人工知能の飛躍的な進化までを、県を取り巻く環境の大きな変化として明記しています(出典:第3次茨城県総合計画|令和8〜11年度

これは県の計画であって、行方市の計画ではありません。ただ、市の総合計画を読むときに、県が挙げたこれらの変化のうち市がどれを自分の課題として引き受けているか、という目線を持っておくと読み取りが速くなります。面接で計画に触れるときも、県の方向と重ねて話せると理解の深さが伝わります。

行方市の採用情報をどこで見るか

行方市の職員採用に関する情報は、市公式サイトの職員採用のページで公表され、募集ごとに実施要項がPDFで配布されます。

令和8年度(前期)の実施要項では、試験区分と採用予定人員が一般事務(大学卒業程度)8人程度、一般事務(社会人経験者)若干名、保健師2人程度と示されました(出典:行方市職員採用試験実施要項|令和8年度(前期)。年度ごとの案内は受付が終わると差し替えられることがあるため、募集が出たらその場で保存しておくのが確実です。

POINT|市の資料が少ないときほど、順番が効く

公表されている資料の量は自治体によって差があります。少ないときは、①行方市の人口規模と市域の広さを知る → ②茨城県全体の人口・産業・防災の見通しの中に市を置く → ③その中で自分が携わりたい仕事を選ぶ → ④その仕事に自分の経験がどう使えるかを言葉にする、という順で準備すれば十分に戦えます。

悪い例「行方市の地域振興に貢献したいです」

改善例「まずは窓口の仕事で、市民の方の困りごとを直接うかがうところから始めたいです。その上で、市は3万人ほどの人口が220平方キロメートルを超える市域に分かれて暮らしていますので、地区ごとに違う移動の不便さについて、現場の声を聞きながら考える仕事に関わりたいと思っています」

あわせて確認したい公式資料

すべてを読む必要はありません。志望動機に関係する資料を選び、重要な部分を自分の言葉で説明できるように準備しておきましょう。

  • 行方市職員採用試験の実施要項(受験する募集・区分のもの)
  • 行方市公式サイトの市政情報・総合計画・最新の広報紙
  • 市のハザードマップ(自分の関わる地区の想定を知る材料として)
  • 第3次茨城県総合計画、茨城県の統計資料(市政の背景を知る参考として)

なお、情報を知っていることと、面接でその情報を使って答えられることは、まったく別の能力です。数字を覚えただけの状態では、深掘りの一言で止まってしまいます。

当研究会では「答えられる形」まで仕上げるためのテキストとして、行方市役所専用の面接想定問答集をご用意しています。行方市の採用面接で問われる可能性がある質問について、「元公務員監修の回答例」「質問の意図」「回答のコツ」「想定される深掘り」などを収録しています。

行方市役所の想定問答集を見る

第2部|面接対策編

行方市役所の面接の概要

ここからは、行方市役所の採用試験の構成と、面接で問われやすい質問の全体像、合否を分ける質問への備え方を、公式資料と当研究会の分析にもとづいて整理していきます。

行方市役所の採用試験の構成

令和8年度(前期)の実施要項では、試験は第1次試験、第2次試験及び資格調査とされ、第2次試験は第1次試験の合格者に対して行われる2段階の構成です。

項目内容
試験の構成第1次試験、第2次試験及び資格調査。第2次試験は第1次試験の合格者に対して実施
第1次試験基礎能力検査(教養試験)及び適性検査(性格検査)。会場は各都道府県に設置されているテストセンター(全国約350か所)
基礎能力検査の内容一般事務(大学卒業程度)は、文章読解能力、数的能力、論理的思考能力、人文・社会・自然に関する一般知識、基礎英語について出題
適性検査の内容全区分共通。公務員としての職業生活への適応性について、職務への対応や対人関係面での性格特性を検査
第2次試験小論文及び個別面接試験。会場は行方市役所
小論文で見られるもの文章表現力、課題に対する理解力、論理等
個別面接で見られるもの主として人物についての評定
試験区分と採用予定人員一般事務(大学卒業程度)8人程度、一般事務(社会人経験者)若干名、保健師2人程度(令和8年度・前期)
申込方法原則としてインターネットによる申込。申込完了後、受験者ごとにIDとパスワードが発行されマイページを利用
併願の制限募集時期や試験区分を問わず、同一年度内に複数の区分へ申し込むことも、2回受験することもできない
合格発表市役所前掲示板及び市ホームページに受験番号を掲示するほか、申込webサイトのマイページに結果を掲載
配点実施要項・採用試験ページのいずれにも記載がなく未公表

上記は令和8年度行方市職員採用試験(前期)の実施要項にもとづく内容です。試験の科目・区分・実施回数は年度によって変わることがあります。受験の際は、必ず最新の受験案内でご自身の受験区分の試験情報をご確認ください。

この構成からは、2つのことが読み取れます。1つは、第1次試験がテストセンターでの基礎能力検査と適性検査であり、知識の量そのものより、読み解く力と性格特性が見られる段階だということ。

もう1つは、第2次試験が小論文と個別面接で構成され、集団討論や集団面接の記載がないことです。他の受験者と議論する場面ではなく、一人で書く場面と、一対一で語る場面で評価が決まる試験だといえます。

行方市役所が求める人物像

求める人物像として文章化されたものは、令和8年度(前期)の職員採用試験実施要項と市の採用ページを見た範囲では見当たりませんでした。

採用のページには応募を呼びかける言葉が置かれていますが、人物像として公表されたものではないため、面接で引用する材料としては扱わないほうが安全です。そこで、試験の組み立てと市の規模から、評価されやすい資質を考えます。

第2次試験は小論文と個別面接。第1次試験の適性検査では対人関係面の性格特性が見られます。

加えて、人口3万人ほどの市では一人の職員が受け持つ範囲が広く、住民との距離も近くなります。ここから、「筋道を立てて書く力」「初対面の相手と落ち着いて話せること」「広い市域の事情を自分で確かめにいく姿勢」の3点が、選考で重く見られる部分だと考えられます。

自己PRでは「責任感があります」と言い切って終わるのではなく、その責任感が試された場面と、そこで自分が引き受けた役割まで話せるようにしておきましょう。

想定される質問

面接で聞かれることは7つのカテゴリーに分かれる

当研究会では、全国の自治体・官公庁の面接想定問答を分析し、聞かれる質問を7つのカテゴリーに体系化しています。行方市の面接も、この見取り図の上で準備すれば、基本的な抜け漏れは防げます。

カテゴリー代表質問ここで見られていること
① 導入・アイスブレイクここまでの移動で疲れていませんか構えていない場面での表情と声の出し方。会話の入り方
② 動機・志望公務員を目指そうと思ったのはいつ頃からですか待遇以外の言葉で職業選択を説明できるか
③ 自己理解周囲からはどんな人だと言われますか自分の見え方を客観的につかめているか
④ 経験・行動これまでで一番粘り強く取り組んだことは何ですかうまくいかない時間をどう過ごしたか
⑤ 学業・経歴学んできたテーマを、専門外の人に説明してください相手の前提に合わせて言葉を選べるか
⑥ 適性・将来希望と違う部署に配属されたらどうしますか仕事への理解と、思いどおりにならない状況への構え
⑦ 公共性・社会性全体の奉仕者という言葉を、どう理解していますか公務の立場についての自分なりの考えを述べられるか

ただし、この7カテゴリーは行方市に限らず全国の官公庁でほぼ共通です。受験者全員が対策してくる領域なので、ここでは大きな差がつきにくいのです。

では、どこで差がつくのか。それが次の「行方市ならでは」の質問です。

合否を分けるのは「行方市役所ならでは」の質問

「なぜ茨城県庁ではなく、行方市役所なのですか」
「行方市の魅力と課題を、それぞれ挙げてください」

どちらも行方市の現状を知らなければその場では答えようがない質問ですが、逆に言えば、材料を持っている人だけが、他の受験者との違いをはっきり示せる質問でもあります。こうした質問に答えるための「行方市の事実」を、面接で使いやすいものに絞り、答え方とセットで整理しました。

質問テーマ知っておきたい行方市の事実答え方のヒント
市の規模と市域人口30,828人(住民基本台帳・令和8年1月1日現在)、面積222.48km²、人口密度139人/km²。県全体の人口密度463.3人/km²の3割弱「小さな市です」で説明を止めず、3万人が222km²に分かれて暮らす市で、優先して手を入れるべきだと考える分野を1つ挙げます
市の成り立ち2005年に麻生町・北浦町・玉造町の3町が合併して発足。本庁舎は麻生に置かれている合併から20年余りが過ぎた市として、旧3町の区域ごとに違う事情をどう束ねていくかという視点で市政を語ります
なぜ県庁ではなく市役所か県は第3次茨城県総合計画(令和8〜11年度)で県全体の方向を示し、市は住民の暮らしに直接向き合う役割の違いを述べて終わらせず、行方市の窓口で自分が向き合いたい相手を具体的に挙げます
交通の変化東関東自動車道水戸線の潮来IC〜鉾田IC間約31kmが暫定2車線で工事中。両端の潮来市・鉾田市はいずれも行方市の隣接自治体道路の話で止めず、農産物の運び方や市外から訪れる人の動線など、開通で変わる行方市の場面を1つ具体的に描きます
試験の組み立て第2次試験は小論文と個別面接で、集団討論の記載はない。第1次はテストセンターでの基礎能力検査と適性検査書く場面と一対一で話す場面で評価が決まる試験だと理解し、志望動機を一度書いてからそのまま声に出せる形に整えておきます

コツは、5つを丸ごと覚えることではありません。自分の関心に近いテーマを1〜2つ選び、事実から自分の問題意識へ、そして市職員としてやってみたいことへと一続きにつないでおくと、掘り下げられても話が崩れません。

想定される評価の観点

面接は、前述の「評価されやすい資質」に照らして「これまでに実際どう行動してきたか」を確かめる場です。いわゆるコンピテンシー評価が基本にあり、答えの整い方ではなく、経験の中身と行動の再現性が見られています。

評価の観点面接でどう確かめられるか準備のポイント
筋道を立てて書く力・話す力ひとつの経験を、順序と理由をそろえて説明できるか第2次試験に小論文があることを踏まえ、志望動機を一度書いてから、同じ内容を1分で話す練習まで通しておく
初対面の相手と落ち着いて話せること適性検査で見られる対人関係面の特性が、受け答えの様子と一致しているか個別面接だけで人物が評定される試験であることを前提に、初めて会う相手に自分の考えを伝えた経験を1つ用意しておく
広い市域の事情を確かめにいく姿勢調べたことを、自分で見た事実や聞いた話として語れるか面積222.48km²の市に麻生・北浦・玉造の区域があることを地図で確かめ、どの地区の暮らしを見てみたいかを決めておく

なお、公務員の個人面接では、ひとつの話題に対して「そのとき、あなたは具体的に何をしたのですか」と2回、3回と深掘りされることが多いです。自分の言葉で細部まで語れる実体験に根ざした答えを事前に用意しておきましょう。

本番までの準備6ステップ

ここまでの内容を、準備の手順に落とし込みます。

  1. 行方市公式サイトの職員採用のページを定期的に確認し、募集が公表されたら実施要項を保存して最後まで読む。同一年度内に複数の区分へ申し込めないため、どの区分で受けるかを先に決めておく
  2. 高校・大学生活の経験を棚卸しする。学業・課外活動・アルバイトから、話せる具体例を1つずつ用意する
  3. 7カテゴリーの代表質問に、それぞれ一言メモで答えを作る
  4. 第2次試験の小論文に備えて、行政に関わるテーマで自分の考えを書く練習をはじめる。書いた文章は面接での答えの下書きにもなる
  5. 自治体研究のインプットをする。この記事の前半を読み返し、市の人口・市域と茨城県全体の見通しから、志望分野に近い事実を2つか3つ、自分の言葉で説明できるようにする
  6. 声に出して練習する。地図で麻生・北浦・玉造の位置を指しながら説明するところまでを、練習の型に入れておく

優先順位に注意

ステップ4と5は、他の受験生と差をつけるための工程です。時間がない場合は、ステップ2の経験の棚卸しと、その経験を行方市の仕事へどうつなぐかという自己分析を優先してください。自分のことを語れない状態で市の知識だけを増やしても、一対一で評定される面接では点になりません

なお、面接対策を独学かつ最短ルートで仕上げたい場合は、行方市役所専用の面接想定問答集を使う選択肢もあります。

行方市の採用面接で出題が想定される質問について、1問ごとに回答例・質問の意図・NG回答までをわかりやすく解説しているので、面接での受け答えをより具体的にイメージできるようになります。特に試験本番までに時間がない方は、必要に応じてご活用ください。

行方市役所の想定問答集を見る

さいごに

行方市の採用試験は、第1次がテストセンターでの基礎能力検査と適性検査、第2次が小論文と個別面接という組み立てです。集団で議論する場面はなく、書いたものと一対一の対話で評価が決まります。

だからこそ、志望動機を一度きちんと書き、それをそのまま声に出せる形に整えておくことが、両方の対策を兼ねます。

そのうえで向き合いたいのは、3万人が222.48km²に分かれて暮らす市で、自分は誰の困りごとに手を伸ばしたいのかという一点です。麻生・北浦・玉造の3町が一つになって20年余り、次の20年をどうつくるかというところまで踏み込んで話せれば、面接での説得力は大きく変わります。