本記事では、稲敷市職員採用試験の面接対策で必要な、稲敷市の特徴・基礎データ・行政課題・重点政策・面接の流れ・想定される質問・評価の観点についてまとめています。
稲敷市役所の面接試験では、「なぜ稲敷市を志望したのか」「市職員として何に取り組みたいのか」「これまでの経験を市政のどこで活かせるのか」といった質問が想定されます。
稲敷市の試験では、第1次試験の種目にエントリーシート審査が含まれています。書いた内容が、面接の前にすでに選考の対象になっているという点が、対策を考えるうえでの出発点になります。
本記事の掲載内容を参考に、自分の経験と稲敷市政の接点を整理し、面接での回答づくりに役立ててください。
第1部|自治体研究編
稲敷市の特徴
本格的な面接対策をはじめる前に、まずは稲敷市の全体像を押さえておきましょう。(時間のない方はここだけでもチェック)
- 人口36,376人(住民基本台帳・令和8年1月1日現在)・面積205.81km²・人口密度177人/km²の市である。
- 人口密度177人/km²は、茨城県全体の463.3人/km²(令和5年10月1日現在)の4割に届かない。市域の広さに対して人が薄く分布しているまちである。
- 隣接するのは潮来市、龍ケ崎市、牛久市、稲敷郡の阿見町・美浦村・河内町、そして千葉県の香取市と香取郡神崎町。8つの自治体と接し、うち2つは千葉県側という位置にある。
- 「稲敷市」と「稲敷郡」は別の行政単位である。稲敷郡の阿見町・美浦村・河内町は市の一部ではなく、隣接する自治体にあたる。
- 市役所は〒300-0595 稲敷市犬塚1570番地1に置かれている(団体コード08229-5)。
- 市の花は菊、市の木は桜である。
- 茨城県全体の人口は令和7年国勢調査の速報集計で2,791,207人となり、前回(令和2年)から75,802人(2.6%)減った。人が薄く分布する稲敷市では、この減り方が暮らしの仕組みに先に響いてくる。
稲敷市の基礎データ
面接に向けた自治体研究では、統計値を細かく暗記する必要はありませんが、「稲敷市の大体のスケール感」を押さえておくことは重要です。
ここでは、人口規模、市域の広さ、位置関係など、市政の性格を説明するときに使える項目を優先して整理しました。規模を測るときの比較先として、茨城県全体の数値もあわせて載せています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 総人口 | 36,376人(住民基本台帳・令和8年1月1日現在) |
| 総面積 | 205.81km² |
| 人口密度 | 177人/km²(上記の総人口と総面積から算出) |
| 隣接自治体 | 潮来市、龍ケ崎市、牛久市、稲敷郡阿見町、稲敷郡美浦村、稲敷郡河内町、香取市(千葉県)、香取郡神崎町(千葉県) |
| 市役所所在地 | 〒300-0595 茨城県稲敷市犬塚1570番地1 |
| 市の花・市の木 | 菊・桜 |
| (参考)茨城県の総人口 | 2,791,207人(令和7年10月1日現在・国勢調査速報集計) |
| (参考)茨城県の人口密度 | 463.3人/km²(令和5年10月1日現在・全国第12位) |
| (参考)茨城県の高齢化率 | 31.2%(令和7年9月15日現在・推計値) |
稲敷市の人口・面積・隣接自治体・市の花木は、公表値をもとに整理したものです。茨城県の総人口・人口密度・高齢化率は茨城県公式サイトの統計による数値です。市の統計の最新値は、稲敷市公式サイトであわせてご確認ください。総人口は総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」(令和8年1月1日現在)の数値で、人口密度はこの総人口を総面積で割って算出しました。
数字から読み取れる市政の論点
稲敷市の人口3万6千人規模という数字は、単独で見ても評価のしようがありません。読み解く鍵は、県全体の動きと並べることです。茨城県の総人口は令和7年10月1日現在で2,791,207人、前回調査から2.6%減りました(出典:令和7年国勢調査 人口速報集計|茨城県)。
その内訳を見ると、令和6年の1年間で県全体の自然動態は24,395人の自然減(出生14,556人・死亡38,951人)だった一方、社会動態は7,341人の転入超過(転入125,457人・転出118,116人)でした(出典:茨城県の人口(年報)|令和6年)。
県全体では、減る力と増える力が同時に働いているということです。人口密度が県平均の4割に届かない稲敷市にとって、この「増える力」をどう自分のまちへ引き込むかは、市政の中心的な問いになります。
面接では、次のように数字と課題をつなげられます。
稲敷市の経済・産業
全国有数の農業県という土台
人口3万人台の市の産業は、県全体の姿と重ねると位置づけが見えてきます。茨城県の農業産出額は5,494億円で全国第3位(2024年)。
2017年から8年連続で3位を保ち、生産農業所得2,002億円は全国第2位です。内訳は園芸2,629億円(48%)、米1,399億円(26%)、畜産1,286億円(23%)と続きます(出典:茨城県の農業産出額|令和6年)。
産出額のほぼ半分を園芸が占めるのが、この県の農業の形です。
その土台にあるのが平地の広さで、茨城県の可住地面積3,888.92平方キロメートルは全国第4位(令和5年度)にあたります(出典:指標から見た茨城|令和5年)。
稲敷市の人口密度が低いことは、裏返せば、住める土地と耕せる土地が人口に比べて広いということでもあります。市の産業に触れるなら、この広さを負担として語るのか、資源として語るのかで、話の色は大きく変わります。
広い市域が、そのまま行政コストになる
面積205.81km²に約3万6千人が暮らすということは、集落や住宅地が広い範囲に点在しているということでもあります。道路や上下水道、公共施設といった生活基盤は、人口が少ないからといって短くなったり減ったりするわけではありません。
同じ量の施設を、より少ない人数と財源で支えることになります。稲敷市の職員を志すなら、限られた人手をどこへ重点的に振り向けるかという判断が日常の仕事に含まれることを、あらかじめ理解しておきたいところです。
稲敷市の主な行政課題
ここまでの数字を踏まえると、稲敷市を含む茨城県内の市町村が向き合っている課題が見えてきます。面接で「市の課題」を聞かれたときの引き出しとして、次の3つを押さえておきましょう。
人口減少と、転入に支えられた構造
茨城県の総人口は令和7年国勢調査の速報集計で2,791,207人となり、前回から75,802人(2.6%)減りました。世帯数は1,221,422世帯です。
一方で令和6年の推計人口の減少幅は対前年17,054人(0.60%減)にとどまり、同じ年の社会動態は7,341人の転入超過でした。県全体の人口減少は、県外から移り住む人によっていくらか和らげられている状態です。
裏を返せば、その流れが弱まったときに減少が加速するということでもあり、住まいや子育ての環境をどう整えるかが市町村の勝負どころになります。
過去最高を更新した高齢化
茨城県の65歳以上人口は852,737人、県人口に占める割合は31.2%で、いずれも過去最高を更新しました(令和7年9月15日現在の推計値)(出典:茨城県の高齢者人口|令和7年9月)。
県民のおよそ3人に1人が65歳以上という水準です。人が薄く広がる市域では、通院や買い物といった日々の移動の負担が高齢の住民に重くのしかかります。
人口密度が県平均の4割に届かない稲敷市では、移動手段の確保が市政の中心的な論点になり得ます。
大規模地震への備え
茨城県地震被害想定調査報告書(平成30年12月公表)は、3つのタイプの地震を想定しています。以下の被害の数値は、断りのない限り夏の12時に地震が起きた場合の想定です。
このうち県南部に大きな被害をもたらす「茨城県南部の地震」では、死者が全県で90人から180人(夏12時のケースで90人)、建物全壊焼失3,400棟(夏12時)と想定されています。
県北部に被害が集中する「F1断層などの連動による地震」は死者330人・建物全壊焼失11,000棟で想定3地震の中で最大、「茨城県沖から房総半島沖にかけての地震」は死者50人・建物全壊焼失9,500棟で、沿岸部全域に津波被害が及ぶとされています(出典:茨城県地震被害想定調査報告書の概要|平成30年)。
死者の内訳は揺れによる建物倒壊がほとんどを占めるとされている点は、住宅の耐震化という日常の施策に直結します。自分の関わる地区がどの想定に当たるかは、稲敷市のハザードマップで確認しておきましょう。
稲敷市の重点政策|第3次茨城県総合計画と稲敷市
稲敷市の総合計画の内容と最新の施政方針は、市公式サイトの最新版で必ず確認しておきましょう。まず県の最上位計画に目を通し、そのあとで稲敷市が募集をどこに掲示しているかを合わせて示します。
第3次茨城県総合計画が示す方向
県の最上位計画は、計画期間を令和8年度から11年度とする第3次茨城県総合計画(〜「新しい茨城」への挑戦〜)です。
基本理念に「活力があり、県民が日本一幸せな県」を掲げ、加速する人口減少や超高齢社会への対応、大規模災害リスクへの対応、飛躍的に進化するデジタル技術がもたらす社会変革といった時代の変化を、「新しい茨城」づくりに向けて留意すべき重要な視点として整理しています(出典:第3次茨城県総合計画|令和8〜11年度)。
計画は加えて、激動する国際情勢や気候変動による影響の拡大も、県を取り巻く環境の変化として明記しています。
これは県の計画であって、稲敷市の計画ではありません。ただ、県が挙げた環境変化のうち人口減少と超高齢社会は、人口密度の低い市ほど早く、はっきりと現れます。市の総合計画を読むときは、県が示した変化に市がどの順番で答えようとしているかという目線で見ると、理解が早くなります。
稲敷市の採用情報をどこで見るか
稲敷市の職員採用に関する情報は、市公式サイトの職員採用試験のページにまとめられ、年度ごとの募集はそこから案内されるページで公表されます(参考:稲敷市の職員採用試験)。
年度ごとの実施案内は、受付が終わるとページごと入れ替わることがあります。募集が出たら受験案内をその場で保存し、試験の種目・面接の形式・提出物を手元に残しておくのが確実です。
POINT|書く前に、市の輪郭を決めておく
稲敷市は求める人物像を文章の形では公表していません。こうしたときは、①稲敷市の人口規模と市域の広さを知る → ②茨城県全体の人口・農業・防災の見通しの中に市を置く → ③薄く広い市域のどの困りごとに関わりたいかを選ぶ → ④その困りごとに自分の経験がどう使えるかをエントリーシートの一文にする、という順で準備すれば十分に戦えます。
悪い例「稲敷市の活性化に貢献したいです」
改善例「まずは窓口の仕事で、市民の方の相談を直接うかがうところから始めたいです。その上で、稲敷市は市域が広いわりに人口が少ないまちですので、離れた地区に住む高齢の方が市役所の手続きで困らないような仕組みづくりに関わっていきたいと考えています」
あわせて確認したい公式資料
すべてを読む必要はありません。志望動機に関係する資料を選び、重要な部分を自分の言葉で説明できるように準備しておきましょう。
- 稲敷市職員採用試験の受験案内(募集が出た年度・受験する区分のもの)
- 稲敷市公式サイトの市政情報・総合計画・最新の広報紙
- 稲敷市のハザードマップ(自分の関わる地区の想定を知る材料として)
- 第3次茨城県総合計画、茨城県の統計資料(市政の背景を知る参考として)
なお、情報を知っていることと、面接でその情報を使って答えられることは、まったく別の能力です。数字を覚えただけの状態では、深掘りの一言で止まってしまいます。
当研究会では「答えられる形」まで仕上げるためのテキストとして、稲敷市役所専用の面接想定問答集をご用意しています。稲敷市の採用面接で問われる可能性がある質問について、「元公務員監修の回答例」「質問の意図」「回答のコツ」「想定される深掘り」などを収録しています。
第2部|面接対策編
稲敷市役所の面接の概要
ここからは、稲敷市役所の採用試験の構成と、面接で問われやすい質問の全体像、合否を分ける質問への備え方を、公式資料と当研究会の分析にもとづいて整理していきます。
書類・集団・個別と、場が三度変わる
稲敷市が公表した令和8年度第1回の案内によれば、試験は第1次試験、第2次試験、最終試験の3段階です。第1次試験はエントリーシート審査、基礎能力検査(SCOA-A)、適性検査(SCOA-B)。
第2次試験は論・作文試験と集団面接試験。最終試験は個別面接試験となっています(出典:稲敷市の職員採用試験(市公式サイト))。
この並びには、受験者にとって重要な意味があります。エントリーシートが第1次試験の審査対象そのものに位置づけられているため、書類は「面接の参考資料」ではなく、それ自体が点検される選考の一種目だということです。
そして人物を見る場が、集団面接と個別面接の2回に分けられている点も見逃せません。集団面接は他の受験者と並んで短く答える場、個別面接は一人で深掘りに耐える場であり、求められる話し方が違います。
| 段階 | 試験の種目 | ここで求められること |
|---|---|---|
| 第1次試験 | エントリーシート審査、基礎能力検査(SCOA-A)、適性検査(SCOA-B) | 書いた内容そのものの説得力と、基礎的な能力 |
| 第2次試験 | 論・作文試験、集団面接試験 | 文章で筋を通す力と、限られた持ち時間で要点を伝える力 |
| 最終試験 | 個別面接試験 | 一つの話題を掘り下げられても崩れない、経験の具体性 |
上記は令和8年度第1回稲敷市職員採用試験の案内に基づく内容です。集団討論は課されていません。申込にあたっては顔写真データとエントリーシートの回答の準備が必要とされています。配点や人物試験の比重は公表されていません。また稲敷市の採用試験のページは年度ごとに入れ替わるため、受験の際は必ず市公式サイトから最新の受験案内をご確認ください。
稲敷市役所が求める人物像
「求める人材」にあたる公表文言は、稲敷市の案内本文には見当たりませんでした。そこで、試験の組み立て方と市の姿から、評価されやすい資質を考えます。
書類審査を第1次試験に置き、集団面接と個別面接を1回ずつ課すという構成は、書く・短く話す・深く話すという三つの伝え方を順に確かめる形になっています。ここに、面積205.81km²に3万6千人が暮らす市という条件を重ねると、面接対策の言葉としては「書いたことを口でも説明できる一貫性」「短時間で要点を伝える力」「地域の事情を自分で確かめに行く姿勢」の3点が、そのまま準備の的になります。
自己PRは、エントリーシートに書いた一文を口で言い直すところから組み立ててください。書いた強みが実際に働いた場面を一つ、相手や状況まで思い出せる状態にしておけば、集団面接でも個別面接でも同じ芯で話せます。
想定される質問
面接で聞かれることは7つのカテゴリーに分かれる
当研究会では、全国の自治体・官公庁の面接想定問答を分析し、聞かれる質問を7つのカテゴリーに体系化しています。稲敷市の面接も、この見取り図の上で準備すれば、基本的な抜け漏れは防げます。
| カテゴリー | 代表質問 | ここで見られていること |
|---|---|---|
| ① 導入・アイスブレイク | 緊張していますか。今の気持ちを教えてください | 身構えていない場面での表情と、話し出しの自然さ |
| ② 動機・志望 | 民間企業ではなく行政の仕事を選んだ理由を教えてください | 待遇以外の言葉で職業選択を説明できるか |
| ③ 自己理解 | 自分の短所と、どう付き合ってきましたか | 弱みを認めた上で、対処のしかたまで語れるか |
| ④ 経験・行動 | 周囲と意見が食い違ったときの経験を教えてください | 対立の場面で何を考え、どう動いたか |
| ⑤ 学業・経歴 | 力を入れて取り組んだことを、簡潔に説明してください | 限られた時間で要点をまとめられるか |
| ⑥ 適性・将来 | 採用から5年後、どんな職員になっていたいですか | 仕事の理解の解像度と、成長の道筋の描き方 |
| ⑦ 公共性・社会性 | 住民の意見が二つに割れたとき、行政はどうすべきだと考えますか | 公平さについての自分なりの考えを述べられるか |
ただし、この7カテゴリーは稲敷市に限らず全国の官公庁でほぼ共通です。受験者全員が対策してくる領域なので、ここでは大きな差がつきにくいのです。
では、どこで差がつくのか。それが次の「稲敷市ならでは」の質問です。
合否を分けるのは「稲敷市役所ならでは」の質問
どちらも稲敷市の現状を知らなければその場では答えようがない質問ですが、逆に言えば、調べた人だけが厚みのある答えを返せる質問でもあります。こうした質問に答えるための「稲敷市の事実」を、面接で使いやすいものに絞り、答え方とセットで整理しました。
| 質問テーマ | 知っておきたい稲敷市の事実 | 答え方のヒント |
|---|---|---|
| 市の規模と位置 | 人口36,376人(住民基本台帳・令和8年1月1日現在)、面積205.81km²、人口密度177人/km²。8つの自治体と接し、うち香取市と神崎町は千葉県側 | 「県南の広いまち」で止めず、接する自治体が8つもある市で暮らしの動線がどこへ向かうかまで考えて答えます |
| なぜ県庁ではなく市役所か | 第3次茨城県総合計画(令和8〜11年度)は県全体の方針を示すもので、8つの自治体に囲まれた稲敷市の日々の手続きや相談は市の窓口が受ける | 役割分担の説明に終始せず、稲敷市の窓口へ来る人がどんな用件を抱えているかを想像したうえで答えます |
| 市の課題 | 人口密度177人/km²は県平均463.3人/km²の4割に届かない。県全体では令和6年に7,341人の転入超過があった | 薄く広い市域という条件を前提に、稲敷市がどの層の転入を取りに行くべきかまで自分の考えを述べます |
| 産業の理解 | 県の農業産出額は5,494億円で全国第3位(2024年)。うち園芸が2,629億円で48%を占める | 農業を「県の強み」として紹介するだけでなく、その担い手が減る局面で市の職員に何ができるかへ話をつなげます |
| 防災・危機管理 | 平成30年12月公表の県の被害想定は3タイプの地震を挙げ、県南部を震源とする地震では全県で3,400棟の建物全壊焼失(夏12時)を見込む。人的被害の大半は建物の倒壊が原因とされる | 県全体の被害想定は前置きにとどめ、稲敷市のどの地区にどんな危険があるかをハザードマップで確かめてから、自分にできることを話します |
使い方のコツは、5つ全部を覚えることではありません。志望分野に近いテーマを1つか2つに絞り、事実から自分の問題意識、そして市職員として関わりたい仕事までを一息で話せる形にしておくことです。
想定される評価の観点
面接は、前述の「評価されやすい資質」に照らして「これまでに実際どう行動してきたか」を確かめる場です。いわゆるコンピテンシー評価が基本にあり、答えの美しさではなく、経験の中身と行動の再現性が見られています。
| 評価の観点 | 面接でどう確かめられるか | 準備のポイント |
|---|---|---|
| 書いたことを口でも説明できる一貫性 | エントリーシートの記述について、その場で補足を求められる | エントリーシートが第1次試験の審査対象そのものである以上、提出前に控えを取り、書いた一文ずつに「なぜそう書いたか」を答えられる状態にしておく |
| 短時間で要点を伝える力 | 集団面接では、他の受験者と持ち時間を分け合うことになる | 集団面接と個別面接が1回ずつという構成に合わせ、志望動機を30秒版と3分版の二通り用意し、どちらも口に出して練習しておく |
| 地域の事情を自分で確かめに行く姿勢 | 自分から足を運び、現場を見た経験があるか | 面積205.81km²に3万6千人が暮らす市であることを踏まえ、市域のどの地区を歩いて何を見てくるかを、面接前に一つ決めて実行しておく |
なお、公務員の個人面接では、ひとつの話題に対して「そのとき、あなたは具体的に何をしたのですか」と2回、3回と深掘りされることが多いです。自分の言葉で細部まで語れる実体験に根ざした答えを事前に用意しておきましょう。
本番までの準備6ステップ
ここまでの内容を、準備の手順に落とし込みます。
- 稲敷市公式サイトの職員採用試験のページを定期的に確認し、募集が公表されたら受験案内を保存して最後まで読む
- エントリーシートの下書きを早めに始める。第1次試験の審査対象そのものなので、提出前に必ず控えを取っておく
- 7カテゴリーの代表質問に、それぞれ一言メモで答えを作る
- 自治体研究のインプットをする。この記事の前半部分を読み返し、市の人口と市域の広さ、茨城県全体の農業と防災の見通しから、志望分野に近い事実を2〜3個、自分の言葉で説明できるようにする
- 固有質問の材料を対応表から集め、事実から問題意識、やりたい仕事までを一続きの話に編む
- 声に出して練習する。集団面接を想定した短い答えと、個別面接を想定した掘り下げられる答えを、それぞれ用意しておく
優先順位に注意
ステップ4〜5の自治体研究は、他の受験生と差をつけるための工程です。時間がない場合は、ステップ2のエントリーシートの下書きを優先してください。稲敷市では書類が第1次試験の一部として審査される以上、そこが薄いと面接まで進めません。
なお、面接対策を独学かつ最短ルートで仕上げたい場合は、稲敷市役所専用の面接想定問答集を使う選択肢もあります。
稲敷市の採用面接で出題が想定される質問について、1問ごとに回答例・質問の意図・NG回答までをわかりやすく解説しているので、面接での受け答えをより具体的にイメージできるようになります。特に試験本番までに時間がない方は、必要に応じてご活用ください。
さいごに
稲敷市の試験で最初に手をつけるべきものは、間違いなくエントリーシートです。書類審査が第1次試験の種目に置かれている以上、そこを通らなければ集団面接にも個別面接にもたどり着けません。
しかも書いた内容は、その後の二度の面接で繰り返し参照されます。書く、短く話す、深く話すという三つの場を、同じ一本の志望動機で貫けるかどうかが問われていると考えてください。
そのうえで向き合いたいのが、面積205.81km²に3万6千人という条件のもとで、自分は誰の暮らしを支えたいのかという問いです。潮来市や牛久市、千葉県の香取市まで、8つの自治体に囲まれたこのまちの地図を一度開いてから、志望の理由を組み立ててみてください。