本記事では、石岡市職員採用試験の面接対策で必要な、石岡市の特徴・基礎データ・行政課題・重点政策・面接の流れ・想定される質問・評価の観点についてまとめています。
石岡市役所の面接試験では、「なぜ石岡市を志望したのか」「市職員として何に取り組みたいのか」「自分の強みや経験を市政でどう活かしたいか」といった、自治体への理解を前提とする質問が想定されます。
石岡市の試験は第3次まで進む構成で、最後に置かれているのは人物をみるための個別面接です。準備の重心をどこに置くべきかは、この構成が教えてくれます。
本記事の掲載内容を参考に、自分の強みや関心と石岡市政の接点を考え、面接での回答作りに役立ててください。
第1部|自治体研究編
石岡市の特徴
本格的な面接対策をはじめる前に、まずは石岡市の全体像を把握しておきましょう。(時間のない方はここだけでもチェック)
- 人口69,184人(住民基本台帳・令和8年1月1日現在)・面積215.53km²・人口密度321人/km²の市である。
- 土浦市・つくば市・かすみがうら市・笠間市・桜川市・小美玉市という6つの市に囲まれている。県境には接しておらず、県内の市どうしの結節点にあたる位置である。
- 人口密度321人/km²は、茨城県全体の463.3人/km²(令和5年10月1日現在)の7割ほど。市域の広さに対して人口は薄めに分布している。
- 市の花はユリ、市の木はシイ。
- 市役所は〒315-8640 石岡市石岡一丁目1番地1に置かれている(団体コード08205-8)。試験の第2次・第3次はこの本庁舎で行われる。
- 職員採用試験では、不合格者に限り総合得点及び順位の開示を請求できる制度が設けられている。合否が総合得点で決まる試験であることが、この仕組みからも読み取れる。
- 茨城県全体の人口は令和7年国勢調査の速報集計で2,791,207人となり、前回(令和2年)から75,802人(2.6%)減った。6つの市に囲まれた石岡市は、住む場所として選ばれ続けられるかが問われる。
石岡市の基礎データ
面接に向けた自治体研究では、厳密な統計値等を大量に暗記する必要はありませんが、「石岡市の大体のスケール感」を知っておくことは重要です。
ここでは、人口規模、市域の広さ、位置関係など、市政の特徴を説明できる項目を優先的に整理しました。市の規模を測るときの比較先として、茨城県全体の数値もあわせて載せています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 総人口 | 69,184人(住民基本台帳・令和8年1月1日現在) |
| 総面積 | 215.53km² |
| 人口密度 | 321人/km²(上記の総人口と総面積から算出) |
| 隣接自治体 | 土浦市、つくば市、かすみがうら市、笠間市、桜川市、小美玉市 |
| 市役所所在地 | 〒315-8640 茨城県石岡市石岡一丁目1番地1 |
| 市の花・市の木 | ユリ・シイ |
| 職員の勤務時間 | 週38時間45分、午前8時30分から午後5時15分まで |
| (参考)茨城県の総人口 | 2,791,207人(令和7年10月1日現在・国勢調査速報集計) |
| (参考)茨城県の人口密度 | 463.3人/km²(令和5年10月1日現在・全国第12位) |
| (参考)茨城県の高齢化率 | 31.2%(令和7年9月15日現在・推計値) |
石岡市の人口・面積・隣接自治体・市の花木は、公表値をもとに整理したものです。勤務時間は令和8年度前期の試験案内に記載された内容です。茨城県の総人口・人口密度・高齢化率は茨城県公式サイトの統計による数値です。市の統計の最新値は、石岡市公式サイトであわせてご確認ください。総人口は総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」(令和8年1月1日現在)の数値で、人口密度はこの総人口を総面積で割って算出しました。
数字から考えられる市政課題
石岡市の6万9千人という人口は、6つの市に囲まれているという位置とあわせて読むと意味が出てきます。
茨城県の総人口は令和7年10月1日現在で2,791,207人となり、前回調査から2.6%減りました(出典:令和7年国勢調査 人口速報集計|茨城県)。
県全体が縮んでいく局面では、隣り合う市どうしで住民や来訪者を分け合う関係にもなります。
減り方の中身も見ておきましょう。
令和6年の1年間で、県全体では出生14,556人に対し死亡38,951人と24,395人の自然減でしたが、転入125,457人に対し転出118,116人と7,341人の転入超過でもありました(出典:茨城県の人口(年報)|令和6年)。
生まれる人より亡くなる人が大きく上回る一方、県外から移り住む人が出ていく人を上回っているという構図です。
人口密度321人/km²という石岡市の数字は県平均の7割ほどですから、住む場所として、また訪れる場所として選ばれる理由をどう用意するかが問われます。
面接の場でこの数字を使うなら、たとえば次のような話し方になります。
石岡市の経済・産業
全国3位の農業県という土台
市の産業は、県全体の姿と重ねると位置づけが見えてきます。茨城県の農業産出額は5,494億円で全国第3位(2024年)。
2017年から8年連続で3位を保ち、生産農業所得2,002億円は全国第2位です。
内訳は園芸2,629億円(48%)、米1,399億円(26%)、畜産1,286億円(23%)と続きます(出典:茨城県の農業産出額|令和6年)。
この産出額を支えているのが平地の広さで、茨城県の可住地面積3,888.92平方キロメートルは全国第4位(令和5年度)にあたります(出典:指標から見た茨城|令和5年)。
面積215.53km²という市域の広さは、農地と山林と市街地を同時に抱えているということでもあります。市の木がシイであることも、平地だけのまちではないことを示しています。
志望動機で産業に触れるなら、「農業が盛んです」で止めず、担い手をどうつなぐか、生産したものをどこで売るかという次の一手まで考えておきましょう。
6つの市に囲まれるという条件
石岡市は、土浦市、つくば市、かすみがうら市、笠間市、桜川市、小美玉市という6市に囲まれています。
県境には接していないため、市民の生活圏は県内で完結しやすい一方、買い物も通勤も進学も、周りの市に流れやすい構造でもあります。
囲まれているという条件は、通り道になれる強みにも、素通りされる弱みにもなるということです。
面接で市の魅力と課題を問われたときには、この両面を一つの説明の中に収められると印象が変わります。
交流人口をどう受け止めるか
令和6年の茨城県の観光入込客数は延べ約6,180万人(前年比101.2%)、実人数では約3,777万人(前年比110.1%)で、このうち日帰り観光客が82.1%を占めます。
観光消費額は約4,447億円で、前年より約24%増えました(出典:茨城県観光客動態調査|令和6年)。人数の伸びより消費額の伸びが大きいという点が読みどころです。
日帰りが中心の県で消費額が伸びたのは、訪れた人の使い方が変わってきたからです。
定住人口が減る局面では、市の外から関わる人をどう増やすかが共通のテーマになりますが、大切なのは人数ではなく、来た人にどれだけ時間とお金を使ってもらえるかです。
石岡市の主な行政課題
ここまでの数字を踏まえると、石岡市が向き合っている課題が見えてきます。面接で「市の課題」を聞かれたときの引き出しとして、次の5つを押さえておきましょう。
人口減少と、転入で支えられている構造
茨城県の総人口は令和7年国勢調査の速報集計で2,791,207人となり、前回から75,802人(2.6%)減りました。世帯数は1,221,422世帯です。
一方で令和6年の社会動態は7,341人の転入超過で、推計人口(令和7年1月1日現在)の減少幅も対前年17,054人(0.60%減)にとどまっています。
県全体の人口減少は、県外からの転入によっていくらか和らげられている状態です。
ただしその転入がどの市町に届くかは別の話で、住まいや働く場、子育ての環境をどう整えるかが市町村の勝負どころになります。
3人に1人が65歳以上という県の姿
茨城県の65歳以上人口は852,737人、県人口に占める割合は31.2%で、いずれも過去最高を更新しました(令和7年9月15日現在の推計値)(出典:茨城県の高齢者人口|令和7年9月)。
県民のおよそ3人に1人が65歳以上という水準です。石岡市自身の高齢化率は34.8%で、うち75歳以上が19.9%を占めています(住民基本台帳・令和8年1月1日現在)。
同じ住民基本台帳ベースの茨城県は30.5%ですから、石岡市の高齢化は県の平均を4ポイントほど上回って進んでいます。
市街地から離れた地区ほど、通院や買い物の足を確保することが暮らしの前提になります。
石岡市が採用職種に保健師を置いていることからも、暮らしの近くで支える仕事に人を割いていることが読み取れます。
県の31.2%は推計人口をもとにした県の公表値で、石岡市の34.8%と県の30.5%は住民基本台帳をもとにした数値です。系列が異なるため、31.2%と34.8%を直接比べることはできません。市と県を比べるときは、同じ住民基本台帳ベースの30.5%と並べてご覧ください。
周りの市との間で選ばれ続けられるか
6つの市に囲まれているということは、住民にとって選択肢が多いということでもあります。
大型店も病院も学校も、市の外にあるものを使えてしまう環境では、市が提供するサービスは常に比べられます。
市の職員に求められるのは、「うちにもある」ではなく「ここでしか受け取れない」を作る発想です。
面接でまちづくりを語るなら、隣の市と同じことをしても選ばれないという前提から話を組み立てましょう。
広い市域で施設をどう維持するか
面積215.53km²に約6万9千人が暮らすということは、集落や住宅地が広い範囲に分かれて点在しているということでもあります。
道路も上下水道も公共施設も、人口が少ないからといって減るわけではありません。同じ量の生活基盤を、より少ない人数と税収で支えることになります。
限られた職員と財源をどこに重点配分するかという判断から、市の仕事は逃れられません。
石岡市の試験に作文試験が置かれているのは、こうした答えの決まっていない問いに対して、自分の考えを筋道立てて示せるかを見るためでもあります。
大規模地震への備え
茨城県地震被害想定調査報告書(平成30年12月公表)は、3つのタイプの地震を想定しています。
県南部に大きな被害をもたらす「茨城県南部の地震」では死者が全県で90人から180人(夏12時のケースで90人)・建物全壊焼失3,400棟(夏12時)が想定されています。
県北部に被害が集中する「F1断層などの連動による地震」は死者330人・建物全壊焼失11,000棟(夏12時)と想定3地震の中で最大、「茨城県沖から房総半島沖にかけての地震」は死者50人・建物全壊焼失9,500棟(夏12時)です(出典:茨城県地震被害想定調査報告書の概要|平成30年)。
死者の内訳は揺れによる建物倒壊がほとんどを占めるとされており、住宅の耐震化が被害の分かれ目になります。広い市域では、地区ごとに避難のしかたも変わります。
自分の関わる地区の想定は、市のハザードマップで確認しておきましょう。
石岡市の重点政策|第3次茨城県総合計画と石岡市
石岡市の総合計画の内容と最新の施政方針は、市公式サイトの最新版で必ず確認しておきましょう。県の総合計画と、石岡市の採用情報の入手経路。
ここで扱うのはこの二つで、どちらも面接の前提になる部分です。
第3次茨城県総合計画が掲げる基本理念
県の最上位計画は、計画期間を令和8年度から11年度とする第3次茨城県総合計画(〜「新しい茨城」への挑戦〜)です。
基本理念に「活力があり、県民が日本一幸せな県」を掲げ、加速する人口減少や超高齢社会への対応、大規模災害リスクへの対応、飛躍的に進化するデジタル技術がもたらす社会変革といった時代の変化を、「新しい茨城」づくりに向けて留意すべき重要な視点として整理しています(出典:第3次茨城県総合計画|令和8〜11年度)。
激動する国際情勢や気候変動による影響の拡大、人工知能の飛躍的な進化も、県を取り巻く環境の変化として明記されています。
これは県の計画であって、石岡市の計画ではありません。ただ、県が示す方向と市の施策は無関係ではいられません。
市の総合計画を読むときは、県が挙げたこれらの環境変化のうち、市がどれを自分の課題として先に引き受けようとしているかという目線で見ると、理解が早くなります。
石岡市の採用情報をどこで見るか
石岡市の職員採用試験は、市公式ホームページで年度ごとの実施案内が公表され、申込も同じサイトからの電子申請で受け付けられます。
申込の前に、顔写真データと資格証明書のデータを用意しておく必要があります。
顔写真は縦横比4対3で、最近6ヶ月以内に撮影した脱帽・上半身・正面向き・無背景の証明写真とされ、形式はJPGまたはJPEG、容量は最大3MBです。
締切間際に慌てないよう、募集が出た時点で準備を始めましょう(参考:石岡市職員採用試験の実施案内|令和8年度前期)。
POINT|同一年度内に申し込めるのは1つの試験だけ
石岡市の職員採用試験は、同一年度内につき1つの試験のみ申込可能で、複数の職種へ同時に申し込むことはできません。前期と後期で対象となる職種が異なるため、どの回のどの職種で受けるかは早い段階で決める必要があります。加えて、採用後は行政需要の変化や人材育成の面から、試験区分と異なる業務に従事することもあるとされています。志望動機を特定の仕事だけに絞り込みすぎない方が安全です。
悪い例「石岡市の観光を盛り上げる仕事がしたいので志望しました」
改善例「はじめは窓口や税の仕事で市の全体像を覚えたいと思っています。その上で、石岡市は6つの市に囲まれていて外に出ていく選択肢が多いまちですので、訪れた方や住んでいる方にここを選んでもらう仕事にも、いずれ関わりたいと考えています」
あわせて確認したい公式資料
すべてを読む必要はありません。志望動機に関係する資料を選び、重要な部分を自分の言葉で説明できるように準備しておきましょう。
- 石岡市職員採用試験の実施案内(受験する年度・回・職種のもの)
- 石岡市公式ホームページの電子申請ページ(申込はここからのみです)
- 石岡市公式サイトの市政情報・総合計画・最新の広報紙
- 市のハザードマップ(自分の関わる地区の想定を知る材料として)
- 第3次茨城県総合計画、茨城県の統計資料(市政の背景を知る参考として)
なお、情報を知っていることと、面接でその情報を使って答えられることは、まったく別の能力です。数字を覚えただけの状態では、深掘りの一言で止まってしまいます。
当研究会では「答えられる形」まで仕上げるためのテキストとして、石岡市役所専用の面接想定問答集をご用意しています。石岡市の採用面接で問われる可能性がある質問について、「元公務員監修の回答例」「質問の意図」「回答のコツ」「想定される深掘り」などを収録しています。
第2部|面接対策編
石岡市役所の面接の概要
ここからは、石岡市役所の採用試験の構成と、面接で問われやすい質問の全体像、合否を分ける質問への備え方を、公式資料と当研究会の分析に基づいて整理していきます。
石岡市役所の面接の流れ
令和8年度前期の実施案内によれば、試験は第1次から第3次までの3段階です。人物をみる場面は2回あり、しかも性格が違います。
第2次試験の面接は集団面接、第3次試験は「主に人物についての評定を目的に、個別面接を行います」と明記された個別面接です。
集団の中での姿を見てから、最後に一対一で掘り下げるという設計になっています。
| 項目 | 内容(令和8年度前期・市公表の実施案内) |
|---|---|
| 試験の段階 | 第1次試験、第2次試験、第3次試験の3段階(全職種共通) |
| 第1次試験 | SCOA総合適正検査(択一式・テストセンター方式)。受験者が選ぶ全国約350か所のテストセンターで受験します。基礎的な知的能力及び学力を総合的に測定する検査と、職務等への適正性についての検査です |
| 第2次試験 | 作文試験(課題・60分。文章による表現力、課題に対する理解力などをみる記述試験)と面接試験(集団面接)。石岡市役所本庁舎で実施されます |
| 第3次試験 | 面接試験。「主に人物についての評定を目的に、個別面接を行います」と公表されています。石岡市役所本庁舎で実施されます |
| 職種と採用予定人員 | 大卒枠の一般事務職7名程度、チャレンジいしおか枠(一般事務職・保健師・建築技師・土木技師)8名程度 |
| 得点の開示 | 第1次から第3次まで、不合格者に限り総合得点及び順位の開示を請求できます(合格発表の日から1ヶ月間) |
| 合格後の扱い | 最終合格者は採用候補者名簿に登載され、成績順に逐次採用が決定されます。次点合格者は、欠員が生じた場合等に限り採用される予定とされています |
上記は令和8年度前期の石岡市職員採用試験実施案内にもとづくものです。石岡市は前期・後期の複数回実施で、一般事務職(高卒・短大卒)及び専門職の試験は別の時期に予定されています。配点や満点は案内に記載がなく確認できません。受験の際は、必ずご自身の回・職種の最新の実施案内をご確認ください。
得点開示制度が教えてくれること
不合格者に総合得点と順位が開示されるということは、合否が総合得点で決まる試験だということです。どこか1つの科目だけで挽回する発想ではなく、検査・作文・集団面接・個別面接のそれぞれで取りこぼしを減らす準備が要ります。とくに作文試験は60分という時間が決まっているため、書く速さも実力のうちだと考えてください。
集団面接から個別面接へ進む試験では、集団の場で述べた内容と、個別で語る中身の一貫性も見られます。同じテーマを別の面接官から角度を変えて問われる前提で、暗記した答えの再生ではなく、掘り下げに耐える準備をしておきましょう。
石岡市役所が求める人物像
「求める職員像」としてまとまった公表文言は、令和8年度前期の職員採用試験実施案内には置かれていません。
なお、チャレンジいしおか枠(一般事務職)の受験資格には「自身の持つ能力や経験を活かした市政への取り組みなど積極的にアピールできる人」という文言がありますが、これは受験資格であって求める人物像の公表文言ではありません。
そこで、試験の構成から評価されやすい資質を考えます。
作文試験があり、集団面接があり、最後に人物評定を目的とする個別面接がある。
この三段構えを準備の言葉に直せば、「考えを制限時間内に書き切る力」「集団の中で自分の考えを示す力」「掘り下げに耐える経験の厚み」の3点に採点の重みがかかっていると読めます。
自己PRでは「粘り強さがあります」と述べるだけでなく、その粘りをどこで発揮し、結果として何が動いたのかまで話せるようにしておきましょう。
想定される質問
面接で聞かれることは7つのカテゴリーに分かれる
当研究会では、全国の自治体・官公庁の面接想定問答を分析し、聞かれる質問を7つのカテゴリーに体系化しています。石岡市の面接も、この見取り図の上で準備すれば、基本的な抜け漏れは防げます。
| カテゴリー | 代表質問 | ここで見られていること |
|---|---|---|
| ① 導入・アイスブレイク | 本庁舎までは迷わず来られましたか | 身構えていない場面での話し方。会話の入り方 |
| ② 動機・志望 | 民間企業ではなく行政を選んだ理由を教えてください | 待遇以外の言葉で職業選択を説明できるか |
| ③ 自己理解 | あなたの短所は何ですか | 自分を客観視できているか。短所との付き合い方まで語れるか |
| ④ 経験・行動 | 限られた時間で仕上げなければならなかった経験を教えてください | 時間の制約の中で何を優先し、どう段取りしたか |
| ⑤ 学業・経歴 | 学んできたことを、その分野を知らない人に説明してください | 相手の前提に合わせて言葉を選べるか |
| ⑥ 適性・将来 | 試験区分と違う仕事を任されたらどうしますか | 配属や業務が変わることを受け止められる柔軟さ |
| ⑦ 公共性・社会性 | 最近関心を持った社会の出来事は何ですか | 社会の動きへのアンテナと、それについて自分の意見を述べられるか |
ただし、この7カテゴリーは石岡市に限らず全国の官公庁でほぼ共通です。受験者全員が対策してくる領域なので、ここでは大きな差がつきにくいのです。
では、どこで差がつくのか。それが次の「石岡市ならでは」の質問です。
合否を分けるのは「石岡市役所ならでは」の質問
どちらも石岡市の現状を知らなければその場では答えようがない質問ですが、逆に言えば、材料さえ持っていれば、他の受験者との違いをはっきり示せる質問でもあります。こうした質問に答えるための「石岡市の事実」を、面接で使いやすいものに絞り、答え方とセットで整理しました。
| 質問テーマ | 知っておきたい石岡市の事実 | 答え方のヒント |
|---|---|---|
| 市の規模と位置 | 人口69,184人(住民基本台帳・令和8年1月1日現在)、面積215.53km²、人口密度321人/km²。土浦市、つくば市、かすみがうら市、笠間市、桜川市、小美玉市の6市に囲まれる | 6市に囲まれるという条件を、通り道になれる強みと素通りされる弱みの両面から述べ、自分ならどちらへ寄せるかを示します |
| なぜ県庁ではなく市役所か | 県は第3次茨城県総合計画(令和8〜11年度)で県全体の方向を示し、市は石岡一丁目の本庁舎で暮らしに直結する実務を担う | 役割分担の説明で終わらせず、試験区分と異なる業務に就く可能性まで含めて、市役所で働く覚悟を語ります |
| 市の課題 | 令和7年国勢調査の速報集計では県人口2,791,207人、前回からの減少は75,802人。令和6年の自然動態は24,395人の自然減で、社会動態は7,341人の転入超過 | 県全体の転入超過が自分のまちに自動的に届くわけではないという視点を添え、選ばれる理由づくりへ話を運びます |
| 市域の広さと暮らし | 面積215.53km²に約6万9千人。人口密度321人/km²は県平均463.3人/km²の7割ほどで、農地と山林と市街地を併せ持つ | 広さを不便さの話で終わらせず、地区ごとに必要な施策が違うという解像度の高い認識として示します |
| 試験の性格 | 第2次は作文試験と集団面接、第3次は人物評定を目的とする個別面接。不合格者には総合得点と順位が開示される | 総合得点で決まる試験だと理解していることを前提に、どの場面でも同じ軸で話せるよう志望動機を一本化しておきます |
使い方のコツは、5つ全部を覚えることではありません。自分の志望分野に近いテーマを1〜2つ選び、「事実 → 自分の問題意識 → 市職員としてやりたいこと」という一続きの話に編んでおくことです。
想定される評価の観点
面接は、前述の「評価されやすい資質」に照らして「これまでに実際どう行動してきたか」を確かめる場です。いわゆるコンピテンシー評価が基本にあり、答えの美しさではなく、経験の中身と行動の再現性が見られています。
| 評価の観点 | 面接でどう確かめられるか | 準備のポイント |
|---|---|---|
| 考えを制限時間内に書き切る力 | 結論と理由を整理して、限られた分量で示せるか | 第2次試験の作文が課題形式の60分であることを踏まえ、市の課題をテーマに時間を計って書き上げる練習を繰り返す |
| 集団の中で自分の考えを示す力 | 他の受験者がいる場でも、自分の言葉で述べられるか | 第2次試験が集団面接であることを前提に、短く答えて必要なら足すという話し方を、人前で試しておく |
| 掘り下げに耐える経験の厚み | 一つの経験について、判断の理由まで説明できるか | 第3次試験が人物評定を目的とする個別面接であることを踏まえ、集団面接で話す題材と同じ経験を、より深い層まで語れるようにしておく |
なお、公務員の個人面接では、ひとつの話題に対して「そのとき、あなたは具体的に何をしたのですか」と2回、3回と深掘りされることが多いです。
石岡市は最終段階の面接が人物の評定を目的として置かれている分、この傾向はより強く出ます。自分の言葉で細部まで語れる実体験に根ざした答えを事前に用意しておきましょう。
本番までの準備6ステップ
ここまでの内容を、準備の手順に落とし込みます。
- 受験する回・職種の実施案内を読み、申込に必要な顔写真データと資格証明書データを先に用意しておく
- 高校・大学生活の経験を棚卸しする。学業・課外活動・アルバイトから、話せる具体例を1つずつ用意する
- 7カテゴリーの代表質問に、それぞれ一言メモで答えを作る
- 自治体研究のインプットをする。この記事の前半部分を読み返し、市の人口と市域、6市に囲まれる位置、茨城県全体の見通しから、志望分野に近い事実を2〜3個、自分の言葉で説明できるようにする
- 固有質問の材料を対応表から集め、「事実 → 自分の問題意識 → やりたいこと」の一続きの話に編み、同じ内容を60分の作文でも書けるか試す
- 声に出して練習する。集団面接を想定した短い受け答えと、個別面接を想定した深い受け答えを、別々に用意しておく
優先順位に注意
ステップ4〜5の自治体研究は、あくまで他の受験生と差をつけるための工程です。時間がない場合は、ステップ2の経験の棚卸しと、その経験を市の仕事へどうつなぐかという自己分析を優先してください。自分のことを語れない状態で市の知識だけを増やしても、面接の評価にはつながりません。
なお、面接対策を独学かつ最短ルートで仕上げたい場合は、石岡市役所専用の面接想定問答集を使う選択肢もあります。
石岡市の採用面接で出題が想定される質問について、1問ごとに回答例・質問の意図・NG回答までをわかりやすく解説しているので、面接での受け答えをより具体的にイメージできるようになります。特に試験本番までに時間がない方は、必要に応じてご活用ください。
さいごに
石岡市の採用試験は、検査から作文、集団面接を経て、最後に人物の評定を目的とする個別面接へ進みます。
不合格者に総合得点と順位が開示されるということは、どの段階の点も最後まで意味を持つということです。
だからこそ、面接だけを特別視せず、書く場面でも集団の場面でも同じ軸で話せる状態を作ってください。
その軸になるのは、6つの市に囲まれた面積215.53km²のまちで、約6万9千人の暮らしのどこに自分が関わりたいのかという答えです。
市の外に出る選択肢がいくらでもある環境で、それでもここに住み続けたいと思ってもらう仕事に、自分の経験のどれを差し出せるのか。そこまで言葉にできたとき、準備は仕上がっています。