本記事では、常総市職員採用試験の面接対策で必要な、常総市の特徴・基礎データ・行政課題・重点政策・面接の流れ・想定される質問・評価の観点についてまとめています。
常総市役所の面接試験では、「なぜ常総市を志望したのか」「市職員として何に取り組みたいのか」「自分の強みや経験を市政でどう活かしたいか」といった、自治体への理解を前提とする質問が想定されます。個別面接が第二次試験と最終試験の2回にわたって行われるため、一度きりの受け答えではなく、話の一貫性まで見られる試験だといえます。
本記事の掲載内容を参考に、自分の強みや関心と常総市政の接点を考え、面接での回答作りに役立ててください。
第1部|自治体研究編
常総市の特徴
本格的な面接対策をはじめる前に、まずは常総市の全体像を把握しておきましょう。(時間のない方はここだけでもチェック)
- 人口60,041人(住民基本台帳・令和8年1月1日現在)・面積123.64km²・人口密度486人/km²の市である。
- つくば市・つくばみらい市・坂東市・下妻市・守谷市・結城郡八千代町の6市町に加え、千葉県野田市とも境を接している。県境をまたいで隣り合う自治体を持つ点が、位置関係の大きな特徴である。
- 人口密度486人/km²は、茨城県全体の463.3人/km²(令和5年10月1日現在)とほぼ同じ水準にある。県の平均像に近い密度で人が暮らすまちだといえる。
- 市役所は〒303-8501 常総市水海道諏訪町3222番地3に置かれている(団体コード08211-2)。市名の読みは「じょうそう」で、庁舎の所在地は「水海道(みつかいどう)」の地名を残している。
- 市の花はサクラ、市の木はカシである。
- 令和8年度の職員採用試験では、事務職Aの受験資格が高等学校卒業以上(令和9年3月31日までの卒業見込みを含む)とされ、大学卒・高校卒の学歴区分を設けない一括募集となっている。
- 茨城県全体の人口は令和7年国勢調査の速報集計で2,791,207人となり、前回(令和2年)から75,802人(2.6%)減った。常総市の課題も、この県全体の減少を土台に考えることになる。
常総市の基礎データ
面接に向けた自治体研究では、厳密な統計値等を大量に暗記する必要はありませんが、「常総市の大体のスケール感」を知っておくことは重要です。
ここでは、人口規模、市域の広さ、接している自治体など、市政の特徴を説明できる項目を優先的に整理しました。規模を測るときの物差しとして、茨城県全体の数値もあわせて載せています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 総人口 | 60,041人(住民基本台帳・令和8年1月1日現在) |
| 総面積 | 123.64km² |
| 人口密度 | 486人/km²(上記の総人口と総面積から算出) |
| 隣接自治体 | つくば市、つくばみらい市、坂東市、下妻市、守谷市、結城郡八千代町、千葉県野田市 |
| 市役所所在地 | 〒303-8501 茨城県常総市水海道諏訪町3222番地3 |
| 市の花・市の木 | サクラ・カシ |
| (参考)茨城県の総人口 | 2,791,207人(令和7年10月1日現在・国勢調査速報集計) |
| (参考)茨城県の人口密度 | 463.3人/km²(令和5年10月1日現在・全国第12位) |
| (参考)茨城県の高齢化率 | 31.2%(令和7年9月15日現在・推計値) |
常総市の人口・面積・隣接自治体・市の花木は、公表値をもとに整理したものです。茨城県の総人口・人口密度・高齢化率は茨城県公式サイトの統計による数値です。市の統計の最新値は、常総市公式サイトであわせてご確認ください。総人口は総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」(令和8年1月1日現在)の数値で、人口密度はこの総人口を総面積で割って算出しました。
数字から考えられる市政課題
人口6万人という規模は、県内では中位に位置します。ここから何が言えるのかは、県全体の動きと並べたときに見えてきます。
茨城県の総人口は令和7年10月1日現在で2,791,207人となり、前回調査から2.6%減りました。世帯数は1,221,422世帯です(出典:令和7年国勢調査人口速報集計|令和7年)。
減り方の中身を分けて見ると、性格の違う二つの流れが同居しています。令和6年の1年間で、県全体では出生14,556人に対し死亡38,951人と24,395人の自然減、その一方で転入125,457人に対し転出118,116人と7,341人の転入超過でした(出典:茨城県の人口(年報)|令和6年)。
生まれ育つ人の数では減り、住まいを移す人の選択では増えているのが、いまの茨城県です。千葉県野田市と境を接する常総市にとって、この「住まいを移す人の選択」は県境をまたいで働きます。県境をまたぐ人の動きを、面接ではこう語ることができます。
常総市の経済・産業
平地の広さが支える農業
市の産業を語るときは、県全体の姿を土台に置くと位置づけがはっきりします。茨城県の農業産出額は5,494億円で全国第3位(2024年)。
2017年から8年続けて3位を保ち、生産農業所得2,002億円は全国第2位です。内訳は園芸2,629億円(48%)、米1,399億円(26%)、畜産1,286億円(23%)となっています(出典:茨城県の農業産出額|令和6年)。
米よりも園芸のほうが金額が大きいという構成は、面接で農業に触れるときに知っておきたい点です。
この規模を支えているのが、関東平野に広がる平地です。つまり、耕せる土地の広さがそのまま県の産業の強みになっているという構図で、市域の大半が平坦な常総市も、その土地の使い方の上に立っています。
重化学が牽引する製造業
茨城県はもうひとつ、工業の県という顔を持ちます。製造品出荷額等は12兆1,773億円で全国第7位(令和2年)。
重化学工業が全体の65.1%を占め、化学工業が最も多く、生産用機械器具、電気機械器具と続きます(出典:茨城県の工業|令和2年)。農業と製造業の二本立てが県内の雇用を支えており、市役所の仕事にも、農地の相談と事業所の相談が並んで持ち込まれます。
志望動機を組み立てるときは、自分の関心がどちらの側に近いかを先に決めておくと、話の芯がぶれません。
県境をまたぐ人の流れと交通の変化
県南部では、鉄道の計画が動いています。つくばエクスプレスの県内延伸方面は2024年に「土浦方面」に決まり、JR常磐線と接続する駅は土浦駅とされました。
県は採算性を確保するための需要拡大やコスト削減の方策を検討しながら、延伸計画素案の策定を進めています(出典:つくばエクスプレスの県内延伸方面|2024年)。実現までには時間がかかりますが、県南部の交通が変われば、通勤や通学の向きも、住まいの選ばれ方も動きます。
千葉県野田市を含む7つの自治体と接する常総市では、暮らしの動線がもともと市境をまたいで伸びています。まちの将来を語る材料として、県全体の交通の動きを一つ押さえておきましょう。
常総市の主な行政課題
ここまでの数字と産業の姿を踏まえると、常総市を含む茨城県内の市町村が向き合う課題が見えてきます。面接で「市の課題」を聞かれたときの引き出しとして、次の5つを押さえておきましょう。
転入で持ちこたえている人口
茨城県の総人口は令和7年国勢調査の速報集計で2,791,207人となり、前回から75,802人(2.6%)減りました。一方、推計人口の減少幅は令和7年1月1日現在で対前年17,054人(0.60%減)にとどまり、世帯数は同時点で1,241,214世帯と対前年13,702世帯増えています。
世帯が増えながら人口が減るということは、一世帯あたりの人数が細っているということでもあります。単身や二人暮らしの世帯が増える前提で、住まいや見守りの仕組みをどう組み替えるかが、市町村の課題になります。
過去最高を更新した高齢化
茨城県の65歳以上人口は852,737人、県人口に占める割合は31.2%で、いずれも過去最高を更新しました(令和7年9月15日現在の推計値)(出典:茨城県の高齢者人口|令和7年9月)。県民のおよそ3人に1人が65歳以上という水準に、すでに到達しているということです。
窓口に来る人の年齢層も、支援を必要とする場面も、この比率とともに変わっていきます。
限られた財源をどこに配るか
財政の物差しも押さえておきましょう。茨城県の財政力指数は0.61671、経常収支比率は93.3%、実質公債費比率は9.3%、将来負担比率は166.0%です(令和5年度)(出典:地方公共団体の主要財政指標一覧|令和5年度)。
経常収支比率が9割を超えているということは、毎年決まって出ていく経費に収入の大半が充てられ、新しい取組に回せる余地が小さいということです。これは県の数値ですが、同じ環境に置かれているのは市町村も変わりません。
やりたいことを増やす前に、やめることや組み替えることを考えるという発想は、面接で施策を語るときにも効いてきます。
県南部の地震への備え
茨城県地震被害想定調査報告書(平成30年12月公表)は、被害の出方が異なる3つの地震を想定しています。このうち県南部に大きな被害をもたらす「茨城県南部の地震」では、死者が全県で90人から180人(夏12時のケースで90人)、建物全壊焼失は夏12時で3,400棟と見込まれています(出典:茨城県地震被害想定調査報告書の概要|平成30年)。
死者の内訳は揺れによる建物倒壊がほとんどを占めるとされており、住宅の耐震化の進み具合が被害の大きさを左右します。自分の関わる地区がどの想定に近いかは、市のハザードマップで確かめておきましょう。
7つの自治体と接するまちの広域連携
常総市は、県内6つの市町と千葉県野田市に囲まれています。買い物や通院、通勤や通学が市の外へ伸びやすい一方で、隣の自治体から常総市へ入ってくる流れもあります。
道路や公共交通、消防や医療といった仕組みは、市の境界で切れているわけではありません。単独で抱え込む仕事と、隣と分け合う仕事を見分ける視点は、規模が中位の市ほど重みを持ちます。
常総市の重点政策|第3次茨城県総合計画と常総市
常総市の計画文書と方針は更新されますので、公式サイトの掲載分を読んでください。ここでは、市政を取り巻く茨城県の計画を押さえたうえで、常総市の採用試験の調べ方をたどります。
第3次茨城県総合計画が掲げる基本理念
県の最上位計画は、計画期間を令和8年度から11年度とする第3次茨城県総合計画(〜「新しい茨城」への挑戦〜)です。基本理念に「活力があり、県民が日本一幸せな県」を掲げ、加速する人口減少や超高齢社会への対応、大規模災害リスクへの対応、飛躍的に進化するデジタル技術がもたらす社会変革といった時代の変化を、「新しい茨城」づくりに向けて留意すべき重要な視点として整理しています(出典:第3次茨城県総合計画|令和8〜11年度)。
計画は加えて、激動する国際情勢や気候変動による影響の拡大、人工知能の飛躍的な進化も、県を取り巻く環境の変化として明記しています。
これは県の計画であって、常総市の計画ではありません。ただし、県が挙げた環境変化は、そのまま市の現場にも降りてきます。市の総合計画を読むときは、これらの変化のうち市がどれを優先して受け止めようとしているかという目線で見ると、理解が早くなります。
常総市の採用試験をどこで調べるか
常総市の職員採用に関する情報は、市公式サイトの職員採用のページと、年度ごとの募集要項で公表されます。令和8年度(令和9年4月1日採用)の募集では、事務職A5名程度、建築技術2名程度、土木技師2名程度が示されました(出典:常総市職員採用試験募集要項|令和8年度)。
申込みは「いばらき電子申請・届出サービス【常総市】」による電子申請で行います。
読み落としやすいのが、募集要項の末尾にある一文です。そこには「試験に申込みされる方は,必ず受験いただきますようお願いいたします。
また,常総市に就労の意思がない方の受験はお断りいたします」と書かれています。受けるかどうかの段階から、常総市で働く意思そのものが問われていると読める記述であり、面接で志望度を確かめる質問が来ることを前提に準備しておきたいところです。
POINT|募集要項は条件表ではなく、出題範囲の予告として読む
常総市の募集要項は、試験の種目だけでなく、事務職Aの職務基礎力試験で何を測るかまで書き出しています。読む順番としては、①出題分野の記述から市が求める力を読み取る → ②常総市の人口規模と位置を押さえる → ③茨城県全体の産業と防災の見通しに市を置く → ④その中で自分が携わりたい仕事を選ぶ、という流れが効率的です。
悪い例「常総市の防災に貢献したいです」
改善例「まずは窓口の仕事で、市民の方の困りごとを直接うかがうところから始めたいです。その上で、常総市は千葉県の野田市とも隣り合っていて、県をまたいで通勤や通学をされる方も多いと思いますので、市の外に出ている方にも必要な情報が届く伝え方を考える仕事に関わりたいです」
あわせて確認したい公式資料
すべてを読む必要はありません。志望動機に関係する資料を選び、重要な部分を自分の言葉で説明できるように準備しておきましょう。
- 常総市職員採用試験の募集要項(受験する職種のもの。事務職B・事務職Cは別の要項が用意される)
- 常総市公式サイトの市政情報・総合計画・最新の広報紙
- 市のハザードマップ(自分の関わる地区の想定を知る材料として)
- 第3次茨城県総合計画、茨城県の統計資料(市政の背景を知る参考として)
なお、情報を知っていることと、面接でその情報を使って答えられることは、まったく別の能力です。数字を覚えただけの状態では、深掘りの一言で止まってしまいます。
当研究会では「答えられる形」まで仕上げるためのテキストとして、常総市役所専用の面接想定問答集をご用意しています。常総市の採用面接で問われる可能性がある質問について、「元公務員監修の回答例」「質問の意図」「回答のコツ」「想定される深掘り」などを収録しています。
第2部|面接対策編
常総市役所の面接の概要
ここからは、常総市役所の面接の形式と流れ、質問の全体像、合否を分ける質問への備え方を、公式資料と当研究会の分析に基づいて整理していきます。
常総市役所の面接の流れ
令和8年度(令和9年4月1日採用)の試験は、第一次試験・第二次試験・最終試験の3段階で組まれています。特徴は面接の回数です。第二次試験と最終試験の両方が口述試験(個別面接)で、人物を見る場面が2回用意されているという構成になっています。
| 項目 | 内容(令和8年度・事務職A) |
|---|---|
| 試験の段階 | 第一次試験、第二次試験、最終試験の3段階 |
| 第一次試験 | 職務基礎力試験【60題・4肢択一式・1時間】。建築技術・土木技師は専門試験【30題・5肢択一式・1時間30分】 |
| 第二次試験 | 口述試験。「個別面接を実施します」とされる |
| 最終試験 | 口述試験(個別面接)と適性検査(職場適応性検査) |
| 面接の種類 | 個別面接が計2回。集団討論・集団面接は募集要項に記載なし |
| 人物試験の配点 | 募集要項に記載がなく未公表 |
| 提出書類 | 申込みは「いばらき電子申請・届出サービス【常総市】」による電子申請。面接時に提出する独立した書類の記載はなし |
| 最終合格の決め方 | 「最終試験の結果を総合的に判断し,最終合格者を決定」とされる |
ここから読み取れることが2つあります。ひとつは、最終合格が最終試験の結果を総合して決まるため、最後の面接まで気を抜けないということ。
もうひとつは、面接が2回あるぶん、1回目と2回目で話がぶれると目立つということです。志望動機の芯は変えず、掘られた部分だけを深めていく形をつくっておきましょう。
上記の試験構成は令和8年度常総市職員採用試験の募集要項にもとづく事務職Aのものです。事務職B・事務職Cは別の募集要項で実施され、試験の構成・日程・配点等は、年度や受験する職種によって異なる可能性があります。受験の際は、必ずご自身の職種の最新の募集要項でご確認ください。
常総市役所が求める人物像
令和8年度の職員採用試験募集要項と市公式サイトの職員採用ページを読んだ範囲では、「求める人材」「求める職員像」にあたる一文は見当たりませんでした。ただし、募集要項には事務職Aの職務基礎力試験で何を測るかが明記されています。ここが人物像を読み解く手がかりになります。
出題分野として挙げられているのは、「地方行政への関心と理解」「文章を正確に理解し、事務を円滑に遂行する能力」「論理的に思考し、判断する能力」「現状や統計等の資料を分析し、課題を発見する能力」「国内外の社会情勢への理解と新たな課題(地球環境、ICT化等)に対応するための基礎知識」です。筆記の段階から地方行政への関心と資料を読んで課題を見つける力が問われているのですから、面接でも同じ資質が確かめられると考えるのが自然です。
受験の準備という角度から言い直せば、「行政への関心を自分の経験に結び付けて語れること」「資料や現状から課題を見つける視点」「2回の面接で一貫した話ができること」の3点が軸になります。自己PRを「責任感があります」で止めると、2回の面接で話が広がりません。
その力を何に使い、関わった人の状況がどう変わったかまで用意しておきましょう。
想定される質問
面接で聞かれることは7つのカテゴリーに分かれる
当研究会では、全国の自治体・官公庁の面接想定問答を分析し、聞かれる質問を7つのカテゴリーに体系化しています。常総市の面接も、この見取り図の上で準備すれば、基本的な抜け漏れは防げます。
| カテゴリー | 代表質問 | ここで見られていること |
|---|---|---|
| ① 導入・アイスブレイク | 緊張していますか。今朝は何時に起きましたか | 構えのない場面での受け答えのテンポと表情 |
| ② 動機・志望 | 他の自治体ではなく常総市を選んだ理由を教えてください | 働く場所として選んだ根拠を具体的に語れるか |
| ③ 自己理解 | 周囲からはどんな人だと言われますか | 自己認識と他者評価のずれを引き受けられるか |
| ④ 経験・行動 | 意見が食い違った相手と、どう折り合いをつけましたか | 対立の場面での考え方と、実際に取った手順 |
| ⑤ 学業・経歴 | 学生時代に最も時間を使ったことは何ですか | 取り組みの深さと、そこから得た学びの言語化 |
| ⑥ 適性・将来 | 希望しない部署に配属されたら、どうしますか | 組織で働くことへの理解と、気持ちの立て直し方 |
| ⑦ 公共性・社会性 | 行政のサービスが届いていない人には、どう手を伸ばすべきだと思いますか | 公共の役割についての自分なりの考え |
ただし、この7カテゴリーは常総市に限らず全国の官公庁でほぼ共通です。受験者全員が対策してくる領域なので、ここでは大きな差がつきにくいのです。
では、どこで差がつくのか。それが次の「常総市ならでは」の質問です。
合否を分けるのは「常総市役所ならでは」の質問
どちらも常総市の現状を知らなければその場では答えようがない質問ですが、逆に言えば、材料さえ持っていれば、他の受験者との違いをはっきり示せる質問でもあります。こうした質問に答えるための「常総市の事実」を、面接で使いやすいものに絞り、答え方とセットで整理しました。
| 質問テーマ | 知っておきたい常総市の事実 | 答え方のヒント |
|---|---|---|
| 市の規模と位置 | 人口60,041人(住民基本台帳・令和8年1月1日現在)、面積123.64km²、人口密度486人/km²。県内6市町に加え千葉県野田市とも接する | 「つくば市の隣」で説明を止めず、県境をまたぐ暮らしがある市で自分が担いたい役割を一つ挙げてから話を進めます |
| なぜ県庁ではなく市役所か | 県は第3次茨城県総合計画(令和8〜11年度)で県全体の方向を定め、住民の暮らしに直接応じる窓口は市が担う | 役割分担の説明で終わらせず、水海道諏訪町の庁舎で自分が向き合いたい相手を具体的に決めておきます |
| 市の課題 | 令和7年10月1日現在の県の総人口は2,791,207人、世帯数は1,221,422世帯。令和6年の社会動態は7,341人の転入超過 | 減少と転入超過という二つの動きを分けて示し、常総市が県境のまちとしてどちらの流れを取りに行くかで組み立てます |
| 財政と優先順位 | 茨城県の経常収支比率は93.3%、将来負担比率は166.0%、財政力指数は0.61671(令和5年度) | 「予算が足りない」で終わらせず、常総市の事務職として何をやめて何に振り向けるかという考え方まで示します |
| 試験の性格と志望度 | 個別面接が第二次試験と最終試験の2回。募集要項は「常総市に就労の意思がない方の受験はお断りいたします」と明記 | 志望度を確かめる質問が来る前提に立ち、なぜこの市で働き続けたいのかを2回とも同じ芯で語れるようにしておきます |
使い方のコツは、5つ全部を覚えることではありません。自分の志望分野に近いテーマを1〜2つ選び、「事実 → 自分の問題意識 → 市職員としてやりたいこと」という一続きの話に編んでおくことです。
想定される評価の観点
面接は、前述の「評価されやすい資質」に照らして「これまでに実際どう行動してきたか」を確かめる場です。いわゆるコンピテンシー評価が基本にあり、答えの美しさではなく、経験の中身と行動の再現性が見られています。
| 評価の観点 | 面接でどう確かめられるか | 準備のポイント |
|---|---|---|
| 行政への関心を経験に結び付ける力 | 関心の対象が、実際の行動や見聞きした場面に紐づいているか | 職務基礎力試験の出題分野に「地方行政への関心と理解」が挙げられていることを踏まえ、関心を持ったきっかけの場面を具体的に思い出しておく |
| 資料や現状から課題を見つける視点 | 与えられた数字から、自分なりの読みを立てられるか | 県の人口や財政の数値を一つ選び、常総市の立場ならどう受け止めるかを、自分の言葉で言い切れるところまで詰めておく |
| 2回の面接で一貫した話ができること | 1回目に述べた志望動機が、2回目でも同じ芯で語られるか | 個別面接が第二次試験と最終試験の2回あることを前提に、話の中心に置く経験を一つに決め、掘られたときの枝葉を用意しておく |
なお、公務員の個人面接では、ひとつの話題に対して「そのとき、あなたは具体的に何をしたのですか」と2回、3回と深掘りされることが多いです。自分の言葉で細部まで語れる実体験に根ざした答えを事前に用意しておきましょう。
本番までの準備6ステップ
ここまでの内容を、準備の手順に落とし込みます。
- 常総市公式サイトの職員採用のページを確認し、受験する職種の募集要項を保存して、出題分野の記述まで読み込む
- 高校・大学生活の経験を棚卸しする。学業・課外活動・アルバイトから、話せる具体例を1つずつ用意する
- 7カテゴリーの代表質問に、それぞれ一言メモで答えを作る
- 自治体研究のインプットをする。この記事の前半部分を読み返し、市の人口と位置、茨城県全体の産業と財政の見通しから、志望分野に近い事実を2〜3個、自分の言葉で説明できるようにする
- 固有質問の材料を対応表から集め、「事実 → 自分の問題意識 → やりたいこと」の一続きの話に編む
- 声に出して練習する。面接が2回あることを想定し、同じ質問に日を空けて2度答えてみて、答えがぶれないか確かめる
優先順位に注意
ステップ4〜5の自治体研究は、あくまで他の受験生と差をつけるための工程です。時間がない場合は、ステップ2の経験の棚卸しと、その経験を市の仕事へどうつなぐかという自己分析を優先してください。自分のことを語れない状態で市の知識だけを増やしても、面接の評価にはつながりません。
なお、面接対策を独学かつ最短ルートで仕上げたい場合は、常総市役所専用の面接想定問答集を使う選択肢もあります。
常総市の採用面接で出題が想定される質問について、1問ごとに回答例・質問の意図・NG回答までをわかりやすく解説しているので、面接での受け答えをより具体的にイメージできるようになります。特に試験本番までに時間がない方は、必要に応じてご活用ください。
さいごに
常総市の採用試験は、第一次試験の職務基礎力試験から最終試験の個別面接まで、3つの段階を通して受験者を見る仕組みです。筆記の出題分野に「地方行政への関心と理解」や「現状や統計等の資料を分析し、課題を発見する能力」が並び、面接は第二次試験と最終試験の2回にわたります。
募集要項が「常総市に就労の意思がない方の受験はお断りいたします」と書いているのも、その延長にある姿勢だと読めます。だからこそ、準備の軸ははっきりしています。
人口6万人台、面積123.64km²、千葉県野田市を含む7つの自治体と接するという市の輪郭を頭に入れ、県全体では亡くなる人が生まれる人を大きく上回りながら県外からの転入がそれを押し戻している流れの中に、常総市を置いてみてください。そのうえで、水海道諏訪町の庁舎で誰とどんな仕事をしたいのかを一つ決めておけば、2回の面接で語る話は自然と同じ芯を持ちます。