本記事では、加西市職員採用試験の面接対策で必要な、加西市の特徴・基礎データ・行政課題・重点政策・面接の流れ・想定される質問・評価の観点についてまとめています。
加西市役所の面接試験では、「なぜ加西市を志望したのか」「市職員として何に取り組みたいのか」「自分の強みや経験を市政でどう活かしたいか」といった、自治体への理解を前提とする質問が想定されます。市の実情を知っておけば、どこの自治体にも当てはまる回答から一歩踏み込んだ説明ができます。
以下は、事務職を中心に、加西市が公表している採用試験の実施状況をもとに整理した内容です。読みながら、自分の関心が加西市政のどの部分と重なるかを探してみてください。
第1部|自治体研究編
加西市の特徴
本格的な面接対策をはじめる前に、まずは加西市の全体像を把握しておきましょう。(時間のない方はここだけでもチェック)
- 兵庫県の内陸、北播磨に位置する市。人口は40,973人(令和8年1月1日現在)。
- 姫路市・加古川市・小野市・西脇市・加東市・多可町・市川町・福崎町という8つの市町と接する。海には面しておらず、周囲を市町に囲まれた立地。
- 市域は150.98km²。人口規模のわりに面積が広く、市街地と農地・丘陵が同居する土地の使い方になっている。
- 高齢化率は35.6%で、兵庫県全体の29.5%を大きく上回る(いずれも令和8年1月1日現在の住民基本台帳人口による)。
- 令和9年4月採用の職員採用試験は「事務」と「保育教諭」の2職種で実施されている。
- 令和7年度は事務職の試験が2回(一般の事務と、高校卒業見込者を対象とする事務)行われた一方、土木職は若干名の募集に対して申込みがなかった。
- 市の花はサルビア、市の木はカシ。
加西市の基礎データ
面接に向けた自治体研究では、厳密な統計値等を大量に暗記する必要はありませんが、「加西市の大体のスケール感」を知っておくことは重要です。
人口と年齢の構成、市域の広さ、そして周囲の8市町との関係を並べます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 総人口 | 40,973人(住民基本台帳・令和8年1月1日現在) |
| 65歳以上人口 | 14,581人(35.6%。兵庫県全体は29.5%) |
| 75歳以上人口 | 8,507人(20.8%。兵庫県全体は17.6%) |
| 総面積 | 150.98km² |
| 人口密度 | 約271人/km²(上記の総人口と総面積から算出) |
| 隣接自治体 | 姫路市・加古川市・小野市・西脇市・加東市・多可郡多可町・神崎郡市川町・福崎町 |
| 市の花・木 | サルビア(花)・カシ(木) |
総人口・年齢別人口・高齢化率は、総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」令和8年1月1日現在の市区町村別の値によります。県全体の数値も同じ調査の兵庫県の値を並べています。面積・隣接自治体・市の花木は公表値をもとに整理し、人口密度は上記の人口と面積から当研究会が算出しました。兵庫県が公表する国勢調査を基礎とした推計人口とは基準が異なりますので、本表の数値と並べて増減を計算しないようご注意ください。
数字から考えられる市政課題
加西市の高齢化率35.6%は、兵庫県全体の29.5%を6ポイント以上上回ります。75歳以上の割合も20.8%と、市民のおよそ5人に1人という水準です(令和8年1月1日現在)。
一方で市域は150.98km²と広く、人口が薄く広がっている土地では、同じサービスを届けるための手間と費用が人口の割に大きくなりがちです。高齢化と市域の広さは、加西市では別々の課題ではなく、ひと続きの課題として現れます。
県全体でも減少は続いており、兵庫県の推計人口は530万4,414人(令和8年6月1日現在)、令和8年5月中は県内10地域すべてで人口が減りました。
この推計は国勢調査を基礎とするもので、上の表の住民基本台帳人口とは別系列の数字です。面接でまちの現状を語るなら、次のような組み立てが自然です。(出典:兵庫県推計人口|令和8年6月)
加西市の経済・産業
兵庫県経済のなかでの位置
- 兵庫県内総生産(名目)は23兆9,895億円(令和5年度・前年度比2.7%増)で、名目・実質とも3年連続の増加。
- 兵庫県民総所得(名目)は25兆4,318億円(前年度比1.7%増)。
- 県は「ものづくり産業の集積、世界有数の科学技術基盤、気候風土に恵まれた多彩な食材と食文化、国際性豊かな地域社会」を強みに挙げている。
- 加西市は臨海の工業地帯からは離れた内陸にあり、8つの市町と境を接する位置にある。
つまり、ものづくりを軸とする県経済のなかで、加西市は内陸側の結節点にあたるという捉え方をしておくと、産業や雇用の話題で足元が定まります。
働く場所や通勤・通学の範囲が市の境界で完結しない地域である以上、市単独の施策と、近隣を含めた広がりの両方を意識して語れると強くなります。(出典:兵庫県民経済計算|令和5年度)
農業とため池のある土地
兵庫県の農業用ため池はおよそ21,000箇所で全国最多です。全国のため池約149,000箇所の約14%が県内に集まっている計算になります。
県内最大のため池は稲美町の加古大池で、水面積は49ヘクタール。江戸時代初期の築造と伝えられています。
ため池は農業用水の供給源であると同時に、豪雨のときには決壊の危険を抱える施設でもあり、農政と防災の両方にまたがる資産です。加西市を受けるなら、市内のため池や農地の状況が市の公表資料にどう記されているかを一度確認しておくと、農業の話題でも防災の話題でも足場ができます。(出典:兵庫県のため池|県公式)
観光・交流の伸ばし方
令和5年度の兵庫県の観光入込客数は1億2,232万人(前年度比106.8%)で、そのうち日帰り客が1億1,085万人と全体の90.6%を占めました。目的別ではスポーツ・レクリエーションが3,549万人で最多、次いで歴史・文化が2,724万人です。
日帰りに偏った構造は、宿泊施設の集まる都市部から離れた内陸の市にとって、滞在時間と消費をどう伸ばすかという課題になります。観光の話をするなら、名所を挙げるところで止めず、訪れた人のお金が地元の商店や農家にどう回るかまで踏み込みましょう。(出典:兵庫県観光客動態調査報告書|令和5年度)
加西市の主な行政課題
ここまでの数字と産業の姿を踏まえると、加西市が今向き合っている課題が見えてきます。面接で「市の課題」を聞かれたときの引き出しとして、次の4つを押さえておきましょう。
人口減少と高齢化の進み方
兵庫県では2011年以降、東京圏や大阪府への転出超過が続いています。20歳代の転出超過が大きい一方、0〜14歳と30〜39歳のファミリー層では転入超過が拡大しているという二つの流れがあります(令和5年7月時点の県資料)。
県の将来推計人口では、2050年に人口は423万人(2015年比24%減)まで減り、65歳以上が4割、4人に1人が75歳以上になると見込まれています。
高齢化率35.6%の加西市は、県が将来像として描く姿にすでに近い位置にあります。若い世代が進学や就職で一度出ていくことを前提に、戻ってこられる住まいと仕事をどう用意するかが問われます。(出典:兵庫県 現状と課題の整理|令和5年7月)
大規模地震への備え
兵庫県の南海トラフ巨大地震・津波被害想定(県独自・平成26年6月)では、淡路地域の一部で最大震度7、神戸市・阪神・播磨地域の広範囲で最大震度6強が想定されています。この想定での死者は最大時(夏の昼間12時発災)で約29,100人、そのうち約96%は津波によるものです。
建物全壊は最大時(冬の夕方18時発災)で約38,500棟、避難所生活者はピーク時で約16万8,700人(夏の昼間12時)と見込まれています。海に面しない加西市では、津波よりも揺れによる建物被害と、その後の避難生活の支えが論点の中心になります。
兵庫県は阪神・淡路大震災を経験しており、その教訓は防災・減災にとどまらず、医療や子育てを含む県民生活全体の安全安心に生かされています。(出典:南海トラフ巨大地震・津波被害想定|平成26年)
広い市域での移動手段
兵庫県では公共交通空白地域が可住地面積の23.4%を占め、そこに住む人は県人口の3.1%(約16万9,638人)にのぼります。空白地域は淡路地域や播磨地域の内陸部に多いとされています(令和5年7月時点の県資料)。
150.98km²の市域に4万人が暮らす加西市では、高齢化率が35%を超えていることとあわせて、通院と買い物の足の確保が生活に直結します。移動の問題は交通の部署だけで解決できるものではなく、福祉、健康、商業の各分野と絡み合います。
技術職・専門職の担い手不足
この課題は、加西市が公表している採用試験の実施状況にはっきり表れています。令和7年度は、事務職に94名の申込みがあった一方で、土木職は若干名の募集に対して申込みが一件もありませんでした。
道路や上下水道、ため池を含む施設の維持には技術職が欠かせませんが、その担い手を確保できない状況が続けば、点検や更新の計画そのものが立てにくくなります。
事務職として入る人にとっても他人事ではなく、限られた技術職の力をどこに集中させるかを一緒に考える場面が出てきます。(出典:加西市 職員採用試験実施状況|令和7年度)
加西市の重点政策|採用から読む力点
加西市が力を入れている分野を知りたいとき、総合計画とあわせて見ておきたいのが、市がどの職種を何人採ろうとしているかという事実です。
令和9年4月採用の職員採用試験は「事務」と「保育教諭」の2職種で実施されています。保育教諭は令和7年度にも3名程度の募集枠があり、事務職と並ぶ柱として続いていることが分かります。(出典:加西市 職員採用試験の結果|令和9年4月採用)
職種構成が示していること
募集人員と職種の一覧は市の公表資料そのままですが、そこから先の意味づけは当研究会が加えたものです。高齢化率が35.6%に達する市で、あえて保育教諭の枠を続けて設けているという事実は、子育て世代をつなぎとめることを市が重く見ている可能性を示します。
人口減少局面の市にとって、保育の受け皿は福祉であると同時に、若い世代の定住を左右する政策でもあるからです。事務職の志望者であっても、この分野を志望動機の入口にできます。
総合計画をはじめとする市の計画は市公式サイトで公表されていますので、関心のある分野を一つ決めてから読むと頭に残ります。
POINT|事業名を覚えるより、つながりを一本つくる
暗記した施策名は、それだけでは面接で力を持ちません。加西市であれば、市が事務と保育教諭という二つの職種で人を募り続けているという事実から入り、自分の関心がそこにどうつながるのかを一つ書き出してみてください。職種の構成は、市が何を続けようとしているかの手がかりになります。
悪い例「子育て支援に興味があります」
改善例「加西市は保育の職員を毎年募集していると知りました。市民の3人に1人以上が65歳以上という状況ですので、子育て世代に選んでもらえる環境をつくる仕事に、事務の立場から関わっていきたいと考えています」
あわせて確認したい公式資料
面接で話す材料は、次の資料から集められます。加西市は募集の時期に合わせて受験案内を公表しますので、採用情報のページはこまめに開いておきましょう。
- 加西市の職員採用のページ(受験案内・採用試験実施状況が掲載されます)
- 加西市の総合計画(市公式サイトで公表されています)
- 最新年度の当初予算と、市政運営に関する市の公表資料
- 農地・ため池・公共交通など、関心のある分野の個別計画
なお、情報を知っていることと、面接でその情報を使って答えられることは、まったく別の能力です。数字を覚えただけの状態では、深掘りの一言で止まってしまいます。
当研究会では「答えられる形」まで仕上げるためのテキストとして、加西市役所専用の面接想定問答集をご用意しています。加西市の採用面接で問われる可能性がある質問について、「元公務員監修の回答例」「質問の意図」「回答のコツ」「想定される深掘り」などを収録しています。
第2部|面接対策編
加西市役所の面接の概要
ここからは、加西市が公表している採用試験の実施状況と、当研究会の分析を組み合わせて、面接に向けた備え方を整理していきます。
加西市役所の選考の姿
加西市は、年度ごとの採用試験実施状況を職種別に公表しています。令和7年度の事務職は、募集人員5名程度に対して申込者94名・受験者74名で、一次合格者32名から最終合格者10名という結果でした。
受験者数を分母にすると、7人から8人に1人が最終合格という計算になります。令和6年度の事務職も、受験者71名に対して最終合格者8名でした。
事務職については、複数の関門を越えなければ最終合格に届かない試験だと見ておきましょう。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 実施職種(令和9年4月採用) | 事務、保育教諭の2職種 |
| 選考の段階 | 公表されている実施状況の表は、令和6年度が一次合格者・二次合格者・最終合格者の3段階、令和7年度が一次合格者・最終合格者の2段階の構成です。年度によって段階の示され方が異なります |
| 面接の形式 | 個別面接か集団面接か、集団討論があるかどうかを含め、募集の時期に公表される受験案内でご確認ください |
| 配点 | 公表されていません。募集時の受験案内でご確認ください |
| 令和7年度・事務 | 募集人員5名程度/申込者94名・受験者74名・一次合格者32名・最終合格者10名 |
| 令和7年度・事務(高校卒業見込者対象) | 募集人員2名程度/申込者7名・受験者7名・一次合格者7名・最終合格者3名 |
| 令和7年度・保育教諭 | 募集人員3名程度/申込者12名・受験者10名・一次合格者8名・最終合格者6名 |
| 令和7年度・土木 | 若干名の募集に対し、申込みがありませんでした |
| 令和6年度・事務 | 募集人員5名程度/申込者90名・受験者71名・一次合格者36名・二次合格者17名・最終合格者8名 |
もう一つ目を引くのが、申込者と受験者の差です。令和7年度の事務職では94名が申し込み、実際に受験したのは74名でした。申し込んだ人の2割ほどが試験当日に姿を見せていないことになります。
併願先との日程の重なりなど事情はさまざまでしょうが、最後まで走り切った人だけが選考の土俵に立つという当たり前の事実は、受験を決めた段階から意識しておいて損はありません。(出典:加西市 職員採用試験実施状況|令和7年度)
上記は加西市が公表している職員採用試験の実施状況にもとづく数値です。試験の段階構成・面接の形式・配点・提出書類は、募集の時期に公表される受験案内でご確認ください。年度や職種によって内容が変わりますので、受験の際は加西市の職員採用のページで最新の情報にあたってください。
加西市が求める人物像
加西市の職員採用のページと、公表されている採用試験の実施状況には、「求める職員像」としてひとまとまりの文章に整理された記載は掲げられていません。募集の時期に公表される受験案内に記載される場合がありますので、受験の年の案内は必ず目を通してください。
とはいえ、手がかりがないわけではありません。市が毎年どの職種を何人採ってきたかという事実は、市がどの現場に人を必要としているかを率直に示します。
事務職を5名程度、保育教諭を3名程度という規模で、土木職には応募が届かない。この構成を見れば、少ない人数で幅の広い仕事を引き受ける前提の職場だと分かります。
不足を補い合う職場だということ
土木職に申込みが届かなかった年があるという事実は、受験者にとっても他人事ではありません。専門職が欠けた分の調整や説明は、めぐりめぐって事務職の側に回ってきます。
自分の担当ではない分野でも、話の筋をつかんで人と人をつなげられるか。加西市のような規模の市役所では、この動き方ができる人が場を回します。
もう一つ、8つの市町と境を接するという立地も効いてきます。市民の生活圏は市の境界で終わりませんから、近隣の市町や県の出先機関と話す場面が、大きな市より頻繁に生まれます。
面接で自分を語るときは、一人で完結させた成果より、外の相手と折り合いをつけながら進めた経験のほうが、この市の仕事に近いはずです。
志望理由も、住んだ年数の長さではなく、市のどの課題に関心を持ったのかという具体で語れば十分に伝わります。
想定される質問
面接で聞かれることは7つのカテゴリーに分かれる
当研究会では、全国の自治体・官公庁の面接想定問答を分析し、聞かれる質問を7つのカテゴリーに体系化しています。加西市の面接も、この見取り図の上で準備すれば、基本的な抜け漏れは防げます。
| カテゴリー | 代表質問 | ここで見られていること |
|---|---|---|
| ① 導入・アイスブレイク | 加西市役所までは、どのくらい時間がかかりましたか | 8市町に囲まれた立地の市です。通う現実味と、受け答えの自然さ |
| ② 動機・志望 | 近隣にも市役所はありますが、なぜ加西市なのですか | 周囲を市町に囲まれた市だからこそ、選んだ理由の具体性が問われる |
| ③ 自己理解 | ご自身の性格を一言で表すとどうなりますか | 少人数の職場に入る前提で、自分の癖を分かっているか |
| ④ 経験・行動 | 初めて任された役割に、どう向き合いましたか | 数名採用の市です。早い段階で担当を持つ働き方に耐えられるか |
| ⑤ 学業・経歴 | 学生時代に一番時間をかけたことを教えてください | 取り組みの過程を、初めて聞く相手にも分かる言葉で説明できるか |
| ⑥ 適性・将来 | 入庁後、どのような仕事に取り組みたいですか | 市の仕事の範囲をどこまで具体的に描けているか。希望以外の部署への構え |
| ⑦ 公共性・社会性 | 最近気になった出来事を一つ挙げてください | 関心の中身と、それを短くまとめて伝える力 |
ただ、ここに並ぶ質問は多くの受験者が準備してきます。順位が動くのは、この先に挙げる、加西市の事情を知らなければ言葉が続かない質問に入ってからです。
合否を分けるのは「加西市役所ならでは」の質問
どちらも加西市の現状を知らなければその場では答えようがない質問ですが、逆に言えば、材料さえ持っていれば、他の受験者との違いをはっきり示せる質問でもあります。こうした質問に答えるための「加西市の事実」を、面接で使いやすいものに絞り、答え方とセットで整理しました。
| 質問テーマ | 知っておきたい加西市の事実 | 答え方のヒント |
|---|---|---|
| 人口と年齢構成 | 人口は40,973人。65歳以上が35.6%、75歳以上が20.8%で、いずれも兵庫県全体を上回る(令和8年1月1日現在) | 数字を挙げるだけで終わらせず、高齢化が先に進む地域で市役所が何を担うかという話へ運ぶ |
| なぜ県庁ではなく市役所か | 加西市は8つの市町と接する内陸の市で、事務職の採用は毎年5名程度という規模 | 「住民に近いから」で止めず、少人数の職場で自分がどう働きたいのかという像まで示す |
| 市域の広さとサービス | 150.98km²の市域に4万人余りが暮らし、県内には公共交通空白地域が可住地面積の23.4%ある | 移動の課題を交通だけの問題にせず、通院や買い物という暮らしの場面に引き寄せて話す |
| 技術職の担い手 | 令和7年度は事務職に94名の申込みがあった一方、土木職は若干名の募集に対し申込みがなかった | 採用の現実を知っているという事実だけで印象に残る。事務職として何を補えるかまで考えておく |
| 子育てと保育 | 令和9年4月採用は事務と保育教諭の2職種。保育教諭は令和7年度にも3名程度の枠があった | 保育を福祉の話に閉じず、若い世代の定住という市の課題とつなげて語る |
使い方のコツは、5つ全部を覚えることではありません。自分の志望分野に近いテーマを1〜2つ選び、「事実 → 自分の問題意識 → 市職員としてやりたいこと」という一続きの話に編んでおくことです。
想定される評価の観点
加西市は求める職員像を文章として掲げてはいませんが、面接がこれまでに実際どう行動してきたかを確かめる場であることは変わりません。
いわゆるコンピテンシー評価が基本にあり、答えの整い方ではなく、経験の中身と行動の再現性が見られています。以下は、事務職5名程度という採用規模と、土木職に応募が届かなかった実績から立てた見取り図です。
| 評価の観点 | 面接でどう確かめられるか | 準備のポイント |
|---|---|---|
| 一人で受け止める力 | 前例のない仕事や、初めての役割にどう取り組んだか | 数名採用の市です。「誰も答えを知らない状態から動き出した経験」を一つ用意しておく |
| 地域との関わり方 | 継続的に人と関わり、信頼を積み上げた経験があるか | 短期の成果より、同じ相手と長く付き合った出来事を選んで話す |
| 分野をまたぐ視野 | 異なる立場の人の事情をくみ取って動いた経験 | 移動や子育てのように、複数の部署にまたがる課題を一つ調べておく |
なお、公務員の個人面接では、ひとつの話題に対して「そのとき、あなたは具体的に何をしたのですか」と2回、3回と深掘りされることが多いです。
加西市の面接がどの形式で行われるかは受験する年の案内で確かめることになりますが、形式が何であれ深掘りされる場面は必ずあります。自分の言葉で細部まで語れる実体験に根ざした答えを用意しておきましょう。
本番までの準備6ステップ
ここまでの内容を、準備の手順に落とし込みます。
- 加西市の職員採用のページを定期的に確認し、受験する年の受験案内が公表されたら、試験の段階と提出書類をその日のうちに読む
- 高校・大学生活の経験を棚卸しする。学業・課外活動・アルバイトから、話せる具体例を1つずつ用意する
- 7カテゴリーの代表質問に、それぞれ一言メモで答えを作る
- 公表されている採用試験実施状況に目を通し、志望する職種の受験者数と合格者数の関係をつかんでおく
- 自治体研究のインプットをする。この記事の前半を読み返し、志望分野に近い事実を2〜3個、自分の言葉で説明できるようにする
- 固有質問の材料を対応表から集め、「事実 → 自分の問題意識 → やりたいこと」の一続きの話に編み、声に出して練習する
優先順位に注意
ステップ5〜6の自治体研究は、あくまで他の受験生と差をつけるための工程です。時間が足りないときは、ステップ2で経験を洗い出し、それが加西市のどの仕事につながるかを考えるほうを優先してください。自分のことを語れない状態で市の知識だけを増やしても、面接の評価にはつながりません。
なお、面接対策を独学かつ最短ルートで仕上げたい場合は、加西市役所専用の面接想定問答集を使う選択肢もあります。
加西市の採用面接で出題が想定される質問について、1問ごとに回答例・質問の意図・NG回答までをわかりやすく解説しているので、面接での受け答えをより具体的にイメージできるようになります。特に試験本番までに時間がない方は、必要に応じてご活用ください。
さいごに
加西市の事務職は、募集人員5名程度に対して、直近2年はいずれも70名を超える人が受験しています。
段階の数や配点は募集のたびに公表される案内で確かめる必要がありますが、複数の関門を越えなければ最終合格に届かないことは、公表されている実施状況からも読み取れます。8つの市町に囲まれた内陸の市で、市民の3人に1人以上が65歳を超えるという条件のもと、自分は何を引き受けたいのか。
受験案内が出るのを待つ間にできるのは、その答えを人に話せる形にしておくことです。