本記事では、座間市職員採用試験の面接対策で必要な、座間市の特徴・基礎データ・行政課題・重点政策・面接の流れ・想定される質問・評価の観点についてまとめています。
座間市役所の面接では、「なぜ座間市を志望したのか」、「市職員として何に取り組みたいのか」、「これまでにやってきたことを市の仕事へどう持ち込むのか」といった質問が想定されます。市は受験案内で法律系科目や経済系科目の専門試験を行わないと明記し、公務員試験用の勉強を必要としない人物重視の選考だと自ら説明しています。
専門試験がない分、準備の時間は自治体研究と自分の語り口づくりに使えます。以降の内容は、その両方をつなぐための下地として読んでください。
第1部|自治体研究編
座間市の特徴
対策に入る前に、座間市がどういう市なのかを押さえておきましょう。(時間のない方はここだけでもチェック)
- 神奈川県のほぼ中央にあり、相模原市、大和市、厚木市、海老名市の4市に囲まれている。
- 人口は131,292人(住民基本台帳・令和8年1月1日現在)、面積は17.57平方キロメートル、人口密度は7,473人/km²。
- 面積17.57平方キロメートルは、神奈川県内19市の中で逗子市に次いで小さい(当研究会による集計)。狭い市域に13万人余りが暮らしている。
- 住民基本台帳をもとにした令和8年1月1日現在の集計で、高齢化率は26.6%。65歳以上が34,941人、うち75歳以上が20,668人。
- 市内にはキャンプ座間があり、神奈川県は在日米陸軍司令部が置かれた施設として資料に挙げている。
- 市の花はヒマワリ、市の木はモクセイ。
- 採用試験は一次が書類選考、二次が個人面接、三次が適性検査と個人面接という順序で、一般的な自治体の「筆記が先」という並びとは逆になっている。
- 市は採用試験の特徴として、人物重視であること、申請が電子で完結すること、来庁の回数が原則2回であることの3点を挙げている。
- 受験を検討する人向けに、事前予約制の個人別説明会(20分程度の質疑応答)を実施している。
座間市の基礎データ
座間市を一言で説明できるかどうか。数字を見るときの目的はそこにあります。
表の上半分が座間市の値、最後の2行が神奈川県の値です。県の高齢化率は市と同じ住民基本台帳の集計ですのでそのまま並べて読めますが、県の人口は国勢調査の速報値で調査のつくりが別のものになっていますから、市の値と突き合わせる使い方は避けてください。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 総人口 | 131,292人(住民基本台帳・令和8年1月1日現在) |
| 65歳以上人口 | 34,941人(うち75歳以上20,668人・令和8年1月1日現在) |
| 高齢化率(住民基本台帳) | 26.6%(令和8年1月1日現在)/75歳以上は15.7% |
| 総面積 | 17.57平方キロメートル(神奈川県内19市で2番目に小さい) |
| 人口密度 | 7,473人/km²(上記の総人口と総面積から算出) |
| 隣接自治体 | 相模原市、大和市、厚木市、海老名市 |
| 市役所所在地 | 〒252-8566 神奈川県座間市緑ケ丘一丁目1番1号 |
| 市の花・市の木 | ヒマワリ/モクセイ |
| (参考)神奈川県の人口 | 9,193,657人(令和7年10月1日現在・令和7年国勢調査速報) |
| (参考)神奈川県の高齢化率 | 25.8%、75歳以上率15.4%(令和8年1月1日現在・住民基本台帳ベース) |
総人口・総面積・人口密度・隣接自治体・市の花と市の木は、市の公表値をもとに当研究会が整理した基礎データです(総人口は住民基本台帳・令和8年1月1日現在で、人口密度はこれを総面積で割って算出しています)。県内19市での面積の位置づけは、同じ基礎データを当研究会が比較したものです。高齢化率と75歳以上の割合は、市の値も県の値も、総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」の令和8年1月1日現在の集計によります。神奈川県の人口だけは令和7年国勢調査の速報値で、市の住民基本台帳の値とは集計の系統が異なりますので、直接の比較はお控えください。最新の統計は座間市公式サイトであわせてご確認ください。
県平均のおよそ2倍という密度
面積17.57平方キロメートルに13万人余り。人口密度は7,473人/km²になります。
令和7年国勢調査速報の県人口を県の面積で割るとおよそ3,800人/km²ですので(当研究会による単純計算)、座間市の密度は県全体の平均のおよそ2倍にあたります。
県内19市の中で面積が2番目に小さい市に、これだけの人が暮らしているということです。(出典:令和7年国勢調査結果速報(神奈川県)|令和7年10月1日現在)
密度が高いということは、施設も道路も上下水道も、限られた面積の中で多くの人に使われているということです。新しく土地を広げる余地は乏しく、すでにあるものをどう更新し、どう使い直すかが仕事の中心になります。
志望動機で「住みやすさ」に触れるなら、その住みやすさを維持するための作業量まで意識しておきましょう。
高齢化率26.6%という位置
総務省が住民基本台帳をもとに集計した令和8年1月1日現在の値では、座間市の人口131,292人のうち65歳以上が34,941人で、高齢化率は26.6%です。75歳以上は20,668人、率にして15.7%にあたります。(出典:住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数|令和8年1月1日現在)
同じ集計での神奈川県全体は、高齢化率25.8%、75歳以上率15.4%です。座間市の26.6%・15.7%との差はいずれも1ポイント以内で、座間市は県の平均像に近い人口構成の市だと言えます。
極端に高齢化が進んでいるわけでも、極端に若いわけでもない。この位置は、面接で語るときにはむしろ扱いが難しいところです。
特徴が薄いのではなく、県全体で起きることが同じように起きるという意味だと捉え直すと、話が組み立てやすくなります。
座間市の経済・産業
働く場と住む場が分かれる市
座間市が接しているのは、相模原市、大和市、厚木市、海老名市の4市です。
いずれも人口規模の大きい市で、生活圏も雇用の場も市の境を越えて広がっています。市民の働く場所が市内にあるとは限らないという前提は、経済の話題に触れるときの出発点になります。
生産額をまとめた統計は県の単位で公表されるものが中心ですから、座間市を市だけの数字で語ろうとすると行き詰まります。周囲の市とつながった生活圏の中で、座間市がどんな場所として選ばれているのか。
その角度から準備するほうが、面接では話が通ります。
神奈川県の製造業という背景
神奈川県の製造品出荷額等は18兆4,795億円(2023年実績)で、愛知、静岡、大阪に次ぐ全国4位です。
業種の構成比は輸送用機械が21.8%で最も大きく、石油・石炭製品13.7%、化学11.1%と続きます。県内の製造業の事業所数は9,856、従業者数は36万1,006人です。(出典:経済構造実態調査 製造業事業所調査の概況|2023年実績)
県全体としてサービス経済型でありながら、製造業が県内総生産の業種別で最大というのが神奈川の姿です。県内で36万人が製造業で働いているという規模は、周辺の市とつながった生活圏で暮らす人の雇用を考えるうえで押さえておきたい数字です。
県全体の経済規模
令和5年度の神奈川県の名目県内総生産は37兆3,313億円(前年度比5.4%増)、1人当たり県民所得は334万9千円です。この規模の経済圏の中に、面積17.57平方キロメートルの座間市があります。(出典:神奈川県県民経済計算|令和5年度)
市の経済を語るときに、県の数字をそのまま市の話にすり替えるのは避けましょう。県の規模は背景であって、座間市の説明ではありません。
県の動きを踏まえたうえで、市が自分の判断でできることは何かへ話を進める。この順番を守るだけで、話の正確さが変わります。
座間市の主な行政課題
ここまでの密度と人口構成を踏まえて、座間市の課題を4つの角度から見ていきます。市の課題を問われたときに取り出す材料として用意しておいてください。
県と同じ速さで進む高齢化
神奈川県の人口は、令和7年国勢調査の速報値で9,193,657人。前回の令和2年調査から43,680人(0.5%)減りました。
神奈川県は、この5年間で人口が増加から減少へ転じた6つの府県の一つです。県は基本構想で、2040年ごろに高齢者数と高齢化率がともにピークを迎え、総人口が900万人を下回るという見通しを示しています。
座間市の高齢化率26.6%は県平均に近い水準ですから、県が描く2040年ごろの姿は、そのまま座間市の姿でもあると考えられます。県の見通しを自分の市の話として引き取れるのは、この市を志望する人にとって使いやすい足場です。
県全体の課題を語り、それが座間市でどう現れるかへつなぐという組み立てができます。
限られた面積の中でインフラを更新する
県内で2番目に小さい市域に、県平均のおよそ2倍の密度で13万人余りが暮らしています。
道路も下水道も公共施設も、余裕のある配置ではありません。
新しく作るより、今あるものを止めずに更新していく作業のほうが大きくなるのがこの条件です。
更新の仕事は、住民への説明とセットで進みます。工事の期間中の不便をどう伝え、どう納得してもらうか。
面接で「市民に近い仕事がしたい」と言うなら、こうした場面を思い浮かべながら話すと、言葉が具体的になります。
キャンプ座間と市域の土地利用
神奈川県によれば、県内には現在も12か所の米軍基地があり、面積はおよそ17.38平方キロメートル、県土のおよそ1%にあたります。
キャンプ座間は、在日米陸軍司令部が置かれた施設として県の資料に挙げられています。県は基地の整理、縮小、返還の促進を国に働きかけており、平和条約が発効した昭和27年当時の162か所・およそ35.9平方キロメートルから、現在の姿まで減ってきました。(出典:神奈川県内の米軍基地)
面積17.57平方キロメートルという市域を考えれば、基地の存在は土地利用の話として避けて通れません。面接で触れるときは立場を断定せず、県が国へ働きかけているという事実と、市域に施設が現にあるという事実の両方を、正確に述べられるようにしておきましょう。
地震への備え
神奈川県は、県内に影響を与える6つの想定地震について被害想定調査を行っています。
都心南部直下地震、三浦半島断層群の地震、神奈川県西部地震、東海地震、南海トラフ巨大地震、大正型関東地震の6つです。
県の想定のうち最も深刻なのは大正型関東地震で、冬18時に発生した場合、死者19,780人、建物全壊303,300棟、最大避難者数2,365,850人と見込まれています。
同じ冬18時の想定で、都心南部直下地震は死者1,850人、建物全壊42,920棟、最大避難者数1,064,620人です。(出典:神奈川県地震被害想定調査)
いずれも県全体の数字です。座間市に引き付けるなら、密度の高さがそのまま論点になります。
避難する人が短い距離に集中するということですから、避難所の数と場所、そこまでの経路の安全が問われます。
座間市の重点政策|市が掲げる「人物重視」の採用と求める人
座間市は、どんな人に来てほしいかを募集ページで直接的な言葉にしています。対策の出発点は、この文章を読み込むところにあります。
市が募集ページに書いている言葉
市は、公務員試験用の勉強を必要としない人物重視の採用試験を実施するとしたうえで、自ら考えて行動する方、困難な状況でも挑戦する方、謙虚に地道に仕事を積み重ねたい方、そして座間市を好きな方や興味のある方と一緒に魅力ある座間市を創っていきたい、と記しています。(出典:座間市 職員採用試験のご案内)
この一文の並びには意味があります。自ら考えて行動する人と、謙虚に地道に積み重ねる人。
この二つは、しばしば別の資質として語られますが、市はどちらも並べています。目立つ動き方と、続ける動き方の両方を求めているということです。
自己PRを組み立てるときは、どちらか一方に寄せすぎないほうが噛み合います。
あわせて市は、採用試験の特徴として3点を挙げています。人物重視であること(総合適性検査の令和4年度から令和7年度までの合格者は一般事務職(上級)で99%)、申請が電子で完結し紙の履歴書の作成や郵送が不要であること、体力試験の受験者を除けば実際に来庁する回数が最終試験を含めて原則2回であることです。
市の言葉を、13万人と17.57平方キロメートルに重ねる
市の文章は、ここで終わっています。この先は市が示した説明ではなく、座間市の面積と人口を手がかりにした当研究会の読みだとお断りしておきます。
13万人余りが17.57平方キロメートルに収まり、境を接するのはいずれも規模の大きい4市。この大きさの市役所では、大都市のように分野ごとの専門部隊を厚く置くことも、小さな町のように数人で全分野を回すこともありません。
担当は分かれていながら、隣の担当の動きが見える距離にある。自分の持ち場を持ちつつ、隣の事情も分かっている状態が求められやすい環境だと考えられます。
この読みを裏づけるのが、狭い市域で施設や道路を更新していく仕事です。工事の計画、予算、住民への説明、周辺の市との調整が同時に動きますから、一つの部署だけでは前に進みません。
市が「自ら考えて行動する」と「謙虚に地道に積み重ねる」を並べて書いているのは、動き出す力と、動き続ける力の両方が必要な現場があるからだとも読めます。来庁の回数を減らし、申請を電子で完結させている設計からも、限られた人手で仕事を回そうとしている姿勢が見て取れます。
誤解のないように書き添えますが、これは座間市向けの人物像を演じるための材料ではありません。自分から始めた場面と、目立たないまま続けた場面。
すでに自分がやってきたことの中から、その二つを思い出せれば十分です。
POINT|「地道に積み重ねた話」は、面接で弱くない
派手な成果がないと不安になりますが、市は謙虚に地道に積み重ねたい人を明記しています。①どれくらいの期間続けたか → ②途中で嫌になった場面はあったか → ③それでも続けた理由は何か → ④続けた結果、何が変わったか。この4点がそろえば、地味な経験ほど説得力が出ます。
悪い例「特に大きな実績はありませんが、真面目にコツコツ取り組むことが私の長所です」
改善例「部活のマネージャーを3年間続けまして、練習の記録を毎回つけていました。正直、誰も見ていないのではと思った時期もあったのですけれども、3年生の大会前に後輩が過去の記録を調べて調整に使っていたのを見て、続けてよかったと思いました」
あわせて確認したい公式資料
まず受験案内、次に採用のページ。この2つを押さえてから、残りは志望動機に関わるものだけで構いません。
読んだ要点は、資料に頼らず説明できるところまで仕上げておきましょう。
- 自分が申し込む試験区分の受験案内(区分ごとに募集の時期と構成が異なります)
- 座間市の職員採用のページ(募集中の区分、採用試験の特徴、個人別説明会の案内)
- 座間市の総合計画と、最新年度の予算に関する資料
- 座間市公式サイトの人口・統計のページ
なお、情報を知っていることと、面接でその情報を使って答えられることは、まったく別の能力です。数字を覚えただけの状態では、深掘りの一言で止まってしまいます。
当研究会では「答えられる形」まで仕上げるためのテキストとして、座間市役所専用の面接想定問答集をご用意しています。座間市の採用面接で問われる可能性がある質問について、「元公務員監修の回答例」「質問の意図」「回答のコツ」「想定される深掘り」などを収録しています。
第2部|面接対策編
座間市役所の面接の概要
ここからは、座間市役所の採用試験の構成と、面接で問われやすい質問の全体像、差がつく質問への備え方を、公式資料と当研究会の分析にもとづいて整理します。
座間市役所の試験の流れ
ここで扱うのは、令和8年度・令和9年4月1日採用の受験案内に記載された内容です。
三段階のうち一次試験は書類選考、二次試験が個人面接、三次試験でWeb総合適性検査と個人面接が行われます。
筆記にあたる検査が最後の段階に置かれ、面接のほうが先に来るという順序です。
| 項目 | 内容(令和8年度・令和9年4月1日採用の受験案内) |
|---|---|
| 試験の段階 | 三段階。一次試験(書類選考)、二次試験(個人面接試験)、三次試験(Web総合適性検査と個人面接試験)の順に進みます |
| 一次試験 | 全職種共通の書類選考。エントリーシートの記載内容、誤字脱字の有無、記載漏れ等の不備の有無などにより審査されます(消防職のみ体力試験を併せて実施) |
| 二次試験 | 個人面接試験。人柄や性向等についての個別面接です |
| 三次試験 | 全職種共通のWeb総合適性検査(論理思考、計算能力、言語知識に関する検査及び性格検査。試験時間は1時間程度)と、個人面接試験 |
| 専門試験 | 受験案内に「※法律系科目や経済系科目の専門試験は行いません。」と明記されています。総合適性検査にも法律系科目や経済系科目の専門的な内容は含まれません |
| 集団形式 | 集団討論・グループワークの記載はありません。人物試験は個人面接が2回です |
| 市が挙げる試験の特徴 | 人物重視(総合適性検査の令和4年度から令和7年度までの合格者は一般事務職(上級)で99%)、申請は電子で完結(24時間申込受付・紙の履歴書等は不要)、来庁は原則2回(体力試験の受験者を除く) |
| 申込方法 | 申込サイトからの電子申請で、会員登録が必要です。複数の試験区分への申込みや、他の試験区分で選考中の人の申込みはできません |
| 説明会 | 受験者・受験を検討する人向けに、事前予約制の個人別説明会(20分程度の質疑応答)が実施されています。参加の有無は試験結果に一切関係せず、採用試験の内容についての質問は受け付けられません |
| 成績の開示 | 受験者本人が受験票と身分証明書を持参し、合格発表の日から起算して1か月以内に職員課の窓口で手続きをすると開示されます(最終試験以外は不合格者にのみ開示) |
| 採用候補者名簿 | 最終試験の合格者は試験区分ごとに名簿へ登載されます(登載期限は令和9年9月30日まで)。名簿からの採用は原則として令和9年4月1日付の予定です |
上記は座間市の令和8年度職員採用試験(令和9年4月1日採用)の受験案内にもとづく内容です。座間市は同じ年度でも区分によって募集の時期が分かれており、一般事務(上級)などは令和8年10月1日採用の枠として先行して募集され、その告知ページは、本記事の執筆時点では削除されていました。上級区分の段階構成を本記事の記載から推し量ることはせず、必ずご自身が申し込む区分の最新の受験案内をご確認ください。配点や合否の決め方までは受験案内に書かれていませんので、段階ごとの重みを推し量ることはできません。総合適性検査の合格率は令和4年度から令和7年度までの実績値で、毎年の受験案内で更新されます。(出典:令和8年度座間市職員採用試験受験案内(令和9年4月1日採用))
順序が逆だからこそ、準備の順も変わる
多くの自治体では、筆記で人数を絞ってから面接に進みます。座間市はそうではありません。
最初の関門はエントリーシートで、その次がいきなり個人面接です。準備の最優先はエントリーシートの記載ということになります。
受験案内が誤字脱字や記載漏れの有無を審査項目として明示している以上、内容の前に形式で落ちる可能性があるということでもあります。総合適性検査は最後の段階に置かれ、しかも市は令和4年度から令和7年度までの合格者が一般事務職(上級)で99%だったと公表しています。
検査対策に多くの時間を割くより、二次と三次で二度受ける個人面接に時間を配分するほうが、この試験の形には合っています。ただし、この数字は過去の実績であって、合格を保証するものではありません。
想定される質問
面接で聞かれることは7つのカテゴリーに分かれる
当研究会では、全国の自治体・官公庁の面接想定問答を分析し、聞かれる質問を7つのカテゴリーに体系化しています。座間市の面接も、この見取り図の上で準備すれば、基本的な抜け漏れは防げます。
| カテゴリー | 代表質問 | ここで見られていること |
|---|---|---|
| ① 導入・アイスブレイク | 会場までは迷わずにお越しになれましたか | 準備していない問いへの返し方。来庁が原則2回という試験では、限られた時間の印象がそのまま残ります |
| ② 動機・志望 | 数ある自治体の中で、なぜ座間市なのですか | 市への関心の具体性。市は座間市を好きな人や興味のある人を求めると書いています |
| ③ 自己理解 | ご自身の短所を、付き合い方とあわせて教えてください | 自分を客観視できているか。取り繕わずに話せるか |
| ④ 経験・行動 | 自分から始めて、続けた経験を教えてください | 市が並べて書いている、自ら動く姿勢と地道に積み重ねる姿勢の両方 |
| ⑤ 学業・経歴 | エントリーシートに書いた内容を、口頭でも説明してください | 提出した文章を、その場で言葉にし直せるか。書いた内容に責任を持てているか |
| ⑥ 適性・将来 | 入庁後、どんな仕事に取り組みたいですか | 市の仕事への理解の解像度。希望どおりの配属でなくても働ける柔軟さ |
| ⑦ 公共性・社会性 | ここ最近で印象に残っている出来事はありますか | 身の回りの外側で起きていることへの関心と、自分なりの意見 |
7つのカテゴリーは全国の官公庁でほぼ共通のもので、受験者の多くがひととおり備えてきます。分かれ目になるのは、次の座間市ならではの質問です。
差がつくのは「座間市役所ならでは」の質問
二つとも、市の実情を知らないまま答えるのは難しい質問です。
裏を返せば、準備した事実の分だけ、答えに厚みが出る質問だということです。
面接で使いやすい座間市の事実を、答え方とセットで整理しました。
| 質問テーマ | 知っておきたい座間市の事実 | 答え方のヒント |
|---|---|---|
| 市の大きさと密度 | 面積17.57平方キロメートルは県内19市で2番目に小さく、人口131,292人(住民基本台帳・令和8年1月1日現在)、人口密度7,473人/km²は県平均のおよそ2倍 | 狭さを弱点にせず、限られた面積で暮らしを支える工夫の話へ進めます。すでにあるものを使い直す視点は、行政らしい答えになります |
| 人口構成 | 住民基本台帳による令和8年1月1日現在の高齢化率は26.6%で、同じ集計の県全体25.8%に近い | 県の平均に近いという事実を、県が描く2040年ごろの姿がそのまま市の姿になる、という読み方へ変換します |
| なぜ県庁ではなく市役所か | 市は「公務員試験用の勉強を必要としない人物重視の採用試験」を掲げ、市を好きな人や興味のある人を求めると明記している | 県という広域の単位ではなく、13万人余りが暮らす一つのまちの中で働きたい、という組み立てが自然です。市への関心を具体的な場面で語れると強くなります |
| 基地と土地利用 | 県内には12か所の米軍基地があり県土のおよそ1%。キャンプ座間は在日米陸軍司令部が置かれた施設として県の資料に挙げられている | 立場を断定せず、狭い市域における土地利用という視点で述べます。県が国へ働きかけているという事実と併せて話すと正確です |
| 市が求める人 | 自ら考えて行動する人、困難な状況でも挑戦する人、謙虚に地道に仕事を積み重ねたい人を挙げている | 三つを並べず、自分に当てはまるものを1つ選んで経験から話します。地道さの話は、期間と続けた理由まで添えると効きます |
| 試験の性格 | 一次が書類選考、二次が個人面接、三次が適性検査と個人面接という順序。来庁は原則2回 | 順序の特徴に触れたうえで、エントリーシートから面接まで話を一本に通してきたと示します。試験の形を理解していること自体が準備の証明になります |
この表は覚えるためのものではありません。自分の関心に近いものを2つ取り出し、事実を起点に、そこで見えた課題と、市職員としてやってみたいことまでを一続きで語れるようにしておいてください。
想定される評価の観点
面接は、市が募集ページで示している人物像に照らして、これまでに実際どう行動してきたかを確かめる場です。いわゆるコンピテンシー評価が基本にあり、答えの美しさではなく、経験の中身と行動の再現性が見られています。
| 評価の観点 | 面接でどう確かめられるか | 準備のポイント |
|---|---|---|
| 自ら考えて動く姿勢 | 指示を待たずに始めた場面が、実際にあるか | 市は「自ら考えて行動する方」を先頭に挙げています。始めたきっかけと、始めるまでに何を確かめたかをセットで話せるようにしておく |
| 続ける力 | 成果が出ない時期をどう過ごし、なぜ続けられたか | 「謙虚に地道に仕事を積み重ねたい方」という表現に対応する観点です。続けた期間と、途中の停滞まで含めて用意しておく |
| 書いた内容との一致 | エントリーシートの記載と、面接での説明が食い違わないか | 座間市の一次試験は書類選考です。提出前に自分の文章を読み返し、一行ごとに理由を言えるか確かめておく |
なお、公務員の個人面接では、ひとつの話題に対して「そのとき、あなたは具体的に何をしたのですか」と2回、3回と深掘りされることが多いです。
座間市は二次と三次で個人面接が組まれていますので、一度話した経験がもう一段掘り下げられることも想定しておきましょう。
自分の言葉で細部まで語れる実体験に根ざした答えを事前に用意しておきましょう。
本番までの準備6ステップ
ここまでの内容を、準備の手順に落とし込みます。
- 自分が申し込む試験区分の受験案内を読み、段階の構成と申込の条件を確認する。座間市は複数の区分への同時申込みができません
- エントリーシートを書き上げ、誤字脱字と記載漏れがないか、時間を置いてから読み返す。一次試験はこの書類の審査です
- これまでの経験を並べ直す。学業、部活動、アルバイト、職務、地域での活動から、具体的に語れる場面を1つずつ用意する
- 7カテゴリーの代表質問に、それぞれ一言メモで答えを作る
- 自治体研究のインプットをする。この記事の前半を読み返し、面積17.57平方キロメートルと密度7,473人/km²、高齢化率26.6%、そして市が募集ページに書いている求める人の言葉を、自分の言葉で説明できるようにする
- 声に出して練習する。個人面接が二度あることを踏まえ、エントリーシートに書いた内容を掘られたときの返し方も書き足していく
優先順位に注意
ステップ5の自治体研究は、他の受験生に差をつけるための上積みにあたります。ただし座間市の場合、ステップ2のエントリーシートが最初の関門になりますので、こちらを先に仕上げてください。書類で落ちてしまえば、面接で話す機会そのものがなくなります。
なお、面接対策を独学かつ最短ルートで仕上げたい場合は、座間市役所専用の面接想定問答集を使う選択肢もあります。
座間市の採用面接で出題が想定される質問について、1問ごとに回答例・質問の意図・NG回答までをわかりやすく解説しているので、面接での受け答えをより具体的にイメージできるようになります。特に試験本番までに時間がない方は、必要に応じてご活用ください。
さいごに
座間市の試験は、書いた文章から始まって、面接で終わります。専門試験はなく、適性検査は最後の段階。
つまり、あなたという人がどう見えるかで大半が決まる試験です。
市は求める人として、自ら考えて行動する人と、謙虚に地道に積み重ねる人を並べて書きました。この二つは矛盾しません。
始めるときは自分で決め、続けるときは目立たなくても手を止めない。そういう働き方が、県内で2番目に小さい市域に13万人余りを抱え、すでにある施設を更新し続けるこのまちには要るのだと思います。
自分のどの経験がそれに当たるのか。エントリーシートを書く前に、そこから決めてみてください。