座間市消防本部を受験する方に向けて、面接で問われる前提となる組織研究の材料(本部の特徴基礎データ管轄地域の災害リスク消防課題重点方針)と、面接本番の流れ想定される質問評価の観点を、1ページに整理しました。

座間市消防本部の面接試験では、「なぜ警察官・自衛官ではなく消防官なのか」「なぜ座間市消防本部なのか」「自分の強みや経験を消防の仕事でどう活かしたいか」といった、組織への理解を前提とする質問が想定されます。

座間市の採用試験は、面接が先に置かれ筆記に相当する検査があとに来るという珍しい順序を持っており、この構造を知っているかどうかで臨み方が変わってきます。

専門知識よりも人物を先に見極めるという座間市消防本部の姿勢を理解しておくことが、準備の質を左右します。

本記事の掲載内容を参考に、自分の強みや関心と座間市消防本部の仕事の接点を考え、面接での回答作りに役立ててください。

試験の順序が独特な本部だからこそ、正しい流れを理解したうえで準備を進めることが遠回りを防ぎます。

順序を勘違いしたまま対策を進めないよう、まずは試験構成をしっかりと正確に把握しましょう。

第1部|組織研究編

座間市消防本部の特徴

本格的な面接対策をはじめる前に、まずは座間市消防本部の全体像を把握しておきましょう。(時間のない方はここだけでもチェック)

  • 座間市消防本部は、神奈川県中央部の座間市を単独で管轄する市直営の消防本部である。消防職は一般事務・土木職・電気職等と同一の「座間市職員採用試験」で募集され、職員課人事研修係が事務を担う。
  • 令和7年4月1日現在の消防吏員数は174人で、うち女性消防吏員は10人となっている。
  • 令和6年中の出動件数は、火災22件に対し救急は7,913件、救助は157件と、救急が業務量の大半を占めている。
  • 試験は一次=書類選考と体力試験(消防のみ)、二次=個人面接、三次=Web総合適性検査と個人面接という三段階で、筆記に相当する検査は三次に置かれている
  • 受験案内は「法律系科目や経済系科目の専門試験は行いません」と明記しており、公務員試験特有の専門知識を問われない試験になっている。
  • 採用予定人員は消防職(上級・初級)あわせて8名程度で、申込みは自治体求人サイト「パブリックコネクト」からの電子申請のみとなっている。
  • 市内には在日米陸軍司令部が置かれるキャンプ座間があり、座間市は米軍施設を抱える自治体の一つに数えられる
  • 本部の所在地は座間市相武台1丁目48番1号で、市の南部エリアに位置している。
  • 受験案内には視力・色覚・聴力等の身体要件についての記載が見当たらず、試験は体力試験と適性検査・面接を中心に組み立てられている。

座間市消防本部の基礎データ

面接に向けた組織研究では、厳密な統計値等を大量に暗記する必要はありませんが、「座間市消防本部の大体のスケール感」を知っておくことは重要です。

13.1万人の管内を174人の吏員が担い、令和6年中には7,913件の救急に出動しています。この体制と仕事量の関係を、高齢化率や採用予定数とあわせて下の表で確認してください。

項目内容
管轄区域座間市(単独)
管内人口約13.1万人(131,292人・住民基本台帳ベース)
高齢化率26.6%(75歳以上は15.7%)
消防吏員数174人(うち女性10人)※令和7年4月1日現在
火災件数22件(令和6年中)
救急出動件数7,913件(令和6年中)
救助出動件数157件(令和6年中)
採用予定数(令和8年度)消防職(上級・初級)あわせて8名程度

管内人口・高齢化率は総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」令和8年1月1日現在の値、消防吏員数・出動件数は総務省消防庁が公表する本部別データ(令和7年4月1日現在・令和6年中)によります。

数字から考えられる座間消防の課題

この表で最初に目に入るのは、火災22件と救急7,913件という桁の違いです。

単純に割れば救急出動は火災出動の約360倍にのぼり、消防の一日は救急でできているといってよい水準にあります。

消火活動だけを思い描いて志望動機を組み立てると、業務理解の浅さが受け答えに出てしまいます

次に見ておきたいのが、高齢化率26.6%、75歳以上率15.7%という人口の構成です。

搬送される人の多くを高齢者が占める以上、この比率の上昇は救急件数の増加に直結します。

174人という体制でその増加をどう受け止めるのかという問いは、面接対策編で扱う固有質問にもつながっていきます

「座間市消防本部の管轄では、令和6年中の救急出動が約8千件と、火災の件数を大きく上回っていると聞きました。高齢化率が27%近くまで進んでいることも踏まえると、今後も救急対応の比重はさらに高まっていくのではと感じています」

管轄地域の特性と災害リスク

管轄地域の全体像

  • 座間市は神奈川県中央部の内陸に位置する都市で、住宅地としての性格を持つ。
  • 市内には在日米陸軍司令部が置かれるキャンプ座間があり、地域の一部を米軍施設が占めている。
  • 人口は約13.1万人で、65歳以上人口の割合は26.6%まで上昇している。
  • 内陸の市であり津波の想定区域を持たないぶん、地震対策の重心は建物被害と火災の抑え込みに置かれる

座間市消防本部が向き合う地域特性を考えるうえでは、米軍施設を含む多様な土地利用と、内陸の住宅密集地という管轄の性格を押さえておく必要があります。県内には現在も12か所の米軍基地(約17.38平方キロメートル・県土の約1%/2026年5月時点の県公表)が置かれており、キャンプ座間もそのうちの一つに数えられています。(出典:神奈川県内の米軍基地について

地震のリスク

神奈川県の地震被害想定調査(令和5〜6年度調査・冬18時の場合)では、県内に影響を与える6つの地震のうち、大正型関東地震(相模トラフ沿いの大地震)で死者19,780人(うち揺れ等13,360人・火災350人・津波6,070人)、建物全壊303,300棟、半壊384,410棟、最大避難者数2,365,850人という被害が想定されています。

死者のうち津波によるものは沿岸部の想定であり、津波の届かない座間市では、この数字を建物被害と火災の側から読み替えて理解しておく必要があります(出典:神奈川県地震被害想定調査|令和5〜6年度調査

同じ調査では、首都直下地震の一つである都心南部直下地震についても、死者1,850人、建物全壊42,920棟、半壊169,670棟、最大避難者数1,064,620人という想定が示されています(いずれも冬18時のケース)。

全体の死者数だけを比べれば大正型関東地震のほうが大きい一方、都心南部直下地震は建物の半壊が全壊の4倍近くに及ぶという被害の出方の違いがあり、二つを別の想定として区別しておくことが大切です。(出典:神奈川県地震被害想定調査|令和5〜6年度調査

座間市の主な消防課題

ここまでの数字と地域の姿を踏まえると、座間市消防本部が今向き合っている課題が見えてきます。

面接で「消防の課題」を聞かれたときの引き出しとして、次の4つを押さえておきましょう。

いずれも174人という体制と管内13万人という規模を結び付けて理解すると、より具体的に語れるようになります。

救急需要の増加

座間市消防本部が令和6年中に出動した救急は7,913件でした。

全国では同じ年に771万8,380件の救急出動があり、集計開始以降で最も多い件数に達しています。

搬送された676万9,172人のうち428万4,953人が65歳以上で、割合にすれば6割を超えます。

高齢化率26.6%の座間市で、この比重がこれから下がっていく材料は当面見当たりません

174人の吏員が受け持つ出動の中身がどう変わっていくかを考えるうえで、この構成比は外せない前提になります。(出典:令和7年版 救急・救助の現況

大規模災害への備え

座間市消防本部も、全国の消防本部の約99%にあたる718本部(6,661隊・令和6年4月1日現在)が登録する緊急消防援助隊の枠組みに連なる本部の一つです。

単独で174人規模の吏員を抱える座間市消防本部にとって、広域応援の体制に日頃から連なっていることは、自地域で対応しきれない規模の災害が起きたときの備えになります。

前章で触れた大正型関東地震や都心南部直下地震のような大規模地震は、まさにこの広域応援の枠組みが機能する場面です。

市内に米軍施設を抱える座間市という土地柄も含め、平時からの備えが問われる管轄だと言えます(出典:令和6年版 消防白書

予防・住宅防火

令和6年中の火災件数は22件で、救急と比べれば件数そのものは多くありません。

ただし、全国では住宅火災の死者(放火自殺者等を除く)の74.5%を65歳以上が占めており(令和5年中)、高齢化率26.6%の座間市でも、件数の少なさをそのまま安心材料にはできません。

世帯の高齢化が進むほど、住宅用火災警報器の設置や取替えの声かけといった地道な予防業務の重みが増していきます。(出典:令和6年版 消防白書

人材確保と女性消防吏員の活躍

座間市消防本部の消防吏員174人のうち女性は10人で、割合はおよそ5.7%です。

全国平均(令和7年4月1日現在で168,230人中6,386人・約3.8%)を上回り、国が掲げる「令和8年度当初までに5%」という目標もすでに超えている水準にあります。

専門試験を課さず、パブリックコネクトからのオンライン申込みだけで完結する試験設計は、幅広い層からの応募を集めやすくする工夫の一つであり、性別を問わない人材確保にもつながっていると考えられます。

採用予定数が8名程度と限られている中で、多様な人材をどう集め、どう見極めるかは、この本部にとって継続的な課題であり続けるはずであり、面接での見極めの比重はさらに高まっていくと考えられます。(参考:女性消防吏員の活躍推進|消防庁

重点方針|座間市の採用姿勢と消防

座間市消防本部として独自の運営方針・重点目標を公表した資料は確認できていません。

そこで押さえておきたいのが、受験案内そのものが打ち出している採用の姿勢です。

「法律系科目や経済系科目の専門試験は行いません」という一文と、来庁回数を原則2回に抑える試験設計は、受験のハードルを下げて幅広い層から人物を見極めようとする姿勢の表れだと言えます。

試験設計から読み取れる姿勢

座間市の受験案内は、冒頭に掲げる「座間市採用試験の特徴」の筆頭に≪人物重視の採用試験≫を挙げています。

この受験案内は消防職を含む全職種に共通するもので、消防職についても専門試験がなく、書類選考と体力試験を経て個人面接に進む設計になっています。

なお、そこに併記される合格率99%は令和4〜7年度の一般事務職(上級)の実績であり、消防職の数値ではない点には注意してください

紙の履歴書を不要とし電子申請に一本化している点も、応募のしやすさを重視した設計だとうかがえ、幅広い年代・経歴の受験者を迎え入れる姿勢の表れだと考えられます。

法律・経済系の専門知識ではなく、体力や人物面を重視する試験設計だと読み取ることができます。(出典:令和8年度座間市職員採用試験受験案内

POINT|試験設計そのものが手がかりになる

公表された運営方針がなくても、試験の組み立て方はその組織の考え方を映します。「①この試験は何を先に見ようとしているか→②その姿勢と自分の経験はどこで噛み合うか→③消防吏員としてどう発揮するか」の順で、言葉を組み立てていきましょう。

悪い例「格好いいと思ったので、消防官になりたいです」

改善例「座間市消防本部は専門知識よりも人物を見る試験だとうかがいました。大学の応援部で仲間と声を掛け合いながら厳しい練習を乗り越えてきた経験があり、この粘り強さを体力試験や現場での救急対応に活かしていきたいと考えています」

あわせて確認したい公式資料

3点はいずれも役割が異なります。受験案内で試験の流れを、パブリックコネクトのページで申込方法を、消防庁のデータで管内の規模を、それぞれ確認しておくと準備に抜けがなくなります。

  • 座間市職員採用試験(消防職)の受験案内(職員課人事研修係)
  • 自治体求人サイト「パブリックコネクト」の座間市エントリーページ
  • 総務省消防庁が公表する本部別の消防吏員数・出動件数データ

なお、情報を知っていることと、面接でその情報を使って答えられることは、まったく別の能力です。数字を覚えただけの状態では、深掘りの一言で止まってしまいます。

当研究会では「答えられる形」まで仕上げるためのテキストとして、座間市消防本部専用の面接想定問答集をご用意しています。座間市消防本部の採用面接で問われる可能性がある約60問の質問について、「元公務員監修の回答例」「質問の意図」「回答のコツ」「想定される深掘り」などを収録しています。

座間市消防本部の想定問答集を見る

第2部|面接対策編

座間市消防本部の面接の概要

ここからは、座間市消防本部の面接の形式と流れ、質問の全体像、合否を分ける質問への備え方を、公式資料と当研究会の分析に基づいて整理していきます。

座間市消防本部の面接の流れ

座間市の消防職の採用は、一般事務・土木職等と同じ「座間市職員採用試験」の中で行われます。

一次が書類選考と体力試験、二次が個人面接、三次がWeb総合適性検査と個人面接という、面接が先に来る珍しい順序が特徴です。

一般的な「筆記→面接」という流れとは逆で、面接で人物を確かめたあとに、オンラインの適性検査で論理思考力等を確認する構成です。

項目内容(令和8年度・消防職上級・初級)
試験の段階三段階。一次=書類選考(全職種共通)+体力試験(消防のみ)、二次=個人面接試験、三次=Web総合適性検査+個人面接試験
面接の種類個人面接2回(二次・三次で各1回)
筆記に相当する検査三次のWeb総合適性検査(論理思考・計算能力・言語知識・性格検査、試験時間1時間程度)のみ
専門試験「法律系科目や経済系科目の専門試験は行いません」と明記
来庁回数原則2回(消防職は体力試験の分だけ1回多い)

注目してほしいのは、一次の段階で書類選考と体力試験しか課されないという点です。

多くの本部では一次に筆記試験が置かれますが、座間市消防本部では体力面の適性を先に確認し、二次でいきなり個人面接に進みます。

専門的な筆記対策よりも、体力づくりと自分の考えを言葉にする準備を早い段階から進めておくことが理にかなっています。

三次に置かれたWeb総合適性検査は、法律・経済系の専門知識ではなく、論理思考や計算能力といった一般的な能力を測るものである点も押さえておきましょう。

上記の試験構成は、座間市が公表する令和8年度座間市職員採用試験の受験案内にもとづく消防職(上級・初級)のものです。試験の構成・日程・配点等は、年度や受験区分によって異なる可能性があります。受験の際は、必ずご自身の区分の最新の試験情報をご確認ください。

座間市消防本部が求める人材

座間市消防本部が消防職固有の「求める人物像」を文書で公表しているかどうかは、当研究会が調べた範囲では確認できませんでした。

手がかりになるのは、専門試験を課さず面接を重視する試験設計そのものです。

あわせて、174人の吏員で13万人規模の市域を受け持つ本部であることを踏まえると、現場での実動対応力に加えて、増え続ける救急需要への理解や、体力試験で示す基礎体力が重視されやすいと考えられます。

二次でいきなり個人面接に臨む構成である以上、筆記の準備が整う前から、自分の考えを言葉にする練習を始めておく必要があります

知識量で差をつけにくい試験だからこそ、面接での人柄と説得力の比重が相対的に大きくなると考えられ、話し方や表情まで含めた準備が求められます。

想定される質問

面接で聞かれることは7つのカテゴリーに分かれる

当研究会では、全国の自治体・官公庁の面接想定問答を分析し、聞かれる質問を7つのカテゴリーに体系化しています。座間市消防本部の面接も、この見取り図の上で準備すれば、基本的な抜け漏れは防げます。

カテゴリー代表質問ここで見られていること
① 導入・アイスブレイク試験会場までは、どうやって来ましたか?緊張をほぐす何気ない雑談に、素の受け答えと会話の自然さが表れます
② 動機・志望なぜ座間市消防本部を志望するのですか?消防官という仕事とこの土地を、自分の言葉で選べているか
③ 自己理解あなたの短所(弱み)は何ですか?自分を客観視できているか。弱みへの向き合い方に人柄が出ます
④ 経験・行動これまでで最も困難だった経験と、どう乗り越えたかを教えてください過去の行動の事実。壁にぶつかったときの対処が現場の仕事に通じるか
⑤ 学業・経歴学生時代に力を入れたことは何ですか?物事への取り組み方や継続力を、自分の言葉で説明できるか
⑥ 適性・将来体力に自信はありますか?交替制勤務と現場活動を続けるための体力・生活習慣・覚悟
⑦ 公共性・社会性消防官(公務員)に最も必要な資質は何だと思いますか?仕事の公共性への理解と、社会の出来事への当事者意識

7つの分類は、どの規模の消防本部を受けるときも土台として使えます。他の受験者と差がつくのは、座間市を受ける理由をどう語るかという部分です。

合否を分けるのは座間市消防本部に固有の質問

「警察官や自衛官と迷わなかったのですか。消防官を選んだ理由を聞かせてください」
「座間市消防本部の試験は面接が先に来ると聞きましたが、そのことは知っていましたか?」

消防を志した理由を語ったあと、面接が先に置かれた試験の並びを知ったうえで準備してきたかどうかが見られます。

筆記の得点で足切りされる前に人物を見られるこの試験では、面接での第一印象と受け答えの中身がそのまま結果に直結します

面接で使いやすい「座間市の事実」を絞り、答え方とセットで整理しました。

質問テーマ知っておきたい座間市の事実答え方のヒント
面接が先に来る試験構成二次で個人面接、三次でWeb適性検査と個人面接(詳細は第2部1章)筆記対策が整う前から、面接での受け答えを優先して準備しておくと安心です
救急需要の増加令和6年中の救急出動は7,913件で、火災22件を大きく上回る(詳細は第1部2章)件数の差に加え、高齢化率26.6%という背景まで接続すると理解の深さが伝わります
大規模災害への備え神奈川県が想定する大正型関東地震では、死者19,780人という被害が見込まれている(冬18時の場合。詳細は第1部3章)被害の規模とあわせて、この本部も緊急消防援助隊の枠組みに連なることまで触れられると具体的な受け答えになります
体力試験重視の構成一次で書類選考とあわせて体力試験を実施(詳細は第2部1章)具体的な体力づくりの取組状況を語れると、試験設計への理解が伝わります
専門試験を課さない設計受験案内に「法律系科目や経済系科目の専門試験は行いません」と明記(詳細は第1部5章)知識量ではなく人物と行動で勝負する試験だと理解していることを伝えると効果的です

使い方のコツは、5つ全部を覚えることではありません。

自分の志望分野に近いテーマを1〜2つ選び、「事実 → 自分の問題意識 → 消防吏員としてやりたいこと」という一続きの話に編んでおくことです。

面接が先に来る試験だからこそ、この一続きの話を早い段階から仕上げておく価値があります。

想定される評価の観点

座間市消防本部は、消防職について試験の段階と種目は公表していますが、各段階の配点までは明らかにしていません。

配点の詳細が分からない分、観点はここまで見てきた試験の枠組みから読み解いていくことになります。

設計から言えるのは、筆記試験を経ずに二次でいきなり個人面接に進み、三次でも再び個人面接が課されるという構造です。

専門知識の有無より先に人物を見極め、そのうえでもう一度確かめるという、面接を軸にした設計だと読み取れます

ここで役に立つのが、公務員試験で広く使われるコンピテンシー評価という物差しです。

これまでの行動の事実を積み重ねて、入庁後の働きぶりを見通そうとする考え方で、座間市消防本部が評価方法として公表しているわけではありませんが、面接が2回続く場面では、この物差しが助けになります。

評価の観点面接でどう確かめられるか準備のポイント
第一印象と人柄筆記の得点によらず、二次面接の時点で人柄そのものが確かめられる飾らない自分の言葉で、経験に基づいた具体的なエピソードを語れるようにしておく
救急業務への理解救急出動が業務の大半を占める実態を理解しているか高齢化率26.6%という数字の裏側にある背景まで、自分の言葉で説明できるようにしておく
一貫性のある人柄二次と三次、性質の異なる2回の面接で答えの内容や姿勢に矛盾がないか二次で話した内容をメモしておき、三次でも同じ軸で語れるようにしておく

なお、公務員の個人面接では、ひとつの話題に対して「そのとき、あなたは具体的に何をしたのですか」と2回、3回と深掘りされることが多いです。

座間市消防本部のように面接が2回ある試験ではなおさらです。

自分の言葉で細部まで語れる実体験に根ざした答えを事前に用意しておきましょう。

二次と三次で聞かれ方が変わっても、根底にある経験の事実は変わらないという安定感を持って臨むことが大切です。

本番までの準備6ステップ

ここまでの内容を、準備の手順に落とし込みます。

筆記より先に面接があるという試験の性質上、早い段階から受け答えの練習を始めておく必要があります。

体力試験も一次に置かれているため、体づくりも面接対策と並行して進めていきましょう

  1. 令和8年度の受験案内を読み、一次〜三次の試験構成と体力試験の内容を確認する
  2. これまでの経験を棚卸しする。部活動・アルバイト・学業から、体力面の取組や粘り強く続けた具体例を1つずつ用意する
  3. 7カテゴリーの代表質問に、それぞれ一言メモで答えを作る
  4. 組織研究のインプットをする。この記事の前半部分を読み返し、志望分野に近い事実を2〜3個、自分の言葉で説明できるようにする
  5. 固有質問の材料を対応表から集め、「事実 → 自分の問題意識 → やりたいこと」の一続きの話に編む
  6. 実際に口に出してリハーサルし、答えるたびに「ここを掘られたら何と返すか」を書き足していく。体力試験に向けたトレーニングも並行して進める

優先順位に注意

ステップ4〜5の組織研究は、あくまで他の受験生と差をつけるための工程です。時間がない場合は、ステップ2の経験の棚卸しと、その経験を消防の仕事へどうつなぐかという自己分析を優先してください。自分のことを語れない状態で座間市の知識だけを増やしても、面接の評価にはつながりません

なお、面接対策を独学かつ最短ルートで仕上げたい場合は、座間市消防本部専用の面接想定問答集を使う選択肢もあります。

座間市消防本部の採用面接で出題が想定される質問について、1問ごとに回答例・質問の意図・NG回答までをわかりやすく解説しているので、面接での受け答えをより具体的にイメージできるようになります。

面接が先に来る試験だからこそ、筆記対策より先に受け答えの準備を仕上げておく価値があります。

二次で自信を持って臨めるよう、早めの準備開始を心がけましょう。

想定質問に一つずつ丁寧に向き合うことが、当日の落ち着いた受け答えにつながります。

座間市消防本部の想定問答集を見る

さいごに

座間市消防本部の試験は、一次の書類選考・体力試験を経て二次でいきなり個人面接に進み、三次でWeb適性検査とあわせてもう一度面接が課されるという、面接を軸にした構成です。

専門試験を課さないという受験案内の一文からも、知識量よりも人物と行動で勝負する試験であることが読み取れます。

年間8千件近い救急出動と26.6%まで進んだ高齢化率は、この本部の日常業務がどれだけの重みを持つかを示す数字です。

市内にキャンプ座間を抱えるという土地柄も含め、多様な背景を持つ地域を174人の吏員で守っているという実情も、あわせて理解しておきましょう。

第1部で押さえた事実を、あなた自身の経験と結び付けて話せるように、本番までに準備を仕上げてください。

8名程度という採用枠に向けて、悔いのない準備を進めていきましょう。