本記事では、平塚市職員採用試験の面接対策で必要な、平塚市の特徴基礎データ行政課題市政の方向面接の流れ想定される質問評価の観点についてまとめています。

平塚市役所の面接試験では、「なぜ平塚市を志望したのか」「市職員として何をしたいのか」「その強みを市政のどこで生かすのか」といった質問が想定されます。平塚市の通常枠は第1次が書類選考から始まるため、最初の関門から、書いたものと話す内容の一貫性が問われる試験になっています。

市の実情を踏まえて自分の話を組み立てられるよう、本記事の内容を活用してください。

第1部|自治体研究編

平塚市の特徴

志望動機を書き始める前に、平塚市がどんな位置と規模をもつ市なのかを確認しておきましょう。書類選考から始まる試験なので、この段階の理解がそのまま提出物に出ます。

  • 神奈川県の中央南部にあり、茅ヶ崎市、秦野市、厚木市、伊勢原市、寒川町、中井町、大磯町、二宮町と、8つの市町に囲まれた県央・県西の結節点に位置する。
  • 人口は25万5,967人(令和8年1月1日現在の住民基本台帳)。県内19市のなかでは、政令指定都市3市と藤沢市、横須賀市に次ぐ6番目の規模。
  • 市域は67.83平方キロメートル、人口密度は3,774人/平方キロメートル。県内19市のちょうど中間あたりの密度で、市街地と農地が同居する。
  • 高齢化率は29.2%で、同じ調査の神奈川県全体(25.8%)を上回る。75歳以上の割合は17.4%。
  • 平塚市は保健所を設置している市ではない。神奈川県が掲げる保健所設置市は横浜市・川崎市・横須賀市・藤沢市・相模原市・茅ケ崎市の6市で、平塚市域の保健所業務は県の平塚保健福祉事務所が担当する。
  • 市の花はナデシコ、市の木はクスノキ。市役所は平塚市浅間町9番1号に置かれている。
  • 令和8年度第1回の職員採用は【早期チャレンジ枠】と【通常枠】の2本立てで、両者の併願はできない。
  • 通常枠の採用予定は一般事務20人、土木技師5人、建築技師5人ほかで、専門職は各若干名。職種の幅が広い。

平塚市の基礎データ

数字を細かく暗記する作業に時間を使う必要はありません。求められるのは、数字を使って市の輪郭を一息で説明できる状態です。

下の表には、人口と年齢構成、市域と密度、周辺自治体との関係を並べました。どれも、市政の話題に入るときの足がかりになる項目です。

項目内容
総人口255,967人(住民基本台帳・令和8年1月1日現在)
高齢化率(65歳以上)29.2%(神奈川県全体は25.8%)
75歳以上の割合17.4%(神奈川県全体は15.4%)
総面積67.83平方キロメートル
人口密度3,774人/平方キロメートル(上記の総人口と総面積から算出)
隣接自治体8市町(茅ヶ崎市、秦野市、厚木市、伊勢原市、寒川町、中井町、大磯町、二宮町)
保健所市は設置していない(県の平塚保健福祉事務所が担当)
市の花・市の木ナデシコ・クスノキ

総人口・高齢化率・75歳以上の割合は総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」令和8年1月1日現在の値です。面積と隣接自治体、人口密度は当研究会が整理した基礎データによるものです。人口密度は上記の総人口を総面積で割って算出しています。住民基本台帳の集計と国勢調査は調査方法が異なるため、以下で触れる国勢調査ベースの県の数値と横並びにはできません。

25万人規模の市が抱えるもの

平塚市の人口25万5,967人は、県内19市のなかで6番目の規模です。

同時に、高齢化率29.2%は県全体の25.8%を上回っており、同じ資料で県内19市を並べると8番目に高い位置にあります。

都市としての規模を保ちながら、年齢構成では県平均より先に進んでいるという組み合わせが、この市の現在地です。(出典:住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数|令和8年1月1日現在

25万人規模というのは、地域の中心として周辺から人が集まる一方で、政令指定都市のように大都市制度の特例を使えるわけでもない位置です。限られた職員数で、福祉も都市基盤も産業振興も担うことになります

面接では、この「中規模ゆえの守備範囲の広さ」を理解していることが伝わると、志望の本気度が見えます。

「平塚市は人口が25万人を超える県内でも大きい市ですが、高齢化率は3割近くで県の平均より高いと知りました。規模がある分だけ課題も幅広いと思うので、まずは窓口で市民の方の声を直接聞く仕事から学んでいきたいです」

平塚市の経済・産業

8つの市町に囲まれた位置

平塚市は、茅ヶ崎市や秦野市、厚木市など8つの市町と境を接しています。

神奈川県は33市町村(19市13町1村)で構成されますが、そのなかで平塚市は、海側の市街地と内陸の自治体をつなぐ位置にあります。通勤や通学、買い物の流れが市境をまたいで動く地域であり、市内で完結しない生活圏を前提に施策を組む必要があるのが、この市の行政の特徴です。

買い物や通院で市境を越える住民がいる一方、周辺から平塚市へ通ってくる人もいます。

「市民」を市内在住者だけと捉えないほうが実態に近い、という感覚は面接でも役に立ちます。

神奈川県の産業構造という土台

市単位の生産統計は公表が限られるため、面接では県全体の姿を土台にして市の位置づけを語るのが現実的です。

神奈川県の名目県内総生産は、令和5年度で37兆3,313億円。前年度から5.4%伸びました。

1人当たりの県民所得は334万9千円です。産業別の内訳は、第3次産業が76.5%、第2次産業が22.6%、第1次産業が0.1%となっています。(出典:令和5年度神奈川県県民経済計算

業種別では製造業が18.3%で最大、不動産業が17.5%で続きます。第3次産業が4分の3を占めつつ、製造業が単独では最大の業種という構造は、県内で工場と住宅地が隣り合ってきた歴史の反映でもあります。

製造業と農業の現在地

神奈川県の製造品出荷額等は2023年実績で18兆4,795億円、全国4位です。業種の構成比は輸送用機械が21.8%、石油・石炭製品が13.7%、化学が11.1%と続き、製造業の従業者数は36万1,006人、事業所数は9,856となっています。(出典:2024年経済構造実態調査 製造業事業所調査の概況|経済産業省

農業では、県の令和6年の農業産出額744億円のうち野菜が381億円と約5割を占めます。品目別の上位はキャベツの70億円、豚の61億円、だいこんの57億円です。

農家一戸当たりの耕地面積は0.84ヘクタールと全国平均の2.5ヘクタールを大きく下回り、市街地に近い場所で営まれる集約型の農業が県の特徴になっています。市街地と農地が近い平塚市でも、担い手の確保と農地の維持は市の実務に関わるテーマです。(出典:神奈川県の農業概要|令和7年

平塚市の主な行政課題

ここまでの内容を、面接で扱える課題の形に組み直します。次の5つから関心の近いものを選び、自分の経験と接続しておきましょう。

人口減少局面への転換と高齢化

令和7年国勢調査の速報値によると、神奈川県の人口は9,193,657人でした。

前回の令和2年調査と比べて43,680人、率にすると0.5%の減少です。増加から減少へ転換した6府県のひとつに、神奈川県が入っています。

県の新かながわグランドデザイン基本構想は、2040年頃に県の高齢者数と高齢化率がピークに達し、総人口は900万人台を割るという見通しを立てています。県平均より高齢化が進む平塚市では、この見通しがより早く効いてきます(出典:令和7年国勢調査人口速報集計|神奈川県の結果

県が担う仕事と市が担う仕事の境目

神奈川県が保健所設置市として挙げているのは、横浜市・川崎市・横須賀市・藤沢市・相模原市・茅ケ崎市の6市です。平塚市はここに含まれず、市域の保健所業務は県の平塚保健福祉事務所が担っています

つまり平塚市の職員は、食品衛生や感染症対策といった分野では県の出先機関と連携しながら仕事を進めることになります。

「なぜ県庁ではなく市役所か」を聞かれたとき、この役割分担を具体的に語れると、制度論の暗記とは違う説得力が出ます。(出典:保健所設置市について|神奈川県

大規模地震への備え

神奈川県の被害想定調査は、県内に影響を与える6つの地震を対象としています

都心南部直下地震、三浦半島断層群の地震、神奈川県西部地震、東海地震、南海トラフ巨大地震、大正型関東地震の6つです。どれが起きるかによって、揺れの強さも被害の広がり方も変わります。

なかでも被害が大きいと見込まれるのが大正型関東地震で、冬の18時に発生した場合、死者19,780人、建物全壊303,300棟、最大避難者数2,365,850人と想定されています。

都心南部直下地震なら、同じ条件で死者1,850人、建物全壊42,920棟、最大避難者数1,064,620人です。

想定する地震によって被害の桁が変わることを踏まえ、市の備えを語るときは想定条件までセットで話しましょう。(出典:神奈川県地震被害想定調査

空き家の増加と移動手段の確保

県は基本構想の骨子で、空き家や空き店舗の増加を「都市のスポンジ化」と呼び、それが地域コミュニティや経済活動の衰退につながると見ています。

25万人規模の市でも、地区によって高齢化や空き家の進み方には差が出ます。県は地域公共交通の課題に対して神奈川版ライドシェアの「かなライド」などを進めており、市の側でも移動手段の確保は生活を支える基盤として扱われます。

地区ごとに事情が違うことを前提に施策を考える姿勢が問われる分野です。市全体の平均値だけを見ていると、困っている地区の状況が見えなくなるという点は、面接で課題を語るときにも意識しておきたいところです。

産業構造の変化と雇用

県内の製造業は従業者数36万人台を抱える大きな雇用の受け皿ですが、県内総生産の4分の3以上は第3次産業が占めています。産業の重心が動くなかで、市内で働く場をどう保ち、どんな産業を育てるかは市の政策課題です。

企業誘致や創業支援、商業地のにぎわいづくりといった分野に関心があるなら、県全体の構造変化を背景として語れると視野の広さが伝わります。県の農業が農家一戸当たり0.84ヘクタールという集約型である点も、この文脈につながります。

市街地に近い農地をどう残すかは、住宅地の広がりと隣り合わせの問題だからです。市の産業政策は工業や商業だけを指すものではない、という理解を持っておきましょう。

市政の方向|県との役割分担と長期の見通し

平塚市の総合計画や最新年度の予算資料は、市公式サイトで現行版を確認してください。年度ごとに更新される部分ですので、記事の記述で済ませず、志望分野に関わる施策を直接読んでおくことをおすすめします。

ここでは、その前提となる市政の枠組みを整理します。

基礎自治体としての持ち場

保健所を市が持つかどうかは、市役所の仕事の幅に直接影響します。

平塚市は保健所設置市ではないため、保健所が担う専門的な業務は県の出先機関が受け持ち、市は市民生活に密着した分野を中心に担当する構図になります。

県と市の役割が線で分かれているからこそ、その境目での連携が実務では重要になるという理解は、面接でそのまま使えます。

市民から見れば、県の事務所が担当する仕事も市役所が担当する仕事も同じ「行政」です。窓口に持ち込まれた相談を、どこにつなげば解決に近づくのかを見立てる力は、こうした市の職員に必要な基礎的な力の一つだといえます。

県の長期構想が置く前提

県の新かながわグランドデザイン基本構想は、神奈川でも人口減少局面に入ったという認識を出発点に置いています。超高齢社会と本格的な人口減少社会の到来が、現実のものとして訪れ始めているという整理です。

市の施策も、この大きな流れのなかにあります。県の構想に一度目を通しておくと、市の取り組みがどんな課題への応答なのかを説明しやすくなります。(参考:新かながわグランドデザイン|神奈川県

POINT|書類選考がある試験は「分野を絞る」が効く

平塚市の通常枠は、第1次が自己アピールシート等による書類選考です。分野を広く並べるより、関心のある一つを選んで、市の現状、市の対応、自分の関わり方の順に書くほうが読み手に届きます。面接ではその書類が土台になります。

悪い例「幅広い分野で市民のために働きたいと考えています」

改善例「平塚市は高齢化率が3割近くまで来ていると知りました。地域の集まりに顔を出しながら、高齢の方が家の近くで相談できる場をつくる仕事に関わりたいと考えています」

あわせて確認したい公式資料

すべてを読む必要はありません。志望動機に関わるものを選び、要点を自分の言葉で説明できるようにしておきましょう。

  • 平塚市職員採用試験の募集案内(最新年度・自分が申し込む枠のもの)
  • 平塚市の総合計画と、最新年度の予算・市政運営に関する資料
  • 関心分野の個別計画(高齢者福祉、防災、都市計画、産業振興など)
  • 平塚市の職員採用サイト(仕事紹介や職員インタビュー)

なお、情報を知っていることと、面接でその情報を使って答えられることは、まったく別の能力です。数字を覚えただけの状態では、深掘りの一言で止まってしまいます。

当研究会では「答えられる形」まで仕上げるためのテキストとして、平塚市役所専用の面接想定問答集をご用意しています。平塚市の採用面接で問われる可能性がある約60問の質問について、「元公務員監修の回答例」「質問の意図」「回答のコツ」「想定される深掘り」などを収録しています。

平塚市役所の想定問答集を見る

第2部|面接対策編

平塚市役所の面接の概要

ここからは、公表されている募集案内と当研究会の分析にもとづいて、試験の形式、質問の全体像、評価の観点を整理します。

平塚市役所の選考の流れ

令和8年度第1回の【通常枠】は、新卒・第二新卒者を対象とした採用選考です。

第1次から第3次までの3段階で、第1次が書類選考、第2次がグループワークと適性検査、第3次が個人面接という構成になっています。

学芸員以外の職種に教養試験や専門試験を課す記載は募集案内にありません

選考の中心は、書類と対人の場に置かれていると読めます。

項目内容(令和8年度第1回・通常枠)
選考の段階第1次から第3次までの3段階
第1次選考書類選考。「提出いただいた自己アピールシート等の内容により、選考します」と案内に記載
第2次選考グループワークと適性検査(学芸員は専門試験も実施)。適性検査は最大2時間程度、会場は市内公共施設
第3次選考個人面接(会場は市内公共施設)
個人面接の回数1回(第3次)
集団形式集団討論の実施記載はなく、第2次のグループワークのみ
申込・提出書類電子申請と自己アピールシートの提出(郵送または持参)の両方が必要
併願早期チャレンジ枠に申し込んだ場合、通常枠へは申し込めない
配点非公表。開示されるのは不合格者の順位のみ
採用予定一般事務20人、土木技師5人、建築技師5人、学芸員(歴史学)1人、学芸員(考古学)1人ほか

上記は令和8年度第1回平塚市職員採用試験【通常枠】の募集案内にもとづく構成です。【早期チャレンジ枠】は別の選考であり、内容も異なります。選考の構成・日程・実施内容は年度によって変わる可能性があるため、受験の際は必ず自分が申し込む枠の最新の募集案内をご確認ください。(出典:令和8年度第1回平塚市職員採用試験(通常枠)募集案内

配点は公表されていないため、面接の比重を数値で示すことはできません。ただ、個人面接が第3次の1回だけという点は準備の設計に関わります。

何度も挽回できる形ではないので、書類の段階から一貫した話の筋を用意しておく必要があります。第2次の適性検査は最大2時間程度と案内されており、会場は市内の公共施設です。

グループワークと合わせて会場で過ごす時間は短くないので、体力と集中の配分も準備のうちに入れておきましょう。また、最終合格者は採用候補者名簿に登載され、その登載期間は全職種3年間とされています。

登載期間に応じて採用予定日を選べる仕組みになっており、卒業や現職の都合と合わせて考えられる余地があります。

平塚市役所が求める人物像

平塚市は、令和8年度第1回【通常枠】の募集案内でも職員採用サイトでも、人物像を項目立てして掲げてはいません。

手がかりは選考の順序のほうにあります。書類で自分を説明させ、グループワークで他者との関わり方を見て、最後の個人面接で掘り下げる。

この並びは、言葉にする力と、人と一緒に物事を進める力を、段階を追って確かめる作りになっています。以下は募集案内の外にある話で、平塚市の置かれた条件から当研究会が引き出した見方になります。

人口25万人規模で、周囲を8つの市町に囲まれた市役所には、市の境の内側だけでは片づかない相談が日常的に持ち込まれます。保健所業務のように県の出先機関と分担している分野もあり、庁内の別の課や外部の団体と話をつけながら前に進める場面が多くなります。

こうした職場では、それぞれの言い分を聞いたうえで、いま動かせる形にまとめ直せる人が重んじられやすいと考えられます。通勤も通院も買い物も市境をまたいで動く地域ですから、市内の統計だけを見ていては住民の暮らしが見えないという事情もあります。

といっても、平塚市向けの人物像を新しく作る作業は要りません。すでに手元にある経験のうち、調整や説明に骨が折れた場面を選び出し、それを言葉にしておくほうが確実です。

グループワークでも、目立とうとするより、話を前に進める役回りを自然に引き受けられるかどうかが見られます。

想定される質問

面接で聞かれることは7つのカテゴリーに分かれる

当研究会では、全国の自治体・官公庁の面接想定問答を分析し、質問を7つのカテゴリーに体系化しています。平塚市の個人面接も、この見取り図に沿って準備すれば大きな抜けは防げます。

カテゴリー代表質問ここで見られていること
① 導入・アイスブレイクまず自己紹介をお願いします用意した原稿の再生になっていないか。話し出しの落ち着き
② 動機・志望公務員を目指したきっかけは何ですか?民間企業でも果たせる動機で終わっていないか
③ 自己理解周囲からはどんな人だと言われますか?自己認識と他者評価のずれを受け止められているか
④ 経験・行動チームで何かを成し遂げた経験を教えてください成果の大きさではなく、自分が担った役割と判断の中身
⑤ 学業・経歴学生時代に力を入れた学びは何ですか?専門外の相手にも伝わる言葉に置き換えられるか
⑥ 適性・将来10年後はどんな職員になっていたいですか?仕事への理解の細かさと、長く働く前提の描き方
⑦ 公共性・社会性行政のニュースで気になったものはありますか?社会の動きへの関心と、自分の意見を簡潔に言えるか

この7カテゴリーは平塚市に限った話ではなく、どの官公庁でも共通です。受験者の多くが準備してくるため、ここだけでは差が出ません。

差がつくのは次の質問です。

合否を分けるのは「平塚市役所ならでは」の質問

「なぜ神奈川県庁ではなく、平塚市役所なのですか?」
「平塚市の魅力と課題を、それぞれ挙げてください」

いずれの質問も、事前に市を見ていなければその場で答えを作ることはできません。

逆に言えば、準備してきた人だけがはっきり差を示せる質問でもあります。

手元に置いておきたい事実と、それを答えに変える道筋を整理しました。

質問テーマ知っておきたい平塚市の事実答え方のヒント
市の規模と位置人口25万5,967人(令和8年1月1日現在の住民基本台帳)で県内19市の6番目。8つの市町と接する規模の数字に、周辺自治体と生活圏が重なるという構造まで添えると、地図で市を見てきたことが伝わります
なぜ県庁ではなく市役所か平塚市は保健所設置市ではなく、市域の保健所業務は県の平塚保健福祉事務所が担当している県と市の分担を具体例で示したうえで、自分は市民に近い側で働きたいという希望に着地させます
年齢構成高齢化率29.2%、75歳以上17.4%。県全体の25.8%、15.4%をいずれも上回る数字を挙げるだけでなく、25万人規模の市でそれが何を意味するかまで踏み込みます
防災県の想定では、大正型関東地震で最大避難者数2,365,850人、都心南部直下地震で1,064,620人(いずれも冬18時の想定)想定条件を添えて話し、市の備えへの理解と、自分が生活者として取る行動を並べます
選考の性格通常枠は書類選考から始まり、グループワークを経て個人面接は1回のみ「書いたことを話せる状態にしてきた」と示せるよう、提出書類の内容と面接の答えをそろえておきます

対応表は全部を使うものではありません。自分の受験区分や関心に引き寄せて2つほど残し、あとは切ってしまってかまいません。

残した2つについて、事実から始めて自分の考えで終わるまでを、声に出して確かめておきましょう。

想定される評価の観点

平塚市は評価項目を公表していないため、ここでは選考の作りから読み取れる観点を当研究会が整理します。土台にあるのはコンピテンシー評価の考え方で、答えの整い方ではなく、実際にどう動いたかと、その行動を再現できるかが見られています。

評価の観点面接でどう確かめられるか準備のポイント
書いたことを自分の言葉で語れるか第1次の自己アピールシートの記載を起点に掘り下げられる提出前にコピーを取り、書いた一文ごとに「なぜそう書いたか」を口頭で答える練習をしておく
人と一緒に物事を進める力第2次のグループワークで、議論への関わり方と役回りが見られる8つの市町と接し、県の出先機関とも分担する市の仕事を思い浮かべ、結論を急がず調整する練習をする
市の現状を踏まえた志望動機個人面接1回で、志望分野の理解の深さまで確かめられる高齢化率29.2%のような平塚市の数字を一つ握り、自分の関心とつなげて話せるようにする

公務員の個人面接では、一つの話題について「そのとき、あなたは具体的に何をしたのですか」と繰り返し掘り下げられます。

平塚市は個人面接が1回である分、限られた時間で細部まで語れるかが結果を左右します。

実体験に根ざした答えを、掘られる前提で用意しておきましょう。

本番までの準備6ステップ

ここまでの内容を、申込から最終選考までの手順に置き換えます。

  1. 最新年度の募集案内で、自分が申し込む枠と職種の選考内容を確認する。平塚市は早期チャレンジ枠と通常枠の併願ができないため、どちらで挑むかを先に決める
  2. これまでの経験を棚卸しする。学業、課外活動、アルバイトのそれぞれについて、語れる具体例を用意する
  3. 自己アピールシートを書き、提出前に必ずコピーを残す。面接はここから掘られる
  4. この記事の第1部に戻り、志望分野と重なる事実を2つか3つ、資料を見ずに説明できるところまで持っていく
  5. 固有質問の対応表から材料を選び、事実から問題意識、やりたいことへと続く一本の話に組み上げる
  6. グループワークを想定して、初対面の相手と議論する練習をする。あわせて、書類に書いた内容を声に出して説明し直す

優先順位に注意

ステップ4と5の自治体研究は、他の受験者と差をつけるための工程です。時間が足りないときは、ステップ2の経験の棚卸しと、それを市の仕事へどうつなぐかという自己分析を先に終わらせてください。自分について語れない状態で市の知識だけを増やしても、評価には結び付きません

なお、面接対策を独学かつ最短ルートで仕上げたい場合は、平塚市役所専用の面接想定問答集を使う選択肢もあります。

平塚市の採用面接で出題が想定される質問について、1問ごとに回答例・質問の意図・NG回答までをわかりやすく解説しているので、面接での受け答えをより具体的にイメージできるようになります。特に試験本番までに時間がない方は、必要に応じてご活用ください。

平塚市役所の想定問答集を見る

さいごに

平塚市の通常枠は、書いたもので絞り、グループワークで関わり方を見て、最後の個人面接で一気に掘り下げる選考です。

挽回の機会が多い形ではないぶん、書類と面接で同じ人物が立ち上がっているかどうかが効いてきます。25万人が暮らし、8つの市町と生活圏が重なるこの市で、自分はどの持ち場に立ちたいのか。

その答えを短く言い切れるところまで、手を動かして詰めていってください。