本記事では、西予市職員採用試験の面接対策で必要な、西予市の特徴・基礎データ・行政課題・重点政策・面接の流れ・想定される質問・評価の観点についてまとめています。試験情報は、令和8年度の西予市職員採用候補者試験のうち、市が構成を公表している第4期(一般行政事務職・初級の社会人枠)を軸にしています。
西予市役所の面接試験では、「なぜ西予市を志望したのか」「市職員として何に取り組みたいのか」「自分の強みや経験を市政でどう活かしたいか」といった、自治体への理解を前提とする質問が想定されます。
西予市は海から高原までを一つの市域に抱えており、地区ごとに事情が大きく異なります。その条件を踏まえて話せるかどうかが、答えの具体性を分けます。
本記事の掲載内容を参考に、自分の強みや関心と西予市政の接点を考え、面接での回答作りに役立ててください。
第1部|自治体研究編
西予市の特徴
本格的な面接対策をはじめる前に、まずは西予市の全体像を把握しておきましょう。(時間のない方はここだけでもチェック)
- 市域全体が四国西予ジオパークの範囲で、標高0メートルのリアス海岸から約1,400メートルのカルスト台地までを含む。約4億年の地質が一つの市の中にある。
- 読みは「せいよし」。東予地域の西条市とは別の市なので、志望先を書き間違えないよう注意したい。
- 人口は3万2,871人(令和8年1月1日現在の住民基本台帳)。
- 面積は514.33平方キロメートルと広く、人口密度は約64人/平方キロメートル。県全体の約225人/平方キロメートルの3割に満たない。
- 接しているのは大洲市・八幡浜市・宇和島市・伊方町・久万高原町・内子町・鬼北町と、高知県檮原町の8市町。県境をまたいで接する市でもある。
- 高齢化率は44.7%、75歳以上は28.1%。県全体(34.2%・20.2%)を10ポイント以上、8ポイント近く上回る。
- 南海トラフ巨大地震では震度7が想定される7市の一つ。三瓶港の最大津波高は8.8メートルと見込まれている。
- 平成30年7月豪雨では市内で直接死5人・関連死1人の犠牲が出て、その後に避難情報の発令基準が見直された。
- 市の花はレンゲソウ、市の木はブナ。市役所は宇和町卯之町に置かれている。
西予市の基礎データ
面接に向けた自治体研究では、厳密な統計値等を大量に暗記する必要はありませんが、「西予市の大体のスケール感」を知っておくことは重要です。
西予市で最初に頭に入れておきたいのは、面積と高齢化率の二つです。この二つが、市政のほとんどの論点につながっています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 総人口 | 32,871人(住民基本台帳・令和8年1月1日現在) |
| 総面積 | 514.33平方キロメートル |
| 人口密度 | 約64人/平方キロメートル(上記の総人口と総面積から算出) |
| 65歳以上人口 | 1万4,689人(高齢化率44.7%、愛媛県34.2%) |
| うち75歳以上人口 | 9,225人(28.1%、愛媛県20.2%) |
| 隣接する市町 | 大洲市、八幡浜市、宇和島市、西宇和郡伊方町、上浮穴郡久万高原町、喜多郡内子町、北宇和郡鬼北町、高知県高岡郡檮原町 |
| 市の花・市の木 | レンゲソウ、ブナ |
総人口と年齢別の人口は、総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」の令和8年1月1日現在の値です。人口密度は、この人口を面積で割って求めました。並べた愛媛県の数値も、同じ調査の県計によります。国勢調査や県の推計人口は基準が異なるため、これらの値と直接つないで増減を語ることはできません。
数字から考えられる市政課題
高齢化率44.7%は、県全体の34.2%を10.5ポイント上回ります。75歳以上に限っても28.1%で、県を7.9ポイント上回ります。
住民のおよそ4割半ばが65歳以上、4人に1人以上が75歳以上という段階に、西予市はすでに入っています。
ここに人口密度約64人/平方キロメートルが重なります。514.33平方キロメートルの市域に3万2,871人が住むということは、集落が広く散らばっているということです。
移動が難しい住民が多く、しかも距離が長くなります。この二つが同時に成り立つ場所では、サービスを届けるという行為そのものにコストがかかります。
西予市の経済・産業
南予の一次産業という土台
愛媛県の資料では、南予の八幡浜・大洲圏域と宇和島圏域が日本一のみかんの産地とされ、たい・はまち・真珠などの養殖業も全国有数の生産量を誇ると説明されています。西予市はその南予にあり、海側では水産業、内陸側では農業と、標高に応じて産業の姿が変わります。(出典:愛媛県の産業の特徴に関する県資料)
一つの市の中に、海の仕事と山の仕事が並んで存在します。産業政策を市全体で一括りにできないことが、西予市役所の仕事の難しさであり面白さでもあります。
志望動機で産業に触れるなら、どの地区のどの産業を思い描いているのかまで踏み込みましょう。
四国西予ジオパークという資源
四国西予ジオパークは、2013年9月24日に日本ジオパークとして認定されました。範囲は西予市の全域で、標高0メートルから約1,400メートルまでの標高差と、約4億年の地質を有しています。
観光資源としての価値はもちろんですが、それ以上に、この市がどういう場所なのかを一言で説明できる枠組みだという点が重要です。(参考:四国西予ジオパーク)
面接で観光を語るときも、名所を並べるより、この地形の成り立ちと暮らしのつながりに触れたほうが伝わります。地質と産業と防災が、同じ地形の上で結ばれているからです。
県全体の観光の動き
令和6年(1月から12月)の愛媛県内の観光客総数は2,304万2千人でしたが、観光消費総額は926億円で、前年の1,054億円から12.1%減っています。来訪者の数が落ちるお金に直結していないという県全体の傾向は、西予市のように滞在型の資源を持つ地域では、むしろ伸びしろとして読むこともできます。(出典:愛媛県観光客数と消費額の調査|令和6年)
西予市の主な行政課題
地形と年齢構成という二つの条件から、西予市の論点は絞り込めます。面接で市の課題を問われたときに使える引き出しとして、次の4つを押さえましょう。
県内でも進んだ段階にある高齢化
高齢化率44.7%、75歳以上28.1%という水準は、県平均を大きく超えています。
県の将来推計では、2020年から2060年にかけて生産年齢人口が73万7,231人から37万3,840人へと49.3%減る一方、65歳以上の減り方は22.0%にとどまる見通しです。
支える側が先に細るという県全体の構図が、西予市では先行して現れています。(出典:愛媛県の将来推計人口|令和5年公表)
広く散らばった市域を、どう回すか
人口密度は約64人/平方キロメートルです。施設を1か所に集めれば効率は上がりますが、その分だけ遠くなる住民が出ます。
学校、診療所、窓口、公共交通。どこに何を残すかという判断が、常に住民の暮らしと直結するのが西予市の条件です。
効率という言葉を使うときは、その裏側で誰が不便になるのかまで考えておきましょう。
海と山、二方向の災害リスク
西予市は、南海トラフ巨大地震で震度7が想定される7市の一つです。三瓶港の最大津波高は8.8メートル、最大津波到達時間は80分、30センチメートルの浸水が始まるまでが51分と見込まれ、市域の浸水面積は350ヘクタールとされています。(出典:愛媛県地震被害想定調査 中間報告|令和7年9月)
同時に、内陸側では豪雨のリスクを抱えます。平成30年7月豪雨では、市内で直接死5人・関連死1人の犠牲が出ました。
海の災害と川の災害の両方に備えなければならない点は、次の章で詳しく扱います。
県全体と同じ、人口減少という前提
愛媛県総合計画は、現状と課題の第一に「人口減少・超少子高齢化は全国より深刻」と掲げ、県人口が昭和60年の153.0万人を境に減り続け、直近5年間の減少率が過去最大の3.64%になったことを記しています。あわせて「増大するリスクに対処する体制づくり」も課題に挙げており、西予市が抱える二つのテーマは、県の課題認識とそのまま重なります。(出典:愛媛県総合計画 未来につなぐえひめチャレンジプラン)
西予市の重点政策|標高差1,400メートルの市域を守る
西予市の防災を一言でまとめるのは難しいところです。海抜0メートルのリアス海岸と、標高1,400メートル近いカルスト台地が、同じ市の中にあるからです。
海側では津波、内陸側では豪雨と、備えるべき災害の種類そのものが地区によって変わります。この二重構造が、市政のいちばん重い課題です。
海側で想定されていること
愛媛県が令和7年9月に公表した地震被害想定調査の中間報告では、宇和海沿岸の市町について、地震の発生後数十分で津波が襲来し、最初に襲来する第1波が最大波になると想定されています。
西予市の三瓶港では、最大津波高8.8メートル、最大津波到達時間80分、30センチメートルの浸水開始まで51分。浸水が始まるまでの51分が、実質的な避難の時間です。
市域の浸水面積は350ヘクタールと見込まれています。
514.33平方キロメートルという市域全体からすれば一部にとどまりますが、その範囲に何があるのかは地区ごとに確かめておく必要があります。
数字の大小だけでなく、どういう地形の上での数字なのかまで見ておきましょう。
山と川で起きたこと
平成30年7月豪雨は、西予市の内陸側に大きな被害をもたらしました。愛媛県が令和5年6月1日時点でまとめた市町別の内訳では、西予市は直接死5人・関連死1人とされています。
県全体では直接死27人・関連死6人の計33人、住家被害は全壊627棟・半壊3,118棟を含む6,663棟でした。(出典:平成30年7月豪雨による愛媛県内の被害状況)
この豪雨では、野村ダムで洪水貯留準備操作により洪水調節容量を350万立方メートルから600万立方メートルまで拡大して防災操作を行いましたが、それでも容量を使い切り、操作規則に基づく異常洪水時防災操作へ移行しました。
国はその後「野村ダム・鹿野川ダムの操作に関わる情報提供等に関する検証等の場」を設けて4回にわたり審議し、平成30年12月のとりまとめに、ダム放流情報を考慮した避難情報の発令基準の見直しと、防災行政無線による緊急放送内容の見直しを、西予市と大洲市の取組として明記しています。(出典:野村ダム・鹿野川ダムの操作に関わる検証等の場 とりまとめ|平成30年12月)
県との役割の分かれ目
愛媛県総合計画も「増大するリスクに対処する体制づくり」を掲げ、南海トラフ地震と激甚化する豪雨災害の両方を課題としています。
ただし県が広域の体制を組む一方で、どの集落の誰にいつ声をかけるかを決めるのは市の仕事です。この役割の分かれ目を自分の言葉で説明できると、なぜ市役所なのかという問いへの答えに芯が通ります。
POINT|「地区によって違う」を具体で語る
西予市について語るとき、市全体をひとまとめにした話は説得力を持ちません。「①どの地区の話か → ②そこで何が起きうるか → ③行政は今どう備えているか → ④自分は何を担いたいか」の順で組むと、調べた内容が生きます。
悪い例「西予市は災害が多いので、防災に取り組みたいです」
改善例「海側では津波が来るまでの時間が1時間を切ると聞きましたし、内陸では平成30年の豪雨で犠牲が出ています。同じ市でも備え方が違うということですので、地区ごとの避難のやり方を住民の方と一緒に確かめていく仕事に関わりたいです」
あわせて確認したい公式資料
下の資料は、頭から順に読むものではありません。自分がどの地区の、どの場面の話をしたいのかを先に決めてしまえば、開くべきものは自然と絞られます。
面接で言えるところまで噛み砕いておけば十分です。
- 西予市職員採用候補者試験の案内(受ける期の最新のもの)と、市の採用情報ページ
- 西予市公式サイトに掲載されている総合計画と、地域防災計画の現行版
- 西予市の最新年度の当初予算と、市長の議会説明に関する資料
- 愛媛県地震被害想定調査と、野村ダム・鹿野川ダムの操作に関わる検証等の場のとりまとめ
なお、情報を知っていることと、面接でその情報を使って答えられることは、まったく別の能力です。数字を覚えただけの状態では、深掘りの一言で止まってしまいます。
当研究会では「答えられる形」まで仕上げるためのテキストとして、西予市役所専用の面接想定問答集をご用意しています。西予市の採用面接で問われる可能性がある約60問の質問について、「元公務員監修の回答例」「質問の意図」「回答のコツ」「想定される深掘り」などを収録しています。
第2部|面接対策編
西予市役所の面接の概要
ここからは、西予市役所の選考がどんな段取りで進み、どんな質問が置かれるのかを、市の公表資料と当研究会の分析に沿ってたどっていきます。
西予市役所の面接の流れ
西予市の採用試験は「西予市職員採用候補者試験」という名称で、令和8年度は第1期から第4期までの複数の期に分けて実施されています。市が試験方法を公表している第4期は、一般行政事務職(初級・社会人枠)が対象で、職務能力試験・職務適応性検査・個人面接試験の3種目という簡潔な構成です。
| 項目 | 内容(令和8年度・第4期・一般行政事務職 初級の社会人枠) |
|---|---|
| 試験の名称 | 西予市職員採用候補者試験。令和8年度は第1期から第4期に分けて実施されています |
| 採用予定数 | 若干名(試験コードO) |
| 試験方法 | 職務能力試験、職務適応性検査、個人面接試験の3種目 |
| 面接の種類 | 個人面接試験。案内に集団面接・集団討論の記載はありません |
| 職務適応性検査の扱い | 採点の対象外とし、個人面接時の補助資料として利用すると注記されています |
| 使用する問題 | 日本人事試験研究センター試験 |
| 申込方法 | 西予市職員採用候補者試験申込Webフォームによる電子申請のみ。郵送や持参は受け付けられません |
| 受験資格の特記 | 高等学校を卒業した者で、民間企業等での職務経験が直近5年中に通算2年以上あること。加えて「採用後において西予市内に居住可能な者」であること |
上記は、西予市が公表した令和8年度第4期(一般行政事務職・初級の社会人枠)の試験案内による内容です。配点、提出書類の名称、求める人物像にあたる文言は、この案内の本文には記載がありません。第1期から第3期までを含め、他の期・他の区分の試験方法や配点は、それぞれの募集期間中に公開される案内でご確認ください。
筆記で何が問われるのか
職務能力試験の出題分野として案内が挙げているのは、地方行政への関心と理解、文章を正確に理解して事務を円滑に遂行する能力、論理的に思考し判断する能力、現状や統計等の資料を分析して課題を発見する能力、そして国内外の社会情勢への理解と、地球環境やICT化といった新たな課題に対応するための基礎知識です。(出典:令和8年度西予市職員採用候補者試験(第4期)案内)
並べてみると、暗記した知識を問う設計ではないことが分かります。資料を読んで課題を見つけるという項目が明示されている以上、面接でも同じ力が確かめられると考えてよさそうです。
第1部で挙げた数字を、自分なりに読んで意味づけておく作業が、そのまま筆記と面接の両方に効いてきます。
「採用しないことがあります」という一文
案内には、受験資格に関して「公務員として必要な学力及び適格性を有する者がいない場合は、採用しないことがあります」という留保が付されています。
採用予定数が若干名であることとあわせて読めば、枠を埋めることを目的とした選考ではないという姿勢が読み取れます。定員があるから誰かは通る、という前提で臨むべき試験ではありません。
西予市役所が求める人物像
令和8年度第4期の試験案内の本文には、求める人物像として定型化された文言は置かれていません。受ける期によって案内の記載は変わりますので、募集期間中に公開される案内で最新の内容を確認してください。
公表文言がない場合でも、選考の組み立てそのものが手がかりになります。
面接は個人面接1種目、そこに職務適応性検査の結果が補助資料として持ち込まれ、受験資格には市内に居住できることが含まれます。
この3点を並べると、市が何を確かめようとしているかは、ある程度まで見えてきます。
想定される質問
面接で聞かれることは7つのカテゴリーに分かれる
当研究会では、全国の自治体・官公庁の面接想定問答を分析し、聞かれる質問を7つのカテゴリーに体系化しています。西予市の面接も、この見取り図の上で準備すれば、基本的な抜け漏れは防げます。
| カテゴリー | 代表質問 | ここで見られていること |
|---|---|---|
| ① 導入・アイスブレイク | 今朝は何時に起きましたか? | 答えの中身ではなく、構えの取れ方。最初の数十秒でつくられる空気 |
| ② 動機・志望 | 公務員という働き方の、どこに惹かれましたか? | 職業観が、自分の生活実感から出ているかどうか |
| ③ 自己理解 | 苦手だと感じるタイプの人はいますか? | 自分の傾向を認めたうえで、実際にどう折り合ってきたか |
| ④ 経験・行動 | 一人でやり切った経験と、人を巻き込んだ経験を教えてください | 役割の使い分けと、そのときどきの判断の理由 |
| ⑤ 学業・経歴 | これまでの経験で、市の仕事に活きると思うものは何ですか? | 職務経験や学びを、行政の仕事の言葉で説明できるか |
| ⑥ 適性・将来 | 広い市域を回る仕事もありますが、抵抗はありませんか? | 現場に出ることへの構えと、移動を含めた働き方の現実感 |
| ⑦ 公共性・社会性 | 今住んでいる地域で、困っていることはありますか? | 生活者としての観察眼と、それを言葉にする力 |
7分野を一通り埋めれば、面接の準備としては形になります。ただ、そこまでは他の受験者も来ています。
西予市の面接で違いが出るのは、この先に挙げる、市の地形と災害の経緯を知らなければ答えようのない質問のほうです。
合否を分けるのは「西予市役所ならでは」の質問
地区ごとに事情が違う西予市では、この2問に一般論で答えるとすぐに底が見えます。逆に、海側と内陸側で条件がどう変わるかを一つ挙げられるだけで、話は他の受験者と別のところへ進みます。
こうした質問に答えるための「西予市の事実」を、面接で使いやすいものに絞り、答え方とセットで整理しました。
| 質問テーマ | 知っておきたい西予市の事実 | 答え方のヒント |
|---|---|---|
| 市域の形 | 四国西予ジオパークは市の全域が範囲で、標高0メートルのリアス海岸から約1,400メートルのカルスト台地まで、約4億年の地質を含む | 観光資源としてだけでなく、地区ごとに条件が違う行政の前提として語ります |
| 二方向の災害 | 三瓶港の想定最大津波高8.8メートル、到達80分、30センチメートル浸水開始51分。平成30年7月豪雨では直接死5人・関連死1人 | 海側と内陸側で備えの中身が違うことを示し、どちらか一方の話に寄せません |
| 高齢化の進み方 | 高齢化率44.7%、75歳以上28.1%。県全体の34.2%・20.2%を大きく上回る | 県内でも進んだ段階にあると押さえ、移動と見守りという具体の場面へ落とします |
| なぜ県庁ではなく市役所か | 令和8年度は第1期から第4期まで分けて募集。第4期の採用予定は若干名 | 採用の規模と、地区ごとに違う現場へ直接関わる仕事であることを結び付けます |
| 受験資格の条件 | 受験資格に「採用後において西予市内に居住可能な者」が含まれている | 住むことを前提とした働き方をどう受け止めているかを、生活の言葉で答えます |
使い方のコツは、5つ全部を覚えることではありません。自分の志望分野に近いテーマを1〜2つ選び、「事実 → 自分の問題意識 → 市職員としてやりたいこと」という一続きの話に編んでおくことです。
想定される評価の観点
面接は、選考の設計に照らして「これまでに実際どう行動してきたか」を確かめる場です。いわゆるコンピテンシー評価が基本にあり、答えの美しさではなく、経験の中身と行動の再現性が見られています。
| 評価の観点 | 面接でどう確かめられるか | 準備のポイント |
|---|---|---|
| 資料から課題を見つける力 | 数字や状況を示され、そこから何を読み取るかを問われる場面 | 第1部の数字を一つ選び、気づいたことを30秒で口に出す練習をしておく |
| 一度の面接で通る一貫性 | 個人面接1種目に、検査の結果が補助資料として持ち込まれる | 自分の行動の理由を、どの角度から聞かれても同じ筋で答えが通るように整理する |
| この土地で暮らす前提の受け止め | 市内に居住できることが受験資格に含まれている点への向き合い方 | 住む場所を含めた働き方について、自分なりの見通しを言葉にしておく |
令和8年度の受験資格には「採用後において西予市内に居住可能な者」という条件が入っています。なぜ住むことまで求めるのか。
当研究会の答えは、西予市役所の仕事が平日の昼間だけで完結しないからだ、というものです。
514平方キロメートルに散らばる集落を相手にする以上、地区の会合も、災害時の初動も、そこに住んでいる職員が担う場面が出てきます。
そうなると、面接で確かめたくなるのは能力の高さだけではありません。知らない土地の仕事を前にして、まず地元の人に聞けるか。
聞いたことを持ち帰って形にできるか。この順番を自分の経験で語れる人が評価されやすい、と当研究会はみています。
西予市の場合、その相手が海側の集落なのか内陸の集落なのかで、話の中身がまったく変わります。地区ごとに違うという前提を最初から持っている人は、それだけで話が具体的になります。
集落ごとに顔ぶれが決まっている地域では、役所の対応は担当者の名前と結び付いて記憶されます。丁寧さが事務の正確さと同じ重みを持つ職場だと考えておくと、面接での言葉選びも変わってきます。
決定的なのは、第4期の面接が個人面接の1種目だけだという点です。しかも検査の結果が手元にある状態で話を聞かれます。
用意した答えを覚えて臨むより、どこから聞かれても同じ筋で答えが通るように、自分の行動の理由を整理しておくほうが、この形式には合っています。
なお、公務員の個人面接では、ひとつの話題に対して「そのとき、あなたは具体的に何をしたのですか」と2回、3回と深掘りされることが多いです。自分の言葉で細部まで語れる実体験に根ざした答えを事前に用意しておきましょう。
本番までの準備6ステップ
ここまでの内容を、準備の手順に落とし込みます。
- 受ける期の試験案内を読み、試験方法・受験資格・申込Webフォームの入力項目を確認する。電子申請のみである点にも注意する
- これまでの経験を棚卸しする。学業・職務経験・地域での活動から、話せる具体例を1つずつ用意する
- 7カテゴリーの代表質問に、それぞれ一言メモで答えを作る
- この記事の第1部と重点政策の章を読み返し、地形と年齢構成、海側と内陸側の災害から、志望分野に近い事実を2つか3つ選んで自分の言葉に直す
- 対応表から固有質問の材料を選び、知った事実、そこで感じた疑問、西予市でやってみたいことの順に、切れ目なく話せるようにする
- 声に出して練習する。個人面接が1回である前提で、同じ話を別の角度から掘られたときに筋が変わらないかを確かめる
優先順位に注意
ステップ4と5の自治体研究は、あくまで他の受験生と差をつけるための工程です。余裕がないときは、ステップ2で整理した経験を、西予市役所のどの仕事に重ねられるかまで考えておくほうが先です。自分のことを語れない状態で市の知識だけを増やしても、面接の評価にはつながりません。
なお、面接対策を独学かつ最短ルートで仕上げたい場合は、西予市役所専用の面接想定問答集を使う選択肢もあります。
西予市の採用面接で出題が想定される質問について、1問ごとに回答例・質問の意図・NG回答までをわかりやすく解説しているので、面接での受け答えをより具体的にイメージできるようになります。特に試験本番までに時間がない方は、必要に応じてご活用ください。
さいごに
令和8年度の第4期を例にとれば、西予市の選考は職務能力試験・職務適応性検査・個人面接試験の3種目で、面接は1回です。採点されない検査の結果が、その1回の面接に持ち込まれます。
つまり、短い時間で人物の芯を確かめにくる設計だということです。
標高0メートルの海岸から1,400メートル近い高原までを一つの市域に抱え、津波と豪雨の両方に備えながら、住民の4割半ばが65歳以上になったまち。
その中で自分に何ができるのかを、地区の違いまで見据えて言葉にする準備を、本番までの時間で進めていってください。