本記事では、泉大津市職員採用試験の面接対策で必要な、泉大津市の特徴・基礎データ・行政課題・重点政策・面接の流れ・想定される質問・評価の観点についてまとめています。

泉大津市役所の面接試験では、「なぜ泉大津市を志望したのか」「市職員として何に取り組みたいのか」「自分の強みや経験を市政でどう活かしたいか」といった、市の姿を具体的に知らないと答えの輪郭がぼやける質問が想定されます。

令和9年4月採用の試験では第2次試験に集団討議面接と個人面接、第3次試験に個人面接が置かれており、同じ志望動機を角度を変えて何度も確かめられる構成です。

産業・人口・防災の実像をつかんだうえで、自分の経験のどこが泉大津市の仕事に接続するのかを、順を追って言葉にしていきましょう。

第1部|自治体研究編

泉大津市の特徴

本格的な面接対策をはじめる前に、まずは泉大津市の全体像を把握しておきましょう。(時間のない方はここだけでもチェック)

  • 国内で生産されている毛布の約90%を担う「日本一の毛布のまち」。明治20年に泉大津の地で、日本で初めて毛布が製造された。
  • 日本での毛布生誕130年を記念し、平成29年に「毛布の日」が制定されている。
  • 市域は14.33平方キロメートル。当研究会が整理した基礎データで大阪府内の33市を比べると、6番目に小さい市域にあたる。
  • 接しているのは高石市、和泉市、泉北郡忠岡町の3団体のみ。市役所は東雲町に置かれている。
  • 住民基本台帳による人口は7万2,363人(令和8年1月1日現在)。狭い市域に人口が集まり、人口密度は1平方キロメートルあたり約5,050人になる。
  • 高齢化率は26.4%、75歳以上の割合は15.9%(同日現在)。大阪府全体の26.8%・16.4%と、ほぼ同じ水準で並んでいる。
  • 市の花はサツキ、市の木はクスノキ。
  • 令和9年4月採用の職員採用試験は、泉大津市職員任用委員会が実施する三段階選抜。7つの職種で合計27名の採用が予定されている。

泉大津市の基礎データ

面接に向けた自治体研究では、厳密な統計値等を大量に暗記する必要はありませんが、泉大津市がどれくらいの規模の市なのかを言えるようにしておくことは重要です。

次の表は、人口と年齢構成、市域の広さ、周りとの接し方、そして採用の規模という、面接で口にする機会の多い項目に絞ってまとめたものです。

項目内容
総人口72,363人(住民基本台帳・令和8年1月1日現在)
65歳以上人口1万9,098人(26.4%)
うち75歳以上人口1万1,481人(15.9%)
総面積14.33平方キロメートル(大阪府内33市のうち6番目に小さい)
人口密度5,050人/平方キロメートル(上記の総人口と総面積から算出)
接する自治体高石市、和泉市、泉北郡忠岡町
市の花・市の木サツキ・クスノキ
採用予定人員(令和9年4月採用)上級事務職A6名、上級事務職B6名、保育士5名、上級土木職3名、上級建築職3名、保健師3名、学芸員1名

人口・年齢別人口は総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」令和8年1月1日現在の値です。人口密度は同じ人口を面積で除して当研究会が算出しました。面積・接する自治体・市の花木は当研究会が整理した基礎データによります。採用予定人員は令和9年4月採用の募集要領によります。大阪府全体で使われる国勢調査の数値とは調査の系列が異なるため、本記事では系列をまたいだ比較はしていません。

数字から考えられる市政課題

高齢化率26.4%という値だけを見ると、大阪府全体の26.8%とほぼ変わりません。目を引くのはその内訳です。

65歳以上1万9,098人のうち75歳以上が1万1,481人で、高齢の市民の6割が75歳以上という構成になっています。介護や見守り、通院の足といった支援の必要度が高い層が、すでに厚みを持っているということです。(参考:大阪府人口ビジョン|平成28年)

もうひとつの特徴が、14.33平方キロメートルという市域に7万人あまりが暮らす密度の高さです。移動の距離が短いことは、支援を届けるうえでは有利に働きます。

たとえば面接では、次のように数字と暮らしの話をつなげられます。

「泉大津市は7万人あまりの方が、14平方キロほどの市域に暮らしていると知りました。高齢化率は3割弱で大阪府の平均とほぼ同じですけれども、そのうち6割近くが75歳以上の方だと聞いています。距離が近いという条件を生かして、支援が必要になる前に声をかけられる仕組みづくりに関わりたいと考えています」

泉大津市の経済・産業

「日本一の毛布のまち」という看板

泉大津市の産業を語るとき、外せないのが毛布です。国内で生産されている毛布の約90%が泉大津市で生産されています。

明治20年にこの地で日本初の毛布が製造され、日本での毛布生誕130年にあたる平成29年には「毛布の日」が制定されました。ひとつの産品で国内生産の大半を占める産地が、市の名前と一体で語られている状態です。

面接で「泉大津市の魅力」を問われたとき、この産地の存在に触れない答えは考えにくいでしょう。(出典:日本一の毛布のまち|泉大津市)

ただし、産地の紹介で止めると話が観光案内になります。産地としての強みを次の世代へどう引き継ぐかという問いに置き換えると、産業振興・雇用・シティプロモーションのどの分野を志望していても、自分の言葉で続きを話せるようになります。

大阪府のものづくりの中での位置

令和3年経済センサス活動調査によると、大阪の製造業は事業所数1万4,412事業所(前回調査比10.7%減)、従業者数41万7,816人(同1.8%減)、製造品出荷額等16兆9,758億円(同1.7%増)でした。

事業所の数が1割以上減る一方で出荷額は増えており、担い手の数と生産の規模が逆方向に動いています。地場産業の振興を語るなら、事業者数を維持する話と、1事業所あたりの力を高める話は別物だと押さえておくと、議論が雑になりません。(出典:大阪府 製造業の概況(経済センサス)|令和3年)

広域の人の流れが変わる時期

大阪府全体では、人の動きが大きく動く時期に入っています。2025年大阪・関西万博は2025年4月13日から10月13日までの184日間開催され、総入場者数は2,901万7,924人にのぼりました。

大阪都心と関西国際空港を結ぶなにわ筋線も、総事業費約3,300億円で2031年春の開業を目標に整備が進んでいます。いずれも泉大津市が直接手がける事業ではありませんが、府南部の市として、来訪者や通勤の流れが変わる前提でまちづくりを考える局面にあることは押さえておきましょう。(参考:なにわ筋線について|大阪府都市交通課)

泉大津市の主な行政課題

ここまでの数字と産業の姿を踏まえると、泉大津市が向き合っている論点が見えてきます。面接で「市の課題」を聞かれたときの引き出しとして、次の5つを押さえておきましょう。

75歳以上に厚みのある高齢化

高齢化率そのものは大阪府平均並みでも、75歳以上の割合が15.9%(令和8年1月1日現在)に達している点は重く見ておく必要があります。

大阪府人口ビジョン(平成28年3月策定)は、府全体で高齢化率が2040年に35.9%まで上がり、生産年齢人口の割合は2010年の64.4%から2040年には54.5%まで下がると見込んでいます。支える側が薄くなる前提で、支援の仕組みをどう組み替えるかが問われます。

限られた市域で都市基盤を保つ

14.33平方キロメートルという市域は、大阪府内の33市の中で6番目に小さい規模です。

距離が近いことは行政サービスを届けるうえでの強みですが、道路・上下水道・公共施設が近接して配置されている分、更新や再編の判断が一度に重なりやすくなります。新しい施設を増やす発想ではなく、いまあるものをどう組み替えるかという発想で話せると、財政の話題にも耐えられます。

大規模地震への備え

大阪府が公表する南海トラフ巨大地震の府域最大被害想定(平成26年1月とりまとめ)は、震度5弱から6強、死者13万4千人、建物全壊17万9千棟、避難所生活者191万5千人、水道断水832万人、経済被害28.8兆円という規模です。

加えて、豊中市から大阪市を経て岸和田市に至る長さ約42キロメートルの上町断層帯では、マグニチュード7.5程度の地震が想定され、30年以内の発生確率は2から3%と、国内の主な活断層の中では高いグループに属します。府域では平成24年から大阪880万人訓練が続いており、防災を語るときはこの規模感を前提にしましょう。(出典:南海トラフ巨大地震の被害想定(大阪府)|平成26年/上町断層帯の長期評価|地震調査研究推進本部)

地場産業の担い手をどうつなぐか

毛布という産地を抱えていることは、他の市にはない材料であると同時に、守り方を考え続けなければならない資産でもあります。

大阪府全体で製造業の事業所数が前回調査比10.7%減となっている状況を重ねると、産地の維持は「宣伝する」だけでは足りず、事業承継や販路、人材の確保まで含めた話になります。産業振興を志望分野に挙げるなら、ここまで踏み込んでおきたいところです。

近隣と分け合う行政運営

泉大津市消防本部は、令和6年4月から堺市消防局とはしご自動車の共同運用を行っています。専用の車両を単独で抱え込まず、隣接する大都市と分担する形です。

小さな市が行政サービスの水準を保つうえで、広域での分担は選択肢ではなく前提になりつつあります。「泉大津市だけでできること」と「近隣と組むからできること」を切り分けて話せると、市政への理解の深さが伝わります。(出典:消防の広域化・共同運用の状況(大阪府)|令和8年)

泉大津市の重点政策|泉大津市の計画をどう読むか

泉大津市の政策を調べようとすると、どの資料から手をつけるべきか迷うはずです。ここでは、市が対外的に前へ出している言葉から入る道を勧めます。

組織の中でどう位置づけられた計画かを追う前に、市が自分をどう名乗っているかを知るほうが、志望動機は早く形になるからです。

その意味で象徴的なのが、市が自ら「日本一の毛布のまち」と名乗り、市の公式サイトに専用のページを設けていることです。

産業の看板を市の名前と一体で掲げている市は、産業を経済政策の一分野としてではなく、まちの自己紹介そのものとして扱っています。関心のある分野が福祉でも防災でも、この自己紹介と自分の志望をどこで結ぶかを一度考えておくと、話に芯が通ります。

志望分野の絞り込み方

関心分野を一つか二つ選び、「①何が課題か → ②市はどんな状態を目指すか → ③現在の事業 → ④市だからこそ担える役割 → ⑤自分の経験・強みをどう生かすか」の順で調べましょう。泉大津市の場合、④は組織の規模が小さいことの裏返しとして、一人の職員が最初の相談から仕上げまで見届けられる場面に現れます。

POINT|計画の名称を暗記しなくてよい

大切なのは、事業名を言えることではなく、自分の関心と泉大津市の事情がどこで重なるかを説明できることです。

悪い例「毛布のまちである泉大津市で、地域の産業を盛り上げる仕事がしたいです」

改善例「まずは窓口や事務の担当として、市民の方の相談を受けるところから始めたいです。その上で、泉大津市は国内の毛布のほとんどを作ってきた産地だと知りましたので、その技術を次の世代に引き継ぐために、市として何ができるかを考える仕事に関わってみたいです」

あわせて確認したい公式資料

第2次試験に集団討議面接がある以上、読んだ内容をその場で短く言い切れるかどうかが効いてきます。次の順で開き、それぞれ数行で説明できる状態にしておきましょう。

  • 令和9年4月採用の泉大津市職員採用試験の募集要領(受験する職種のもの)
  • 泉大津市のインターネット申請のエントリーフォーム(質問6問の設問文)
  • 泉大津市の総合計画と、関心のある分野の個別計画(市公式サイトの最新版)
  • 「日本一の毛布のまち」に関する市の紹介ページ

なお、情報を知っていることと、面接でその情報を使って答えられることは、まったく別の能力です。数字を覚えただけの状態では、深掘りの一言で止まってしまいます。

当研究会では「答えられる形」まで仕上げるためのテキストとして、泉大津市役所専用の面接想定問答集をご用意しています。泉大津市の採用面接で問われる可能性がある質問について、「元公務員監修の回答例」「質問の意図」「回答のコツ」「想定される深掘り」などを収録しています。

泉大津市役所の想定問答集を見る

第2部|面接対策編

泉大津市役所の面接の概要

ここからは、令和9年4月採用の募集要領で公表されている試験の形式と流れ、質問の全体像、合否を分ける質問への備え方を、公式資料と当研究会の分析にもとづいて整理していきます。

泉大津市役所の面接の流れ

泉大津市の採用試験は、泉大津市職員任用委員会が実施する三段階選抜です。第1次試験は能力適性検査SCOA(基礎能力検査60分・性格検査35分の計95分)が共通の科目で、上級土木職・上級建築職・保健師・学芸員はこれに専門試験が加わります。

注目したいのは上級事務職A・Bと保育士で、この3職種はWEBで「エントリー動画」を提出します。募集要領には第1次試験の合否は基礎能力検査およびエントリー動画にて判定しますと明記され、動画の得点が著しく低いときは総得点が合格基準点に達していても不合格になるとされています。

項目内容(令和9年4月採用)
試験の段階第1次試験・第2次試験・第3次試験の三段階。実施主体は泉大津市職員任用委員会
第1次試験(共通)能力適性検査SCOA(基礎能力検査60分・性格検査35分の計95分)
第1次試験(職種別の追加)上級土木職・上級建築職は専門試験120分、保健師・学芸員は専門試験90分。上級事務職A・Bと保育士はWEBによるエントリー動画
第2次試験上級事務職A・B、上級土木職、上級建築職、保健師、学芸員は集団討議面接と個人面接。保育士は集団討議面接と面接技能(面接および手遊び、読み聞かせ、ピアノ弾き歌いのうち当日面接官が指定するもの)
第3次試験全職種とも個人面接。当日に最終学校卒業(見込み)証明書を提出(写し不可)
配点募集要領に各試験・各科目の配点および人物試験の比重の記載はありません。合否は「それぞれの試験成績上位者を合格者とします」と示されています
提出書類インターネット申請のエントリーフォーム(質問6問)。学歴は最終学歴から中学校卒業まで遡って入力し、職歴がある場合は正職員としての勤務経歴を5つまで入力
論文・作文募集要領に論文試験・作文試験の記載はありません

三段階のうち二段階が面接という構成であり、しかも集団討議面接と個人面接を別々の段階で受ける形になっています。集団討議では議論への入り方や他の受験者の意見の受け止め方が、個人面接では経験の中身と志望の一貫性が確かめられるのが一般的です。

さらに募集要領には、採用予定人員に達しない場合でも任用委員会が採用基準に満たないと判断すれば合格者としないことがあると記されています。定員を埋めることより基準を守ることが優先される試験だと理解しておきましょう。(出典:泉大津市職員採用試験募集要領|令和9年4月採用)

上記の試験構成は、泉大津市の令和9年4月採用の募集要領にもとづくものです。配点は公表されていません。試験の構成・日程等は年度や受験区分によって異なる可能性がありますので、受験の際は必ずご自身の職種の最新の募集要領でご確認ください。

泉大津市役所が求める人物像

泉大津市の令和9年4月採用の募集要領と職員採用試験の案内ページの本文には、「求める職員像」にあたる定型の項目が置かれていません。そのかわり、市が何を確かめたいかが色濃く出ているのが、申込時に入力するエントリーフォームの設問です。

全6問のうち、700字程度で書かせる設問が3つあります。泉大津市の業務内容の何に興味を持ち、どのような仕事に取り組んでみたいか。

今までで最も力を入れて取り組んだことと、その理由。そして、今までの経験の中でした最も大きな失敗と、そのことについて考えたことです。(出典:泉大津市職員採用試験エントリーフォーム|令和9年4月採用)

3問のうち1問が失敗に充てられているという配分から、うまくいった話だけでなく、うまくいかなかった経験をどう受け止めたかまで見ようとしている設計だと読み取れます。なぜ700字を3問も書かせるのか。

その理由は要領のどこにも書かれていません。採用に携わってきた側から見た事情を、ひとつ添えておきます。

上級事務職A・Bを合わせて12名、7職種を合わせても27名という採用の規模では、一つの係に同期が何人も並ぶ状態にはなりません。担当が細かく分かれた大都市の役所と比べれば、一人の職員が受け持つ範囲は自然と広くなります。

前例の乏しい相談を持ち込まれたときに、資料を当たり、先輩に確かめながら答えの形を作れるか。この素地が重く問われやすいのは、そうした事情からです。

失敗を1問使って書かせるのは、そこを確かめるのに向いた設問だといえます。書き上げた700字を読み返し、どの経験がどの設問に効いているのかを自分で説明できるところまで持っていってください。

記述量の多い泉大津市のエントリーフォームでは、その一手間がそのまま面接の答えになります。

想定される質問

面接で聞かれることは7つのカテゴリーに分かれる

当研究会では、全国の自治体・官公庁の面接想定問答を分析し、聞かれる質問を7つのカテゴリーに体系化しています。泉大津市の面接も、この見取り図の上で準備すれば、基本的な抜け漏れは防げます。

カテゴリー代表質問ここで見られていること
① 導入・アイスブレイクここまでの道のりはいかがでしたか?個人面接が2段階ある試験で、初対面の相手にどんな表情と声量で応じるか
② 動機・志望なぜ泉大津市を志望するのですか?エントリーフォームに700字で書いた志望の中身が、口頭でも同じ筋で語れるか
③ 自己理解あなたの長所と短所を教えてください申込時に300字で書いた自己認識と、面接での説明がずれていないか
④ 経験・行動これまでで最も大きな失敗と、そこで考えたことを教えてください失敗を隠さずに扱えるか。責任の所在をどこに置いて話すか
⑤ 学業・経歴学生時代に力を入れて取り組んだことを説明してください専門外の面接官にも伝わる言葉に置き換える力
⑥ 適性・将来入庁後、どのような仕事に取り組んでみたいですか?27名規模の採用で幅広い配属がありうる前提を理解しているか
⑦ 公共性・社会性最近気になった行政に関するニュースはありますか?集団討議面接でも試される、短くまとめて話す習慣があるか

この表に並ぶ質問は、どの自治体を受けても形を変えて出てきます。裏を返せば、受験者全員が手当てしてくる領域であり、ここだけで抜け出すのは難しいということです。

泉大津市の選考で違いが出るのは、次に挙げる市そのものへの問いです。

合否を分けるのは「泉大津市役所ならでは」の質問

「なぜ大阪府庁ではなく、泉大津市役所を志望するのですか?」
「泉大津市の魅力と課題を、それぞれ挙げてください」

どちらも、市の現状を知らなければその場で組み立てようがない質問です。逆に言えば、材料を持っている受験者とそうでない受験者の差が、そのまま答えの厚みに出る質問でもあります。

集団討議面接を経て個人面接へ進む泉大津市の試験では、同じテーマに何度も戻ってくる可能性があります。答え方とセットで、使いやすい事実を整理しました。

質問テーマ知っておきたい泉大津市の事実答え方のヒント
市の顔になる産業国内で生産されている毛布の約90%が泉大津市で生産されている。明治20年に日本初の毛布が製造され、平成29年に「毛布の日」が制定された産地の紹介で終えず、技術を引き継ぐ側に市がどう関われるかまで自分の考えを添えます
人口と年齢構成人口7万2,363人(令和8年1月1日現在)、高齢化率26.4%。65歳以上のうち75歳以上が1万1,481人で6割を占める高齢化率の高低より、75歳以上に厚みがあるという内訳に注目していることを示します
市域の広さ面積14.33平方キロメートルで、大阪府内の33市のうち6番目に小さい。接するのは高石市、和泉市、泉北郡忠岡町の3団体距離の近さを行政サービスの届けやすさとして読み替え、自分がやりたい仕事に結び付けます
防災大阪府の南海トラフ巨大地震の府域最大被害想定は死者13万4千人、避難所生活者191万5千人。上町断層帯は30年以内の発生確率2から3%被害の数字を並べるのではなく、府域の想定を踏まえて市民として何を備えるかまで話します
広域での分担令和6年4月から堺市消防局とはしご自動車の共同運用を実施している単独で抱えない運営を前向きに評価したうえで、住民から見た利点を自分の言葉で説明します

使い方のコツは、5つ全部を覚えることではありません。自分の志望分野に近いテーマを1〜2つ選び、「事実 → 自分の問題意識 → 市職員としてやりたいこと」という一続きの話に編んでおくことです。

想定される評価の観点

泉大津市は求める職員像を公表していないため、評価の観点は選考の組み立て方から逆算するのが確実です。700字を3問書かせるエントリーフォーム、第2次試験の集団討議面接、第2次と第3次に置かれた2回の個人面接。

この並びから読み取れるものを3つに整理しました。いわゆるコンピテンシー評価が基本にあり、答えの美しさではなく、経験の中身と行動の再現性が見られています。

評価の観点面接でどう確かめられるか準備のポイント
書いたことを話せる一貫性エントリーフォームの700字と、個人面接での説明が同じ筋になっているか提出した文章を印刷して読み返し、各段落を口頭で30秒に要約する練習をしておく
議論の場での振る舞い集団討議面接で、自分の主張と他の受験者の意見をどう扱うか結論を先に置いて理由を続ける話し方を、時間を計って身につけておく
失敗との向き合い方最も大きな失敗を問う設問に対し、原因の分析と、その後の行動まで語れるか取り繕わずに事実を述べたうえで、次に同じ場面が来たらどうするかを一言で言えるようにしておく

なお、公務員の個人面接では、ひとつの話題に対して「そのとき、あなたは具体的に何をしたのですか」と2回、3回と深掘りされることが多いです。

泉大津市は第2次と第3次で個人面接が続く分、この傾向は強く出ます。自分の言葉で細部まで語れる実体験に根ざした答えを事前に用意しておきましょう。

本番までの準備6ステップ

ここまでの内容を、準備の手順に落とし込みます。

  1. 受験する職種の募集要領を読み、三段階の構成と、自分の職種にエントリー動画や専門試験があるかを確認する
  2. 高校・大学生活の経験を棚卸しする。学業・課外活動・アルバイトから、話せる具体例を1つずつ用意する
  3. エントリーフォームの6問に、実際に字数どおり書いてみる。特に700字の3問は、面接での発言と食い違わないように内容を確定させる
  4. 7カテゴリーの代表質問に、それぞれ一言メモで答えを作る
  5. この記事の第1部を読み返し、毛布の産地・人口構成・防災の3点について、泉大津市の事実を自分の言葉で説明できるようにする
  6. 集団討議面接を想定して、結論を先に述べる話し方を声に出して練習し、答えるたびに「ここを掘られたら何と返すか」を書き足していく

優先順位に注意

ステップ5の自治体研究は、他の受験生と差をつけるための工程です。時間がない場合は、ステップ2の経験の棚卸しと、ステップ3のエントリーフォームの記述を先に固めてください。自分のことを語れない状態で市の知識だけを増やしても、面接の評価にはつながりません。

なお、面接対策を独学かつ最短ルートで仕上げたい場合は、泉大津市役所専用の面接想定問答集を使う選択肢もあります。

泉大津市の採用面接で出題が想定される質問について、1問ごとに回答例・質問の意図・NG回答までをわかりやすく解説しているので、面接での受け答えをより具体的にイメージできるようになります。特に試験本番までに時間がない方は、必要に応じてご活用ください。

泉大津市役所の想定問答集を見る

さいごに

令和9年4月採用の泉大津市の試験は、申込時に700字を3問書き、第2次試験で集団討議面接と個人面接、第3次試験でもう一度個人面接という道のりです。

配点は公表されていませんが、これだけ書かせて、これだけ話させる設計そのものが、市が何を見たいかを語っています。国内の毛布のほとんどを生み出してきたまちで、75歳以上に厚みのある人口構成をどう支えるのか。

書いた言葉と話す言葉が同じ人物のものだと伝わるところまで、手を動かして準備を進めてください。