本記事では、守口市職員採用試験の面接対策で必要な、守口市の特徴・基礎データ・行政課題・重点政策・面接の流れ・想定される質問・評価の観点についてまとめています。試験に関する記述は、令和8年度に実施される事務職員(令和9年4月採用)の試験要項にもとづいています。

守口市役所の面接試験では、「なぜ守口市を志望したのか」「市職員として何に取り組みたいのか」「自分の強みや経験を市政でどう活かしたいか」といった、自治体への理解を前提とする質問が想定されます。守口市の事務職員試験は4段階で、そのうち2回が個人面接です。筆記の教養試験が課されないぶん、人となりと考え方を語る時間の比重が大きい試験だといえます。

本記事の掲載内容を参考に、自分の強みや関心と守口市政の接点を考え、面接での回答作りに役立ててください。

第1部|自治体研究編

守口市の特徴

本格的な面接対策をはじめる前に、まずは守口市の全体像を把握しておきましょう。(時間のない方はここだけでもチェック)

  • 大阪市の東に接し、面積12.71km²という狭い市域に約14万人が暮らすまち。
  • 大阪市・門真市・寝屋川市・摂津市の4市と接する。摂津市とは淀川を挟んで向かい合う。
  • 京阪本線と大阪メトロ谷町線が市内を走り、市役所へは京阪守口市駅から徒歩5分、谷町線守口駅から徒歩3分。鉄道でたどり着ける位置に市の中枢がある。
  • 高齢化率は28.0%(令和8年1月1日現在)で、大阪府全体の26.8%を上回る。75歳以上の割合も17.8%と、府の16.4%より高い。
  • 大阪府が「地震時等に著しく危険な密集市街地」を抱える市として挙げてきた7市のひとつ(大阪市・堺市・豊中市・守口市・門真市・寝屋川市・東大阪市)。
  • 消防は市単独ではなく、門真市とともに設ける一部事務組合守口市門真市消防組合(昭和23年3月設立)が担っている。
  • 市の事務職員は、市長部局のほか教育委員会や水道局等で一般行政事務に従事する。
  • 市の花はサツキ、市の木はクスノキ。

守口市の基礎データ

面接に向けた自治体研究では、厳密な統計値等を大量に暗記する必要はありませんが、「守口市の大体のスケール感」を知っておくことは重要です。

守口市を数字で捉えるなら、まずは面積の小ささと、そこに対する人口の多さを並べてみてください。その上に高齢化の水準を重ねると、この市の行政が扱っている問題の輪郭が見えてきます。

項目内容
総人口140,707人(住民基本台帳・令和8年1月1日現在)
65歳以上人口39,354人(高齢化率28.0%)
75歳以上人口25,047人(総人口に占める割合17.8%)
総面積12.71km²
人口密度約11,071人/km²(上記の総人口と総面積から算出)
隣接自治体大阪市・門真市・寝屋川市・摂津市
消防の体制守口市門真市消防組合(守口市・門真市による一部事務組合。昭和23年3月設立)
市の花・木サツキ(花)・クスノキ(木)

総人口・65歳以上人口・75歳以上人口および高齢化率は、総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」令和8年1月1日現在の数値です。総面積・隣接自治体・消防の体制・市の花木は、当研究会が整理した基礎データおよび大阪府の公表資料によります。人口密度は、上記の住民基本台帳人口を総面積で割って算出しました。年齢3区分別人口や総世帯数の最新値は、守口市の統計のページで公表されています。市内総生産(市民経済計算)については市単独の公表がないため、経済の記述は大阪府全体の統計と、市の立地から見た条件によっています。

数字から考えられる市政課題

大阪府全体の人口は、令和7年国勢調査の速報値で876万4,578人(令和7年10月1日現在)でした。

前回の令和2年調査から73,107人・0.83%の減少で、平成27年調査で減少に転じて以来3回続けて減っています。なお、この府の数字は国勢調査を土台にしたもので、上の表の住民基本台帳による市の人口とは基準が異なりますので、両者を足し引きして比べることはできません。(出典:令和7年国勢調査 大阪府の速報|令和7年)

比べられるのは、同じ住民基本台帳の系列どうしです。そこで高齢化を見ると、大阪府全体の26.8%に対して守口市は28.0%と、1.2ポイント高い位置にあります。

75歳以上の割合でも、府の16.4%に対して市は17.8%です。府全体より一足先に年齢構成が動いている市だと考えて差し支えありません。

府の人口動態を見ると、令和5年10月から令和6年9月までの1年間で、自然増減は5万3,532人の減少(15年連続の減少)、社会増減は4万9,273人の増加でした。

転入超過は続くものの、自然減を埋めきれていません。すでに高齢化が進んでいる守口市では、この自然減の側が先に効いてくる可能性があります。(出典:大阪府推計人口年報|令和6年)

たとえば面接では、守口市の現状について説明する際、次のように数字と課題を結び付けられます。

「守口市は高齢化率が3割近くで、大阪府の平均より高いと知りました。市の面積が狭くて人が密に住んでいる分、支援を届けやすい面もあるはずなので、そこを生かせる仕事に関わりたいと考えています」

守口市の経済・産業

経済・産業構造の概要

守口市単独の市民経済計算は公表されていないため、市が置かれている大阪府全体の経済の姿から押さえていきます。

  • 大阪の製造業は、事業所数1万4,412事業所、従業者数41万7,816人、製造品出荷額等16兆9,758億円(令和3年6月1日現在)。前回調査から事業所数は10.7%減、従業者数は1.8%減となる一方、出荷額等は1.7%増えている。
  • 大阪府の令和7年度当初予算は、一般会計3兆2,714億円(前年度当初比2.3%増)。府税収入等は令和7年度当初で1兆7,823億円と、過去最高額となる見込み。
  • 2023年の日本人旅行者による旅行消費額は6,923億円で、大阪府は全国で4番目に多い。
  • 守口市は、この大阪の都市圏のうち大阪市の東側に接し、京阪本線と地下鉄でつながる位置にある。

つまり、守口市の経済は、大阪市への近さと鉄道の便のうえに市街地が積み重なってきた構造だと押さえておくと、産業や雇用の話題に対応しやすくなります。(出典:大阪府 製造業の概況(経済センサス)|令和3年)

狭い市域に積み上がった市街地

面積12.71km²に約14万人という密度は、市街地がすき間なく建て込んでいることを意味します。大阪府はこの地域を含む府内7市について、「地震時等に著しく危険な密集市街地」を抱える市として対策の対象にしてきました。

平成24年当初、府内では7市11地区・約2,248haが該当していました。土地に余裕がない場所で暮らしと産業が重なる以上、建て替えや道路の整備は、必ず誰かの生活のすぐそばで進むことになります。(出典:大阪府 密集市街地の区域|府公式)

鉄道で結ばれた立地

京阪本線と大阪メトロ谷町線が通り、市役所は京阪守口市駅から徒歩5分、谷町線守口駅から徒歩3分の位置にあります。

この距離感は、住民が市役所に来やすいということであると同時に、市民の通勤や買い物が大阪市側へ流れやすいということでもあります。まちのにぎわいを語るときは、便利さの裏側にあるこの流れも計算に入れておきましょう。

広域で支える消防と、市が持つ水道

守口市の消防は、門真市とともに設ける一部事務組合、守口市門真市消防組合が担っています。設立は昭和23年3月で、府内でも早い時期に始まった広域の枠組みです。

その一方で、市の事務職員の配属先には水道局が挙げられており、水道は市の組織の中にあります。何を隣の市と分担し、何を自前で持つのか。

その線引きが実際に引かれている市だという点は、志望動機を考えるうえで覚えておく価値があります。(出典:守口市職員採用試験要項(事務職員)|令和8年度)

守口市の主な行政課題

ここまでの数字とまちの姿を踏まえると、守口市が今向き合っている課題が見えてきます。面接で「市の課題」を聞かれたときの引き出しとして、次の4つを押さえておきましょう。

府平均を上回る高齢化

高齢化率28.0%、75歳以上の割合17.8%という水準は、大阪府全体の26.8%・16.4%をどちらも上回ります。75歳を超えると、医療や介護の必要が生じる度合いは目に見えて上がります。

狭い市域に人が密に住んでいることは、支援を届ける効率という点では有利に働きますが、その分だけ必要な件数もまとまって発生します。福祉や保健の分野を志望するなら、この人口構成は出発点になる数字です。

密集市街地の解消

大阪府の密集市街地対策では、平成24年当初に2,248haあった「地震時等に著しく危険な密集市街地」が、令和7年度末(令和8年3月)時点で218haまで減り、9割解消という目標を達成しました。府は令和12年度末の全域解消を目標に掲げています。

守口市はこの対策の対象となってきた7市のひとつです。数字の上では進んでいますが、残った区域ほど条件が難しいのが通例で、住民一人ひとりとの合意形成が要になります。(出典:大阪府 密集市街地整備の進捗状況|令和7年度)

人口減少局面での市政運営

大阪府人口ビジョン(平成28年3月策定)は、府の総人口が2010年の887万人をピークに減り、2040年には750万人、2060年には600万人程度まで落ちる可能性を示しました。高齢化率は2040年に35.9%、生産年齢人口の割合は2010年の64.4%から54.5%へ下がると見込んでいます。

守口市の高齢化はすでに府平均を上回っていますから、こうした将来像は他人事ではありません。限られた職員数で行政サービスを維持する工夫が、日常の課題になります。

地震と水害への備え

大阪府が公表する南海トラフ巨大地震の府域最大被害想定(平成26年1月とりまとめ)は、震度5弱から6強、死者13万4千人、建物全壊17万9千棟・半壊45万9千棟、避難所生活者191万5千人、水道断水832万人、経済被害28.8兆円という規模です。また、府が別に示した上町断層帯地震の想定(平成19年3月公表)では、震度4から7、死者1万3千人、建物全壊36万3千棟、水道断水545万人、経済被害19.6兆円とされています。

建物が密に建つ市街地では、地震の揺れと火災が重なったときの被害が広がりやすくなります。北側を淀川に接する立地とあわせ、水と揺れの両方に備える必要があります。(出典:大阪府 地震被害想定|平成26年)

重点政策|守口市のまちづくりの方向性

守口市が向かおうとしている方向は、職員採用試験要項の表紙にある呼びかけからも読み取れます。

「『成長』するなら守口市」「守口市のまちと一緒に成長する仲間を求めています」という言葉が、要項の一番上に置かれています。人口減少と高齢化が進む地域で「成長」を掲げるのは、現状の維持ではなく変化を選ぶという表明でもあります。

まちの側で実際に動いているのは、密集した市街地を安全な形に置き換えていく取り組みと、府平均を上回る高齢化への対応です。

志望動機を練るときは、計画の名称を覚えることに時間を使うより、この2つのどちらに自分の関心が近いかを決め、そこで市が誰と向き合っているのかを具体的に描けるようにしておきましょう。分野別の計画の最新版は、市の公式サイトから確認できます。

志望分野を絞り込む視点

関心分野を1〜2つ選び、「①何が課題か → ②市はどんな状態を目指すか → ③現在の事業 → ④市だからこそ担える役割 → ⑤自分の経験・強みをどう生かすか」の順で調べましょう。守口市の場合、④は住民一人ひとりとの合意形成の部分に見つかりやすく、そこは市の職員が現地で担うほかない仕事です。

POINT|事業名をすべて暗記しなくてよい

大切なのは、事業の名称を知っていることではなく、自分の志望分野と市の課題を結びつけて語れることです。

悪い例「守口市の安全なまちづくりに貢献したいです」

改善例「はじめは窓口で、市民の方の困りごとを取りこぼさずに聞くところからだと思っています。その上で、守口市には建物が密に建つ地区があると聞きましたので、そこに長く住んでこられた方と話をしながら安全な形に変えていく仕事に関わっていきたいと考えています」

あわせて確認したい公式資料

最初に受験する職種の試験要項、次に職員のあり方を示した方針、最後に市の統計や計画。この順に当たると、入力欄に書く材料と面接で話す材料が別々に手に入ります。

  • 守口市職員採用試験の要項(受験する年度・職種のもの)
  • 守口市人材育成基本方針
  • 守口市の総合計画(市公式サイトで公表されています)
  • 守口市の統計資料(人口・世帯の推移)

なお、情報を知っていることと、面接でその情報を使って答えられることは、まったく別の能力です。数字を覚えただけの状態では、深掘りの一言で止まってしまいます。

当研究会では「答えられる形」まで仕上げるためのテキストとして、守口市役所専用の面接想定問答集をご用意しています。守口市の採用面接で問われる可能性がある質問について、「元公務員監修の回答例」「質問の意図」「回答のコツ」「想定される深掘り」などを収録しています。

守口市役所の想定問答集を見る

第2部|面接対策編

守口市役所の面接の概要

ここからは、守口市役所の面接の形式と流れ、質問の全体像、合否を分ける質問への備え方を、公式資料と当研究会の分析に基づいて整理していきます。

守口市役所の面接の流れ

令和8年度の事務職員(令和9年4月採用)の試験は4段階です。第1次試験がエントリーシート、第2次試験が総合適性検査SCOA、第3次試験と第4次試験がいずれも守口市役所での個人面接という並びになります。

4つの段階のうち2つが個人面接で、集団面接や集団討論は実施されません。要項には作文・論文・専門試験の記載もありません。

この構成が何を意味するかは、要項の表紙に市自身が書いています。「公務員試験対策は不要! 総合適性検査SCOAを実施」「期間内であれば、受験日時を選択可能!」(※第2次試験まで)。

つまり、知識を積み上げる筆記の関門を置かない代わりに、書いた内容と対面での受け答えで判断する設計です。市の採用ページも「人物重視の採用試験」であることを掲げています。

項目内容(令和8年度・事務職員/令和9年4月採用)
試験の段階4段階。第1次試験→第2次試験→第3次試験→第4次試験
第1次試験エントリーシート(Web方式・採用管理システム)
第2次試験総合適性検査SCOA(テストセンター方式)
第3次試験個人面接(守口市役所)
第4次試験個人面接(守口市役所)
集団形式実施されない(集団面接・集団討論の記載はなし)
エントリーシート独立した様式ではなく、申込専用サイト「採用管理システム」のマイページ「エントリー」から入力した受験者情報等の登録内容が、そのままエントリーシートとして取り扱われる
採用予定人数7名程度(令和9年4月1日付け採用)
受験資格令和9年3月に学校教育法に基づく大学(短期大学を除く)を卒業見込みの人で、2003年4月2日から2005年4月1日までに生まれた方
結果の通知合否にかかわらず採用管理システムからメールで本人宛に通知。不合格の場合は個人の得点、合格者の最低点、受験者の平均点を記載して送付される(合格した場合、成績は開示されない)

第3次試験と第4次試験の会場はいずれも守口市役所です。京阪電車守口市駅から徒歩5分、地下鉄谷町線守口駅から徒歩3分の位置にあり、自家用車での来場は禁止されています。

申込は採用管理システムを使ったオンライン受付で、受付期間中は24時間申し込むことができ、顔写真データの登録が必要です。採用後の事務職員は、市長部局、教育委員会、水道局等で一般行政事務に従事します。

ここで注意しておきたいのが、エントリーシートの扱いです。専用の様式に清書するのではなく、申込サイトに入力した内容そのものが選考の対象になります。入力欄を事務的に埋めてしまうと、それが第1次試験の答案として残ることになります。

上記の試験構成は、守口市の令和8年度職員採用試験要項(事務職員・令和9年4月採用)にもとづくものです。試験の構成・日程・配点等は、年度や受験職種によって異なる可能性があります。受験の際は、必ずご自身の職種の最新の試験情報をご確認ください。(出典:守口市職員採用試験のご案内|市公式)

守口市が掲げる「目指す職員像」

守口市は、人材育成基本方針(平成26年11月策定・平成29年4月一部改訂)のなかで「目指す職員像」として次の3項目を示しています。採用試験の要項そのものに箇条書きで載っているわけではありませんので、方針の本体で確認しておくとよいでしょう。(出典:守口市人材育成基本方針|平成29年一部改訂)

  • 市民に信頼される職員
  • 行政を担うプロとしての意識をもったグレートな職員
  • 果敢にチャレンジする職員

この3つには、頭文字をつなげると市の名前になる標語が添えられています。

「モっと/リクエストに応える/グレートな職員に/チャレンジしよう!!」という言い回しです。標語そのものを面接で口にする必要はありませんが、市が職員に何を期待しているかの温度は伝わってきます。

方針の説明文には、もう少し具体的な内容があります。1つ目については、高い倫理観の保持と法令遵守を前提としつつ、市民の視点に立って多様なニーズやリクエストに応え、市民と連携したまちづくりを進めるなかで信頼される職員が求められると書かれています。

3つ目については、新規事業や直面したことのない環境下ではリスクが伴うとしたうえで、失敗を恐れず強い意思と自信を持って挑む職員が求められるとされています。失敗を恐れず、という言葉が方針にわざわざ書かれている点は、面接で語る経験を選ぶときの手がかりになります。

なお、この方針よりも新しい改訂が出ている可能性はありますので、受験の際は最新版をご確認ください。

想定される質問

面接で聞かれることは7つのカテゴリーに分かれる

当研究会では、全国の自治体・官公庁の面接想定問答を分析し、聞かれる質問を7つのカテゴリーに体系化しています。守口市の面接も、この見取り図の上で準備すれば、基本的な抜け漏れは防げます。

カテゴリー代表質問ここで見られていること
① 導入・アイスブレイク市役所までの道は分かりましたか?駅から数分の市役所へ来た受験者の、力の抜けた状態での話しぶり
② 動機・志望大阪府内に市は多くありますが、なぜ守口市なのですか?隣接する市と並べたうえで守口市を選んだ理由が、自分の経験と結びついているか
③ 自己理解自分の性格で、仕事に生きそうな部分はどこですか?適性検査を経たあとの面接で、自己申告と受け答えの印象が重なるか
④ 経験・行動うまくいかないと分かっていて、それでも取り組んだことはありますか?失敗を恐れず挑む姿勢を、実際の場面として語れるか
⑤ 学業・経歴申込のときに入力した内容を、口頭でも説明してください先に入力した文章と、その場の説明が同じ人の言葉として一致するか
⑥ 適性・将来市長部局のほか教育委員会や水道局もありますが、希望はありますか?配属先の幅を知ったうえで、どこでも働ける構えができているか
⑦ 公共性・社会性行政に関する報道で、印象に残ったものはありますか?報道の要約ではなく、自分がどう受け止めたかを一言で言えるか

表そのものに守口市らしさがあるわけではありません。受験者全員が対策してくる領域なので、ここでは大きな差がつきにくいのです。

では、どこで差がつくのか。それが次の「守口市ならではの事情を踏まえた質問」です。

合否を分けるのは「守口市役所ならでは」の質問

「なぜ大阪府庁ではなく、守口市役所を志望するのですか?」
「守口市の魅力と課題を、それぞれ挙げてください」

どちらも守口市の現状を知らなければその場では答えようがない質問ですが、逆に言えば、材料さえ持っていれば、他の受験者との違いをはっきり示せる質問でもあります。こうした質問に答えるための「守口市の事実」を、面接で使いやすいものに絞り、答え方とセットで整理しました。

質問テーマ知っておきたい守口市の事実答え方のヒント
市役所という職場の選び方守口市の事務職員は市長部局のほか教育委員会や水道局等で働き、密集した市街地の建て替えのように住民一人ひとりとの合意形成を要する仕事がある制度上の役割分担を並べるのではなく、同じ地区に何度も足を運ぶ種類の仕事を挙げ、そこに関わりたい理由を続ける
守口市の魅力と課題面積12.71km²に約14万人が住み、鉄道の便がよい一方、高齢化率28.0%は大阪府全体の26.8%を上回る便利さを魅力として述べたら、その密度が高齢化とどう組み合わさるかまで一続きで話す
安全なまちづくり大阪府が密集市街地対策の対象としてきた7市のひとつ。府全体では平成24年当初の2,248haが令和7年度末に218haまで減った数字を紹介するだけで終わらせず、残った区域ほど話し合いが難しいという想像まで添える
広域と単独の線引き消防は門真市との一部事務組合が担う一方、水道は市の組織として事務職員の配属先に挙げられている隣の市と組む部分と自前で持つ部分があることに触れ、どちらの働き方にも関心があると示す
目指す職員像人材育成基本方針は「市民に信頼される職員」「行政を担うプロとしての意識をもったグレートな職員」「果敢にチャレンジする職員」の3つを掲げている3項目を暗唱せず、失敗を恐れずに挑んだ自分の場面を一つ選び、そのときの判断を説明できるようにする

使い方のコツは、5つ全部を覚えることではありません。自分の志望分野に近いテーマを1〜2つ選び、「事実 → 自分の問題意識 → 市職員としてやりたいこと」という一続きの話に編んでおくことです。

想定される評価の観点

面接は、市が人材育成基本方針で掲げる「目指す職員像」に照らして、これまでにどう行動してきたかを確かめる場です。いわゆるコンピテンシー評価が基本にあり、答えの美しさではなく、経験の中身と行動の再現性が見られています。

評価の観点面接でどう確かめられるか準備のポイント
市民に信頼される法令や決まりを守りながら、相手の求めに応じた経験があるか。守れないことを断った経験も含めて聞かれる要望どおりにできなかった場面を一つ用意し、断り方と、その後どう関係を保ったかまで話せるようにする
行政を担うプロとしての意識任された役割を自分の責任として引き受けた経験があるか。第3次・第4次と続く面接で一貫しているか教育委員会や水道局まで含む配属の幅を踏まえ、どの持ち場でも通用する自分の仕事の仕方を言葉にしておく
果敢にチャレンジするやり方の決まっていない場面で動いた経験と、失敗も含めた結末をどう扱ったか方針が「失敗を恐れず」と書いていることを念頭に、うまくいかなかった挑戦を隠さず話せる形に整える

なお、公務員の個人面接では、ひとつの話題に対して「そのとき、あなたは具体的に何をしたのですか」と2回、3回と深掘りされることが多いです。

守口市では第3次試験と第4次試験が続けて個人面接ですから、同じ経験について二度、掘り下げを受けることになります。自分の言葉で細部まで語れる実体験に根ざした答えを事前に用意しておきましょう。

14万人の市役所という職場の条件

以下は市の資料に書かれた話ではありません。採用予定の人数と市域の条件から、当研究会が引き出した仮の答えです。

令和8年度の事務職員の採用予定は7名程度で、その職員が市長部局、教育委員会、水道局等に分かれて配属されます。人口14万人規模の市は、一人の職員が担当する分野が政令市ほど細分化されない一方、住民との距離は小さな町村ほど近すぎない、その中間にあたります。

密集した市街地の更新のように、一つの案件に長く関わりながら、制度の説明も現地の調整も自分でこなす場面が出てくる規模だと考えられます。

そうであれば、前例のない案件を渡されたときに手が止まらないこと、そして分からない部分を分からないまま先へ進めないことが効いてきます。

加えて、面積12.71km²という市域では、担当した地区の住民と何度も顔を合わせることになります。一度の説明の仕方が次に会うときの空気を決めますから、話し方の丁寧さは人柄の問題では済まなくなります。

入力欄に打ち込んだ内容が第1次試験の答案になり、そのあと同じ人物を二度の個人面接で見られます。三つが食い違わない方法は一つしかありません。

実際にあった経験の中から選ぶことです。飾りを足すより、どれを選ぶかに時間をかけてください。

選んだ理由まで自分で説明できていれば、面接官が二人替わっても答えは同じ強さで出てきます。

本番までの準備6ステップ

ここまでの内容を、準備の手順に落とし込みます。

  1. 受験する年度の試験要項を読み、受験資格の生年月日の範囲と卒業見込みの条件、採用予定人数を確認する
  2. 申込サイトに入力する内容を先に下書きする。入力した内容がそのままエントリーシートとして第1次試験の判断材料になるため、ここに一番時間をかける
  3. 7カテゴリーの代表質問に、それぞれ一言メモで答えを作る
  4. 総合適性検査SCOAの出題形式に一度触れておく。第2次試験までは期間内で受験日時を選べるので、自分の状態がよい時間帯を押さえる
  5. 自治体研究のインプットをする。この記事の前半部分を読み返し、志望分野に近い事実を2〜3個、自分の言葉で説明できるようにする
  6. 固有質問の材料を対応表から集めて「事実 → 自分の問題意識 → やりたいこと」の一続きの話に編み、声に出しながら「ここを掘られたら何と返すか」を書き足していく

優先順位に注意

先に手をつけるのはステップ2です。守口市では申込サイトへの入力がそのまま第1次試験の中身になりますから、ここが空疎だと先へ進めません。ステップ5〜6の自治体研究と固有質問づくりは、そのうえで差をつけるための工程だと考えてください。自分のことを語れない状態で市の知識だけを増やしても、面接の評価にはつながりません。

なお、面接対策を独学かつ最短ルートで仕上げたい場合は、守口市役所専用の面接想定問答集を使う選択肢もあります。

守口市の採用面接で出題が想定される質問について、1問ごとに回答例・質問の意図・NG回答までをわかりやすく解説しているので、面接での受け答えをより具体的にイメージできるようになります。特に試験本番までに時間がない方は、必要に応じてご活用ください。

守口市役所の想定問答集を見る

さいごに

令和8年度の守口市の事務職員試験は、筆記の教養試験を置かず、書いた内容と二度の個人面接で人を選ぶ形をとっています。不合格になった場合には自分の得点と合格者の最低点まで知らされる、結果の見える試験でもあります。

府平均を上回る高齢化と、建て込んだ市街地を抱えるまちで、自分は誰と向き合う仕事がしたいのか。入力欄に打ち込む一文が、そのまま最初の答案になります。

そのつもりで書く言葉を選んでください。