本記事では、四街道市職員採用試験の面接対策で必要な、四街道市の特徴・基礎データ・行政課題・重点政策・面接の流れ・想定される質問・評価の観点についてまとめています。
四街道市役所の面接試験では、「なぜ四街道市を志望したのか」「市職員として何に取り組みたいのか」「自分の強みを市政のどこで活かせるのか」といった質問が想定されます。
四街道市の対策で最初に手に取りたいのは、受験案内ではなく人材育成基本方針です。
この方針が、採用試験でグループワークと集団面接、個別面接を組み合わせて人物を選考していると明記しているからです。
本記事の掲載内容を参考に、自分の経験と四街道市政の接点を整理し、面接での回答づくりに役立ててください。
第1部|自治体研究編
四街道市の特徴
本格的な面接対策をはじめる前に、まずは四街道市の全体像を押さえておきましょう。(時間のない方はここだけでもチェック)
- 人口96,622人(住民基本台帳・令和8年1月1日現在)・面積34.52km²・人口密度2,799人/km²の市である。
- 隣接するのは千葉市と佐倉市の2市だけ。県都と接する内陸の市である。
- 市役所は四街道市鹿渡に置かれている。
- 市の花はサクラソウ、市の木はサクラである。
- 住民基本台帳をもとにした集計では、令和8年1月1日現在の高齢化率は27.9%、75歳以上の割合は18.1%。同じ集計による千葉県全体(27.6%・16.5%)と比べると、高齢化率はほぼ同水準ながら75歳以上の割合が上回る。
- 上級職等の第1次試験は、印旛郡市の団体が共同で実施する筆記試験として行われる。第1次から第3次までの3段階構成である。
- 市は人材育成基本方針で「目指すべき職員像」として6つを掲げ、採用試験でグループワークや集団、個別面接試験など、様々な角度から人物を選考していると述べている。
- 千葉県全体の人口は、令和7年国勢調査の速報値で6,258,512人。前回(令和2年)から25,968人減り、大正9年の第1回調査以降ではじめての減少となった。
四街道市の基礎データ
面接に向けた自治体研究では、統計値を細かく暗記する必要はありませんが、「四街道市の大体のスケール感」を押さえておくことは重要です。
四街道市の場合、接している自治体が2市だけという点が、人口や面積と同じくらい市政の輪郭を決めています。
表では、規模と隣接関係、そして年齢構成をひとまとめにして確かめられるようにしました。千葉県全体の数値は、水準を測る参考として添えています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 総人口 | 96,622人(住民基本台帳・令和8年1月1日現在) |
| 総面積 | 34.52km² |
| 人口密度 | 2,799人/km²(上記の総人口と総面積から算出) |
| 高齢化率 | 27.9%(令和8年1月1日現在・住民基本台帳による集計) |
| 75歳以上の割合 | 18.1%(同上) |
| 隣接自治体 | 千葉市、佐倉市 |
| 市役所所在地 | 〒284-8555 千葉県四街道市鹿渡無番地 |
| 市の花・市の木 | サクラソウ・サクラ |
| (参考)千葉県の総人口 | 6,258,512人(令和7年10月1日現在・国勢調査速報値) |
| (参考)千葉県の面積 | 5,156.48km²(全国第28位) |
四街道市の人口・面積・隣接自治体・市の花木は公表値をもとに整理したものです(人口は住民基本台帳・令和8年1月1日現在)。高齢化率と75歳以上の割合は総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」(令和8年1月1日現在)によります。千葉県の数値は千葉県公式サイトの統計によります。市の統計の最新値は、四街道市公式サイトであわせてご確認ください。
数字から読み取れる市政の論点
面積34.52km²に約9万6千人が暮らし、人口密度は2,799人/km²。市域の広さに対して人口がまとまっている形です。
加えて、接している自治体が千葉市と佐倉市の2市しかないという点が、この市の位置を端的に表しています。県都に隣接し、東は佐倉市に接する。
市域が広く多くの団体と境を接する市とは、行政の関心の向く方向がおのずと変わります。
人口構成にも特徴があります。高齢化率27.9%は千葉県全体の27.6%とほぼ同じですが、75歳以上の割合は18.1%で、県全体の16.5%を1.6ポイント上回ります。
高齢者全体の割合は県並みでも、そのうち後期高齢期に入っている方の比重が県より重いということです。
介護や医療、見守り、外出の支援といった分野の需要は、高齢化率そのものより75歳以上の人数に強く連動します。
四街道市の経済・産業
千葉県の産業構造という土台
市単独の産業を語る前に、県全体の形を押さえておきましょう。千葉県の製造品出荷額等は約15兆8,925億円で全国第6位(2023年経済構造実態調査)。
その中心にあるのが、石油精製・石油化学・鉄鋼などの素材産業がコンビナートを形成する京葉臨海地域です。
年間商品販売額は約13兆3,998億円で全国第9位(2022年同調査)、農業産出額は4,029億円で全国第4位(令和5年)となっています。
東葛地域にはものづくり中小企業やベンチャー企業、大学が集積し、かずさ地域にはバイオテクノロジーや精密機械などの先端技術産業が集まっています(出典:千葉県の産業|経済構造実態調査ほか)。
重工業も商業も農業も、それぞれ別の地域が担っている県だということです。四街道市はこのうち特定の集積地に含まれる市ではありません。
だからこそ、産業の話を市単独で完結させようとすると行き詰まります。
県都に接する内陸の市という条件
四街道市の経済的な性格を説明するときに使えるのが、隣接関係の少なさです。接しているのは千葉市と佐倉市の2市。
人口約99万人の県都と境を接し、東側で佐倉市とつながる位置にあります。同じ千葉県内には、9つの団体と境を接する市もあります。
接点が少ないということは、関係が特定の方向に集中するということでもあります。
面接で市の経済や産業を問われたときは、市内の事業所の話に無理に踏み込むより、この位置関係から考えるほうが筋が通ります。
県都と近接した市で、人はどこへ働きに出て、どこで買い物をし、どこで休日を過ごすのか。生活の動きを踏まえた話は、統計を暗記した話より具体的に響きます。
四街道市の主な行政課題
ここまでの内容を踏まえると、四街道市が向き合っている論点が見えてきます。面接で「市の課題」を聞かれたときの引き出しとして、次の4つを押さえておきましょう。
後期高齢期の重さが県を上回る
住民基本台帳をもとにした集計では、令和8年1月1日現在の四街道市の高齢化率は27.9%、75歳以上の割合は18.1%です。
同じ集計による千葉県全体は27.6%・16.5%でした(出典:住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数|令和8年1月1日現在)。
なお、この住民基本台帳による数値は、国勢調査をもとにした県の高齢化率とは調査そのものが異なります。数字が近く見えても、別の調査の値を並べてそのまま比べることはできません。
高齢者の割合は県並みでも、後期高齢期の比重は県より重い。この構造は、市の仕事の優先順位に影響します。
65歳の方と85歳の方では、行政に求めるものが違うからです。
志望動機で福祉や地域づくりに触れるなら、「高齢化が進んでいるので支援が必要です」という一般論で止めず、後期高齢期にある方の暮らしを支える具体まで踏み込んでおきたいところです。
県が減少に転じた中での定住
県の将来人口推計では、2020年に628万4千人だった県人口が2060年には514万8千人まで減ると見込まれています。
県は自然増が1973年をピークに縮小し、2011年に死亡数が出生数を上回って自然減に転じ、2021年には社会増でも人口を支えきれなくなったと分析しています。
県内の人口動態には地域差があり、社会増の地域として東葛・湾岸、印旛、内房の3ゾーンが挙げられています(出典:第3期千葉県地方創生総合戦略|人口の現状分析)。
県全体が減少局面に入った以上、住む場所として選ばれ続けるための条件を、市の側が意識的に整えていく必要があります。
限られた人材での行政運営
四街道市は人材育成基本方針で、「限られた人材で効果的・効率的な行政運営を実現するため」に、市に関心や愛着を持ち市の発展に貢献できる人材の発掘に努めていると述べています(出典:四街道市人材育成基本方針|令和3年4月)。
人手が潤沢にある前提では書かれていない一文です。
同じ方針は職員像の解説で、前例や固定観念にとらわれない柔軟な発想とコスト意識により、経営的な視点から効果的・効率的な行政運営を推進することを掲げています。
人を増やすのではなく、一人ひとりの働き方を変えることで乗り切ろうとしているという姿勢が読み取れます。
大規模地震への備え
千葉県の地震被害想定調査(令和8年5月26日公表)では、千葉県北西部直下地震(モーメントマグニチュード7.3、最大震度6強)で全壊・焼失建物が約76,000棟、死者が約2,400人、避難者が約87.2万人(2週間後)と想定されています(出典:千葉県地震被害想定調査|令和6・7年度)。
同じ調査では大正型関東地震や房総半島東方沖の地震も想定されており、揺れの広がり方は想定ごとに異なります。人口が集中する市では、避難所の運営や在宅避難の支援が現実の課題になります。
自分の関わる地区の想定は、市のハザードマップで確かめておいてください。
四街道市の重点政策|人材育成基本方針が描く職員像
四街道市の総合計画の内容と最新の施政方針は、市公式サイトの最新版で必ず確認しておきましょう。ここで先に読んでおきたいのが、人材育成基本方針です。
市が職員に何を求め、採用試験で何を見ようとしているのかが、この一冊にまとまっています。
「目指すべき職員像」の6項目
四街道市は人材育成基本方針(令和3年4月策定)で、目指すべき職員像として次の6つを定めています。
- 四街道市民から信頼される職員
- 強い使命感と責任感を持った職員
- 改善に意欲的な職員
- いかなる困難にも諦めず果敢に挑戦する職員
- 努力を惜しまず、持てる力を遺憾なく発揮する職員
- 受け身にならず、自ら考え積極的に行動できる職員
解説として、市民の視点で地域の実情や課題と向き合い、常に誠実かつ公平・公正な姿勢で職務に取り組むこと、前例や固定観念にとらわれない柔軟な発想とコスト意識により経営的な視点から効果的・効率的な行政運営を推進することが挙げられています。
6項目のうち4つが、自分から動くことに関わる項目だという点に注目してください。信頼と使命感が土台にあり、その上に改善・挑戦・努力・自発性が積まれています。
なお、四街道市の採用ページには「求める人物像」という見出しでの公表はありません。実質的な正本がこの人材育成基本方針であり、年度ごとに更新される種類の文書ではない点も押さえておいてください。
採用の場面で市が見ているもの
同じ方針の中に、採用試験そのものへの言及があります。
市は「採用試験については、筆記試験(印旛郡市共同で実施)のほか、グループワークや集団、個別面接試験など、様々な角度から人物を選考しており、知識面だけでなく『個人』の見極めにも力を入れています。」と記しています。
受験生にとって、この一文の価値は大きいものがあります。共同で実施される第1次試験の案内には、各団体が第2次以降で何を行うかまでは書かれていません。
四街道市は、方針という別の文書の中でグループワークを選考の手段として使っていると自ら述べているのです。
ただし、これは令和3年4月策定の方針に基づく記述であり、各年度の実施内容がそのとおりとは限りません。実施の有無と内容は、必ず最新の試験案内で確認してください。
それでも、備え方の方向ははっきりします。個別面接の練習だけを繰り返しても、複数人で課題に取り組む場面での振る舞いは身につきません。
人の意見を受けて自分の考えを重ねる練習を、対策の中に組み込んでおきましょう。
人手の限られた市役所で効いてくる力
市の公表資料から少し離れて、当研究会の見方を添えます。人口が10万人に届かない規模の市役所では、部署の数も、一つの係が抱える所管の広さも、大きな市とは前提が違ってきます。
制度を考える職員と、窓口で説明する職員と、関係先と話をつける職員が同じというのは、この規模では起こりやすいことです。
方針が「限られた人材で」と書き出しているのは、その現実を指した言葉だとも読めます。
そうした職場では、担当の外側にはみ出した用件を放り出さずに引き受けられるかどうかが効いてきやすいところです。
市が挙げる「改善に意欲的な職員」「受け身にならず、自ら考え積極的に行動できる職員」の2項目は、この構造と重なります。
といっても、市役所ごとに人物像を演じ分ける必要はありません。エントリーシートに書ける範囲の経験のうち、この市の働き方と噛み合う場面を選んで話せば足ります。
誰かに指示される前に動いた場面を一つ選び、なぜそうしたのか、周囲にどう説明したのかまで話せるようにしておきましょう。
POINT|グループワークを想定した準備をする
人材育成基本方針が挙げているのは、筆記試験のほかにグループワーク、集団面接、個別面接です。集団の場では、発言量の多さではなく、議論を前に進める関わり方が見られます。人の意見を要約して次につなげる、時間配分に目を配る、といった動きです。
悪い例「グループワークでは、誰よりも多く発言して存在感を出そうと思っています」
改善例「アルバイト先で新しい手順を決めたとき、意見が割れたので一度全員の言い分を書き出して整理しました。まとめ役に回ったほうが早く決まると思ったからです。グループでの話し合いでも、そういう関わり方をしたいと考えています」
あわせて確認したい公式資料
すべてを読む必要はありません。志望動機に関係する資料を選び、重要な部分を自分の言葉で説明できるように準備しておきましょう。
- 四街道市職員採用試験(上級職等)の案内と、共同で実施される第1次試験の試験案内(最新年度のもの)
- 四街道市人材育成基本方針(目指すべき職員像と採用の考え方が書かれている)
- 四街道市公式サイトの市政情報・総合計画・最新の広報紙
- 四街道市のハザードマップ(自分の関わる地区の想定を知る材料として)
なお、情報を知っていることと、面接でその情報を使って答えられることは、まったく別の能力です。数字を覚えただけの状態では、深掘りの一言で止まってしまいます。
当研究会では「答えられる形」まで仕上げるためのテキストとして、四街道市役所専用の面接想定問答集をご用意しています。四街道市の採用面接で問われる可能性がある質問について、「元公務員監修の回答例」「質問の意図」「回答のコツ」「想定される深掘り」などを収録しています。
第2部|面接対策編
四街道市役所の面接の概要
ここからは、四街道市職員採用試験の構成と、面接で問われやすい質問の全体像、差がつく質問への備え方を、公式資料と当研究会の分析にもとづいて整理していきます。
3段階の試験と、市内で受ける第1次試験
令和8年度の四街道市職員採用試験(上級職等)について、市は「四街道市では、印旛郡市と共同で職員の採用試験を行います」と説明しています。
試験は第1次から第3次までの3段階で、第2次・第3次の日程は前の段階の合格者に後日通知される仕組みです。
申込みにはエントリーシートの提出が必要で、様式は市ホームページからダウンロードできます(出典:四街道市職員採用試験(上級職等)|令和8年度)。
見落とされがちなのが試験会場です。
四街道市を受ける人の第1次試験会場は千葉敬愛高等学校(四街道市四街道1522)で、成田市・酒々井町・栄町・印西地区の各組合を受ける人の東京学館高等学校とは会場が分かれます。
共同で実施するといっても、全員が同じ建物に集まるわけではないということです。四街道市の受験者は、市内の会場で第1次試験を受けることになります。
令和8年度に四街道市が募集した職種と採用予定人数は次のとおりです。
| 職種(令和8年度・上級職等) | 採用予定人数 |
|---|---|
| 一般行政上級 | 10名程度 |
| 一般行政上級(専門試験なし) | 5名程度 |
| 一般行政上級(障害者) | 1名 |
| 土木上級 | 1名 |
| 建築上級 | 1名 |
読み取れるのは、一般行政の比重の大きさです。専門試験のある区分と専門試験のない区分を合わせて15名程度が事務の枠で、技術は土木・建築が各1名。
専門試験なしの区分が置かれていることは、公務員試験対策を積んでいない人にも入り口が開かれているということでもあります。
なお、市は共同試験のほかに社会人経験者を対象とした採用も実施しています。
上記は令和8年度の四街道市職員採用試験(上級職等)の公表内容に基づく整理です。各試験の配点は、確認した共同で実施される第1次試験の試験案内、四街道市公式サイトの採用ページ、四街道市人材育成基本方針のいずれにも記載がありません。募集職種・試験の構成・日程・配点等は年度によって異なりますので、受験の際は必ず最新の試験案内でご自身が受ける職種の内容をご確認ください。
四街道市役所が職員に求めているもの
第1部で見たとおり、四街道市は「求める人物像」という見出しでの公表を行っていません。
代わりに人材育成基本方針の「目指すべき職員像」6項目が、市の考え方を示す文書として置かれています。
面接の準備では、この6項目を暗記するのではなく、自分の経験のうちどれがどの項目に当てはまるかを先に割り振っておくと、質問の角度が変わっても対応できます。
たとえば「改善に意欲的な職員」に対応させるなら、決まったやり方を変えた経験。「いかなる困難にも諦めず果敢に挑戦する職員」なら、途中でうまくいかなくなっても続けた経験。
同じ出来事でも、どの項目に結び付けて語るかで印象は変わります。
想定される質問
面接で聞かれることは7つのカテゴリーに分かれる
当研究会では、全国の自治体・官公庁の面接想定問答を分析し、聞かれる質問を7つのカテゴリーに体系化しています。四街道市の面接も、この見取り図の上で準備すれば、基本的な抜け漏れは防げます。
| カテゴリー | 代表質問 | ここで見られていること |
|---|---|---|
| ① 導入・アイスブレイク | 今日はどのように来られましたか | 用意していない問いへの反応と、受け答えのトーン |
| ② 動機・志望 | 民間企業も受けていますか、その理由は何ですか | 併願を隠さずに、職業選択の筋道を説明できるか |
| ③ 自己理解 | 周囲からどんな役回りを頼まれることが多いですか | 集団の中での自分の位置を把握できているか |
| ④ 経験・行動 | 意見が割れた場面をまとめた経験はありますか | 合意をつくる過程で実際に何をしたか |
| ⑤ 学業・経歴 | 力を入れて取り組んだ学びは何ですか | 学んだ内容を市の仕事に引き寄せて語れるか |
| ⑥ 適性・将来 | 10年後、市役所でどう働いていたいですか | 異動を前提とした組織で働くことへの理解 |
| ⑦ 公共性・社会性 | 効率的な行政運営とは何だと考えますか | 抽象語を自分の経験で言い換えられるか |
ただし、この7カテゴリーは四街道市に限らず全国の官公庁でほぼ共通です。受験者全員が対策してくる領域なので、ここでは大きな差がつきにくいのです。
では、どこで差がつくのか。それが次の「四街道市ならでは」の質問です。
差がつくのは「四街道市役所ならでは」の質問
どちらも四街道市の現状を知らなければその場では答えようがない質問ですが、逆に言えば、共同で第1次試験を受ける中でこの市を選んだ理由が試される質問でもあります。こうした質問に答えるための「四街道市の事実」を、面接で使いやすいものに絞り、答え方とセットで整理しました。
| 質問テーマ | 知っておきたい四街道市の事実 | 答え方のヒント |
|---|---|---|
| 市の位置と規模 | 人口96,622人(住民基本台帳・令和8年1月1日現在)、面積34.52km²、人口密度2,799人/km²。隣接するのは千葉市と佐倉市の2市 | 数字を並べるのではなく、県都に接し接点の少ない市であることが暮らしの動きにどう表れるかを、自分の言葉で言い直します |
| なぜ県庁ではなく市役所か | 市は人材育成基本方針で、限られた人材による効果的・効率的な行政運営を掲げ、経営的な視点を職員に求めている | 県と市の役割の違いを説明して終わらせず、少ない人数で幅広く担う職場で自分がどう働くのかまで踏み込みます |
| 目指すべき職員像 | 「市民から信頼される職員」「改善に意欲的な職員」など6項目を人材育成基本方針で公表している | 6つを列挙するのではなく、自分の経験と結び付く項目を1〜2つ選び、その場面を具体的に語れるようにしておきます |
| 選考の方法 | 市は方針の中で、筆記試験のほかグループワークや集団、個別面接で人物を選考していると述べている | 集団の場での振る舞いを問われる前提で、議論を前に進めた経験を用意し、自分が担った役回りを説明します |
| 後期高齢期の重さ | 高齢化率27.9%に対し75歳以上の割合は18.1%(令和8年1月1日現在・住民基本台帳)で、県全体の16.5%を上回る | 高齢化という言葉で片づけず、75歳以上の方が増える局面で市の窓口や地域の支援に何が求められるかまで述べます |
使い方のコツは、5つ全部を覚えることではありません。志望分野に近いテーマを1つか2つに絞り、事実から自分の問題意識、そして市職員として関わりたい仕事までを一息で話せる形にしておくことです。
想定される評価の観点
面接は、市が掲げる職員像に照らして「これまでに実際どう行動してきたか」を確かめる場です。いわゆるコンピテンシー評価が基本にあり、答えの美しさではなく、経験の中身と行動の再現性が見られています。
| 評価の観点 | 面接でどう確かめられるか | 準備のポイント |
|---|---|---|
| 自ら考えて動く姿勢 | 「受け身にならず、自ら考え積極的に行動できる職員」が職員像の一つに置かれている | 指示される前に動いた場面を選び、そう判断した理由と、周囲にどう説明して巻き込んだかまで話せるようにしておく |
| 改善に向かう意欲 | 「改善に意欲的な職員」と、コスト意識による効果的・効率的な運営が方針に明記されている | 手間や時間を減らした経験を用意し、どれだけ変わったかを自分が把握している数字や事実で示せるようにしておく |
| 集団の中での関わり方 | 方針が選考手段としてグループワークと集団面接を挙げている以上、複数人の場での動きは確かめられる | 司会役に限らず、意見の整理や時間配分など自分が実際に担った役割を思い出し、再現できる形にしておく |
なお、公務員の個人面接では、ひとつの話題に対して「そのとき、あなたは具体的に何をしたのですか」と2回、3回と深掘りされることが多いです。
3段階の試験では面接の場が複数回ありますから、同じ話題を別の面接官から角度を変えて問われる前提で準備しましょう。
用意すべきは台本ではなく実体験に根ざした答えで、経験そのものを細部まで思い出せていれば誰にどの角度から聞かれても自分の言葉が出てきます。
本番までの準備6ステップ
ここまでの内容を、準備の手順に落とし込みます。
- 最新の試験案内で、四街道市が募集している職種と自分が受ける区分を確認する。専門試験のある区分とない区分では準備の中身が変わる
- エントリーシートの様式を市ホームページから入手し、書く内容を先に固める。ここで書いた話が面接の土台になる
- 7カテゴリーの代表質問に、それぞれ一言メモで答えを作る
- 自治体研究のインプットをする。この記事の前半部分を読み返し、県都に接する位置と後期高齢期の重さから、志望分野に近い事実を2〜3個、自分の言葉で説明できるようにする
- 固有質問の材料を対応表から集め、事実から問題意識、やりたい仕事までを一続きの話に編む
- 複数人での話し合いを想定した練習を入れる。市が方針でグループワークを選考手段に挙げている以上、一人で話す練習だけでは足りない
優先順位に注意
ステップ4〜5の自治体研究は、他の受験生と差をつけるための工程です。時間がない場合は、ステップ2のエントリーシートと、ステップ6の集団での練習を優先してください。提出書類に書いた話は、面接で必ず掘り返されます。
なお、面接対策を独学かつ最短ルートで仕上げたい場合は、四街道市役所専用の面接想定問答集を使う選択肢もあります。
四街道市の採用面接で出題が想定される質問について、1問ごとに回答例・質問の意図・NG回答までをわかりやすく解説しているので、面接での受け答えをより具体的にイメージできるようになります。特に試験本番までに時間がない方は、必要に応じてご活用ください。
さいごに
四街道市の採用試験は、第1次から第3次までの3段階です。第1次試験は印旛郡市の団体と共同で行われますが、四街道市の受験者は市内の千葉敬愛高等学校で受けることになります。
そして、この市には対策の手がかりになる材料があります。人材育成基本方針が、グループワークや集団、個別面接試験など様々な角度から人物を選考していると自ら書いていることです。
試験案内には書かれない選考の方法が、別の文書から読み取れるということです。
方針は令和3年4月の策定ですから、各年度の実施内容は最新の試験案内で確かめる必要がありますが、市が「知識面だけでなく個人の見極めに力を入れている」と述べている事実は変わりません。
目指すべき職員像として掲げられた6項目のうち、改善・挑戦・努力・自発性という4つは、いずれも自分から動くことに関わる項目です。
人口約9万6千人、75歳以上の割合が県を上回るこの市で、限られた人数の職場に加わって何を変えたいのか。
エントリーシートに書いた一行を、面接の場で自分の声で説明できるところまで仕上げていってください。