本記事では、佐伯市職員採用試験の面接対策で必要な、佐伯市の特徴・基礎データ・行政課題・重点政策・面接の流れ・想定される質問・評価の観点についてまとめています。

佐伯市役所の面接試験では、「なぜ佐伯市を志望したのか」「市職員として何に取り組みたいのか」「自分の強みや経験を市政でどう活かしたいか」といった、自治体への理解を前提とする質問が想定されます。九州一広い市域という条件を踏まえて答えられるかどうかで、理解の深さが伝わります。

本記事の掲載内容を参考に、自分の強みや関心と佐伯市政の接点を考え、面接での回答作りに役立ててください。

佐伯市は平成17年の大規模な合併を経て今の市域になった経緯があり、旧町村部を含めた市域全体をどう捉えているかも、面接での受け答えに影響します。なお、試験の枠組みに触れる部分は、令和8年度佐伯市職員採用試験(夏期)について佐伯市が公表している情報にもとづきます。

第1部|自治体研究編

佐伯市の特徴

本格的な面接対策をはじめる前に、まずは佐伯市の全体像を把握しておきましょう。(時間のない方はここだけでもチェック)

  • 大分県の最南端、宮崎県と接する市。隣接自治体は臼杵市・津久見市・豊後大野市のほか、宮崎県延岡市・西臼杵郡日之影町。
  • 市域の面積は903.14平方キロメートルで、九州の市の中で最も広い。平成17年3月に1市5町3村が合併して現在の佐伯市が生まれた。
  • 人口は6万3千人ほど(令和8年1月1日現在の住民基本台帳)。
  • 海岸線の延長は約270キロメートル。ブリ類・ヒラメを中心とした養殖業は県内生産量の約8割を占め、佐伯市の水産業生産量は大分県全体の6.5割に達する県内随一の水産都市である。(出典:佐伯市の概要|佐伯市公式サイト)
  • 市の花はヤマザクラ、市の木はカシ(ウバメガシ、アラカシ)。市役所は佐伯市中村南町に置かれている。
  • 令和8年度夏期試験では、事務職(大学卒業程度・社会人枠)のほか、土木技術職・建築技術職・社会福祉士(いずれも事務職の枠組み)の各区分で、あわせて17名程度の採用が予定されている。
  • 初任給の例(令和8年4月1日現在)は大卒238,500円・短大卒223,400円・高卒207,500円。採用は令和9年4月1日の予定で、地方公務員法第22条の規定により採用の日から6か月間は条件付採用期間となる。

佐伯市の基礎データ

面接に向けた自治体研究では、厳密な統計値等を大量に暗記する必要はありませんが、「佐伯市の大体のスケール感」を知っておくことは重要です。

九州最大という市域の広さは、人口や年齢構成と並べて初めて意味を持ちます。次の項目を順に見ていきましょう。

項目内容
総人口63,121人(住民基本台帳・令和8年1月1日現在)
65歳以上人口26,871人(42.6%、大分県全体は34.2%)
75歳以上人口16,208人(25.7%、大分県全体は20.1%)
総面積903.14km²(九州の市で最大)
人口密度約70人/km²(上記の総人口と総面積から算出)
隣接自治体臼杵市、津久見市、豊後大野市、(宮崎県)延岡市、西臼杵郡日之影町

総人口・65歳以上人口・75歳以上人口は総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」令和8年1月1日現在の値です。大分県の国勢調査にもとづく人口とは集計のしかたが異なりますので、この表の数値と突き合わせて増減を求めることはできません。総面積・隣接自治体は当研究会が整理した基礎データによります。

42.6%という高齢化率と、広さゆえの重み

佐伯市の高齢化率42.6%は、大分県全体の34.2%を8ポイント以上上回り、75歳以上の割合も25.7%と県全体の20.1%を大きく超えます。住民の4人に1人以上が75歳以上という構成です。

人口密度は約70人/km²で、県全体の密度(約172人/km²)の半分以下にとどまります。

903.14平方キロメートルという九州最大の市域に、6万3千人ほどが暮らすという条件は、高齢者への訪問・見守りひとつをとっても、他の自治体より長い移動時間を必要とすることを意味します。大分県全体の人口も令和7年10月1日現在で約107万人と、前年から1万人ほど減少が続いています。(出典:大分県の人口推計|令和7年版)

県全体が減少局面にある中でも、佐伯市の人口密度の低さと高齢化率の高さは際立っています。面接で高齢化を語るときは、数字だけでなく、この広さとセットで説明できるかが差になります。

「佐伯市は九州で一番広い市だと知りました。人口は6万3千人ほどで、65歳以上の方が4割を超えています。広い市域に暮らす高齢者の方々へ、どうすれば必要な支援を届けられるかを考えていきたいです」

佐伯市の経済・産業

海とともにある産業構造

約270キロメートルの海岸線を持つ佐伯市は、ブリ類・ヒラメを中心とした養殖業が県内生産量の約8割を占め、市全体の水産業生産量は大分県全体の6.5割に達します。「県内随一の水産都市」という位置づけは、単なる紹介文句ではなく、実際の生産量に裏づけられた事実です。

産業を語るなら、獲る漁業だけでなく、育てる養殖業の比重が大きいという構造を押さえておきましょう。

リアス式海岸という地形が生む条件

大分県は、大分市佐賀関から佐伯市蒲江に至るリアス式海岸を県の地形的特徴の一つに挙げています。(出典:大分県の概要(第1章)|大分県)

入り組んだ海岸線は養殖に適した静穏な海域を生む一方、津波が入り込むと波高が増しやすい地形でもあります。産業の強みと防災上の弱点が、同じ地形から生まれている点に注意しておきましょう。

海岸線約270キロメートルという長さは、養殖いけすの管理から漁港の維持まで、海に関わる行政サービスの対象範囲がそれだけ長く伸びていることも意味します。

合併がもたらした市域の広がりと産業の多様性

平成17年3月の1市5町3村の合併により、佐伯市は沿岸部の水産業だけでなく、内陸部の農林業も含む多様な産業構造を抱えることになりました。

市域が広いということは、産業振興の対象も一様ではないということです。志望する分野が沿岸部と内陸部のどちらに近いのかを、自分の中で整理しておくと良いでしょう。

大分県全体の産業構造の中での位置づけ

大分県全体の産業別構成比は、令和5年度で第一次産業1.7%・第二次産業35.7%・第三次産業62.4%です。(出典:県民経済計算(確報)|令和5年度)

県全体でみると第一次産業の比率は決して高くありませんが、佐伯市の水産業生産量が県全体の6.5割を占めるという事実は、県内の第一次産業の相当部分が佐伯市に集中していることを示しています。県全体の平均像だけで佐伯市の産業を語ると、この集中度を見落とすことになります。

県全体の数字と、佐伯市という一つの市の実情とを併記して語ることができれば、統計を正しく読み解く力があると評価されやすくなるでしょう。

佐伯市の主な行政課題

ここまでの数字と産業の姿を踏まえると、佐伯市が今向き合っている課題が見えてきます。面接で「市の課題」を聞かれたときの引き出しとして、次の5つを押さえておきましょう。

九州最大の市域にサービスを届ける難しさ

903.14平方キロメートルという面積は、合併前の1市5町3村分の地域を一つの市役所で受け持っているということでもあります。旧町村部にも等しく行政サービスを行き渡らせることは、佐伯市が合併以来抱え続けている課題です。

本庁のある中心部から離れた地域では、支所の窓口が住民にとって最も身近な行政の接点になっている場合も多く、支所と本庁の連携をどう維持するかも実務上の課題になります。

南海トラフ巨大地震による津波への備え

内閣府の南海トラフ巨大地震の新想定(令和7年3月31日公表)における佐伯市の最大津波高は14メートルで、大分県内で最大の想定です(前回2012年想定は15メートル)。県南沿岸の佐伯・津久見・臼杵は、県内でも津波想定が最も厳しい地域とされています。(出典:南海トラフ巨大地震の市町村別最大津波高一覧|内閣府・令和7年)

最大震度6強という揺れの想定

大分県地震被害想定調査(平成31年3月報告)では、南海トラフの巨大地震により大分市・佐伯市・臼杵市・津久見市・豊後大野市などで最大震度6強が想定されています。(出典:大分県地震被害想定調査|平成31年3月)津波と強い揺れの両方に備える必要がある地域だという点は、防災を語るうえで欠かせない前提です。

水産業の担い手をどう確保するか

養殖業が県内生産量の約8割を占めるという実績は、裏を返せば、この産業が佐伯市の雇用と経済を大きく左右するということでもあります。担い手の高齢化や後継者の確保は、水産都市としての佐伯市が長く向き合ってきた課題です。

漁業に限らず、水揚げ後の加工・流通・販売まで含めた一連の担い手をどう確保するかという視点も欠かせません。若い世代が漁業に新規参入しやすい仕組みづくりは、産業振興と若年層の定住という二つの課題を同時に解決する取組にもなり得ます。

県平均を8ポイント以上上回る高齢化率

42.6%という高齢化率は、大分県全体の34.2%を8ポイント以上上回る水準です。

広い市域と高い高齢化率が重なることで、移動支援・見守り・医療体制のどれをとっても、他の自治体以上に工夫が必要になります。合併前の旧町村部ごとに人口構成の偏りがある可能性も考えられ、市全体の平均値だけでなく、地域ごとの実情に目を配る姿勢が職員には求められます。

佐伯市の重点政策|水産業と津波防災の最前線

この章は、佐伯市の総合計画の要約ではありません。計画の名称と策定年は、当研究会が今回あたった令和8年度夏期の受験案内と市公式サイトの公表資料からは確定できておらず、最新の名称は市公式サイトでご自身の目で確かめてください。

そのうえで、水産業の振興と津波防災という、佐伯市にとって切り離せない二つの軸から市政の向きを整理します。

県内随一の水産都市としての産業振興

養殖業を中心とした水産業は、佐伯市の経済を支える柱です。生産量の維持と担い手の確保を両立させることが、この分野の産業振興における中心的なテーマになります。水揚げされた魚をどう加工し、どう販路を広げるかという川下の視点も、産業振興を語るうえで押さえておきたいポイントです。

市外・県外への出荷はもちろん、輸出まで視野に入れた販路拡大は、地域の水産業者だけでは取り組みにくい分野であり、行政による後押しが期待される領域でもあります。

県内最大の津波想定にどう向き合うか

14メートルという津波高の想定は、県内の他の市には見られない数字です。避難路の整備や避難意識の啓発は、佐伯市の防災行政にとって最優先の課題の一つといえます。

九州最大の市域を持つだけに、地区ごとの地形や避難先の違いを踏まえたきめ細かな対応も求められます。海に近い集落が多い分、避難場所までの高低差や所要時間も地区ごとに異なり、一律の対策では対応しきれない難しさがあります。

県全体で進む人口減少と佐伯市の位置づけ

大分県人口ビジョン(令和2年3月改訂)は、死亡数が出生数を上回る自然減に加え、生涯未婚率の上昇と晩婚化・晩産化の進行を県全体の課題として分析しています。(出典:大分県人口ビジョン|令和2年3月改訂)佐伯市の高齢化率42.6%は、この県全体の傾向が一足先に、より強い形で表れている数字だと読み取れます。

POINT|市の資料が少ない分野は県の防災・産業データから補って考える

佐伯市単独の計画資料に手が届かない分野では、県の防災・産業データを先に押さえてから市の実情へ落とすと、話の芯が通ります。県の想定や統計を確かめる、それが佐伯市ではどう表れるかを言う、自分は何を担いたいかで締める。この三段です。

悪い例「佐伯市の水産業を盛り上げたいです」

改善例「養殖業が県内生産量の8割を占めていると知りました。担い手の確保と販路の拡大、両方の視点から水産業を支える窓口業務に携わっていきたいです」

あわせて確認したい公式資料

佐伯市の公式サイトには、面接前に目を通しておきたい情報が分野ごとに掲載されています。興味のある分野の資料から読み込み、数字や名称を自分の口で言えるようにしておきましょう。

なお、学芸員は本試験とは別枠の冬期試験で募集されます。志望する職種の募集時期を取り違えないよう、採用情報のページはこまめに確認しておいてください。

  • 佐伯市職員採用試験の最新の受験案内(総務部総務課職員係が所管。試験種目別得点の開示窓口でもあります)
  • 佐伯市の総合計画・予算に関する公表資料
  • 佐伯市の水産業に関する紹介ページ(養殖業の生産量・出荷先など)
  • 南海トラフ巨大地震の被害想定と佐伯市の津波対策に関する資料
  • 大分県人口ビジョン・大分県地震被害想定調査(県全体の課題認識を把握する材料に)
  • 合併の経緯や旧町村部の地域資源を紹介する市の公表資料

なお、情報を知っていることと、面接でその情報を使って答えられることは、まったく別の能力です。数字を覚えただけの状態では、深掘りの一言で止まってしまいます。

当研究会では「答えられる形」まで仕上げるためのテキストとして、佐伯市役所専用の面接想定問答集をご用意しています。佐伯市の採用面接で問われる可能性がある質問について、「元公務員監修の回答例」「質問の意図」「回答のコツ」「想定される深掘り」などを収録しています。

佐伯市役所の想定問答集を見る

第2部|面接対策編

佐伯市役所の面接の概要

ここからは、佐伯市役所の面接の形式と流れ、質問の全体像、合否を分ける質問への備え方を、公式資料と当研究会の分析に基づいて整理していきます。

令和8年度夏期試験で確認できる枠組み

令和8年度佐伯市職員採用試験(夏期・令和9年4月1日付採用)は、第一次試験と第二次試験の2段階です。第一次試験は全職種でSPI3(性格検査+基礎能力検査)を、テストセンター方式で受験します。

第二次試験は集団討論・個人面接に加え、土木技術職・建築技術職・社会福祉士は専門試験も課されます。

項目内容(令和8年度夏期)
第一次試験全職種でSPI3(性格検査、論理的思考・言語的理解・数量的処理の基礎能力検査)。申込者が予約したテストセンター会場で受験
第二次試験集団討論・個人面接(全職種共通)に加え、土木技術職・建築技術職・社会福祉士は専門試験も実施
募集区分事務職(大学卒業程度/社会人枠)、事務職(土木技術職)、事務職(建築技術職)、事務職(社会福祉士)。技術職・資格職も「事務職」という枠組みの中に位置づけられています
居住要件受験案内に「採用後は、佐伯市に居住することを原則とします」と明記
配点各試験種目の配点について、記載のある資料は見当たりませんでした。最新の受験案内でご確認ください

上記は、佐伯市が公表している令和8年度佐伯市職員採用試験(夏期)の受験案内にもとづく内容です。試験の構成・区分・配点等は年度や受験区分によって異なる可能性があります。受験の際は、必ずご自身の区分の最新の試験情報をご確認ください。学芸員は別枠(冬期)で実施されます。

試験結果の開示は、不合格者(補欠合格者を除く)に限り、本人が本人確認書類を持参のうえ口頭で請求できます。開示内容は試験種目別得点・総合得点・総合順位、開示期間は合格発表の日から起算して1か月間、開示場所は佐伯市役所本庁舎5階総務課職員係です。

また、佐伯市は日本国籍を有しない人も受験でき、採用にあたっては「公権力の行使又は公の意思形成への参画に携わる職には就けない」という原則に沿った任用が行われます。税の賦課決定・徴収、法令に基づく許認可、公職選挙法による選挙関係事務などがその対象とされています。

土木技術職・建築技術職・社会福祉士という専門性の異なる職種を、あえて「事務職」という同じ枠組みでくくっている点は特徴的です。専門知識だけでなく、一般行政の視点も併せ持つ人材を求めている表れだと当研究会は捉えています。

専門試験の出題分野をみても、土木技術職には測量や土木計画、建築技術職には建築法規や建築施工、社会福祉士には社会保障を含む社会福祉概論が含まれており、実務に直結する内容が問われる構成です。

居住原則という一文が示すもの

求める職員像を掲げた一文は、令和8年度夏期の受験案内には見当たりませんでした。

代わりに目を引くのが「採用後は、佐伯市に居住することを原則とします」という一文です。次の二段落は市の公表内容ではなく、この一文を起点にした当研究会の受け止め方になります。

受験案内がわざわざこの一文を置いているということは、この地域で長く暮らし、働き続ける意思が、他の自治体以上に重く見られている可能性があります。九州最大の市域という条件のもとでは、職員自身が地域の暮らしを知っていることが、そのまま仕事の質につながるからです。

この見方に市からの公式な裏づけはなく、あくまで参考情報としてお使いください。

想定される質問

面接で聞かれることは7つのカテゴリーに分かれる

当研究会では、全国の自治体・官公庁の面接想定問答を分析し、聞かれる質問を7つのカテゴリーに体系化しています。佐伯市役所の面接も、この見取り図の上で準備すれば、基本的な抜け漏れは防げます。

カテゴリー代表質問ここで見られていること
① 導入・アイスブレイク今日は佐伯市までどうやって来ましたか?広い市域を移動する話題から、緊張のほぐれた自然な受け答えができるか
② 動機・志望数ある自治体の中で、なぜ佐伯市を選んだのですか?水産都市という言葉だけで終わらず、自分の経験と結びついた理由になっているか
③ 自己理解ご自身の短所を教えてください短所を認めたうえで、日々どう向き合っているかまで話せるか
④ 経験・行動これまでで最も苦労した経験と、そこでとった行動を教えてください苦労の大きさより、そのときに何を考え、どう動いたかという中身
⑤ 学業・経歴学校で力を入れて取り組んだことを説明してください専門外の相手にも伝わる言葉に置き換えられるか
⑥ 適性・将来希望と違う地域や部署に配属されたら、どう働きますか?九州最大の市域です。配属地の違いを受け止める柔軟さ
⑦ 公共性・社会性最近気になったニュースを一つ教えてください身の回りの出来事を、自分の言葉で短くまとめられるか

佐伯市でも、集団討論と個人面接の双方でこの7つが土台になります。集団討論では、他の受験者の意見を聞きながら自分の考えを整理する力も同時に試されます。

ただし、この7つで差がつくことはまずありません。合否を左右するのは、次に挙げる「佐伯市ならでは」の質問です。

合否を分けるのは「佐伯市役所ならでは」の質問

「なぜ大分県庁ではなく、佐伯市役所なのですか?」
「佐伯市の魅力と課題を、それぞれ挙げてください」

佐伯市について公表されている選考の情報は、試験の段階と居住要件にとどまり、配点の詳細までは示されていません。

九州最大の市域という条件をどれだけ具体的に語れるかが、そのまま準備量の差になります。こうした質問に答えるための「佐伯市の事実」を、面接で使いやすいものに絞り、答え方とセットで整理しました。

質問テーマ知っておきたい佐伯市の事実答え方のヒント
人口と高齢化住民基本台帳で6万3千人ほど。高齢化率42.6%は大分県平均34.2%を大きく上回る(令和8年1月1日現在)数字だけで終わらせず、広い市域でどう支援を届けるかまでつなげます
なぜ県庁ではなく市役所か面積903.14平方キロメートルは九州の市で最大。平成17年に1市5町3村が合併して誕生制度の説明で終わらず、広い市域の隅々まで住民に近い距離で働きたい理由を自分の言葉にします
水産業ブリ類・ヒラメ中心の養殖業が県内生産量の約8割。佐伯市の水産業生産量は県全体の6.5割数字を挙げたうえで、獲る漁業と育てる養殖業の違いにも触れられると理解の深さが伝わります
南海トラフ地震への備え内閣府の新想定(令和7年3月31日公表)で佐伯市の最大津波高は14メートル、県内最大数字の大きさに触れたうえで、避難意識の啓発など市の役割まで踏み込みます
居住原則受験案内に「採用後は、佐伯市に居住することを原則とします」と明記この地域で暮らし続ける覚悟を、自分の言葉で具体的に説明できるようにします

使い方のコツは、5つ全部を覚えることではありません。自分の志望分野に近いテーマを1〜2つ選び、「事実 → 自分の問題意識 → 市職員としてやりたいこと」という一続きの話に編んでおくことです。

想定される評価の観点

佐伯市の受験案内が示している選考の設計は、第一次試験を全職種SPI3とし、第二次試験に集団討論と個人面接を置き、不合格者には試験種目別の得点まで開示する、というものです。重視する観点を項目立てて示した記載はありませんので、ここではこの設計と受験案内の記述から観点を引き出します。

あわせて、市役所の面接で広く用いられる考え方としてコンピテンシー評価にも触れておきます。答えのうまさではなく、経験の中身と行動の再現性が確かめられます。

評価の観点面接でどう確かめられるか準備のポイント
集団の中での協調性第二次試験に集団討論がある。異なる意見が出たときに、折り合いをつけながら議論を前に進められるかアルバイトやサークル活動で、意見の対立をどうまとめたか、具体的な場面を用意しておきます
広い市域を受け止める柔軟さ配属地によって、市の中心部から離れた地域を担当する可能性がある環境の異なる場所でも力を発揮した経験を思い出しておきます
この地域で暮らし続ける意思居住原則が明記される市で、長く根を張って働く見通しがあるか「なぜ佐伯市なのか」を、この場所に根を下ろして働く覚悟まで含めて話せるようにしておきます

なお、公務員の個人面接では、ひとつの話題に対して「そのとき、あなたは具体的に何をしたのですか」と2回、3回と深掘りされることが多いです。自分の言葉で細部まで語れる実体験に根ざした答えを事前に用意しておきましょう。

本番までの準備6ステップ

ここまでの内容を、準備の手順に落とし込みます。

  1. 佐伯市が公表する最新の受験案内を読み、自分が受ける区分の試験種目と居住要件を確認する
  2. これまでの経験を棚卸しする。学業・部活動・アルバイトから、自分で動いた場面をそれぞれ一つずつ書き出す
  3. 7カテゴリーの代表質問に、それぞれ一言メモで答えを作る
  4. 自治体研究のインプットをする。この記事の前半部分を読み返し、志望分野に近い事実を2〜3個、自分の言葉で説明できるようにする
  5. 固有質問の材料を対応表から集め、「事実 → 自分の問題意識 → やりたいこと」の一続きの話に編む
  6. 声に出して練習し、答えるたびに「ここを掘られたら何と返すか」を書き足していく

優先順位に注意

ステップ4と5の自治体研究は、あくまで他の受験生と差をつけるための工程です。時間がない場合は、ステップ2の経験の棚卸しと、その経験を市の仕事へどうつなぐかという自己分析を優先してください。自分のことを語れない状態で市の知識だけを増やしても、面接の評価にはつながりません。

なお、面接対策を独学かつ最短ルートで仕上げたい場合は、佐伯市役所専用の面接想定問答集を使う選択肢もあります。

佐伯市の採用面接で出題が想定される質問について、1問ごとに回答例・質問の意図・NG回答までをわかりやすく解説しているので、面接での受け答えをより具体的にイメージできるようになります。特に試験本番までに時間がない方は、必要に応じてご活用ください。

佐伯市役所の想定問答集を見る

さいごに

令和8年度夏期の佐伯市職員採用試験は、全職種共通のSPI3と、集団討論・個人面接を軸とした第二次試験の2段階です。配点は公表されていませんが、「採用後は佐伯市に居住することを原則とします」という一文が、この試験の性格をよく物語っています。

九州最大の市域、県内最大の津波想定、県内随一の水産業。この記事で整理した事実のうち関心の近いものを選び、自分がこの地域でどう暮らし、どう働きたいのかまで具体的な言葉にして本番に臨んでください。

合併から二十年近くが経つ今も、旧町村部を含めた市域全体をどう一つの自治体として支えていくかは、この市で働くすべての職員に共通する視点です。

数字の大きさに気圧されるのではなく、その広さと向き合う覚悟を自分の言葉で語れるようにしておきましょう。