本記事では、小金井市職員採用試験の面接対策で必要な、小金井市の特徴基礎データ行政課題重点政策面接の流れ想定される質問評価の観点についてまとめています。

小金井市役所の面接試験では、「なぜ小金井市を志望したのか」「市職員としてどんな仕事に取り組みたいのか」「自分の強みを市政のどこで生かすのか」といった質問が想定されます。

小金井市の一般事務(上級職)は、第3次・第4次と個別面接が2回続く4段階選抜です。実施状況を見ると、第1次を通ることより、その後の段階を越えることのほうがはるかに難しい試験だと分かります。

本記事の内容を手がかりに、自分の経験と小金井市政との接点を整理し、面接での受け答えづくりに役立ててください。

第1部|自治体研究編

小金井市の特徴

面接対策を始める前に、小金井市の輪郭を押さえておきましょう。(時間のない方はここだけでもチェック)

  • 面積は11.30平方キロメートル。人口密度は1平方キロメートルあたり11,148人にのぼる。
  • 調布市・三鷹市・武蔵野市・府中市・国分寺市・小平市・西東京市という7つの市に囲まれた、多摩地域の内陸の市である。
  • 市の花はサクラ、市の木はケヤキ。市役所は本町六丁目にある。
  • 65歳以上人口は27,549人で高齢化率21.9%。東京都全体の22.4%をやや下回る。
  • 75歳以上人口は15,556人、市の人口に占める割合は12.3%(東京都全体は13.3%)。
  • つまり高齢化の割合が都全体をわずかに下回る、比較的若い年齢構成の市である。
  • 第3次小金井市人材育成基本方針が掲げるめざす職員像は「市民のしあわせを支えるため、何事も自分ごととして捉え、意欲的にチャレンジする職員」である。
  • 一般事務(上級職)の採用試験は4段階。第1次が事務能力診断検査、第2次が論文試験・自己PR審査・適性検査、第3次と第4次が個別面接試験という構成をとる。
  • 申込は、インターネットでの受験申込と、郵送による書類提出の両方を完了させる必要がある。

小金井市の基礎データ

数字をすべて暗記する必要はありません。

ただ、小金井市がどんな年齢構成と広さの市かは、都全体と並べて言えるようにしておきましょう。市の課題を語るときの土台になります。

ここでは人口の規模と内訳、市域の広さ、周囲との位置関係など、市政を語る前提になる項目を並べます。

項目内容
総人口125,970人(住民基本台帳・令和8年1月1日現在)
65歳以上人口27,549人(高齢化率21.9%、東京都全体22.4%)
75歳以上人口15,556人(75歳以上率12.3%、東京都全体13.3%)
総面積11.30km²
人口密度11,148人/km²(上記の総人口と総面積から算出)
隣接自治体調布市、三鷹市、武蔵野市、府中市、国分寺市、小平市、西東京市
市の花・市の木サクラ・ケヤキ
市役所所在地〒184-8504 東京都小金井市本町六丁目6番3号

総人口・65歳以上・75歳以上の人口と割合は、総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」の令和8年1月1日現在の値です。並記した東京都全体の割合も同じ統計によるもので、国勢調査ベースの数値とは調査の基準が異なるため直接は比較できません。面積・隣接自治体・市の花木・市役所所在地は公表値をもとに整理しました。人口密度は、この住民基本台帳人口を総面積で割って算出しました。

数字から考えられる市政課題

小金井市の高齢化率21.9%は東京都全体の22.4%をやや下回り、75歳以上の割合12.3%も都全体の13.3%より低い水準です。他の多摩地域の市と比べても、いまのところ年齢構成は若いほうに位置します。

ただし、これは「課題が少ない」という意味ではありません。高齢化がこれから訪れる自治体ほど、備える時間があるうちに何をしたかで差がつきます

支援が必要になってから体制を組むのでは間に合わないからです。今の年齢構成は、市にとって準備期間が残されているというサインだと読むほうが正確です。

もう一つ押さえたいのが市域の狭さです。11.30平方キロメートルに12万人以上が暮らし、人口密度は1平方キロメートルあたり11,148人。

新しい用地を確保して解決する、という選択肢が取りにくい市だという条件が、施策のあらゆる場面に効いてきます。

「小金井市は12万人以上が暮らす市ですが、面積は11平方キロメートルほどしかないと知りました。土地に余裕がないぶん、新しく建てるより今ある施設をどう使うかを考える必要があると思いますので、住んでいる方の声を聞きながら決めていく仕事に関わりたいです」

小金井市の経済・産業

東京都という経済圏の規模

市の産業を考える土台として、まず東京都全体の規模を確認しておきましょう。令和4年度の都内総生産(名目)は120兆2千億円で、全国の21.2%を占めます。

同年度の実質経済成長率は3.9%で、卸売・小売業、金融・保険業、運輸・郵便業などの増加が伸びを支えました。(出典:都民経済計算・都内総生産等年報|令和4年度

これは都全体の数字であり、市の経済規模を示すものではありません。

基礎自治体である市の産業施策は、大きな企業を呼ぶ話よりも、地域で営まれる店や事業所が続けられるようにする話が中心になります。この違いを踏まえていないと、志望動機が市の実務から浮いてしまいます。

訪れる人と、多様な言語への対応

東京都全体では、令和5年の訪都旅行者数が約4億9,410万人で、うち外国人旅行者は約1,954万人と過去最多になりました。

2024年の観光消費額は約9兆4,762億円、生産波及効果は約18兆4,844億円で、2019年比56.1%の増加です。(出典:訪都旅行者数等の実態調査結果|2024年訪都旅行者数等の実態調査|令和5年

外国人旅行者が過去最多という数字は、観光地だけの話ではありません。都内で暮らす人、働く人、学ぶ人の顔ぶれが多様になれば、市役所の窓口に来る相手も多様になります。

案内表示、申請書、説明の仕方をどこまで分かりやすくできるか。窓口業務を志望するなら、誰に対しても伝わる説明ができるかどうかが実務の質を決めます

7つの市に接する11.30平方キロメートル

小金井市は、調布市、三鷹市、武蔵野市、府中市、国分寺市、小平市、西東京市の7市と接しています。11.30平方キロメートルという市域に対して、接している市の数が多いのが地理上の特徴です。

これは、市境のすぐ向こう側にも生活圏が続いているということを意味します。通勤も通学も買い物も、市の境界で止まりません。

公共交通の接続、災害時の相互応援、広域での施設の使い方など、隣の市と足並みをそろえる仕事が自然と出てきます。市の仕事は市内で完結する、という思い込みを外しておくと、面接での話に厚みが出ます。

小金井市の主な行政課題

ここまでの数字を踏まえると、小金井市がこれから向き合う論点が見えてきます。面接で市の課題を問われたときの出発点として、4つ挙げます。

まだ来ていない高齢化への備え

小金井市の65歳以上人口は27,549人(高齢化率21.9%)、75歳以上人口は15,556人(12.3%)で、いずれも東京都全体を下回ります。

ただ、都全体を見ると令和7年9月時点の75歳以上人口は184万6千人で前年比3万2千人増と過去最多を更新し、65〜74歳人口は127万4千人で前年比2万8千人減となりました。(出典:敬老の日にちなんだ東京都の高齢者人口(推計)|令和7年

都全体では、65歳から74歳が減り75歳以上が増えるという移行が進んでいます。今は若い年齢構成を保っている市も、いずれ同じ流れに入ります。

支援が必要になってから仕組みを作るのでは間に合わないため、余裕のある時期に地域の受け皿を整えられるかが問われます。面接では、この時間差を意識して語れると、単なる現状説明との違いが出ます。

少子化のもとでの子育て・教育

東京都の令和6年の出生数は84,207人で、前年より2,141人減って9年連続の減少となりました。合計特殊出生率は0.96で、前年の0.99から下がり8年連続の低下です。

都は『少子化対策の推進に向けた論点整理2025』を公表しています。(出典:東京都人口動態統計年報(確定数)|令和6年

子どもの数が減れば、保育の定員も学校の規模も、いずれ見直しの対象になります。一方で、若い世代に選ばれる市であり続けたいという要請もあります。

相反する二つの方向を同時に扱うのが、基礎自治体の子育て施策の難しさです。志望分野が子育てや教育なら、増やす話と見直す話の両方を持っておきたいところです。

限られた市域での施設と土地の使い方

11.30平方キロメートルの市域に12万人以上が暮らすということは、公共施設も道路も公園も、既にある土地の上に成り立っているということです。老朽化した施設を建て替えるにも、移す先の用地を確保するのが簡単ではありません。

そのため市の判断は、施設を減らすのか、機能をまとめるのか、使い方を変えるのかという選択に近づきます。どの選択も、誰かにとっては不便になります。

だからこそ、決めた理由を市民に説明できる職員が要る、という文脈で語れると、話が具体的になります。市の公共施設や財政に関する資料を一つ選んで目を通しておきましょう。

大規模地震への備え

東京都が令和4年5月に公表した被害想定では、都心南部直下地震が冬の夕方に発生した場合、死者約6,100人、負傷者約9万3,400人、建物被害約19万4,400棟、避難者約299万人、帰宅困難者約453万人と想定されています。

震度6強以上となるのは23区の約6割の範囲とされています。(出典:首都直下地震等による東京の被害想定|令和4年5月

これは東京都全体の想定です。小金井市域の揺れや浸水の想定は、市が公表する地域防災計画やハザードマップで確認してください。

人口密度が1平方キロメートルあたり11,148人という市では、避難所に集まる人の密度も高くなります。

帰宅困難者約453万人(冬の夕方)という都全体の想定と合わせて考えると、限られた場所にどう人を受け入れるかが具体的な課題として浮かびます。

小金井市の重点政策|第3次小金井市人材育成基本方針

小金井市は、令和3年4月に策定した第3次小金井市人材育成基本方針で、めざす職員像を「市民のしあわせを支えるため、何事も自分ごととして捉え、意欲的にチャレンジする職員」と掲げています。

主な事業の計画期間を令和8年4月から令和12年3月までとする改定版も公表されています。(出典:第3次小金井市人材育成基本方針|令和8年4月更新

「自分ごと」という言葉の重さ

この職員像で目を引くのは、「何事も自分ごととして捉え」という部分です。

担当が自分かどうかにかかわらず、市民の困りごとを他人の仕事として扱わない、という姿勢を求める言葉だと読めます。窓口で「それは別の課です」と言って終わらせないこと、と言い換えてもよいでしょう。

面接対策の言葉に翻訳すれば、自分の役割の外にあることを引き受けた経験を用意しておく、ということです。

頼まれていないのに動いた場面、誰も手をつけていない問題に気づいて拾った場面。そういう経験こそが、この職員像に対応します。

「チャレンジ」のほうも、成功した挑戦である必要はありません。やってみて何が分かったかまで語れれば十分です。

市の判断を取り巻く環境

市の政策は市の中だけで決まるわけではありません。

東京都は合計特殊出生率0.96という水準を受けて少子化対策の論点整理を公表し、『未来の東京』戦略で少子高齢化や気候危機を都政の重点課題に位置づけています。市はこうした都の方向性と、自分の市の人口構成や市域の条件を突き合わせながら、優先順位を決めていきます

面接で政策に触れるときは、都の方針をそのまま繰り返さないよう気をつけてください。12万人余り、11.30平方キロメートル、7市に接するという小金井市の条件のもとで、その方針が何を意味するのかまで踏み込めると、話の質が変わります。

POINT|職員像は覚えるものではなく、経験に引き寄せるもの

方針の文言をそのまま言い返しても、評価にはつながりません。どの言葉が自分のどの経験と重なるのかを、場面のレベルまで具体化しておきましょう。

悪い例「何事も自分ごととして捉える職員像に共感しました。私も当事者意識を大切にしています」

改善例「自分ごととして捉えるという言葉が印象に残りました。私はアルバイト先で、担当ではなかったのですが、券売機の前で迷うお客様が多いのに気づいて、写真つきの案内を貼る提案をしました。すぐに全部が解決したわけではないですけれども、聞かれる回数は目に見えて減りました」

あわせて確認したい公式資料

すべてを読み込む必要はありません。志望動機に関係するものを選び、要点を自分の言葉で説明できるようにしておきましょう。

  • 小金井市職員採用試験の実施要項(最新のもの)。受ける職種の試験構成と申込手続を確認する
  • 第3次小金井市人材育成基本方針(めざす職員像)
  • 小金井市の職員採用試験の実施状況(申込者数から最終合格者数までの推移)
  • 小金井市の総合計画・予算に関する市の公表資料のうち、志望分野に近いもの
  • 小金井市の地域防災計画とハザードマップ

なお、情報を知っていることと、面接でその情報を使って答えられることは、まったく別の能力です。数字を覚えただけの状態では、深掘りの一言で止まってしまいます。

当研究会では「答えられる形」まで仕上げるためのテキストとして、小金井市役所専用の面接想定問答集をご用意しています。小金井市の採用面接で問われる可能性がある約60問の質問について、「元公務員監修の回答例」「質問の意図」「回答のコツ」「想定される深掘り」などを収録しています。

小金井市役所の想定問答集を見る

第2部|面接対策編

小金井市役所の面接の概要

ここからは、小金井市役所の採用試験の形式と流れ、質問の全体像、差がつく質問への備え方を、市の公表資料と当研究会の分析にもとづいて整理します。

小金井市役所の面接の流れ

小金井市の一般事務(上級職)の採用試験は4段階です。第1次がテストセンター方式の事務能力診断検査、第2次が論文試験・自己PR審査・適性検査、第3次と第4次がそれぞれ個別面接試験という構成になっています。

実施要項に集団討論・集団面接の記載はなく、人物試験は個別面接2回で構成されると読めます。

項目内容(令和9年度採用・一般事務/上級職)
試験の段階4段階。第1次=事務能力診断検査 → 第2次=論文試験・自己PR審査・適性検査 → 第3次=個別面接試験(第1回) → 第4次=個別面接試験(第2回)
第1次試験の中身テストセンター方式による事務能力診断検査(50分)。出題分野は「事務職員としての具体的な能力を把握するための検査」と公表されている
面接の種類個別面接が2回。実施要項に集団討論・集団面接の記載はない
申込方法「受験申込(インターネット)」と「必要書類等の提出(郵送のみ)」の両方の完了が必要
郵送する書類(令和8年度採用要項による)①職員採用試験申込書兼受験票(A4用紙に印刷し自筆記入。最近3か月以内に撮影した上半身脱帽正面向き縦4cm×横3cmの写真を貼付)②返信用封筒1通(長形3号に110円切手を貼付)。簡易書留郵便で郵送する
第2次試験の提出物(令和8年度採用要項による)第1次試験の合格者は、第2次試験に際して自己紹介シート(要写真貼付)を提出する。詳細は合格者への通知で案内される
配点実施要項に記載がなく非公表
採用候補者名簿合格者は原則として採用候補者名簿に登載され、欠員等の状況により逐次採用される。登載期間は原則1年で、1年を経過しても採用されないときは失格となる
初任給上級職は月額約261,580円(大学新卒の場合。地域手当を含む・令和7年4月1日現在の金額)

上記は小金井市の令和9年度採用・一般事務(上級職)の職員採用試験実施要項および令和8年度採用の実施要項にもとづくものです。小金井市では一般事務(上級職)の採用試験は年1回ですが、保育士・土木技術・一般事務(障がいのある方対象)等は同一年度に複数回実施されており、職種によって試験の構成が異なります。試験の構成・日程・配点等は年度や職種によって異なる可能性があります。受験の際は、必ずご自身が受ける職種の最新の試験情報をご確認ください。(出典:小金井市職員採用試験実施要項|令和9年度採用・一般事務

申込の手続にも注意してください。インターネットの受験申込だけでは完了せず、写真を貼った申込書兼受験票と返信用封筒を簡易書留で郵送する必要があります。

片方だけでは受験できません。写真は最近3か月以内に撮影したものと指定されているため、早めに用意しておきましょう。

実施状況から読む試験の性格

令和8年度採用の一般事務(上級職)の実施状況は、申込者327人、第1次試験受験276人・合格236人、第2次試験受験122人・合格60人、第3次試験受験51人・合格27人、最終合格22人でした。

令和9年度採用では、申込者319人、第1次試験受験253人・合格246人と公表されています(第2次以降は未公表)。(出典:小金井市職員採用試験実施状況|令和8年度採用小金井市職員採用試験実施状況|令和9年度採用

この数字の並びで最も重要なのは、第1次試験の受験276人に対して合格が236人と、大きくは絞られていない点です。

令和9年度採用でも253人が受験して246人が合格しています。事務能力診断検査は、受験者をふるいにかける関門というより、事務職としての基礎を確かめる位置づけに近い形になっています。

では、どこで絞られるのか。令和8年度採用の場合、第2次で122人から60人、第3次で51人から27人、そして最終合格が22人です。

論文と自己PR審査、そして2回の個別面接が、この試験の本体だということになります。

筆記対策に時間を割きすぎて、論文と面接の準備が後回しになる。それがこの試験でいちばん避けたい失敗です。

小金井市役所が求める人物像

小金井市は人材育成基本方針でめざす職員像を公表しており、面接の評価軸を考える出発点はここにあります。「市民のしあわせを支える」「何事も自分ごととして捉える」「意欲的にチャレンジする」という3つの要素は、そのまま質問の切り口になります。

市が明文化しているのはここまでです。一般論として、面積あたりの人口が密で市民との物理的な距離が近い市役所では、庁舎の窓口や現場で受け取った一言が、そのまま次の施策を考える材料になります。

持ち込まれる相談も、担当の区切りに沿って整理された形では届きません。こうした環境では、自分の担当の線を引きすぎない人が重視されやすいと当研究会では考えています。

市の職員像が「何事も自分ごととして」と書いているのは、この働き方の裏返しだと読めます。

11.30平方キロメートルに12万人以上が暮らし、7つの市に囲まれた小金井市では、持ち込まれる相談の中身が課の担当や市の境界で都合よく分かれてくれることのほうが少ないはずです。

気をつけたいのは、受ける市に合わせて人物像を組み直そうとしないことです。

小金井市の言葉に自分を寄せるのではなく、これまで実際にやってきたことのうち、この市の仕事で生きる部分を取り出して語る。2回の個別面接で角度を変えて掘られても持ちこたえるのは、その形の答えです。

想定される質問

面接で聞かれることは7つのカテゴリーに分かれる

当研究会では、全国の自治体・官公庁の面接想定問答を分析し、聞かれる質問を7つのカテゴリーに体系化しています。小金井市の面接も、この見取り図の上で準備すれば、基本的な抜け漏れは防げます。

カテゴリー代表質問ここで見られていること
① 導入・アイスブレイク緊張していますか?構えた状態から自然な受け答えへ移れるか。個別面接が2回あるため、2回目でも硬さが残らないか
② 動機・志望なぜ公務員を志望するのですか?民間企業でも果たせる理由で止まっていないか。職業として選んだ理由が経験と地続きか
③ 自己理解あなたの短所(弱み)は何ですか?自分を外から見る目があるか。自己PR審査で示した強みと矛盾していないか
④ 経験・行動これまでで最も困難だった経験と、どう乗り越えたかを教えてください出来事の大きさではなく、その場で何を考え、どの順に動いたかという中身
⑤ 学業・経歴卒業論文(研究)のテーマを簡単に説明してください専門外の相手に通じる言葉へ言い換えられるか。学びを仕事に結び付けているか
⑥ 適性・将来入庁後、どんな仕事に取り組みたいですか?市の仕事をどこまで具体的に知っているか。希望と違う配属でも力を出せそうか
⑦ 公共性・社会性最近関心を持ったニュースは何ですか?社会の動きを自分の言葉で説明できるか。論文で書いた内容と姿勢が一貫しているか

ただ、この7カテゴリーは小金井市に限らず全国の官公庁でほぼ共通です。受験者全員が備えてくる領域なので、大きな差はつきません。

差がつくのは、次の「小金井市ならではの事情を踏まえた質問」です。

合否を分けるのは「小金井市役所ならでは」の質問

「なぜ東京都庁ではなく、小金井市役所なのですか」
「小金井市の魅力と課題を、それぞれ教えてください」

どちらも、市を調べていなければその場では組み立てられない質問です。

だからこそ、材料を持っている人だけが違いを示せる質問でもあります。以下に、面接で使いやすい形に絞った小金井市の事実と、その答え方をまとめました。

質問テーマ知っておきたい小金井市の事実答え方のヒント
年齢構成の現在地65歳以上は27,549人で高齢化率21.9%、75歳以上は15,556人で12.3%。いずれも都全体の22.4%・13.3%をやや下回る「まだ若い」で終わらせず、備える時間が残っている今こそ手を打つべき、という時間の使い方の話に展開します
なぜ都庁ではなく市役所か市域は11.30平方キロメートル、人口密度は1平方キロメートルあたり11,148人。7つの市に接している制度の違いを説明するのではなく、この密度のなかで市民の声が直接届く距離で働きたい、という自分の理由を主役にします
市がめざす職員像第3次小金井市人材育成基本方針は「市民のしあわせを支えるため、何事も自分ごととして捉え、意欲的にチャレンジする職員」を掲げる「自分ごと」に対応する経験を用意します。担当ではなかったのに動いた場面が最も噛み合います
限られた市域という条件11.30平方キロメートルの市域に12万人以上が暮らし、新たな用地の確保が容易ではない施設を新しく作る提案ではなく、今あるものの使い方を変える提案に寄せると、市の現実に沿った話になります
選考の受け止め方第2次に論文試験と自己PR審査があり、第1次合格者は自己紹介シートを提出する提出した書面と面接での話が食い違わないよう、控えを残して面接前に読み返します。書いた強みは必ず掘られる前提で準備します

5つ全部を暗記する必要はありません。志望分野に近いテーマを1〜2つ選び、「事実 → 自分の問題意識 → 市職員としてやりたいこと」という一続きの話に編んでおきましょう。

個別面接が2回ある試験では、同じ話を別の面接官から角度を変えて聞かれます。一続きになっていれば、どちらでも芯がぶれません。

想定される評価の観点

面接は、公表されているめざす職員像に照らして、これまで実際にどう行動してきたかを確かめる場です。いわゆるコンピテンシー評価が土台にあり、答えの整い方ではなく、経験の中身と、同じ行動をもう一度とれるかどうかが見られています。

評価の観点面接でどう確かめられるか準備のポイント
市民のしあわせを支える姿勢相手の状況に合わせて動いた経験があるか。相手はその結果どうなったか小金井市の職員像が「支える」から書き起こされている点に合わせ、自分が前に出るより相手を助けた場面を選んでおく
何事も自分ごととして捉える役割の外にある問題を引き受けた経験。気づいて拾った場面があるか担当ではなかったのに動いた経験を1つ用意し、なぜ放っておけなかったのかまで言葉にしておく
意欲的にチャレンジする結果が出なかった挑戦を、どう振り返っているか成功例だけでなく、うまくいかなかった挑戦から何を学んだかを、自己PR審査で書いた内容と揃えておく

なお、公務員の個別面接では、ひとつの話題について「そのとき、あなたは具体的に何をしたのですか」と2回、3回と掘り下げられます。

小金井市は個別面接が2回あるうえ、論文と自己PR審査で書いた内容も手元にある状態で聞かれます。細部まで自分の言葉で語れる実体験に根ざした答えを用意しておきましょう。

本番までの準備6ステップ

ここまでの内容を、準備の順番に置き換えます。

  1. 最新の実施要項を確認し、インターネット申込と郵送書類の両方の締切と必要物(写真・返信用封筒・切手)を書き出す
  2. 高校・大学生活の経験を棚卸しする。学業・課外活動・アルバイトから、話せる具体例を1つずつ用意する
  3. 7カテゴリーの代表質問に、それぞれ一言メモで答えを作る
  4. 自治体研究のインプットをする。この記事の前半部分を読み返し、志望分野に近い事実を2〜3個、自分の言葉で説明できるようにする
  5. 固有質問の材料を対応表から集め、「事実 → 自分の問題意識 → やりたいこと」の一続きの話に編む
  6. 論文と自己PRの下書きを作り、そこに書いた内容を口頭でも説明できるか声に出して確かめる。書面と話の食い違いをなくす

優先順位に注意

ステップ4〜5の自治体研究は、あくまで他の受験生と差をつけるための工程です。時間がない場合は、ステップ2の経験の棚卸しと、その経験を市の仕事へどうつなぐかという自己分析を優先してください。自分のことを語れない状態で市の知識だけを増やしても、面接の評価にはつながりません

準備できる時間が限られている場合は、小金井市役所専用の面接想定問答集を使う選択肢もあります。

小金井市の採用面接で出題が想定される質問を1問ずつ取り上げ、回答例・質問の意図・NG回答まで解説しています。

自己PR審査と個別面接2回で同じ強みを繰り返し問われる試験では、答えの引き出しを増やしておくことが効きます。必要に応じてご活用ください。

小金井市役所の想定問答集を見る

さいごに

小金井市の一般事務(上級職)は、第1次でほとんど絞られません。合否を分けるのは、論文と自己PR審査、そして2回の個別面接です。

書いたものと話す内容が一致しているか、そこで語った経験が掘り下げに耐えるか。準備の重心をそこに置いてください。

11.30平方キロメートルに12万人以上が暮らし、都の平均より若い年齢構成を保っている今、この市には備える時間があります。その時間で自分は何を始めたいのか、言葉にしてから面接に臨みましょう。