本記事では、調布市職員採用試験の面接対策で必要な、調布市の特徴基礎データ行政課題重点政策面接の流れ想定される質問評価の観点についてまとめています。

調布市役所の面接では、「なぜ調布市で働きたいのか」「市民に何をどう届けたいのか」「その考えを他人にどう伝えるか」といった質問が想定されます。

調布市は求める人物像を「聴き、考え、伝えることができる人」と公表し、4段階の選考のうち3段階を人物試験に充てています。何を見たいのかを市が先に言葉にしている以上、そこから逆算した準備が効きます。

本記事の内容を材料に、自分の経験と調布市政の接点を組み立て、回答づくりに役立ててください。

第1部|自治体研究編

調布市の特徴

面接対策に入る前に、調布市がどんな市なのかを一度整理しておきましょう。(読む時間が取れない方は、ここだけでも目を通してください)

  • 人口は241,074人(令和8年1月1日現在の住民基本台帳)。東京都の市部では上位の規模にあたる。
  • 市域は21.58平方キロメートル、人口密度は1平方キロメートルあたり約1万1千人
  • 接している自治体は世田谷区・狛江市・三鷹市・府中市・稲城市・小金井市と、多摩川をはさんだ神奈川県川崎市の7つ。都県境を含め、四方すべてが他の自治体と接している。
  • 市は求める人物像を「聴き、考え、伝えることができる人」という言葉でまとめて公表している。
  • 人事関連の3計画を統合した「調布市人材育成総合プラン」を持ち、目指すべき職員像を「ともに考え行動し、ともに成長する自律的な職員」と定めている
  • 令和8年2月には採用専用のホームページ「職員採用情報サイト」を新設し、職員インタビューなどで仕事と働き方を発信している。
  • 上級(大学卒業程度)新卒者の初任給は月額約28万円(地域手当含む)、初年度の年収は約450万円と公表されている。
  • 市の花はサルスベリ、市の木はクスノキ。

調布市の基礎データ

統計を丸暗記する必要はありませんが、24万人という規模を体感として持っているかどうかで、政策の話の粒度が変わります。

調布市を説明するときに最初に必要になるのは、人口の大きさ、そこに含まれる高齢層の内訳、そして市域の狭さに対する人口の詰まり方です。表で並べておきます。

項目内容
総人口241,074人(令和8年1月1日現在・住民基本台帳)
65歳以上人口52,920人(高齢化率22.0%)
うち75歳以上人口31,290人(総人口の13.0%)
総面積21.58平方キロメートル
人口密度1平方キロメートルあたり約1万1千人
隣接する自治体世田谷区、狛江市、三鷹市、府中市、稲城市、小金井市、神奈川県川崎市
市の花・市の木サルスベリ・クスノキ

総人口と年齢別人口は総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」の令和8年1月1日現在の値です。面積と隣接自治体は市の基礎プロフィールにもとづく値で、人口密度は令和8年5月1日現在の人口から算出した概数です。集計の前提が違うため、住民基本台帳による市の値を、国勢調査にもとづく都の値と並べて優劣を論じることはできません。

数字が示す調布市の現在地

高齢化率は22.0%です。ここで一段深く見ておきたいのが、65歳以上52,920人のうち31,290人、つまり6割近くが75歳以上であるという点です(令和8年1月1日現在)。

高齢化を人数の増減だけで語ると、この内訳の変化を見落とします。

医療や介護の必要が増すのは後期高齢層で、支援の設計はそちらに合わせて動きます。(出典:住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数|令和8年1月1日現在

もう一つ、24万人という規模と、それを7つの自治体に囲まれた21.58平方キロメートルで受け止めているという条件も意識しておきましょう。市の境がすぐそこにあるということは、住民の生活が市の中だけで完結しないということでもあります。

「調布市は24万人ほどが暮らす市ですが、面積は20平方キロあまりで、七つの自治体と接しています。高齢の方の6割近くが75歳以上と聞きましたので、これから必要になる支えを、市の中だけでなく近隣とのつながりも含めて考えていく必要があるのではと感じています」

調布市の経済・産業

人が動くことで回る東京の経済

2024年の東京都の観光消費額は約9兆4,762億円で、これによる生産波及効果は約18兆4,844億円、2019年と比べて56.1%増となりました。

その前年の令和5年には訪都旅行者数が約4億9,410万人にのぼり、うち外国人旅行者は約1,954万人と過去最多でした。

人が移動し、滞在し、消費することが東京の経済を押し上げているという構図は、都心へつながる位置にある市の産業を考えるうえでの前提になります。(出典:訪都旅行者数等の実態調査結果|2024年訪都旅行者数等の実態調査|令和5年

7つの自治体と接するという条件

東京都の人口は14,273,066人で、うち市部が4,249,936人です(令和7年10月1日現在の推計)。調布市はその市部の一員であり、周囲を6つの区市と、都県境をまたぐ川崎市に囲まれています。(出典:東京都の人口(推計)|令和7年10月1日現在

7という数字をどう受け止めるかは、ここから当研究会の解釈になります。これだけ多くの自治体と境を接する市では、道路も鉄道も、そして人の暮らしも、市域の内側だけで完結しません。

中心市街地の衰退といった、地方都市で語られがちな課題像をそのまま持ち込むと実態を外します。

むしろ、隣接する自治体と重なり合う生活圏の中で、調布市がどんな役割を担うのかという問いのほうが、この市の産業や都市基盤の話には合います。

面接で広域連携に触れるなら、7という数字を起点にすると具体的になります。

働く場としての調布市役所

上級(大学卒業程度)の新卒者として4月に採用された場合の初任給は月額約280,000円(地域手当を含む)、初年度の年収は約4,506,000円と実施要項に明記されています。事務職の業務内容は「市役所における業務全般/市の施策,事業等の企画調整/各種サービスの相談受付 等」とされ、主な配属先は「一部を除く全部署」です。(出典:調布市職員採用試験実施要項|令和9年度採用

この「一部を除く全部署」という一文は、就職先としての市役所の性格をよく表しています。

民間企業のように職種で入口が分かれるのではなく、税務も福祉も産業振興も同じ事務職が担い、数年ごとに担当が変わる前提です。

志望動機で特定の分野を挙げること自体は問題ありませんが、その分野に配属されなかった場合にどう働くかまで用意しておくと、話に無理がなくなります。

市が令和8年2月に採用専用サイトを立ち上げたことも、あわせて押さえておきたい動きです。

働き手をめぐる競争が民間との間でも起きている中で、市が自らの仕事を説明しにいく姿勢を強めた、と読むことができます。

受験する側から見れば、市が何を語りたいのかがそのまま置いてある場所でもあります。

調布市の主な行政課題

数字と位置関係を押さえたところで、調布市がこれから抱えるテーマを整理します。面接で課題を問われたときの引き出しとして、4つ挙げます。

後期高齢層の増加にどう応えるか

65歳以上52,920人のうち75歳以上が31,290人という構成は、訪問型のサービス、移動の支援、日常的な見守りの必要が同時に増えていくことを示します。

24万人規模の市では対象となる人数そのものが多く、個別対応の積み上げだけでは追いつきません。

地域の団体や事業者と分担する仕組みをどう作るかが問われる段階に入っています。

面接でこのテーマを扱うなら、支援を増やすという方向だけでなく、支える側の人手をどこから確保するのかまで踏み込めると差が出ます。市の職員が直接動く範囲には限りがあるからこそ、地域で活動している人たちとどうつながるかが政策の中身になります。

大規模地震のときに何が起きるか

東京都が令和4年5月に公表した被害想定によれば、都心南部直下地震が冬の夕方に起きた場合、建物被害は約19万4,400棟、避難者は約299万人、帰宅困難者は約453万人と見込まれています。負傷者は約9万3,400人、死者は約6,100人という想定です。(出典:首都直下地震等による東京の被害想定|令和4年5月公表

数字の桁が大きすぎて実感しにくいかもしれませんが、避難者299万人という規模は、避難所の運営が自治体職員だけでは回らないことを意味します。調布市を志望するなら、市の備えを暗記するより、自分が住民の側として何をするかまで考えておくほうが面接では通用します。

子育て世代に選ばれ続けられるか

東京都の令和6年の出生数は84,207人で前年より2,141人減り、死亡数は140,329人でした。自然増減は5万6,122人の減少となり、9年連続の自然減です。合計特殊出生率も0.96まで下がりました。

生まれる人より亡くなる人が多い状態が続く中で、住宅地として選ばれ続けられるかどうかが、市の人口構成を左右します(出典:東京都人口動態統計年報(確定数)|令和6年

働き手をどう確保するか

令和9年度採用の事務の採用予定人数は15人程度です。24万人規模の市政を回す人員を、毎年この規模で補っていくことになります。

市が採用専用サイトを新設し、職員インタビューで仕事の中身を伝えようとしているのは、受験者に選ばれる側でもあるという自覚の表れだといえます。

面接では、市が発信している情報にきちんと目を通したかどうかが、そのまま志望度の差になって現れます。

調布市の重点政策|人材育成総合プランと求める人物像

調布市は、どんな職員を育てたいのかと、どんな人に来てほしいのかを、それぞれ別の文書で言葉にしています。面接対策としては両方を突き合わせて読むのが有効です。

「ともに考え行動し、ともに成長する自律的な職員」

調布市は「人材育成基本方針」「特定事業主行動計画」「障害者活躍推進計画」という3つの人事関連計画を統合し、「調布市人材育成総合プラン」として人材育成を進めています。このプランが掲げる目指すべき職員像が「ともに考え行動し、ともに成長する自律的な職員」です。(出典:調布市が求める人物像・人材育成総合プラン

「自律的」と「ともに」が同居しているのがこの職員像の要点です。指示を待たずに動くことと、一人で抱え込まないことは矛盾しません。むしろ、自分で判断できる人ほど周囲と早く共有する、という理解のほうが実務には近いはずです。

求める人物像「聴き、考え、伝えることができる人」

市は求める人物像を「聴き、考え、伝えることができる人」という総括のもとに公表し、次の5点を挙げています。

  • コミュニケーションをとることが好きな人
  • 自ら率先して周囲の人と協力し問題を解決する人
  • 柔軟に考え、自律的に行動できる人
  • 時代や社会情勢の変化を敏感にとらえることができる人
  • 柔軟な発想で考え、実施に向けて具体的な提案をすることができる人

市はその理由として「私たちの仕事は,市民の方にサービスを直接提供することがメインとなるため,人に説明する能力が大切です」と述べ、あわせて「『前列踏襲』ではなく新たな方法や手法等に挑戦し,効果的・効率的に業務を進める視点を持った人を求めています」と記しています。

説明する力やり方を変える力の2つが名指しされていると読み取れます。

POINT|5つの項目をなぞらない

公表された人物像は、そのまま自己PRの言葉に使うと借り物に聞こえます。項目に自分の経験を当てはめるのではなく、自分の経験のどこが項目に触れているかを探してください。

悪い例「私はコミュニケーション能力が高く、柔軟に行動できる人間なので、調布市の求める人物像に合っていると思います」

改善例「サークルの新入生歓迎の担当をしていたときに、来てくれた人の話を先に聞くようにしたら、参加が続くようになりました。伝える前にまず聴くほうが結果的に早いと学びましたので、窓口の仕事でもその順番を大事にしたいです」

あわせて確認したい公式資料

読むのは一部で構いません。自分が面接で話すつもりの分野に関わるものだけを開き、そこは要約で済ませずに中身まで理解しておきましょう。

  • 調布市職員採用試験実施要項(受験する年度・区分のもの)
  • 調布市の職員採用情報サイト(職員インタビュー・仕事紹介)
  • 求める人物像と調布市人材育成総合プランの掲載ページ
  • 調布市の総合計画と直近の予算資料。改定のたびに構成が変わる文書ですので、必ず市公式サイト上の現行版を見てください

なお、情報を知っていることと、面接でその情報を使って答えられることは、まったく別の能力です。数字を覚えただけの状態では、深掘りの一言で止まってしまいます。

当研究会では「答えられる形」まで仕上げるためのテキストとして、調布市役所専用の面接想定問答集をご用意しています。調布市の採用面接で問われる可能性がある約60問の質問について、「元公務員監修の回答例」「質問の意図」「回答のコツ」「想定される深掘り」などを収録しています。

調布市役所の想定問答集を見る

第2部|面接対策編

調布市役所の面接の概要

ここからは、調布市役所の選考の形と質問の全体像を、公表資料と当研究会の分析にもとづいて整理します。

調布市役所の試験の流れ

令和9年度採用の事務は【上級】大学卒業程度の区分で、採用予定人数は15人程度です。

選考は第1次試験から第4次試験までの4段階で、第2次・第3次・第4次はいずれも「人物試験」と公表されています

筆記で人を絞るのは最初の1回だけ、という設計です。

項目内容(令和9年度採用・事務・上級)
試験の段階第1次試験(総合能力試験)→ 第2次試験(人物試験)→ 第3次試験(人物試験)→ 第4次試験(人物試験)の4段階
筆記試験総合能力試験はSPI3。内容は基礎能力検査が約35分、性格検査が約30分。会場は全国主要都市のリアル会場か自宅等のオンライン会場を受験者が選択します
専門試験事務にはありません(専門試験があるのは土木・建築・電気のみ)。事務の第1次試験の合否は総合能力試験の結果のみで判定されます
人物試験の形式実施要項には「人物試験」とのみ記載され、個別面接か集団面接か、集団討論の有無は公表されていません
性格検査の扱い実施要項は「性格検査の結果は,第2次試験以降の人物試験の参考資料として使用します」と明記しています
配点実施要項に記載がなく、非公表です
提出書類受験申込は職員採用情報サイト経由の専用フォームでエントリーシートをWeb提出。必要項目の入力に加え、顔写真データのアップロードが必要です

上記は調布市の令和9年度採用(令和8年2月から7月に実施)の職員採用試験実施要項にもとづく事務・上級区分の内容です。調布市のサイトには令和8年度採用の実施概要も残っているため、年度の取り違えにご注意ください。試験の構成・日程等は年度や区分によって異なる可能性がありますので、受験の際は必ず最新の実施要項をご確認ください。

この構成で注意したいのは、性格検査の位置づけです。第1次試験で受けた性格検査の結果が、そのあとの人物試験の参考資料として使われると明記されています。

3回の人物試験は、それぞれ独立した勝負ではありません。最初に答えた自分の傾向と、面接で語る自分の姿がずれていれば、そこに質問が飛ぶ可能性があります。

性格検査で自分を作り込まないことが、結果的にいちばん安全な戦い方になります。

また、申込段階のエントリーシートは、受付期間中に一時保存の状態であればマイページから修正できますが、申請が完了すると原則として直せません。書き上げてすぐ送信せず、一晩置いて読み返す時間を確保しておきましょう。

最終合格には「最終合格者」と「補欠合格者」の2種類があり、補欠合格者の有効期間は原則として第4次試験の合格発表日から翌年度末までとされています。

公表された人物像を、どう面接に持ち込むか

調布市は求める人物像を公表しているので、評価の軸を推測で埋める必要はありません。「聴き、考え、伝えることができる人」という総括と、5つの項目、そして市が添えた説明文が出発点です。

特に「人に説明する能力が大切です」という一文は、面接そのものが説明力の実演の場になることを示しています。

市が公表しているのはこの人物像までで、この先は当研究会が調布市の面積と人口の関係から組み立てた見方です。24万人という人口を21.58平方キロメートルで受け止め、しかも境の向こうにはすぐ別の市や区がある。

この条件だと、一つの案件に関係者が増えます。担当課の判断だけで進む仕事より、住民や事業者、ときには隣の市の担当と話をそろえてからでないと動かない仕事のほうが目立つ、ということです。

だとすれば、現場で聞いた話を政策の言葉に翻訳し、限られた予算と人員で実行できる形に落とせる人が重視されやすい、と見ておくのが自然です。

市が「前列踏襲ではなく」と書いているのも、同じ方向を向いた言葉だと読めます。とはいえ、面接で見せるべきものが特別な何かに変わるわけではありません。

誰かと誰かの言い分の間に立った経験がすでにあるなら、それを調布市の窓口や現場に置き換えて話せば足ります。

想定される質問

面接で聞かれることは7つのカテゴリーに分かれる

当研究会では、全国の自治体・官公庁の面接想定問答を分析し、聞かれる質問を7つのカテゴリーに体系化しています。調布市の人物試験も、この見取り図に沿って準備すれば大きな抜けは防げます。

カテゴリー代表質問ここで見られていること
① 導入・アイスブレイク今日はどちらから来られましたか構えのいらない問いへの応じ方。話す速さと表情がここで伝わります
② 動機・志望近隣にも市役所がある中で、なぜ調布市なのですか7つの自治体と接する市を選んだ理由に中身があるか
③ 自己理解ご自身の強みを、発揮された場面とあわせて教えてください語り口の巧みさではなく、その強みが出た事実を持っているか
④ 経験・行動人の話を聞いたことで、自分の考えが変わった経験はありますか「聴き、考え、伝える」の最初の段階を実際にやってきたか
⑤ 学業・経歴専門的な内容を、知らない人に説明してみてください説明する能力を直接確かめる場面。相手を見て言葉を選べるか
⑥ 適性・将来やり方を変えたほうがいいと思ったとき、どう動きますか前例をなぞらない姿勢と、周囲を巻き込む手順の両方
⑦ 公共性・社会性気になっているニュースを一つ挙げてください社会情勢の変化をとらえる感度と、自分なりの解釈

7つのカテゴリーはどの官公庁でも大きくは変わらず、受験者の大半が備えてきます。違いが出るのは、この先に挙げる調布市固有の問いのほうです。

差がつくのは「調布市役所ならでは」の質問

「なぜ東京都庁ではなく、調布市役所なのですか」
「調布市の魅力と課題を、それぞれ挙げてください」

この2問は、調布市を調べずに臨むとその場で形になりません。逆に言えば、手元に事実がある人だけが踏み込んで答えられる質問です。面接で使いやすい調布市の材料を、答え方とセットで並べておきます。

質問テーマ知っておきたい調布市の事実答え方のヒント
市の規模と位置人口241,074人(令和8年1月1日現在)、面積21.58平方キロメートル。世田谷区・狛江市・三鷹市・府中市・稲城市・小金井市・川崎市の7自治体と接する人口を挙げたあと、四方が他の自治体と接している点まで進めます。生活が市境をまたぐ前提で仕事を考えている、と示せます
なぜ都庁ではなく市役所か事務職の配属先は「一部を除く全部署」、業務は市役所の業務全般から施策の企画調整、相談受付まで及ぶ制度をつくる側ではなく、24万人に直接手渡す側で働きたい、という組み立てが自然です。配属先の幅広さに触れると理解の深さが伝わります
調布市の魅力市は求める人物像を「聴き、考え、伝えることができる人」と公表し、令和8年2月に採用専用サイトを新設して仕事の中身を発信している市の発信を実際に読んだうえで、どの職員の話が印象に残ったかを具体的に述べます。読んだ痕跡が残る答えは強いです
調布市の課題65歳以上52,920人のうち75歳以上が31,290人。高齢者の6割近くを後期高齢層が占める高齢化という言葉で止めず、内訳の数字まで下ろします。そのうえで、地域の担い手と分担する発想を自分の言葉で述べます
採用をめぐる状況令和9年度採用の事務の採用予定は15人程度。4段階のうち3段階が人物試験人物試験が繰り返される理由を自分なりに説明できると、試験の性格を理解していると受け取られます

使い方のコツは、5つ全部を暗記することではありません。自分が話したい分野に近いものを選び、「事実 → 自分が引っかかった点 → 市職員としてやりたいこと」の順に並べ替えておくことです。

想定される評価の観点

人物試験は、公表された人物像に照らして「これまで実際にどう行動してきたか」を確かめる場です。いわゆるコンピテンシー評価が基本にあり、答えの整い方ではなく経験の中身と行動の再現性が見られています。

評価の観点面接でどう確かめられるか準備のポイント
聴く力相手の話をどこまで引き出したか。聞いた結果、自分の行動がどう変わったか市が人物像の最初に「聴き」を置いていることを踏まえ、聞いたことで判断を変えた場面を1つ用意します
伝える力専門的な話や複雑な事情を、相手に合わせて言い換えられるか市が「人に説明する能力が大切です」と明記している点が根拠です。専門用語を使わずに話す練習を声に出して行います
やり方を変える力前のやり方を疑い、実行できる形の提案に落とし込んだ経験があるか市の「前列踏襲ではなく」という表現に対応します。思いつきではなく、実際に回した工夫を話せるようにしておきます

なお、公務員の個人面接では、ひとつの話題に対して「そのとき、あなたは具体的に何をしたのですか」と2回、3回と深掘りされることが多いです。

調布市は人物試験が3段階あるため、同じ経験を別の角度から問われる場面も想定されます。

自分の言葉で細部まで語れる実体験に根ざした答えを、事前に用意しておきましょう。

本番までの準備6ステップ

ここまでの内容を、準備の手順に落とし込みます。

  1. 最新年度の実施要項を読み、4段階の流れとエントリーシートの入力項目を確認する(送信すると原則修正できないため、書き上げてから見直す時間も日程に組み込む)
  2. 高校・大学生活の経験を棚卸しする。学業・課外活動・アルバイトから、話せる具体例を1つずつ用意する
  3. 7カテゴリーの代表質問に、それぞれ一言メモで答えを作る
  4. この記事の第1部を読み返し、調布市の数字を3つ選んで自分の言葉で説明できるようにする(人口、75歳以上の割合、接する自治体の数が使いやすい)
  5. 固有質問の対応表から材料を集め、「事実 → 引っかかった点 → やりたいこと」の一続きの話に編む
  6. 声に出して練習し、答えるたびに「ここを掘られたら何と返すか」を書き足していく。説明する力が見られる試験なので、身内以外の人に聞いてもらうと効果が上がる

優先順位に注意

ステップ4〜5の自治体研究は、あくまで他の受験生と差をつけるための工程です。時間がない場合は、ステップ2の経験の棚卸しと、その経験を市の仕事へどうつなぐかという自己分析を優先してください。自分のことを語れない状態で市の知識だけを増やしても、面接の評価にはつながりません

なお、面接対策を独学かつ最短ルートで仕上げたい場合は、調布市役所専用の面接想定問答集を使う選択肢もあります。

調布市の採用面接で出題が想定される質問について、1問ごとに回答例・質問の意図・NG回答までをわかりやすく解説しているので、面接での受け答えをより具体的にイメージできるようになります。特に試験本番までに時間がない方は、必要に応じてご活用ください。

調布市役所の想定問答集を見る

さいごに

調布市の選考は、筆記で絞るのは第1次だけで、そのあとの3段階はすべて人物試験です。市は求める人物像を「聴き、考え、伝えることができる人」と先に言葉にし、説明する能力が大切だとまで書いています。

つまり、面接の場そのものが評価される仕事の一部だということです。

24万人が暮らし、7つの自治体と境を接する市で、自分は誰の話を聴き、何を伝える側に回りたいのか。その答えを、借り物ではない自分の経験から組み立ててみてください。