本記事では、群馬県職員採用試験の面接対策で必要な、群馬県の特徴基礎データ行政課題重点政策面接の流れ想定される質問評価の観点についてまとめています。

群馬県庁の面接試験では、「なぜ群馬県を志望したのか」「県職員として何に取り組みたいのか」「自分の強みや経験を県政でどう活かしたいか」といった、自治体への理解を前提とする質問が想定されます。県の実情や政策を理解しておくことで、抽象的な回答を避け、群馬県ならではの事情を踏まえた説得力のある説明がしやすくなります。

本記事の掲載内容を参考に、自分の強みや関心と群馬県政の接点を考え、面接での回答作りに役立ててください。

第1部|自治体研究編

群馬県の特徴

本格的な面接対策をはじめる前に、まずは群馬県の全体像を把握しておきましょう。(時間のない方はここだけでもチェック)

  • 県庁所在地は前橋市(大手町)。関東地方の北西部に位置する内陸県で、福島・栃木・埼玉・新潟・長野の5県と接する
  • 日本列島のほぼ中央にあり、首都圏から約100km。県土の約6割が森林で、県西・県北に山々が連なり、南東部に関東平野が開ける。県内の交通は高崎駅で上越新幹線と北陸新幹線が分岐し、関越・上信越・北関東の各自動車道が通う東日本の結節点で、東京まで約50分。
  • 県の顔となる産業は、輸送機器を中心とした全国有数のものづくり。製造品出荷額等は10兆円を超える規模で、SUBARUをはじめ自動車関連企業が集積する。
  • こんにゃくいもやキャベツは全国一の生産量を誇り、ものづくりと農業の両輪を持つのも群馬の特色。嬬恋の高原キャベツや下仁田ねぎなどブランド農産物も多い。
  • 草津・伊香保をはじめ全国屈指の温泉地を数多く擁し、世界遺産の富岡製糸場や尾瀬など、歴史・自然の観光資源にも恵まれている。
  • 気候は、冬に「空っ風」と呼ばれる冷たく乾いた強い季節風が吹くのが特徴で、年間日照時間は全国第2位。この日射の豊かさは再生可能エネルギーの導入にも生かされている。
  • 財政は堅実で、昭和32年度以降68年間連続の黒字決算を続けている。実質公債費比率や将来負担比率も全国上位の健全度だが、人口減少下での社会保障費の増加や、老朽化した県有施設・インフラの更新に備える必要がある。

群馬県の基礎データ

面接に向けた自治体研究では、厳密な統計値等を大量に暗記する必要はありませんが、「群馬県の大体のスケール感」を知っておくことは重要です。

ここでは、人口規模、県土の広さ、経済規模、市町村構成など、県政の特徴を説明できる項目を優先的に整理しました。

項目内容
総人口約186.7万人(1,867,582人・全国18位)
年少人口(0-14歳)10.9%(過去最低)
生産年齢人口(15-64歳)57.7%
老年人口(65歳以上)31.3%(579,228人・過去最高)
総面積約6,362km²(全国21位)
総世帯数約81.6万世帯(816,104世帯)
市町村数35市町村
名目県内総生産約9兆8,555億円(令和5年度)
財政力指数0.59(実質公債費比率9.2%・将来負担比率130.0%=いずれも全国上位の健全度)

総人口・世帯数は令和7年国勢調査人口速報(令和7年10月1日現在)、年齢別人口割合は群馬県年齢別人口統計調査(令和6年10月1日現在)、県内総生産は令和5年度県民経済計算、財政指標は令和6年度決算(財政力指数は令和3〜5年度平均)による数値です。年齢別人口の割合は年齢不詳を除いて算出しています。(出典:令和7年国勢調査 人口速報集計結果

数字から考えられる県政課題

群馬県は全国18位の人口規模を持ちますが、「人口が多い県」ではなく「減少局面に入った県」として捉えることが重要です。令和7年の国勢調査速報では前回調査から人口が3.7%減る一方、世帯数はむしろ増え、1世帯当たりの人員は2.29人まで小さくなりました。

高齢化率は31.3%(令和6年)と過去最高、年少人口の割合は10.9%と過去最低で、人口減少・高齢化・世帯の小規模化が同時に進んでいます

たとえば面接では、群馬県の現状について説明する際、次のように数字と課題を結び付けられます。

「群馬県は人口およそ187万人で全国18位ですが、この5年ほどで4パーセント近く減っていると聞きました。数の多さよりも、65歳以上の割合が3割を超えている点や、単身の高齢世帯が増えている点を踏まえたサービスづくりが大事になると感じています」

群馬県の経済・産業

経済・産業構造の概要

  • 名目県内総生産は約9兆8,555億円(令和5年度)。第2次産業の比率が41.8%と全国平均(25.4%)を大きく上回るものづくり型の経済。
  • 産業別の構成は第三次産業57.1%・第二次産業41.8%・第一次産業1.1%。サービス業を土台にしつつ、製造業の存在感が際立つ。
  • 製造品出荷額等は10兆1,485億円で全国第12位(令和5年)。
  • 業種別では輸送機器が約37%と突出し、食料品・化学・電気機器が続く。

つまり、「サービス経済化が進む一方で、輸送機器を柱とする製造業が経済を牽引する"ものづくり県"」という構造を押さえておくと、産業振興や雇用の話題に対応しやすくなります。(出典:群馬県の主要指標(IR資料)|令和8年6月

農林水産業

ものづくりの印象が強い群馬県ですが、農業も全国有数です。こんにゃくいもの生産量は全国1位(全国シェア約97%)、キャベツも全国1位で、嬬恋村などの高原野菜が知られます。

農業産出額は2,868億円(令和6年)で全国第15位。面接では「ものづくり県」であると同時に「食料生産県」でもある二面性を押さえておくと、産業振興や食の安全の話題に厚みが出ます。(出典:群馬県の主要指標(IR資料)|令和8年6月

工業

東日本の交通の要衝という立地を生かし、群馬県は内陸型の工業県として発展してきました。製造品出荷額等は10兆1,485億円で全国第12位、工場立地件数も38件で全国第8位(令和6年)です。

SUBARU(主力工場が太田市)、日野自動車、ミツバなど輸送機器関連企業が集積し、近年はSUBARUが大泉町でEV完成車工場の整備を進めるなど、電動化に向けた投資も活発です。

志望動機で「産業を支える仕事」を語るときの裏づけになります。(参考:群馬県環境影響評価(大泉完成車工場整備事業)

企業誘致と新産業

交通の利便性と、自然災害リスクの相対的な低さを背景に、本社機能の移転や工場の新設が相次いでいます。令和4年にNTTが本社機能の一部を高崎市へ、令和5年に日本ミシュランタイヤが本社を太田市へ、IHIエアロスペースが本社を富岡市へ移転し、令和8年には信越化学工業の新工場が伊勢崎市で竣工予定です。

東京から約50分という近さに加え、自然災害の罹災世帯数が関東で最小とされる安定性が、事業継続(BCP)の観点から評価されていることも背景にあります。

県は総合計画でデジタル・クリエイティブ産業のエコシステム構築を掲げており、立地の強みを新たな富の創出へつなげようとしています。

観光業

観光入込客数は延べ6,435万人(令和6年)で前年比102.3%、観光消費額は2,809億円(同106.2%)と回復が続いています。

草津温泉は温泉地の全国ランキングで首位の常連で、伊香保・万座・四万・みなかみなど名湯が揃うほか、世界遺産の富岡製糸場や尾瀬、県内に1万基以上あるとされる古墳群など歴史・自然の資源も豊富です。

外国人延べ宿泊者数は前年比136.6%と大きく伸びており、インバウンドの取り込みと消費の県内への波及が政策課題になります。(出典:観光入込客統計調査報告書|令和6年

群馬県の主な行政課題

ここまでの数字と産業の姿を踏まえると、群馬県が今向き合っている課題が見えてきます。面接で「県の課題」を聞かれたときの引き出しとして、次の5つを押さえておきましょう。

人口減少と少子高齢化

群馬県は2005年に初めて死亡数が出生数を上回り、自然減に転じました。社会保障・人口問題研究所の推計では、2020年の約192.6万人が2040年に約163.8万人、2060年には約128.8万人まで減少する見通しです。

高齢化率は31.3%(令和6年)と過去最高、年少人口の割合は10.9%と過去最低で、子育て支援だけでなく、医療・介護人材、地域交通、単身高齢世帯への対応を関連付けて考える必要があります。

人手不足と地域経済の担い手確保

生産年齢人口の減少により、製造業をはじめ多くの業種で採用難が深刻化しています。中小企業では経営者の高齢化に伴う後継者確保、農業では基幹的農業従事者の高齢化と大幅な減少が課題です。

論作文でも「稼ぐ力の向上」や「人材不足への対応」が繰り返し問われており、県政の最重要テーマの一つといえます。

大規模災害への備え

令和8年3月の群馬県地震被害想定調査では、想定地震を従来の3つから6つに増やしました。被害が最大となる深谷断層帯・綾瀬川断層の地震では、冬の18時・強風時に県全体で死者約4,028人、建物全壊約11.5万棟と想定されています。

一方、過去10年の自然災害による罹災世帯数は関東で最小とされ、「相対的にリスクが低い」という受け止めが油断につながらないようにすることも論点です。(参考:群馬県地震被害想定調査報告書 概要版|令和8年3月

脱炭素とものづくりの両立

輸送機器を柱とする県だけに、EVシフトやカーボンニュートラルへの対応は産業政策そのものです。SUBARUのEV完成車工場の整備に象徴される電動化の波に、部品を担う中小メーカーの技術転換をどう支えるかが問われます。

日照時間の長さを生かした再生可能エネルギーの導入とあわせ、産業競争力と両立させる視点が求められます。

移住・定住と地域の個性づくり

首都圏に近く災害リスクが低いという強みを、いかに定住や関係人口につなげるかも課題です。県は令和8年度の年度方針でも「リトリートの聖地」を掲げ、温泉や自然を生かした滞在の魅力づくりを進めています。

温泉地での長期滞在やワーケーションを呼び込み、一度きりの観光客を関係人口や移住へとつなげられるかが、これからの群馬県の腕の見せどころです。

県内も、前橋・高崎・太田といった都市部と、中山間地域とでは人口動向や行政需要が異なり、地域の実情に応じた対応が欠かせません。

群馬県の重点政策|新・群馬県総合計画(G VISION 2040)

群馬県の総合計画は「新・群馬県総合計画(G VISION 2040)」(ビジョンは令和2年12月、基本計画は令和3年3月に策定)です。20年後の目指す姿を描く「ビジョン」と、今後10年間に重点的に取り組む政策を体系化した「基本計画」の二段構えという、全国的にも先駆的な構成をとっています。(出典:新・群馬県総合計画(G VISION 2040)

計画を貫く考え方

基本理念は、年齢や性別、国籍、障害の有無等にかかわらず、すべての県民が「誰一人取り残されることなく、自ら思い描く人生を生き、幸福を実感できる自立分散型の社会」の実現です。

2040年に向けた目指す姿として掲げるのは、「群馬の土壌と融合したデジタル化」と「100年続く自立した群馬」で、「デジタル×文化×人」で他にない価値を生み出す地域をめざします。受験生としては、次の三つの視点で理解しておくとよいでしょう。

  • 3つの幸福(一人ひとりの幸福・社会全体の幸福・将来世代の幸福)の調和をめざしていること。
  • その鍵は、自分の挑戦が応援されていると実感できるコミュニティにあるとされること。
  • 教育の力で、自分の頭で考えて動き出す「始動人」を育てようとしていること。

7つの重点政策

重点政策扱う主な分野
デジタル化行政・産業のデジタル化を集中推進し、日本最先端クラスのデジタル県をめざす
防災・医療体制災害への備え、医療提供体制の確保
県民総活躍年齢・性別・国籍・障害の有無を超えた活躍の場づくり
地域経済循環県内で富が循環する持続的な地域経済
官民共創県民・企業・研究機関・NPO等が課題解決を共に生み出すコミュニティ
教育イノベーション次代を担う人材の育成、学びの変革
「始動人」の発掘・登用自ら動き出し生き抜く力を持つ人の育成・活躍

面接では、自分の取り組みたい仕事がどの重点政策に位置づくのかを一言添えられるだけで、県の方向性を踏まえた志望だと伝わります。

令和8年度の県政運営のポイント

令和8年度の一般会計当初予算は8,486億円と過去最大(前年度当初比5.1%増)で、「難局突破&先駆的未来投資予算」と名づけられました。物価高騰・賃上げ支援・クマ対策など当面のリスクへの備え、子育て・教育・医療・福祉の充実、デジタル・クリエイティブ産業や「リトリートの聖地」に向けた未来投資などが重点に挙げられています。

一方で、基金残高の確保や県債残高の縮減など、財政の健全性の確保も同時に掲げられているのが群馬県らしいところです。(出典:知事記者会見要旨|令和8年2月

POINT|7つの重点政策をすべて暗記しなくてよい

名称をすべて覚えることが自治体研究の目的ではありません。関心分野を1〜2つ選び、「①何が課題か → ②県はどんな状態を目指すか → ③現在の事業 → ④県だからこそ担える役割 → ⑤自分の経験・強みをどう生かすか」の順で調べましょう。

悪い例「群馬県の産業振興に携わりたいです」

改善例「輸送機器に強い群馬だからこそ、電気自動車への転換で影響を受ける中小の部品メーカーが次の技術に移れるよう、支える仕事に取り組みたいです」

あわせて確認したい公式資料

すべてを読む必要はありません。志望動機に関係する資料を選び、重要な部分を自分の言葉で説明できるように準備しておきましょう。

  • 群馬県職員採用試験の受験案内/職員採用案内
  • 新・群馬県総合計画(G VISION 2040)のビジョン・基本計画(概要)
  • 最新年度の当初予算・財政に関する資料/関心分野の個別計画
  • 群馬県の統計(人口・産業・観光などの分野別データ)

なお、情報を知っていることと、面接でその情報を使って答えられることは、まったく別の能力です。数字を覚えただけの状態では、深掘りの一言で止まってしまいます。

当研究会では「答えられる形」まで仕上げるためのテキストとして、群馬県庁専用の面接想定問答集をご用意しています。群馬県の採用面接で問われる可能性がある質問について、「元公務員監修の回答例」「質問の意図」「回答のコツ」「想定される深掘り」などを収録しています。

群馬県庁の想定問答集を見る

第2部|面接対策編

群馬県の面接の概要

ここからは、群馬県の面接の形式と流れ、質問の全体像、合否を分ける質問への備え方を、公式資料と当研究会の分析に基づいて整理していきます。

群馬県の面接の流れ

群馬県の1類(大学卒業程度)試験は、第1次から第3次まで3段階で行われ、人物試験(面接)の配点が最も大きい人物重視の試験です。個別面接を2度くぐり抜ける構成になっており、用意した答えを言えるかよりも、掘り下げに耐えられるかが問われます。

項目内容(令和8年度・1類〈行政事務A〉)
試験の段階第1次試験(教養試験・専門試験)→ 第2次試験(人物試験・論文試験)→ 第3次試験(人物試験)
面接の種類個別面接。1類は第2次・第3次で計2回(2類は第2次で1回)
自己PRタイム個別面接に約1分間の自己PRタイムを設ける
人物試験の配点(1類)第2次200点+第3次300点=計500点
筆記・論文の配点(1類)教養200点・専門200点・論文試験(90分)100点
提出書類面接カード等の名称・様式は各年度の受験案内でご確認ください

注目してほしいのは配点の偏りです。1類では人物試験だけで計500点と、教養・専門・論文の合計(500点)に匹敵します。

とりわけ第3次試験の人物試験は単独で300点で、面接を二度重ねる中で、掘り下げられても自分の言葉で答え続けられるかが問われる構造だと言えます。

上記の試験構成は、群馬県人事委員会の令和8年度受験案内にもとづく1類(行政事務A)のものです。試験の構成・日程・配点等は、年度や受験区分によって異なる可能性があります。受験の際は、必ずご自身の区分の最新の試験情報をご確認ください。

群馬県が求める人物像

群馬県は、採用案内で「求める人物像」を一覧の形で大きく打ち出してはいません。ただし、総合計画が育成を掲げる「始動人」(自分の頭で考え、他人が目指さない領域で動き出し、生き抜く力を持つ人)という言葉に、県が重んじる資質がよく表れています。

個別面接の冒頭に約1分間の自己PRタイムが設けられているのも、自分の強みを自分の言葉で語れるかを見るためだと考えられます。

「積極性があります」と述べるだけでなく、その力を使って何を行い、周囲や相手にどのような変化をもたらしたのかまで説明しましょう。(参考:群馬県職員採用試験の案内

想定される質問

面接で聞かれることは7つのカテゴリーに分かれる

当研究会では、全国の自治体・官公庁の面接想定問答を分析し、聞かれる質問を7つのカテゴリーに体系化しています。群馬県の面接も、この見取り図の上で準備すれば、基本的な抜け漏れは防げます。

カテゴリー代表質問ここで見られていること
① 導入・アイスブレイク試験会場までは、どうやって来ましたか?緊張をほぐす何気ない雑談に、素の受け答えと会話の自然さが表れます
② 動機・志望なぜ本県を志望するのですか?「県で働く」という選択の理由を、自分の言葉で筋道立てて話せるか
③ 自己理解あなたの短所(弱み)は何ですか?自分を客観視できているか。弱みへの向き合い方に人柄が出ます
④ 経験・行動これまでで最も困難だった経験と、どう乗り越えたかを教えてください過去の行動パターンから、入庁後にも再現できる強みを確かめています
⑤ 学業・経歴その専攻分野を選んだ理由を教えてください自分の選択を説明できるか。学んだことと仕事の接点を作れているか
⑥ 適性・将来10年後、どんな職員になっていたいですか?働く姿をどこまで具体的に描けているか。組織の中で成長する見通し
⑦ 公共性・社会性最近、気になっている社会問題はありますか?社会への関心の深さと、それを行政の仕事として捉え直す視点

ただし、この7カテゴリーは群馬県に限らず全国の官公庁でほぼ共通です。受験者全員が対策してくる領域なので、ここでは大きな差がつきにくいのです。

では、どこで差がつくのか。それが次の「群馬県ならではの事情を踏まえた質問」です。

合否を分けるのは「群馬県ならでは」の質問

「なぜ市役所や国ではなく、群馬県庁を志望するのですか」
「群馬県の課題は何だと思いますか。あなたならどう取り組みますか」

どちらも、群馬県の現状と県の計画を知らなければ、その場では答えようがない質問です。逆に言えば、材料さえ持っていれば、他の受験者との違いをはっきり示せる質問でもあります。

こうした質問に答えるための「群馬県の事実」を、面接で使いやすいものに絞り、答え方とセットで整理しました。

質問テーマ知っておきたい群馬県の事実答え方のヒント
人口減少・高齢化令和7年国勢調査速報で人口は約186.7万人(全国18位)だが、令和2年比3.7%減。高齢化率31.3%は過去最高、年少人口割合10.9%は過去最低「数の話」で終えず、2005年に自然減へ転じた転換点や単身高齢世帯の増加まで触れると、課題認識に深みが出ます
ものづくりと脱炭素製造品出荷額等は約10兆円で全国12位。輸送機器が約37%を占め、SUBARUが大泉町でEV完成車工場を整備中「輸送機器の県」ならではのEVシフトを自分の関心と結び、部品メーカーの転換支援など県の役割に落とすと説得力が増します
総合計画「新・群馬県総合計画(G VISION 2040)」。20年後を展望するビジョンと10年間の基本計画で構成し、7つの重点政策を掲げるやりたい仕事を7つの重点政策のどれかに位置づけて話せると、県の方向性を踏まえた志望だと伝わります
防災・危機管理令和8年3月の地震被害想定は6地震に拡大。最大の深谷断層帯・綾瀬川断層の地震で冬18時に死者約4,028人を想定。一方で自然災害の罹災世帯数は関東で最小「リスクは低い」で止めず、想定が引き上げられた事実にも触れ、油断を戒める備えの話へつなげます
移住・観光「リトリートの聖地」を掲げ、草津など全国有数の温泉と、首都圏近接・低い災害リスクを強みに滞在の魅力づくりを推進交通の近さと自然の豊かさという群馬の強みを、自分の体験と結びつけて語れると印象に残ります

使い方のコツは、5つ全部を覚えることではありません。自分の志望分野に近いテーマを1〜2つ選び、「事実 → 自分の問題意識 → 県職員としてやりたいこと」という一続きの話に編んでおくことです。

想定される評価の観点

面接は、県が重んじる資質に照らして「これまでに実際どう行動してきたか」を確かめる場です。いわゆるコンピテンシー評価が基本にあり、答えの美しさではなく、経験の中身と行動の再現性が見られています。

群馬県には一覧化された人物像の公表がないため、ここでは総合計画が示す価値観から観点を読み解いて整理しました。

評価の観点面接でどう確かめられるか準備のポイント
主体性(「始動人」に通じる自ら動く力)自分から動いた経験、誰かに言われる前に始めた経験があるか「始動人」を掲げる県だけに、誰にも指示されず自分で始めた一歩を、約1分の自己PRタイムで具体的に語れるよう用意しておく
協働・巻き込み力(官民共創を掲げる県で重視)立場や価値観の異なる相手と協力した経験、意見の違いをどう調整したか対立や困りごとを乗り越えた具体的な場面を、役割とともに語れるようにする
課題解決力・学び続ける姿勢課題の原因を整理して手を打った経験。うまくいかない時にどう学び直したか学業やアルバイトで「つまずき→原因→対処」を筋道立てて話す

なお、公務員の個人面接では、ひとつの話題に対して「そのとき、あなたは具体的に何をしたのですか」と2回、3回と深掘りされることが多いです。自分の言葉で細部まで語れる実体験に根ざした答えを事前に用意しておきましょう。

本番までの準備6ステップ

ここまでの内容を、準備の手順に落とし込みます。

  1. 令和8年度の受験案内を読み、試験日程と提出書類の記入項目を確認する
  2. 高校・大学生活の経験を棚卸しする。学業・部活動・アルバイトから、話せる具体例を1つずつ用意する
  3. 7カテゴリーの代表質問に、それぞれ一言メモで答えを作る
  4. 自治体研究のインプットをする。この記事の前半部分を読み返し、志望分野に近い群馬県の事実を2〜3個、自分の言葉で説明できるようにする
  5. 固有質問の材料を対応表から集め、「事実 → 自分の問題意識 → やりたいこと」の一続きの話に編む
  6. 声に出して練習し、答えるたびに「ここを掘られたら何と返すか」を書き足していく。約1分間の自己PRタイムは、時間内に収まるか実際に計って練習する

優先順位に注意

ステップ4〜5の自治体研究は、あくまで他の受験生と差をつけるための工程です。時間がない場合は、ステップ2の経験の棚卸しと、その経験を県の仕事へどうつなぐかという自己分析を優先してください。自分のことを語れない状態で県の知識だけを増やしても、面接の評価にはつながりません

なお、限られた時間で面接対策を仕上げたい場合は、群馬県庁に特化した面接想定問答集を使う手もあります。

群馬県の採用面接で問われそうな質問を1問ずつ取り上げ、回答例・質問の意図・NG回答まで具体的に解説しているので、本番の受け答えをイメージしやすくなります。準備の時間が足りないと感じている方は、必要に応じて活用してください。

群馬県庁の想定問答集を見る

さいごに

群馬県の1類試験は、第2次・第3次と面接を二度重ね、人物試験に最も大きな配点を置いています

筆記で仕上げた知識だけでは届きにくく、掘り下げられても自分の言葉で語り続けられるかが、最後の分かれ目になります。この記事でつかんだ群馬県の姿を、ぜひ「自分はここで何をしたいのか」という一人称の言葉に置き換えてみてください。

あなたが群馬県職員として働く姿を、面接官がありありと思い描ける準備を整えて、本番に臨みましょう。