本記事では、徳島県三好市の職員採用試験の面接対策に必要な、三好市の特徴・基礎データ・行政課題・重点政策・面接の流れ・想定される質問・評価の観点をまとめています。

三好市役所の面接では、「なぜ三好市で働きたいのか」「市職員として何に取り組みたいのか」「これまでの経験を三好市でどう生かすのか」といった、市の実情を調べていないと踏み込めない質問が想定されます。

令和8年度(2026年度)の三好市職員採用試験は、一般事務のほか建築・土木・保健師・薬剤師を含む複数の職種で行われ、第1次試験と第2次試験の2段階で実施されます。本記事は一般事務を中心に整理しました。掲載した数字と公表事項を、自分の経験と三好市の仕事を結ぶ材料として使ってください。

第1部|自治体研究編

三好市の特徴

面接の練習に入る前に、三好市の全体像をつかんでおきましょう。(時間のない方はここだけでもチェック)

  • 徳島県の西端に位置する市。平成18年3月に三野町・池田町・山城町・井川町・西祖谷山村・東祖谷山村の6つの町村が合併して誕生した。
  • 面積721.42平方キロメートルは四国で最も広い市。徳島県の面積4,147.00平方キロメートルのおよそ17%を、この一つの市が占めている。
  • 人口は21,654人(令和8年1月1日現在の住民基本台帳)で、徳島県内8市の中では最も少ない。人口密度は約30人/平方キロメートル。
  • 香川県・愛媛県・高知県の3県と接しており、徳島県以外の四国3県すべてと境を接する位置にある。
  • 吉野川が高知県を水源として市域を流れ、大歩危・小歩危の峡谷をつくる。祖谷のかずら橋、黒沢湿原、そして県内最高峰の剣山(標高1,955メートル・四国第2の高山)も市域が擁する。
  • 高齢化率は48.7%と、徳島県内8市の中で最も高い。75歳以上の割合も28.1%で、いずれも県全体(34.9%・20.3%)を大きく上回る。
  • 令和8年度の職員採用試験では、一般事務10名程度のほか、建築、土木、保健師、薬剤師を募集している。実施主体は市の総務部秘書人事課。
  • 一般事務の第1次試験には「職務能力試験」が採用され、試験案内には公務員試験のための特別な対策が不要で、民間企業併願者や社会人も受けやすい試験だと明記されている。

三好市の基礎データ

細かい統計を覚え込む必要はありません。ここで身につけたいのは、四国で一番広い市に2万人あまりが暮らしているという事実を、自分の言葉で説明できる状態です。

市の成り立ちに直結する項目だけを取り出しました。

項目内容
総人口21,654人(住民基本台帳・令和8年1月1日現在)
65歳以上人口10,553人(48.7%/徳島県全体は34.9%)
75歳以上人口6,083人(28.1%/徳島県全体は20.3%)
総面積721.42km²(四国で最も広い市)
人口密度約30人/km²(上記の総人口と総面積から算出)
市役所所在地三好市池田町サラダ
隣接する自治体美馬市、つるぎ町、東みよし町、那賀町、香川県観音寺市・三豊市・まんのう町、愛媛県四国中央市、高知県香美市・大豊町
市の花・市の木さぎそう/もみじ

人口・年齢別人口は総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」(令和8年1月1日現在)によります。総面積、市役所所在地、隣接自治体、市の花木は当研究会が整理した基礎データです。住民基本台帳による人口と国勢調査による人口は調査の基準が異なりますので、両者をそのまま並べて比べることはできません。

この数字が意味するところ

年齢構成から確認します。三好市の高齢化率48.7%は、同じ時点の徳島県全体(34.9%)を13.8ポイント上回ります。

市民のおよそ半数が65歳以上で、75歳以上に限っても28.1%。県全体の20.3%を大きく超えています。

徳島県はもともと高齢化率が全国でも高い県ですが、三好市はその県の中でさらに突出した位置にあります。(出典:住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数|令和8年1月1日現在)

そこへ市域の広さが掛かります。721.42平方キロメートルに21,654人ですから、人口密度は約30人/平方キロメートル。

徳島県全体の約167人/平方キロメートルの5分の1以下です。四国最大の面積を、県内で最も人口の少ない市が管理しているという構図が、三好市の行政の出発点になります。

道路も、水道も、消防も、学校も、面積に応じて必要になる一方で、支える人口は限られている。この非対称が、市の判断のほとんどすべてに影響します。

面接でこの前提に触れるなら、こんな言い方が考えられます。

「三好市は四国で一番広い市だと知りました。それなのに人口は2万人ほどで、高齢化率も5割近いと聞いています。同じ仕事量でも、人が集まっている市よりずっと手間がかかるのではと思っていて、そこをどう工夫していくのかに関心があります」

三好市の経済・産業

吉野川と峡谷がつくる観光資源

三好市の経済を考えるとき、まず挙がるのが自然資源です。高知県を水源とする吉野川が市域を流れ、大歩危・小歩危の峡谷をつくります。

祖谷のかずら橋、黒沢湿原、そして徳島県内最高峰の剣山(標高1,955メートル・四国第2の高山)。いずれも簡単には代えの利かない資源です。(出典:三好市の概要|三好市公式)

徳島県は山地が全面積のおよそ8割を占める県で、三好市はその山地の中心にあたります。

観光の資源が市街地ではなく市域全体に散らばっているため、人を呼ぶ施策と、そこへ行き着くための交通の施策が、常にひと組で必要になります。観光を志望動機に使うなら、名所の名前を並べるより、この移動の問題まで踏み込んだほうが話は具体的になります。(参考:徳島県の概要|徳島県公式)

県の産業構造という背景

県西端の山あいという三好市の位置は、県全体の産業の姿と重ねて見ると輪郭がはっきりします。令和4年度の徳島県の県内総生産は名目3兆2,658億円(前年度比2.6%減)、県民所得は2兆2,309億円、1人当たり県民所得は317万円でした。

徳島県は自らを「LED王国」と位置づけ、医薬品、LED、リチウムイオン電池などの大きな工場に加え、家具や仏壇などの木工業を代表的な地場産業として挙げています。農業では吉野川沿いの平野を中心に、なると金時やすだちの生産が盛んです。(出典:徳島県の産業|徳島県公式)

ただし、こうした工場や平野の農業が集まるのは県の東部です。県西端の山あいに位置する三好市は、県内でも経済の顔つきが違う地域だと理解しておくと、県と市の役割を問われたときに答えやすくなります。

移動を支える道路の条件

徳島県内の道路は、国道13路線・県道202路線・市町村道31,940路線で、実延長は合計15,050キロメートルにのぼります。国県道の改良率は65.4%、舗装率は57.5%で、県自身が全国的にみて低い水準だと説明しており、その要因として河川の橋梁にかかる費用と急峻な山地を挙げています。(出典:徳島県の道路整備の現状|徳島県公式)

三好市はまさにその急峻な山地と川に囲まれた市です。道路の整備と維持は、観光の話であると同時に、通院や買い物や災害時の避難の話でもあります。土木を志望する方はもちろん、事務職を志望する場合でも、この条件は頭に入れておきましょう。

三好市の主な行政課題

ここまでの数字と地理を重ねると、三好市が向き合っている論点がはっきりしてきます。面接で市の課題を聞かれたときのために、次の5つを持っておきましょう。

県内でも突出した高齢化

高齢化率48.7%、75歳以上28.1%という数字は、徳島県内8市の中で最も高い水準です。徳島県は総合計画の中で、人口減少に伴う労働力不足や過疎化を『静かなる有事』と呼び、その進行を県政の現状認識に据えています。

県が有事と表現する状況の、最も進んだ地点のひとつが三好市だといえます。(出典:徳島新未来創生総合計画|令和6年3月策定)

四国最大の面積を維持する負担

人口密度が約30人/平方キロメートルということは、集落が広い市域に点在しているということです。道路、水道、消防、公共交通、学校。

どれも面積に応じた量が必要になるのに、それを支える人口は県内8市で最も少ない。6つの町村が合併して生まれた市であることも、施設や拠点をどう配置し直していくかという課題に直結しています。

効率だけを基準にすれば答えは簡単ですが、そこには暮らしている人がいます。

二つの地震想定への備え

徳島県が令和8年2月に公表した南海トラフ巨大地震の被害想定では、三好市の死者は冬の深夜を想定した最大ケースで50人、建物の全壊・焼失は冬の夕方を想定したケースで870棟とされています。内陸に位置するため津波による死者は0と想定されており、揺れと建物への備えが中心となります。(出典:南海トラフ巨大地震被害想定(市町村別)|令和8年2月公表)

もうひとつ、県には中央構造線・活断層地震の被害想定があります。讃岐山脈の南縁を走る中央構造線活断層帯による内陸直下型で、県全体の最悪ケースは死者3,440人・全壊63,700棟・停電率87%・断水率75%、被災1週間後の避難者は25万人を超えるとされ、南海トラフ地震に匹敵する規模です。

吉野川以北の地域で被害が大きくなると説明されており、建物の耐震化によって死者数を約9割減らせるとも示されています。三好市の防災は、津波ではなく揺れと土砂と孤立を軸に考える必要があるということです。(出典:中央構造線・活断層地震の被害想定|平成29年7月公表)

水をめぐる課題

吉野川は「四国三郎」と呼ばれる大河ですが、水は常に足りているわけではありません。

平成6年の列島渇水では吉野川水系で139日間にわたる取水制限が行われ、国の記録には影響を受けた水道事業体として三好市の名前が挙げられています。豊かな水系を抱える市であっても、渇水対策は現実の行政課題として存在してきました。(出典:平成6年列島渇水の記録|国土交通省)

地域を支える担い手の確保

市民の半数近くが65歳以上という構成は、地域の行事、消防団、農地や山林の管理といった、これまで住民が担ってきた仕事の担い手が薄くなることを意味します。市が令和8年度の採用で保健師や薬剤師まで含めた職種を募集していることも、専門の人材を自前で確保しなければ回らない領域が増えていることの表れといえるでしょう。

三好市の重点政策|徳島新未来創生総合計画と市の計画

三好市の施策を大きな流れの中に置くために、まず県の最上位計画を押さえます。徳島県は「徳島新未来創生総合計画」(令和6年3月策定、計画期間は2024年度から2028年度まで、令和7年3月改訂)を掲げ、ビジョンに『未来に引き継げる徳島』、ミッションに『安心度UP』『魅力度UP』『透明度UP』を置いています。

重点施策は17項目の『戦略』、75項目の『戦術』、93項目の『KPI』として整理されています。(出典:徳島新未来創生総合計画|令和6年3月策定)

県の言葉を三好市の現実に置き換える

この計画は現状認識として、人口減少による労働力不足と過疎化の進行を『静かなる有事』と呼び、南海トラフ巨大地震をはじめとする自然災害の頻発化・激甚化を並べたうえで、今後10年を地方の正念場『地方創生戦国時代』と位置づけています。この二つの現状認識は、三好市では抽象論ではなく日々の業務そのものです。

高齢化率48.7%が前者、二つの地震想定と急峻な地形が後者にあたります。志望動機を組み立てるときは、計画の言葉を引くのではなく、この二つのどちらに自分の関心が触れているかを確かめてみてください。

計画は市の公式サイトで現物を見る

計画の名称も、改定のタイミングも、自治体によってばらばらです。三好市の総合計画や分野別の計画についても、最新版は市の公式サイトに掲載されていますので、受験前に必ず自分の目で開いてください。

全体を追う必要はなく、志望分野に近い章をひとつ決めて、そこに載っている目標と事業を1件ずつ抜き出し、人に話せる形にしておけば十分です。

POINT|計画の名称を並べても評価には届かない

施策名を覚えることが自治体研究の目的ではありません。取り上げる分野をひとつに決め、「①何が課題か → ②市はどんな状態を目指すか → ③今どんな事業があるか → ④市だからこそできることは何か → ⑤自分の経験をどこで使えるか」をこの順で埋めていきましょう。

悪い例「三好市の観光振興に携わりたいです」

改善例「かずら橋や大歩危には人が来ていると思うのですが、市が広いので移動が大変だと聞きました。まずは実際にどう回っているのかを見に行って、公共交通と観光の案内をつなげられないかを考える仕事に関わりたいです」

あわせて確認したい公式資料

優先順位に迷ったときは、試験そのものに関わる資料を最初に置いてください。

  • 令和8年度三好市職員採用試験の試験案内(自分が受ける職種のもの)
  • 三好市の総合計画と、志望分野に近い個別計画の最新版
  • 最新年度の三好市の当初予算と、市長が議会で述べた市政運営の方針
  • 徳島新未来創生総合計画の概要版(県の方向性を短時間でつかむため)

ただし、読んだ資料の量と面接の評価は比例しません。知っているという状態と、問われた形で言葉にできる状態は、別々に用意しておく必要があります。数字を覚えるところで止めてしまうと、次の一問で行き詰まります。

当研究会では「答えられる形」まで仕上げるためのテキストとして、三好市役所専用の面接想定問答集をご用意しています。三好市の採用面接で問われる可能性がある約60問の質問について、「元公務員監修の回答例」「質問の意図」「回答のコツ」「想定される深掘り」などを収録しています。

三好市役所の想定問答集を見る

第2部|面接対策編

三好市役所の面接の概要

三好市役所の採用試験は、試験案内が段階ごとの種目まで細かく示しています。そこに書かれた内容に沿って、構成と面接の置かれ方を確認していきます。

三好市役所の面接の流れ

令和8年度の三好市職員採用試験でまず押さえたいのは、第2次試験の種目が全職種とも面接試験のみだという点です。第1次を通過した先には、面接以外の関門が置かれていません。試験案内に沿って構成を並べます。

項目内容(令和8年度)
試験職種と採用予定人数一般事務10名程度、一般事務(障害者枠)若干名、建築 若干名、土木 若干名、保健師 若干名、薬剤師1名
試験の段階第1次試験・第2次試験の2段階。試験会場はいずれも三好市役所
第1次試験(一般事務・障害者枠)職務能力試験(択一式60分)と事務適性検査(択一式10分)
第1次試験(それ以外の職種)専門試験(記述式90分)
第1次試験(全職種共通)性格特性検査(択一式20分)。試験案内には「面接試験の参考とするものであり、得点化はしません」と明記されています
職務能力試験の内容論理的に思考する力、文章を正確に理解する力、統計等の資料を分析する力、国内外の社会情勢への理解等を確認する基礎的な内容
第2次試験全職種共通で面接試験のみ。「主として人柄、性格等をみるため、個別面接等を行います」と記載されています
集団形式試験案内に集団討論・集団面接の記載はありません
申込申込サイトでの電子申請のみ。会員登録後に基本情報・学歴・職歴のプロフィール登録と、申し込み前6か月以内に撮影した正面向き・上半身・脱帽のプロフィール写真の登録が必要です
提出書類職種により異なります(障害者枠は各手帳の写し、建築・土木・保健師・薬剤師は免許証等の写し)。電子申請時にPDFまたはjpgで添付します
配点各試験種目の配点は公表されていません。なお不合格者に限り、第1次試験は得点および順位、第2次試験は順位の情報提供を受けられます
合格者数の扱い「いずれの試験でも基準を満たす受験者がいない場合、合格者なしとする場合もあります」と明記されています

上記は三好市の令和8年度職員採用試験案内に基づく構成です。各試験種目の配点は公表されていません。最新の試験案内でご確認ください。第2次試験の面接は「個別面接等」と記載されており、個別面接以外の形式が加わる可能性が排除されているわけではありません。試験の構成・職種・内容は年度によって変わりますので、受験の際は必ず最新の試験情報をご確認ください。(出典:令和8年度三好市職員採用試験案内|令和8年度)

この構成には、受験者にとって二つの意味があります。ひとつは、第1次試験の負担が軽めに設計されていること。

一般事務の職務能力試験について、試験案内は公務員試験のための特別な対策が不要で、民間企業併願者や社会人も受けやすい試験だと冒頭で説明しています。入り口を広げているぶん、選考の重心は後ろに寄ります。

もうひとつは、第2次試験に面接しか置かれていないため、そこで示せたものがそのまま結果になるということです。しかも面接の目的は「主として人柄、性格等をみるため」と書かれています。政策の知識を披露する場ではなく、どういう人なのかを確かめる場だと明示されているわけです。

加えて注目したいのが性格特性検査の扱いです。得点化はしないと明記されている一方で、面接試験の参考にすると書かれています。

三好市には面接カードにあたる書類がなく、面接の下敷きになるのは申込時に登録するプロフィール(学歴・職歴)と、この性格特性検査です。検査結果を手元に置いた面接官と話す前提で、自分の傾向を自分でも把握しておくことが、この市の面接では効いてきます。

三好市役所が求める人物像

確認した三好市の令和8年度職員採用試験案内には、「求める職員像」として独立に掲げられた文言はありません。ただ、面接試験の目的として「主として人柄、性格等をみるため」と書かれていること自体が、市の姿勢を示す手がかりになります。

ここから先は断定できる話ではありません。採用の規模と市の成り立ちから当研究会が考えたこととして読んでください。

一般事務10名程度の採用で、四国で最も広い市域を受け持つ市です。しかも6つの町村が合併して生まれた市ですから、旧町村ごとに事情の違う地域を、限られた人数の職員が分担することになります。

同じ制度を説明しても、地域によって相手の受け取り方は変わります。その違いに気づいて説明の仕方を変えられるかどうかが、ここでは効いてきます。

試験の側からも読めることがあります。第2次試験は面接だけで、その目的は「主として人柄、性格等をみるため」と書かれています。

そして性格特性検査は、得点化しないと明記しながら面接の参考にすると説明されています。得点にならない検査をあえて面接の材料に回しているのは、点数に表れない部分を確かめておきたいからだと考えられます。

基準を満たす受験者がいなければ合格者なしとする、という一文が並んでいることも、この姿勢と地続きでしょう。

三好市に引きつければ、かずら橋や剣山を訪れる人を迎える仕事も、山あいの集落で暮らす高齢の市民を支える仕事も、同じ市役所の中にあります。どちらに関心があるにせよ、面接で語れる材料はいまの自分の中にすでにあります。

第2次試験が面接だけである以上、時間の大半を注ぐべきなのは、これまで何をどう考えて動いてきたかを具体的に思い出す作業のほうです。申込時に登録するプロフィールの学歴と職歴が、そのまま最初の質問の入口になります。

想定される質問

面接で聞かれることは7つのカテゴリーに分かれる

当研究会では、全国の自治体・官公庁の面接想定問答を分析し、聞かれる質問を7つのカテゴリーに体系化しています。三好市の面接も、この見取り図の上で準備すれば、基本的な抜け漏れは防げます。

カテゴリー代表質問ここで見られていること
① 導入・アイスブレイク今日は市役所まですぐに来られましたか?用意していない一言に、構えずに応じられるかどうか
② 動機・志望なぜ公務員という働き方を選んだのですか?民間との併願も想定された試験だからこそ、選択の理由に自分の筋道があるか
③ 自己理解ご自身の性格を、ひとことで言うとどうなりますか?性格特性検査の結果と照らして、自己認識にずれがないか
④ 経験・行動手が回らなくなったときに、どう対処した経験がありますか?抱え込んだのか、人を頼ったのか。そのときの判断の理由
⑤ 学業・経歴これまでの学びや仕事を、市役所でどう生かせますか?内容そのものより、調べ方や進め方を持ち込めるか
⑥ 適性・将来三好市の職員として、どの分野に関わりたいですか?市の仕事に対する解像度と、希望と違う職場でも動けるか
⑦ 公共性・社会性気になっている社会の出来事を一つ挙げてください関心の向け方と、それを短く整理して伝えられるか

三好市の試験案内は、面接の目的を「主として人柄、性格等をみるため」と書いています。表に並べた7つは、その人柄を確かめるための入口にあたります。

ただ、入口の受け答えだけで第2次を通れるわけではありません。踏み込んだ話ができるかどうかが表れるのは、次の一群です。

合否を分けるのは「三好市役所ならでは」の質問

「なぜ徳島県庁ではなく、三好市役所なのですか?」
「三好市の魅力と、課題だと思うところを教えてください」

どちらも、その場で組み立てるのは無理があります。逆に言えば、三好市の数字と地理を先に用意しておいた受験者だけが、具体的な話を返せる問いでもあります。持っておきたい材料を、面接で出しやすい形に絞りました。

質問テーマ知っておきたい三好市の事実答え方のヒント
市の規模と広さ面積721.42km²は四国で最も広い市。人口21,654人(令和8年1月1日現在)は徳島県内8市で最も少なく、人口密度は約30人/km²広さと人口の落差から入ると、市の仕事のやり方そのものを論点にできます
なぜ県庁ではなく市役所か三好市は香川・愛媛・高知の3県と接し、県庁所在地から離れた県西端に位置する。6つの町村が合併して誕生した市県の施策が届きにくい距離にある場所で、直接手を動かす立場を選ぶ理由として述べます
高齢化の現在地高齢化率48.7%・75歳以上28.1%は、いずれも徳島県内8市で最も高い水準数字を置いたうえで、自分が関わりたい分野でその年齢構成がどう効くかまで続けます
防災南海トラフ巨大地震の想定では冬の深夜の最大ケースで死者50人、津波死者は0。中央構造線・活断層地震は県全体で死者3,440人の想定で、吉野川以北の被害が大きいとされる津波ではなく揺れと土砂と孤立が焦点になる市だと整理して話します
市の魅力吉野川の大歩危・小歩危、祖谷のかずら橋、黒沢湿原、県内最高峰の剣山(1,955m)が市域にある名所の紹介で終わらせず、そこへ人が行き着くための移動の課題まで触れます

使い方のコツは、5つ全部を覚えることではありません。自分の志望分野に近いテーマを1〜2つ選び、「事実 → 自分の問題意識 → 市職員としてやりたいこと」という一続きの話に編んでおくことです。

想定される評価の観点

三好市は求める職員像を独立した文言では示していませんので、確かめられる中身は、試験案内が面接の目的として掲げる「人柄、性格等」から読むのが実際的です。実際にどう行動してきたかを確かめるコンピテンシー評価が基本にあります。

面接官が見ているのは、まとめ方の上手さではありません。とった行動の細部と、そこで働いた判断が本人のものかどうかのほうです。

評価の観点面接でどう確かめられるか準備のポイント
自己認識の正確さ性格特性検査を参考にしながら、自分をどう捉えているかを問われる長所と短所を、他人から言われた言葉と自分の実感の両方から用意しておく
調べて着地させる力知らない分野の仕事を任されたときの動き方を掘られる調べた先、頼った相手、変えた手順を、起きた順番どおりに再現できるようにする
離れた場所へ足を運ぶ姿勢手間のかかる相手や場所に、自分から向かった経験があるか効率が悪くても続けた行動を1つ選び、なぜ続けたのかまで言えるようにしておく

なお、公務員の個人面接では、ひとつの話題に対して「そのとき、あなたは具体的に何をしたのですか」と2回、3回と深掘りされることが多いです。

第2次試験が面接だけの三好市では、一つひとつの回答が深く追われる可能性はむしろ高くなります。自分の言葉で細部まで語れる実体験に根ざした答えを事前に用意しておきましょう。

本番までの準備6ステップ

ここまでの内容を、準備の手順に落とし込みます。

  1. 最新年度の試験案内を開き、自分が受ける職種の第1次試験の種目と、電子申請で添付が必要な書類を確認する
  2. 申込サイトのプロフィール(学歴・職歴)を丁寧に書き、控えを手元に残す。面接はここから始まります
  3. 学業・課外活動・アルバイトを順に振り返り、自分の判断で動いた場面を集めて経験の一覧を作る
  4. 7カテゴリーの代表質問に、それぞれ一言メモで答えを作る
  5. この記事の第1部に戻り、面積と高齢化率、二つの地震想定のうち、志望分野に近いものを2つ選んで自分の説明に直す
  6. 固有質問の対応表から2つ選び、事実と問題意識とやりたいことをひと続きにして、声に出して練習する

優先順位に注意

自治体研究にあたるステップ5と6は、周囲と差がつきやすい工程です。時間が足りないときは、ステップ2のプロフィール作成とステップ3の経験の一覧づくりを先に仕上げてください。第2次試験が面接だけの試験では、自分について語れる材料の厚みがそのまま結果に響きます。

なお、面接対策を独学かつ最短ルートで仕上げたい場合は、三好市役所専用の面接想定問答集を使う選択肢もあります。

三好市の採用面接で出題が想定される質問について、1問ごとに回答例・質問の意図・NG回答までをわかりやすく解説しているので、面接での受け答えをより具体的にイメージできるようになります。特に試験本番までに時間がない方は、必要に応じてご活用ください。

三好市役所の想定問答集を見る

さいごに

令和8年度の三好市職員採用試験は、第1次と第2次の2段階で、一般事務の第1次は職務能力試験と事務適性検査、そして全職種共通の性格特性検査です。第2次は面接試験だけ。しかもその目的は、人柄と性格を見ることだと試験案内に書かれています。

四国で最も広い市域に2万人あまりが暮らし、市民の半数近くが65歳以上。

この条件のもとで働く構えは、決意を述べる言葉ではなく、これまで自分が実際にやってきたことの中身で示すことになります。

市の資料を読む時間と同じだけ、自分の来し方を振り返る時間を取ってください。