本記事では、妙高市職員採用試験の面接対策で必要な、妙高市の特徴・基礎データ・行政課題・重点政策・面接の流れ・想定される質問・評価の観点についてまとめています。

妙高市役所の面接試験では、「なぜ妙高市を志望したのか」「市職員として何に取り組みたいのか」「自分の強みや経験を市政でどう活かしたいか」といった、自治体への理解を前提とする質問が想定されます。

市の実情を自分の口で言い直せるところまで準備しておけば、どこの市でも通じる一般論から抜け出し、妙高市の事情に沿った答えができるようになります。

本記事の掲載内容を参考に、自分の強みや関心と妙高市政の接点を考え、面接での回答作りに役立ててください。

第1部|自治体研究編

妙高市の特徴

本格的な面接対策をはじめる前に、まずは妙高市の全体像を把握しておきましょう。(時間のない方はここだけでもチェック)

  • 新潟県の南西部に位置し、市の全域が特別豪雪地帯に指定されている。雪とともに一年をまわす前提で行政サービスが設計されている市。
  • 人口は29,025人(住民基本台帳・令和8年1月1日現在)。市域は445.63km²あり、人口密度は65.1人/km²と、県全体の平均を大きく下回る。
  • 隣接するのは上越市・糸魚川市の2市と、長野県の長野市・飯山市・信濃町・小谷村。生活圏も観光の人の流れも県境をまたぐ。
  • 65歳以上の割合は38.0%(令和8年1月1日現在の住民基本台帳)。新潟県全体の34.2%を上回るペースで高齢化が進む。
  • 市の花はシラネアオイ、市の木はブナ。いずれも山の植生に由来し、市の自然環境を象徴している。
  • 職員採用は市の単独実施。一般行政職は年に複数回の試験が設定され、大学卒程度・高校卒程度・社会人経験者がそれぞれ別の日程で募集される。
  • 受験の申込みは電子申請のみ。自治体求人サイト「パブリックコネクト」に登録し、マイページから手続きする方式が採られている。

妙高市の基礎データ

面接に向けた自治体研究では、厳密な統計値等を大量に暗記する必要はありませんが、「妙高市の大体のスケール感」を知っておくことは重要です。

妙高市は単独の経済統計が乏しいため、人口・市域・高齢化の3点を軸に、県全体の数値と並べる形で整理しました。市政について話すとき、裏づけの数字として引ける範囲がここまでだと考えてください。

項目内容
総人口29,025人(住民基本台帳・令和8年1月1日現在)
総面積445.63km²
人口密度65.1人/km²(上記の総人口と総面積から算出)
65歳以上の割合38.0%(新潟県全体は34.2%)
75歳以上の割合22.5%(新潟県全体は19.8%)
隣接自治体上越市・糸魚川市/長野県の長野市・飯山市・信濃町・小谷村
市の花・市の木シラネアオイ・ブナ
市役所所在地妙高市栄町5番1号
(参考)新潟県の総人口2,071,066人(令和7年10月1日現在の推計人口)
(参考)新潟県の面積12,584.10km²(全国第5位)

65歳以上・75歳以上の割合は、総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」の令和8年1月1日現在の値です。この統計における妙高市の総人口は29,025人で、割合の分母にもこの数値を用いています。並記した新潟県全体の割合も同じ統計によるもので、県の推計人口や国勢調査をもとにした数値とは調査の基準が異なるため、直接は比較できません。総面積・隣接自治体・市の花木・市役所所在地は公表値をもとに整理したもので、総人口は上記の住民基本台帳人口29,025人、人口密度はこの総人口を総面積で割って算出した値です。

数字から考えられる市政課題

妙高市の市域は445.63km²で、新潟県全体(12,584.10km²)のおよそ28分の1にあたります。

一方で人口は2万9千人台ですから、広い市域に少ない人口が点在するという構造が、市政のほとんどの論点の前提になります。

除雪も、道路や上下水道の維持も、公共交通も、面積あたりの負担が人口規模に比べて重くなりやすいということです。

そこに高齢化が重なります。令和8年1月1日現在の住民基本台帳では、妙高市の65歳以上の割合は38.0%、75歳以上は22.5%で、新潟県全体(34.2%・19.8%)をいずれも上回っています(出典:住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数|令和8年1月1日現在)。

市民のおよそ5人に1人が75歳以上という構成は、雪下ろしや通院、買い物といった日常の場面で、行政や地域の支えを必要とする人が増えていくことを意味します。

たとえば面接では、市の現状を次のように数字と結び付けて説明できます。

「妙高市は人口が3万人弱で、そのうち4割近くが65歳以上だと知りました。市域が広いぶん、支援が必要な方が集落ごとに散らばっていると思いますので、待っているだけでなく、こちらから足を運んで状況を知りにいく仕事がしたいと考えています」

妙高市の経済・産業

新潟県の産業構造という土俵

妙高市単独の産業統計は限られるため、まずは県全体の姿から押さえておきましょう。新潟県の製造品出荷額等は全製造業の合計で41,797億円(令和2年実績)。

業種別の第1位は食料品等の8,325億円(構成比19.9%)で、化学5,451億円、金属製品4,560億円が続きます。

米菓の出荷額は全国一で、水産練り製品も生産量・出荷額ともに全国1位です(出典:新潟県 食品産業のすがた|令和2年実績)。

米と食品加工が県の産業の看板だという理解は、面接で県内の経済を語るときの共通言語になります。

ただし、この製造業の集積は県内で均等に分布しているわけではありません。市町村別の製造品出荷額等をみると、新潟市1兆2,194億円、長岡市7,229億円に次いで、妙高市に隣接する上越市が6,287億円(県内の11.6%)で3番目に大きい規模を占めています(出典:新潟県の製造業(市町村別の事業所数・出荷額)|令和4年実績)。妙高市の経済を語るときは、市の中だけで完結させず、隣の上越市を含む上越地域という広がりで考える視点を持っておくと、話に厚みが出ます。

雪という条件をどう読むか

妙高市の産業と暮らしを考えるうえで外せないのが積雪です。国土交通省の指定では、妙高市は市町村全域が特別豪雪地帯にあたります。新潟県は全県が豪雪地帯に指定されており、県内30市町村のうち18市町村が特別豪雪地帯です(出典:豪雪地帯及び特別豪雪地帯の指定状況|令和8年4月1日現在)。妙高市はそのなかでも、市域の一部ではなく全域が指定を受けている市のひとつです。

この条件は、財政にも人手にも直接はねかえります。除雪は妙高市にとって季節の行事ではなく、毎年必ず生じる基幹的な行政サービスです。道路の除雪、要援護世帯の雪下ろし支援、通学路の安全確保まで、冬の三か月がそのまま市役所の繁忙期になります。

観光をどの角度から語るか

令和5年の新潟県の観光入込客数は62,401千人で、前年から12.8%増えました。分類別では都市型観光が34.6%で最も多く、スポーツ・レクリエーション18.3%、歴史・文化13.0%、温泉・健康10.7%、自然5.9%と続きます(出典:新潟県観光入込客統計|令和5年)。

県全体では都市部への来訪が数のうえでは主力ですが、山と雪と温泉を持つ地域が受け持つのは、スポーツ・レクリエーションや温泉・健康、自然といった分類です。

面接で観光に触れるなら、名所を挙げるだけでは足りません。来訪者数をどう地域の売上や雇用につなげるか、冬に偏りやすい人の流れを他の季節にどう広げるか、というところまで踏み込みましょう。市が現在どんな観光施策を打っているかは、妙高市公式サイトの観光・産業のページで最新の情報を確認してから面接に臨むことをおすすめします。

妙高市の主な行政課題

ここまでの数字を踏まえると、妙高市が向き合っている課題の輪郭が見えてきます。面接で「市の課題」を聞かれたときの引き出しとして、次の4つを押さえておきましょう。

人口減少と高齢化が同時に進む

新潟県の人口は1998年1月の約249.4万人をピークに減り続け、2024年には約209.9万人になりました。合計特殊出生率は2024年に1.14まで低下し、同年の出生数は9,941人です。

社会動態も2024年は4,548人の転出超過で、最も転出が多い年齢層は20〜24歳、次いで15〜19歳という、進学と就職の時期に若者が県外へ出ていく構造が続いています(出典:新潟県人口ビジョン)。

県全体の高齢化率は34.6%で、全国の29.4%を5.2ポイント上回ります(出典:新潟県 高齢者の現況|令和7年10月1日現在)。

妙高市の38.0%(住民基本台帳・令和8年1月1日現在)は、その県平均をさらに上回る水準です。

雪と高齢化が重なるところ

特別豪雪地帯であることと高齢化が進んでいることは、別々の課題ではありません。雪下ろしや玄関先の除雪は、担い手がいて初めて成り立つ作業です。

75歳以上が市民の22.5%を占める市では、自力で冬を越すことが難しい世帯が年々増えていきます。

除雪の担い手をどう確保するか、地域で助け合う仕組みをどう維持するかは、福祉と防災と土木のどれか一つの部署では完結しません。

面接で「妙高市の課題」を語るなら、この部署をまたぐ性質にまで踏み込めると、表面をなぞっただけの答えとは差がつきます。

大規模地震と集落の孤立への備え

新潟県地震被害想定調査は、内陸6地震・海域3地震の計9地震を想定しており、最大の被害をもたらすとされるのは長岡平野西縁断層帯の地震(マグニチュード7.50)です。

この地震では、冬の深夜に強風が吹いているケースで死者7,920人、建物の全壊171,244棟、避難者471,386人が想定されています(出典:新潟県地震被害想定調査)。

県内には実際の経験もあります。平成16年の新潟県中越地震では、7市町村61集落で外部に通じるすべての道路が寸断され、1,938世帯が孤立しました。山あいに集落が点在する市では、この孤立が最も現実的なリスクです。積雪期に地震が起きればどうなるかまで想像して備えを語れると、防災の話が具体的になります。

限られた人員で行政サービスを担い続ける

妙高市の令和8年9月試験(令和9年4月採用)の募集は、一般行政(初級)2人程度、一般行政(社会人)2人程度、建築技師(初級)1人程度、土木技師(初級)1人程度です。年に何度も試験を実施しながら、1回あたりの採用は数人にとどまります。新規採用が少人数であるということは、一人の職員が担当する範囲がそれだけ広くなるということでもあります。職員数を増やして課題に対応する道が取りにくい以上、既存の人員でどう工夫するかが問われ続けます。この構造は、後半の「求める人物像」の節でもう一度扱います。

重点政策|新潟県の県政課題と妙高市の位置づけ

妙高市が現在どの計画に沿って市政を進めているかは、市公式サイトに掲載されている最新版をご自身で開いて確かめてください。ここでは、その計画を読むときに背景として効いてくる新潟県全体の状況を整理します。県が置かれている条件を知っておくと、市の計画を読んだときに「なぜこの施策が必要なのか」が立体的に見えてきます。

県が描く人口の将来像

新潟県人口ビジョンは、長年の少子化と、進学・就職を契機とした若者の県外流出により、今後も人口減少局面が続くことは避けられないという現状認識を示しています。

そのうえで、2050年に合計特殊出生率2.07と社会動態の均衡を実現できれば、2100年ごろに人口が100万人程度で安定するという将来推計を描いています。

減少そのものを止めるのではなく、どこで下げ止まらせるかという議論であることを押さえておきましょう。

この構図のなかで、妙高市のような市がどう位置づくのかを考えるのが自治体研究です。若者が出ていく流れに対して、市は移住・定住や子育て支援でどんな手を打っているのか。観光や農業の担い手をどう確保しようとしているのか。市の計画を読むときは、この2つの問いを持って目次をたどると、要点が拾いやすくなります。

財政という制約条件

新潟県の令和5年度決算における実質公債費比率は18.4%(3か年平均)で、18%以上のため県債の発行に国の許可が必要な「起債許可団体」となっています。将来負担比率も297.8%です(出典:新潟県の健全化判断比率|令和5年度決算)。県の財政に余裕がないということは、市町村が県の補助や広域的な事業に期待できる幅もそれだけ限られるということです。何かを増やすには何かを見直すという判断が、市の現場でも日常的に求められます。

あわせて確認したい公式資料

すべてを読み込む必要はありません。志望動機に関係するものを選び、要点を自分の言葉で言い直せる状態にしておきましょう。

  • 妙高市職員採用試験案内(最新年度)と、妙高市の職員募集ページ
  • 妙高市の総合計画と、その年度の予算に関する市の説明資料
  • 妙高市地域防災計画・雪対策に関する市の計画(関心が防災・土木分野にある場合)
  • 新潟県人口ビジョン(県全体の人口の見通しを押さえるため)

なお、情報を知っていることと、面接でその情報を使って答えられることは、まったく別の能力です。数字を覚えただけの状態では、深掘りの一言で止まってしまいます。

当研究会では「答えられる形」まで仕上げるためのテキストとして、妙高市役所専用の面接想定問答集をご用意しています。妙高市の採用面接で問われる可能性がある質問について、「元公務員監修の回答例」「質問の意図」「回答のコツ」「想定される深掘り」などを収録しています。

妙高市役所の想定問答集を見る

第2部|面接対策編

妙高市役所の面接の概要

ここからは、妙高市の試験がどんな段階で組まれ、どこで人物が見られるのかを、公表資料と当研究会の分析から順に見ていきます。

妙高市役所の試験の構成

妙高市職員採用試験は、第1次試験(筆記試験)と第2次試験(面接試験)の2段階です。第2次試験の面接は個別面接で、ここを通過できるかどうかが採用の可否を決めます。段階が少ないぶん、一度の面接に持ち込める材料の量がそのまま結果に効いてくる構成だといえます。

項目内容(令和8年度実施)
試験の段階第1次試験(筆記試験)と第2次試験(面接試験)の2段階
面接の種類個別面接。一般行政(社会人)は第2次試験で小グループによるディスカッション(60分)も実施
教養試験一般行政(初級)は40題の択一式・120分。時事、社会・人文の一般知識と、文章理解、判断・数的推理、資料解釈の能力問題(高校卒業程度)
作文800字程度・60分。課題に対する思考力等を問う
性格特性検査150問・20分。公務員に求められる6つの基礎的な性格特性を検査
専門試験建築技師(初級)・土木技師(初級)は専門30題・90分が加わる
実施回数一般行政は上級が4月・6月、初級が9月、社会人が4月・6月・9月・11月の年4回。試験日程ごとに1つの職種のみ受験可
申込方法電子申請のみ。自治体求人サイト「パブリックコネクト」に登録し、マイページから申込む。「自己PR」「学部・学科・専攻」欄はシステム上は任意だが、必ず入力するよう案内されている
結果の開示不合格者は個人情報の保護に関する法律にもとづき、得点・順位の開示を請求できる

この試験でとくに注意したいのが、性格特性検査とグループディスカッションの位置づけです。妙高市の受験案内は、適性検査の結果とディスカッションの評価は合否判定に影響せず、面接試験の際に面接官の補助資料として使われると明記しています(出典:妙高市職員採用試験案内|令和8年度)。

点数がつかないから気を抜いてよい、という話ではありません。

むしろ、そこでの発言や検査の傾向をもとに面接で掘られると考えたほうが実態に近いはずです。

ディスカッションで話した内容と、面接で語る自分像がずれていないかは、事前に確かめておきましょう。

上記の試験構成は、妙高市の令和8年度職員採用試験案内にもとづく内容です。各試験種目の配点や人物試験の比重は公表されていません。試験の構成・日程・区分等は年度によって変わる可能性がありますので、受験の際は必ずご自身の受験区分について最新の試験情報をご確認ください。

妙高市役所が求める人物像

妙高市の職員募集ページと令和8年度職員採用試験案内の本文には、「求める人物像」としてまとめられた項目の記載はありませんでした。

人材育成基本方針のような形で公表されている文言も、この2つの資料の範囲では見つかっていません。

そこで、公表されている試験の設計そのものから、市が何を確かめようとしているのかを読み解いていきます。

手がかりは3つあります。1つ目は、800字程度の作文が課されていること。

書く力そのものというより、与えられた課題に対して自分の考えを順序立てて組み立てられるかを見る科目です。

2つ目は、公務員に求められる6つの基礎的な性格特性を測る検査が置かれていること。

3つ目は、社会人区分でグループディスカッションを実施しながら、それを点数ではなく面接官の補助資料として使っていること。

いずれも、正解を当てる能力ではなく、人となりと考え方の筋を確かめにいく設計です。

ここから先は市が公表した文言ではなく、試験の形から当研究会が読み取った内容です。妙高市が令和8年9月試験で募集するのは、一般行政(初級)と一般行政(社会人)が各2人程度、建築技師と土木技師が各1人程度。

年に何度も機会を設けながら、一度に迎えるのは数人です。445.63km²の市域と2万9千人台の市民を、この規模の職員体制で受け持ちます。

裏を返せば、ひとつの仕事が始まりから終わりまで同じ人の手に残りやすいということです。

制度をつくる段階の検討も、住民からの問い合わせへの応対も、県や事業者との細かなやりとりも、担当が替わらないまま続きます。

初めて触れる分野を任されたときに、手元の資料と人の話から自分で輪郭をつかめるか。そこが重く見られやすいと考えられます。

そこへ雪が効いてきます。冬の三か月は除雪と雪にまつわる相談が市役所へ集まり、職員が市民と顔を合わせる機会も増えます。

窓口を離れた場面での言葉づかいや、仕事と私生活の線引きの感覚が、そのまま市役所の印象として受け取られやすい土地です。

市外の出身であることは、それ自体が壁にはなりません。むしろ問われるのは、妙高市を選んだ理由と、雪のある土地で暮らしながら働く覚悟が、言葉として具体的かどうかです。

作り込んだ人物像で臨む必要はありません。すでに持っている経験のうち、雪と広い市域を抱えるこの市の仕事に効くものはどれかを選び、その言葉で話してください。

想定される質問

面接で聞かれることは7つのカテゴリーに分かれる

当研究会では、全国の自治体・官公庁の面接想定問答を分析し、聞かれる質問を7つのカテゴリーに体系化しています。妙高市の面接も、この見取り図の上で準備すれば、基本的な抜け漏れは防げます。

カテゴリー代表質問ここで見られていること
① 導入・アイスブレイク今日は緊張していますか用意した答えではない場面で、どんな表情と間合いで返してくるか
② 動機・志望なぜ公務員になろうと思ったのですか民間企業でもできる理由で止まっていないか。自分の経験と地続きか
③ 自己理解ご自身の短所を教えてください自分を客観的に見られているか。短所との付き合い方まで語れるか
④ 経験・行動これまでで一番苦労した経験を教えてください苦労の大きさではなく、その場面で何を考え、どう動いたか
⑤ 学業・経歴学校で力を入れて学んだことを説明してください専門外の相手に伝わる言葉へ置き換える力
⑥ 適性・将来採用されたら、どんな仕事に取り組みたいですか市の仕事への理解の解像度と、配属への柔軟さ
⑦ 公共性・社会性最近気になったニュースを教えてください社会の動きへの関心と、自分の意見を一言で述べられるか

ただし、この7カテゴリーは妙高市に限らず全国の官公庁でほぼ共通です。受験者全員が対策してくる領域なので、ここでは大きな差がつきにくいのです。では、どこで差がつくのか。それが次の「妙高市ならでは」の質問です。

合否を分けるのは「妙高市ならでは」の質問

「なぜ新潟県庁ではなく、妙高市役所なのですか」
「妙高市の魅力と課題を、それぞれ挙げてください」

どちらも妙高市の現状を知らなければその場では答えようがない質問ですが、逆に言えば、材料さえ持っていれば、他の受験者との違いをはっきり示せる質問でもあります。こうした質問に答えるための「妙高市の事実」を、面接で使いやすいものに絞り、答え方とセットで整理しました。

質問テーマ知っておきたい妙高市の事実答え方のヒント
市のスケール感人口29,025人(住民基本台帳・令和8年1月1日現在)に対し、市域は445.63km²、人口密度は65.1人/km²広い市域に少ない人口が点在するという構造を先に述べ、そのうえで届ける側の工夫(出向く、まとめる、地域と組む)に話をつなげます
なぜ県庁ではなく市役所か妙高市の採用は市の単独実施。一般行政は年に複数回の試験を重ねつつ、1回あたりの採用予定は数人規模「住民に近い」で終わらせず、除雪や高齢者支援など、市が直接手を動かす仕事を名指しして、自分がそこに関わりたい理由を語ります
雪への向き合い方市の全域が特別豪雪地帯(令和8年4月1日現在)。新潟県内で特別豪雪地帯に指定されているのは30市町村のうち18市町村雪を負担としてだけ語らないこと。除雪体制の維持という課題と、雪や山を資源にする観光の両面を一度に置くと視野の広さが伝わります
県境をまたぐ立地隣接するのは上越市・糸魚川市と、長野県の長野市・飯山市・信濃町・小谷村人の動きが県境で切れていないことを踏まえ、単独の市で完結しない仕事について広域の連携という視点を一言添えます
防災・危機管理県の被害想定では長岡平野西縁断層帯の地震(マグニチュード7.50)が最大。冬の深夜に強風が吹くケースで死者7,920人を想定。中越地震では県内7市町村61集落の道路が寸断され1,938世帯が孤立した積雪期に災害が起きた場合の孤立という具体的な想定に触れ、そのうえで自分にできる備えや地域との関わり方をセットで述べます

5つを丸ごと覚える必要はありません。自分の関心に近いものを2つほど選び、「事実 → 自分の問題意識 → 市職員としてやりたいこと」という一続きの話に編んでおくことです。

想定される評価の観点

面接は、先ほど読み解いた「妙高市で評価されやすい資質」に照らして、これまで実際にどう行動してきたかを確かめる場です。いわゆるコンピテンシー評価が基本にあり、答えの美しさではなく、経験の中身と行動の再現性が見られています。

評価の観点面接でどう確かめられるか準備のポイント
未経験の仕事を調べて形にする力知らないことに出会ったとき、どこから手をつけ、誰に聞いて進めたか1回あたり数人という採用規模の市では、担当の幅が広くなります。初めての役割を引き受けて最後まで運んだ経験を、手順まで話せるようにしておきましょう
市民と直接向き合う姿勢相手が困っている場面で、どこまで踏み込んだか丁寧に応対したという話で止めず、相手が本当に困っていた点を確かめてから動いた場面を選ぶと、窓口の多い市役所での働き方が想像されやすくなります
厳しい環境で続ける力負荷のかかる時期に、どう自分を保ちながらやり切ったか妙高市では冬の三か月が市役所の繁忙期です。住まいや通勤も含め、雪のある土地で働き続ける姿を具体的に描いておくと、志望の本気度が伝わります

なお、公務員の個人面接では、ひとつの話題に対して「そのとき、あなたは具体的に何をしたのですか」と2回、3回と深掘りされることが多いです。妙高市の面接は個別面接が1回ですから、その1回のなかで掘り下げが繰り返されると考えておきましょう。自分の言葉で細部まで語れる実体験に根ざした答えを事前に用意しておくことが、最大の備えになります。

本番までの準備6ステップ

ここまでの内容を、準備の手順に落とし込みます。

  1. 最新の妙高市職員採用試験案内を読み、受験する職種と日程、第1次試験の科目構成を確認する。パブリックコネクトの登録も早めに済ませておく
  2. 申込時に入力する「自己PR」の文面を作る。面接で聞かれる前提で、後から説明できる内容だけを書く
  3. 高校・大学・職場での経験を棚卸しし、学業・課外活動・アルバイトや仕事から、話せる具体例を1つずつ用意する
  4. 7カテゴリーの代表質問に、一言メモで答えを作る。作文対策も兼ねて、書いてから声に出す
  5. 妙高市の数字と出来事を1つずつ選び、資料を閉じた状態で説明できるか試す(材料は第1部)
  6. 固有質問の対応表から材料を選び、「事実 → 自分の問題意識 → やりたいこと」の一続きの話に編み、声に出して練習する

優先順位に注意

ステップ5〜6の自治体研究は、あくまで他の受験生と差をつけるための工程です。時間がない場合は、ステップ3の経験の棚卸しと、その経験を市の仕事へどうつなぐかという自己分析を優先してください。自分のことを語れない状態で市の知識だけを増やしても、面接の評価にはつながりません。

なお、面接対策を独学かつ最短ルートで仕上げたい場合は、妙高市役所専用の面接想定問答集を使う選択肢もあります。

妙高市の採用面接で出題が想定される質問について、1問ごとに回答例・質問の意図・NG回答までをわかりやすく解説しているので、面接での受け答えをより具体的にイメージできるようになります。特に試験本番までに時間がない方は、必要に応じてご活用ください。

妙高市役所の想定問答集を見る

さいごに

妙高市の採用試験は、筆記を通れば個別面接が1回。

その1回で、広い市域と少ない人員という条件のなかで働き続けられる人かどうかを見られます。

雪の降る土地で、市民と近い距離で仕事をする覚悟が、言葉の端々に出るはずです。

年に複数回の試験があることは、準備の時間を選べるということでもあります。次の日程までに何を用意するかを決め、一つずつ手を動かしていきましょう。