本記事では、新潟県職員採用試験の面接対策で必要な、新潟県の特徴基礎データ行政課題重点政策面接の流れ想定される質問評価の観点についてまとめています。

新潟県庁の面接試験では、「なぜ新潟県を志望したのか」「県職員として何に取り組みたいのか」「自分の強みや経験を県政でどう活かしたいか」といった、自治体への理解を前提とする質問が想定されます。新潟県はSPI3を用いた人物重視の試験で、面接での受け答えがそのまま合否を左右するため、県の実情を踏まえて語れるかどうかが問われます。

本記事の掲載内容を参考に、自分の強みや関心と新潟県政の接点を考え、面接での回答作りに役立ててください。

第1部|自治体研究編

新潟県の特徴

本格的な面接対策をはじめる前に、まずは新潟県の全体像を把握しておきましょう。(時間のない方はここだけでもチェック)

  • 県庁所在地は新潟市(中央区)。知事は花角英世氏。本州の日本海側のほぼ中央に位置し、山形・福島・群馬・長野・富山の各県と接する。
  • 県土は南北に細長く、面積は約12,584km²で全国第5位の広さをもつ。県内は朝日山地・越後山脈・西頸城山地など1,500から2,000m級の山々に囲まれ、日本海には佐渡島(855.61km²)や粟島が浮かぶ。海岸線の総延長は635.6kmに及ぶ。
  • 総人口は約207万人。ただし1998年1月の約249.4万人をピークに人口は減少へ転じ、2024年には約209.9万人まで縮んだ。
  • 高齢化率は34.6%(令和7年10月1日現在)で、全国の29.4%を5.2ポイント上回る。少子高齢化が全国平均より速いペースで進む。
  • 食を軸とした産業に強みがあり、米菓の出荷額は日本一。日本海の水産資源を生かした練り製品も、生産量と出荷額が全国1位。
  • 日本海側の物流の玄関口として、新潟港が国際拠点港湾に指定されている。
  • 令和6年7月には「佐渡島の金山」が世界文化遺産に登録され、県を代表する観光資源となった。
  • 県財政は実質公債費比率が18.4%の「起債許可団体」で、県債の発行に国の許可を要する厳しい状況が続いている。

新潟県の基礎データ

面接に向けた自治体研究では、厳密な統計値等を大量に暗記する必要はありませんが、「新潟県の大まかなスケール感」を知っておくことは重要です。

ここでは、人口規模、県土の広さ、市町村構成、財政規模など、県政の特徴を説明できる項目を優先的に整理しました。

項目内容
総人口約207万人(2,071,066人・令和7年10月1日現在の推計人口)
65歳以上人口(高齢化率)707,233人・34.6%(全国値29.4%)
合計特殊出生率1.14(2024年)
総面積約12,584km²(全国5位)
海岸線の総延長635.6km(本土331.0km・佐渡281.5km・粟島23.1km)
総世帯数約92万世帯(921,711世帯・令和7年9月末日現在)
市町村数30市町村(20市6町4村)
一般会計当初予算1兆2,635億円(令和7年度)

人口と高齢化率は令和7年10月1日現在の推計人口・高齢者現況、世帯数は令和7年9月末日現在の値です。面積と海岸線は新潟県公表の「新潟県の概要」、市町村数は同資料(平成28年4月1日時点、現在も30市町村)、合計特殊出生率は2024年の値です。全国の高齢化率は同時点の値で、割合は年齢不詳を除いて算出しています。

数字から考えられる県政課題

新潟県は今も200万人を超える人口を抱えますが、その規模だけを見て安心はできません。高齢化率は全国を5ポイント以上上回り、若い世代の県外流出も続いています。

出生数は2024年に9,941人となり、1950年に7万2千人を超えていた頃と比べると大きく減りました。人口の減少と高齢化、それにともなう地域の担い手不足を、産業・医療・交通といった分野と結び付けて考える視点が求められます。

加えて、一般会計の当初予算が1兆円を超える一方で県債の負担が重く、限られた財源をどこに優先して振り向けるかという難しさも抱えています。

たとえば面接では、新潟県の現状について説明する際、次のように数字と課題を結び付けられます。

「新潟県は約207万人が暮らす県ですが、1998年をピークに人口減少が続いていると聞きました。特に20代前半の若い人が県外へ出ていく傾向が強いそうなので、若い世代が県内で働き、暮らし続けられる仕組みづくりが大事になってくるのではと感じています」

新潟県の経済・産業

経済・産業構造の概要

  • 製造業の製造品出荷額等は全製造業合計で41,797億円(令和2年実績)。業種別で最大は食料品などで8,325億円(構成比19.9%)、次いで化学5,451億円、金属製品4,560億円が続く。
  • 米菓(あられ・おかき類)の出荷額は日本一。
  • 水産練り製品(かまぼこ類)は、生産量と製造品出荷額がともに全国1位(平成24年以降)。

つまり、「米どころの強みを加工へ広げ、日本一の米菓と全国一の練り製品を生む食の製造業が県経済の柱」という構造を押さえておくと、産業振興や地域資源の話題に対応しやすくなります。(出典:新潟県 食品産業のすがた

食を軸とした製造業

新潟県の製造業は食料品が中心で、出荷額の約2割を占めます。豊かな米を原料とする米菓は全国一の出荷額を誇り、日本海の水産資源を生かした練り製品も生産量・出荷額ともに全国トップです。

原料の調達から加工、販売までを県内で完結させやすいこうした食品加工の集積が、地域の雇用を支えています。また、化学(5,451億円)や金属製品(4,560億円)といった素材型の製造業も一定の規模を持ち、食品と並んで県内産業の裾野を形づくっています。

面接では、この「食の強み」を、高付加価値化や県外・海外への販路拡大といった県の産業政策と結び付けて語れると説得力が増します

観光業

令和5年の観光入込客数は延べ約6,240万人(62,401千人)で、前年より約1割増えました。分類別にみると都市型観光が34.6%で最も多く、スポーツ・レクリエーションが18.3%、歴史・文化が13.0%、温泉・健康が10.7%、自然が5.9%と続き、全分類で前年を上回っています。

ただしコロナ前の令和元年と比べると9割ほどの水準で、回復の途上です。都市の賑わい、スキーやマリンスポーツ、温泉、歴史遺産と、性格の異なる観光地を併せ持つのが新潟の強みです。

令和6年に世界文化遺産となった「佐渡島の金山」をはじめ、県内各地の資源をどう周遊や滞在につなげるかが課題です。(出典:入込観光客調査|令和5年

港湾・物流の拠点性

新潟港は昭和42年に本州日本海側で初めて特定重要港湾に指定され、現在は国際拠点港湾に位置づけられています。日本海側の物流の玄関口として、対岸諸国との貿易や県内産業の輸送を支える施設です。

エネルギーや原材料の受け入れ拠点でもあり、県の産業政策と一体で語られることが多いのが特徴です。

面接で産業や交通を扱うなら、新潟港の拠点性を一言添えられると、県全体を見ている印象につながります。(参考:港湾計画(国際拠点港湾 新潟港)

新潟県の主な行政課題

ここまでの数字と産業の姿を踏まえると、新潟県が今向き合っている課題が見えてきます。面接で「県の課題」を聞かれたときの引き出しとして、次の5つを押さえておきましょう。

人口減少と若者の県外流出

新潟県の人口は1998年をピークに減り続け、合計特殊出生率は2024年に1.14まで低下しました。社会動態では毎年4千から6千人規模の転出超過が続き、最も多いのは20から24歳の若い世代です。

進学や就職を機に県外へ出た若者が戻りにくい構造をどう変えるかが、県政の最大のテーマです。(出典:新潟県人口ビジョン

財政の健全化

新潟県は実質公債費比率が18.4%(令和5年度決算)に達し、県債の発行に国の許可が必要な「起債許可団体」です。この比率は令和3年度17.5%、令和4年度18.2%と上昇してきました。

将来負担比率も297.8%と高く、交付税措置のない資金手当債を過去に発行してきた影響で、公債費の実負担は今後増えると見込まれています。

限られた財源の中で、必要な行政サービスと将来世代への配慮をどう両立させるかが問われます。(出典:健全化判断比率(令和5年度決算)

大規模災害と豪雪への備え

県の地震被害想定調査は内陸と海域あわせて9つの地震を検討し、最大となる長岡平野西縁断層帯の地震(M7.50)では、死者7,920人、建物全壊171,244棟という深刻な想定を示しています。加えて新潟は全国有数の豪雪地帯であり、地震・津波・水害・雪害という多様なリスクに同時に備える必要があります。(出典:新潟県地震被害想定調査

産業の高付加価値化とエネルギー転換

県は、産業のデジタル化(産業DX)やエネルギー転換を重点施策に掲げています。食品をはじめとする県内産業の生産性を高め、脱炭素の流れに対応しながら競争力を保つことが課題です。

豊かな自然や港湾を生かした新しい産業づくりも模索されており、既存産業の底上げと新分野の育成をどう両立させるかが問われています。

とりわけ生産年齢人口が減っていく中で、一人あたりの生産性をどう高めるかは、食品をはじめ県内のあらゆる産業に共通する切実な課題です。

世界遺産を生かした地域振興と移住定住

「佐渡島の金山」は令和6年7月、インドで開かれた世界遺産委員会で全会一致により世界文化遺産へ登録されました。構成資産は西三川砂金山と相川鶴子金銀山からなります。

この世界遺産効果を、一過性で終わらせず県内各地の交流人口へつなげることが期待されています。

あわせて、若者の流出を抑える移住定住の促進も重点施策に位置づけられており、観光と定住の両面から地域の活力をどう保つかが問われています。

新潟県の重点政策|人口減少対策と産業振興

新潟県は、産業のデジタル化やエネルギー転換、少子化対策と移住定住の促進、農林水産業の高付加価値化、世界遺産登録の支援などを重点施策に掲げ、「創造的で誇りある新潟」の実現をめざしています。豪雪地帯としての県土の強靱化や、国際拠点港湾である新潟港の活用も、県政を貫く柱です。

人口減少を正面に据えた県政

県が示す人口ビジョンは、長年の少子化と若者の県外流出により、人口減少局面が今後も続くという厳しい現状認識に立っています。そのうえで、2050年に出生率2.07と人の流れの均衡を実現できれば、2100年ごろに人口が100万人程度で安定するという長期の展望を描いています。

実際、県の社会動態は近年おおむね4千から6千人の転出超過で推移しており、進学や就職の時期にあたる若い世代の県外流出が、その中心を占めています。

受験生としては、目の前の数字を覚えるより、「若い世代が新潟で働き、子育てを続けられる状態をどうつくるか」という問いとして政策を捉えておくとよいでしょう。(出典:新潟県人口ビジョン

令和7年度の県政運営のポイント

令和7年度の一般会計当初予算は1兆2,635億円(前年度比237億円減、1.8%減)で、前年度2月冒頭の補正予算と一体で編成した規模は1兆3,423億円になります。花角英世知事のもと、人口減少対策や産業振興、防災、世界遺産を生かした地域づくりなどに予算が振り向けられています。

一方で新潟県は起債許可団体であり、事業の重点化と財政の健全化を同時に進める必要があります。(出典:令和7年度当初予算

POINT|施策名をすべて暗記しなくてよい

名称をすべて覚えることが自治体研究の目的ではありません。関心のある分野を1〜2つ選び、「①何が課題か → ②県はどんな状態をめざすか → ③今の取り組み → ④県だからこそ担える役割 → ⑤自分の経験をどう生かすか」の順で調べましょう。

悪い例「新潟県の観光振興に携わりたいです」

改善例「世界遺産になった佐渡島の金山を、一度きりの見物で終わらせず、県内のほかの観光地や食とつないで、また新潟に来たくなる流れをつくる仕事に携わりたいです」

あわせて確認したい公式資料

すべてを読む必要はありません。志望動機に関係する資料を選び、重要な部分を自分の言葉で説明できるように準備しておきましょう。

  • 新潟県職員採用試験の受験案内/職員採用のパンフレット
  • 新潟県人口ビジョンなど、県政の方向性を示す資料
  • 最新年度の当初予算や、関心分野の個別計画
  • 新潟県統計年鑑・県勢要覧などの統計資料

なお、情報を知っていることと、面接でその情報を使って答えられることは、まったく別の能力です。数字を覚えただけの状態では、深掘りの一言で止まってしまいます。

当研究会では「答えられる形」まで仕上げるためのテキストとして、新潟県庁専用の面接想定問答集をご用意しています。新潟県の採用面接で問われる可能性がある質問について、「元公務員監修の回答例」「質問の意図」「回答のコツ」「想定される深掘り」などを収録しています。

新潟県庁の想定問答集を見る

第2部|面接対策編

新潟県の面接の概要

ここからは、新潟県の面接の形式と流れ、質問の全体像、合否を分ける質問への備え方を、公式資料と当研究会の分析に基づいて整理していきます。

新潟県の面接の流れ

新潟県の採用試験は、最終合格を第2次試験の結果だけで決める人物重視の試験です。第1次試験で用いるSPI3の成績は最終合格には持ち越されないため、面接とグループワークの出来が、そのまま合否を決めます。

だからこそ、限られた面接時間の中で、自分という人物を過不足なく伝える準備が欠かせません

項目内容(令和8年度・大学卒業程度/春季募集枠〈一般行政〉)
試験の段階第1次試験(SPI3:基礎能力検査・性格検査)→ 第2次試験(個別面接2回・グループワーク試験)。専門試験・論文試験は課さない
面接の種類個別面接2回。1回目は自己PRシートに基づく約2分間のプレゼンテーションと、その内容を踏まえた面接(一般行政・警察行政の場合)
集団形式グループワーク試験(会場は新潟県庁)
配点第1次=基礎能力検査100点(性格検査は面接の参考)、第2次=面接・グループワーク試験130点(50点以上が合格基準)
最終合格の決定第2次試験の結果に基づき決定。第1次試験の成績は反映されない
面接カードあり(指定様式)。第1次試験の合格者に、全職種で提出を求める
事前提出書類自己PRシート(一般行政・警察行政)/専門性確認シート(その他職種)を申込時に提出。シート自体は評価の対象とせず、面接で使用する

注目したいのは、第1次試験がSPI3である点です。県自身が「特別な公務員試験対策は不要」と案内しているとおり、勝負どころは第2次試験の面接に置かれています。

用意した答えを言えるかではなく、掘り下げられても自分の言葉で語り続けられるかが問われる構造だと言えます。

あわせて実施される性格検査は、職務遂行上必要な素質や適性を確かめるもので、点数化はされず面接の参考資料として扱われます。なお採用予定人員は、令和8年度の一般行政で60人程度が見込まれています。

上記の試験構成は、新潟県人事委員会の令和8年度職員採用試験(大学卒業程度・春季募集枠)の受験案内にもとづく一般行政のものです。新潟県は同じ年度に夏季募集枠も実施しており、試験方法や配点が異なる場合があります。試験の構成・日程・配点等は、年度や受験区分によって異なる可能性があります。受験の際は、必ずご自身の区分の最新の試験情報をご確認ください。

新潟県が求める職員像と評価の観点

新潟県は、キャッチフレーズ型の「求める人物像」を前面に出すよりも、受験案内の中で第2次試験の評価観点として積極性・協調性・柔軟性・責任性を挙げています(一般行政・警察行政では、これに自己PRが加わります)。

特徴的なのは、第2次試験の個別面接1回目で、事前に提出した自己PRシートをもとに約2分間のプレゼンテーションを行い、その内容を踏まえて面接が進む点です。自己PRでは「積極性があります」と述べて終わりにせず、その力を使って何に取り組み、周囲にどんな変化をもたらしたのかまで、具体的に語れるようにしておきましょう。

また、第2次試験ではグループワークもあわせて課されます。ここでは、初対面の受験者と限られた時間で議論を組み立てる中で、協調性や柔軟性が見られます。

自分の意見を通すことよりも、話の流れを整理したり、発言の少ない人に発言を促したりと、チーム全体の成果に貢献する動き方を意識するとよいでしょう。

想定される質問

面接で聞かれることは7つのカテゴリーに分かれる

当研究会では、全国の自治体・官公庁の面接想定問答を分析し、聞かれる質問を7つのカテゴリーに体系化しています。新潟県の面接も、この見取り図の上で準備すれば、基本的な抜け漏れは防げます。

カテゴリー代表質問ここで見られていること
① 導入・アイスブレイク試験会場までは、どうやって来ましたか?緊張をほぐす何気ない雑談に、素の受け答えと会話の自然さが表れます
② 動機・志望なぜ本県を志望するのですか?「県で働く」という選択の理由を、自分の言葉で筋道立てて話せるか
③ 自己理解あなたの長所と短所を教えてください自分を客観視できているか。弱みへの向き合い方に人柄が出ます
④ 経験・行動これまでで最も力を注いだことは何ですか?過去の行動パターンから、入庁後にも再現できる強みを確かめています
⑤ 学業・経歴学業やゼミで力を入れて取り組んだことは?自分の選択を説明できるか。学んだことと仕事の接点を作れているか
⑥ 適性・将来採用されたら、どんな仕事に取り組みたいですか?働く姿をどこまで具体的に描けているか。組織の中で成長する見通し
⑦ 公共性・社会性最近、気になっている社会の動きはありますか?社会への関心の深さと、それを行政の仕事として捉え直す視点

ただし、この7カテゴリーは新潟県に限らず全国の官公庁でほぼ共通です。受験者の多くが対策してくる領域なので、ここでは大きな差がつきにくいのです。

では、どこで差がつくのか。それが次の「新潟県ならではの事情を踏まえた質問」です。

合否を分けるのは「新潟県ならでは」の質問

「なぜ市役所や国の機関ではなく、新潟県庁を志望するのですか」
「新潟県の課題を一つ挙げるとすれば何ですか。あなたならどう取り組みますか」

どちらも、新潟県の現状と県の方針を知らなければ、その場では答えようがない質問です。逆に言えば、材料さえ持っていれば、他の受験者との違いをはっきり示せる質問でもあります。

ここでは、こうした質問に答えるための「新潟県の事実」を、面接で使いやすい形に絞って整理しました。

質問テーマ知っておきたい新潟県の事実答え方のヒント
人口減少・若者流出人口は1998年1月の約249.4万人をピークに減り、2024年は約209.9万人。転出超過が最も多いのは20から24歳人口の多い少ないで止めず、「若い世代がなぜ県外へ出るのか」まで踏み込むと、課題を自分ごととして捉えている印象になります
県財政実質公債費比率は18.4%(令和5年度決算)で起債許可団体。将来負担比率は297.8%財政の厳しさを前提に、「限られた財源で何を優先し、どこを工夫するか」という一言を添えます
防災・豪雪地震被害想定の最大は長岡平野西縁断層帯の地震(M7.50)で死者7,920人。加えて全国有数の豪雪地帯地震と雪の両面に触れると、新潟の地理を踏まえた具体的な備えの話につなげやすくなります
世界遺産・観光令和6年7月に「佐渡島の金山」が世界文化遺産に登録。観光入込客数は令和5年で約6,240万人世界遺産を交流人口や県内の周遊にどうつなぐか、自分の関心と結び付けて語ります
産業・食米菓の出荷額は日本一、水産練り製品の生産量・出荷額は全国1位食の強みを、高付加価値化や県外・海外への販路拡大という前向きな提案につなげます

使い方のコツは、5つ全部を覚えることではありません。自分の志望分野に近いテーマを1〜2つ選び、「事実 → 自分の問題意識 → 県職員としてやりたいこと」という一続きの話に編んでおくことです。

想定される評価の観点

面接は、前述の評価観点に照らして「これまでに実際どう行動してきたか」を確かめる場です。いわゆるコンピテンシー評価が基本にあり、答えの美しさではなく、経験の中身と行動の再現性が見られています。

つまり「頑張りました」という結論よりも、その手前にある「どんな状況で、何を考え、どう動いたか」という過程が問われます。

評価の観点面接でどう確かめられるか準備のポイント
積極性自分から動いた経験や、うまくいかない中で工夫を重ねた経験を掘り下げて聞かれる部活動や学業、アルバイトの中で「自分から声をかけて場を動かした」場面を、結果ではなく着手のきっかけから話せるようにする
協調性立場の違う人と一つの目標に取り組んだ経験の中で、どう折り合いをつけたか意見が割れたときに相手の言い分をどう受け止め、どこで歩み寄ったのかを具体的に振り返っておく
柔軟性想定外の事態や、掘り下げの質問にその場でどう応じるか準備した答えを崩されても、前提に立ち返って考え直せるよう、経験の背景まで自分の言葉で説明できるようにする
責任性与えられた役割を最後までやり切った経験があるか途中で投げ出したくなった場面と、それでも続けられた理由をセットで語れるようにする
自己PR(プレゼン)個別面接1回目で、自己PRシートに基づく約2分間のプレゼンを行う話す内容を丸暗記するのではなく、要点を三つほどに絞り、時間内に自分の言葉で話し切る練習を重ねる

なお、公務員の個人面接では、ひとつの話題について「そのとき、あなたは具体的に何をしたのですか」と2回、3回と掘り下げられることが多いです。細部まで自分の言葉で語れる実体験に根ざした答えを、事前に用意しておきましょう。

本番までの準備6ステップ

ここまでの内容を、準備の手順に落とし込みます。

  1. 令和8年度の受験案内を読み、SPI3の受検方法と、自己PRシート(一般行政・警察行政)または専門性確認シートの記入項目、面接カードの提出手順を確認する
  2. 高校や大学での学業、部活動、アルバイトなどから、自分の言葉で語れる経験を一つずつ棚卸しし、自己PRシートに書く柱を決める
  3. 7カテゴリーの代表質問に、それぞれ一言メモで答えを作る
  4. この記事の前半を読み返し、志望分野に近い新潟県の事実を2〜3個選び、自分の言葉で説明できるようにする
  5. 固有質問の材料を対応表から集め、「事実 → 自分の問題意識 → 県職員としてやりたいこと」の一続きの話に編む
  6. 自己PRのプレゼンと想定問答を声に出して練習し、答えるたびに「ここを掘られたら何と返すか」を書き足していく

優先順位に注意

ステップ4〜5の自治体研究は、あくまで他の受験生と差をつけるための工程です。時間がない場合は、ステップ2の経験の棚卸しと、その経験を県の仕事へどうつなぐかという自己分析を優先してください。自分のことを語れない状態で県の知識だけを増やしても、面接の評価にはつながりません

なお、面接対策を独学かつ最短ルートで仕上げたい場合は、新潟県庁専用の面接想定問答集を使う選択肢もあります。

新潟県の採用面接で出題が想定される質問について、1問ごとに回答例・質問の意図・NG回答までをわかりやすく解説しているので、面接での受け答えをより具体的にイメージできるようになります。特に試験本番までに時間がない方は、必要に応じてご活用ください。

新潟県庁の想定問答集を見る

さいごに

新潟県の採用試験は、SPI3で基礎能力をはかり、最終合格は第2次試験の面接とグループワークだけで決まります

筆記の点数を持ち越さないため、これまでの勉強量よりも、自分の経験をどれだけ自分の言葉で語れるかが問われる試験です。しかも第2次試験の個別面接では、自己PRシートをもとにした短いプレゼンから対話が始まります。

用意した原稿を読み上げるのではなく、なぜ新潟で働きたいのか、県の何をよくしたいのかを、飾らない言葉で伝えられるよう、繰り返し声に出して備えていきましょう。この記事が、その材料をそろえる一助になれば幸いです。