城陽市消防本部を受験する方に向けて、面接で問われる前提となる組織研究の材料(本部の特徴・基礎データ・管轄地域の災害リスク・消防課題・重点方針)と、面接本番の流れ・想定される質問・評価の観点を、1ページに整理しました。
城陽市消防本部の採用試験では、「なぜ警察官・自衛官ではなく消防官なのか」「なぜ城陽市消防本部なのか」「消防吏員として何に取り組みたいのか」といった、組織への理解を前提とする質問が想定されます。
城陽市消防本部は城陽市のみを管轄する単独設置の消防本部であり、消防士の採用は城陽市職員採用試験の一区分として、年度によって募集の有無が変わる形で行われている点を知っておくと、どの消防本部にも当てはまる一般論を避け、城陽市消防本部に固有の事情を踏まえた説得力のある説明がしやすくなります。
本記事の掲載内容を参考に、自分の強みや関心と城陽市消防本部の仕事の接点を考え、面接での回答作りに役立ててください。
第1部|組織研究編
城陽市消防本部の特徴
本格的な面接対策をはじめる前に、まずは城陽市消防本部の全体像を把握しておきましょう。(時間のない方はここだけでもチェック)
- 城陽市消防本部は、城陽市のみを管轄する単独設置の消防本部である。
- 消防吏員は98名(うち女性4名)で、令和7年4月1日現在、城陽市の暮らしを支えている。
- 令和6年中の出動件数は、火災13件に対し救急4,447件、救助45件である。
- 消防署のほか、久津川消防分署・青谷消防分署を配置している。
- 消防士の採用は城陽市職員採用試験の一区分として行われるが、年度により募集の有無が変わり、令和8年度は消防士を募集していない。
- 試験は職務基礎力試験(BEST・全国約200か所のテストセンター方式)から始まる3段階で構成される。
- 令和7年度の実施状況は、申込80人に対し最終合格2人という狭き門であった。
- 過去には東日本大震災・令和6年能登半島地震で、緊急消防援助隊として府外へ派遣された実績がある。
城陽市消防本部の基礎データ
面接に向けた組織研究では、厳密な統計値等を大量に暗記する必要はありませんが、「城陽市消防本部の大体のスケール感」を知っておくことは重要です。
過去の災害への対応実績や採用試験の実施状況まで具体的に公表されているため、まずは本部の規模と位置づけを確認しておきましょう。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 設置形態 | 単独(管轄:城陽市) |
| 管内人口の目安 | 72,644人(令和8年1月1日現在、住民基本台帳) |
| 消防吏員数 | 98名(うち女性4名)※令和7年4月1日現在 |
| 火災出動件数 | 13件(令和6年中) |
| 救急出動件数 | 4,447件(令和6年中) |
| 救助出動件数 | 45件(令和6年中) |
| 署所 | 消防署・久津川消防分署・青谷消防分署 |
| 採用の枠組み | 城陽市職員採用試験の一区分「消防士」(年度により募集の有無が変動) |
管内人口は総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」(令和8年1月1日現在)、消防吏員数・出動件数は総務省消防庁が公表する本部別データ(令和7年4月1日現在・令和6年中)によります。
数字にみる城陽市消防の実務
まず押さえておきたいのは、火災13件と救急4,447件という出動件数の開きです。1年間の火災が13件である一方、救急は1日あたり12件を超える計算になり、出動のほとんどは救急が占めていることがわかります。(出典:全国消防本部データ|総務省消防庁)
令和6年中の救助出動は45件でした。98名という体制の城陽市消防本部は、消防署・久津川消防分署・青谷消防分署の3拠点で、火災・救急・救助のすべてに対応しています。
管轄地域の特性と災害リスク
管轄地域の全体像
- 城陽市消防本部の管轄区域は城陽市の市域と一致しており、市域外の受託区域を持たない。面積は32.71平方キロメートル(東西9.0キロメートル・南北5.4キロメートル)である。
- 管内人口は72,644人、高齢化率は33.9%、75歳以上人口の割合は22.0%(いずれも令和8年1月1日現在、住民基本台帳による)。
- 新名神高速道路の城陽ジャンクション・インターチェンジ〜八幡京田辺ジャンクション・インターチェンジ間(3.5キロメートル)が平成29年4月30日に開通し、この開通にあわせて京都府域で初めて高速道路ナンバリング標識が設置された。
- 市を代表する青谷梅林ではブランド梅「城州白」が生産されている。
つまり城陽市消防本部は、新名神高速道路の開通で交通の要衝としての性格を強めつつある市を、98名という体制で支える本部だと整理できます。(出典:新名神高速道路 城陽ジャンクション・インターチェンジ〜八幡京田辺ジャンクション・インターチェンジ間の開通|NEXCO西日本)
実績にみる水害・地震の記録
城陽市消防本部の消防概況には、これまでの災害の実績が記録されています。平成24年8月13日から14日の「京都府南部豪雨」では、床上浸水53棟・床下浸水600棟のほか河川溢水・土砂流出・道路陥没が生じ、1時間最大雨量73.5ミリメートル(14日4時30分から5時30分)・総雨量313ミリメートルを記録しました。
平成25年9月15日から16日の台風18号では、9月16日に京都府・滋賀県・福井県で全国初となる大雨特別警報が発表され、市内でも床下浸水や道路冠水が生じています。
平成30年6月18日の大阪北部地震(マグニチュード5.9、本市震度5弱)では公共施設・民家の屋根や外壁等の損壊が29件、同年9月4日の台風21号では家屋損壊81棟の被害がありました。
城陽市消防本部は、水害と地震の両方を実際に経験してきた本部だと理解しておくと、災害を問われた際の材料になります。(出典:消防概況|城陽市消防本部(令和6年版))
地震想定|花折断層帯地震
京都府が最大の被害を想定する地震は花折断層帯地震(気象庁マグニチュード7.5、モーメントマグニチュード7.1)で、京都市北区等の一部で最大震度7、市街地から山城地域にかけて震度6強と想定されています(令和6年4月公表・令和5年度調査)。
冬18時のケースでは、建物被害が全壊約11万棟・半壊約15万棟・焼失約2.4万棟、人的被害は死者約4.6千人、発災直後の避難者は約24万人と想定されています。
城陽市が属する山城地域は震度6強の想定範囲に含まれており、平成30年の大阪北部地震で震度5弱を経験した実績とあわせて備えを考える必要があります。(出典:京都府地震被害想定調査報告書|令和5年度)
城陽市消防本部の主な消防課題
ここまでの数字と地域の姿を踏まえると、城陽市消防本部が今向き合っている課題が見えてきます。面接で「消防の課題」を聞かれたときの引き出しとして、次の4つを押さえておきましょう。
救急需要の増加
全国では令和6年中に771万8,380件の救急出動があり、前年比1.0%増でこれまでで最も多い水準となりました。搬送された人の63.3%が65歳以上です(令和6年中)。
城陽市消防本部でも令和6年中の救急出動は4,447件にのぼり、98名の吏員が交替で年間4,400件を超える救急に応じている計算になります。
城陽市の高齢化率は33.9%(令和8年1月1日現在)であり、今後も救急需要が押し上げられていく構図がうかがえます。(出典:令和7年版 救急・救助の現況)
大規模災害への備え
大規模災害に全国の消防力を回す仕組みが緊急消防援助隊で、全国の消防本部の約99%にあたる718本部(6,661隊・令和6年4月1日現在)が登録しています。
城陽市消防本部は平成7年の阪神・淡路大震災、平成23年の東日本大震災、令和6年の能登半島地震のいずれにも緊急消防援助隊として隊員を派遣してきた実績を持ちます。
京都府南部の9消防本部が進める消防指令業務の共同運用にも、第2期構成団体の一つとして参画する予定です。(出典:令和6年版 消防白書)
予防・住宅防火
城陽市消防本部管内の令和6年中の火災出動は13件でした。全国では住宅火災による死者(放火自殺者等を除く)の74.5%を65歳以上の高齢者が占めています(令和5年中)。
高齢化率が33.9%(令和8年1月1日現在)に達する管内では、住宅用火災警報器の設置や高齢者世帯への働きかけといった予防の取り組みが引き続き重要な課題です。(参考:住宅火災による死者の状況|令和6年版 消防白書)
人材確保と女性消防吏員の活躍
消防吏員98名のうち女性は4名で、割合は約4.1%。全国平均(約3.8%・168,230人中6,386人・令和7年4月1日現在)をやや上回る水準です。
国は「令和8年度当初までに5%」という目標を掲げており(平成27年度策定)、城陽市消防本部にとっても、性別を問わず多様な人材を確保していくことは重要なテーマです。(参考:女性消防吏員の活躍推進|消防庁)
重点方針|年度により変動する消防士の募集枠
城陽市が公表する資料にも消防本部の公式ページにも、消防本部単独の運営方針や基本理念は掲げられていません(2026年9月時点)。この本部を受けるうえで最も気をつけたいのはむしろ別の点で、消防士の採用は年度によって募集の有無そのものが変わる枠だ、ということです。
年度で変わる募集職種という前提
城陽市消防本部の消防士採用でまず理解しておきたいのは、毎年消防士が募集されるとは限らないという点です。
令和7年度(2025年度)の城陽市職員採用試験は「事務職」「土木技師」「技師(電気・機械・建築)」「消防士」の4区分でしたが、令和8年度(2026年度)は「事務職」「土木技師」「技師(電気・機械・建築)」「保育士及び幼稚園教諭」の4区分で、消防士は含まれていません。
志望する年度に消防士の募集があるとは限らないため、最新の職員採用試験案内を必ず確認する必要があります。(出典:城陽市職員採用試験案内|令和7年度(2025年度))
職務基礎力試験(BEST)と狭き門の実施状況
消防士の試験は3段階で、第一次試験は職務基礎力試験(BEST)(テストセンター方式)です。「公的部門の職員としての職務遂行に必要な能力の検証を行う試験です」と受験案内に定義されており、全国47都道府県の約200か所のテストセンター会場で、受験期間内に自分で日時・会場を予約して受験する方式です。
第二次試験は消防士のみ体力試験と適性検査、第三次試験は面接試験です。
令和7年度の実施状況は、申込80人に対し第一次合格50人、第二次合格16人、最終合格はわずか2人という狭き門でした。
初任給(地域手当を含む、税込み月額)は大学卒約239,100円・短大卒約226,400円・高校卒約213,000円(令和7年4月1日現在)です。(出典:城陽市職員採用試験の実施状況|令和7年度(2025年度))
POINT|募集の有無と狭き門の両方を踏まえて準備する
倍率の数字を怖がることが目的ではありません。先に消防の仕事の中身を知り、次に98名・3拠点という体制が市域をどう守っているかを確かめ、最後に自分の経験や強みの重ね方を考える。この順を守れば、数字に振り回されずに済みます。
悪い例「テストセンターで気軽に受けられる試験だと聞いたので、城陽市消防本部を志望しました」
改善例「城陽市の消防士試験は職務基礎力試験から始まり、最終合格はごくわずかだと知りました。テストセンター方式の対策と合わせて、面接で自分の経験を具体的に語れるよう準備を進めています」
あわせて確認したい公式資料
消防士の募集情報は、市の職員採用試験案内の中に他の職種と並べて載ります。募集職種は年度ごとに入れ替わるので、資料を開いたらまず、その年度に消防士の区分があるかどうかを確かめてください。
- 城陽市職員採用試験の受験案内(当該年度に消防士の募集があるかの確認)
- 城陽市の職員採用情報ページ(申込から採用までの流れの確認)
- 城陽市消防本部の消防概況(組織・災害史に関する公式情報)
- 総務省消防庁の本部別統計(全国の消防吏員数・出動件数)
なお、情報を知っていることと、面接でその情報を使って答えられることは、まったく別の能力です。数字を覚えただけの状態では、深掘りの一言で止まってしまいます。
当研究会では「答えられる形」まで仕上げるためのテキストとして、城陽市消防本部専用の面接想定問答集をご用意しています。城陽市消防本部の採用面接で問われる可能性がある約60問の質問について、「元公務員監修の回答例」「質問の意図」「回答のコツ」「想定される深掘り」などを収録しています。
第2部|面接対策編
城陽市消防本部の面接の概要
ここからは、城陽市消防本部の面接の形式と流れ、質問の全体像、合否を分ける質問への備え方を、公式資料と当研究会の分析に基づいて整理していきます。
城陽市消防本部の面接の流れ
消防士の採用は、消防士の募集がある年度に限り、城陽市職員採用試験の一区分として行われます。令和7年度(2025年度)の案内によると、面接試験は第三次試験の1回のみで、事務職の第二次〜第四次で計3回課される面接とは構成が大きく異なります。
| 項目 | 内容(令和7年度・消防士) |
|---|---|
| 試験の実施主体 | 城陽市(企画管理部人事課。職員採用試験の区分「消防士」) |
| 試験の段階 | 第一次(職務基礎力試験〔BEST〕)→第二次(体力試験+適性検査〔消防士のみ〕)→第三次(面接試験) |
| 面接の種類 | 受験案内・公式サイトでの公表は確認できず。最新の受験案内でご確認ください |
| 受験資格 | 平成12年4月2日以降生まれ、高校卒業(見込みを含む)、通勤時間1時間以内、両眼裸眼視力0.6以上又は両眼裸眼0.1以上かつ矯正視力1.0以上 |
| 試験結果の開示 | 総合得点・総合順位(口頭開示、各合格発表日から2週間、人事課窓口) |
注目してほしいのは、消防士だけ第二次試験の内容が違うという点です。事務職・土木技師・技師は第二次が面接試験と適性検査ですが、消防士のみ体力試験と適性検査に置き換わります。
体力試験の種目は公表されていません。
上記の試験構成は、城陽市が公表する令和7年度(2025年度)の職員採用試験案内にもとづく「消防士」区分のものです。試験の構成・内容等は、年度や受験区分によって異なる可能性があります。受験の際は、必ず最新の受験案内でご確認ください。
城陽市消防本部が求める人材
城陽市消防本部は、消防士向けの明文の「求める人物像」を公表していません(2026年9月時点・当研究会調べ)。
以下は公表された人物像そのものではなく、試験の組み立て方を手がかりに言える範囲の話です。第一次試験に職務基礎力試験(BEST)を置く設計は、特定分野の専門知識よりも、公的部門の職員として職務を遂行する基礎的な能力を幅広く確かめようとする試験であることを示しています。
これに加えて、消防組織の規模という角度から当研究会が独自に見立てている点も記しておきます。城陽市消防本部は消防総務課・予防課・警防課・救急課の4課と、消防署・久津川消防分署・青谷消防分署で市域全体を担っており、一人が受け持つ業務の幅は自然と広くなります。
ひとつの分野を掘り下げる働き方だけを思い描いて志望すると、実際の配属との落差でつまずきやすいと考えられます。
むしろ、異動のたびに新しい分野を覚え直すことをいとわない構えや、同じ当直の顔ぶれと長時間を過ごすなかで意思疎通を保つ力の方が、面接では見てもらいやすいでしょう。
98名という規模と、水害・地震を繰り返し経験してきた地域を担っている実情を踏まえると、この見方はとりわけ当てはまる、というのが当研究会の受け止めです。
用意すべきなのは応募先に合わせた人物像ではなく、持ち場が変わっても働けることを示す具体例と、限られた人数の中で信頼を積み上げた経験です。
想定される質問
面接で聞かれることは7つのカテゴリーに分かれる
当研究会では、全国の自治体・官公庁の面接想定問答を分析し、聞かれる質問を7つのカテゴリーに体系化しています。城陽市消防本部の面接も、この見取り図の上で準備すれば、基本的な抜け漏れは防げます。
| カテゴリー | 代表質問 | ここで見られていること |
|---|---|---|
| ① 導入・アイスブレイク | 試験会場までは、どうやって来ましたか? | 緊張をほぐす何気ない雑談に、素の受け答えと会話の自然さが表れます |
| ② 動機・志望 | なぜ城陽市消防本部を志望するのですか? | 消防官という仕事と城陽市という土地を、自分の言葉で選べているか |
| ③ 自己理解 | あなたの長所と短所を教えてください | 自分を客観的に見られているか。短所とどう向き合っているかに人柄がにじみます |
| ④ 経験・行動 | これまでで最も困難だった経験と、どう乗り越えたかを教えてください | 過去の行動の事実。壁にぶつかったときの対処が現場の仕事に通じるか |
| ⑤ 学業・経歴 | 学生時代に力を入れたことは何ですか? | 何に時間を使い、どんな順番で工夫を重ねたのかを説明できるか |
| ⑥ 適性・将来 | 体力に自信はありますか? | 体力試験を乗り越えるだけの、日頃の身体づくりがあるか |
| ⑦ 公共性・社会性 | 消防官(公務員)に最も必要な資質は何だと思いますか? | 仕事の公共性への理解と、社会の出来事への当事者意識 |
①〜⑦の型は、城陽市消防本部を受ける場合にも土台として機能します。ここから先、城陽市消防本部を受ける理由まで踏み込めるかどうかは、次の固有質問で決まります。
合否を分けるのは城陽市消防本部ならではの質問
城陽市を単独で受け持つ本部であり、消防士の枠は市職員採用試験のなかに置かれています。年度により消防士の募集の有無が変わるという試験の性格を踏まえないままでは、志望の言葉は他の受験者と見分けのつかないものになりがちです。
面接で使いやすい「城陽市消防本部の事実」を絞り、答え方とセットで整理しました。
| 質問テーマ | 知っておきたい城陽市消防本部の事実 | 答え方のヒント |
|---|---|---|
| 組織の成り立ち | 城陽市のみを管轄する単独設置の消防本部で、消防士は市職員採用試験の一区分として年度により募集される(詳細は第1部1章・第1部5章) | 募集がある年度に確実に受験できるよう、情報収集を続けている姿勢を語れるようにする |
| 出動の実態 | 令和6年中の出動は火災13件に対し救急4,447件で、救急が中心(詳細は第1部2章) | 火災現場のイメージに偏らず、救急対応を柱にした仕事像を説明できるようにする |
| 水害・地震の実績 | 平成24年の京都府南部豪雨、平成30年の大阪北部地震など水害と地震の両方を経験してきた(詳細は第1部3章) | 被害の大きさだけでなく、そこからの備えへの関心まで語る |
| 府外への派遣実績 | 東日本大震災の南三陸町、能登半島地震の珠洲市へ緊急消防援助隊として派遣された実績がある(詳細は第1部4章) | 広域応援の仕組みへの理解を、自分の言葉で説明できるようにする |
| 職務基礎力試験(BEST) | 第一次試験はテストセンター方式の職務基礎力試験で、令和7年度は申込80人に対し最終合格2人(詳細は第1部5章) | 試験の狭き門を理解したうえで、面接に耐える準備を進める |
使い方のコツは、5つ全部を覚えることではありません。自分の志望分野に近いテーマを1〜2つ選び、「事実 → 自分の問題意識 → 消防吏員としてやりたいこと」という一続きの話に編んでおくことです。
想定される評価の観点
消防士の面接で何をどう評価するかという中身を、城陽市は公表していません(2026年9月時点)。公務員の採用選考では、これまでの経験の中でどう考えどう動いたかという事実を積み上げて、入庁後の姿を見極めるコンピテンシー評価という考え方が一般的です。城陽市消防本部の場合、面接試験が第三次の1回に集約されていることから、限られた機会の中で経験の中身を凝縮して語る力が確かめられると見ておくとよいでしょう。
| 評価の観点 | 面接でどう確かめられるか | 準備のポイント |
|---|---|---|
| 職務基礎力試験を突破した基礎力の裏づけ | 第一次試験で確かめた基礎的な能力が、面接での受け答えにも表れているか | 結論から話す、質問に的確に答えるといった基本を日頃から意識しておく |
| 体力試験に耐える身体の準備 | 種目が公表されていない体力試験に、当日までにどれだけ仕上げて臨めるか | 走力・筋力など基礎的な種目を一通り測り、伸びしろのある項目から順に取り組む |
| 城陽市を志望先に据えた根拠の確かさ | 水害・地震の実績や、広域応援の派遣実績まで踏まえて志望理由を説明できるか | 公表資料から具体的な出来事を選び、志望理由の裏づけとして使えるようにしておく |
なお、公務員の個人面接では、ひとつの話題に対して「そのとき、あなたは具体的に何をしたのですか」と2回、3回と深掘りされることが多いです。自分の言葉で細部まで語れる実体験に根ざした答えを事前に用意しておきましょう。
本番までの準備6ステップ
ここまでの内容を、準備の手順に落とし込みます。
- 城陽市の職員採用試験案内を確認し、当該年度に消防士の募集があるかと受験資格を把握する
- 手持ちの経験を紙に書き出し、1回きりの面接で使える題材を2つに絞る(1つは身体を使った経験から選ぶ)
- 7カテゴリーの代表質問に、それぞれ一言メモで答えを作る
- 組織研究のインプットをする。この記事の前半部分を読み返し、志望分野に近い事実を2〜3個、自分の言葉で説明できるようにする
- 固有質問の材料を対応表から集め、「事実 → 自分の問題意識 → やりたいこと」の一続きの話に編む
- 選んだ題材を声に出して話す練習を重ね、体力試験に向けた身体づくりも同時に進める
優先順位に注意
ステップ4〜5の組織研究は、あくまで他の受験生と差をつけるための工程です。時間がない場合は、ステップ2の経験の棚卸しと、その経験を消防の仕事へどうつなぐかという自己分析を優先してください。自分のことを語れない状態で城陽市消防本部の知識だけを増やしても、面接の評価にはつながりません。
なお、面接対策を独学かつ最短ルートで仕上げたい場合は、城陽市消防本部専用の面接想定問答集を使う選択肢もあります。
城陽市消防本部の採用面接で出題が想定される質問について、1問ごとに回答例・質問の意図・NG回答までをわかりやすく解説しているので、面接での受け答えをより具体的にイメージできるようになります。面接が1回に集約される試験だからこそ、事前にどこまで深掘りされるかをイメージしておきたい方は活用してみてください。
さいごに
城陽市消防本部は、城陽市のみを管轄する98名体制の消防本部であり、消防士の採用は市職員採用試験の一区分として、年度により募集の有無が変わる枠で行われています。
職務基礎力試験から始まり最終合格がわずか2人という狭き門だったからこそ、平成24年の京都府南部豪雨や東日本大震災・能登半島地震への派遣実績など、この記事で整理した事実を自分の言葉で説明できるように準備を進めてください。
募集がある年度を逃さないための情報収集と、経験の棚卸し・体力づくりを、日頃から並行して進めておきましょう。
消防士の募集は毎年あるとは限らない以上、まずは今年度に募集があるかどうかを確かめることから始めてください。