本記事では、かほく市職員採用試験の面接対策で必要な、かほく市の特徴・基礎データ・行政課題・重点政策・面接の流れ・想定される質問・評価の観点についてまとめています。

かほく市役所の面接試験では、「なぜかほく市を志望したのか」「市職員として何に取り組みたいのか」「自分の強みや経験を市政でどう活かしたいか」といった、自治体への理解を前提とする質問が想定されます。

かほく市は試験の配点を公表しており、2次試験の口述試験に300点が置かれています。

面接の出来がそのまま合否に直結する設計です。

配点表という形で「人物を見ます」と宣言している市ですから、対策の重心もそこに置くのが理にかなっています。以下の内容を、面接で話す材料として使ってください。

第1部|自治体研究編

かほく市の特徴

本格的な面接対策をはじめる前に、まずはかほく市の全体像を把握しておきましょう。(時間のない方はここだけでもチェック)

  • 市域は64.36km²とコンパクトで、人口は36,420人(令和8年1月1日現在の住民基本台帳)。人口密度は566人/km²と、石川県内の市のなかでは高い方に入る。
  • 接しているのは河北郡津幡町、河北郡内灘町、羽咋郡宝達志水町の3町で、市と直接は接していない。市役所はかほく市宇野気ニ81番地。
  • 65歳以上の割合は28.3%(令和8年1月1日現在の住民基本台帳)で、石川県全体の30.7%を下回る。75歳以上は17.5%(県全体は18.4%)。
  • 職員採用はⅠ〜Ⅳの試験区分制で、上級・初級といった学歴別の区分ではない。一般事務職Aは高校卒業以上で受験できる。
  • 2次試験の口述試験は300点。1次試験の教養100点・作文50点と比べて、人物試験の比重が大きい。
  • 消防職は市の試験区分Ⅲとして、市役所職員と同じ採用候補者試験案内で募集される。
  • 職務経験者を対象とした区分Ⅱが一般事務職・総合土木技術職・保育士に設けられている。
  • 市の花はハマナス、市の木は桜。

かほく市の基礎データ

面接に向けた自治体研究では、厳密な統計値等を大量に暗記する必要はありませんが、「かほく市の大体のスケール感」を知っておくことは重要です。

かほく市の輪郭は、狭い市域に3万6千人あまりが住み、年齢構成は県平均より若いという組み合わせで捉えられます。石川県全体の値を並べていますので、その差を確認してください。

項目内容
総人口36,420人(令和8年1月1日現在の住民基本台帳)
総面積64.36km²
人口密度約566人/km²(上記の総人口と総面積から算出)
65歳以上の割合28.3%(石川県全体は30.7%)
75歳以上の割合17.5%(石川県全体は18.4%)
隣接自治体河北郡津幡町・河北郡内灘町・羽咋郡宝達志水町
市役所所在地かほく市宇野気ニ81番地
(参考)石川県の推計人口1,098,531人(令和6年10月1日現在)
(参考)石川県の面積4,186.20km²(11市8町で構成)

総人口と65歳以上・75歳以上の割合は、総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」の令和8年1月1日現在の値です。割合を出すときの分母もこの総人口です。県全体として並べた割合も、同じ統計から算出されています。県の推計人口は石川県統計課による別系統の調査ですので、住民基本台帳の値と直接比べることはできません。人口密度は、上記の総人口と総面積から当研究会が算出しました。面積・隣接する自治体・市役所の所在地は、公表データから拾って並べたものです。

数字から考えられる市政課題

かほく市の64.36km²は、石川県全体(4,186.20km²)の1.5%ほどにあたります。

そこに人口密度およそ566人/km²で暮らしがまとまっているため、移動にかかる時間や距離という面での不便は、県内の他の地域に比べれば小さい構造です(参考:石川県公式「県の概要」)。

ただし、隣り合うのは3つの町で、市と直接は接していません。

買い物や通勤の動線が市域の外へ抜けていく前提で、まちの機能をどう保つかという論点が生まれます。

年齢構成にも特徴があります。令和8年1月1日現在の住民基本台帳では65歳以上が28.3%、75歳以上が17.5%で、石川県全体の30.7%・18.4%をいずれも下回ります(出典:住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数|令和8年1月1日現在)。

県内では比較的若い年齢構成を保っている市だということです。

とはいえ県全体は高齢化と人口減少の局面にあり、その流れの外にいるわけではありません。

若さという条件は、面接でたとえば次のように語れます。

「かほく市は65歳以上の割合が3割弱で、石川県の平均より低いと知りました。今のうちに子育て世代に選ばれる仕組みをつくれるかどうかが、この先の分かれ目になるのではと感じています」

かほく市の経済・産業

機械が7割を占める県の製造業

石川県の製造品出荷額等(令和元年・従業者4人以上の事業所)は合計30,059億円で、そのうち機械が20,766億円と約7割を占めます。

次いで食料品2,003億円、繊維1,929億円という構成です(出典:石川県の現状と課題(成長戦略会議資料))。

輪島塗・九谷焼・加賀友禅・金沢箔といった伝統工芸と、生産用機械や電子部品の製造業という二つの顔を持つ県です。

かほく市で働く人の職場も、この産業構造の一部を成しています。

米が中心の農業

石川県の農業産出額は535億円(令和2年・生産農業所得統計)で、うち米が281億円と半分以上を占めます。野菜101億円、鶏35億円、果実34億円がこれに続きます。

米への依存度が高いということは、価格や作付けの動向が地域の農家の収入に直結しやすいということでもあります。

農業や食を志望分野にするなら、生産の話だけでなく、担い手の年齢構成や販路の話まで視野に入れておくと、質問に耐えられます。

県外とつながる交通の位置

石川県は本州中央部の日本海側に位置し、鉄道で三大都市圏まで約2時間半、東京へは飛行機で約1時間という距離感にあります。

県内には小松空港とのと里山空港、金沢港と七尾港が置かれ、北陸新幹線は令和6年春に金沢・敦賀間が開業しました。

かほく市が接する3町のうち、津幡町と内灘町は河北郡、宝達志水町は能登側の羽咋郡に属します。

市はその境目に位置しており、人の動きが市域を通り抜けていきます。

まちづくりを語るときは、通過する人をどう立ち止まらせるかという視点を一つ持っておくと、話が具体的になります。

かほく市の主な行政課題

若い年齢構成と狭い市域という条件が、そのままかほく市の課題の形を決めています。面接で市の課題を問われたときの引き出しとして、次の4つを用意しておきましょう。

県全体の人口減少という前提

石川県の人口は平成12年の1,180,977人をピークに、平成17年の国勢調査で減少に転じました。国立社会保障・人口問題研究所の令和5年推計では、県の人口は令和22年に979千人と100万人を割り込み、令和32年には897千人になると見込まれています(出典:石川県の将来推計人口|令和5年推計)。県内で比較的若い市であることは、人が集まる余地が残っているということでもあります。かほく市の子育て・住宅・雇用に関する施策を、この文脈で読み直してみてください。

暮らしの機能が市外へ流れやすい立地

市域が64.36km²と狭く、隣接するのが3つの町であるという条件は、市民の生活圏が行政区域とずれやすいことを意味します。

通勤先も、大きな買い物も、専門的な医療も、市の外に出て利用されることが起こります。

住民票のあるまちで日々の時間を過ごしてもらうために何を残すのか。図書館や公民館のような身近な施設の使われ方は、この問いに直結します。

地震への備え

石川県は県内・隣県の9つの断層帯を対象に地震被害想定を行っています(令和7年5月公表)。県内で最大の被害となるのは森本・富樫断層帯の地震(マグニチュード7.2)で、金沢市で最大震度7、死者は最大2,212人(冬・朝5時のケース)、建物の全壊・全焼は最大46,947棟、1週間後の避難者は最大191,898人と想定されています(出典:石川県地震被害想定調査|令和7年5月公表)。想定は発生する時間帯や季節によって数字が変わります。防災を語るときは、どの想定ケースの数字なのかまで押さえておくと、他の受験者と差がつきます。

職員の採用と定着

令和7年度実施の試験では、一般事務職Aの倍率が1回目の試験で13.0倍、2回目で4.0倍でした。

一方、職務経験者を対象とする一般事務職Bは2.2倍と1.8倍で、区分によって競争の状況がかなり違います(出典:かほく市職員採用候補者試験案内|令和8年度実施)。

年に複数回の試験を組み、職務経験者にも門戸を開いているのは、必要な人数と専門性を確保するための設計だと読めます。

重点政策|石川県が示す課題とかほく市の現在地

かほく市自身の計画は、市公式サイトで最新版を開くのが確実です。ここでは、その施策が置かれている土俵のほうを先に見ます。石川県が公表している課題認識です。

県が掲げる4つの論点

石川県は公式文書で、人口減少と少子高齢化への対応、東京一極集中からの脱却、大規模災害やインフラ老朽化への対応、持続可能な財政基盤の確立を、想定される課題として挙げています。

加えて、北陸新幹線の県内全線開業の効果をどう持続させ、県内全域へ波及させるかを課題とし、文化資源を磨き上げた文化観光の推進や北陸三県連携の強化に取り組むとしています(出典:石川県の現状と課題(成長戦略会議資料))。

この4つは、かほく市の日常業務にもそのまま形を変えて現れます。

子育て支援や移住定住の施策は1つ目と2つ目に、公共施設の更新や防災は3つ目に、事業の選択と集中は4つ目に対応します。

市の予算資料や施策の一覧を読むときに、県が挙げた論点のどれに当たるかを確かめながら進めると、全体像が早くつかめます。

財政の条件

石川県の令和5年度の経常収支比率は92.3%、実質公債費比率は12.3%、将来負担比率は192%です。

県債残高は標準財政規模に対して3.69倍と全国9位の高い水準にあり、公債費が財政の圧迫要因になっていると県自身が認識しています(出典:石川県の財政のあらまし|令和5年度)。

市町村も同じ環境のなかにあり、新しい事業を始めるには既にある事業を組み替える必要があります。

やりたい仕事を語るときは、財源と人手をどう工面するかまで一言添えられると、話の現実味が変わります。

あわせて確認したい公式資料

4つの資料は、関心のある分野に近いものから手をつけてください。一つの資料から一つ話せる材料を取り出せれば、それで十分です。

  • かほく市職員採用候補者試験案内(最新年度)と、市の職員募集ページ
  • かほく市の総合計画本体と、その年度の予算資料
  • かほく市の子育て・住宅に関する施策のページ(若い年齢構成を保つ取組を確かめるため)
  • 石川県の将来推計人口(県全体の人口の見通しを押さえるため)

なお、情報を知っていることと、面接でその情報を使って答えられることは、まったく別の能力です。数字を覚えただけの状態では、深掘りの一言で止まってしまいます。

当研究会では「答えられる形」まで仕上げるためのテキストとして、かほく市役所専用の面接想定問答集をご用意しています。かほく市の採用面接で問われる可能性がある質問について、「元公務員監修の回答例」「質問の意図」「回答のコツ」「想定される深掘り」などを収録しています。

かほく市役所の想定問答集を見る

第2部|面接対策編

かほく市役所の面接の概要

かほく市の試験は配点が公表されているぶん、対策の的を絞りやすい試験です。市の試験案内と当研究会の分析をもとに、その設計を読み解いていきましょう。

かほく市役所の試験の構成

かほく市は試験方法の配点を公表しています。1次試験は教養試験100点・作文試験50点(適性検査は配点なし)、2次試験の口述試験が300点。

区分Ⅰ・Ⅱでは、人物試験が総配点の約3分の2を占める設計です。

筆記で上位に入っても、口述試験の結果で順位が入れ替わり得ます。

項目内容(令和8年度実施・令和9年度採用)
試験区分Ⅰ(一般事務職A 3名程度、総合土木技術職A 若干名、保健師 若干名、保育士A 3名程度)、Ⅱ(職務経験者枠:一般事務職B 3名程度、総合土木技術職B 若干名、保育士B 2名程度)、Ⅲ(消防職 6名程度)、Ⅳ(埋蔵文化財専門職 1名程度)
1次試験教養試験・適性検査・作文試験(区分Ⅲの消防職はさらに体力測定)
2次試験口述試験。個別面接による質疑応答形式で、集団討論は課されない
配点1次は教養試験100点・作文試験50点・体力測定70点(区分Ⅲのみ)、適性検査は配点なし。2次の口述試験は300点
教養試験の内容区分Ⅰ・Ⅲは120分(一般知識と一般知能の択一式)、区分Ⅱ・Ⅳは60分(地方行政・社会情勢への関心、基礎的な言語能力、論理的思考力を問う択一式)
一般事務職Aの受験資格高校卒業以上の学歴を有し、平成9年4月2日以降に生まれた方
一般事務職Bの受験資格高校卒業以上の学歴を有し平成3年4月2日以降に生まれ、3年以上の職務経験を有する方
申込方法自治体求人サイト「パブリックコネクト」からのインターネット申込のみ
結果の開示1次・2次の不合格者に対し、当該試験の種目別得点、その合計点及び総合順位を合格発表の日から1か月間、市役所総務部総務課で口頭開示
初任給保育士以外は大学卒232,000円・短大卒216,500円・高校卒200,300円、保育士は大学卒243,740円(令和8年4月1日現在)

受験を考えるうえで押さえておきたい点が2つあります。1つは、かほく市が令和7年度に年2回の試験を実施していることです。1回目の日程が合わなくても、その年度の機会が終わったとは限りません。

もう1つは、区分Ⅱと区分Ⅳについて市が「高度な専門知識を必要としない基礎的な内容が出題されますので、特別な公務員試験対策や勉強は不要です」と明示していることです(出典:かほく市職員採用候補者試験案内|令和8年度実施)。

働きながら受験する人に向けて、筆記の負担を下げると宣言しているわけです。

上記はかほく市の令和8年度実施(令和9年度採用)の職員採用候補者試験案内にもとづく内容です。試験の区分・内容・配点は年度によって変わる可能性がありますので、受験の際は必ずご自身が受ける区分の最新の案内をご確認ください。なお、申込に用いるパブリックコネクトは民間の自治体求人サイトであり、近隣自治体との共同実施を意味するものではありません。

かほく市役所が求める人物像

かほく市の試験案内、職員募集ページ、申込から採用までの流れのページには、「求める職員像」に当たる項目が置かれていません(参考:かほく市「申込から採用までの流れ(正規職員)」)。

ただ、市が何を重んじているかは、配点表という別の形で示されています。

口述試験300点という数字は、どんな人物像の説明よりも雄弁です。

口述試験に300点を置く配点表から読み取れることを整理します。1次試験の教養100点と作文50点を足しても150点ですから、筆記の得点差は口述試験の一問で覆り得ます。

区分Ⅱ・Ⅳでは筆記の負担を下げると明言していることも合わせると、市が知りたいのは知識の量ではなく、その人が職場でどう振る舞う人なのかという一点でしょう。

市域64.36km²に3万6千人が暮らし、消防職まで同じ試験案内で採用する規模の役所です。担当する分野は自然と広くなりますし、住民との距離も近くなります。

丁寧な対応の積み重ねと、経験のない仕事でも調べながら形にしていける粘り強さが見られている度合いは、この規模の市役所では高いはずです。

300点の口述試験は、用意してきた答えの完成度を測る場ではありません。これまでの職場や学校で実際にどう動いてきた人なのかを、質疑応答のなかで推し量る場です。

質疑応答という形式は、作り込んだ人物像には不利に働きます。一つの答えを掘られるほど、実際には通っていない経験は細部が痩せていくからです。

逆に、自分が現に経験してきた場面であれば、何度掘られても具体が出てきます。

かほく市に住んだ経験があるかどうかは、公表された配点表のどこにも書かれていません。書かれているのは、口述試験でその人を見るということだけです。

想定される質問

面接で聞かれることは7つのカテゴリーに分かれる

当研究会では、全国の自治体・官公庁の面接想定問答を分析し、聞かれる質問を7つのカテゴリーに体系化しています。かほく市の面接も、この見取り図の上で準備すれば、基本的な抜け漏れは防げます。

カテゴリー代表質問ここで見られていること
① 導入・アイスブレイク緊張していますか取り繕う前の一言に出る、受け答えの素地
② 動機・志望数ある自治体のなかでかほく市を選んだ理由は市を調べたうえでの選択かどうか
③ 自己理解ご自身の弱みを一つ挙げてください自分を客観視できているか、対処まで語れるか
④ 経験・行動相手の要望に応えられなかった経験はありますか断る場面での伝え方と、その後の関わり方
⑤ 学業・経歴これまでの経験を市の仕事にどう活かしますか職務経験者枠にも共通する、実務への接続
⑥ 適性・将来窓口業務に不安はありますか住民と直接向き合う仕事への構え
⑦ 公共性・社会性公務員に求められる責任は何だと思いますか公共の仕事に対する理解の深さ

並んでいる7つは、かほく市だけの話ではありません。どこを受けても準備の土台になる部分です。受験者全員が対策してくるため、ここだけでは大きな差がつきにくいのが実際のところです。では、どこで差がつくのか。次に挙げる「かほく市ならでは」の質問です。

合否を分けるのは「かほく市ならでは」の質問

「石川県庁ではなく、かほく市役所を志望した理由を教えてください」
「かほく市の魅力と課題を、それぞれ挙げてください」

どちらも市の現状を知らなければその場では答えようがない質問ですが、逆に言えば、材料さえ持っていれば、他の受験者との違いをはっきり示せる質問でもあります。面接で使えるかほく市の材料を5つに絞り、答え方の道筋とあわせて示します。

質問テーマ知っておきたいかほく市の事実答え方のヒント
年齢構成の若さ65歳以上28.3%、75歳以上17.5%(令和8年1月1日現在の住民基本台帳)で、いずれも石川県全体を下回る若いことを長所として述べるだけでなく、その状態を保つために何が要るかまで踏み込むと、市政の側から見た答えになります
市域の狭さと立地面積64.36km²、人口密度約566人/km²。接するのは津幡町・内灘町・宝達志水町の3町暮らしやすさの話に、生活圏が市外へ広がりやすいという裏側を添えると、地理を自分の言葉で読めていることが伝わります
なぜ県庁ではなく市役所か市は一般事務のほか保健師・保育士・消防職まで同じ試験案内で採用し、住民の生活に直接触れる職種をそろえている消防まで含めて一つの案内で採用する市の姿を出発点に、暮らしのどの場面に関わりたいのかを具体的に述べます
口述試験の比重2次の口述試験は300点で、1次の教養100点・作文50点を上回る市が人物を重んじていることを踏まえ、成果の大きさではなく、そこに至る自分の行動を語る組み立てにしておきましょう
採用の区分と倍率令和7年度実施では一般事務職Aが1回目の試験で13.0倍、職務経験者枠の一般事務職Bは同じ回で2.2倍自分が受ける区分の性格を把握したうえで、その区分で市が何を期待しているのかに触れると、志望の解像度が上がります

使い方のコツは、5つ全部を覚えることではありません。自分の志望分野に近いテーマを1〜2つ選び、「事実 → 自分の問題意識 → 市職員としてやりたいこと」という一続きの話に編んでおくことです。

想定される評価の観点

300点を配した口述試験では、話の巧みさではなく、これまでの行動がどう積み上がってきたかが確かめられます。いわゆるコンピテンシー評価が基本にあり、答えの美しさではなく、経験の中身と行動の再現性が見られています。

評価の観点面接でどう確かめられるか準備のポイント
人に丁寧に向き合えるか相手が困っている場面で、どこまで手を尽くしたか市は消防職まで同じ案内で採る規模の役所です。相手の話を最後まで聞いてから動いた場面を、細部まで思い出しておきましょう
調べて形にできるか知識のない課題に、どんな順序で取り組んだか口述試験は300点です。何を調べ、誰に確認し、どこで判断したかという過程を、質問されても崩れない粒度で用意しておきます
この市で働く理由があるかかほく市を選んだ根拠が、事実に支えられているか県内で年齢構成が若い側にあるという特徴など、市の具体を一つ挙げ、そこに自分の関心を結び付けて語れるようにしましょう

なお、公務員の個人面接では、ひとつの話題に対して「そのとき、あなたは具体的に何をしたのですか」と2回、3回と深掘りされることが多いです。かほく市の口述試験は質疑応答形式ですから、答えるたびに掘り下げられる前提で臨みましょう。自分の言葉で細部まで語れる実体験に根ざした答えを用意しておくことが、300点への備えになります。

本番までの準備6ステップ

ここまでの内容を、準備の手順に落とし込みます。

  1. 最新の試験案内で自分の区分(Ⅰ〜Ⅳ)を確かめる。区分によって教養試験の時間も内容も違うため、ここを間違えると対策がずれる
  2. 配点表を見て、口述試験に時間を配分し直す。筆記だけに時間を割く計画は、この市の設計と噛み合わない
  3. 学業・課外活動・アルバイトや仕事から、人と関わって何かを進めた場面を3つ書き出す
  4. その3つを、市の窓口や現場に置き換えたらどう役立つかという形で言い直してみる
  5. かほく市の数字や取組を2つ、口に出して30秒で言い切れるか試す(材料は第1部)
  6. 質疑応答形式を想定し、答えるたびに「なぜそうしたのか」と自分に問い返す練習をする

優先順位に注意

ステップ5の自治体研究は、あくまで他の受験生と差をつけるための工程です。時間がない場合は、ステップ3の経験の棚卸しと、その経験を市の仕事へどうつなぐかという自己分析を優先してください。自分のことを語れない状態で市の知識だけを増やしても、面接の評価にはつながりません。

なお、面接対策を独学かつ最短ルートで仕上げたい場合は、かほく市役所専用の面接想定問答集を使う選択肢もあります。

かほく市の採用面接で出題が想定される質問について、1問ごとに回答例・質問の意図・NG回答までをわかりやすく解説しているので、面接での受け答えをより具体的にイメージできるようになります。特に試験本番までに時間がない方は、必要に応じてご活用ください。

かほく市役所の想定問答集を見る

さいごに

かほく市の採用試験は、配点という数字で「ここを見ます」と受験者に伝えている試験です。口述試験の300点は、区分Ⅰ・Ⅱの1次試験の合計150点の倍にあたります。

筆記の準備を軽んじてよいという意味ではありませんが、面接対策を後回しにしたまま本番を迎えるのは、この市に関しては最も避けたい進め方です。

市の年齢構成や立地といった事実を手元に置き、自分がこれまでにしてきたことと重ねながら、質問されるたびに一歩深く答える。その練習を重ねた人から順に、300点の場で強くなります。