本記事では、野々市市職員採用試験の面接対策で必要な、野々市市の特徴・基礎データ・行政課題・重点政策・面接の流れ・想定される質問・評価の観点についてまとめています。

野々市市役所の面接試験では、「なぜ野々市市を志望したのか」「市職員として何に取り組みたいのか」「自分の強みや経験を市政でどう活かしたいか」といった、自治体への理解を前提とする質問が想定されます。野々市市はめざす職員像を公表している市ですから、その言葉と自分の経験をどう結ぶかが準備の中心になります。

以下に並べた市の姿と、市が公表している職員像を突き合わせながら、面接での説明を組み立てていってください。

第1部|自治体研究編

野々市市の特徴

本格的な面接対策をはじめる前に、まずは野々市市の全体像を把握しておきましょう。(時間のない方はここだけでもチェック)

  • 石川県のほぼ中央、金沢市の南西に位置する市。陸で接するのは金沢市と白山市の2市だけ。
  • 面積は13.56km²で石川県内11市のうち最も小さく、人口密度4,049人/km²は県内11市で最も高い。人口は54,905人(住民基本台帳・令和8年1月1日現在)。
  • 65歳以上の割合は20.6%(令和8年1月1日現在の住民基本台帳)。石川県全体の30.7%を10ポイント以上下回り、県内19市町で最も低い。
  • 75歳以上の割合も11.7%で、県全体の18.4%と比べて低い水準。
  • めざす職員像の基本理念として「公務員は、全体の奉仕者であることを自覚します」など3項目を公表している。
  • 令和8年度実施の採用試験から、第一次試験にテストセンター方式を導入。全国約350会場から都合のよい場所と日時を選んで受験できる。
  • 第二次試験は小論文と口述試験で、野々市市役所で実施される。
  • 入庁後に一級建築士免許を取得した職員に、1人あたり最大50万円の費用助成を行う制度を令和7年度に新設した。
  • 市の花も市の木も椿。市役所は三納一丁目に置かれている。

野々市市の基礎データ

面接に向けた自治体研究では、厳密な統計値等を大量に暗記する必要はありませんが、「野々市市の大体のスケール感」を知っておくことは重要です。

野々市市の数字は、県内の他の市とかなり違う方向を向いています。狭さと密度、そして若さ。

この3つを県全体の値と並べて確かめてください。

項目内容
総人口54,905人(住民基本台帳・令和8年1月1日現在)
総面積13.56km²(石川県内11市で最も小さい)
人口密度4,049人/km²(上記の総人口と総面積から算出。石川県内11市で最も高い)
65歳以上の割合20.6%(石川県全体は30.7%。県内19市町で最も低い)
75歳以上の割合11.7%(石川県全体は18.4%)
隣接自治体金沢市/白山市
市役所所在地野々市市三納一丁目1番地
(参考)石川県の人口1,098,531人(令和6年10月1日現在の推計人口)
(参考)石川県の面積4,186.20km²(11市8町の計19市町で構成)

年齢に関する2つの割合は、総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」の令和8年1月1日現在の値から求めています。同統計での野々市市の人口は54,905人で、これが割合の分母です。石川県全体の割合と県内19市町での順位も、同じ統計を用いて比較しました。総人口・総面積・人口密度・隣接自治体・市役所所在地は公表値の整理で、人口密度は住民基本台帳・令和8年1月1日現在にもとづく数値です。参考欄の石川県の人口は国勢調査を基礎とする県の推計人口であり、住民基本台帳とは調査の基準が違いますので、そのまま突き合わせないようご注意ください。

数字から考えられる市政課題

13.56km²という面積は、石川県全体(4,186.20km²)の0.3%程度にすぎません。そこに5万人を超える市民が暮らしているため、人口密度は4,049人/km²と県内11市で最も高くなります。

歩いて回れる広さの中に、行政サービスの需要が凝縮しているのが野々市市の構造です。移動距離が短いぶん、窓口の混み具合や施設の使われ方といった、密度の高さに由来する課題が前に出てきます。

比較の相手として、石川県全体の年齢構成も押さえておきましょう。県の推計人口では、年少人口(0〜14歳)が124,459人で11.5%、生産年齢人口(15〜64歳)が620,695人で57.6%、65歳以上が332,990人で30.9%です(出典:石川県の推計人口|令和6年10月1日現在)。

統計の種類が違うため数値をそのまま引き算することはできませんが、県が3割の高齢化率で動いているのに対し、野々市市は2割の水準にあるという桁の違いは読み取れます。子育て、教育、住宅、そして働く世代の暮らしに関する仕事の比重が、他の市町より大きくなりやすい市だといえます。

年齢構成はさらに特徴的です。65歳以上が20.6%、75歳以上が11.7%で、石川県全体の30.7%・18.4%を大きく下回り、県内19市町の中で最も若い構成になっています(出典:住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数|令和8年1月1日現在)。

子育てや教育に関する需要が相対的に大きい一方、いま若い世代もいずれ年を重ねます。たとえば面接では、次のように数字と自分の見方を結び付けて話せます。

「野々市市は65歳以上の割合が2割ほどで、県内で一番若い市だと知りました。ただ、今の子育て世代がそのまま年を重ねていくことを考えると、若いうちに何を用意しておくかが大事になるのではと感じています」

野々市市の経済・産業

金沢市に隣接するという立地

野々市市が接しているのは金沢市と白山市の2市だけで、市域は13.56km²。県都に隣り合う狭い市域に5万人以上が住むという形は、通勤や通学、買い物といった生活の動線が市境をまたぐことを意味します。

市域の中だけで経済が完結しない以上、雇用や商業の話題は、金沢市を含む周辺との関係で考える必要があります。面接で市の経済を問われたら、市内の事業所の話に閉じず、この広域の生活圏を前提に語ると自然です。

県の産業構造の中での位置

令和元年の石川県の製造品出荷額等は30,059億円で、そのうち機械が20,766億円と約7割(69.1%)を占めます。農業産出額は令和2年で535億円、米が281億円と最大、次いで野菜101億円という構成です(出典:石川県の現状と課題(成長戦略会議資料))。

県全体としては機械産業が経済を支え、その傍らに米作を中心とする農業と、輪島塗や九谷焼などの伝統工芸が並びます。野々市市で働く人も、この県の産業構造の上に生活を組み立てています。

三大都市圏との距離

石川県は、国土の中央に位置し三大都市圏との時間距離が近いことを強みとして挙げています。鉄道で約2時間半、東京へは飛行機でおよそ1時間という距離感です。

県内には小松空港とのと里山空港があり、北陸新幹線は令和6年春に金沢と敦賀の間が開業しました。県外から人と仕事を呼び込める条件が整いつつあるという認識は、県も市も共有しているはずです。

定住人口の維持を語る場面では、この交通条件を土台に置くと説明が組み立てやすくなります。

野々市市の主な行政課題

県内で最も若く、最も密度の高い市。この2つの特徴が、そのまま野々市市の論点になります。

面接で課題を問われたときの引き出しとして、次の4つを用意しておきましょう。

いまの若さをどう保つか

石川県の総人口は2020年の国勢調査で全国33位でしたが、人口減少率が比較的小さいため、2050年には30位へ上昇すると推計されています。もっとも順位が上がるのは他県がより速く減るからであって、県の人口そのものは令和22年(2040年)に979千人と100万人を割り込み、令和32年(2050年)には897千人になる見通しです(出典:石川県の将来推計人口|令和5年推計)。

県全体が縮んでいく中で、65歳以上20.6%という若い構成を保ち続けられるかどうかが、野々市市の中心的な問いになります。

13.56km²という制約

面積が限られているということは、新しい施設を建てる土地にも、道路を広げる余地にも制約があるということです。人口密度4,049人/km²は県内11市で最も高く、市民一人あたりの空間はそのぶん狭くなります。

限られた土地をどう使い回すかという判断が、他の市より頻繁に発生すると考えられます。公共施設の複合化や既存施設の利用の見直しといった話題は、この市では避けて通れません。

地震への備え

石川県は令和7年5月に、県内・隣県の陸海域9断層帯を対象とする地震被害想定を公表しました。県内で最大の被害が想定されているのは森本・富樫断層帯(マグニチュード7.2、今後30年以内の発生確率2〜8%)で、金沢市で最大震度7が見込まれています。

県全体では、想定シーンを冬の朝5時とした場合に1週間後の避難者が最大191,898人と示されました(出典:石川県地震被害想定調査(概要)|令和7年5月公表)。人口密度の高い市では、避難所の収容力や物資の配り方が、面積のわりに難しい問題になります。

防災を志望分野に挙げるなら、野々市市の地域防災計画で市域の想定を確認しておいてください。

人材の確保と職員の専門性

野々市市は、入庁後に一級建築士免許を取得した職員に対し、通学講座料や受験料などの費用として1人あたり最大50万円を助成する制度を令和7年度に新設しました(出典:野々市市職員の資格取得費用助成制度|令和7年度新設)。

あわせて、受験者の利便性向上と多様な人材の確保を目的に、令和8年度実施の採用試験から第一次試験にテストセンター方式を導入しています(出典:野々市市職員採用試験の実施方法の変更について|令和8年度)。採用の入口を広げることと、入った後の専門性を伸ばすこと。

市がこの両方に手を打っている点は、志望動機を語るときの材料になります。

人を集める工夫は、市の外にも向けられています。令和8年度には、白山警察署を会場として「警察行政職員×白山市職員×野々市市職員 コラボ採用説明会」が開かれ、警察行政や各市役所の業務内容、福利厚生、採用情報が説明されました。

近隣の団体と並んで自らの仕事を紹介する場に出ていくという姿勢からは、受験者の母数そのものを増やそうとする問題意識が読み取れます。なお、これは説明会での協力であって、採用試験は野々市市が単独で実施しています。

重点政策|石川県の長期見通しと野々市市

野々市市が現在どの計画に沿って市政を進めているかは、市公式サイトに掲載されている最新の総合計画で直接確かめるのが確実です。ここでは、その計画が置かれている外側の条件として、石川県が示している見通しを押さえます。

県が挙げている課題

石川県は公式文書で、人口減少と少子高齢化への対応、東京一極集中からの脱却、大規模災害やインフラ老朽化への対応、そして持続可能な財政基盤の確立を、想定される課題として挙げています(出典:石川県の現状と課題(成長戦略会議資料))。県が挙げた4つの課題のうち、野々市市が最も明るい位置にいるのは人口の項目です。

裏を返せば、他の3つは県内のどの市町とも共通する宿題だということになります。

新幹線と広域連携

石川県は「北陸新幹線県内全線開業効果の最大化と開業効果の持続、県内全域への波及」を課題に掲げ、文化資源を磨き上げた文化観光の推進と、北陸三県連携の強化に取り組むとしています。開業効果を金沢市の周辺だけで受け止めるのではなく、県内へ広げていくという方向です。

金沢市に隣接する野々市市は、その流れの内側にあります。市の計画を読むときは、県が示したこうした方向と、市が独自に置いている重点がどう噛み合っているかを見ていくと、全体像が早くつかめます。

あわせて確認したい公式資料

次の4点は、必要な箇所だけ拾えば足ります。志望する分野に近いものから開いてください。

  • 野々市市職員採用候補者試験案内(最新年度分)と、市の職員採用のページ
  • 野々市市が公表しているめざす職員像と人材育成の考え方
  • 野々市市の総合計画と、その年度の予算に関する市の説明資料
  • 野々市市地域防災計画(防災や都市基盤の分野を志望する場合)

なお、情報を知っていることと、面接でその情報を使って答えられることは、まったく別の能力です。数字を覚えただけの状態では、深掘りの一言で止まってしまいます。

当研究会では「答えられる形」まで仕上げるためのテキストとして、野々市市役所専用の面接想定問答集をご用意しています。野々市市の採用面接で問われる可能性がある質問について、「元公務員監修の回答例」「質問の意図」「回答のコツ」「想定される深掘り」などを収録しています。

野々市市役所の想定問答集を見る

第2部|面接対策編

野々市市役所の面接の概要

ここからは、野々市市の選考がどう組まれ、どの場面で何が見られるのかを、市の試験案内と当研究会の分析にもとづいて整理します。

野々市市役所の試験の構成

令和8年度実施(令和9年4月1日採用)の試験は、第一次試験と第二次試験の2段階です。注目したいのは、採用候補者が「書類審査、第一次試験及び第二次試験の結果に基づき」決定されると案内に明記されている点です。

選考は、申込書類を出した時点から始まっていることになります。

項目内容(令和8年度実施・令和9年4月1日採用)
試験の段階第一次試験と第二次試験の2段階。採用候補者は書類審査、第一次試験及び第二次試験の結果に基づいて決定される
第一次試験基礎能力検査とパーソナリティ検査。テストセンター方式で、全国約350会場から受験する会場と日時を選べる
第二次試験小論文と口述試験。野々市市役所で、第一次試験合格者に対して実施される
口述試験の内容令和7年度実施分の案内では、第二次試験の方法が「小論文試験」「面接による口述試験」と明記されている
試験区分と採用予定人数行政(1)3名程度(各部門における一般行政事務)、土木・建築(1)2名程度、保育士(1)2名程度
併願の可否各試験区分を重複して受験申し込みすることはできない
申込方法PUBLIC CONNECT(株式会社パブリックコネクト提供)による電子申請のみ。利用者登録が必要
採用まで第二次試験合格者は採用候補者名簿に登載され、令和9年4月1日に採用される
変更点令和7年度の第一次試験は野々市市役所で実施されていたが、受験者の利便性向上と多様な人材の確保を目的に、令和8年度実施分からテストセンター方式へ移行した

上記は野々市市の令和8年度実施(令和9年4月1日採用)の職員採用候補者試験案内にもとづく内容です。各試験の配点と人物試験の比重、口述試験が個別面接か集団面接か、面接の回数や集団討論の有無は公表されていません。また、白山警察署で開催された「警察行政職員×白山市職員×野々市市職員 コラボ採用説明会」は合同の説明会であり、採用試験は野々市市が単独で実施しています。申込に使うPUBLIC CONNECTも民間の申込プラットフォームの共通利用にすぎません。試験の構成・区分・日程は年度によって変わる可能性がありますので、受験の際は必ず最新の試験案内をご確認ください。

受験する側から見ると、テストセンター方式への移行は準備の順序を変えます。第一次試験は自分で会場と日時を選ぶ形になり、そのぶん申込のあとに自分で予約する手順が加わりました。

一方、第二次試験は野々市市役所へ足を運んで受けることになります。小論文と口述試験を同じ日程の中で受ける前提で、書く準備と話す準備を並行して進めておくのが現実的です。

野々市市役所が求める人物像

野々市市は、めざす職員像を市公式サイトで具体的に示しています。基本理念は3項目で、「公務員は、全体の奉仕者であることを自覚します」「よりよいまちづくりのための意欲を持ち続けます」「住民から信頼される職員としての資質を高めます」。

あわせて、求められる能力として次の3つを掲げています(出典:野々市市のめざす職員像と求められる能力|令和8年4月)。

  • 対人能力(コミュニケーション能力)
    上司と部下、同僚間の相互理解と協力関係を土台に、他組織との連携や市民との信頼関係を生み出す力
  • 政策形成能力
    前例踏襲に陥ることなく、行政環境の変化に的確に対応した施策を企画・立案・実施する力
  • 経営能力
    専門性とコスト意識を持ち、自身の職責を認識していかなる業務も前向きに取り組む気概

さらに市は、人材育成の考え方の中で、サービスの受け手の立場に立つ「市民視点」と、納税者が納得できる税金の使い方かを問う「納税者視点」を、これまで以上に重視すると明記しています。面接での自己PRは、この3つの能力と2つの視点のどこかに接続する形で組み立てるのが最も確実です。

市の言葉がここまで具体的である以上、当研究会が付け加えることは多くありません。一点だけ、市の規模から見えることを添えておきます。

行政(1)の採用予定は3名程度で、市域は13.56km²。企画を担当した職員が、そのまま住民への説明役にも回るような場面は、この人数では避けにくいはずです。

対人能力と政策形成能力を、別々の力ではなく同じ仕事の中で使い分けることが求められやすいでしょう。市域が狭いぶん、市民が市役所へ足を運ぶ回数も、職員が地域へ出ていく機会も多くなります。

市の言う「住民から信頼される職員としての資質」は、そうした接点の多さの中で試されるものだと考えられます。自己PRは、市が掲げる3つの能力を先に置き、そこへ自分の経験を割り当てる順序で組み立ててください。

市の言葉に寄せて経験を作り直す作業は要りません。

想定される質問

面接で聞かれることは7つのカテゴリーに分かれる

当研究会では、全国の自治体・官公庁の面接想定問答を分析し、聞かれる質問を7つのカテゴリーに体系化しています。野々市市の面接も、この見取り図の上で準備すれば、基本的な抜け漏れは防げます。

カテゴリー代表質問ここで見られていること
① 導入・アイスブレイク今日はよく眠れましたか用意していない一言への返し方と、その場の空気の受け止め方
② 動機・志望公務員という働き方を選んだ理由は何ですか職業選択の筋道が、自分の経験から出てきているか
③ 自己理解ご自身の長所を一つ挙げてください長所の申告ではなく、それを裏づける具体的な事実があるか
④ 経験・行動周囲と協力して何かを成し遂げた経験はありますか市が掲げる対人能力に直結する観点。役割の取り方と関わり方
⑤ 学業・経歴学んだことを市の仕事にどう生かしますか知識の量ではなく、実務への翻訳の仕方
⑥ 適性・将来入庁後に挑戦したいことはありますか市の業務への理解と、前例にとらわれない発想の芽
⑦ 公共性・社会性税金の使われ方について考えたことはありますか市が重視する納税者視点と重なる観点。社会への関心の向け方

ここに挙げた7つの領域は、野々市市だけでなくどの官公庁でも問われます。受験者全員が備えてくる場所なので、大きな差はつきません。

差がつくのは、次の「野々市市ならでは」の質問です。

合否を分けるのは「野々市市ならでは」の質問

「なぜ石川県庁ではなく、野々市市役所なのですか」
「野々市市の魅力と課題を、それぞれ挙げてください」

どちらも野々市市の現状を知らなければその場では答えようがない質問ですが、逆に言えば、材料さえ持っていれば、他の受験者との違いをはっきり示せる質問でもあります。こうした質問に答えるための「野々市市の事実」を、面接で使いやすいものに絞り、答え方とセットで整理しました。

質問テーマ知っておきたい野々市市の事実答え方のヒント
県内で最も若い人口構成65歳以上20.6%、75歳以上11.7%で、いずれも県内19市町で最も低い。石川県全体は30.7%・18.4%若さを魅力として述べるだけで終えず、この世代が年を重ねた先に何が要るかまで触れると、視野の広さが伝わります
市域の狭さと密度面積13.56km²は県内11市で最小、人口密度4,049人/km²は最大。隣接するのは金沢市と白山市の2市狭さを弱点として語らず、土地に余裕がない中で施設や道路をどう使い回すかという行政の判断に話を進めてください
なぜ県庁ではなく市役所か行政(1)の採用予定は3名程度。少人数で一般行政事務の各部門を担い、土木・建築や保育士も自前で採用している県が広域を担うのに対し、市は暮らしの現場に責任を持つという整理を、3名程度という採用規模の実感とあわせて話しましょう
めざす職員像基本理念3項目に加え、対人能力・政策形成能力・経営能力の3つと、市民視点・納税者視点の2つを公表している3つの能力のうち自分に近いものを1つ選び、それを発揮した具体的な場面を用意しておくと、市の言葉と自分の経験がつながります
選考の入口採用候補者は「書類審査、第一次試験及び第二次試験の結果に基づき」決定される。第一次はテストセンター方式で全国約350会場から選べる書類審査が明記されている以上、申込時の記載と面接での発言をそろえておく必要があります。提出内容を手元に控えておきましょう

使い方のコツは、5つ全部を覚えることではありません。自分の志望分野に近いテーマを1〜2つ選び、「事実 → 自分の問題意識 → 市職員としてやりたいこと」という一続きの話に編んでおくことです。

想定される評価の観点

面接は、市が公表しているめざす職員像に照らして、これまでの行動を確かめる場です。いわゆるコンピテンシー評価が基本にあり、答えの美しさではなく、経験の中身と行動の再現性が見られています。

評価の観点面接でどう確かめられるか準備のポイント
対人能力立場の違う相手と信頼関係をつくった経験があるか市は上司や同僚との協力関係を土台に他組織や市民との信頼を生む力と定義しています。内向きと外向きの両方の場面を用意しましょう
政策形成能力これまでのやり方を変えた経験と、その根拠前例踏襲に陥らないことを市は明記しています。変えた理由と、変えた後に起きたことをセットで話せるようにしてください
経営能力限られた予算や時間の中で、何を優先したか納税者が納得できる使い方かという視点を市は重視しています。コストを意識して判断した場面を一つ思い出しておきましょう

なお、公務員の個人面接では、ひとつの話題に対して「そのとき、あなたは具体的に何をしたのですか」と2回、3回と深掘りされることが多いです。野々市市は口述試験の形式を公表していないぶん、どんな形で来ても答えられる準備が要ります。

自分の言葉で細部まで語れる実体験に根ざした答えを、いくつかの角度から話せる形にしておきましょう。

本番までの準備6ステップ

ここまでの内容を、準備の手順に落とし込みます。

  1. 申込に使う電子申請サービスの利用者登録を早めに済ませる。登録が済んでいないと申込そのものができない
  2. 申込書類の記載内容を控えておく。書類審査が選考に含まれているため、面接での発言とずれが出ないようにする
  3. テストセンターの会場と日時を押さえ、基礎能力検査の形式に慣れておく
  4. 学業やアルバイト、サークル、仕事の場面から、人と関わって動いた経験を選び出して書き留める
  5. 市が掲げる3つの能力それぞれに、自分の経験を1つずつ割り当ててみる
  6. 小論文の練習と口述試験の練習を並行させ、同じ材料を書く形と話す形の両方で使えるようにする

優先順位に注意

ステップ5〜6の自治体研究は、あくまで他の受験生と差をつけるための工程です。時間がない場合は、ステップ4の経験の棚卸しと、その経験を市の仕事へどうつなぐかという自己分析を優先してください。自分のことを語れない状態で市の知識だけを増やしても、面接の評価にはつながりません。

なお、面接対策を独学かつ最短ルートで仕上げたい場合は、野々市市役所専用の面接想定問答集を使う選択肢もあります。

野々市市の採用面接で出題が想定される質問について、1問ごとに回答例・質問の意図・NG回答までをわかりやすく解説しているので、面接での受け答えをより具体的にイメージできるようになります。特に試験本番までに時間がない方は、必要に応じてご活用ください。

野々市市役所の想定問答集を見る

さいごに

野々市市の選考は、申込書類を出したところから始まっています。書類審査、テストセンターでの検査、そして小論文と口述試験。

どの段階でも見られているのは、市が言葉にしている3つの能力と2つの視点に、自分の経験がどう重なるかです。県内で最も若く、最も密度の高い市で、その若さを何十年先まで持たせるために自分は何をしたいのか。

3名程度という採用の規模を思えば、そこを語れる人が選ばれるはずです。