本記事では、七尾市職員採用試験の面接対策で必要な、七尾市の特徴・基礎データ・行政課題・重点政策・面接の流れ・想定される質問・評価の観点についてまとめています。
七尾市役所の面接試験では、「なぜ七尾市を志望したのか」「市職員として何に取り組みたいのか」「自分の強みや経験を市政でどう活かしたいか」といった、自治体への理解を前提とする質問が想定されます。
七尾市は令和6年能登半島地震の被災自治体であり、復旧・復興の途上で人を採る市です。
志望動機の重みは、平時の自治体とは違います。
市は年度内にいくつもの日程で試験を実施しており、受験の入口も一つではありません。自分が受ける日程を見極めたうえで、以下の内容を回答づくりの材料にしてください。
第1部|自治体研究編
七尾市の特徴
本格的な面接対策をはじめる前に、まずは七尾市の全体像を把握しておきましょう。(時間のない方はここだけでもチェック)
- 市域は318.39km²で石川県内の市では5番目の広さ。人口は45,390人(住民基本台帳・令和8年1月1日現在)、人口密度は143人/km²。
- 接しているのは鹿島郡中能登町、羽咋郡志賀町、鳳珠郡穴水町と、富山県の氷見市。
- 石川県に2つある重要港湾のうちの一つ、七尾港を擁する。
- 65歳以上の割合は40.6%、75歳以上は24.4%(令和8年1月1日現在の住民基本台帳)。石川県全体の30.7%・18.4%をそれぞれ9.9ポイント・6.0ポイント上回る。
- 令和6年能登半島地震の被災自治体で、採用試験の実施要項の冒頭で復旧・復興に触れ、「地域の課題に前向きに挑戦する新たな力を必要としています」と公表している。
- 職員採用試験は年度内にA日程先行枠・A日程・B日程・C日程・D日程と複数の系統で実施される。
- 土木技師・建築技師の専門試験を廃止し、行政の社会人枠は26歳以上43歳以下・職務経験3年以上へ受験資格を広げた。
- 市の花は菜の花、市の木は松。
七尾市の基礎データ
面接に向けた自治体研究では、厳密な統計値等を大量に暗記する必要はありませんが、「七尾市の大体のスケール感」を知っておくことは重要です。
七尾市は、県内で5番目に広い市域に4万5千人ほどが暮らし、そのうち4割が65歳以上という構成です。県全体の値と並べて、開き方を確かめてください。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 総人口 | 45,390人(住民基本台帳・令和8年1月1日現在) |
| 総面積 | 318.39km²(石川県内11市のうち5番目の広さ) |
| 人口密度 | 143人/km²(上記の総人口と総面積から算出) |
| 65歳以上の割合 | 40.6%(石川県全体は30.7%) |
| 75歳以上の割合 | 24.4%(石川県全体は18.4%) |
| 隣接自治体 | 鹿島郡中能登町・羽咋郡志賀町・鳳珠郡穴水町/富山県氷見市 |
| 市役所所在地 | 七尾市袖ケ江町イ部25番地 |
| (参考)石川県の推計人口 | 1,098,531人(令和6年10月1日現在) |
| (参考)石川県の面積 | 4,186.20km²(11市8町で構成) |
65歳以上・75歳以上の割合は、総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」の令和8年1月1日現在の値です。この統計での七尾市の総人口は45,390人で、割合の計算に用いられている分母もこの人口です。県の値として添えた割合の出どころも同じ統計になります。県の推計人口は石川県統計課による別系統の調査であるため、住民基本台帳の値と直接は比較できません。市の人口・面積・隣接自治体・市役所の所在地、および面積の県内順位は、いずれも公表データを整理した値です。
数字から考えられる市政課題
318.39km²という市域に人口密度143人/km²で暮らしが散らばっているということは、道路・上下水道・公共交通・除雪といった生活の土台を保つ費用が、人口の割に重くなるということです。
加えて七尾市の場合、令和6年能登半島地震で傷んだ施設の復旧が、この維持管理と同時に進んでいます。
直すことと保つことを並行させているのが、いまの市の状況です。
年齢構成も押さえておきましょう。令和8年1月1日現在の住民基本台帳では65歳以上が40.6%、75歳以上が24.4%で、石川県全体の30.7%・18.4%を大きく上回ります(出典:住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数|令和8年1月1日現在)。
市民の4人に1人が75歳以上ですから、避難や生活再建の支援も、高齢の方を前提に設計する必要があります。
震災後の暮らしと年齢構成を、次のようにつないで話せます。
七尾市の経済・産業
港を持つまちという条件
石川県には小松空港とのと里山空港の2つの空港、金沢港と七尾港の2つの重要港湾があります。北陸新幹線は令和6年春に金沢・敦賀間が開業しました(出典:石川県の現状と課題(成長戦略会議資料))。県の物流と人の流れを担う拠点の一つが七尾市にあるという事実は、産業や観光を語るときの出発点になります。港湾を持つ自治体は、物流だけでなく、災害時の海からの支援ルートという役割も担います。
震災を経た観光の現在地
石川県の令和6年の観光入り込み客数のうち、県内からは6,761千人(対前年比82.0%)、県外からは12,101千人(同91.1%)でした。
県外の内訳は首都圏2,990千人、関西圏1,896千人、中京圏1,316千人です(出典:石川県観光入り込み客数|令和6年)。
県内客の落ち込みが県外客より大きいという数字は、被災した地域の人が県内を動けなかったことを示しています。
観光を志望分野にするなら、賑わいを取り戻す話と、地元の人の暮らしが戻る話を分けて考えられるようにしておきましょう。
人が減っていく前提での産業
石川県の人口は令和6年10月1日現在で1,098,531人。1年間で11,043人、率にして1.00%減りました。
65歳以上は332,990人で、県全体の高齢化率は30.9%です(出典:石川県の推計人口|令和6年10月1日現在)。
県全体でこの状況ですから、住民基本台帳ベースで65歳以上が40.6%を占める七尾市では、働き手の確保はより切実な話になります。
企業の人手不足も、地域の担い手不足も、行政の課題として市役所に持ち込まれます。
産業振興を語るときは、誰がその仕事を担うのかという視点まで含めておくと、深掘りに耐えます。
七尾市の主な行政課題
復旧の途上にあることと高齢化の水準が、七尾市の論点を形づくっています。面接で市の課題を問われたときの引き出しとして、次の4つを押さえておきましょう。
復旧・復興と日常の行政の両立
令和6年能登半島地震と同年秋の奥能登豪雨を受け、石川県は令和7年度を「復興元年」と位置づけ、被災地の生活と生業の再建に加えて、能登駅伝の開催準備や輪島塗の創造的復興プロジェクトなどを進めています(出典:石川県 令和7年度当初予算の概要)。
七尾市の職員も、復旧に関わる業務と、税や福祉や戸籍といった日常の業務を並行して担っています。
非常時の仕事が平時の仕事に上乗せされている状態が続いているということです。
次の災害への備え
令和7年5月に公表された石川県の地震被害想定は、県内・隣県の9断層帯を対象としています。
そのなかには、七尾湾東方断層帯(マグニチュード7.6)や能登半島北岸断層帯(同8.1)が含まれています(出典:石川県地震被害想定調査|令和7年5月公表)。
一度大きな地震を経験した地域であっても、備えるべき対象がなくなったわけではありません。
市の地域防災計画やハザードマップを開き、想定されている災害の種類を確かめておくと、防災を語る言葉に足場ができます。
高齢化のもとでの暮らしの維持
65歳以上40.6%、75歳以上24.4%という構成のもとでは、医療・介護・移動・見守りの需要が同時に高まります。地域の行事や自治組織を担う人も高齢化していきます。震災を経てなお地域に残った人たちの暮らしをどう支えるか、離れた人にどう戻ってもらうか。人口の回復と、いま住んでいる人の生活の維持は、別々に手を打つ必要がある課題です。
職員をどう確保するか
七尾市は令和7年度のA日程で、行政(上級)が採用予定5人程度に対して申込14人・第1次試験受験10人・最終合格4人、行政の社会人枠が採用予定3人程度に対して申込14人・第1次受験13人・最終合格5人という結果でした。
一方、先行枠の土木技師や建築技師は申込がそれぞれ1人で、最終合格も1人という状況です(出典:七尾市職員採用試験結果)。
技術職を中心に、応募が採用予定に届かない年があります。
専門試験の廃止や社会人枠の年齢拡大は、この状況への手当てだと読めます。
重点政策|復旧・復興の途上にある七尾市
七尾市がいま何に力を注いでいるかは、計画書より先に、採用試験の実施要項の一文に表れています。計画そのものは市公式サイトの最新版でご確認いただくとして、ここではその一文と県の復興の枠組みから市政の重心を読み取ります。
実施要項の冒頭に置かれた言葉
七尾市は職員採用試験の実施要項の冒頭に、「令和6年能登半島地震からの復旧・復興の過程の中で、まちの再生とさらなる発展に向けて歩みを進める今、地域の課題に前向きに挑戦する新たな力を必要としています」という一文を置いています。
あわせて「意欲と可能性に満ちあふれた皆さんとともに、七尾の明るい未来を創っていきましょう」と呼びかけています(出典:令和8年度七尾市職員採用試験実施要項(A日程))。
採用の案内文にわざわざこの言葉を置いたということは、市が受験者に何を期待しているかの表明でもあります。
ただし注意しておきたいのは、令和8年度の受験案内に「復興枠」といった特別な採用区分は設けられていないことです。
復興への言及は、この冒頭のメッセージと、専門試験の廃止や社会人枠の拡大といった受験しやすさの改善にとどまります。
面接で復興を語る際も、特別な枠を志望するのではなく、通常の職員として何を担うのかという形で話すのが実態に合っています。
採用の入口を広げるという判断
七尾市は令和8年度、A日程先行枠・A日程・B日程・C日程・D日程という複数の系統で職員を募集しています。A日程は教養試験を課す従来型、先行枠は「公務員試験対策をしていない方も受験しやすい職務能力基礎試験」を用いる形式で、両者の併願も可能です。社会人枠では職務基礎力試験が使われます。筆記の入口を複数用意し、経歴の異なる人を同じ職場に集めようとしているのが、この設計の意図でしょう。
POINT|日程の違いは、そのまま準備の違い
七尾市を受けるなら、まず自分が受ける日程を確定させてください。日程によって第1次試験の内容が変わるため、対策の中身も変わります。①どの日程か、②その日程の第1次試験は何か、③2次の面接で何を語るか、の順に決めていきましょう。
悪い例「七尾市は教養試験と面接があると聞いたので、参考書を一冊やってから面接の準備をしようと思っています」
改善例「私が受けるのは先行枠なので、筆記は職務能力基礎試験と適性検査です。作文がないぶん、受験調書に書いた志望の動機を面接でどう話すかに時間を使おうと考えています」
あわせて確認したい公式資料
受ける日程と志望分野に近いものから手を伸ばしてください。1つの資料について自分の言葉で説明できれば、面接では十分に通用します。
- 受験する日程の実施要項と、七尾市の職員採用のページ
- 七尾市の総合計画と、直近の予算に関する市の公表資料
- 市の復興に関する取組のページ(復旧の進み具合を数字で押さえるため)
- 石川県の令和7年度当初予算の概要(復興の枠組みを県の側から確かめるため)
なお、情報を知っていることと、面接でその情報を使って答えられることは、まったく別の能力です。数字を覚えただけの状態では、深掘りの一言で止まってしまいます。
当研究会では「答えられる形」まで仕上げるためのテキストとして、七尾市役所専用の面接想定問答集をご用意しています。七尾市の採用面接で問われる可能性がある質問について、「元公務員監修の回答例」「質問の意図」「回答のコツ」「想定される深掘り」などを収録しています。
第2部|面接対策編
七尾市役所の面接の概要
七尾市を受けるうえで最初に確かめるべきは、自分が受ける日程です。日程ごとの違いと、面接で見られるものを、市の実施要項と当研究会の分析から整理します。
七尾市役所の試験の構成
A日程の第1次試験は教養試験・作文試験・適性検査で、第2次試験は第1次試験合格者に対する個別面接です。集団討論の記載はありません。
日程によって第1次試験の内容が変わる点が、この市の試験の最大の特徴です。
| 項目 | 内容(令和8年度) |
|---|---|
| 試験の日程 | A日程先行枠、A日程、B日程、C日程、D日程の複数系統で実施 |
| A日程の職種と採用予定人数 | 行政(上級)9名程度、行政の社会人枠6名程度、土木技師(上級・中級)5名程度、建築技師(上級・中級)3名程度、保健師2名程度、社会福祉士2名程度、学芸員1名程度 |
| A日程の第1次試験 | 教養試験(40題・120分)、作文試験(60分・課題に対する意見のまとめ方及び国語の基礎力)、適性検査(20分・職務への対応や対人関係面での性格特性をみる) |
| 行政(社会人枠)の第1次試験 | 教養試験に代えて職務基礎力試験(60題・60分。論理的な思考力、文章理解、資料の分析、社会情勢への理解等)。作文試験・適性検査は共通 |
| A日程先行枠 | 第1次は職務能力基礎試験と適性検査(作文試験・専門試験なし)、第2次は面接試験。通常のA日程との併願が可能 |
| 第2次試験 | 第1次試験合格者に対する個別面接 |
| 提出書類 | 受験申込書と受験調書の2種類。受験調書には「志望の動機」「クラブ活動(既卒者は職務経験)」「ボランティア活動」「趣味・特技、その他自己PR」の記述欄がある |
| 申込方法 | 郵送または七尾市電子申請サービスからのインターネット申込 |
| 採用の時期 | 原則として令和9年4月1日付。既卒者は本人の希望をふまえ令和8年10月1日又は令和9年4月1日付 |
| 初任給 | 行政(上級)・土木技師(上級)・建築技師(上級)232,000円、中級216,500円、保健師(大卒)237,600円(令和8年4月1日現在) |
受験調書は事実上の面接カードです(出典:令和8年度七尾市職員採用試験 受験調書)。
志望の動機だけでなく、クラブ活動やボランティア活動、自己PRの欄まで用意されているということは、面接官がそこを手がかりに質問を組み立てるということです。
書く段階から、掘り下げられて困らない内容を選んでください。
上記は七尾市の令和8年度A日程の職員採用試験実施要項等にもとづく内容です。試験種目ごとの配点と人物試験の比重は、実施要項にも市の採用ページにも示されていません。日程によって第1次試験の内容や募集職種が異なり、年度によっても変わりますので、受験の際は必ずご自身が受ける日程の最新の要項をご確認ください。
七尾市役所が求める人物像
七尾市の実施要項と職員採用のページには、「求める職員像」や人材育成基本方針に当たる項目はありません。
市の言葉として最も近いのが、先に引いた実施要項冒頭の「地域の課題に前向きに挑戦する新たな力を必要としています」という一文です。
復旧・復興の過程にあるという状況認識と、求める人の像が、ひと続きの文で語られています。
五つの日程を並べる採用のやり方について、当研究会の解釈を書きます。新卒者向けの教養試験、公務員試験対策をしていない人向けの職務能力基礎試験、職務経験者向けの職務基礎力試験。
入口を分けたということは、経歴の異なる人が同じ職場に並ぶということです。
行政職の採用予定はA日程で9名程度ですから、一人が受け持つ範囲は自然と広がります。
窓口での応対も、関係機関との調整も、書類の処理も、同じ職員の一日のなかに並びます。そこに復旧に関わる業務が重なっています。経歴の違う同僚と組みながら、担当したことのない仕事でも調べて形にできることが問われる比重は、この環境ではかなり高いとみています。
だからこそ、七尾市の面接で語るべきは、市が求めそうな人物像への当てはめではありません。受験調書に書いた活動の一つひとつが、あなたがどう動く人かを示す証拠です。
前例のない場面で誰に相談し、何を調べ、どこで判断したか。その道筋を話せる人は、経歴が公務員向きかどうかにかかわらず評価されます。
入口を複数用意したということは、市が経歴の型を問うていないということでもあります。
想定される質問
面接で聞かれることは7つのカテゴリーに分かれる
当研究会では、全国の自治体・官公庁の面接想定問答を分析し、聞かれる質問を7つのカテゴリーに体系化しています。七尾市の面接も、この見取り図の上で準備すれば、基本的な抜け漏れは防げます。
| カテゴリー | 代表質問 | ここで見られていること |
|---|---|---|
| ① 導入・アイスブレイク | 今日はよく眠れましたか | 構えのない一言に出る、受け答えの素地 |
| ② 動機・志望 | なぜ市役所の仕事を選んだのですか | 受験調書に書いた志望の動機と一致しているか |
| ③ 自己理解 | ご自身をひと言で表すとどうなりますか | 自己認識を短くまとめ、根拠を添えられるか |
| ④ 経験・行動 | 予定どおりに進まなかったとき、どうしましたか | 想定外の事態への向き合い方 |
| ⑤ 学業・経歴 | これまでの経験で市に活かせるものは何ですか | 経歴の異なる受験者が並ぶ試験での接続力 |
| ⑥ 適性・将来 | 復旧に関わる部署に配属されたらどうしますか | いまの市の状況を踏まえた覚悟の有無 |
| ⑦ 公共性・社会性 | 災害への備えについてどう考えますか | 被災地の自治体で働くことへの理解 |
7つのカテゴリー自体は、七尾市に限らずどこの採用面接でも共通するものです。受験者全員が対策してくるため、ここだけでは大きな差がつきにくいのが実際のところです。違いが出るのは、次に挙げる「七尾市ならでは」の質問です。
合否を分けるのは「七尾市ならでは」の質問
どちらも市の現状を知らなければその場では答えようがない質問ですが、逆に言えば、材料さえ持っていれば、他の受験者との違いをはっきり示せる質問でもあります。七尾市の材料として扱いやすい事実を5つ挙げ、話の運び方まで整理しています。
| 質問テーマ | 知っておきたい七尾市の事実 | 答え方のヒント |
|---|---|---|
| 復旧・復興の途上にあること | 実施要項の冒頭で「地域の課題に前向きに挑戦する新たな力を必要としています」と公表。復興枠のような特別な採用区分はない | 特別なことをしたいと語るより、通常の業務に復旧の仕事が重なる状況で自分に何ができるかを述べたほうが、実態と噛み合います |
| 高齢化の水準 | 65歳以上40.6%、75歳以上24.4%(令和8年1月1日現在の住民基本台帳)で、石川県全体を大きく上回る | 支援を届ける側の視点に立ち、こちらから出向く仕組みや、書類の書き方の工夫といった具体を一つ挙げましょう |
| 港を持つまちであること | 石川県に2つある重要港湾の一つが七尾港 | 物流や観光の話にとどめず、災害時の海からの支援ルートという役割にも触れると、地理の理解が立体的だと伝わります |
| 採用の入口が複数あること | A日程先行枠・A日程・B日程・C日程・D日程があり、日程によって第1次試験の内容が異なる | 自分が受ける日程を明示し、その入口を選んだ理由を語れると、市の設計を理解したうえでの受験だと示せます |
| 技術職の応募状況 | 令和7年度の先行枠では土木技師・建築技師の申込がそれぞれ1人。専門試験の廃止や社会人枠の年齢拡大が行われている | 人手が限られる職場である前提に立ち、少人数で成果を出した経験を用意しておくと答えやすくなります |
使い方のコツは、5つ全部を覚えることではありません。自分の志望分野に近いテーマを1〜2つ選び、「事実 → 自分の問題意識 → 市職員としてやりたいこと」という一続きの話に編んでおくことです。
想定される評価の観点
個別面接では、受験調書に書いた内容を入口に、これまでの行動が掘り下げられます。いわゆるコンピテンシー評価が基本にあり、答えの美しさではなく、経験の中身と行動の再現性が見られています。
| 評価の観点 | 面接でどう確かめられるか | 準備のポイント |
|---|---|---|
| 想定外の事態に動けるか | 計画が崩れた場面で、何を優先し、どう立て直したか | 七尾市は復旧の業務と日常の業務が重なる職場です。段取りが崩れたときの判断を、順序立てて話せるようにしておきましょう |
| 異なる経歴の人と組めるか | 年齢や立場の違う相手と、どう役割を分けたか | 市は新卒者と職務経験者を別々の入口から採っています。自分と違うタイプの人と成果を出した経験を一つ選んでおきます |
| 調書の内容に厚みがあるか | 受験調書に書いた活動を、どこまで細かく語れるか | 志望の動機、クラブ活動、ボランティア活動、自己PRの各欄について、それぞれ2分は話せる状態にしてから提出しましょう |
なお、公務員の個人面接では、ひとつの話題に対して「そのとき、あなたは具体的に何をしたのですか」と2回、3回と深掘りされることが多いです。七尾市の第2次試験は個別面接ですから、掘り下げの深さは他の試験より増すと考えておきましょう。自分の言葉で細部まで語れる実体験に根ざした答えを、調書の各欄について用意しておくことです。
本番までの準備6ステップ
ここまでの内容を、準備の手順に落とし込みます。
- 自分が受ける日程を決める。日程によって第1次試験の内容が違うため、ここが決まらないと対策が始まらない
- 受験調書の4つの記述欄を下書きする。書いた内容がそのまま面接の質問になると考えて言葉を選ぶ
- 学業・課外活動・アルバイトや仕事から、予定どおりに進まなかった場面を3つ書き出す
- その場面を、復旧の業務と日常の業務が重なる職場でどう活きるかという形に言い換えてみる
- 七尾市の事実を3つ書き出し、何も見ずに話せるところまで持っていく(材料は第1部)
- 調書の各欄について、深掘りされたときの答えを書き足していく
優先順位に注意
ステップ4〜5の自治体研究は、あくまで他の受験生と差をつけるための工程です。時間がない場合は、ステップ3の経験の棚卸しと、その経験を市の仕事へどうつなぐかという自己分析を優先してください。自分のことを語れない状態で市の知識だけを増やしても、面接の評価にはつながりません。
なお、面接対策を独学かつ最短ルートで仕上げたい場合は、七尾市役所専用の面接想定問答集を使う選択肢もあります。
七尾市の採用面接で出題が想定される質問について、1問ごとに回答例・質問の意図・NG回答までをわかりやすく解説しているので、面接での受け答えをより具体的にイメージできるようになります。特に試験本番までに時間がない方は、必要に応じてご活用ください。
さいごに
七尾市は、復旧・復興の途上で職員を採る市です。実施要項の冒頭に置かれた「地域の課題に前向きに挑戦する新たな力を必要としています」という一文は、その状況から出てきた言葉でしょう。
入口は複数あり、新卒でも、公務員試験の勉強をしてこなかった人でも、職務経験を積んできた人でも受けられます。
だからこそ問われるのは、これまでどう動いてきた人なのかという一点です。
受験調書に書いた活動を、細部まで自分の言葉で語れるようにしておくこと。それが、この市の面接でいちばん効く準備になります。