本記事では、須崎市職員採用資格試験の面接対策で必要な、須崎市の特徴・基礎データ・行政課題・重点政策・面接の流れ・想定される質問・評価の観点についてまとめています。

須崎市役所の面接試験では、「なぜ須崎市を志望したのか」「市職員として何に取り組みたいのか」「自分の強みや経験を市政でどう活かしたいか」といった、自治体への理解を前提とする質問が想定されます。須崎市は申込の段階でエントリーシートの提出を求めるため、書いた内容がそのまま面接の土台になります。

本記事の掲載内容を参考に、自分の強みや関心と須崎市政の接点を考え、面接での回答作りに役立ててください。なお、試験の枠組みに触れる部分は、令和8年度に須崎市が公表した社会人経験者・社会人経験者(ひとり親対象)・その他(建築士等)の各区分にもとづきます。

第1部|自治体研究編

須崎市の特徴

本格的な面接対策をはじめる前に、まずは須崎市の全体像を把握しておきましょう。(時間のない方はここだけでもチェック)

  • 高知県の中西部にあり、土佐市、高岡郡の中土佐町・佐川町・津野町と隣り合う市。太平洋に面した湾と、背後の山地の両方を市域に持つ。
  • 市域の面積は135.20km²。高知県の市としては比較的コンパクトで、人が集まる範囲がまとまっている。
  • 人口は1万8,772人(令和8年1月1日現在の住民基本台帳)。
  • 65歳以上の割合は42.2%で、高知県全体の36.5%を上回る。
  • 市役所は須崎市山手町に置かれ、職員採用は総務課人事係が所管する。
  • 市の花はヤマザクラ、市の木はサクラ。
  • 職員採用では、社会人経験者を対象とする区分や、資格保有者を対象に随時選考する区分が設けられている。

須崎市の基礎データ

面接に向けた自治体研究では、厳密な統計値等を大量に暗記する必要はありませんが、「須崎市の大体のスケール感」を知っておくことは重要です。

ここでは、人口規模と年齢構成、市域の広さといった、市政の前提になる数字をまとめました。

項目内容
人口(住民基本台帳)1万8,772人(令和8年1月1日現在)
高齢化率(65歳以上の割合)42.2%(7,924人)/高知県全体は36.5%
75歳以上の人口と割合4,866人・25.9%/高知県全体は22.2%
市域の面積135.20km²
人口密度約138.8人/km²(上記の住民基本台帳人口を市域の面積で割った参考値)
隣り合う自治体土佐市、高岡郡中土佐町、高岡郡佐川町、高岡郡津野町

人口・65歳以上人口・75歳以上人口は総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」(令和8年1月1日現在)の値です。国勢調査や県の推計人口は別の基準で作られた統計です。本表の数値をそれらと突き合わせて比較しないようご注意ください。市域の面積・隣り合う自治体は当研究会が整理した基礎データによります。

県平均を上回る高齢化のなかで

須崎市の高齢化率42.2%は、県全体の36.5%より5ポイント以上高い水準です。75歳以上に絞っても25.9%で、市民のおよそ4人に1人が後期高齢者にあたります。

一方で人口密度は1平方キロメートルあたり約138.8人と、高知県の市のなかでは人が比較的まとまって暮らしている部類に入ります。

この二つを重ねると、須崎市の姿が少し立体的になります。人が散らばりすぎていないぶん、集まって受けられるサービスは設計しやすい。

けれども支援を必要とする人の割合は高い。面接で市の現状に触れるときは、条件の厳しさと、まだ手が届く範囲の広さを両方置くと、見方に厚みが出ます。

「須崎市は65歳以上の方が4割を超えていて、75歳以上だけでも4人に1人くらいだと聞きました。ただ、市域はそれほど広くないので、集まっていただく形の支援もまだ工夫できるのではと感じています。私は窓口の仕事から入って、来られない方への対応も学んでいきたいです」

須崎市の経済・産業

海と山が近い市域

高知県は700キロを超える長い海岸線を持ち、遠洋・近海のかつお・まぐろ漁業に加え、定置網漁業や魚類養殖業などの沿岸・沖合漁業が営まれています。

農業では温暖多照の気候を生かした施設園芸が柱で、シシトウやナス、ショウガ、ニラなどが「土佐を代表する園芸11品目」として掲げられています。

湾と山地を同時に抱える須崎市の産業も、この県全体の構図のうえに置かれています。(出典:高知県の農林水産業|県公式サイト)

森林県という土台

高知県の森林率は84%で全国1位、人工林率は65%にのぼります(林野庁・令和4年3月31日現在)。森林率の全国平均は67%ですから、県土の使われ方そのものが違うといえます。

須崎市の市域は135平方キロメートルです。

森林がこれだけ広がる県では、住宅や事業所の立地、避難場所の確保、道路の維持といった判断に、使える場所をどう配分するかという問いが常についてまわります。(出典:都道府県別森林率・人工林率|令和4年3月31日現在)

外へ売るという県の方針

高知県は「地産外商」、つまり県外・海外から外貨を獲得する取組を戦略の柱に据えています。県内市場だけでは需要が縮んでいくため、外に打って出る産業振興を県政の中核に置いているという考え方です。

観光では、令和4年に県を訪れた県外観光客が370万7千人と推計され、一人当たりの県内消費額は26,076円でした。

須崎市の産業を語るときも、市の中で完結させず、外の市場や来訪者へどう届けるかという線で考えると、県の方針と噛み合った話になります。(出典:高知県観光客入込・動態調査報告書|令和4年)

須崎市の主な行政課題

ここまでの数字と産業の姿を踏まえると、須崎市が今向き合っている課題が見えてきます。面接で「市の課題」を聞かれたときの引き出しとして、次の4つを押さえておきましょう。

県が最重要に据える人口減少

高知県が県政の最重要課題として真っ先に挙げているのが、人口減少への対応です。

長年にわたる若年層の県外への転出超過が若年人口を減らし、それが婚姻件数や出生数の減少を加速させ、さらに若年人口の減少を招く。

県はこの流れを「負の連鎖」と呼び、公式文書で課題として明示しています。

須崎市の施策も、この連鎖のどこかに手を入れるものとして読むと理解しやすくなります。(出典:高知県元気な未来創造戦略|令和6年3月)

津波想定と、減らせる被害

南海トラフ巨大地震について内閣府が令和7年3月に公表した市町村別の最大津波高では、須崎市の値は25メートルです(満潮位・地殻変動を考慮した11ケースの最大値)。

高知県が令和8年3月に公表した令和7年度〔高知県版〕被害想定では、最大クラス(陸側ケース④)・冬深夜の条件で市内の死者数は現状のまま1,300人。

ただし同じ資料では、住宅の耐震化が進み、全員が発災後すぐ避難した場合には440人程度まで減らせるという試算も併せて示されています。(出典:南海トラフ巨大地震の市町村別最大津波高一覧|令和7年3月/令和7年度〔高知県版〕南海トラフ地震被害想定・市町村ごとの被害|令和8年3月)

1,300人と440人程度の差は、建物の補強と避難行動という、市の仕事で動かせる部分から生まれています。防災の志望動機を話すなら、この差を埋める側に立ちたいという言い方が最も具体的です。

暮らしを支える人手をどう確保するか

市民の4人に1人が75歳以上という構成は、医療・介護・見守りの需要が増える一方で、その担い手が減っていくことを意味します。

市役所そのものも例外ではありません。

須崎市が社会人経験者を対象とする区分を設け、資格を持つ人には随時選考の道を用意しているのは、限られた人材をどう迎え入れるかという課題への一つの答えだといえます。

採用の入口を広げるという取り組み

須崎市は、社会人経験者のうちひとり親を対象とする区分を設け、その区分の面接試験について「受験負担軽減のため、面接試験はオンライン(ZOOM)で行うことにしました」と明記しています。

試験の受け方そのものを見直して応募のハードルを下げる動きは、人材確保と、働きたい人の事情に行政がどう向き合うかという二つの課題が交わる場所にあります。(出典:令和8年度須崎市職員採用資格試験(社会人経験者※ひとり親対象)の実施について|須崎市)

須崎市の重点政策|県の戦略と須崎市

須崎市の施策は、高知県が県全体で描く方向のうえに置かれています。

高知県産業振興計画・元気な未来創造戦略が県政の土台にあり、「地産外商」による産業振興と、若年層の流出を止める取組が二本柱として据えられています。

市の事業は、この枠組みを住民一人ひとりの暮らしに届く形へ落とし込む役割を担います。

働く人をどう迎え入れるかという政策

須崎市の採用のしくみを見ると、市の姿勢が読み取れます。

社会人経験者を対象とする区分に加え、一級・二級建築士や施工管理技士といった資格を持つ人については、申込ごとに試験日時を個別に調整して実施する形がとられています。

受付期間も長めに設定され、資格取得見込みの人にも道が開かれています。

来られる人を待つのではなく、来やすい形を作るという発想が、採用の設計そのものに表れています。(出典:令和8年度須崎市職員採用資格試験(その他:建築士等)の実施について|須崎市)

POINT|制度の名前より、住民に届く形を見る

市の資料は、載っている順に読むより「①何が課題か → ②市はどんな状態を目指すのか → ③そのための現在の取組 → ④市役所だからこそ担える役割 → ⑤自分の経験をどう生かすか」の順に並べ替えてみましょう。順序さえ体に入っていれば、どの設問から入られても答えを組み立て直せます。

悪い例「須崎市の防災に貢献したいです」

改善例「須崎市は津波の想定が高い一方で、耐震化と早い避難が進めば被害をかなり減らせるという試算も出ていると知りました。私は、住民の方に自宅の耐震のことを自分ごととして考えてもらう伝え方を工夫する仕事に関わりたいです」

あわせて確認したい公式資料

須崎市を知る材料は、市の公式サイトの記事と県の資料に分かれています。まずは自分の受ける区分に関わるものから確かめ、使えそうな言い回しを書き留めてください。

  • 須崎市総務課が掲載する職員採用資格試験の実施要項とエントリーシートの様式
  • 須崎市の総合計画および当初予算の資料
  • 高知県元気な未来創造戦略(県が人口減少をどう捉えているか)
  • 令和7年度〔高知県版〕南海トラフ地震被害想定(市町村ごとの被害と、対策後の試算)

なお、情報を知っていることと、面接でその情報を使って答えられることは、まったく別の能力です。数字を覚えただけの状態では、深掘りの一言で止まってしまいます。

当研究会では「答えられる形」まで仕上げるためのテキストとして、須崎市役所専用の面接想定問答集をご用意しています。須崎市の採用面接で問われる可能性がある質問について、「元公務員監修の回答例」「質問の意図」「回答のコツ」「想定される深掘り」などを収録しています。

須崎市役所の想定問答集を見る

第2部|面接対策編

須崎市役所の面接の概要

ここからは、須崎市役所の面接の形式と流れ、質問の全体像、合否を分ける質問への備え方を、公式資料と当研究会の分析に基づいて整理していきます。

令和8年度に公表された区分と、その試験の形

令和8年度に須崎市総務課が掲載した職員採用資格試験の記事は、社会人経験者、社会人経験者(ひとり親対象)、その他(建築士等)に関するものです。このうち内容が確認できるひとり親対象の区分では、試験科目が書類試験と面接試験の二つだけで構成されています。

項目内容(令和8年度・社会人経験者※ひとり親対象・事務職)
試験科目書類試験と面接試験の2科目
書類試験の内容人物の人柄や須崎市職員への意欲、これまでの学業経験・実務経験・社会人経験等で培われた能力等を、エントリーシートにより評価します
面接の形式オンライン面接による人物評価。受験負担軽減のためZOOMで実施され、WEBカメラとマイクを使用します
提出書類申込書とあわせてエントリーシートの提出が必須。受付後にZOOM会議のURLが送付されます
申込方法総務課人事係への持参、簡易書留による郵送、電子メールのいずれか。インターネットの電子申請システムは用いていません
配点各試験科目の配点は公表されていません。最新の受験案内でご確認ください
合格発表受験番号を本庁の掲示板と須崎市ホームページに掲示するとともに、受験した人へ文書でも通知されます
採用の時期原則として翌年度の当初。ただし欠員等の状況により、採用可能な人はそれ以前に採用されることがあります

上記は、須崎市が公表している令和8年度須崎市職員採用資格試験(社会人経験者※ひとり親対象)の実施要項および掲載記事にもとづく内容です。同じ年度に公表された他の区分では、試験科目や実施方法が異なります。試験の構成・区分・配点等は年度によって異なる可能性がありますので、受験の際は必ずご自身の区分の最新の試験情報をご確認ください。

資格保有者を対象とする「その他(建築士等)」の区分では、採用人員を1名とし、申込ごとに試験日時を個別に調整して実施する形がとられています。受付期間内であっても、期限前に合格発表を行った場合は受付が終了することがあると案内に明記されているため、準備が整った時点で動けるかどうかが結果を左右します。

エントリーシートの5つの設問が、面接の設計図になる

須崎市の試験で最も準備の効くところは、ここです。

申込時には「必ずエントリーシートにご記入もしくはご入力いただき、申込書とあわせてご提出ください」とされ、ひとり親を対象とする区分の事務職用エントリーシートには5つの設問が置かれています。

趣味・特技、自己PR、須崎市を志望した動機、これまでの社会人経験等を通じて公務員として発揮できること、そして須崎市職員としてどのような仕事をしたいか・将来実現したいことや目標、という並びです。

この5問は、そのまま面接の質問リストとして読めます。

書類試験でエントリーシートが評価され、その内容をもとに面接が進む以上、書いた文章の一行ごとに「なぜ」と問われる前提で書く必要があります。

字数の制約のなかで書けなかった背景こそ、面接で語る中身になります。(出典:令和8年度須崎市職員採用資格試験エントリーシート(事務職))

公表された人物像がない試験で、何を軸にするか

令和8年度の実施要項を当研究会で読み通しましたが、求める人物像として掲げられた一文はありません。代わりに手がかりになるのは、須崎市が誰を採ろうとしているかという設計のほうです。

以下は、須崎市の採用の組み立てについて当研究会の見方をまとめたものです。要項に同じ記述があるわけではありません。

人口2万人に満たない市役所では、一つの課が受け持つ分野が広くなります。担当を細かく割り振る余裕がないぶん、一人の職員が最初の相談から最後の通知まで通しで見ることになります。

須崎市が社会人経験者を対象に採用を行い、エントリーシートで「これまでの学業経験・実務経験・社会人経験等で培われた能力」を評価すると明記しているのは、入庁後すぐに自分で動ける人を必要としている表れだと読めます。

そのため、経験の量そのものより、経験を新しい場所へ持ち込める形にしているかどうかが見られやすいはずです。

加えて、須崎市のように人が比較的まとまって暮らす市域では、一人の職員の応対がそのまま市役所全体の印象になります。オンラインで面接が行われる場合でも、画面越しの言葉の選び方や間の取り方から、その部分は読み取られます。

須崎市の選考は、提出した書類と、それを読んだうえでの面接という順番で進みます。書いた一行が先に相手の手元にある以上、当日の思いつきが入り込む余地はほとんどありません。

準備の山場は面接当日より前、エントリーシートを書く段階に移ります。書ける経験をひとつ選び、なぜそれを選んだのかまで自分で答えられる状態にしてから提出してください。

想定される質問

面接で聞かれることは7つのカテゴリーに分かれる

当研究会では、全国の自治体・官公庁の面接想定問答を分析し、聞かれる質問を7つのカテゴリーに体系化しています。須崎市役所の面接も、この見取り図の上で準備すれば、基本的な抜け漏れは防げます。

カテゴリー代表質問ここで見られていること
① 導入・アイスブレイク音声は問題なく聞こえていますか?オンライン面接では最初のやり取りが確認から始まります。落ち着いて応じられるか
② 動機・志望須崎市を志望した動機を、あらためて口頭で説明してくださいエントリーシートに書いた動機を、自分の言葉で言い直せるか
③ 自己理解自己PRに書かれた強みは、どんな場面で発揮されましたか?強みの言葉に、具体的な場面が結びついているか
④ 経験・行動これまでの経験で、最も責任の重かった場面を教えてくださいその立場で実際に何を判断し、どう動いたかという中身
⑤ 学業・経歴これまでの経歴を、順を追って説明してください経歴の流れに一貫した理由づけができているか
⑥ 適性・将来須崎市職員として将来実現したいことは何ですか?市の仕事への理解の解像度と、長く働く見通しの有無
⑦ 公共性・社会性行政の仕事と民間の仕事の違いは何だと思いますか?立場の違いを、自分の経験に照らして説明できるか

須崎市の選考では、この7項目の多くがエントリーシートの5問と重なります。書いた時点で一度整理されているぶん、準備の量は他の受験者とそろいやすい範囲です。

勝負がかかるのは、続く二つの問いのほうです。

合否を分けるのは「須崎市役所ならでは」の質問

「なぜ高知県庁ではなく、須崎市役所なのですか?」
「須崎市の良いところと、これから変えていくべきところを教えてください」

須崎市の書類試験は、エントリーシートで意欲と能力を評価するものです。書面に書いた志望動機を、面接で市の具体的な事実に接続し直せるかどうかで、言葉の重みが変わります。

こうした質問に答えるための「須崎市の事実」を、面接で使いやすいものに絞り、答え方とセットで整理しました。

質問テーマ知っておきたい須崎市の事実答え方のヒント
人口と年齢構成住民基本台帳で1万8,772人。65歳以上が42.2%、75歳以上が25.9%(令和8年1月1日現在)割合を述べるだけで終えず、支援を必要とする人が多い市で何を優先すべきかまで話を進めます
なぜ県庁ではなく市役所か県は人口減少を最重要課題として全県の戦略を描く。市はその戦略を、窓口や訪問という日々の実務に変えていく県と市で仕事の届き方がどう違うかを述べ、そのうえで自分が現場に近い側を選ぶ理由を話します
南海トラフ地震への備え内閣府の公表では市の最大津波高は25メートル。県の被害想定では冬深夜・最大クラスで大きな人的被害が見込まれる一方、耐震化と早期避難が進めば大きく下がるとされる減らせる余地が数字で示されている点に触れ、耐震化や避難の呼びかけをどう広げるかを話します
採用の入口を広げる工夫ひとり親を対象とする区分では、受験負担軽減のため面接をオンラインで実施。資格保有者向けには随時選考の区分がある制度への感想で終えず、行政が人の事情に合わせて仕組みを変える意味へ話を進めます
市域とまとまり面積135.20平方キロメートル、人口密度は1平方キロメートルあたり約138.8人「人がまとまって暮らす市域だからこそできる支援の形」という切り口に引き取ります

使い方のコツは、5つ全部を覚えることではありません。自分の志望分野に近いテーマを1〜2つ選び、「事実 → 自分の問題意識 → 市職員としてやりたいこと」という一続きの話に編んでおくことです。

想定される評価の観点

提出した書類を手元に置いた面接官が確かめるのは、書かれた実績の裏にある行動です。いわゆるコンピテンシー評価が基本にあり、答えの美しさではなく、経験の中身と行動の再現性が見られています。

須崎市の書類試験と面接の組み合わせから、特に見られやすい観点を三つ挙げておきます。

評価の観点面接でどう確かめられるか準備のポイント
書いた内容を語り直す力エントリーシートの記述について、背景や理由を口頭で問われます提出前に自分の文章を読み返し、一行ごとに「なぜそう書いたか」を言えるようにしておきます
経験を移し替える力これまでの経験が、市役所の仕事のどの場面で生きるかを説明できるか過去の仕事や活動を、須崎市の業務に置き換えた言い方で用意しておきます
画面越しでも伝わる受け答えオンライン面接では、表情や間の取り方が対面より伝わりにくくなります録画して自分の話し方を確認し、一文を短く区切って話す練習をしておきます

なお、公務員の個人面接では、ひとつの話題に対して「そのとき、あなたは具体的に何をしたのですか」と2回、3回と深掘りされることが多いです。

提出した書類が手元にある面接では、この掘り下げは書いた一行を起点に始まります。自分の言葉で細部まで語れる実体験に根ざした答えを事前に用意しておきましょう。

本番までの準備6ステップ

ここまでの内容を、準備の手順に落とし込みます。

  1. 須崎市総務課が掲載する最新の実施要項を読み、自分が受ける区分の試験科目と申込方法を確認する
  2. これまでの経験を棚卸しする。学業・仕事・地域での活動から、自分が動いた場面を一つずつ書き出す
  3. 7カテゴリーの代表質問に、それぞれ一言メモで答えを作る
  4. 自治体研究のインプットをする。この記事の前半部分を読み返し、志望分野に近い事実を2〜3個、自分の言葉で説明できるようにする
  5. 固有質問の材料を対応表から集め、「事実 → 自分の問題意識 → やりたいこと」の一続きの話に編む
  6. エントリーシートの下書きを読み上げながら、書いた一行ごとに口頭の補足を用意していく

優先順位に注意

ステップ4と5の自治体研究は、あくまで他の受験生と差をつけるための工程です。時間がない場合は、ステップ2の経験の棚卸しと、その経験を市の仕事へどうつなぐかという自己分析を優先してください。自分のことを語れない状態で市の知識だけを増やしても、面接の評価にはつながりません。

なお、面接対策を独学かつ最短ルートで仕上げたい場合は、須崎市役所専用の面接想定問答集を使う選択肢もあります。

須崎市の採用面接で出題が想定される質問について、1問ごとに回答例・質問の意図・NG回答までをわかりやすく解説しているので、面接での受け答えをより具体的にイメージできるようになります。特に試験本番までに時間がない方は、必要に応じてご活用ください。

須崎市役所の想定問答集を見る

さいごに

令和8年度に須崎市が内容を公表した区分では、申込の段階でエントリーシートの提出が求められ、それが選考の入口に据えられていました。

ひとり親を対象とする区分では、面接をオンラインで行う形もとられています。提出した書類が面接官の手元にある以上、当日その場で作った言葉はすぐに見抜かれます。

逆に言えば、書く段階で自分の経験を整理し切っておけば、面接はその続きを話すだけの場になります。1万9千人ほどのまちで、4割を超える高齢化率と津波の想定を前に、自分の経験のどこが役に立つのか。

その答えを書面と口頭の両方で言えるところまで、準備を進めてください。