本記事では、羽咋市職員採用試験の面接対策で必要な、羽咋市の特徴・基礎データ・行政課題・重点政策・面接の流れ・想定される質問・評価の観点についてまとめています。

羽咋市役所の面接試験では、「なぜ羽咋市を志望したのか」「市職員として何に取り組みたいのか」「自分の強みや経験を市政でどう活かしたいか」といった、自治体への理解を前提とする質問が想定されます。羽咋市の2次試験は集団討論と個人面接の組み合わせが予定されており、一人で話す力と、集団のなかで役割を果たす力の両方が見られます。

人口2万人規模の市で、一般事務の採用予定は2人程度。少ない椅子をめぐる試験だからこそ、市について語れる材料の差がそのまま結果に出ます。

以下の内容をその材料にしてください。

第1部|自治体研究編

羽咋市の特徴

本格的な面接対策をはじめる前に、まずは羽咋市の全体像を把握しておきましょう。(時間のない方はここだけでもチェック)

  • 市域は81.84km²、人口は19,319人(住民基本台帳・令和8年1月1日現在)、人口密度は236人/km²。石川県内の市では人口の少ない側にある。
  • 接しているのは羽咋郡志賀町・宝達志水町、鹿島郡中能登町と、富山県の氷見市。県境をまたぐ隣接関係を持つ。
  • 65歳以上の割合は41.2%、75歳以上は25.7%(令和8年1月1日現在の住民基本台帳)。石川県全体(30.7%・18.4%)をそれぞれ10.5ポイント・7.3ポイント上回る。
  • まちづくりのテーマは「すべての市民がともに輝くまちに向かって」。
  • 組織には、総務部に災害復興推進室、産業建設部にトキ共生室が置かれている。
  • 令和8年5月、本州で初めてとなるトキの放鳥が羽咋市内で行われ、市も運営に携わった。
  • 令和8年度(令和9年4月採用)の採用予定は、一般事務2人程度、管理栄養士1人程度、技師(土木)1人程度、技師(土木)(職務経験)1人程度。
  • 市の花はサツキ、市の木はクロマツ。

羽咋市の基礎データ

面接に向けた自治体研究では、厳密な統計値等を大量に暗記する必要はありませんが、「羽咋市の大体のスケール感」を知っておくことは重要です。

羽咋市を数字で見るときは、人口2万人を下回る規模と、県平均を10ポイント以上引き離す高齢化の水準を軸にしてください。県全体の値を並べています。

項目内容
総人口19,319人(住民基本台帳・令和8年1月1日現在)
総面積81.84km²
人口密度236人/km²(上記の総人口と総面積から算出)
65歳以上の割合41.2%(石川県全体は30.7%)
75歳以上の割合25.7%(石川県全体は18.4%)
隣接自治体羽咋郡志賀町・羽咋郡宝達志水町・鹿島郡中能登町/富山県氷見市
市役所所在地羽咋市旭町ア200番地
(参考)石川県の推計人口1,098,531人(令和6年10月1日現在)
(参考)石川県の面積4,186.20km²(11市8町で構成)

65歳以上・75歳以上の割合は、総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」の令和8年1月1日現在の値によるものです。この統計での羽咋市の総人口は19,319人で、割合の分母にもこの数値を用いています。石川県全体として並べた割合も、出典は同じ統計になります。県の推計人口は石川県統計課による別の調査ですので、住民基本台帳の値と同じ土俵で比較することはできません。人口・面積・隣接自治体・市役所所在地の各項目は公表されている値を表の形に整理し、人口密度は総人口を総面積で割って算出しました。

数字から考えられる市政課題

人口19,319人という規模は、日々の行政サービスの相手が具体的な顔として見える大きさです。市域81.84km²もコンパクトで、市の職員が現場へ出向くまでの距離は長くありません(参考:石川県公式「県の概要」)。

その一方で、税収も職員数も規模に応じたものになります。何かを始めようとすれば、限られた人数のなかで誰かがその仕事を兼ねることになります。

この前提は、志望動機を組み立てるうえで外せません。

年齢構成はさらにはっきりしています。令和8年1月1日現在の住民基本台帳では65歳以上が41.2%、75歳以上が25.7%で、石川県全体の30.7%・18.4%を大きく超えます(出典:住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数|令和8年1月1日現在)。

市民の4人に1人が75歳以上という構成のもとでは、通知の文面ひとつ、説明会の開き方ひとつが、届くかどうかを左右します。届け方という論点は、答えのなかでこんな形になります。

「羽咋市は市民の4割以上が65歳以上だと知りました。75歳を超える方も4人に1人ほどいらっしゃいますので、お知らせを出して終わりにせず、直接足を運んで説明する場面が多いのではと思っています」

羽咋市の経済・産業

震災の影響が残る県の観光

石川県の令和6年の観光入り込み客数(推計)は18,862千人で、前年の21,538千人に対して87.6%にとどまりました。令和6年元日の能登半島地震の影響によるものです(出典:石川県観光入り込み客数|令和6年)。

観光は羽咋市にとって、回復させる対象であって、増やすだけの対象ではありません。この違いを踏まえて話せるかどうかで、地域の実情を分かっているかが伝わります。

台湾に的を絞ったインバウンド

羽咋市は外国人観光客の誘致で台湾に照準を合わせ、台湾国際旅行博覧会への出展、現地の高級スーパーで開かれる観光物産展への出品、インバウンド向けのミニツアーなどを重ねています。震災で落ち込んだ外国人観光客数を、令和9年度までに震災前以上の水準へ戻すことを目標に掲げています(出典:羽咋市職員採用案内 Staff Recruitment Guide 2026)。

相手国を一つに絞り、期限を切って目標を置くやり方は、小さな自治体が資源を集中させる典型的な手です。観光や産業振興を志望するなら、この設計の意味を自分の言葉で説明できるようにしておきましょう。

トキと結びついた農業

市はトキの定着と共生に向けて、環境に配慮した農業の推進、ビオトープ整備の支援、トキ認証米のブランド化に取り組んでいます。生きものが暮らせる田んぼをつくることと、そこで穫れた米を売ることが、同じ取組のなかでつながっている形です。

農業を語る際に収量や担い手の話だけで終わらせず、環境と販売を一続きで捉えられると、羽咋市を選んだ理由にも厚みが出ます。

羽咋市の主な行政課題

人口2万人弱という規模と震災の経験が、羽咋市の課題を特徴づけています。面接で市の課題を問われたときの引き出しとして、次の4つを押さえておきましょう。

県内でも高い水準の高齢化

65歳以上41.2%、75歳以上25.7%という水準は、医療・介護・移動・見守りといった分野の需要が同時に高まっている状態を意味します。担い手の側も高齢化しますから、地域の行事や自治組織の運営を誰が引き受けるのかという問題が続きます。

支える人と支えられる人の比率が変わり続けているという認識を持って、市の福祉や地域振興の事業を読んでみてください。

能登半島地震からの生活再建

羽咋市は令和6年能登半島地震で住まいを失った被災者のために復興公営住宅の整備を進めており、令和8年6月に建方工事が完了し、入居内定者への説明会が開かれる段階に入りました。石川県全体でも、能登半島地震と同年秋の奥能登豪雨への対応の累計は1兆3,105億4,309万円に上り、県は令和7年度を「復興元年」と位置づけています(出典:石川県 令和7年度当初予算の概要)。

住宅が完成すれば終わりではなく、そこからの暮らしの立て直しが市の仕事になります。

次の災害への備え

石川県は令和7年5月、県内と隣県にまたがる9つの断層帯を対象にした地震被害想定を公表しています。想定される地震規模と今後30年以内の発生確率は、森本・富樫断層帯がマグニチュード7.2で2〜8%、邑知潟断層帯が7.6で2%、能登半島北岸断層帯が8.1などとされています(出典:石川県地震被害想定調査|令和7年5月公表)。

一度大きな災害を経験した地域だからこそ、次への備えを語る言葉には具体性が求められます。市の地域防災計画やハザードマップに目を通しておくと、面接で足元が固まります。

定住人口をどう保つか

市は定住人口の拡大に向けて宅地造成を進めており、令和5・6年度に千里浜インターチェンジ周辺で整備した「千里浜ヒルズ」は全52区画が早々に完売しました。令和8年度は兵庫町地内の「兵庫ヒルズ」の分譲募集を始め、一次募集で全15区画の分譲予定者が決まっています。

住む場所を用意すれば人は来る、という手応えが数字で出ている取組です。ただし宅地は無限に用意できるものではありません。

住み続けてもらうために何が要るのかという問いが、その先に控えています。

重点政策|復興とトキ共生を軸にした羽咋市の取組

羽咋市の総合計画は市公式サイトの最新版で確認していただくとして、ここでは市の組織と最近の動きから、いま力を注いでいる方向を読み取ります。組織の形は、その自治体が何を重んじているかを最も正直に映します。

組織に置かれた2つの「室」

羽咋市の組織には、総務部に災害復興推進室、産業建設部にトキ共生室が置かれています。まちづくりのテーマは「すべての市民がともに輝くまちに向かって」で、復興も自然との共生も、その下に位置づく取組です。

通常の課とは別に「室」を立てるということは、既存の枠組みでは扱いきれない仕事がそこにあるという判断の表れでもあります。

トキ共生室が担っていること

トキ共生室は令和7年9月、農林水産課内に関係する複数の課の職員で構成する形で新設されました。担当するのは、トキの生息状況のモニタリング、環境に配慮した農業の推進、ビオトープ整備の支援、トキ関連商品への支援やトキ認証米のブランド化、環境学習・普及啓発活動です。

そして令和8年5月、秋篠宮皇嗣同妃両殿下のご臨席のもと、本州で初めてのトキの放鳥が市内で行われ、羽咋市も運営に携わりました。環境保全と農業と観光と教育を、一つの室が横につないでいるのがこの取組の特徴です。

POINT|取組の名前を覚えるだけでは足りない

面接で市の施策を挙げるときは、名称の紹介で止めないことです。①その取組が生まれた背景、②自分が関心を持った理由、③自分ならどこに関わりたいか、の3点をつないで話せる状態にしておきましょう。

悪い例「トキの放鳥に取り組んでいる羽咋市に魅力を感じ、自然を守る仕事がしたいと思いました」

改善例「トキ共生室は複数の課の職員で構成されていると知りました。生きものを守ることと、お米を売ることと、学校での学習が一つの取組でつながっているところに関心があります。まずは現場を回りながら、農家の方の声を聞く仕事から関わりたいです」

あわせて確認したい公式資料

どれから開くかは、自分が関わりたい分野で決めましょう。1本の資料を読み込んで語れるようにするほうが、4本を眺めるより強くなります。

  • 羽咋市職員採用候補者試験実施要項(最新年度)と、市の職員採用案内
  • 羽咋市の総合計画(最新版)と、予算の概要を伝える市の資料
  • 市の復興に関する取組のページ(災害復興推進室の所管する事業を確かめるため)
  • 石川県の観光統計(震災前後の推移を数字で押さえるため)

なお、情報を知っていることと、面接でその情報を使って答えられることは、まったく別の能力です。数字を覚えただけの状態では、深掘りの一言で止まってしまいます。

当研究会では「答えられる形」まで仕上げるためのテキストとして、羽咋市役所専用の面接想定問答集をご用意しています。羽咋市の採用面接で問われる可能性がある質問について、「元公務員監修の回答例」「質問の意図」「回答のコツ」「想定される深掘り」などを収録しています。

羽咋市役所の想定問答集を見る

第2部|面接対策編

羽咋市役所の面接の概要

羽咋市の選考は、集団討論と個人面接という性格の違う2つの場で人物を見ます。それぞれで問われるものを、市の実施要項と当研究会の分析から押さえましょう。

羽咋市役所の試験の構成

一般事務の1次試験は教養試験・適性検査・小論文で、2次試験は集団討論及び個人面接試験が予定されています。一人で受け答えする場面と、他の受験者と議論する場面の両方が用意されているということです。

項目内容(令和8年度・令和9年4月採用)
職種と採用予定人数一般事務2人程度、管理栄養士1人程度、技師(土木)1人程度、技師(土木)(職務経験)1人程度
1次試験(一般事務・管理栄養士・技師)教養試験(公務員として必要な一般的知識及び能力についての筆記試験)、適性検査、小論文(文題についての理解度、思考力及び文章についての論文試験)
1次試験(技師(土木)(職務経験))適性検査と小論文のみ。教養試験は課されない
2次試験集団討論及び個人面接試験を予定
一般事務の受験資格学歴は問わないが、大学卒業程度の学力を有する者。平成8年4月2日以降に生まれた者
併願の可否1次試験当日に複数の職種を申し込むことはできない
申込方法インターネット(電子申請)、郵送、持参のいずれか一つ。郵送・持参の場合は受験申込書1枚、顔写真、110円切手が必要
提出書類受験申込書に「志望の動機」欄があり、中学以降の学歴、全ての職歴、免許資格等とあわせて記入する
初任給大学卒232,000円、短大・高専卒216,500円、高校卒200,300円(令和8年4月1日現在。経歴等に応じて増額される場合がある)

受験申込書の「志望の動機」欄は、面接カードに相当する役割を持ちます(出典:羽咋市職員採用候補者試験受験申込書)。ここに書いた内容が2次試験で確認されると考えて、限られた記入欄のなかで何を残すかを決めてください。

なお羽咋市は令和7年度に2次募集を実施した実績があり、年度内に追加の募集が行われる場合があります。1回目の日程が合わなくても、市の採用情報ページは継続して確認する価値があります(出典:羽咋市職員採用候補者試験実施要項|令和8年度)。

上記は羽咋市の令和8年度(令和9年4月採用)の職員採用候補者試験実施要項にもとづく内容です。配点や人物試験の比重については、実施要項にも採用案内にも記載がありません。過去の受験者数・合格者数についても、市の職員採用ページには掲載がありません。試験の内容・職種は年度によって変わる可能性がありますので、受験の際は必ず最新の要項をご確認ください。

羽咋市役所が求める人物像

羽咋市が「求める職員像」を項目として掲げているかというと、実施要項にも職員採用案内にもその形の記載はありません。市の姿勢が読める文言として最も近いのは、市長が採用案内に寄せたメッセージです。

羽咋市長 岸博一は「今に希望をもち、次世代へ繋ぐ。」を掲げ、「市役所の仕事は、市民の『今』の暮らしを守り、『次世代』へバトンを繋ぐ、やりがいと責任のある仕事です」「まだ誰も見たことがない新しい羽咋市を、共に創っていきましょう」と述べています。

集団討論を残している選考から、当研究会なりの見方を書き足します。一般事務2人程度という採用規模では、仕事の担当が細かくは分かれません。

企画の相談を受けた職員が、そのまま地域へ出て説明し、行事の当日は受付にも立つことになります。トキ共生室が複数の課の職員で構成されているように、部署の線を越えて動く仕事も現に存在します。

集団討論は、まさにその場面を切り取った形式です。立場の違う相手と議論しながら、話を前へ運べる人であることは、この規模の市役所では効いてくる場面が多いでしょう。

市長の言う「次世代へ繋ぐ」という言葉も、一人で完結する仕事の話ではありません。

市外から受験する人にとって、地縁がないことは不利ではありません。むしろ問われるのは、羽咋市の何に関心を持ったのかという一点です。

復興の途上にある地域であること、トキと暮らしを両立させようとしていること、宅地を用意して人を呼び戻そうとしていること。そのどれかについて、自分がなぜ引っかかったのかを説明できれば、住んでいる場所は論点になりません。

集団討論では、用意してきた台詞よりも、その場で他の人の意見にどう反応したかが残ります。申込書に書いた志望の動機と、討論で口にした言葉と、個人面接で語る経験。

この三つが同じ一人から出ていると伝わることが、羽咋市の選考では何より効きます。

想定される質問

面接で聞かれることは7つのカテゴリーに分かれる

当研究会では、全国の自治体・官公庁の面接想定問答を分析し、聞かれる質問を7つのカテゴリーに体系化しています。羽咋市の面接も、この見取り図の上で準備すれば、基本的な抜け漏れは防げます。

カテゴリー代表質問ここで見られていること
① 導入・アイスブレイク今日はここまでどのくらいかかりましたか肩の力が抜けた場面での、話し方の自然さ
② 動機・志望羽咋市を志望した理由を教えてください申込書の「志望の動機」と一貫しているか
③ 自己理解自分の強みが活きた場面を教えてください強みの申告を裏づける出来事があるか
④ 経験・行動意見がまとまらない場でどう振る舞いましたか集団討論と重なる観点。合意をつくる過程での役割
⑤ 学業・経歴学んだことを市の仕事にどう結び付けますか知識の量ではなく、現場への接続の仕方
⑥ 適性・将来どの分野の仕事に関わりたいですか少人数の職場で幅広く担うことへの構え
⑦ 公共性・社会性地域社会の課題で気になるものはありますか身の回りの出来事を公共の言葉で語れるか

7つのどれも、羽咋市だからという性質のものではありません。全国どこの面接でも下敷きになります。

受験者全員が対策してくるため、ここだけでは大きな差がつきにくいのが実際のところです。分かれ目になるのは、この先の「羽咋市ならでは」の質問です。

合否を分けるのは「羽咋市ならでは」の質問

「石川県庁ではなく羽咋市役所を選んだのは、なぜですか」
「羽咋市の魅力と課題を、それぞれ挙げてください」

どちらも市の現状を知らなければその場では答えようがない質問ですが、逆に言えば、材料さえ持っていれば、他の受験者との違いをはっきり示せる質問でもあります。羽咋市について語るときの材料を5つ選び、それぞれの使い方まで書き添えました。

質問テーマ知っておきたい羽咋市の事実答え方のヒント
高齢化の水準65歳以上41.2%、75歳以上25.7%(令和8年1月1日現在の住民基本台帳)で、石川県全体を大きく上回る数字を挙げたあと、通知の届け方や説明会の開き方といった具体の場面に降ろすと、実務を想像できていることが伝わります
トキとの共生令和7年9月にトキ共生室が新設され、令和8年5月には本州初のトキ放鳥が市内で行われた自然保護の話に寄せすぎず、認証米のブランド化や環境学習まで含めた広がりに触れると、施策として理解できていると示せます
能登半島地震からの復興総務部に災害復興推進室が置かれ、復興公営住宅の整備が入居の段階に入っている被災地への同情ではなく、住まいの再建後に必要になる支援は何かという視点で語ると、行政の言葉になります
定住人口の確保「千里浜ヒルズ」全52区画が完売し、「兵庫ヒルズ」は一次募集で全15区画の分譲予定者が決まった宅地を用意する施策の成果を認めたうえで、住み続けてもらうために何が要るかまで踏み込むと差がつきます
なぜ県庁ではなく市役所か市は一般事務のほか管理栄養士や技師まで少人数で採用し、住民の暮らしに直接届く仕事を担っている少人数で幅広い分野を担う市役所だからこそできることを、自分が関わりたい仕事に引きつけて話しましょう

使い方のコツは、5つ全部を覚えることではありません。自分の志望分野に近いテーマを1〜2つ選び、「事実 → 自分の問題意識 → 市職員としてやりたいこと」という一続きの話に編んでおくことです。

想定される評価の観点

集団討論と個人面接の二段構えでは、その場の振る舞いと過去の行動の両方が確かめられます。いわゆるコンピテンシー評価が基本にあり、答えの美しさではなく、経験の中身と行動の再現性が見られています。

評価の観点面接でどう確かめられるか準備のポイント
議論を前に進められるか他の受験者の意見をどう扱い、どこで自分の意見を出すか羽咋市の2次試験には集団討論が予定されています。勝ち負けではなく、結論に近づけた発言ができたかを基準に練習を振り返りましょう
部署をまたいで動けるか担当外のことに手を伸ばした経験があるか、その動き方は市にはトキ共生室のように複数の課で構成する組織があります。自分の役割の外側に関わった場面を一つ用意しておきましょう
この地域と長く関われるか羽咋市に関心を持った理由が、具体の事実に支えられているか市長のメッセージは「今に希望をもち、次世代へ繋ぐ。」です。10年先まで働く前提で、関わりたい分野を一つ挙げられるようにしておきます

なお、公務員の個人面接では、ひとつの話題に対して「そのとき、あなたは具体的に何をしたのですか」と2回、3回と深掘りされることが多いです。羽咋市では集団討論での発言も面接官に見られていますから、討論の場で口にしたことと個人面接での説明がずれないようにしておきましょう。

自分の言葉で細部まで語れる実体験に根ざした答えが、両方の場面を支えます。

本番までの準備6ステップ

ここまでの内容を、準備の手順に落とし込みます。

  1. 最新の実施要項で職種と受験資格を確認する。1次試験当日に複数職種は申し込めないため、ここで一つに決める
  2. 受験申込書の「志望の動機」欄を下書きする。ここに書いた内容が面接で確認される前提で言葉を選ぶ
  3. 学業・課外活動・アルバイトや仕事から、人と意見を交わして何かを決めた場面を3つ書き出す
  4. 小論文に備え、市の課題について自分の考えを文章にまとめる練習をしておく。字数や時間の条件は要項で確認する
  5. 羽咋市の取組を2つか3つ、手元を見ずに人へ説明できるか確認する(材料は第1部)
  6. 集団討論を想定し、賛成と反対の両方の立場から意見を組み立てる練習をする

優先順位に注意

ステップ5〜6の自治体研究は、あくまで他の受験生と差をつけるための工程です。時間がない場合は、ステップ3の経験の棚卸しと、その経験を市の仕事へどうつなぐかという自己分析を優先してください。自分のことを語れない状態で市の知識だけを増やしても、面接の評価にはつながりません。

なお、面接対策を独学かつ最短ルートで仕上げたい場合は、羽咋市役所専用の面接想定問答集を使う選択肢もあります。

羽咋市の採用面接で出題が想定される質問について、1問ごとに回答例・質問の意図・NG回答までをわかりやすく解説しているので、面接での受け答えをより具体的にイメージできるようになります。特に試験本番までに時間がない方は、必要に応じてご活用ください。

羽咋市役所の想定問答集を見る

さいごに

羽咋市は、震災からの生活再建を進めながら、トキの放鳥や宅地の分譲といった次の一手を同時に打っている市です。一般事務の採用は2人程度。

入れば早い段階から、部署の線を越えて動く場面が来ます。集団討論でも個人面接でも見られているのは、その環境で一緒に働けるかどうかという一点でしょう。

市長の言う「今に希望をもち、次世代へ繋ぐ。」を、自分のどの経験とつなげて語るのか。

それを一続きの話にできたとき、二つの試験は同じ答えを別の形で示す場になります。