本記事では、魚津市職員採用試験の面接対策で必要な、魚津市の特徴・基礎データ・行政課題・重点政策・面接の流れ・想定される質問・評価の観点についてまとめています。

魚津市役所の面接試験では、「なぜ魚津市を志望したのか」「市職員として何に取り組みたいのか」「自分の強みや経験を市政でどう活かしたいか」といった、自治体への理解を前提とする質問が想定されます。

魚津市の第二次試験は集団面接と個人面接の二本立てですから、同じ志望動機を性格の違う二つの場で語ることになります。

第一次試験には600字程度の作文も置かれています。市について考えたことを書く力と話す力の両方が試される試験だと考えて、以下の内容を回答づくりの材料に使ってください。

第1部|自治体研究編

魚津市の特徴

本格的な面接対策をはじめる前に、まずは魚津市の全体像を把握しておきましょう。(時間のない方はここだけでもチェック)

  • 隣り合うのは黒部市、滑川市、中新川郡上市町の3市町で、いずれも富山県内の自治体。市役所は魚津市釈迦堂1丁目に置かれている。
  • 市域は200.61km²で、富山県内10市のうち6番目の広さ。人口は38,013人(住民基本台帳・令和8年1月1日現在)、人口密度は189人/km²。
  • 65歳以上の割合は34.7%(令和8年1月1日現在の住民基本台帳)。富山県全体の32.9%を上回り、県内10市では4番目に高い。
  • 市は「魚津市人材育成基本方針」で、市民と協働する職員、経営感覚を持つ職員、未来を創り出す職員、新たな課題に挑戦する職員、自分を磨く職員の5つを育てる職員像として掲げている。
  • 採用にあたっては「市民といっしょに主体的に行動できる能動型の職員を求めます」と公表している。
  • 上級・一般行政は一般枠と社会人枠の両方で募集され、社会人枠の受験者は教養試験が免除される。
  • 職の体系は複線型人事制度モデルで、総合職(ゼネラリスト)は採用後、受験区分に関係なく事務系の業務に携わる場合がある。
  • 市の花はカノコユリ、市の木はマツ。

魚津市の基礎データ

面接に向けた自治体研究では、厳密な統計値等を大量に暗記する必要はありませんが、「魚津市の大体のスケール感」を知っておくことは重要です。

魚津市の場合、押さえておきたいのは人口3万8千人前後という市の大きさと、県平均を上回る高齢化の水準です。県全体の値を並記しましたので、どこが同じでどこが違うのかを見比べてください。

項目内容
総人口38,013人(住民基本台帳・令和8年1月1日現在)
総面積200.61km²(富山県内10市のうち6番目の広さ)
人口密度189人/km²(上記の総人口と総面積から算出)
65歳以上の割合34.7%(富山県全体は32.9%。県内10市で4番目に高い)
75歳以上の割合21.8%(富山県全体は20.1%)
隣接自治体黒部市・滑川市・中新川郡上市町
市役所所在地魚津市釈迦堂1丁目10番1号
(参考)富山県の総人口985,675人(令和7年国勢調査速報。前回から4.7%の減少)
(参考)富山県の面積4,247.58km²

65歳以上・75歳以上の割合は、総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」の令和8年1月1日現在の値です。この統計での魚津市の総人口は38,013人で、割合はこの人口を分母として算出されています。並記した富山県全体の割合、および県内10市での順位も同じ統計から求めたもので、国勢調査をもとにした県の総人口とは調査の基準が異なるため、両者を直接比べることはできません。表のうち人口・面積・隣接自治体・市役所の所在地は公表値を整理したもので、面積の県内順位も同じ一覧で比べています。

数字から考えられる市政課題

魚津市の200.61km²は、富山県全体(4,247.58km²)のおよそ21分の1にあたります(参考:富山県のプロフィール(位置と面積))。

隣り合う自治体が黒部市・滑川市・上市町の3つだけで、そのすべてが県内という位置関係も、市の性格を考えるうえで押さえておきたいところです。

通勤も買い物も、県境ではなく県内の近隣市とのあいだで動いている前提で、市の施策を読むことになります。

もうひとつの軸が年齢構成です。令和8年1月1日現在の住民基本台帳では、65歳以上が34.7%、75歳以上が21.8%で、富山県全体の32.9%・20.1%をいずれも上回ります(出典:住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数|令和8年1月1日現在)。市民のおよそ5人に1人が75歳以上という構成は、窓口の説明の仕方から地域の集まりの運営まで、日々の業務の前提そのものです。5人に1人という構成は、面接で次のように答えへつなげられます。

「魚津市は市民の3分の1以上が65歳以上で、県の平均より高いと知りました。75歳を超える方も5人に1人ほどいらっしゃいますので、書類の書き方ひとつでも、窓口での伝わり方がかなり変わってくるのではと感じています」

魚津市の経済・産業

ものづくりで立ってきた県のなか

富山県は、ものづくりで地域経済を支えてきた県です。品目でみると医薬品生産金額7,325億円が全国1位で、人口1人あたりの医薬品生産金額も人口1万人あたりの医薬品製造従業者数も全国1位。住宅用アルミニウム製サッシの全国シェア36.5%、チューリップ球根の出荷量16,713千球もそれぞれ全国1位です(出典:富山県のプロフィール(産業の特色))。

魚津市で働く人の多くも、この県の産業構造のなかにいます。つくる仕事が地域の雇用を支えている県だという前提を頭に置いておくと、産業振興や雇用の質問に対して、観光や自然の話だけで答えてしまう事故を防げます。

働き手が減っていく前提で考える

富山県の人口は1998年の1,126千人をピークに減少が続いており、2023年の純増減は10,412人の減少でした。自然動態も社会動態もマイナスという状態です(出典:富山県人口未来構想|令和7年2月)。

企業にとっては採用の難しさとして、市役所にとっては税収と担い手の両方の問題として表れます。

産業を語るときは、何を伸ばすかだけでなく、誰がその仕事を担うのかまで触れられると、話に厚みが出ます。

県内で完結する生活圏という条件

富山県は三方を山に囲まれ、富山湾を抱くように平野が広がる地形で、富山市を中心とした半径50kmにおおむね収まるまとまりのよさが特徴とされています。魚津市の隣接自治体がすべて県内であることは、この地形と対応しています。

県境をまたぐ広域連携よりも、近隣市町とのあいだで役割をどう分け合うかが現実的な論点になりやすい位置です。

志望動機で「広域連携」という言葉を使うなら、どこと何を組むのかまで具体化しておきましょう。

魚津市の主な行政課題

以上の数字を並べると、魚津市がいま抱えている論点が浮かび上がります。面接で市の課題を問われたときの引き出しとして、次の4つを用意しておきましょう。

県より一段進んだ高齢化

富山県は令和7年国勢調査の速報で総人口985,675人となり、前回から4.7%減りました(出典:令和7年国勢調査 人口速報|富山県)。

県の試算では、将来人口は2060年に60万人台まで減る見込みとされています。

65歳以上34.7%の魚津市は、県全体より少し先の段階にいます。

県の平均像をそのまま当てはめると、市の実感とはずれが出るということです。

75歳以上が2割を超える暮らしの支え方

75歳以上の割合が21.8%ということは、後期高齢者医療や介護保険の窓口、地域の見守り、除雪や通院の足といった業務が、特定の部署だけの話ではなくなるということです。

健康づくりの事業も、参加する層の年齢が上がれば設計が変わります。

市の事業を調べるときは、対象となる年齢層をあわせて確認しておくと、面接で具体的に語れます。

呉羽山断層帯の地震への備え

富山県で最も大きな被害が想定されているのは、呉羽山断層帯の地震(マグニチュード7.4)です。

平成23年度の被害想定調査では、減災対策を講じない場合に死者4,274人・負傷者20,958人、建物の全壊90,424棟・半壊273,752棟が見込まれています。

前回(平成10年)の調査に比べ、建物全壊で約2.6倍、死者で約2.9倍に拡大した数字です。

一方で、耐震化率85%を達成した場合には予測死者数が半減するとも示されています(出典:呉羽山断層帯被害想定調査|平成23年度)。

備えの度合いで結果が変わることが数字で示されている点は、防災を志望分野にする人が引きやすい材料です。

採用が細く、職種によっては応募が集まらない

令和8年度実施の職員採用試験の途中集計(令和8年7月16日現在)では、上級・一般行政の第一次試験受験者が一般枠8人・社会人枠10人だった一方、上級の土木技師(一般枠)と建築技師(一般枠・社会人枠)には申込がありませんでした(出典:魚津市職員採用試験実施状況|令和2年度〜令和8年度)。令和7年度の上級・一般行政も、募集5名程度に対して第一次試験の受験者は6人で、年度内に追加募集が2回行われています。採用の規模が小さく、技術職では応募そのものが集まらない年があるという状況は、入庁後に一人が受け持つ守備範囲の広さに直結します。

重点政策|人口減少に向き合う富山県の枠組み

総合計画は年度ごとに版が改まりますので、魚津市の計画そのものは市公式サイトの最新版に当たってください。この節では、その計画を読むときの補助線として、富山県が人口減少に対して組んだ枠組みを先に見ておきます。

県が立ち上げた人口対策の本部

富山県は令和6年4月に「富山県人口未来構想本部」を設置しました。本部長は知事で、計7回の会議を通じて部局を横断した議論が行われています。まとめられた施策は2つの系統に分かれており、人口減少そのものへの対応と、人口減少社会への適応の両方が、直ちに取り組むべき施策とされました。前者には子育て支援や少子化対策、産業振興、移住促進、外国人材の活躍が、後者にはインフラの維持管理、中山間地域の振興、防災・減災、医療・介護、公共交通が含まれます。

魚津市の日常業務に引き寄せると、後者の「適応」に並ぶ項目がそのまま市の仕事です。市の計画や予算資料を読むときは、県が挙げた項目のどれに市の事業が対応しているのかを確かめながら進めると、全体の見取り図が早く頭に入ります。

限られた財源と人手のなかで選ぶということ

県の施策も市の事業も、毎年決まって入る収入の大半は固定的な支出に充てられており、新しい取組を始めるには既にある取組を組み替えるしかありません。

魚津市のように上級・一般行政の採用が若干名という規模であればなおさら、事業を増やすことは職員一人あたりの負荷を増やすことと同じ意味になります。

「こういう事業をやりたい」と語るときに、そのぶん何を減らすのか、あるいは誰と組んで進めるのかまで一言添えられると、話の現実味が変わります。

あわせて確認したい公式資料

4つ挙げますが、順に全部読む必要はありません。自分が話したい分野に一番近いものから開き、面接で一言引用できる箇所を見つけてください。

  • 魚津市職員採用試験案内(最新年度)と、市の採用試験Q&A
  • 魚津市の総合計画と、当年度予算についての市の説明資料
  • 魚津市人材育成基本方針に関する市の公表資料(求める職員像を確かめるため)
  • 富山県人口未来構想(県全体の人口の見通しと施策の方向を押さえるため)

なお、情報を知っていることと、面接でその情報を使って答えられることは、まったく別の能力です。数字を覚えただけの状態では、深掘りの一言で止まってしまいます。

当研究会では「答えられる形」まで仕上げるためのテキストとして、魚津市役所専用の面接想定問答集をご用意しています。魚津市の採用面接で問われる可能性がある質問について、「元公務員監修の回答例」「質問の意図」「回答のコツ」「想定される深掘り」などを収録しています。

魚津市役所の想定問答集を見る

第2部|面接対策編

魚津市役所の面接の概要

魚津市の試験は、筆記のあとに二種類の面接が控えています。それぞれの場で何が確かめられるのかを、市の受験案内と当研究会の分析から順に見ていきましょう。

魚津市役所の試験の構成

上級・一般行政の第一次試験は、適性検査・作文試験・教養試験の3種目です。

そして第二次試験では、集団面接と個人面接の両方が課されます。

筆記を通れば個別面接を1回受けて終わり、という試験ではありません。

項目内容(令和8年度実施・令和9年4月1日採用)
試験区分上級(一般行政・土木技師・建築技師)、中級(保育士)、社会人枠(一般行政・土木技師・建築技師・保育士)、初級(土木技師)
上級・一般行政の採用人数一般枠・社会人枠ともに若干名
第一次試験適性検査(50分)、作文試験(60分・600字程度)、教養試験(120分)
社会人枠の扱い社会人枠での受験者は教養試験を免除。申込時に「自己アピール調書」をダウンロードして入力し、データを添付する
第二次試験面接試験(集団面接及び個人面接)
最終合格の決め方第一次及び第二次試験の結果を総合的に判定し、試験区分ごとに決定。採用候補者名簿に登載される(名簿の有効期間は令和9年9月30日)
申込方法電子申請のみ。顔写真データ(正面・無帽・無背景、6か月以内撮影、縦4横3比率)が必要
結果の開示第一次試験は不合格者本人に限り、総合得点及び順位を合否通知日から1か月間、総務課職員係の窓口で口頭開示(電話・はがき等による請求は不可)
初任給上級(大学卒・職務経験なし)は主事237,600円(令和8年4月1日現在)

受験の準備で気をつけたいのは、募集の機会が一度きりではないことです。

魚津市は上級・中級・初級に加えて社会人枠や追加募集を年度内に実施しており、区分によって試験の時期も異なります。

第一次試験の日程が合わない場合でも、その年度の受験機会が終わったとは限りません(出典:魚津市職員採用試験案内|令和8年度実施)。

上記は魚津市の令和8年度実施(令和9年4月1日採用)の職員採用試験案内にもとづく内容です。各試験種目の配点および人物試験の比重は、市の受験案内・採用試験Q&Aのいずれにも公表されていません。試験の構成・日程・区分は年度によって変わる可能性がありますので、受験の際は必ずご自身の受験区分の最新の案内をご確認ください。

魚津市役所が求める人物像

魚津市は「魚津市人材育成基本方針」で、市民と協働する職員、経営感覚を持つ職員、未来を創り出す職員、新たな課題に挑戦する職員、自分を磨く職員という5つの行動をとることができる職員の育成を図るとしています。そのうえで採用については、「市民といっしょに主体的に行動できる能動型の職員を求めます」と明示しています(出典:魚津市の目指す職員像・採用試験Q&A)。

市の採用試験Q&Aは、面接で見ている点についても答えています。「2次試験は面接が中心になります。面接では、自分の考えを、自分の言葉でしっかり表現できているかを見ています」「相手の考えを理解し、適切に対応できる人材を求めています」という2文です。

話す内容の正しさより、自分の言葉になっているかどうかを見ると宣言しているわけですから、模範解答の暗記は方向が逆になります。

受験資格についても「受験資格に住所要件はありません。大切なのは魚津市で働きたいという気持ちです」と書かれています。

どこに住んでいるかは申込の条件に入れず、市が言葉にして置いたのは魚津市で働きたいという意思のほうだ、ということです。

集団面接と個人面接を重ねる設計から、当研究会が読み取っていることを続けます。この2つは見ているものが違います。

集団面接では、他の受験者が話しているあいだの態度や、直前の発言を受けて自分の話をつなげられるかが見えます。個人面接では、その人の経験そのものが掘り下げられます。

上級・一般行政の採用が若干名という規模ですから、一つの仕事を任されれば、調べる段階から市民への説明、事務の処理まで、その案件のことはたいてい自分に返ってきます。

しかも複線型人事制度モデルのもとで、総合職は受験区分に関係なく事務系の業務に携わる場合があるとされています。前例のない相談を持ち込まれたときに、まず誰に聞き、どう調べるかを自分で決められる人であることは、この規模の市役所では重く見られる場面が多いはずです。

市が掲げる「新たな課題に挑戦する職員」「自分を磨く職員」という2つの職員像も、同じ方向を指しています。

だからこそ、面接のために新しい人物像を組み立てる必要はありません。

集団面接と個人面接で続けて話せば、借り物の答えはたいてい途中でほころびます。

これまでに自分から動いた場面を思い出し、それが5つの職員像のどれに当たるのかを自分の言葉で説明できれば十分です。

市が「受験資格に住所要件はありません」と書いている以上、住まいの場所を気に病む必要もありません。問われているのは、魚津市で働きたい理由の中身です。

想定される質問

面接で聞かれることは7つのカテゴリーに分かれる

当研究会では、全国の自治体・官公庁の面接想定問答を分析し、聞かれる質問を7つのカテゴリーに体系化しています。魚津市の面接も、この見取り図の上で準備すれば、基本的な抜け漏れは防げます。

カテゴリー代表質問ここで見られていること
① 導入・アイスブレイク今日はどちらから来られましたか身構える前の受け答えに出る、話し方の素地
② 動機・志望公務員を志望した理由を教えてくださいどの自治体にも当てはまる理由で終わっていないか
③ 自己理解ご自身の長所を一つ挙げてください長所の申告ではなく、それを裏づける出来事があるか
④ 経験・行動自分から働きかけて動かした経験はありますか市が掲げる「能動型」に当たる行動が実在するか
⑤ 学業・経歴学んできたことを仕事にどうつなげますか知識の量ではなく、実務への接続の仕方
⑥ 適性・将来希望と違う部署に配属されたらどうしますか受験区分にかかわらず幅広く担う職場への構え
⑦ 公共性・社会性関心を持っている社会の課題はありますか世の中への関心と、意見を短くまとめる力

この7つは魚津市に限らず、どの自治体を受けても準備の下敷きになる領域です。受験者全員が対策してくるため、ここだけでは大きな差がつきにくいのが実際のところです。差が出るのは、次に挙げる「魚津市ならでは」の質問です。

合否を分けるのは「魚津市ならでは」の質問

「富山県庁ではなく魚津市役所を選んだのは、どうしてですか」
「魚津市の魅力と課題を、それぞれ挙げてください」

どちらも市の現状を知らなければその場では答えようがない質問ですが、逆に言えば、材料さえ持っていれば、他の受験者との違いをはっきり示せる質問でもあります。そこで、面接で持ち出しやすい魚津市の事実を選び、使い方まで添えて表にしました。

質問テーマ知っておきたい魚津市の事実答え方のヒント
高齢化の水準65歳以上34.7%、75歳以上21.8%(令和8年1月1日現在の住民基本台帳)で、いずれも富山県全体を上回る数字の紹介で止めると印象に残りません。通院の足や書類の手続きなど、暮らしの一場面を挙げて、自分が関わりたい部分まで言い切りましょう
なぜ県庁ではなく市役所か魚津市は一般行政のほか保育士・土木技師・建築技師まで自前で採用し、住民の生活に直接触れる職種をそろえている県は制度と広域を担い、市は暮らしの現場を引き受けるという整理を、自分の関心分野の具体例に落として話します
職員の仕事の幅職の体系は複線型人事制度モデルで、総合職は受験区分に関係なく事務系の業務に携わる場合がある配属の希望を語るより、幅広い仕事を任される前提でどう力をつけるかを述べたほうが、市の設計と噛み合います
市の求める職員像人材育成基本方針の5つの職員像と、「市民といっしょに主体的に行動できる能動型の職員を求めます」という採用の方針5つを暗唱する必要はありません。自分の経験がどれに当たるかを一つ選び、その出来事を話せる形にしておきます
採用の規模と職種の偏り令和8年度実施では上級・一般行政の第一次受験者が一般枠8人・社会人枠10人、土木技師と建築技師は申込なし人手が限られる職場であることを踏まえ、一人で抱えず周囲を巻き込んで進めた経験を用意しておくと答えやすくなります

使い方のコツは、5つ全部を覚えることではありません。自分の志望分野に近いテーマを1〜2つ選び、「事実 → 自分の問題意識 → 市職員としてやりたいこと」という一続きの話に編んでおくことです。

想定される評価の観点

面接では、市が掲げる職員像が、あなたの過去の行動として実在するかどうかが確かめられます。いわゆるコンピテンシー評価が基本にあり、答えの美しさではなく、経験の中身と行動の再現性が見られています。

評価の観点面接でどう確かめられるか準備のポイント
自分から動けるか指示される前に手をつけた場面と、そのときの判断の理由市が求めるのは「能動型の職員」です。誰にも頼まれずに始めたことを一つ選び、始めた理由まで説明できるようにしておきましょう
相手の考えを受け止められるか意見が食い違ったとき、相手の言い分をどう扱ったか採用試験Q&Aには「相手の考えを理解し、適切に対応できる人材を求めています」とあります。集団面接は、この点がそのまま見える場面です
自分の言葉で語れるか用意した答えを崩されたあと、どこまで自分の言葉が残るか市は「自分の考えを、自分の言葉でしっかり表現できているか」を見ると明示しています。原稿の暗記より、話す順番だけ決めて練習するほうが向いています

なお、公務員の個人面接では、ひとつの話題に対して「そのとき、あなたは具体的に何をしたのですか」と2回、3回と深掘りされることが多いです。魚津市は集団面接と個人面接が続きますから、集団の場で短く話した経験を、そのあと個人面接で細部まで説明する流れも起こり得ます。自分の言葉で語れる実体験に根ざした答えを用意しておきましょう。

本番までの準備6ステップ

ここまでの内容を、準備の手順に落とし込みます。

  1. 最新の受験案内で自分の受験区分を確かめる。社会人枠なら教養試験が免除される代わりに自己アピール調書の提出があるので、記入の下書きから始める
  2. 作文試験に備えて、600字程度で自分の考えをまとめる練習を数本こなす。書いた内容は面接でそのまま聞かれると思って残しておく
  3. 学業・課外活動・アルバイトや仕事から、自分から動いた場面を3つ書き出す
  4. 書き出した場面が、市の5つの職員像のどれに近いかを当てはめてみる
  5. 魚津市について語れる事実を3つ選び、原稿を見ずに30秒で話せるか確かめる(材料は第1部)
  6. 集団面接を想定して、他の人の発言を受けてから自分の意見を足す練習をする

優先順位に注意

ステップ5〜6の自治体研究は、あくまで他の受験生と差をつけるための工程です。時間がない場合は、ステップ3の経験の棚卸しと、その経験を市の仕事へどうつなぐかという自己分析を優先してください。自分のことを語れない状態で市の知識だけを増やしても、面接の評価にはつながりません。

なお、面接対策を独学かつ最短ルートで仕上げたい場合は、魚津市役所専用の面接想定問答集を使う選択肢もあります。

魚津市の採用面接で出題が想定される質問について、1問ごとに回答例・質問の意図・NG回答までをわかりやすく解説しているので、面接での受け答えをより具体的にイメージできるようになります。特に試験本番までに時間がない方は、必要に応じてご活用ください。

魚津市役所の想定問答集を見る

さいごに

魚津市の採用試験は、作文で書き、集団面接で話し、個人面接でもう一度掘り下げられます。

同じ人物が同じことを語っているかどうかが、三つの場面にわたって確かめられる試験だといえます。

市が「自分の考えを、自分の言葉でしっかり表現できているか」を見ていると公表している以上、対策の中心は情報の量ではありません。自分がこれまでに何をして、それを魚津市の仕事にどうつなげたいのか。

その一続きの説明を、書いても話しても崩れない形にしておくこと。それが、この試験でいちばん効く準備です。