本記事では、射水市職員採用試験の面接対策で必要な、射水市の特徴・基礎データ・行政課題・重点政策・面接の流れ・想定される質問・評価の観点についてまとめています。

射水市役所の面接試験では、「なぜ射水市を志望したのか」「市職員として何に取り組みたいのか」「自分の強みや経験を市政でどう活かしたいか」といった、自治体への理解を前提とする質問が想定されます。射水市は自ら人物重視の採用を掲げている市ですから、市を知ったうえで自分の言葉を用意できているかが、そのまま結果に響きます。

本記事に整理した事実をもとに、自分の強みや関心が射水市政のどこと重なるのかを考え、面接での回答づくりに役立ててください。

第1部|自治体研究編

射水市の特徴

本格的な面接対策をはじめる前に、まずは射水市の全体像を把握しておきましょう。(時間のない方はここだけでもチェック)

  • 富山県のほぼ中央に位置し、県庁所在地の富山市(人口約40万1千人)と県西部の中心である高岡市(約16万1千人)、そして砺波市に隣接する。
  • 人口は89,377人(住民基本台帳・令和8年1月1日現在)。市域は109.44km²と富山県内10市では狭い方から2番目で、人口密度817人/km²は県内10市で最も高い。
  • 65歳以上の割合は30.8%(令和8年1月1日現在の住民基本台帳)。富山県全体の32.9%を下回り、県内10市のなかでは高齢化が進んでいない側にある。
  • 市の花はカワラナデシコ、市の木はとねりこ(いずれも2008年10月1日制定)。
  • 市は求める人材を公表しており、挑戦意欲と、自ら課題を見つけて市民とともに解決する実行力を挙げている。
  • 人材育成基本方針では、目指す職員像を「い・み・ず」な職員と表現している。
  • 採用試験は人物重視の設計。土木職を除いて専門試験を廃止し、面接の機会を多く取っている。
  • 第1次試験の面接には、オンラインのリモート形式で実施されるものがある。

射水市の基礎データ

面接に向けた自治体研究では、厳密な統計値等を大量に暗記する必要はありませんが、「射水市の大体のスケール感」を知っておくことは重要です。

射水市の数字は、県内の他市とは逆の方向を向いています。市域は狭く、人口密度は高く、高齢化率は県平均より低い。

この3点をまとめて頭に入れておくと、市政の議論を追いやすくなります。

項目内容
総人口89,377人(住民基本台帳・令和8年1月1日現在)
総面積109.44km²(富山県内10市で狭い方から2番目)
人口密度817人/km²(上記の総人口と総面積から算出。県内10市で最も高い)
65歳以上の割合30.8%(富山県全体は32.9%)
75歳以上の割合18.8%(富山県全体は20.1%)
隣接自治体富山市・高岡市・砺波市
市の花・市の木カワラナデシコ・とねりこ(2008年10月1日制定)
市役所所在地射水市新開発410-1
(参考)富山県の総人口985,675人(令和7年国勢調査速報。前回から4.7%の減少)
(参考)富山県の面積4,247.58km²

65歳以上・75歳以上の割合は、総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」の令和8年1月1日現在の値で、この統計における射水市の総人口は89,377人です。割合の分母にもこの数値を用いています。並記した富山県全体の割合も同じ統計にもとづくもので、国勢調査をもとにした県の人口とは調査の基準が異なるため、直接は比較できません。総面積・隣接自治体・市の花木・市役所所在地は公表値をもとに整理したもので、総人口は上記の住民基本台帳人口89,377人、人口密度はこの総人口を総面積で割って算出した値です。面積と人口密度の県内順位も同じデータベースで比較しました。

数字から考えられる市政課題

射水市は、富山県のなかでは人が密に暮らしている市です。市域109.44km²に約8万9千人。

1平方キロメートルあたり817人という密度は、県内10市で最も高い水準です。県庁所在地の富山市が323人/km²であることと比べても、面積の小ささに対して人口がまとまっている市だとわかります。

上下水道や道路、公共施設といった都市の基盤を、比較的短い距離で維持できる形だということです。

高齢化についても、県内では急いでいない側にいます。令和8年1月1日現在の住民基本台帳で65歳以上は30.8%、75歳以上は18.8%。

富山県全体の32.9%・20.1%をいずれも下回っています(出典:住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数|令和8年1月1日現在)。ただし、これは高齢化と無縁だという意味ではありません。

県より数年遅れて同じ変化が来る、と読むのが妥当です。面接では、この位置関係を次のように語れます。

「射水市は富山県のなかでは高齢化率がやや低い方だと知りました。ただ、県全体は減っていますし、いずれ同じ変化が来ると思います。余力のある今のうちに準備しておく仕事に、力を尽くしたいと考えています」

射水市の経済・産業

ものづくりを土台にした県のなかで

富山県は、地形としては三方を山に囲まれ、富山湾を抱くように平野が広がる県です。

3,000メートル級の立山連峰から水深1,000メートルを超える富山湾まで、高低差4,000メートルという変化に富んだ地形を持ちます(参考:富山県のプロフィール(位置と地形))。その平野部に産業が集まってきました。

県の産業を数字で見ると、医薬品生産金額7,325億円は全国1位で、人口1人あたりの生産金額も全国1位です。住宅用アルミニウム製サッシの全国シェアは36.5%でこれも全国1位、チューリップ球根の出荷量16,713千球も全国1位となっています(出典:富山県のプロフィール(産業の特色))。

射水市はこの平野の中央に位置しており、県の産業の話は、そのまま市で働く人の話につながります。

人が集まっていることの意味

人口密度が県内で最も高いということは、行政の側から見れば効率がよいということです。同じ数の市民に対して、道路も水道も学校も、比較的短い距離で届けられます。

同じ県内でも、人口がまばらに散らばる市とは行政の組み立て方そのものが変わってきます。一方で、人が集まる場所には、渋滞や住宅地の環境、公共施設の混み具合といった都市型の課題も生まれます。

面接で市の強みを語るなら、この効率の良さをどう住民サービスの厚みに変えるかまで踏み込みましょう。

2つの都市に挟まれた立地

射水市が隣接するのは、富山市・高岡市・砺波市の3市です。県庁所在地の富山市は約40万1千人、県西部の中心である高岡市は約16万1千人。

この2つの都市に挟まれた位置にあることは、射水市の性格を考えるうえで欠かせません。買い物や通勤で外へ出る動きもあれば、外から人を呼び込む余地もあります。

近隣に大きな市があることを、吸い取られる条件と見るか、組める相手が近い条件と見るか。この読み方は、面接で「射水市の魅力」を問われたときの答えを左右します。

射水市の主な行政課題

ここまでの数字を踏まえると、射水市が向き合う論点が見えてきます。面接で市の課題を問われたときの引き出しとして、次の4つを手元に置いておきましょう。

県全体の人口減少という流れの中で

富山県の人口は1998年の1,126千人をピークに減少が続いています。直近(2023年)の純増減は10,412人の減で、自然動態も社会動態もマイナスです。

県の試算では、将来人口は2060年に60万人台まで減る見込みで、2030年に若年世代の社会移動が均衡した場合でも約69.6万人とされています(出典:富山県人口未来構想|令和7年2月)。

令和7年国勢調査の速報では、県の総人口は985,675人で前回から4.7%の減少でした(出典:令和7年国勢調査 人口速報|富山県)。県内で比較的条件のよい射水市であっても、この流れの外にいるわけではありません。

これから進む高齢化への先回り

射水市の75歳以上の割合は18.8%で、富山県全体の20.1%より低い水準です。しかし、いま65歳前後にいる人たちがそのまま年齢を重ねれば、この割合は上がっていきます。

余力があるうちに介護や移動、住まいの仕組みを整えられるかどうかが、この市の分かれ道です。すでに切迫している市の後を追うのではなく、先回りして手を打てる立場にあると考えると、市の計画の読み方も変わってきます。

呉羽山断層帯の地震への備え

富山県で最も大きな被害が想定されているのは、呉羽山断層帯の地震(マグニチュード7.4)です。平成23年度の被害想定調査では、減災対策を講じない場合に死者4,274人・負傷者20,958人、建物の全壊90,424棟・半壊273,752棟が見込まれています。

前回(平成10年)の調査に比べて建物全壊で約2.6倍、死者で約2.9倍に拡大した数字であり、耐震化率85%を達成した場合には予測死者数が半減するとも示されています(出典:呉羽山断層帯被害想定調査|平成23年度)。

人口が密に暮らす市では、同じ揺れでも被害が集中しやすくなります。住宅の耐震化や避難所の運営は、射水市にとって具体性のある課題です。

技術職員の確保と復旧・復興への対応

射水市は令和7年度採用の特徴として、初任給の引上げと、技術職員(土木職)の採用枠の拡充を挙げています。拡充の理由として市が挙げているのが、能登半島地震に伴う復旧・復興業務への対応です。

この対応のために令和7年10月採用枠が新設されました。災害への対応が、採用計画そのものを動かしているという点は、面接で市の姿勢を語るときに使える事実です。

土木職を志望する人は当然として、事務職を志望する人も、市が何に人手を割こうとしているかとして押さえておきましょう。

重点政策|富山県全体の動きと射水市の立ち位置

射水市がどの計画に沿って市政を進めているかは、市公式サイトの最新の総合計画で確かめてください。ここでは、その計画の前提になっている富山県の動きを先に整理します。

県が動かしはじめた人口対策

富山県は令和6年4月に「富山県人口未来構想本部」を設置しました。本部長は知事で、計7回の会議を通じて部局を横断した議論が行われています。

ここで直ちに取り組むべきとされた施策は、大きく2つに分かれます。ひとつは人口減少そのものへの対応で、子育て支援・少子化対策、産業振興、移住促進、外国人材の活躍が挙げられました。

もうひとつが人口減少社会への適応で、インフラの維持管理や中山間地域の振興、防災・減災、医療・介護、公共交通が並びます。

射水市のように県内では条件が比較的よい市にとって、前者の「対応」の側は特に関わりが深い領域です。子育て世帯に選ばれるか、働く場をつくれるか、移り住む人を受け止められるか。

市の計画にあるどの事業が、この問いに答えようとしているのか。そこを意識して読むと、施策の並びが単なる項目の羅列ではなくなります。

県の予算規模という物差し

富山県の令和7年度当初予算の一般会計は約6,007億円で、前年度から約120億円(2.0%)の減少となりました(参考:富山県 令和7年度県予算概要)。県の予算が前年を下回るなかで、市が独自にできることの幅も限られます。

市の予算資料を読むときは、新規事業だけでなく、どの事業が縮小・終了したのかにも目を配ってみてください。何を選び、何を手放したのかに、市の判断が表れます。

あわせて確認したい公式資料

端から端まで読み込む必要はありません。受験する区分に関係の深いものから開き、面接で引用できる一文を見つけておけば十分です。

  • 射水市の職員採用情報のページと、受験する区分の募集要項
  • 射水市人材育成基本方針(市が目指す職員像の正本)
  • 射水市の総合計画と、その年度の予算に関する市の説明資料
  • 射水市の職員採用試験の実施状況(過去の申込者数・合格者数がわかる資料)

なお、情報を知っていることと、面接でその情報を使って答えられることは、まったく別の能力です。数字を覚えただけの状態では、深掘りの一言で止まってしまいます。

当研究会では「答えられる形」まで仕上げるためのテキストとして、射水市役所専用の面接想定問答集をご用意しています。射水市の採用面接で問われる可能性がある質問について、「元公務員監修の回答例」「質問の意図」「回答のコツ」「想定される深掘り」などを収録しています。

射水市役所の想定問答集を見る

第2部|面接対策編

射水市役所の面接の概要

ここからは、射水市の試験がどんな考え方で設計されているかを起点に、質問の全体像と評価の観点を整理していきます。

射水市役所の試験の構成

射水市の試験でまず知っておきたいのは、第1次試験が筆記だけで終わらず、面接まで含まれていることです。

市は令和8年度も、第1次試験(筆記試験)の結果発表と第1次試験(面接試験)の結果発表を別々に公表しています。面接は第2次からだと思い込んで準備を後回しにすると、入口でつまずきます。

項目内容(令和7年度の公表内容にもとづく)
試験の方針面接を多く採り入れ、専門試験を廃止した採用枠を設けるなど、人物を重視した採用試験を行うと市が明示している
専門試験一部の職種(土木職)を除き、公務員試験特有の専門試験を廃止
第1次試験筆記試験と面接試験で構成される。第1次の面接はオンラインによるリモートで実施し、受験者の移動負担を軽くする(1次面接がない職種もある)
テストセンター方式行政(10月採用枠・デジタル枠)、土木(10月採用枠)、土木・社会福祉士の経験者枠が対象。基礎能力検査と事務能力検査を、全国47都道府県の約350か所(富山県内は4か所)の会場から選んで受験する
Web方式適性検査が対象。受験者自身のパソコン・タブレット・スマートフォンで、場所と時間を選んで受験する
試験区分上級(行政、土木、保健師、社会福祉士、行政の10月採用枠とデジタル枠、土木の10月採用枠、土木と社会福祉士の経験者枠)、中級(土木、保育士、保育士の経験者枠、消防士(救急救命士))、初級(消防士、行政(障がい者))
申込方法自治体求人サイト「パブリックコネクト」からの申込。無料の会員登録のうえ、マイページの応募時必須項目を入力してエントリーする
提出物顔写真データと、応募要件に指定がある場合の資格情報を入力する。自己PRなどは入力不要とされている。土木職の一部区分ではエントリー時に「専門性確認シート」の提出が求められる
令和7年度の変更点初任給の引上げと、技術職員(土木職)の採用枠拡充(令和7年10月採用枠の新設)

もう一つ押さえておきたいのが、申込の段階で自己PRの記入を求められないことです。書面で先に伝える機会がないぶん、志望の中身を伝える場は面接に集中します。

しかも第1次の面接はオンラインで行われる職種があります。画面越しでも伝わる話し方を、練習の段階から意識しておきましょう(出典:射水市 令和7年度職員採用試験の実施について)。

倍率の感覚もつかんでおきましょう。令和7年度の上級・行政(令和8年4月1日採用)は、募集8人程度に対して申込者44人、第1次試験の受験者33人、第1次合格者28人、最終合格者10人でした。

射水市は平成27年度から令和7年度までの実施状況を継続して公表しています(出典:射水市職員採用試験の実施状況|令和7年度)。第1次の合格者が28人で最終合格が10人ですから、最後の絞り込みは人物を見る段階で行われていると読むことができます。

上記は射水市が公表している令和7年度の採用試験に関する内容です。職種別の詳細な募集要項や試験の構成(面接の回数、集団討論の有無など)は自治体求人サイト上に置かれており、市公式ページも採用専用ページの募集要項で確認するよう案内しています。各試験種目の配点や人物試験の比重は、市公式サイト上の資料では確認できません。試験の構成・日程・区分は年度によって変わる可能性がありますので、受験の際は必ず最新の募集要項をご確認ください。なお、看護師等の募集は市民病院が別に所管しており、市役所の職員採用試験とは別の系統です。

射水市役所が求める人物像

射水市は、求める人材を明確な文章で公表しています。

「これからの射水市の行政を担っていこうとする挑戦意欲に満ち、自ら地域の課題を発見して市民の皆さんとともに課題解決に取り組む実行力を有する人材」という一文です。あわせて、人物重視の採用を行うことも明記しています(出典:射水市 職員採用(求める人材・人材育成基本方針))。

さらに、射水市人材育成基本方針(平成31年3月改訂)は、市が目指す職員像を「い・み・ず」な職員と定義しています。「いろいろな人と協力しながら」「みずから考え行動し」「ずっと進化し続ける職員」という3つの要素の頭文字です。

市の名前に重ねた覚えやすい言い方ですが、中身は具体的です。協働、主体性、学び続ける姿勢の3つが並んでいます。

準備の実際としては、3つを均等になぞるより、自分が具体的に語れる1つへ寄せたほうが印象に残ります。寄せると決めた要素を裏づける経験を、先に一つ選んでおきましょう。

とくに「自ら地域の課題を発見して」という部分は、言われたことをこなす姿勢との違いを問う表現です。自分で問題に気づいて動いた経験があるかどうかを、先に洗い出しておきましょう。

試験の設計そのものにも、選ぶ側の考えは表れます。射水市が土木職以外で専門試験を廃止し、第1次から面接を置いているのは、筆記では測りきれないものを見にいくためだと当研究会は受け止めています。

試験科目で確かめない部分は、対面の場で確かめるしかありません。「みずから考え行動し」「ずっと進化し続ける」という方針の言葉は、選ぶ側の関心がどこにあるかを示しています。

組織の側の事情も重なります。射水市の試験区分は上級・中級・初級にわたって細かく分かれ、それぞれの募集は1人程度から数人程度。人口8万人台の市が、多様な入口から少人数ずつ採る形です。

一つの分野に張り付く職員の数は多くありません。窓口で受け答えをしながら、その裏側にある制度の見直しも同じ人が抱えるのが普通の姿です。

配属先が変わるたびに一から覚え直すことになりますから、知らない状態から立ち上がる速さは、面接でも見られる要素になりそうです。

射水市は人が密に暮らす市ですから、職員が地域で見られる機会もその分だけ多くなります。勤務時間の外での立ち居振る舞いまで市役所の一部として見られやすいのは、この近さのためです。

市外から受験することは不利になりません。射水市を選んだ理由と、自分から気づいて動いた経験。

この2つを具体的に語れれば、地縁の有無は問題になりません。必要なのは新しい人物像ではなく、自分が動いた場面を市の仕事の文脈に置き直す作業です。

想定される質問

面接で聞かれることは7つのカテゴリーに分かれる

当研究会では、全国の自治体・官公庁の面接想定問答を分析し、聞かれる質問を7つのカテゴリーに体系化しています。射水市の面接も、この見取り図の上で準備すれば、基本的な抜け漏れは防げます。

カテゴリー代表質問ここで見られていること
① 導入・アイスブレイク音声は問題なく聞こえていますかオンライン面接では冒頭の確認から始まる。落ち着いて応じられるか
② 動機・志望民間ではなく市役所を選んだ理由は何ですか建前で終わらず、自分の経験から出てきた理由になっているか
③ 自己理解自分に足りないところはどこだと思いますか自分を突き放して見る力と、それにどう向き合ってきたか
④ 経験・行動自分から言い出して始めたことはありますか市が掲げる「自ら課題を発見する」姿勢と直接つながる観点
⑤ 学業・経歴これまでの学びを仕事にどう活かせますか知識そのものではなく、業務への橋のかけ方
⑥ 適性・将来入庁後に挑戦したいことはありますか市の仕事への理解と、挑戦意欲を具体で語れるか
⑦ 公共性・社会性最近関心を持った出来事はありますか社会への関心と、要点を短くまとめる力

ただし、この7カテゴリーは射水市に限らず全国の官公庁でほぼ共通です。受験者全員が対策してくる領域なので、ここでは大きな差がつきにくいのです。

では、どこで差がつくのか。それが次の「射水市ならでは」の質問です。

合否を分けるのは「射水市ならでは」の質問

「なぜ富山県庁ではなく、射水市役所なのですか」
「射水市の魅力と課題を、それぞれ挙げてください」

どちらも射水市の現状を知らなければその場では答えようがない質問ですが、逆に言えば、材料さえ持っていれば、他の受験者との違いをはっきり示せる質問でもあります。こうした質問に答えるための「射水市の事実」を、面接で使いやすいものに絞り、答え方とセットで整理しました。

質問テーマ知っておきたい射水市の事実答え方のヒント
市のスケール感人口89,377人(住民基本台帳・令和8年1月1日現在)、面積109.44km²、人口密度817人/km²は県内10市で最も高い「小さい市」という言い方をせず、人がまとまって暮らしている市だと述べます。そのうえで、届けやすさをどう活かすかに話を進めます
なぜ県庁ではなく市役所か射水市は上級から初級まで多様な区分で職員を採り、市民の生活に直接触れる職種を自前でそろえている県が広域の調整を担うのに対し、市は暮らしの現場を受け持つという整理を、自分が関わりたい分野の具体例で示します
市が求める人材市は「挑戦意欲に満ち、自ら地域の課題を発見して市民とともに解決する実行力」を求め、人材育成基本方針では「い・み・ず」な職員を掲げる方針の言葉をなぞるのではなく、自分から気づいて動いた経験を一つ出して、その言葉に自分を重ねます
高齢化の位置関係65歳以上30.8%、75歳以上18.8%で、いずれも富山県全体(32.9%・20.1%)を下回る他市より恵まれているという話で止めず、いずれ同じ変化が来る前提で、いま何を準備すべきかという視点を示します
災害への対応市は能登半島地震に伴う復旧・復興業務への対応として、技術職員(土木職)の採用枠を拡充し、令和7年10月採用枠を新設した市が人手をどこに割いたかという事実を挙げたうえで、事務職であっても災害時に果たせる役割に触れると、理解の広さが伝わります

5つを全部背負う必要はありません。関心の近いものを2つほど選び、「事実 → 自分の問題意識 → 市職員としてやりたいこと」という一続きの話に編んでおくことです。

想定される評価の観点

面接は、市が公表している人材像に照らして、これまで実際にどう行動してきたかを確かめる場です。いわゆるコンピテンシー評価が基本にあり、答えの美しさではなく、経験の中身と行動の再現性が見られています。

評価の観点面接でどう確かめられるか準備のポイント
自ら課題を見つける力誰にも指摘されていない問題に、自分で気づいて動いた経験があるか市の人材像の中核はここです。気づいたきっかけと、最初にとった行動をセットで話せるようにしておきましょう
人と協力して進める力立場の違う相手と、どう折り合いをつけたか「い・み・ず」の最初は「いろいろな人と協力しながら」です。うまくいかなかった相手との関わりを語れると厚みが出ます
学び続ける姿勢知らないことに直面したとき、どう埋めてきたか射水市は専門試験を土木職以外で廃止しています。試験で測らないぶん、学ぶ姿勢は面接で問われると考えておきましょう

なお、公務員の個人面接では、ひとつの話題に対して「そのとき、あなたは具体的に何をしたのですか」と2回、3回と深掘りされることが多いです。

射水市は第1次から面接があり、しかも申込時に自己PRを書く欄がありません。自分の言葉で細部まで語れる実体験に根ざした答えを、最初の面接から出せる状態にしておきましょう。

本番までの準備6ステップ

ここまでの内容を、準備の手順に落とし込みます。

  1. 受験する区分を決め、採用専用ページの募集要項で試験の構成を確認する。テストセンター方式やWeb方式の対象かどうかは区分によって違う
  2. パブリックコネクトの会員登録とエントリーを済ませる。顔写真データや資格情報の準備も先に片づける
  3. これまでの出来事を書き出して整理し、学業・課外活動・仕事のそれぞれから語れる例を確保する
  4. 「自分から気づいて動いた経験」を最低1つ、時系列で書き出す。市の人材像に直接答える材料になる
  5. 射水市について、数字を1つと出来事を1つ、資料なしで言える状態にする(第1部を使う)
  6. オンライン面接を想定して練習する。カメラの位置、音声、間の取り方まで確認し、録画して見返す

優先順位に注意

ステップ5の自治体研究は、あくまで他の受験生と差をつけるための工程です。時間がない場合は、ステップ3の経験の棚卸しと、その経験を市の仕事へどうつなぐかという自己分析を優先してください。自分のことを語れない状態で市の知識だけを増やしても、面接の評価にはつながりません。

なお、面接対策を独学かつ最短ルートで仕上げたい場合は、射水市役所専用の面接想定問答集を使う選択肢もあります。

射水市の採用面接で出題が想定される質問について、1問ごとに回答例・質問の意図・NG回答までをわかりやすく解説しているので、面接での受け答えをより具体的にイメージできるようになります。特に試験本番までに時間がない方は、必要に応じてご活用ください。

射水市役所の想定問答集を見る

さいごに

射水市は、専門試験を減らし、面接を増やし、その一部をオンラインで行う市です。受けやすさを広げた分だけ、見られているのは人物そのものになります。

市が言葉にしている「自ら地域の課題を発見して」に、自分のどの経験で応えるのか。第1次試験の面接がある以上、その答えは早い段階で必要になります。

準備の順番を、そこから逆算して組み立ててください。