本記事では、玉名市職員採用試験の面接対策で必要な、玉名市の特徴・基礎データ・行政課題・重点政策・面接の流れ・想定される質問・評価の観点についてまとめています。

玉名市役所の面接では、「なぜ玉名市を志望したのですか」「市民から信頼される職員とはどんな人だと思いますか」「玉名市の未来をどう描きますか」といった質問が想定されます。玉名市は「市民から信頼され、楽しく仕事ができる職員」をあるべき職員像として公式に掲げているため、堅苦しさよりも、市民との距離の近さをどう築くかという視点が問われる面接だと考えておく必要があります。

なお、本記事の試験に関する記述は、玉名市職員採用情報のページで確認できた範囲のものです。

玉名市は前期試験・後期試験の年2回実施しており、各試験の詳しい種目や配点は公表されていませんので、最新の募集要項を必ず確認してください。回によって募集する職種や人数が異なる場合もありますので、その点もあわせて確認しておきましょう。

第1部|自治体研究編

玉名市の特徴

本格的な面接対策に入る前に、玉名市の全体像を押さえておきましょう。(忙しい方は、この節をひととおり眺めるだけでも構いません)

  • 玉名市は熊本県北部に位置し、県庁所在地の熊本市や荒尾市と隣接するほか、玉名郡の長洲町・玉東町・和水町・南関町にも囲まれている。
  • 総面積は152.33平方キロメートル。
  • 令和8年1月1日現在の人口は61,684人で、熊本県全体1,702,998人の約3.6%にあたる。
  • 市の花は肥後花しょうぶ、市の木は小岱松。市役所は玉名市岩崎163に置かれている。
  • 玉名市が公式サイトから誘導する職員採用専用サイトによると、職員数は525名、平均年齢は43歳である。
  • 「あるべき職員像」は「市民から信頼され、楽しく仕事ができる職員」、「あるべき組織像」は「市民と手を取り合い、柔軟で迅速に動く組織」と、玉名市人材育成基本方針に明記されている。(出典:玉名市人材育成基本方針|令和6年3月)
  • 職員採用試験は前期試験・後期試験の年2回実施され、前期試験は第三次試験まで行われる。

玉名市の基礎データ

玉名市の数字は、県全体と、隣り合う熊本市・玉名郡の両方を意識すると読み方が変わります。県北部の6万人規模の市という立ち位置を、自分の言葉で説明できることを、まずは目標にしてください。

数字を並べて、県全体との位置関係がつかめるようにしました。

項目内容
総人口61,684人(住民基本台帳・令和8年1月1日現在)
65歳以上人口22,272人(高齢化率36.1%)
75歳以上人口12,783人(75歳以上率20.7%)
総面積152.33km²(熊本県総面積7,409.19km²の約2.1%)
人口密度約405人/km²(上記の総人口と総面積から算出)
隣接自治体熊本市・荒尾市、玉名郡長洲町・玉東町・和水町・南関町
市の花・木肥後花しょうぶ(花)・小岱松(木)
市役所の所在地玉名市岩崎163

総人口・65歳以上人口・75歳以上人口は、総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」令和8年1月1日現在の数値です。玉名市が公式サイトで公表している人口速報では、令和8年7月末日現在の人口を61,027人としており、時点と集計方法が異なる別系列の数値ですので、この記事の数字と引き算しないようにしてください。(出典:玉名市の人口(人口速報))面積・隣接自治体・市の花木・市役所の所在地については、当研究会が基礎データとして整理したものを用いています。

県内でも中規模な市としての立ち位置

玉名市がどんな市かと問われたら、県庁所在地の熊本市に隣接する、県北部の中核的な市だと答えるのが最も的確です。熊本市・荒尾市という2つの市に加えて玉名郡の4つの町にも囲まれており、周辺自治体との結びつきが強い立地にあります。

高齢化の進み方は県全体をわずかに上回る程度です。

住民基本台帳で比べると、高齢化率は玉名市36.1%に対し熊本県全体32.5%で差は3.6ポイント、75歳以上の比率も20.7%と県全体の18.5%をやや上回ります。22,272人が65歳以上ですから、市民のおよそ3人に1人強が高齢者という計算になります。

「玉名市を調べると、熊本市に隣接しながらも高齢化率は県全体よりやや高いことがわかりました。県北部の中核的な市として、周辺の町とどう連携していくかが気になるところです」

玉名市の経済・産業

熊本市と玉名郡の間に位置する結節点

玉名市の経済を考えるうえでまず押さえたいのは、県庁所在地の熊本市と、玉名郡の4つの町という2つの異なる規模の自治体の間に位置している、という立地です。大きな都市と、より小さな町村の両方に接する結節点としての性格を持っていると考えられます。

買い物や通院、通勤・通学といった住民の日常の動きは、玉名市の中だけで完結するとは限らず、熊本市側にも、周辺の町側にも広がっている可能性があります。この結節点という立場は、商業・医療・教育のいずれの分野でも、玉名市がどこまでの機能を自前で持ち、どこから熊本市や周辺の町に頼るのかという判断に関わってきます。

背景としての熊本県の農業

県全体の産業を見ておくと、令和5年(2023年)の熊本県の農業産出額は3,757億円で全国第5位、内訳は肉用牛435億円・トマト400億円・米328億円・生乳317億円・豚265億円の順です。(出典:九州農業の動向(農林水産省九州農政局)|令和5年)

当研究会では、玉名市だけの総生産を示す統計を確認できませんでした。金額の大きさで市の経済を説明しようとするより、熊本市と玉名郡の間という立地から実情を組み立てるほうが確実です。

玉名郡4町と比べた市の規模

玉名市を取り囲む玉名郡の4つの町を人口(令和8年1月1日現在、住民基本台帳)でみると、長洲町15,089人、和水町8,866人、南関町8,448人、玉東町5,086人です。

4町を合わせても37,489人と、玉名市単独の人口61,684人には届きません。この規模の違いは、広域の行政サービスや観光・防災の分野で、玉名市が中心的な役割を担う場面が多いことを示していると考えられます。

職員数からみる組織の規模

玉名市の職員数は525名、平均年齢は43歳です。

人口61,684人をこの職員数で単純に割ると、職員1人あたりおよそ117人の住民を受け持つ計算になります。人材育成基本方針が「縦割り組織の弊害」を自ら課題として挙げている背景には、この規模の組織で幅広い行政サービスを回していくうえでの現実的な難しさがあると考えられます。

玉名市の主な行政課題

ここまでの数字と、熊本市・玉名郡との位置関係を踏まえると、玉名市が向き合っている課題の輪郭が見えてきます。次の5点は、面接で課題を尋ねられたときの引き出しとして整理しておいてください。

縦割り組織の弊害と前例主義の克服

玉名市人材育成基本方針は、組織が解決すべき課題の一例として「縦割り組織の弊害」と「前例主義と思い込み」を自ら挙げています。縦割り組織については、責任や業務の範囲が明確になるという長所がある一方で、部局を横断する業務で非効率化や責任の押し付け合いが起きるという短所を指摘しています。

前例主義についても、効率よく仕事を進められるという長所の裏側に、前例が機能しない場面でも踏襲を続けてしまい、突発的な事案に対応できないという短所があると分析しています。(出典:玉名市人材育成基本方針|令和6年3月)組織が自らの弱点を言語化している点は、玉名市を志望するうえで押さえておきたい材料です。

高齢化への対応

高齢化率36.1%、75歳以上率20.7%という数字は、県全体をやや上回る水準です。

22,272人が65歳以上ということは、医療・介護をはじめとした高齢者向けサービスの需要が、今後も続くことを意味します。玉名郡の町のなかにはさらに高齢化が進んでいる地域もあると見込まれますから、玉名市が単独で福祉サービスを完結させるのではなく、広域での支え合いを視野に入れた対応が求められる場面も出てくると考えられます。

周辺自治体との連携

熊本市・荒尾市という2つの市と、玉名郡4町に囲まれている以上、道路・防災・観光といった分野では、玉名市単独では完結しない仕事が多く想定されます。

とりわけ人口5千人台の玉東町のような小規模な町にとって、隣接する玉名市が担う広域的な機能は無視できません。県北部の中核的な市として、周辺自治体とどう連携するかが問われます。

熊本県の人口減少と玉名市の立ち位置

熊本県は平成10年(1998年)をさかいに人口が減り始め、平成15年(2003年)からは死亡数が出生数を上回る状態が続いています。県の推計では、対策を講じない場合、令和32年(2050年)の人口は約135.5万人にまで落ち込むとされています。(出典:くまもと新時代共創総合戦略)

玉名市も、この県全体の人口動態と無縁ではいられません。

一方で、令和7年(2025年)の国勢調査速報値によると、熊本県全体の世帯数は734,844世帯で、前回(令和2年)から15,690世帯(2.18%)増加しています。(出典:熊本県の国勢調査速報値)

人口が減るなかで世帯数が増えるということは、一世帯あたりの人数が小さくなっている、つまり単身世帯や高齢者のみの世帯が増えていることを意味します。玉名市の窓口業務や福祉サービスを考えるうえでも、この世帯構成の変化は無視できない背景です。

令和8年熊本地震への対応

令和8年(2026年)7月28日16時27分に、熊本県熊本地方を震源とするマグニチュード7.1の地震が発生し、宇城市と氷川町で最大震度7が観測されました。

熊本県災害警戒本部の発表(令和8年9月7日14時00分現在・速報値)によれば、県全体の被害は死亡38名、住家被害65,551棟、避難所の開設37か所・避難者1,872名で、このうち玉名市の住家被害は40棟とされています。(出典:令和8年熊本地震の被害状況|熊本県災害警戒本部・令和8年9月7日14時00分現在)

この地震は平成28年の熊本地震とは別の地震ですので、二つの地震の数字を混ぜないよう注意してください。

災害が起きたとき、市町村には避難所の運営や罹災証明書の交付といった、住民に直接向き合う業務が生じます。上の数値は速報値ですから、熊本県が公表する最新の被害情報で確かめておいてください。

玉名市の重点政策|まちの将来像と組織のあり方

玉名市の総合計画は、市の公式サイト上の現行版にあたって確かめてください。詳しい政策体系までは公表資料から確認できませんが、ここでは確認できた範囲、つまり玉名市人材育成基本方針に示されたまちの将来像と組織の課題認識から、市政の力点を整理します。

めざす姿「人と自然が輝き やさしさと笑顔にあふれるまち 玉名」

玉名市人材育成基本方針は、あるべき職員像の説明のなかで「人と自然が輝き やさしさと笑顔にあふれるまち 玉名」の実現という言葉を掲げています。

方針はさらに、「全ての職員の職務の先には市民がいます。職員一人ひとりがその市民の笑顔をつくれるよう主体的に考え、行動しなければなりません」と述べています。

続けて、「職員は人を知り、まちを知るため地域や現場に出かけ、礼儀礼節を重んじながら、高いコミュニケーション力と高い感性を発揮し、地域課題を発見し」、この将来像の実現に向けて「課題解決のため、幅広い知識と高い専門性を活用し、粘り強く考え、働きます」とも記されています。(出典:玉名市人材育成基本方針|令和6年3月)

地域や現場に自ら出かける姿勢が、繰り返し強調されている点が読み取れます。

柔軟で迅速に動く組織への転換

「市民と手を取り合い、柔軟で迅速に動く組織」というあるべき組織像は、縦割り組織の弊害や前例主義といった、玉名市自身が認識する組織課題への処方箋として読むことができます。部局を越えた連携や、前例のない事案への対応力をどう高めるかが、これからの市政運営の力点になると考えられます。(参考:玉名市人材育成基本方針について)

POINT|職員像の言葉から、自分の言葉に置き換える

「信頼され、楽しく仕事ができる職員」という言葉をそのまま使うだけでは印象に残りません。①玉名市の条件(熊本市・玉名郡との結びつき、組織の課題認識)のうちどれが効くか → ②そこで何が起きているか → ③自分がどんな行動で市民の信頼を得たいか → ④楽しく働くために何を大事にしたいか、の順に考えてみてください。

悪い例「市民から信頼される職員になりたいです」

改善例「玉名市は部局を越えた連携を課題として挙げていると知りました。自分は学生時代、複数の団体をまたいで調整する役割を担った経験があるので、その力を活かして信頼される職員になりたいです」

あわせて確認したい公式資料

玉名市を裏づけをもって語るために、次の資料に目を通しておきましょう。前期・後期のどちらを受けるかで最新情報が変わってきますので、募集要項は受験の直前にも見直してください。

  • 玉名市職員採用試験の最新の受験案内(志望区分の回次のもの)と、市の職員採用情報のページ
  • 玉名市人材育成基本方針(令和6年3月)
  • 玉名市の総合計画(公式サイトの現行版)
  • くまもと新時代共創基本方針及び総合戦略(熊本県)

これらの資料を一度に完璧に頭へ入れる必要はありません。志望動機や自己PRに関わる部分を中心に、自分の言葉で説明できるところまで読み込んでおけば十分です。

なお、情報を知っていることと、面接でその情報を使って答えられることは、まったく別の能力です。数字を覚えただけの状態では、深掘りの一言で止まってしまいます。

当研究会では「答えられる形」まで仕上げるためのテキストとして、玉名市役所専用の面接想定問答集をご用意しています。玉名市の採用面接で問われる可能性がある質問について、「元公務員監修の回答例」「質問の意図」「回答のコツ」「想定される深掘り」などを収録しています。

玉名市役所の想定問答集を見る

第2部|面接対策編

玉名市役所の面接の概要

ここから先は面接対策の各論に入ります。玉名市の職員採用情報のページで確認できた範囲の試験の枠組みから見ていきます。

玉名市役所の面接の流れ

玉名市の職員採用試験は前期試験・後期試験の年2回実施され、前期試験は第三次試験まで行われることが公式サイトで確認できます。各試験の詳しい種目構成や配点は公表されていません。(出典:玉名市職員採用情報)

項目内容
試験の実施回数前期試験・後期試験の年2回
前期試験の段階第三次試験まで実施される(各段階の種目は公表されていません)
申込の方法「PUBLIC CONNECT」(玉名市職員採用専用サイト)に募集要項等が掲載される運用。試験実施時の最新情報もこのサイトに集約される
配点試験種目ごとの配点は公表されていません。最新の受験案内でご確認ください
提出書類公表されていません。最新の受験案内でご確認ください

上記は、玉名市の職員採用情報のページで確認できた範囲の内容です。試験の構成・配点・提出書類は、年度や受験区分によって異なる可能性があります。募集開始時に公表される最新の受験案内を必ず確認してください。前期・後期のいずれで受験するかによっても、募集職種や実施スケジュールが変わる場合があります。

前期試験が第三次試験まで行われるという構成自体は、複数の段階を経て人物を確かめる試験であることを示唆しています。詳しい種目が公表されていない以上、教養試験・専門試験・論文・面接のいずれについても、幅広く備えておくのが安全です。

段階が3つに分かれているということは、1回の面接だけで合否が決まる試験よりも、複数の場面での言動の一貫性が見られる可能性が高いとも考えられます。1次で話した内容と、2次・3次で話す内容がずれていないか、自分でも確認しながら準備を進めるとよいでしょう。

玉名市役所が求める人物像

玉名市人材育成基本方針は、あるべき職員像として「市民から信頼され、楽しく仕事ができる職員」を掲げ、あるべき組織像を「市民と手を取り合い、柔軟で迅速に動く組織」としています。

「信頼」と「楽しさ」という2つの言葉が並んでいる点は特徴的で、堅苦しい職員像ではなく、市民との距離が近いことを前向きに捉えている姿勢が読み取れます。この方針はさらに、あるべき職員像を具現化するための「5つの行動」と、それぞれに必要な能力を示しています。

行動必要な能力
①玉名を知る行動力・市民目線・接遇・課題発見力
②玉名の未来を描く判断力・チャレンジ精神・創造力・先見性
③できるを考える企画立案力・決断力・柔軟性・思考力
④多様な人とつながるコミュニケーション力・協調性・調整力・多様性
⑤自分ごとにする責任感・主体性・専門的知識・意欲

出典:玉名市人材育成基本方針(令和6年3月)

この5つの行動を見ると、「玉名を知る」ことから始まり、「玉名の未来を描く」「できるを考える」と発想を広げ、「多様な人とつながる」ことで実現の輪を広げ、最後に「自分ごとにする」で自分の行動として引き受ける、という一連の流れになっていることがわかります。

面接で自分の経験を語るときも、この流れに沿って、知る→考える→つながる→引き受けるという順序で話を組み立てると、単なる経験談ではなく玉名市の求める行動姿勢に沿った話として伝わりやすくなります。

想定される質問

面接で聞かれることは7つのカテゴリーに分かれる

当研究会では、全国の自治体・官公庁の面接想定問答を分析し、聞かれる質問を7つのカテゴリーに体系化しています。玉名市の面接も、この見取り図の上で準備すれば基本的な抜け漏れは防げます。

カテゴリー代表質問ここで見られていること
① 導入・アイスブレイク今日はどうやって会場まで来られましたか?身構えていない状態での自然な受け答え
② 動機・志望数ある自治体の中で、なぜ玉名市なのですか?熊本市や玉名郡との位置関係など、市の立地を理解したうえでの志望か
③ 自己理解あなたが「玉名を知る」ためにしてきたことはありますか?5つの行動のうち「玉名を知る」に照らして、自分の経験を語れるか
④ 経験・行動多様な立場の人とつながった経験はありますか?「多様な人とつながる」に必要とされるコミュニケーション力・調整力
⑤ 学業・経歴取り組んできたことを簡単に説明してください初対面の相手にもわかるように説明できるか
⑥ 適性・将来玉名市の未来をどう描きますか?「玉名の未来を描く」に必要とされる先見性・創造力
⑦ 公共性・社会性市民から信頼される職員とは、どんな人だと思いますか?あるべき職員像への理解と、自分なりの解釈

7つのカテゴリー自体は、受験先を問わず共通しています。玉名市の場合は、この7つへの答えが「市民から信頼され、楽しく仕事ができる職員」という職員像や5つの行動とかみ合っているかどうかまで見られることになります。

合否を分けるのは「玉名市役所ならでは」の質問

「なぜ熊本県庁ではなく、玉名市役所なのですか?」
「玉名市の魅力と課題を、それぞれ挙げてください」

この2問にどこまで具体的に答えられるかで、準備の厚みがそのまま見えてしまいます。玉名市の場合、試験の詳細な種目が公表されていない分、面接そのものへの準備を厚くしておく必要があります。

とりわけ「なぜ玉名市か」という問いには、熊本市や荒尾市ではなく玉名市を選んだ理由を、県北部という地理的な位置づけだけでなく、人材育成基本方針が示す職員像への共感まで含めて語れると説得力が増します。当研究会では、玉名市の事実のうち面接で使いやすいものに絞り、答え方とセットで整理しました。

質問テーマ知っておきたい玉名市の事実答え方のヒント
なぜ県庁ではなく市役所か玉名市は熊本市・荒尾市に隣接し、玉名郡4町にも囲まれた県北部の中核的な市県と市を対立させて語らず、周辺自治体との結びつきの中で市役所としてどう働きたいかを述べます
組織の課題認識人材育成基本方針が「縦割り組織の弊害」「前例主義と思い込み」を組織課題として自ら挙げている課題を知っているだけで終わらせず、自分ならどう関わりたいかまで話を進めます
人口と高齢化令和8年1月1日現在の人口61,684人、高齢化率36.1%、75歳以上率20.7%。同じ基準の熊本県全体(32.5%・18.5%)をやや上回る高齢化を課題としてだけ語らず、市民との距離の近さを活かした対応という視点に接続します
あるべき職員像「市民から信頼され、楽しく仕事ができる職員」、あるべき組織像は「市民と手を取り合い、柔軟で迅速に動く組織」信頼をどう積み重ねてきたか、自分の経験から具体例を示します
5つの行動「玉名を知る」「玉名の未来を描く」「できるを考える」「多様な人とつながる」「自分ごとにする」の5つが具現化のための行動として示されている自分の強みが5つのうちどれに最も重なるかを軸に語ります

使い方のコツは、5つ全部を覚えることではありません。自分の志望分野に近いテーマを1〜2つ選び、「事実 → 自分の問題意識 → 市職員としてやりたいこと」という一続きの話に編んでおくことです。

想定される評価の観点

試験の種目が公表されていない玉名市では、人材育成基本方針が示す「5つの行動」と必要な能力が、観点を組み立てる最も確かな手がかりになります。あわせて、面接評価の一般的な枠組みとして知られるコンピテンシー評価を踏まえると、話し方の上手さではなく経験の中身と行動の再現性が確かめられると考えておくのが妥当です。

以下は、この2つの手がかりを重ねて当研究会が組み立てた観点です。

評価の観点面接でどう確かめられるか準備のポイント
行動力・課題発見力(玉名を知る)自分から現場に出向いて課題に気づいた経験があるか気づいた課題と、そこからどう動いたかをセットで語れるようにします
判断力・先見性(玉名の未来を描く)先を見通して準備や提案をした経験があるか結果論ではなく、その時点でどう考えて判断したかを説明できるようにします
柔軟性・思考力(できるを考える)状況に応じてやり方を変えながら物事を進めた経験があるかうまくいかなかった経験も含め、切り替えの過程を具体的に話せるようにします
コミュニケーション力・調整力(多様な人とつながる)立場の異なる相手と協力して物事を進めた経験があるか誰と、どんな違いを乗り越えて協力したのかを具体化します
責任感・主体性(自分ごとにする)与えられた役割を自分の課題として最後まで引き受けた経験があるか途中で投げ出さずにやり切った理由を、自分の言葉で語れるようにします

なお、公務員の個人面接では、ひとつの話題に対して「そのとき、あなたは具体的に何をしたのですか」と2回、3回と深掘りされることが多いです。

玉名市は前期試験が第三次試験まで行われますから、複数の段階で人物を確かめられる可能性があります。自分の言葉で細部まで語れる実体験に根ざした答えを事前に用意しておきましょう。

本番までの準備6ステップ

ここまでの内容を、準備の手順に落とし込みます。

  1. 玉名市の職員採用専用サイト「PUBLIC CONNECT」を確認し、自分が受ける試験(前期・後期)の最新の募集要項を特定する。試験実施時の情報もこのサイトに集約されるため、こまめに確認する
  2. これまでの経験を、5つの行動(玉名を知る・玉名の未来を描く・できるを考える・多様な人とつながる・自分ごとにする)に沿って整理する
  3. 7カテゴリーの代表質問に、それぞれ一言メモで答えを作る
  4. 上の対応表から志望に近いテーマを2つ選び、「事実 → 自分の問題意識 → やりたいこと」の順に組み立てる
  5. 詳しい試験種目が公表されていない前提で、教養試験・専門試験・論文・面接のいずれにも対応できるよう幅広く備える
  6. 声に出して練習し、答えるたびに「ここを掘られたら何と返すか」を書き足していく

優先順位に注意

ステップ4の自治体研究は、あくまで他の受験生と差をつけるための工程です。時間がないときは、ステップ2の経験の整理と、ステップ5の幅広い準備を優先してください。自分のことを語れない状態で市の知識だけを増やしても、面接の評価にはつながりません。

なお、面接対策を独学かつ最短ルートで仕上げたい場合は、玉名市役所専用の面接想定問答集を使う選択肢もあります。

玉名市の採用面接で出題が想定される質問について、1問ごとに回答例・質問の意図・NG回答まで解説しているので、本番でのやりとりを具体的に思い描けるようになります。試験までに残された時間が短い方は、必要に応じてご活用ください。

玉名市役所の想定問答集を見る

さいごに

玉名市の職員採用試験は前期試験・後期試験の年2回実施され、前期試験は第三次試験まで行われます。詳しい種目や配点は公表されていませんので、最新の募集要項を必ず確認してください。

試験の細部が見えにくい分、玉名市が公式に発信している情報、つまり人材育成基本方針にある職員像・組織像・5つの行動を手がかりにして準備を進めるのが遠回りのようで確実な道です。「市民から信頼され、楽しく仕事ができる職員」というあるべき職員像を意識しながら、玉名市でどう働きたいかを、自分の経験に根ざした言葉で準備を進めていってください。