本記事では、青森県警察・警察官採用試験の面接対策で必要な、青森県警察の特徴基礎データ県内の治安情勢重点方針面接の流れ想定される質問評価の観点についてまとめています。

青森県警察の面接試験では、「なぜ青森県警察を志望したのか」「警察官として何に取り組みたいのか」「自分の強みや経験を警察の仕事でどう活かしたいか」といった、組織への理解を前提とする質問が想定されます。青森県の治安の現状と県警察の方針を知っておくと、抽象的な受け答えを避け、青森県ならではの事情を踏まえた説得力のある説明がしやすくなります。

本記事の掲載内容を参考に、自分の強みや関心と青森県警察の仕事の接点を考え、面接での回答づくりに役立ててください。

第1部|組織研究編

青森県警察の特徴

本格的な面接対策をはじめる前に、まずは青森県警察という組織の全体像を把握しておきましょう。(時間のない方はここだけでもチェック)

  • 本州最北端の青森県全域を管轄し、県庁所在地の青森市に県警察本部を置く。津軽海峡を挟んで北海道と向き合い、東は太平洋、西は日本海に面する、三方を海に囲まれた県である。
  • 管轄区域は9,645km²と広く、全国8位の県土面積を持つ。中央を走る奥羽山脈を境に、東部の県南地域と西部の津軽地域とで地勢や生活圏が大きく異なる。
  • 管轄人口は約116万人(令和6年10月1日現在)。ただし人口は昭和58年の約153万人をピークに減少が続いており、高齢化率は35.9%と全国でも高い水準にある。(出典:青森県の人口・面積|令和6年
  • 組織は、警務部・生活安全部・刑事部・交通部・警備部などの本部各部と、警察学校、そして県内各地に置かれた警察署で構成される。
  • りんご・にんにく・ごぼうの生産量が全国1位という農業県であり、広大な農地と中山間地、そして長い海岸線を抱える。都市部から過疎地域まで、地域ごとに人口構成も治安需要も異なるのが青森県の警察活動の前提になる。
  • 令和8年には第80回国民スポーツ大会・第25回全国障害者スポーツ大会が青森県で開催され、警備・交通対策の面でも大きな行事を控えている。(参考:青森県警察運営方針|令和8年
  • 太平洋沿岸は海溝型地震・津波のリスクを抱えており、大規模災害への備えも青森県警察の重要な柱の一つとなっている

青森県警察の基礎データ

面接に向けた組織研究では、厳密な統計値等を大量に暗記する必要はありませんが、「青森県警察の大体のスケール感」を知っておくことは重要です。

ここでは、管轄区域や管轄人口、県土の広さ、犯罪情勢など、組織の特徴を説明できる項目を優先的に整理しました。

項目内容
管轄区域青森県全域(本部所在地=青森市)
管轄人口約116万人(令和6年10月1日現在の推計人口1,164,752人・全国31位)
管轄面積9,645km²(全国8位)
高齢化率(65歳以上)35.9%(令和6年10月1日現在)
刑法犯認知件数4,665件(令和7年確定値・前年比約7%増)
刑法犯検挙率43.9%(令和7年)
令和8年の運営方針安全・安心を実感できる青森県の実現

管轄人口・管轄面積・全国順位・高齢化率は青森県の人口・面積統計(令和6年)、刑法犯認知件数(警察が発生を把握した犯罪の件数)・検挙率は青森県警察の犯罪統計(令和7年確定値)にもとづく数値です。

数字から考えられる治安課題

注目したいのは、人口の動きと犯罪情勢が逆向きに動いている点です。青森県の人口は減少が続く一方で、刑法犯の認知件数はここ数年増加に転じています

人口が減れば犯罪も減ると考えがちですが、青森県ではそう単純ではありません

数字を一つずつ覚えるよりも、「人口減少のなかでの犯罪増加」という組み合わせで、いまの県内情勢をとらえておきましょう。

たとえば面接では、青森県の治安の現状について説明する際、次のように数字と課題を結び付けられます。

「青森県は人口減少が進んでいる一方で、刑法犯の認知件数はここ数年増えていると聞きました。特に特殊詐欺の被害が大きく膨らんでいるので、地域の見守りや一人ひとりへの声かけを通じて、県民の方が安全と安心を実感できるような活動をしていきたいと感じています」

青森県の治安情勢

刑法犯認知件数は増加局面に

青森県内の刑法犯認知件数は、令和7年の確定値で4,665件(前年比約7%増)となりました。全国的には長く減少が続いてきた犯罪情勢ですが、青森県でも近年は増加へ転じており、「治安は年々良くなっている」という前提は、いまの青森県には必ずしも当てはまりません

県警察も令和8年の運営方針のなかで、刑法犯の認知件数が増加傾向で推移していると認識を示しています。(出典:青森県警察運営方針|令和8年

罪種の構成と検挙率

件数とあわせて押さえたいのが、どんな犯罪が多いかという中身です。令和7年の内訳を見ると、住宅などに入り込む侵入盗が227件と、身近な財産犯が一定の割合を占める一方、殺人8件・強盗3件と凶悪犯は少数にとどまります。

刑法犯全体の検挙率は43.9%(令和7年)で、認知件数が増える局面では、起きた事件の検挙を追い付かせること自体が負担になります。広い県土を限られた人員で受け持つ青森県では、どの地域で何が起きているかを見極めて力を配分することも欠かせません

面接では、起きた犯罪への対応(検挙)と、犯罪を起こさせない取組(抑止)の両面から治安を語れると、仕事理解の深さが伝わります

特殊詐欺・SNS型投資詐欺の被害拡大

青森県でいま最も深刻なのが、特殊詐欺とSNS型投資・ロマンス詐欺の被害です。県警察の運営方針によれば、これらの被害額は令和7年の上半期だけで前年1年間の約6億円を超え、10月末の時点で前年の約2倍に達するという急拡大ぶりでした。

被害者には高齢の方が多く含まれ、高齢化率の高い青森県にとっては地域の実情に直結する課題です。志望動機で詐欺対策に触れるなら、この被害の伸びが出発点になります。(参考:特殊詐欺被害防止対策

青森県の主な治安課題

ここまでの数字を踏まえると、青森県警察が今向き合っている課題が見えてきます。面接で「青森県の治安上の課題」を聞かれたときの引き出しとして、次の5つを押さえておきましょう。いずれも令和8年の運営方針のなかで、取り組むべき課題として挙げられているものです。

刑法犯の増加局面と身近な犯罪の抑止

刑法犯認知件数が再び増加に転じたことは、統計上の変化にとどまらず、県民の体感治安に直結する問題です。自宅の近くで犯罪が起きたという実感は、統計の数字以上の速さで「この街は大丈夫だろうか」という不安に変わります。

だからこそ、起きた犯罪を確実に検挙することに加えて、パトロールなどで街頭に警察官の姿が見える安心感まで含めた、身近な犯罪への向き合い方が問われています

特殊詐欺・SNS型投資詐欺への対策

被害が前年の約2倍のペースまで膨らんだ特殊詐欺やSNS型投資・ロマンス詐欺は、青森県警察にとって喫緊の課題です。だます手口は次々に形を変え、被害に気づいたときには相手をたどる手がかりが乏しいことも珍しくありません。

取締りの強化に加えて、金融機関やコンビニと連携した水際での被害防止、高齢者への見守りや広報啓発まで含めた、幅広い対策が一続きで求められています。県警察が被害防止に貢献した店舗を「特殊詐欺被害防止対策優良店舗」として認定していることや、満65歳以上の方だけで構成される世帯などを対象に迷惑電話撃退装置を無償で貸し出していることも、こうした地域ぐるみで被害を防ぐ取組の一例です。

高齢化率の高い青森県では、こうした予防の視点が特に重みを持ちます

人身安全関連事案への対応

ストーカーやドメスティック・バイオレンス、児童虐待といった、人の命や身体に危害が及ぶおそれのある事案への対応も、運営方針で重視されている課題です。こうした事案は、被害者の安全確保を最優先に、警察本部と警察署が連携して継続的に対処する必要があります。

相手の状況に応じたきめ細かな判断が求められる分野であり、被害や不安を抱える人に寄り添う姿勢が問われます

交通死亡事故の抑止

交通死亡事故の抑止も、運営方針が繰り返し掲げている柱です。青森県は県土が広く、自動車への依存度が高いうえ、高齢の運転者や歩行者も多い地域です。取締りだけで解決できる段階ではなく、事故の分析にもとづく街頭での警戒や、運転者・歩行者双方への安全意識の働きかけまで含めて、道路を使うすべての人の行動にどう向き合うかが問われています。

国民スポーツ大会の安全と大規模災害への備え

令和8年には、第80回国民スポーツ大会・第25回全国障害者スポーツ大会が青森県で開催されます。県内外から多くの人が集まる大規模行事の雑踏警備や交通対策は、開催地の警察にとって大きな仕事です

あわせて、令和6年の観光入込客数が延べ3,237万人(対前年比103.8%)と回復しているように、人が集まる場面での安全確保は青森県の警察活動の日常でもあります。(参考:青森県観光入込客数|令和6年

大規模災害への備えも欠かせません。県の地震・津波被害想定調査では、太平洋側の海溝型地震で県太平洋沿岸に震度6強、八戸市などでは20mを超える津波が予測され、最も被害の大きいケース(冬18時)では県全体で死者約53,000人・全壊約111,000棟が想定されています。

津波被害の割合が大きいことが青森県の特徴であり、災害警備や救出救助への備えは、警備部門を志望する人だけでなく、すべての受験者が押さえておきたい前提です。(出典:青森県地震・津波被害想定調査|令和3年度

重点方針|令和8年青森県警察運営方針

青森県警察は、毎年の警察活動の基本的な方向として「青森県警察運営方針」を定めています。令和8年の運営方針は「安全・安心を実感できる青森県の実現」で、あわせて職員の行動規範となる活動指針が示されています。

他の一部の県警察のように「重点目標」を項目立てで数多く並べるのではなく、一つの運営方針と活動指針に絞って掲げているのが青森県警察の特徴です(出典:青森県警察運営方針|令和8年

方針を貫く考え方

令和8年の運営方針には、青森県の治安情勢に対する強い危機感が表れています。方針を設定した趣旨のなかでは、刑法犯の認知件数が増加傾向にあることや、特殊詐欺・SNS型投資・ロマンス詐欺の被害が著しく拡大していることが挙げられ、あわせて人身安全関連事案への対応、交通死亡事故の抑止、大規模災害への備え、令和8年の国民スポーツ大会などの安全対策が、取り組むべき課題として示されています。県警察がめざすのは、こうした課題に切れ目なく対応し、県民が安心して暮らせる地域社会を実現して、それを実感してもらうことです。

あわせて示されている活動指針が「強く・正しく・温かく」です。これは、あらゆる警察活動で職員が心掛けるべき行動の軸として掲げられたもので、不正にひるまない毅然とした姿勢(強く)、法律だけでなく倫理や道義の面でも筋を通すこと(正しく)、県民一人ひとりに寄り添う思いやり(温かく)を表しています。

「どんな警察官になりたいか」を整理するときも、この3語に自分の経験を重ねてみると、答えの方向が定まってきます

POINT|運営方針は丸暗記しなくてよい

方針や指針の言葉をそのまま覚えることが、組織研究の目的ではありません。関心のある分野を1〜2つ選び、「①青森でいま何が起きているか(数字) → ②県警察はどこを重視しているか(運営方針・活動指針) → ③自分はどの現場で何をしたいか」の順に調べてみましょう。

悪い例「地域の安全を守れる警察官になりたいです」

改善例「まずは地域の交番などで、住民の方に顔を覚えてもらえる警察官になりたいです。そのうえで、青森では特殊詐欺の被害が前の年の倍近くまで増えていると聞きましたので、特にお年寄りが被害に遭わないよう、地域の見守りや声かけに力を入れていきたいと考えています」

あわせて確認したい公式資料

すべてを読む必要はありません。志望動機に関係する資料を選び、重要な部分を自分の口で語れる状態に仕上げておきましょう。

  • 警察官A・Bの受験案内(試験の種目・受験資格・評価観点・申込方法)
  • 採用案内のページ(仕事内容や先輩職員の紹介)
  • 青森県警察運営方針(運営方針と活動指針の考え方)
  • 特殊詐欺被害防止対策のページ(最新の被害状況と対策)
  • 犯罪統計・交通事故統計のページ(数字は毎年更新されるため最新値を確認)

なお、情報を知っていることと、面接でその情報を使って自分の言葉で答えられることは、まったく別の能力です。数字を覚えただけの状態では、一歩踏み込んだ質問で言葉に詰まってしまいます。

当研究会では「答えられる形」まで仕上げるためのテキストとして、青森県警察専用の面接想定問答集をご用意しています。青森県警察の採用面接で問われる可能性がある質問について、「元公務員監修の回答例」「質問の意図」「回答のコツ」「想定される深掘り」などを収録しています。

青森県警察の想定問答集を見る

第2部|面接対策編

青森県警察の面接の概要

ここからは、青森県警察の面接の形式と流れ、質問の全体像、合否を分ける質問への備え方を、公式資料と当研究会の分析にもとづいて整理していきます。

青森県警察の面接の流れ

青森県警察の警察官採用試験には、警察官A(大卒程度。早期枠のSPI方式と通常枠がある)と警察官B(高卒・短大卒程度)があり、いずれも第1次試験と第2次試験の2段階です。面接試験は第2次試験で「集団面接」と「個別面接」の両方が実施され、配点こそ公表されていませんが、人物面が合否を大きく左右します。種目の全体像は、次の表のとおりです。

項目内容(令和8年度・警察官A/B区分)
試験の段階第1次試験 → 第2次試験の2段階(警察官A・Bとも)
第1次試験教養試験(警察官Aは50題2時間30分・警察官Bは50題2時間)、質問紙法による適性検査。警察官Aはさらに実技試験(武道指導=柔道又は剣道)
第2次試験の主な種目論文試験(警察官A・800字以内1時間)または作文試験(警察官B・800字以内1時間)、面接試験、作業検査法による適性検査、体力検査、身体検査
面接の種類集団面接及び個別面接(人柄・性向等を見る人物試験として実施)
面接の評価観点姿勢態度・表現力・判断力・積極性・堅実性
体力検査の種目20mシャトルラン・反復横跳び・腕立て伏せ・握力(警察官A・B共通)
人物試験の配点受験案内では非公表
面接カード事前提出の面接カードは受験案内に記載なし(申込時の提出物は受験申込書・受験票・写真票)

注目してほしい点が2つあります。1つ目は面接の形式です。集団面接と個別面接の両方が課されるため、他の受験者と並ぶ場面での立ち居振る舞いと、一対一で深く掘り下げられる場面の両方に備える必要があります。

2つ目は日程の構造です。論文(作文)試験が第2次試験に置かれているため、第1次試験を通過したあとは、面接と論文・作文、体力・身体検査などに集中して臨む流れになります。

配点が公表されていないからこそ、どの種目も手を抜けないと考えておきましょう

上記の試験構成は、青森県警察発出の令和8年度受験案内(警察官A・B)にもとづくものです。人物試験の配点は公表されていません。試験の構成・日程・配点等は、年度や受験区分によって異なる可能性があります。受験の際は、必ずご自身の区分の最新の試験情報をご確認ください。

青森県警察が求める人材

青森県警察は、採用サイトで「求める人物像」を定式化した形では公表していません。手がかりになるのは、運営方針に掲げられた活動指針「強く・正しく・温かく」と、受験案内が示す面接の評価観点です。活動指針は、不正にひるまない毅然とした姿勢、法律だけでなく倫理や道義の面でも筋を通す誠実さ、そして県民の目線で物事を受け止める温かさを、職員の行動規範として示したものです。(出典:警察官A採用案内|令和8年度

これらが求めているのは、特別な経歴や派手な実績ではありません。自己PRでは、任された役割を投げ出さずにやり切った経験、困難に自分から向き合った経験、困っている人にそっと手を差し伸べた経験など、3つの言葉に重なる自分の行動を、具体的な場面で示すことが軸になります。

想定される質問

面接で聞かれることは7つのカテゴリーに分かれる

当研究会では、全国の自治体・官公庁の面接想定問答を分析し、聞かれる質問を7つのカテゴリーに体系化しています。青森県警察の面接も、この見取り図の上で準備すれば、基本的な抜け漏れは防げます。

カテゴリー代表質問ここで見られていること
① 導入・アイスブレイク試験会場までは、どうやって来ましたか?緊張をほぐす何気ない雑談に、素の受け答えと会話の自然さが表れます
② 動機・志望なぜ民間企業ではなく、警察官を志したのですか?数ある進路と比べたうえでの職業理解の深さと、選択の理由の一貫性
③ 自己理解あなたの長所を、警察の仕事にどう活かせますか?自分の強みを、警察の職務の具体的な場面と結びつけて語れているか
④ 経験・行動これまでで最も苦労して乗り越えたことは何ですか?成果の大きさではなく、実際にとった行動の事実と、そこから何を学んだか
⑤ 学業・経歴学生時代に力を入れて取り組んだことを教えてください取組の選び方や続け方に表れる、物事への向き合い方の一貫性
⑥ 適性・将来交替制勤務や厳しい訓練に、体力面で対応できますか?職務に必要な体力の裏づけと、日頃の健康管理の習慣
⑦ 公共性・社会性警察官に最も欠かせない資質は何だと思いますか?職業観の成熟度と、県民の安全を担う仕事への当事者意識

ただし、この7カテゴリーは青森県警察に限らず、全国の官公庁でほぼ共通です。受験者の多くが対策してくる領域なので、ここでは大きな差がつきにくいのです。なお、警察官の採用面接では、規律ある集団生活への適応や、危険を伴う職務への覚悟を確かめる質問がされることがあります。そうした質問が存在すると知っておくだけでも、当日の落ち着きが変わります。

合否を分けるのは「青森県警察ならでは」の質問

「他の県警察や警視庁など、ほかの選択肢もある中で、なぜ青森県警察を選んだのですか?」
「青森県の治安上の課題は、何だと思いますか?」

どちらも、青森県の現状と県警察の方針を知らなければ、その場では答えようがない質問です。逆に言えば、材料さえ持っていれば、他の受験者との違いをはっきり示せる質問でもあります。

こうした質問に答えるための「青森県警察の事実」を、面接で使いやすいものに絞り、答え方とセットで整理しました。

質問テーマ知っておきたい青森県警察の事実答え方のヒント
治安の現状刑法犯認知件数は令和7年で4,665件(前年比約7%増)と増加局面。検挙率は43.9%「減っている」ではなく「近年は増加に転じている」と、現状を正しく押さえて話す
志望動機・やりたい仕事令和8年の運営方針は「安全・安心を実感できる青森県の実現」、活動指針は「強く・正しく・温かく」やりたい仕事を運営方針や活動指針の言葉と結びつけると、組織研究の深さが伝わる
特殊詐欺対策特殊詐欺やSNS型投資・ロマンス詐欺の被害が拡大し、令和7年は前年(約6億円)の約2倍のペースに高齢化率の高い地域事情と結びつけ、見守りや広報啓発など予防の視点で語る
大規模行事の安全令和8年に第80回国民スポーツ大会・第25回全国障害者スポーツ大会が青森県で開催人が集まる場所の雑踏警備・交通対策という視点は、青森ならではの答えを作りやすい
災害への備え太平洋側海溝型地震で県太平洋沿岸に震度6強、八戸市などで20mを超える津波が想定されている災害警備や救出救助への関心と結びつけ、平時の備えの大切さに触れる

使い方のコツは、5つ全部を覚えることではありません。自分の志望分野に近いテーマを1〜2つ選び、「事実 → 自分の問題意識 → 警察官としてやりたいこと」という一続きの話にまとめておくことです。

想定される評価の観点

面接は、前述の活動指針や、青森県警察が受験案内で公表している面接の評価観点に照らして、「これまでに実際どう行動してきたか」を確かめる場です。いわゆるコンピテンシー評価が基本にあり、答えの美しさではなく、経験の中身と行動の再現性が見られています。公表されている5つの観点は、次のように準備しておくと向き合いやすくなります。

評価の観点面接でどう確かめられるか準備のポイント
姿勢態度入退室の所作や話すときの態度、言葉遣いに、日頃の姿勢が表れる模擬面接を録画し、視線・姿勢・話し方のクセを一つずつ直しておく
表現力質問に対して、結論から具体的に、分かりやすく説明できるか一つの経験を、30秒と1分の長さで話し分ける練習をしておく
判断力その場で問われたことに、筋道を立てて考えて答えられるか「事実の確認 → 優先順位 → 自分がとる行動」の順で組み立てる型を持っておく
積極性自分から動いた経験や、物事に前向きに関わる姿勢があるか部活動やアルバイトで、自分が言い出して動いた場面を用意しておく
堅実性地道な物事を誠実に続けられるか。約束や規律を守れるか長く続けた取組と、そこで重ねた小さな工夫を語れるようにしておく

評価の観点の5項目は、青森県警察の令和8年度受験案内が示す面接試験の評価観点(姿勢態度・表現力・判断力・積極性・堅実性)にもとづきます。

なお、公務員の個人面接では、ひとつの話題に対して「そのとき、あなたは具体的に何をしたのですか」と2回、3回と深掘りされることが多いです。自分の言葉で細部まで語れる実体験に根ざした答えを、事前に用意しておきましょう。

本番までの準備6ステップ

ここまでの内容を、準備の手順に落とし込みます。

  1. 最新の受験案内(警察官A・B)を読み、試験の種目・日程・申込方法と、集団面接・個別面接が課されることを確認する
  2. 高校・大学生活の経験を棚卸しする。部活動・アルバイト・学校行事などから、自分の行動を具体的に話せる出来事を用意する
  3. 7つのカテゴリーの代表質問に、それぞれ一言メモで答えの骨子を作る
  4. 組織研究のインプットをする。この記事の前半を読み返し、青森県の治安情勢や運営方針の中から、志望分野に近い事実を2〜3個選び、自分の言葉で説明できるようにする
  5. 固有質問の材料を対応表から集め、「事実 → 自分の問題意識 → やりたいこと」の一続きの話にまとめる
  6. 声に出してリハーサルし、掘られたときの返しを書き足していく。あわせて、体力検査の種目(20mシャトルラン・反復横跳び・腕立て伏せ・握力)を日々のトレーニングに取り入れ、体づくりと生活リズムを整えていく

優先順位に注意

ステップ4〜5の組織研究は、あくまで他の受験生と差をつけるための工程です。時間がない場合は、ステップ2の経験の棚卸しと、その経験を警察の仕事へどうつなぐかという自己分析を優先してください。自分自身のことを語れないまま組織の知識だけを増やしても、面接の評価にはつながりません

なお、面接対策を独学かつ最短ルートで仕上げたい場合は、青森県警察専用の面接想定問答集を使う選択肢もあります。

青森県警察の採用面接で出題が想定される質問について、1問ごとに回答例・質問の意図・NG回答までをわかりやすく解説しているので、面接での受け答えをより具体的にイメージできるようになります。本番までの残り日数が少ない場合は、こうした教材で仕上げを前倒しするのも一つの方法です。

青森県警察の想定問答集を見る

さいごに

青森県警察の採用試験は、警察官A・Bのどちらも第2次試験で集団面接と個別面接が課され、人物面がていねいに見られます。

人口減少や高齢化が進むなかで、特殊詐欺への対応や、令和8年に控える国民スポーツ大会の安全確保など、青森ならではの仕事が待っています。

面接で問われるのは、立派な経歴ではなく、あなたがこれまで何を大切にして行動してきたかです

部活動やアルバイトといった身近な経験を、自分の言葉で語れる形に整えて、試験本番に臨んでください。この記事が、その準備の一歩になればうれしく思います。