本記事では、日向市職員採用試験の面接対策で必要な、日向市の特徴・基礎データ・行政課題・重点政策・面接の流れ・想定される質問・評価の観点についてまとめています。
日向市役所の面接では、「なぜ日向市を志望したのですか」「録画面接ではどんなことを伝えましたか」「グループワークではどんな役割を担いたいですか」といった、自治体への理解を前提とする質問が想定されます。日向市は録画面接から始まる試験構成をとっており、対面より早い段階から人物面が見られています。
なお、本記事の試験に関する記述は、令和8年度日向市職員採用試験<A日程>(令和9年4月1日採用)の試験案内で確認できた範囲のものです。市は年2回(A日程・B日程)の採用試験を予定しており、日程によって受験できる対象や募集区分が異なりますので、志望する日程の案内を必ず確かめてください。
第1部|自治体研究編
日向市の特徴
本格的な面接対策をはじめる前に、まずは日向市の全体像を把握しておきましょう。(時間のない方はここだけでもチェック)
- 細島港は宮崎県内で唯一の税関支署が置かれた重要港湾で、韓国・台湾などとの国際定期コンテナ航路を持つ。輸出入の手続きを地元で完結できる体制が整っている点は、県内の他の港にはない強みである。(出典:細島港の概要(宮崎県公式))
- お倉ヶ浜は南北約4キロメートルに及ぶビーチで、国内外のプロ大会が開かれる国内有数のサーフポイント。市の花がヒマワリであることも、日照に恵まれた土地柄をよく表している。(出典:お倉ヶ浜(日向市観光協会))
- 宮崎県の北部に位置し、隣接するのは東臼杵郡門川町・美郷町、児湯郡都農町・木城町。周辺の町とも生活圏の一部を共有している。
- 総面積は約337平方キロメートルである。
- 令和8年1月1日現在の人口は57,042人である。
- 高齢化率は34.2%で、宮崎県全体(33.9%)とほぼ同水準にある。
- 職員採用試験は年2回(A日程・B日程)実施され、専門職には実務経験者を対象とした経験者枠が設けられている。
- 市の花はヒマワリ、市の木はモクセイ。市役所は本町10番5号に置かれている。
日向市の基礎データ
面接では、市の規模を細かい桁まで暗唱する必要はありません。県北の中でどんな規模・性格の市かを一言で言えることを、まず目標にしてください。港と海という2つの顔を数字で裏づけながら見ていきましょう。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 総人口 | 57,042人(住民基本台帳・令和8年1月1日現在) |
| 65歳以上人口 | 19,526人(高齢化率34.2%) |
| 75歳以上人口 | 10,958人(総人口の19.2%) |
| 総面積 | 336.90km² |
| 人口密度 | 約169人/km²(上記の総人口と総面積から算出) |
| 隣接自治体 | 門川町・美郷町(東臼杵郡)、都農町・木城町(児湯郡) |
| 市の花・木 | ヒマワリ(花)・モクセイ(木) |
| 市役所の所在地 | 日向市本町10番5号 |
総人口・65歳以上人口・75歳以上人口は、総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」令和8年1月1日現在の数値です。面積・隣接自治体・市の花木・市役所の所在地は、当研究会にて基礎データとして整理・掲載したものです。
港と市街地の距離が近いまち
日向市では、細島港と市街地が比較的近い距離にまとまっています。通勤・物流の両面で効率的な一方、災害時には避難と物流の動線が重なりやすく、港で働く人と住民の双方の安全をどう確保するかという課題にもつながります。
県平均とほぼ同水準の年齢構成
日向市の高齢化率34.2%は、同じ住民基本台帳基準でみた宮崎県全体の33.9%とほぼ同水準です。75歳以上の比率も19.2%で、県全体の19.2%とぴたり重なります。県内の他の市が県平均を大きく上回ったり下回ったりする中で、日向市は県の縮図に近い年齢構成だといえます。
県の平均に近いということは、県全体の課題がそのまま日向市の課題になりやすいということでもあります。
人口減少や高齢化への対応を語るときは、日向市固有の事情というより、県全体を代表するケースとして位置づけると自然です。県内唯一の税関支署を持つ港と、プロ大会が開かれる浜を抱えながら、年齢構成は県の縮図であるという組み合わせが、日向市を理解するうえでの出発点になります。
日向市の経済・産業
国際物流の窓口・細島港
日向市の経済を語るうえで欠かせないのが、細島港の存在です。宮崎県内で唯一の税関支署が設置された重要港湾で、韓国・台湾などとの国際定期コンテナ航路を持ちます。輸出入の拠点機能を市域に抱えているということは、物流・貿易関連の仕事に直結する強みです。(出典:細島港の概要(宮崎県公式))
サーフィンのまちとしての観光資源
お倉ヶ浜は南北約4キロメートルに及ぶビーチで、国内外のプロ大会が開かれるサーフポイントです。港湾都市でありながら、海を楽しむ観光資源も持ち合わせているのが日向市の特徴です。
物流の海と、レジャーの海、両方の顔を持つ市だと理解しておくと、産業と観光を横断した、幅の広い話ができます。プロ大会が定期的に開かれているということは、単発のイベントではなく、継続的に人を呼び込む仕組みが一定程度できあがっているということでもあります。
宮崎県経済の中での日向市
日向市の総生産だけを取り出した統計は、当研究会の確認では見当たりませんでした。県全体の規模を目安にしておきましょう。
宮崎県の県内総生産は3兆7,669億円(全国39位)、一人当たり県民所得は245万3千円(全国46位)です。国際航路の窓口を市域に持ちながら、県全体としては所得水準の底上げが課題になっている、というねじれを理解しておきましょう。(出典:全国から見た宮崎県|令和5年前後)
この数字を面接でそのまま語っても、県全体の話に終始してしまいます。細島港という個別の強みと結び付け、「県全体の所得水準は低いが、日向市には県内でここだけの税関支署を持つ港がある」と自分の言葉で説明できるようにしておきましょう。
数字を並べるだけでなく、その数字が自分の志望とどうつながるかまで一言添えられると、面接での説得力が変わってきます。
港と海を行き来する二つの経済
細島港が担うのはモノの物流、お倉ヶ浜が担うのはヒトの往来です。同じ海に面していても、片方は輸出入というビジネスの海、もう片方はレジャーというにぎわいの海です。この二つを別々に語るのではなく、港湾都市としての産業基盤の上に観光がどう乗っているかという視点でまとめると、日向市らしい経済の説明になります。
日向市の主な行政課題
ここまでの数字と港湾・観光の姿を踏まえると、日向市が今向き合っている課題が見えてきます。面接で「市の課題」を聞かれたときの引き出しとして、次の5つを押さえておきましょう。
県平均に近い高齢化への対応
高齢化率34.2%は宮崎県全体とほぼ同水準ですが、それは高齢化が進んでいないという意味ではありません。75歳以上人口10,958人という規模は、医療・介護の需要が着実に積み上がっていることを示しています。
県平均に近いからこそ、日向市での対策のあり方は、他の市町村からも参考にされやすい立場にあると考えられます。
南海トラフ巨大地震・津波への備え
内閣府が令和7年3月に公表した想定では、日向市の最大津波高は15メートルとされ、前回想定(同じく15メートル)から変化はありませんでした。
宮崎県全体では死者数約1万1千人(早期避難率59.3%の場合)が想定されています。港湾機能を持つ市として、産業施設と住民避難の両方への備えが求められます。(出典:南海トラフ巨大地震の新想定(内閣府))
想定に変化がなかったことは、油断してよいという意味ではありません。細島港のコンテナヤードや、お倉ヶ浜の海沿いに人が集まる時間帯まで含めて考えると、津波避難の課題は港湾・観光の両方の現場に横たわっています。
港湾機能の維持と物流競争力
国際定期コンテナ航路を持つ細島港ですが、港湾の競争力は航路の維持・拡大がなければ簡単には保てません。近隣港との競争の中で、細島港をどう活用し続けるかは、産業振興を語るうえで避けて通れないテーマです。
税関支署という国の機関が置かれている以上、市単独の判断だけでは動かせない部分もあり、県・国との調整力も問われます。
観光資源としてのビーチの活用
お倉ヶ浜のようなサーフポイントは、一過性の来訪者を増やすだけでなく、地域に長く滞在してもらう仕組みづくりが課題になります。プロ大会の開催実績を、日常的な観光消費にどうつなげるかが問われます。
港湾のにぎわいとビーチのにぎわいを、別々のものとして扱うのではなく、まち全体の魅力として一体的に発信できるかも課題です。
専門人材の確保という課題
保健師・建築技術職に経験者枠を設けているという事実は、専門人材を新卒採用だけでは十分に確保できていない可能性を示しています。即戦力人材をどう呼び込むかは、日向市に限らず多くの市町村に共通する課題です。年2回の試験実施も、募集の間口を広げて人材を取りこぼさないための工夫だと考えられます。
日向市の重点政策|港とビーチが結ぶ日向市の役割
日向市の重点は、計画書の目次よりも、市が背負っている機能の側から見たほうが早くつかめます。県内唯一の税関支署を抱える港、プロ大会が開かれる浜、そして年2回・経験者枠つきという採用の組み立て。試験案内と県・市の公式ページでたどれるこの3点を手がかりに、市政の方向性を読み解いていきます。
国際物流の窓口としての責任
細島港という県内唯一の税関支署を持つ重要港湾を抱えていることは、日向市が単なる一地方都市ではなく、県全体の輸出入を支える結節点の役割を担っていることを意味します。
物流政策は市の枠を超えて、県・国とも連動する分野です。港の機能を維持するには、荷役設備の更新や航路の維持交渉など、目に見えにくい地道な調整業務が欠かせません。
海を生かした観光戦略
国内外のプロ大会が開かれるお倉ヶ浜は、市が観光の中心に据えられる資源です。港湾都市としての産業機能と、ビーチリゾートとしての観光機能をどう両立させるかが、日向市らしい政策課題になります。プロ大会の開催実績を一過性のイベントで終わらせず、継続的な集客の仕組みに育てられるかが問われます。
採用制度に表れる人材確保の工夫
年2回の試験実施と、専門職の経験者枠は、採用の間口を広げるための工夫です。新卒者だけでなく、実務経験を積んだ人材にも門戸を開くことで、即戦力の確保を図っていると考えられます。
録画面接という新しい選考手法を早い段階から取り入れていることも、応募のハードルを下げる工夫の一つと捉えられます。日程を分けることで、進学・就職活動のタイミングが異なる受験者を取りこぼさないという狙いもうかがえます。
POINT|資源の名前より、日向市の骨格から考える
港や観光地の名前を覚えることが自治体研究の目的ではありません。関心があるのは国際港湾なのか、観光ビーチなのか、それとも専門人材の確保なのか。まずそこを一つに決めてください。決めたら、その分野で日向市が抱えている課題を挙げ、市役所の裁量でどこまで動かせるのかを調べます。自分の出番は、その範囲の中にあります。港とビーチ、どちらから入っても構いません。
悪い例「日向市の観光振興に携わりたいです」
改善例「お倉ヶ浜のサーフィン人気を、日帰りではなく滞在型の観光消費につなげる仕事に携わりたいです」
あわせて確認したい公式資料
下に挙げた3点は、いずれも公的機関が出している一次資料です。A日程・B日程で内容が変わる可能性がありますので、自分が受ける日程の受験案内は最新版で確認してください。
- 日向市職員採用試験の最新の試験案内(志望日程・志望区分のもの)と、市の職員採用情報のページ
- 細島港の概要(宮崎県公式)
- 南海トラフ巨大地震の新想定(内閣府)
なお、情報を知っていることと、面接でその情報を使って答えられることは、まったく別の能力です。数字を覚えただけの状態では、深掘りの一言で止まってしまいます。
当研究会では「答えられる形」まで仕上げるためのテキストとして、日向市役所専用の面接想定問答集をご用意しています。日向市の採用面接で問われる可能性がある約60問の質問について、「元公務員監修の回答例」「質問の意図」「回答のコツ」「想定される深掘り」などを収録しています。
第2部|面接対策編
日向市役所の面接の概要
ここからが面接対策編です。日向市のA日程は、録画面接から始まる構成に特徴がありますので、そこから見ていきます。B日程で受験する場合も、募集区分や科目の細部は変わる可能性がありますが、基本的な構成の考え方は参考になります。
日向市役所の面接の流れ
日向市のA日程(令和9年4月1日採用)は、第1次試験・第2次試験の2段階です。第1次試験には録画面接と基礎能力試験の両方が組み込まれており、全ての受験者がWeb上での動画による人物試験を受けます。第2次試験ではさらに、事務職適性検査・個別面接・グループワークが課されます。
| 項目 | 内容(A日程・令和9年4月1日採用) |
|---|---|
| 試験の段階 | 第1次試験 → 第2次試験の2段階 |
| 募集区分 | 一般事務職A、福祉職A、保健師A1・A2(経験者枠)、建築技術職A1・A2(経験者枠) |
| 第1次試験 | 録画面接(Web上での動画による人物試験。全ての受験者が対象)と基礎能力試験(SCOA総合適性検査+適性検査) |
| 第2次試験 | 事務職適性検査、個別面接(面接(個人)と明記)、グループワーク。建築技術職A1のみ専門試験が加わる |
| 経験者枠(A2) | 保健師・建築技術職に設定。直近10年で通算3年以上の実務経験が要件で、第1次の基礎能力試験と第2次の専門試験が免除される |
| 配点 | 各試験種目の配点は公表されていません。最新の受験案内でご確認ください |
| 提出書類 | エントリーシート(応募登録)に加え、録画面接用の動画登録、経験者枠は実務経験を記入するヒアリングシートが必要 |
上記は、日向市の令和8年度A日程(令和9年4月1日採用)の試験案内にもとづく内容です。試験の構成・配点等は、年度や受験区分によって異なる可能性があります。受験の際は、必ずご自身の区分の最新の試験情報をご確認ください。(出典:日向市職員採用試験 試験案内|令和8年度A日程)
ここで注意したいのは、日向市の第2次試験にあるグループワークを、集団討論と読み替えないことです。試験案内が用いているのはあくまで「グループワーク」という名称で、「集団討論」「集団面接」の語はどこにも出てきません。
実施の細部までは公表されていませんが、呼び方が違う以上、討論の型をそのまま持ち込む準備は的を外すおそれがあります。意見を戦わせて勝つことよりも、複数人で一つの場を成り立たせるときに自分がどう動くかを整理しておきましょう。
もう一点、A日程には受験できない層がいることにも注意してください。日向市のA日程は職種を問わず高等学校在籍者を対象としておらず、そうした方は後期に予定されるB日程での受験になります。
また、A日程で受験した職種と同じ職種(経験者枠を含む)は、B日程で重ねて受けることができません。A日程の第2次試験合格者は、B日程のどの職種も受験できないという制限もあります。
自分がどちらの日程に該当するのかを、申込前に必ず確認しておきましょう。
日向市役所が求める人物像
日向市は、求める職員像を文章にして掲げてはいません。令和8年度A日程の試験案内にも、職員課・人事研修係の公式ページにも、それにあたる記載は見つかりませんでした。
代わりに雄弁なのは、選考の組み立てのほうです。録画面接を第1次に置き、第2次でグループワークを課すという順序からは、対面よりも先に自分を伝える力と、集団の中で役割を果たす力の両方が見られている、と当研究会では読んでいます。
文章として示された人物像がない以上、寄せにいく先もありません。録画・グループワーク・個別面接という3つの場面は、見え方こそ違っても、語る中身が同じかどうかを確かめるために並んでいます。3か所で話がそろうかどうかを、準備の目安にしてください。
想定される質問
面接で聞かれることは7つのカテゴリーに分かれる
当研究会では、全国の自治体・官公庁の面接想定問答を分析し、聞かれる質問を7つのカテゴリーに体系化しています。日向市の録画面接・個別面接も、この見取り図の上で準備すれば基本的な抜け漏れは防げます。
| カテゴリー | 代表質問 | ここで見られていること |
|---|---|---|
| ① 導入・アイスブレイク | カメラの前で、まず自己紹介をお願いします | 録画面接という慣れない形式でも、自然な表情と話し方ができるか |
| ② 動機・志望 | なぜ日向市の職員を志望したのですか? | 民間の仕事でも叶う願いのまま終わっていないか |
| ③ 自己理解 | ご自身の長所と短所を教えてください | 録画と対面、どちらでも一貫した自己像を語れるか |
| ④ 経験・行動 | グループでの活動で意識してきたことを教えてください | グループワークの適性を、実体験の裏づけとともに語れるか |
| ⑤ 学業・経歴 | 学生時代に力を入れたことを教えてください | 畑違いの相手にも伝わる言い方を選べているか |
| ⑥ 適性・将来 | 配属されたらどの分野で力を発揮したいですか? | 一般事務・福祉・保健師・建築技術という異なる職域への理解 |
| ⑦ 公共性・社会性 | 最近気になったニュースはありますか? | ふだんから世の中を見ているか。要約ではなく意見が出てくるか |
ここまでは、カメラの前でも面接室でも通用する基本の型です。日向市で問われ方が変わってくるのは、次に挙げる市固有の2問のほうだと考えてください。
合否を分けるのは「日向市役所ならでは」の質問
録画面接から個別面接まで一貫して問われうるこの2問には、港湾と観光という2つの顔を自分の言葉で説明できるかが鍵になります。録画でも対面でも持ち出せる材料を5つに絞り、答え方とセットで下の表にまとめました。
| 質問テーマ | 知っておきたい日向市の事実 | 答え方のヒント |
|---|---|---|
| なぜ県庁ではなく市役所か | 日向市は門川町・美郷町・都農町・木城町と隣接する県北の市。細島港という県内唯一の税関支署を持つ | 県内唯一の税関支署という広域的な機能を持ちながらも、住民に一番近い立場を選んだ理由を語ります |
| 細島港という国際物流拠点 | 細島港は県内唯一の税関支署が設置された重要港湾で、韓国・台湾などとの国際定期コンテナ航路を持つ | 港の存在を紹介するだけでなく、物流・産業振興にどうつなげたいかまで踏み込みます |
| お倉ヶ浜という観光資源 | お倉ヶ浜は南北約4キロメートルのビーチで、国内外のプロ大会が開かれるサーフポイント | 知名度の紹介にとどめず、滞在型観光への発展という課題まで語ります |
| 人口と高齢化 | 令和8年1月1日現在の人口57,042人、高齢化率34.2%は宮崎県全体(33.9%)とほぼ同水準 | 県の縮図に近い市だからこそ、ここでの取組が波及効果を持つという視点で語ります |
| 防災 | 内閣府の新想定で日向市の最大津波高は15メートル。県全体では死者数約1万1千人(早期避難率59.3%の場合)が想定される | 港湾機能を持つ市として、産業施設と住民避難の両面から備えを語ります |
使い方のコツは、5つ全部を覚えることではありません。自分の志望分野に近いテーマを1〜2つ選び、「事実 → 自分の問題意識 → 市職員としてやりたいこと」という一続きの話に編んでおくことです。
想定される評価の観点
日向市の試験案内には、評価の観点にあたる公表文言は見当たりませんでした。手がかりになるのは、録画・グループワーク・個別面接という3種類の場面を用意したという公表済みの選考設計です。
この設計から見えてくる観点を3つ、下の表に整理しました。採用面接で一般に用いられる評価の考え方であるコンピテンシー評価も、あわせて踏まえています。
どの場面でも共通して、経験の中身と行動の再現性が確かめられていると考えられます。
| 評価の観点 | 面接でどう確かめられるか | 準備のポイント |
|---|---|---|
| 録画でも崩れない自己表現 | カメラの前でも、対面のときと同じ熱量・言葉で話せているか | 実際にスマートフォンで自分を撮影し、見返して話し方を調整しておきます |
| グループの中での役割の取り方 | 共同作業の中で、自分がどんな役回りを担おうとするか | 過去にグループで何かを作り上げた経験を、自分の役割ごと具体的に語れるようにします |
| 市の課題を引き受ける姿勢 | 港湾・観光といった日向市固有の課題を、自分ごととして語れるか | 細島港とお倉ヶ浜のどちらを主に語るかを決め、自分の志望とつないでおきます |
なお、公務員の個人面接では、ひとつの話題に対して「そのとき、あなたは具体的に何をしたのですか」と2回、3回と深掘りされることが多いです。
日向市は録画面接のあとに個別面接がありますから、録画で話した内容の一貫性を、対面でさらに問われると考えておきましょう。自分の言葉で細部まで語れる実体験に根ざした答えを、時間の許すかぎり数多く事前に用意しておきましょう。
評価の観点を一般論として示しましたが、日向市の場合は募集区分ごとに求められる専門性がそれぞれ異なります。一般事務・福祉・保健師・建築技術という4つの職域のうち、自分が受ける区分の業務内容と結びつけて肉付けしていくことで、より説得力のある準備になります。
本番までの準備6ステップ
ここまでの内容を、準備の手順に落とし込みます。録画面接がある日向市では、カメラの前で話す練習も欠かせません。
- 自分が志望する日程(A日程・B日程)と区分の試験案内を確認する。A日程は高校在籍者が受験できず、経験者枠は実務経験の要件があるため、対象条件を先に確かめる。同一職種のA日程・B日程の重複受験もできないため、どちらで受けるかも早めに決めておく
- これまでの経験を、一人でやり切った経験と、グループで役割を果たした経験に分けて書き出し、それぞれ具体例を決める
- 7カテゴリーの代表質問に、それぞれ一言メモで答えを作る
- 自治体研究のインプットをする。この記事の前半部分を読み返し、志望分野に近い事実を2〜3個、自分の言葉で説明できるようにする
- 固有質問の材料を対応表から集め、「事実 → 自分の問題意識 → やりたいこと」の一続きの話に編む
- スマートフォンで自分を撮影し、録画面接を想定した練習を重ねたうえで、個別面接・グループワークの練習にも取り組む。録画を見返して、話す速さや表情の変化まで確認しておく
優先順位に注意
ステップ4〜5の自治体研究は、あくまで他の受験生と差をつけるための工程です。時間がない場合は、ステップ2の経験の書き出しと、その経験を日向市の仕事へどうつなぐかという自己分析を優先してください。自分のことを語れない状態で市の知識だけを増やしても、面接の評価にはつながりません。
なお、面接対策を独学かつ最短ルートで仕上げたい場合は、日向市役所専用の面接想定問答集を使う選択肢もあります。
日向市の採用面接で出題が想定される質問について、1問ごとに回答例・質問の意図・NG回答までをわかりやすく解説しているので、面接での受け答えをより具体的にイメージできるようになります。特に試験本番までに時間がない方は、必要に応じてご活用ください。
さいごに
日向市のA日程は、録画面接から始まり、個別面接とグループワークで締めくくられる試験です。カメラの前でも、複数人での共同作業でも、対面の一対一でも、語る中身が変わらないことが大切になります。
国際物流を担う細島港と、サーフィンで知られるお倉ヶ浜という2つの顔を持つ日向市。一般事務・福祉・保健師・建築技術という4つの職域それぞれで求められる専門性も異なりますから、自分の区分に即した業務理解も欠かせません。
ここまで読んで得た事実を自分の経験に結び直し、どの場面でも同じ自分として語れるところまで持っていきましょう。