本記事では、都城市職員採用試験の面接対策で必要な、都城市の特徴・基礎データ・行政課題・重点政策・面接の流れ・想定される質問・評価の観点についてまとめています。

都城市役所の面接では、「なぜ都城市を志望したのですか」「農業産出額日本一のまちで何をしたいですか」「明るく元気で素直な人柄をどう発揮しますか」といった、自治体への理解を前提とする質問が想定されます。都城市は市が求める職員像を試験案内の中で明確に打ち出しており、その言葉に自分の経験をどう重ねられるかが問われます。

なお、本記事の試験に関する記述は、令和8年度都城市職員採用試験(後期日程)の試験案内で確認できた範囲のものです。市は後期日程のほかに10月採用枠・前期A日程・前期B日程・筆記試験特別免除枠・カムバック採用といった複数の日程を設けており、これらとの併願はできませんので、志望する日程の案内を必ず確かめてください。

第1部|自治体研究編

都城市の特徴

本格的な面接対策をはじめる前に、まずは都城市の全体像を把握しておきましょう。(時間のない方はここだけでもチェック)

  • 令和5年の市町村別農業産出額(推計)は981.0億円で5年連続全国第1位。畜産だけで845億円(全国1位)を占め、豚327億円・肉用牛206億円もいずれも全国1位である。(出典:農業産出額に関する情報(都城市公式))
  • 宮崎県内で2番目の人口規模だが、中核市ではない(宮崎県内で中核市に該当するのは宮崎市のみ)。
  • 宮崎市・小林市・日南市・串間市、北諸県郡三股町・西諸県郡高原町(以上宮崎県)に加え、鹿児島県の霧島市・曽於市・志布志市とも隣接し、県境をまたぐ立地にある。
  • 総面積は約653平方キロメートルである。
  • 令和8年1月1日現在の人口は162,119人である。
  • 都市目標像に「市民の笑顔が広がる 南九州のリーディングシティ」を掲げ、農林畜産業・地の利・次世代を担う子どもたちを「3つの宝」とする市政運営を進めている。
  • 職員採用試験の案内には、市長メッセージとして「明るく元気で素直かつ人間力溢れる職員」を求める人材像として明記している。
  • 市の花はアヤメ、市の木はケヤキ。市役所は姫城町6街区に置かれている。

都城市の基礎データ

都城市の数字で最初につまずきやすいのが、規模と制度上の位置づけのずれです。県内2番目の人口規模を持ちながら、制度上は中核市ではないという位置づけまで押さえておくと、面接での説明に厚みが出ます。表と合わせて確かめていきましょう。

項目内容
総人口162,119人(住民基本台帳・令和8年1月1日現在)
65歳以上人口51,800人(高齢化率32.0%)
75歳以上人口28,797人(総人口の17.8%)
総面積653.36km²
人口密度約248人/km²(上記の総人口と総面積から算出)
隣接自治体宮崎市・小林市・日南市・串間市、三股町・高原町(宮崎県)、霧島市・曽於市・志布志市(鹿児島県)
市の花・木アヤメ(花)・ケヤキ(木)
市役所の所在地都城市姫城町6街区21号

総人口・65歳以上人口・75歳以上人口は、総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」令和8年1月1日現在の数値です。宮崎県の人口はこの資料の県計の値を用いています。面積・隣接自治体・市の花木・市役所の所在地は、当研究会が基礎データとして独自に整理しています。

県内2番目の規模でも県平均より若い年齢構成

都城市の高齢化率32.0%は、同じ住民基本台帳基準でみた宮崎県全体の33.9%を1.9ポイント下回る水準です。75歳以上の比率も17.8%で、県全体の19.2%を下回ります。県内2番目の人口規模を持ちながら、年齢構成は県平均よりやや若いという特徴があります。

宮崎市に次ぐ規模でありながら中核市ではないという事実は、面接で「なぜ市役所なのか」を問われたときに使える論点です。人口規模だけでなく、権限や事務の範囲まで理解していることを示せると、他の受験者との違いが伝わります。

宮崎県は平成13年に全国平均より6年早く超高齢社会を迎えた県ですが、その中で都城市は県平均より若い年齢構成を保っており、働く世代の厚みが相対的に残っています。数字の大小だけでなく、その背景にある産業構造まで説明できると理解の深さが伝わります。(出典:宮崎県の高齢化の状況)

「都城市は宮崎県で2番目に人口が多い市だと知りました。ただ、中核市ではないので、宮崎市とは行政の権限の範囲が違うという点も理解した上で、住民に一番近い市役所の仕事に携わりたいと考えています」

都城市の経済・産業

5年連続全国1位の農業産出額

都城市の経済を語るうえで欠かせないのが、農林畜産業の強さです。令和5年の市町村別農業産出額(推計)は981.0億円で5年連続全国第1位。

中でも畜産は845億円で全国1位、品目別でも豚327億円・肉用牛206億円が全国1位、鶏267億円も全国3位と、あらゆる部門で全国トップクラスの実績を残しています。(出典:農業産出額に関する情報(都城市公式))

都城志布志道路がもたらす地の利

都城市は「地の利」を3つの宝の一つに掲げていますが、その中核が都城志布志道路です。鹿児島県志布志市へ抜けるこの道路網は、農畜産物の輸送コストと時間を左右する重要な基盤です。

市長メッセージも都城志布志道路の全線開通による地の利を生かしたまちづくりを具体的な取組に挙げており、この道路網は都城市の農林畜産業がさらに競争力を高めるための土台になります。県境をまたいで隣県まで通じる幹線を持つ立地は、内陸の農業都市にとって出荷先を広げる強みでもあります。

宮崎県経済の中での都城市

都城市単独の市内総生産にあたる統計は、今回の調査時点で公表資料からは確認できません(当研究会調べ)。県全体でみると、宮崎県の県内総生産は3兆7,669億円(全国39位)、一人当たり県民所得は245万3千円(全国46位)です。

県全体としては低位にとどまる中で、農業産出額で全国1位を誇る都城市は、宮崎県経済を下支えする存在だといえます。(出典:全国から見た宮崎県|令和5年前後)

都城市の主な行政課題

ここまでの数字と産業の姿を踏まえると、都城市が今向き合っている課題が見えてきます。面接で「市の課題」を聞かれたときの引き出しとして、次の5つを押さえておきましょう。

2番目の人口規模と中核市でないという現実

県内2番目の人口を抱えながら中核市ではないという立ち位置は、人口の多さが、そのまま市の権限の広さにつながるわけではないことを示しています。中核市に移行した市が担う事務を、都城市は制度上受け持っていません。

宮崎市との役割分担を理解したうえで、市の仕事がどこまでの範囲なのかを正確に把握しておく必要があります。志望する職種によっては、担当する業務が市の所管か県の所管かで日々の動き方が変わりますから、そこを取り違えないようにしましょう。

霧島山(新燃岳)の噴火・降灰への備え

都城市は霧島山系の風下に位置し、新燃岳が約300年ぶりの本格的なマグマ噴火を起こした平成23年1月には、都城駅付近で約5ミリメートルの降灰堆積が確認されました。

新燃岳は令和7年6月にも噴火しており、火山活動が続く山を抱える地域として、農業への影響や生活インフラの維持まで含めた備えが求められます。降灰は農作物や家畜の飼育環境にも影響しますから、農業日本一の市にとっては産業政策としての側面も持つ課題です。(出典:平成23年の霧島山の火山活動(気象庁))

台風・豪雨による土砂災害リスク

令和4年の台風第14号では、都城で日降水量404.0ミリメートルという記録的な大雨を観測し、大雨特別警報(土砂災害)が発表されました。広い市域と山間部を抱える都城市では、土砂災害への警戒が毎年の課題になります。

この大雨特別警報はまず宮崎市・都城市・三股町に発表され、その後県内15市町村にまで拡大したことも記録されています。(出典:令和4年台風第14号による大雨等の記録(宮崎県))

南海トラフ巨大地震への備え

宮崎県が令和8年2月に公表した南海トラフ巨大地震等の被害想定では、県全体で死者数約1万1千人(早期避難率59.3%の場合)が見込まれています。

都城市は内陸部に位置し津波の直接的な影響は限定的と考えられますが、令和6年8月8日の日向灘の地震(マグニチュード7.1)では都城市でも震度5強を観測しており、強い揺れへの備えは欠かせません。(出典:南海トラフ巨大地震等に係る被害想定(宮崎県)|令和8年2月公表)

県境をまたぐ広域連携

宮崎県内の4市町だけでなく、鹿児島県の霧島市・曽於市・志布志市とも接する都城市は、県境を越えた広域連携が日常的に求められる立地にあります。都城志布志道路もその象徴であり、県をまたぐ調整力が問われる場面が少なくありません。

防災・観光・産業振興のいずれの分野でも、県境の内側だけで完結する発想では都城市の課題は語りきれません。

都城市の重点政策|スマイルシティ都城と3つの宝

都城市の場合、方向性を探しに行く必要はほとんどありません。受験案内という実務的な資料の中に、市長自身の言葉で都市目標像と重点の取組が書き込まれているからです。

この章では、その市長メッセージから読み取れる内容を整理します。なお、メッセージは年度ごとに書き換えられる可能性がありますので、志望する日程の最新版で確かめてください。

3つの宝を生かす市政運営

都城市は都市目標像として「市民の笑顔が広がる 南九州のリーディングシティ」を掲げ、農林畜産業・地の利・次世代を担う子どもたちの3つを「3つの宝」と位置づけています。

この3つは、それぞれ産業振興・インフラ整備・教育という異なる行政分野にまたがっており、どの分野を志望するかによって関わり方が変わってきます。「笑顔あふれるまち=スマイルシティ都城」という表現からは、経済的な数字だけでなく、暮らす人の実感を大切にする市政運営の姿勢が読み取れます。

農業産出額日本一という強みの継承

6次産業化の推進をはじめとする農林畜産業の振興は、この5年連続全国1位という実績を今後も維持・発展させるための取組です。「肉と焼酎のふるさと・都城」というキャッチフレーズを使ったふるさと納税等を通じた対外的PRも、この強みを経済的な成果に変える工夫の一つです。

生産量の実績だけに満足せず、加工・販売まで自前で手がける6次産業化を進めることで、生産者の所得そのものを底上げしようとする狙いが読み取れます。

子どもたちの育成という長期的な投資

3つの宝の一つに「次世代を担う子どもたち」を掲げ、学力向上対策事業などに取り組んでいます。農業日本一という現在の強みだけでなく、それを次の世代に引き継ぐ人材育成にも力を入れている姿勢がうかがえます。

教育分野を志望する場合も、単なる学力向上にとどまらず、地域産業の担い手を育てるという視点まで踏み込んで語れると説得力が増します。

POINT|3つの宝の名前より、自分がどこに関わるかで考える

3つの宝を丸暗記することが自治体研究の目的ではありません。農林畜産業・地の利・子どもたち。この3つのうち、自分の経験と接点があるのはどれかを先に決めてください。そのうえで、その分野の課題と、市が自前で進められる部分を調べます。志望動機は、その範囲の中に自分の居場所を置いたときにはじめて具体的になります。3つとも欲張って語ろうとすると、かえって話の焦点がぼやけてしまいます。

悪い例「都城市の農業振興に携わりたいです」

改善例「全国1位の畜産の強みを生かしながら、6次産業化を通じて生産者の所得向上につなげる仕事に携わりたいです」

あわせて確認したい公式資料

次の3点があれば、都城市について話す内容の根拠はひととおりそろいます。とくに志望する日程の受験案内は、内容が変わっていないかを直前にもう一度確かめてください。

  • 都城市職員採用試験の最新の試験案内(志望日程・志望区分のもの)と、市の職員採用情報のページ(市長メッセージを含む)
  • 農業産出額に関する情報(都城市公式)
  • 南海トラフ巨大地震等に係る被害想定(宮崎県)

なお、情報を知っていることと、面接でその情報を使って答えられることは、まったく別の能力です。数字を覚えただけの状態では、深掘りの一言で止まってしまいます。

当研究会では「答えられる形」まで仕上げるためのテキストとして、都城市役所専用の面接想定問答集をご用意しています。都城市の採用面接で問われる可能性がある約60問の質問について、「元公務員監修の回答例」「質問の意図」「回答のコツ」「想定される深掘り」などを収録しています。

都城市役所の想定問答集を見る

第2部|面接対策編

都城市役所の面接の概要

ここからが面接対策編です。都城市の後期日程は、性格検査の結果が面接に活用される設計に特徴がありますので、まずはその仕組みから見ていきます。

都城市役所の面接の流れ

都城市の後期日程(令和9年4月1日採用)は、第1次試験と第2次試験の2段階で行われます。第1次試験にはSPI3の能力検査・性格検査に加えて録画面接が組み込まれており、SPI3の性格検査の結果は第2次試験の面接試験に用いられると明記されています。

また、SPI3の得点が基準に満たない場合、録画面接の採点自体が行われません。

項目内容(後期日程・令和9年4月1日採用)
試験の段階第1次試験 → 第2次試験の2段階
募集区分高校・短大卒業程度(一般行政職〈一般事務〉・一般行政職〈土木〉・消防吏員)、学歴不問(一般行政職〈一般文化財〉・〈埋蔵文化財〉)、障がい者対象(一般行政職〈一般事務〉)
第1次試験総合能力試験=SPI3による能力検査(言語的理解・数量的処理・論理的思考など)とSPI3による性格検査(第2次の面接試験に用いる)。これに録画面接=人物・識見等についての口述試験(障がい者対象区分は除く)を加えた2種目
第1次試験の重要な仕組み総合能力試験(SPI3)の得点が基準に満たない場合は不合格となり、その場合は録画面接の採点自体が行われない
第2次試験個別面接試験(全区分共通)。これに加え、土木・一般文化財・埋蔵文化財は専門試験、消防吏員は体力試験・健康診断が課される
配点各試験種目の配点は公表されていません。最新の受験案内でご確認ください
提出書類受験申込書(エントリーシート)と受験票用の顔写真データ。面接カードという独立した名称の様式は案内に記載がありません

上記は、都城市の後期日程(令和9年4月1日採用)の試験案内にもとづく内容です。試験の構成・配点等は、年度や受験区分によって異なる可能性があります。受験の際は、必ずご自身の区分の最新の試験情報をご確認ください。(出典:都城市職員採用試験 試験案内|後期日程)

ここでとくに押さえておきたいのは、SPI3の性格検査が面接の参考資料として使われるという設計です。面接官はあなたの性格傾向をあらかじめ把握したうえで質問してきます。

取り繕った回答をしても、性格検査の結果と食い違えば違和感を持たれかねません。検査で出た自分の傾向を受け入れたうえで、それを仕事にどう生かすかを語れる準備をしておきましょう。

もう一点、募集区分によって第1次試験の会場方式が異なることにも注意してください。高校・短大卒業程度と障がい者対象は南九州大学都城キャンパスでの集合実施、学歴不問の一般文化財・埋蔵文化財はテストセンター(全国のリアル会場またはオンライン会場)での受験です。

録画面接は、これが課される区分ではいずれも自宅など任意の場所で、受験者が選択した日時に行います(障がい者対象区分に録画面接はありません)。自分の区分がどちらの方式かを、申込前に確認しておきましょう。

消防吏員を志望する場合は、採用後の姿まで案内に書かれている点も押さえておきたいところです。採用後は約6か月間、宮崎県消防学校に入校して消防吏員として必要な教育を受けます。

勤務先である都城市消防局の管轄区域は都城市と北諸県郡三股町で、この区域に居住できることが条件に挙げられています。第2次試験の体力試験は握力・立ち幅とび・上体起こし・反復横とび・懸垂の5種目です。

都城市役所が求める人物像

都城市の試験案内には、市長メッセージとして「明るく元気で素直かつ人間力溢れる職員」を求める人材像が明記されています。「もっとも大切な経営資源が『人材』」という言葉から始まるこのメッセージは、都城市が採用において人物面をとりわけ重視していることを示しています。

この一文は3つの要素に分けて読めます。「明るく元気」は面接での表情や声のトーンといった第一印象に、「素直」は指摘や助言を受け入れる姿勢に、「人間力」は経験を通じて培った総合的な対人力に、それぞれ結びつけて自己PRを組み立てると、市の言葉に沿った説得力のある回答になります。

自己PRの最後に、この3つのどれと結びつくかを一言添えるだけでも、市の求める人材像を意識していることが伝わります。「もっとも大切な経営資源が『人材』」という書き出しからも、都城市が採用を単なる欠員補充ではなく、組織づくりの根幹として位置づけていることがうかがえます。

想定される質問

面接で聞かれることは7つのカテゴリーに分かれる

当研究会では、全国の自治体・官公庁の面接想定問答を分析し、聞かれる質問を7つのカテゴリーに体系化しています。都城市の個別面接も、この見取り図の上で準備すれば基本的な抜け漏れは防げます。

カテゴリー代表質問ここで見られていること
① 導入・アイスブレイク録画面接のときは緊張しましたか?録画と対面、両方の場での自然な受け答え
② 動機・志望なぜ都城市の職員を志望したのですか?会社員としても叶う話のまま終わっていないか
③ 自己理解自分が「明るく元気」だと感じるのはどんなときですか?市の求める人物像と、自分の性格を結びつけて語れるか
④ 経験・行動周囲を巻き込んで成果を出した経験を教えてください「人間力」を裏づける、具体的な行動と結果
⑤ 学業・経歴これまで学んできたことを、簡単に説明してください相手の予備知識に合わせて、話の細かさを調整できるか
⑥ 適性・将来配属されたらどの分野で力を発揮したいですか?一般事務・土木・文化財・消防という異なる職域への理解
⑦ 公共性・社会性最近気になったニュースはありますか?選んだ話題と、それを気にした理由に、その人らしさが出ているか

録画面接でも対面の個別面接でも、問われる骨格はこの7つから大きくは外れません。都城市で答えの質が分かれるのは、次に挙げる2問のほうです。

合否を分けるのは「都城市役所ならでは」の質問

「なぜ宮崎県庁ではなく、都城市役所なのですか?」
「都城市の魅力と課題を、それぞれ挙げてください」

県内2番目の人口を持ちながら中核市ではないという立ち位置と、農業日本一という強みの両方を踏まえられるかで、この2問への答えの深さが変わります。市長メッセージや農業の統計など、都城市を語るときの素材を5つ選び、使い方を添えておきます。

質問テーマ知っておきたい都城市の事実答え方のヒント
なぜ県庁ではなく市役所か都城市は宮崎県内2番目の人口規模だが中核市ではない。鹿児島県3市とも隣接する県境の市権限の違いを理解したうえで、住民に一番近い基礎自治体を選んだ理由を語ります
農業日本一という強み令和5年の農業産出額は981.0億円で5年連続全国1位。畜産だけで845億円が全国1位実績の紹介にとどめず、この強みをどう次の世代に引き継ぐかまで語ります
求める人物像市長メッセージに「明るく元気で素直かつ人間力溢れる職員」と明記されているこの3つの要素のどれかを、自分の具体的な経験に結びつけて語ります
防災霧島山の噴火では都城駅付近で約5ミリメートルの降灰堆積を記録。令和4年台風14号では日降水量404.0ミリメートルを観測火山と豪雨という2種類の災害リスクを踏まえた備えを語ります
県境をまたぐ広域連携鹿児島県の霧島市・曽於市・志布志市と隣接。都城志布志道路が地の利を支える県境を越えた調整力の必要性まで踏み込んで語ります

使い方のコツは、5つ全部を覚えることではありません。自分の志望分野に近いテーマを1〜2つ選び、「事実 → 自分の問題意識 → 市職員としてやりたいこと」という一続きの話に編んでおくことです。

5つの事実を無理に詰め込もうとすると、かえって一つひとつの説得力が薄まってしまいます。とくに「明るく元気で素直かつ人間力溢れる職員」という言葉との接続は、どのテーマを選んでも忘れずに意識しておきましょう。

想定される評価の観点

都城市の場合、市長メッセージという公表された言葉があるため、そこに含まれる「明るく元気」「素直」「人間力」の3要素を軸に評価の観点を組み立てるのが、最も実態に近いと考えられます。あわせて、面接評価の一般論としてよく知られるコンピテンシー評価(答えの美しさではなく経験の中身と行動の再現性をみる評価手法)も下敷きにしています。

評価の観点面接でどう確かめられるか準備のポイント
明るく元気な受け答え表情や声のトーンに、無理をしていない自然な明るさがあるか普段の自分の声のトーンを録音して確認し、極端に作らない範囲で調整します
素直さ・指摘を受け入れる姿勢過去の失敗や指摘を、言い訳せずに受け止めた経験があるか指摘を受けて行動を変えた具体的な場面を、結果まで含めて語れるようにします
人間力(総合的な対人力)立場の違う相手ともうまく関係を築いてきたか年齢や立場の異なる人と協力した経験を、自分の役割ごと具体的に語れるようにします

なお、公務員の個人面接では、ひとつの話題に対して「そのとき、あなたは具体的に何をしたのですか」と2回、3回と深掘りされることが多いです。

都城市は性格検査の結果が面接に持ち込まれる分、この深掘りに対して一貫性のある答え方が求められます。自分の言葉で細部まで語れる実体験に根ざした答えを、区分ごとの業務理解とあわせて事前に用意しておきましょう。

本番までの準備6ステップ

ここまでの内容を、準備の手順に落とし込みます。複数の日程がある都城市では、自分がどの日程・区分で受けるのかを最初に固めることが欠かせません。

日程を掛け持ちできない仕組みですから、遅くとも申込前には決めておきましょう。区分によって試験科目も変わるため、思い違いのないよう案内を読み込んでおくことが大切です。

  1. 自分が受ける日程(後期日程・10月採用枠・前期A日程・前期B日程・筆記試験特別免除枠・カムバック採用のいずれか)と区分の試験案内を確認する。日程ごとに募集区分や試験の中身が異なる場合があるため、思い込みで準備を始めない
  2. これまでの経験を、明るさ・素直さ・人間力のどれを表すエピソードかに分類して書き出し、それぞれ具体例を決める。1つのエピソードに複数の要素が含まれていても構わない
  3. 7カテゴリーの代表質問に、それぞれ一言メモで答えを作る
  4. 自治体研究のインプットをする。この記事の前半部分を読み返し、志望分野に近い事実を2〜3個、自分の言葉で説明できるようにする
  5. 固有質問の材料を対応表から集め、「事実 → 自分の問題意識 → やりたいこと」の一続きの話に編む
  6. 録画面接を想定してスマートフォンで自分を撮影し、声のトーンや表情まで確認したうえで、個別面接の練習にも取り組む。性格検査の結果と食い違いが出ないよう、話す内容の一貫性も見直しておく

優先順位に注意

ステップ4〜5の自治体研究は、あくまで他の受験生と差をつけるための工程です。時間がない場合は、ステップ2の経験の書き出しと、その経験を都城市の仕事へどうつなぐかという自己分析を優先してください。自分のことを語れない状態で市の知識だけを増やしても、面接の評価にはつながりません。

なお、面接対策を独学かつ最短ルートで仕上げたい場合は、都城市役所専用の面接想定問答集を使う選択肢もあります。

都城市の採用面接で出題が想定される質問について、1問ごとに回答例・質問の意図・NG回答までをわかりやすく解説しているので、面接での受け答えをより具体的にイメージできるようになります。特に試験本番までに時間がない方は、必要に応じてご活用ください。

都城市役所の想定問答集を見る

さいごに

都城市の後期日程は、SPI3の性格検査の結果が第2次試験の面接に用いられるという、特徴的な設計を持っています。求める人材像として「明るく元気で素直かつ人間力溢れる職員」を明確に掲げている以上、検査と面接で語る自分に食い違いがないことが重要になります。

5年連続全国1位の農業産出額を誇りながら、県内2番目の人口でも中核市ではないという立ち位置。霧島山の噴火や台風による豪雨、県境をまたぐ広域連携といった課題も抱えています。

ここまで挙げた事実を自分の経験の側から語り直し、検査でも面接でも一貫した自分でいられるところまで、時間をかけて備えていってください。