本記事では、宮崎県職員採用試験の面接対策で必要な、宮崎県の特徴基礎データ行政課題重点政策面接の流れ想定される質問評価の観点についてまとめています。

宮崎県庁の面接試験では、「なぜ宮崎県を志望したのか」「県職員として何に取り組みたいのか」「自分の強みや経験を県政でどう活かしたいか」といった、自治体への理解を前提とする質問が想定されます。令和8年度からは大学卒業程度(一般行政・警察行政)で論文試験がなくなり、人物試験の比重がいっそう高まりました。県の実情や政策を理解しておくことで、抽象的な回答を避け、宮崎県ならではの事情を踏まえた説明がしやすくなります。

本記事の掲載内容を参考に、自分の強みや関心と宮崎県政の接点を考え、面接での回答作りに役立ててください。

第1部|自治体研究編

宮崎県の特徴

本格的な面接対策をはじめる前に、まずは宮崎県の全体像を把握しておきましょう。(時間のない方はここだけでもチェック)

  • 県庁所在地は宮崎市(橘通東)。九州地方の南東部に位置し、北を大分県、西を熊本県、南を鹿児島県と接し、東側は日向灘(太平洋)に開けている。
  • 県土面積は約7,734km²(国土の約2%)で、県土の75.6%を森林が占める。9市14町3村の26市町村で構成され、多くの中山間地域を抱える。
  • 人口は令和7年10月1日現在の推計で約102万人。前年同月から1.28%減少しており、人口減少と高齢化が同時に進行している。
  • 畜産や施設園芸を中心とする全国有数の農林水産県であり、肉用牛・ブロイラー・きゅうり・近海かつお・スギ材などで全国トップクラスの産出を誇る。
  • 平均気温17.7度(全国3位)・日照時間2,122時間(全国6位)と温暖で日照に恵まれた気候を生かし、プロ野球やサッカーなどのキャンプ・合宿の誘致が盛んである。
  • 神話や神楽といった伝統文化に加え、高千穂・日南海岸などの観光資源を持ち、令和6年の観光入込客数はコロナ禍前(令和元年)の約96%まで回復した。
  • 太平洋に面する立地から、南海トラフ巨大地震・津波への備えが県政の最重要課題の一つとなっている。
  • 県財政は人口減少下でも予算規模が拡大しており、令和8年度の一般会計当初予算は約6,900億円と過去最大級に達する。一方で県債残高は令和6年度末で8,481億円の見込みだが、令和5年度決算に基づく健全化判断比率は早期健全化基準を下回っており、限られた財源で必要なサービスを維持する財政運営が課題となっている。

宮崎県の基礎データ

面接に向けた自治体研究では、厳密な統計値等を大量に暗記する必要はありませんが、「宮崎県の大体のスケール感」を知っておくことは重要です。

ここでは、人口規模、県土の広さ、経済規模、市町村構成など、県政の特徴を説明できる項目を優先的に整理しました。

項目内容
総人口約102万人(令和7年10月1日現在の推計人口1,017,134人)
高齢化率(65歳以上)34.0%(令和6年・全国で14番目に高い)
総面積約7,734km²(森林が県土の75.6%)
総世帯数約47万世帯(474,386世帯)
市町村数26市町村(9市14町3村)
名目県内総生産約3兆7,669億円(全国39位)
一人当たり県民所得約245万円(全国46位)

推計人口と世帯数は宮崎県「推計人口」の令和7年10月1日現在、高齢化率・面積・市町村数は令和6年前後の公表値、県内総生産・県民所得は令和5年前後の公表値です。

数字から考えられる県政課題

宮崎県の人口は現在およそ102万人ですが、河野知事は令和8年2月の県議会で、来年には人口が100万人を割り込む見込みだと説明しています。高齢化率は令和6年に34.0%と全国で14番目に高く、県は全国平均より6年早く超高齢社会を迎えました。

人口規模そのものより、社会減の拡大や高齢化率の高さ、中山間地域の暮らしの維持といった要素をあわせて捉える必要があります(出典:推計人口|令和7年10月

たとえば面接では、宮崎県の現状について説明する際、次のように数字と課題を結び付けられます。

「宮崎県は約100万人が暮らす県ですが、近いうちに100万人を割り込む見込みだと聞きました。人口の数だけでなく、若い世代が県外へ出ていくことや高齢化を踏まえて、暮らしに必要なサービスをどう守っていくかが大事だと考えています」

宮崎県の経済・産業

経済・産業構造の概要

  • 名目県内総生産は約3兆7,669億円で全国39位(令和5年前後)。
  • 一人当たり県民所得は245万3千円で全国46位(令和5年前後・全国平均327万4千円)と、所得水準は全国下位。
  • 産業面では農林水産業の存在感が大きく、農業産出額は全国6位(令和5年)。
  • 畜産・施設園芸・林業・水産で全国上位の品目を多く持つ。

つまり、「全国有数の一次産業県でありながら、県民所得は全国下位にとどまる」という構造を押さえておくと、産業振興や所得向上の話題に対応しやすくなります。(出典:全国から見た宮崎県|令和7年

農林水産業

宮崎県は畜産と施設園芸を柱とする農業県です。肉用牛の飼養頭数は約25万8千頭で全国3位、豚は約72万頭で全国3位、ブロイラーの飼養羽数は全国2位(いずれも令和5年前後)で、鶏肉や豚肉は本県を代表する産品です。

野菜ではきゅうりの収穫量が全国1位、林業ではスギ素材生産量が全国1位、水産では近海かつお一本釣の漁獲量が全国1位と、全国トップの品目がそろいます。農業産出額は3,720億円(令和5年)で全国6位です。

こうした強みがある一方で、担い手の高齢化や飼料価格の高止まりといった課題もあり、生産の効率化やブランド化、輸出の拡大が問われています

面接では、こうした「食と森の県」という土台を、加工や輸出、担い手の確保といった政策の話につなげられると強みになります(出典:全国から見た宮崎県|令和7年

観光業

温暖な気候と、神話・神楽などの文化、高千穂や日南海岸といった自然を生かした観光も主要産業です。令和6年の観光入込客数は1,531万5千人(前年比12.8%増)でコロナ禍前(令和元年)の約96%まで回復し、観光消費額は1,716億円(同12.4%増)に達しました。

宿泊客数は304万9千人(同0.9%増)で、そのうち訪日外国人の宿泊客数は16万3千人(同15.7%増)と伸びています。

ただし日帰り客の割合が高い構造のため、宿泊や地域内消費への波及が課題です。観光を志望するなら、「回復のその先の稼ぐ観光」という視点を持っておくとよいでしょう。(出典:観光入込客統計調査|令和6年

スポーツ合宿・イベント誘致

温暖な気候と充実した施設を背景に、プロ野球やサッカーなどのキャンプ・合宿の誘致も本県の強みです。県は令和8年度の施政方針でも、ラグビーやテニスなど代表クラスの合宿支援や、地元プロスポーツの観戦促進を掲げています。

さらに令和9年(2027年)には国民スポーツ大会・全国障害者スポーツ大会「日本のひなた宮崎国スポ・障スポ」の開催を控えており、スポーツを軸にした交流人口の拡大が経済の柱に育ちつつあります。

県は令和8年度予算でも56億円余りを措置して競技会場の整備やリハーサル大会の運営を支援しており、大会後も陸上競技場などのレガシー施設をプロスポーツのキャンプや大規模イベントの誘致に生かす方針です。にぎわいづくりに関心があるなら、この動きを押さえておきましょう。

宮崎県の主な行政課題

ここまでの数字と産業の姿を踏まえると、宮崎県が今向き合っている課題が見えてきます。面接で「県の課題」を聞かれたときの引き出しとして、次の5つを押さえておきましょう。

人口減少と少子高齢化

令和7年の社会増減数はマイナス2,866人と社会減が急拡大し、自然減も続いています。河野知事は令和8年2月の議会説明で、来年には人口が100万人を割り込む見込みだと述べており、人口100万人割れが目前に迫っています

県の総合計画の長期ビジョンは、このままの傾向が続くと令和22年(2040年)に県人口が87.2万人、高齢化率38.1%になるとの見通しを示しています。

子育て支援だけでなく、若者の県内定着、地域交通、医療・介護人材などを関連付けて考える必要があります。

経済規模と県民所得の底上げ

県内総生産は全国39位、一人当たり県民所得は245万3千円で全国46位(いずれも令和5年前後)と、経済規模と所得の底上げが長年の課題です。

全国上位の農林水産物を「安く出す」だけでなく、加工・輸出・観光と結び付けて付加価値を高め、稼げる産業へと育てられるかが問われています。県は総合計画でも「稼げる農林水産業への成長促進」を掲げ、生産から加工・流通・輸出までを一体で伸ばす取組を進めています。

南海トラフ巨大地震など大規模災害への備え

太平洋に面する本県では、南海トラフ巨大地震・津波が最大のリスクです。県が令和8年2月に公表した被害想定では、死者数は約1万1千人、建物の全壊・焼失は約8万2千棟、最大避難者数は約43万人と見込まれています(早期避難率59.3%の場合)。

発災直後には、上水道の断水や広域の停電など、暮らしを支えるライフラインへの大きな影響も想定されています。台風や豪雨、火山も含め、事前の備えと発災後の暮らしの再建を両にらみした危機管理が求められます(出典:南海トラフ巨大地震等被害想定|令和8年

産業を支える人材の確保と若者の県内定着

社会減の中心は、進学や就職で県外へ出る若者です。県は総合計画で「社会減ゼロへの挑戦」を掲げ、若者・女性の県内就業や、移住・関係人口の拡大に取り組んでいます。デジタル人材や農林水産業の担い手など、産業を支える人材の確保は、経済と暮らしの両面に関わる横断的な課題です。県は外国人材の受け入れ支援やデジタル化による生産性向上も、担い手不足を補う手立てとして重視しています。

中山間地域の暮らしと交通・物流の維持

県土の75.6%を森林が占め、多くの中山間地域を抱える本県では、買い物や配送、公共交通といった生活サービスの維持が切実な課題です。県は複数の運送事業者による共同配送網の構築などに取り組む一方、幹線では東九州自動車道の整備が県内区間の83%まで進み、残る区間の整備・4車線化を続けています。

医療や教育、防災といった暮らしに欠かせないサービスをどう維持するかも、中山間地域では切実なテーマです。地域をつなぐ交通・物流ネットワークづくりは、暮らしと産業の土台になります

宮崎県の重点政策|宮崎県総合計画2023

宮崎県の総合計画は「宮崎県総合計画2023」です。令和22年(2040年)を展望する「長期ビジョン」(令和4年9月策定)と、令和5〜8年度の4年間に取り組む「アクションプラン」(令和5年6月策定)で構成され、令和8年度はアクションプランの最終年度にあたります。(出典:宮崎県総合計画2023

計画を貫く考え方

長期ビジョンは基本理念に「安心と希望の未来への展望」を掲げ、2040年に目指す姿を3つの将来像で描いています。受験生としては、①一人ひとりが生き生きと活躍できる社会 ②安全・安心で心ゆたかに暮らしを楽しめる社会 ③力強い産業と魅力ある仕事があり、安心して働ける社会、という方向性で理解しておくとよいでしょう。

5つの重点プログラム

重点プログラム扱う主な分野
Ⅰ コロナ禍・物価高騰等からの宮崎再生地域医療・福祉、県民生活と地域経済の回復、観光振興
Ⅱ 希望ある未来への飛躍に向けた基盤づくり未来技術・脱炭素、交通・物流、防災・県土強靱化
Ⅲ 「みやざき」の未来を創る人材の育成・活躍少子化対策、子育て・教育、共生社会、健康・スポーツ・文化
Ⅳ 社会減ゼロへの挑戦若者・女性の県内定着、移住・関係人口、持続可能な地域づくり
Ⅴ 力強い産業の創出・地域経済の活性化産業人材、新産業・デジタル、稼げる農林水産業

面接では、自分の取り組みたい仕事がどのプログラムに位置づくのかを一言添えられるだけで、県の方向性を踏まえた志望だと伝わります。

令和8年度の県政運営のポイント

令和8年度の一般会計当初予算は6,899億5,000万円で、口蹄疫対策の償還があった年度を除き過去最大の規模(前年度当初比3.3%増)です。「みやざきの未来創造予算案」と名づけられ、①日本一挑戦プロジェクトの総仕上げ ②人口減少社会に適応する持続可能なくらし・産業づくり ③未来を切り拓く新たな発展に向けた礎づくり、の3つの重点施策に沿って編成されました。

置県150年(令和15年)を見据えた「未来みやざき成長基金」の新設や、国スポ・障スポの開催準備などが柱です。重点施策では、小学校給食費や高校授業料のいわゆる無償化、再造林率の向上、日本を代表する民俗芸能「神楽」のユネスコ無形文化遺産登録に向けた海外への発信などにも取り組みます。

未来みやざき成長基金は、置県150年を迎える令和15年度までに、ふるさと納税を財源に総額120億円程度を積み立てる計画です(出典:令和8年度当初予算案の概要

POINT|重点施策をすべて暗記しなくてよい

事業名を全部覚えることが自治体研究の目的ではありません。関心分野を1〜2つ選び、「①何が課題か → ②県はどんな状態を目指すか → ③現在の取組 → ④県だからこそ担える役割 → ⑤自分の経験や強みをどう生かすか」の順で調べましょう。

悪い例「宮崎県の農業に携わりたいです」

改善例「全国上位の畜産や施設園芸の強みを、加工や輸出につなげて、農家の所得を上げる仕事に携わりたいです」

あわせて確認したい公式資料

すべてを読む必要はありません。志望動機に関係する資料を選び、重要な部分を自分の言葉で説明できるように準備しておきましょう。

  • 宮崎県職員採用試験の受験案内/職員採用案内・職種紹介
  • 宮崎県総合計画2023(概要版)
  • 最新年度の当初予算・県政運営に関する資料/関心分野の個別計画
  • 「宮崎県のすがた」「宮崎のうごき」(人口・産業・観光などの統計)

なお、情報を知っていることと、面接でその情報を使って答えられることは、まったく別の能力です。数字を覚えただけの状態では、深掘りの一言で止まってしまいます。

当研究会では「答えられる形」まで仕上げるためのテキストとして、宮崎県庁専用の面接想定問答集をご用意しています。宮崎県の採用面接で問われる可能性がある質問について、「元公務員監修の回答例」「質問の意図」「回答のコツ」「想定される深掘り」などを収録しています。

宮崎県庁の想定問答集を見る

第2部|面接対策編

宮崎県の面接の概要

ここからは、宮崎県の面接の形式と流れ、質問の全体像、合否を分ける質問への備え方を、公式資料と当研究会の分析に基づいて整理していきます。

宮崎県の面接の流れ

宮崎県の採用試験(大学卒業程度)は、第1次試験と第2次試験を合計した総合得点で最終合格者を決めます。

注目すべきは配点で、人物試験(個別面接)が総合500点満点のうち300点と、全体の6割を占めます。さらに令和8年度から一般行政・警察行政では論文試験がなくなり、面接の比重がいっそう高まりました

項目内容(令和8年度・大学卒業程度〈一般行政〉)
試験の段階第1次試験(教養試験・専門試験)→ 第2次試験(人物試験)。別に適性検査(WEB)を事前受験
面接の種類個別面接Ⅰ・Ⅱ(個別面接を2回実施)
集団形式令和8年度の受験案内に、集団討論・集団面接の記載はありません
人物試験の配点300点(教養試験100点+専門試験100点+人物試験300点=総合500点満点の6割)
論文試験令和8年度から実施なし(大学卒業程度・一般行政/警察行政)
適性検査WEBで事前受験(配点なし)。未受験だと第1次試験を受験できず、結果は人物試験の参考。警察行政区分は第2次でも適性検査を実施

配点の6割が面接に集中し、しかも論文がなくなったことで、面接での受け答えがそのまま合否に直結する構造だといえます。用意した答えを言えるかどうかより、掘り下げられても自分の言葉で答え続けられるかが問われます。

上記の試験構成は、宮崎県人事委員会の令和8年度受験案内(大学卒業程度・一般行政/警察行政)にもとづくものです。試験の構成・日程・配点等は、年度や受験区分によって異なる可能性があります。受験の際は、必ずご自身の区分の最新の試験情報をご確認ください。

宮崎県が求める人物像

宮崎県は、令和8年度の受験案内本体では「求める人物像」に相当する明文を大きくは掲げていません。ただし、県の総合計画や施政方針からは、目指す職員像の方向性を読み取れます。

県は人口減少を「緩和」しつつ、縮小する人口規模に「適応」するという考え方を打ち出しており、人口減少という現実を受け止めながら、地域や産業を支え、新しい発展につなげていける人材が求められていると考えてよいでしょう。

自己PRでは、「積極性があります」と述べるだけでなく、その力を使って何を行い、周囲にどんな変化をもたらしたのかまで説明しましょう。

県はこれまで「3つの日本一挑戦プロジェクト」など前向きな挑戦を掲げてきており、失敗を恐れずに一歩を踏み出せる姿勢も歓迎されると考えられます(参考:令和8年度職員採用試験受験案内

想定される質問

面接で聞かれることは7つのカテゴリーに分かれる

当研究会では、全国の自治体・官公庁の面接想定問答を分析し、聞かれる質問を7つのカテゴリーに体系化しています。宮崎県の面接も、この見取り図の上で準備すれば、基本的な抜け漏れは防げます。

カテゴリー代表質問ここで見られていること
① 導入・アイスブレイク会場までは、どうやって来ましたか?緊張をほぐす何気ない雑談に、素の受け答えと会話の自然さが表れます
② 動機・志望なぜ本県を志望するのですか?「県で働く」という選択の理由を、自分の言葉で筋道立てて話せるか
③ 自己理解あなたの長所と短所を教えてください自分を客観視できているか。弱みへの向き合い方に人柄が出ます
④ 経験・行動これまでで最も困難だった経験と、その乗り越え方を教えてください過去の行動パターンから、入庁後にも再現できる強みを確かめています
⑤ 学業・経歴学生時代に力を入れたことは何ですか?打ち込んだ経験と、そこから学んだことを仕事に結び付けられるか
⑥ 適性・将来10年後、どんな職員になっていたいですか?働く姿をどこまで具体的に描けているか。組織の中で成長する見通し
⑦ 公共性・社会性最近、関心を持っている社会問題はありますか?社会への関心の深さと、それを行政の仕事として捉え直す視点

ただし、この7カテゴリーは宮崎県に限らず全国の官公庁でほぼ共通です。受験者の多くが対策してくる領域なので、ここでは大きな差がつきにくいのです。

差がつくのは、次の「宮崎県ならではの事情を踏まえた質問」です。

合否を分けるのは「宮崎県ならでは」の質問

「数ある自治体の中で、なぜ宮崎県で働きたいのですか」
「人口減少が進む宮崎県で、あなたはどんな仕事に取り組みたいですか」

どちらも、宮崎県の現状と県の計画を知らなければ、その場では答えようがない質問です。逆に言えば、材料さえ持っていれば、他の受験者との違いをはっきり示せる質問でもあります。

こうした質問に答えるための「宮崎県の事実」を、面接で使いやすいものに絞り、答え方とセットで整理しました。

質問テーマ知っておきたい宮崎県の事実答え方のヒント
人口減少令和7年10月時点の推計人口は約102万人。社会減が拡大し、県は近く100万人を割り込むと見込む「人口100万人割れが目前」という転換点を押さえ、若者の定着や暮らしの維持へ話をつなげます
県の総合計画「宮崎県総合計画2023」。5つの重点プログラムで構成され、令和8年度が最終年度。「社会減ゼロへの挑戦」を掲げるやりたい仕事を5つのプログラムのどれかに位置づけて話すと、県の方向性を踏まえた志望だと伝わります
産業と所得農業産出額は全国6位で畜産・きゅうり・かつお・スギなど全国上位の一方、一人当たり県民所得は全国46位「強い一次産業を所得向上へどうつなぐか」という論点は、産業・農政志望で説得力を持ちます
防災・危機管理令和8年2月公表の被害想定で、南海トラフ巨大地震の死者は約1万1千人、建物被害は約8万2千棟太平洋に面する県の想定に触れ、事前の備えと発災後の暮らしの再建へ話を運びます
大規模プロジェクト令和9年に国スポ・障スポを開催予定。置県150年(令和15年)を見据えた成長基金も新設国スポ・障スポと置県150年に向けた成長基金は宮崎で今いちばん大きな動きなので、県政の最新テーマを聞かれたときに具体名で答えられます

使い方のコツは、5つ全部を覚えることではありません。自分の志望分野に近いテーマを1〜2つ選び、「事実 → 自分の問題意識 → 県職員としてやりたいこと」という一続きの話に編んでおくことです。

想定される評価の観点

面接は、こうした県が求める方向性に照らして「これまでに実際どう行動してきたか」を確かめる場です。いわゆるコンピテンシー評価が基本にあり、答えの美しさではなく、経験の中身と行動の再現性が見られています。

評価の観点面接でどう確かめられるか準備のポイント
主体性・挑戦する姿勢自分から動いた経験、失敗しても工夫して続けた経験があるか失敗しても工夫して続けた経験を、宮崎県総合計画2023の「社会減ゼロへの挑戦」という難題に挑む県政に重ねて、粘り強く動いた過程を話せるようにする
課題を捉え解決する力物事の原因を整理し、打ち手を組み立てられるか学業やアルバイトで「つまずき→原因→対処」を筋道立てて話し、人口減少など県の課題への向き合い方につなげる
共感し協働する力相手の立場で考え、周囲と協力して動けるか立場の違う人と力を合わせた場面を用意し、中山間地域や多様な住民を支える仕事への関心と結ぶ

なお、公務員の個人面接では、ひとつの話題に対して「そのとき、あなたは具体的に何をしたのですか」と2回、3回と深掘りされることが多いです。自分の言葉で細部まで語れる実体験に根ざした答えを事前に用意しておきましょう。

本番までの準備6ステップ

ここまでの内容を、準備の手順に落とし込みます。

  1. 令和8年度の受験案内を読み、試験日程と、申込時のエントリー入力(顔写真など)に必要な項目を確認する
  2. 高校や大学での学業、部活動、アルバイトなどから、自分の言葉で語れる経験を一つずつ書き出す
  3. 7カテゴリーの代表質問に、それぞれ一言メモで答えを作る
  4. 自治体研究のインプットをする。この記事の前半を読み返し、志望分野に近い宮崎県の事実を2〜3個、自分の言葉で説明できるようにする
  5. 固有質問の材料を対応表から集め、「事実 → 自分の問題意識 → やりたいこと」の一続きの話に編む
  6. 声に出して練習し、答えるたびに「ここを掘られたら何と返すか」を書き足していく

優先順位に注意

ステップ4〜5の自治体研究は、あくまで他の受験生と差をつけるための工程です。時間がない場合は、ステップ2の経験の整理と、その経験を宮崎県の仕事へどうつなぐかという自己分析を優先してください。自分のことを語れない状態で県の知識だけを増やしても、面接の評価にはつながりません

なお、面接対策を独学かつ最短ルートで仕上げたい場合は、宮崎県庁専用の面接想定問答集を使う選択肢もあります。

宮崎県の採用面接で出題が想定される質問について、1問ごとに回答例・質問の意図・NG回答までをわかりやすく解説しているので、面接での受け答えをより具体的にイメージできるようになります。特に試験本番までに時間がない方は、必要に応じてご活用ください。

宮崎県庁の想定問答集を見る

さいごに

宮崎県の採用試験は、令和8年度から論文がなくなり、総合得点の6割を人物試験が占めるようになりました。

筆記で多少出遅れても、面接での受け答え次第で十分に挽回できる試験だといえます

だからこそ、宮崎県が今どんな課題に向き合い、どこへ進もうとしているのかを自分なりに理解し、そこに自分の経験や関心を重ねて語れるかどうかが問われます。人口減少という難しい局面にある県だからこそ、ここで働きたいという思いを自分の言葉で伝えられるよう、一つひとつ準備を積み重ねていきましょう。