本記事では、宮崎市職員採用試験の面接対策で必要な、宮崎市の特徴・基礎データ・行政課題・重点政策・面接の流れ・想定される質問・評価の観点についてまとめています。

宮崎市役所の面接では、「なぜ宮崎市を志望したのですか」「市職員としてどんな仕事に携わりたいですか」「宮崎市の魅力と課題は何だと思いますか」といった、自治体への理解を前提とする質問が想定されます。宮崎市は宮崎県の県庁所在地であり、県内で唯一の中核市でもあるため、県庁との役割の違いや、広い事務権限をどう生かすかまで踏み込んだ受け答えが求められます。

なお、本記事に載せた試験の内容は、令和8年度宮崎市職員採用試験のうち種別2・一般行政Ⅰ(大卒程度)の受験案内で確認できた範囲のものです。他の種別を受ける方も、市の特徴や課題を扱う前半部分は共通して参考にできます。

第1部|自治体研究編

宮崎市の特徴

本格的な面接対策に入る前に、宮崎市の全体像を押さえておきましょう。(時間のない方は、この箇条書きだけでも確認してください)

  • 宮崎県の県庁所在地であり、県内で唯一の中核市。平成10年4月1日に中核市へ移行し、県から2,019項目の事務が移譲された。
  • 人口は391,412人(令和8年1月1日現在)で、宮崎県全体の人口の4割近くを1つの市が占める規模になっている。
  • 高齢化率は29.8%で、県全体の33.9%より4ポイント以上低く、県内では比較的若い年齢構成にある。
  • 隣接するのは日南市・西都市・小林市・都城市、児湯郡新富町、東諸県郡国富町・綾町、北諸県郡三股町の8市町。
  • 宮崎市消防局は、市域に加えて国富町・綾町の消防事務も引き受ける広域体制をとっている。
  • 令和6年8月8日の日向灘の地震(マグニチュード7.1)では市内で震度5強を観測し、気象庁が南海トラフ地震臨時情報のうち「巨大地震注意」を、2019年の運用開始以来はじめて発表する事態となった。
  • 南海トラフ巨大地震の最大津波高は15メートルと想定されており、令和4年の台風第14号では市内に大雨特別警報(土砂災害)が発表された。
  • 市の花はハナショウブ、市の木はクスノキ。市役所は宮崎市橘通西一丁目に置かれている。

宮崎市の基礎データ

面接に向けた自治体研究では、細かな統計値を数多く暗記する必要はありませんが、宮崎市がどれくらいの規模の市なのかをつかんでおくことは欠かせません。

県全体に占める割合も添えていますので、宮崎市がどれほどの重みを持つ市なのかをつかむ材料にしてください。

項目内容
総人口391,412人(住民基本台帳・令和8年1月1日現在)
65歳以上人口116,709人(高齢化率29.8%)
75歳以上人口65,484人(総人口の16.7%)
総面積643.57km²
人口密度約608人/km²(上記の総人口と総面積から算出)
隣接自治体日南市・西都市・小林市・都城市・新富町・国富町・綾町・三股町
市の花・木ハナショウブ(花)・クスノキ(木)
市役所の所在地宮崎市橘通西一丁目1番1号

総人口・65歳以上人口・75歳以上人口は、総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」令和8年1月1日現在の数値です。宮崎市や宮崎県が国勢調査をもとに公表している人口統計とは基準が異なりますので、両者をまたいで増減を計算することはできません。総面積・隣接自治体・市の花と木・所在地は、当研究会が整理した基礎データ(令和8年5月時点)による数値です。人口密度は住基人口をもとに当研究会が算出しました。

県内人口の4割近くが集まる中核市

宮崎市の人口391,412人は、宮崎県全体1,036,017人の約37.8%にあたります。県内には26市町村がありますが、そのうちの1つの市に住民の4割近くが暮らしている計算です。

高齢化率も29.8%と、県全体の33.9%を4.1ポイント下回っています。県は長期ビジョンで、令和22年(2040年)に県全体の高齢化率が38.1%まで高まると見通しています。

基準の異なる推計なので市の数値と単純には比べられませんが、県全体では高齢化がさらに進む見込みだという点は押さえておきましょう。(出典:宮崎県総合計画長期ビジョン|令和4年9月策定)

ただし、75歳以上人口は65,484人で総人口の16.7%を占め、県全体19.2%との差は、高齢化率全体の差ほど大きくありません。宮崎市は、周辺の市町から人が集まる中心都市でありながら、高齢化そのものは避けて通れないという両面を抱えていると言えます。

「宮崎市の高齢化率は3割弱で、県全体よりは低いと聞きました。ただ75歳以上の方の割合はそれほど変わらないので、支える仕組みづくりは市でも欠かせない課題だと感じています」

市が中核市移行の記録として示している平成7年時点(全国都道府県市区町村別面積調)の宮崎市の面積は286.59平方キロメートルで、当時の人口は300,068人でした。現在の643.57平方キロメートル・391,412人とは調べた時点が30年ほど離れていますので単純に増減を語ることはできませんが、行政区域の広がりを物語る数字として押さえておくとよいでしょう。

宮崎市の経済・産業

県全体の一次産業という背景

宮崎市単独の生産額統計を、当研究会は確認できていません。そのため、宮崎市を含む宮崎県全体の産業構造を背景として押さえておきます。

宮崎県の農業産出額は3,720億円で全国6位、畜産は肉用牛全国3位・豚全国3位・ブロイラー全国2位と、いずれも上位に位置しています。近海かつお一本釣り漁獲量は18,076トンで全国1位です。

県都でありながら、県全体の農林水産業の厚みの上に立つ都市だと捉えておくと、産業振興の話題に対応しやすくなります。(出典:全国から見た宮崎県|令和5年前後)

中核市としての行政機能の集積

宮崎市は平成10年4月1日、市議会の議決から始まり、県議会の議決・県の同意・国への申出・閣議決定という段階を経て中核市に移行し、それまで県が担っていた福祉・保健衛生・環境保全・都市計画など市民生活にかかわりの深い2,019項目の事務が県から市へ移されました。

県の出先ではなく、住民に近い場所で幅広い行政サービスを直接担う体制を、四半世紀以上前から築いてきた市だと言えます。(出典:中核市移行の経過(宮崎市)|平成9年)

種別5「児童福祉司経験者」に表れる専門行政の幅

令和8年度の職員採用試験では、種別5として児童福祉司経験者・児童心理司経験者(〜57歳)の採用区分が設けられています。

子どもの福祉にかかわる専門職の経験者を市が独自に確保しようとしていること自体が、一般的な市役所より担う分野が広いことを示しています。事務職を志望する場合でも、福祉・保健・環境まで担当領域が広い市であることは、押さえておきたい前提です。

観光の県全体の動き

宮崎市単独の観光統計も、当研究会は確認できていません。県全体では、令和6年の観光入込客数は1,531万5千人回で前年比12.8%増となり、新型コロナ感染症拡大前(令和元年)の水準に近づいています。

宿泊客数は304万9千人(前年比0.9%増)、うち訪日外国人宿泊客数は16万3千人(前年比15.7%増)、観光消費額総額は1,716億円余り(前年比12.4%増)です。県都である宮崎市は、こうした観光の玄関口としての役割も担っていると考えられます。(出典:宮崎県観光入込客数・消費額|令和6年)

宮崎市の主な行政課題

ここまでの数字と産業の姿を踏まえると、宮崎市が今向き合っている課題が見えてきます。面接で「宮崎市の課題」を聞かれたときの引き出しとして、次の4つを押さえておきましょう。

広域の中心として支える医療・福祉需要

宮崎市の高齢化率29.8%は県全体より低いものの、周辺の市町村に目を向けると状況はまったく異なります。同じ住民基本台帳の基準でみると、隣接する日南市40.8%・西都市39.0%・小林市39.0%をはじめ、県南部の串間市46.1%、県西部のえびの市45.7%と、県内には高齢化率が4割前後の市が並びます。

宮崎市は自らの高齢化に加え、周辺市町から医療・福祉サービスを求めて集まる人の受け皿にもなっていると考えられます。子どもの福祉にかかわる専門職の経験者を市が独自に採用していることも、宮崎市が福祉の分野で担う役割の広さを示しています。

南海トラフ巨大地震・津波と台風への備え

内閣府が令和7年3月31日に公表した想定で、宮崎市の最大津波高は15メートルとされています。前回(2012年)の想定16メートルからはやや下がったものの、依然として高い水準です。(出典:南海トラフ巨大地震の市町村別最大津波高一覧(内閣府)|令和7年)

県が令和8年2月に公表した被害想定では、早期避難率59.3%の場合で県全体の死者数は約11,000人、負傷者数は約20,000人と見込まれています。建物被害(全壊・焼失棟数)は約82,000棟、避難者は最大で約434,000人、災害関連死者数は約1,700〜3,500人(今回初めて算出)と見込まれています。(出典:宮崎県南海トラフ巨大地震等に係る被害想定|令和8年2月公表)

地震だけではありません。令和6年8月8日の日向灘の地震(マグニチュード7.1)では市内で震度5強を観測し、令和4年の台風第14号では9月18日15時10分に宮崎市・都城市・三股町へ大雨特別警報(土砂災害)が発表されました。(出典:令和4年台風第14号に関する気象資料(宮崎県)|令和5年3月)

地震・津波と台風という異なる種類の災害に、同時並行で備える必要があるのが宮崎市の防災の特徴です。宮崎県は台風の通過経路にあたる土地柄でもあり、海側の備えと山側の備えを別々に立てておく必要がある、というのが宮崎市の置かれた条件です。

中核市の事務量に見合う人材の確保

令和8年度の職員採用試験は種別1から種別7まで分かれ、大学既卒者、一般行政・技術職、獣医師・薬剤師、社会人・法律専門職、児童福祉司経験者、障がい者対象、若年層向けの一般行政Ⅳなど、対象年齢も18歳から57歳までと幅があります。2,019項目の事務を県から引き継いだ中核市には、こうした多様な経験を持つ人材を継続的に確保していく課題があります。

種別2の初任給は大卒程度で232,000円、勤務形態は原則として月曜から金曜の8時30分から17時15分までです。受験申込みはインターネットのみで、事前登録と本登録の2段階方式がとられています。

広域の消防体制を維持する責任

宮崎市消防局は、市域に加えて国富町・綾町の消防事務も担っています。宮崎県内は延岡市・日向市・都城市・日南市・串間市・西都市の各消防本部と、西諸広域・東児湯・西臼杵広域の組合消防本部、そして宮崎市消防局の10本部体制です。

1つの市が2つの町の消防まで引き受けている以上、市域だけでなく広域の安全をどう維持するかも、宮崎市が担う責任の一つです。(出典:宮崎県内の消防体制|令和6年4月1日現在)

重点政策|中核市の権限と防災への備え

宮崎市が今どの個別計画にもとづいて施策を進めているか、当研究会が公式資料の本文で裏付けられた範囲は限られています。ここでは、確認できた事実の中でも重みの大きい二つ、中核市として県から引き継いだ行政権限と、南海トラフ地震・台風への備えを軸に、面接で使える形へ整理します。

県からの事務移譲を生かすということ

前の章で見たとおり、宮崎市は平成10年4月1日、市議会・県議会の議決や県の同意、国への申出、閣議決定という段階を経て中核市に移行し、市民生活にかかわりの深い2,019項目の事務を県から引き継ぎました。

県の判断を待たずに、市が自分たちの責任で決められる範囲が広がったということです。この権限をどう生かして住民サービスの質を上げていくかは、宮崎市の行政運営の土台になっています。

日向灘の脅威と台風常襲地域への備え

前の章で見たとおり、宮崎市の最大津波高15メートルという想定は県内でも上位の水準にあり、台風の常襲地域でもあります。

地震・津波と風水害という性格の異なる災害が同じ市域に重なっている以上、片方だけを手厚くするわけにはいきません。避難路の確保、避難行動の周知、要配慮者への支援など、行政が担うべき備えは幅広くあります。

POINT|個別の事業名を集めることに時間を使いすぎない

資料が限られる分野では、事業名を暗記することが自治体研究の目的ではありません。関心のある分野を一つ選び、①宮崎市でいま何が課題になっているか → ②その課題に宮崎市はどう向き合おうとしているか → ③自分の経験や関心はどこで重なるか → ④具体的に何をしたいか、の順で考えると、話がまとまりやすくなります。

悪い例「宮崎市の防災に貢献したいです」

改善例「中核市として広い権限を持つ宮崎市で、南海トラフ地震や台風への備えを住民一人一人に届く形にしていく仕事に携わりたいです」

あわせて確認したい公式資料

宮崎市の個別面接は計3回、そのうち2回はウェブ越しに行われます。画面越しでも伝わる具体的な話を先に用意し、下の資料はその話に事実の裏づけを足すために使ってください。

  • 宮崎市職員採用試験の受験案内(種別ごと、最新年度)
  • 宮崎市の総合計画・地域防災計画等の個別計画(宮崎市公式サイト)
  • 宮崎市の統計・人口に関する資料
  • 内閣府・宮崎県が公表している南海トラフ巨大地震の被害想定資料

なお、情報を知っていることと、面接でその情報を使って答えられることは、まったく別の能力です。数字を覚えただけの状態では、深掘りの一言で止まってしまいます。

当研究会では「答えられる形」まで仕上げるためのテキストとして、宮崎市役所専用の面接想定問答集をご用意しています。宮崎市の採用面接で問われる可能性がある約60問の質問について、「元公務員監修の回答例」「質問の意図」「回答のコツ」「想定される深掘り」などを収録しています。

宮崎市役所の想定問答集を見る

第2部|面接対策編

宮崎市役所の面接の概要

ここからは、宮崎市役所の面接の形式と流れ、質問の全体像、合否を分ける質問への備え方を、公式資料と当研究会の分析にもとづいて整理していきます。

宮崎市役所の面接の流れ

宮崎市の令和8年度職員採用試験は種別1から種別7まで分かれ、種別2(一般行政・技術職・専門職他、20〜28歳)だけでも20の試験区分があります。大卒程度の一般行政Ⅰと芸術文化専門職は1次から3次までの3段階選抜で、2次・3次のいずれにも個別面接が置かれています。

項目内容(令和8年度・種別2・一般行政Ⅰ)
試験の段階1次試験 → 2次試験 → 3次試験の3段階選抜
面接の種類2次試験は個別面接(Web)を2回、3次試験は個別面接(対面)を1回
3次試験の筆記個別面接(対面)とあわせて論文試験(公務員として必要な文章による表現力等についての筆記試験)を実施。会場はいずれも宮崎市内
集団形式集団面接・集団討論(グループワーク)の実施記載はなし
配点配点は公表されていません。最新の受験案内でご確認ください。
関連書類種別2の関連書類として自己PRシート・職務経験報告書・研究又は活動実績申告書の様式が公開されています。どの書類の提出を求められるかは試験区分によって異なります(芸術文化専門職は申込時に卒業証明書等と研究又は活動実績申告書の提出が必要)

上記の試験構成は、宮崎市の令和8年度職員採用試験(種別2・一般行政Ⅰ)の受験案内にもとづくものです。試験の構成・日程・配点等は、年度や種別・区分によって異なる可能性があります。受験の際は、必ずご自身の区分の最新の試験情報をご確認ください。

第一次試験は、同じ大卒程度でも入口が二通りに分かれます。一般行政Ⅰ(および芸術文化専門職)に課されるのは基礎能力検査【SCOA】で、受験案内はこれを「一般的に公務員試験と呼ばれる試験の対策が不要な試験」と説明し、言語や文章の理解力、数的処理の力、論理的な思考力をみる検査だとしています。

いっぽう一般行政Ⅱに課されるのは教養試験で、こちらは「一般的に公務員試験と呼ばれる試験の対策が必要な試験」と位置づけられています。両者は第一次試験の科目だけが異なり、その他は同じです。(出典:令和8年度宮崎市職員採用試験(種別2)受験案内|令和8年度)

受験する側から見れば、これまで公務員試験の勉強を積んできたかどうかで入口を選べるということです。区分の選び方そのものが自分の準備状況の表明になりますから、なぜその区分を選んだのかを説明できるようにしておくと安心です。

テストセンター会場は基礎能力検査が全国約350か所、教養試験が全国約200か所に用意されています。専門試験を含め、いずれも会場と日時の事前予約が必要で、1つでも受験していない試験科目がある場合は、全ての科目が採点されません。

予約忘れがそのまま不合格につながる仕組みなので、日程の管理も実力のうちです。なお受験資格として、日本国籍を有することが必要です。

配点が公表されていない試験ほど、面接そのものの中身で差がつきます。2次試験の個別面接はWeb形式で2回、3次試験は対面で実施されますので、画面越しと対面のどちらでも同じ内容を同じ熱量で話せるように準備しておきましょう。

なお、3次試験は面接だけではありません。同じ第三次試験のなかで論文試験(公務員として必要な文章による表現力等についての筆記試験)が課され、面接とあわせていずれも宮崎市内で実施されます。

話す練習と並行して、書いて整理する時間も確保しておきましょう。第一次試験の合格発表は市役所本庁舎の掲示場への掲示、宮崎市ホームページへの掲載、申込サイトのマイページへの通知の3つの方法で行われ、最終合格者にはあわせて個別に郵送で通知されます。

宮崎市役所が求める人物像

確認した宮崎市の令和8年度職員採用試験案内の本文には、他の自治体でよく見られる「求める職員像」に相当する記載は見当たりませんでした。

宮崎市消防局が国富町・綾町の消防事務まで引き受けていることからもわかるとおり、宮崎市の仕事は市域の中だけで完結しません。

行政だけでは解決しきれない人口動態や広域連携といった課題を、周辺の市町や関係機関を巻き込みながら前に進める立場にあるからです。自分の担当の外側まで責任を持って動けるかどうかが、中核市の実務では効いてくるのではないかと当研究会では考えています。

また、児童福祉司経験者など専門性の高い人材を独自に確保していることからもわかるとおり、担当する分野の広さに応じて必要な知識を自分から補っていく力も欠かせません。

宮崎市だからといって、これまでと違う自分を見せようとする必要はありません。学業や活動、アルバイトで積み重ねてきた経験を、中核市としての宮崎市の仕事にどうつなげられるかを、具体的な言葉で語れれば十分です。

想定される質問

面接で聞かれることは7つのカテゴリーに分かれる

当研究会では、全国の自治体・官公庁の面接想定問答を分析し、聞かれる質問を7つのカテゴリーに体系化しています。宮崎市の面接も、この見取り図の上で準備すれば、基本的な抜け漏れは防げます。

カテゴリー代表質問ここで見られていること
① 導入・アイスブレイク今日はどうやって会場まで来られましたか緊張の中でも自然に返せる受け答えと表情
② 動機・志望公務員を志望した理由を教えてください民間の仕事でも果たせる動機で終わっていないか
③ 自己理解自分の短所をどう補っていますか自分を客観的に見られているか、短所との付き合い方
④ 経験・行動目標どおりにいかなかった経験を、どう立て直しましたか状況が崩れたときに何を考え、どう動いたか
⑤ 学業・経歴学業や活動で力を入れてきたことを教えてください経験を仕事にどうつなげて話せるか
⑥ 適性・将来採用されたら、どんな仕事に携わりたいですか中核市が担う分野の広さへの理解と柔軟さ
⑦ 公共性・社会性最近気になったニュースを教えてください社会の出来事への関心と自分の考えの持ち方

宮崎市の場合、種別2だけで20の試験区分に分かれるほど間口が広く、この7分野を土台にしても、聞かれ方は区分ごとに微妙に変わってきます。実力の差が出るのは、次に見る宮崎市固有の事情を踏まえた質問への備えです。

合否を分けるのは「宮崎市役所ならでは」の質問

「なぜ宮崎県庁ではなく、宮崎市役所を志望したのですか」
「宮崎市の魅力と課題を、それぞれ教えてください」

県から2,019項目もの事務を引き継いだ中核市であることや、市の消防局が2つの町の消防まで担っていることは、他の受験者が意外と押さえきれていない事実です。ここを押さえて話せるかどうかで、準備の厚みがそのまま伝わります。当研究会では、宮崎市の事実のうち面接で使いやすいものに絞り、答え方とセットで整理しました。

質問テーマ知っておきたい宮崎市の事実答え方のヒント
人口と高齢化の実情総人口391,412人は県全体の約37.8%。高齢化率29.8%は県全体33.9%より4ポイント以上低い県の縮図ではなく、県内で相対的に若い中心都市という言い方に直したうえで、周辺市町からの流入や中心市街地の役割に話をつなげます
なぜ県庁ではなく市役所か平成10年の中核市移行で県から2,019項目の事務を引き継ぎ、県の判断を待たずに市が決められる範囲が広い2,019項目もの事務を担うことになった経緯を踏まえ、県ではなく市の窓口だからこそ見える課題は何かを具体的に語ります
広域を支える消防体制宮崎市消防局は市域に加え国富町・綾町の消防事務も担う自分の市域だけでなく、周辺の自治体まで含めた視点で仕事を語れることを示します
南海トラフ地震・台風への備え最大津波高15メートルの想定(前回16メートル)。令和4年台風第14号では大雨特別警報が発表された数字に触れたうえで、避難や防災教育の場面で自分にできることをセットで語ります
採用試験の仕組み種別1〜7に分かれ、対象年齢は18歳から57歳まで。大卒程度の一般行政区分は3段階選抜で2次・3次に個別面接仕組みを説明するだけでなく、そのなかで自分がどう準備してきたかを一言添えます

使い方のコツは、5つ全部を覚えることではありません。自分の志望分野に近いテーマを1〜2つ選び、「事実 → 自分の問題意識 → 市職員としてやりたいこと」という一続きの話に編んでおくことです。

想定される評価の観点

宮崎市は2次試験の個別面接をWebで2回、3次試験を対面で1回置いており、画面越しと対面のどちらでも経験の中身と行動の再現性を確かめようとする設計だとうかがえます。配点そのものは公表されていませんが、答えの美しさより行動の一貫性を見るコンピテンシー評価の考え方は、多くの市役所に共通しています。

評価の観点面接でどう確かめられるか準備のポイント
未経験の分野に向き合う対応力経験したことのない課題に直面したとき、どう情報を集め、誰と相談しながら進めたかアルバイトや部活動、学業の中で、初めての役割を任された場面を思い出しておく
周囲と協力しながら物事を進める姿勢立場の異なる相手と、どう折り合いをつけながら物事を進めたかサークルや職場で、意見の違う人と協力して成果を出した具体的な場面を用意する
宮崎で働くことへの理解宮崎市の課題や役割について、暮らす人・働く人としてどう関わろうとしているか中核市としての権限や防災など、関心のある分野を一つ選び、自分に何ができるかまで考えておく

なお、公務員の個人面接では、ひとつの話題に対して「そのとき、あなたは具体的に何をしたのですか」と2回、3回と深掘りされることが多いです。

宮崎市は2次・3次のいずれにも個別面接がありますので、この傾向はより強く出ると考えられます。自分の言葉で細部まで語れる実体験に根ざした答えを事前に用意しておきましょう。

本番までの準備6ステップ

ここまでの内容を、準備の手順に落とし込みます。

  1. 宮崎市の職員採用試験の受験案内を確認し、自分が対象となる種別・試験区分と、申込時に提出する書類の記入項目を確認する
  2. 高校・大学生活や仕事の経験を棚卸しする。学業・課外活動・アルバイトから、話せる具体例を1つずつ用意する
  3. 7カテゴリーの代表質問に、それぞれ一言メモで答えを作る
  4. 自治体研究のインプットをする。この記事の前半部分を読み返し、志望分野に近い事実を2〜3個、自分の言葉で説明できるようにする
  5. 固有質問の材料を対応表から集め、「事実 → 自分の問題意識 → やりたいこと」の一続きの話に編む
  6. 声に出して練習し、答えるたびに「ここを掘られたら何と返すか」を書き足していく

優先順位に注意

ステップ4〜5の自治体研究は、あくまで他の受験生と差をつけるための工程です。時間がない場合は、ステップ2の経験の棚卸しと、その経験を宮崎市の仕事へどうつなぐかという自己分析を優先してください。自分のことを語れない状態で市の知識だけを増やしても、面接の評価にはつながりません。

なお、面接対策を独学かつ最短ルートで仕上げたい場合は、宮崎市役所専用の面接想定問答集を使う選択肢もあります。

宮崎市の採用面接で出題が想定される質問について、1問ごとに回答例・質問の意図・NG回答までをわかりやすく解説しているので、面接での受け答えをより具体的にイメージできるようになります。特に試験本番までに時間がない方は、必要に応じてご活用ください。

宮崎市役所の想定問答集を見る

さいごに

宮崎市は、県から2,019項目の事務を引き継いだ県内唯一の中核市であり、令和8年度の職員採用試験は種別1から種別7まで幅広い区分に分かれています。大卒程度の一般行政区分では2次・3次のいずれにも個別面接があり、3次では論文試験もあわせて課されます。

配点は公表されていません。点数の内訳を推測するより、県内唯一の中核市として周辺の市町を支えながら南海トラフ地震や台風にも備えていくこの仕事を、自分の言葉でどう語るかに時間を使ってください。

準備した答えは、必ず声に出して練習しておきましょう。