本記事では、勝山市職員採用試験の面接対策で必要な、勝山市の特徴・基礎データ・行政課題・重点政策・面接の流れ・想定される質問・評価の観点についてまとめています。

勝山市役所の面接試験では、「なぜ勝山市を志望したのか」「市職員として何に取り組みたいのか」「自分の強みや経験を市政でどう活かしたいか」といった、自治体への理解を前提とする質問が想定されます。勝山市は口述試験に250点という配点を公表しており、第1部で押さえる内容がそのまま得点に関わってきます。

まずは市の輪郭を、数字と市の取組から確かめていきましょう。

第1部|自治体研究編

勝山市の特徴

本格的な面接対策をはじめる前に、まずは勝山市の全体像を把握しておきましょう。(時間のない方はここだけでもチェック)

  • 福井県の北東部に位置する市。人口は20,683人(住民基本台帳・令和8年1月1日現在)で、福井県内9市のうち最も少ない。市域は253.88km²、人口密度は81人/km²。
  • 65歳以上の割合は39.5%で、福井県内9市のうち最も高い(令和8年1月1日現在の住民基本台帳)。75歳以上の22.7%も県内9市で最も高い。
  • 接するのは福井市・大野市・坂井市・永平寺町と、石川県の加賀市・小松市・白山市。県境をまたぐ位置にある。
  • 市は「恐竜のまち勝山」の推進を掲げ、恐竜化石の産地という地域資源を生かして「恐竜で学べるまち」を進めている。
  • 令和7年の県の観光統計では、かつやま恐竜の森周辺の入込数が1,562千人にのぼる。
  • 子育て・教育・移住・住宅を一体的に進める「115プロジェクト」を展開し、こどもたちの夢や挑戦を応援する「応援金115」を給付している。
  • 市長は職員採用パンフレットで「わいわい わくわく 安全安心のまち かつやま」を目指すと述べている。
  • 令和8年度後期試験の行政職の配点は、第1次試験160点に対し第2次試験の口述試験が250点。
  • 市の花はさつき、市の木は杉。市役所は勝山市元町一丁目1番1号にある。

勝山市の基礎データ

面接に向けた自治体研究では、厳密な統計値等を大量に暗記する必要はありませんが、「勝山市の大体のスケール感」を知っておくことは重要です。

人口も高齢化率も、勝山市は県内9市の端に位置しています。まずはその位置を確認してください。

項目内容
総人口20,683人(住民基本台帳・令和8年1月1日現在)
総面積253.88km²
人口密度81人/km²(上記の総人口と総面積から算出)
65歳以上の割合39.5%(福井県全体は31.5%。県内9市で最も高い)
75歳以上の割合22.7%(福井県全体は18.3%。県内9市で最も高い)
隣接自治体福井市・大野市・坂井市・永平寺町/石川県の加賀市・小松市・白山市
市役所所在地勝山市元町一丁目1番1号
市の花・市の木さつき・杉
(参考)福井県の総人口729,386人(令和7年国勢調査速報。前回から4.89%の減少)

65歳以上・75歳以上の割合は総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」の令和8年1月1日現在の値によるもので、この統計における勝山市の総人口は20,683人です。割合の分母にもこの数値を用いており、並記した福井県全体の割合と県内9市での順位も同じ統計にもとづいています。国勢調査を基準とする県の人口とは調査の性質が異なるため、両者を直接比較することはできません。総面積・隣接自治体・市役所所在地・市の花と木は公表値をもとに整理したもので、人口の県内順位も同じデータベースで比較しました。

数字から考えられる市政課題

勝山市は、人口が県内9市で最も少なく、高齢化率が県内9市で最も高い市です。65歳以上が39.5%、75歳以上が22.7%。

福井県全体の31.5%・18.3%と比べると、その差の大きさが分かります(出典:住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数|令和8年1月1日現在)。県内で最も先に人口構成の変化が進んでいる市だという位置づけを、まず頭に入れてください。

もう一つ、対比しておきたい数字があります。令和7年の県の観光統計で、かつやま恐竜の森周辺の入込数は1,562千人。

市の人口2万人あまりに対して、その75倍を超える人が訪れている計算です(出典:福井県観光客入込数|令和7年)。暮らす人の数と訪れる人の数の差が、勝山市政の輪郭をつくっています。

この対比は、面接でそのまま使えます。

「勝山市は人口が2万人ほどで、県内の市では一番少ないと知りました。それなのに恐竜の森の周りには年間150万人を超える方が来ていて、この差をどう市民の暮らしに返していくのかが大事なのではと感じています」

勝山市の経済・産業

製造を軸にした県経済

福井県の産業は、製造を軸に組み立てられてきました。眼鏡枠の製造が鯖江市を中心に全国生産の90%を占めることと、県内15基の原子力発電所が全国の原子力発電量の25%強を賄っていることは、県の産業紹介でも先に挙げられる特徴です。

ほかに合成繊維を中心とする繊維工業、半導体や精密部品などの電気機械、繊維機械や工作機械などの一般機械、界面活性剤や医薬品などの化学工業があり、農業ではコシヒカリを代表とする良質米が生産されています(出典:福井県の産業)。

令和3年経済センサス活動調査(速報)の県分では、売上金額は製造業が2兆2,347億円で最も多く、卸売業と小売業が2兆2,065億円、医療と福祉が7,761億円と続きます(いずれも令和2年実績)。

県全体の稼ぎ頭が製造業であることを押さえたうえで、勝山市の場合は観光がもう一本の柱として立っている、という構図で理解しておくと整理しやすくなります。

恐竜を軸にした観光

令和7年の福井県の観光客入込数は、日帰り客1,905.8万人が前年比5.0%増、宿泊客238.5万人が同6.4%減で、合計2,144.3万人と前年比3.6%の増加でした。数値が確認できる平成元年以来の最高値です。

観光消費額も前年比31.3%増の1,987億円と過去最高を更新しました。主要観光地別の入込数では、かつやま恐竜の森周辺の1,562千人が、県の挙げる主要観光地のなかで最も多い数字です。

武生中央公園1,445千人、氣比神宮1,244千人、一乗谷朝倉氏遺跡877千人がこれに続きます。

市は「恐竜のまち勝山」の推進として、かつやま恐竜スクールや恐竜ジュニアアカデミーを通じてこどもたちの探究心や学ぶ力を育みながら、全国へ魅力を発信していると説明しています(参考:勝山市職員採用パンフレット|令和8年度)。恐竜を観光の呼び水としてだけでなく、教育の資源として使っている点が勝山市の特徴です。

観光を志望動機にするなら、来訪者数の話に加えて、この教育との組み合わせに触れられるようにしておきましょう。

石川県3市と接する位置

勝山市が接する7つの自治体のうち、加賀市・小松市・白山市の3つは石川県です。福井県自体、北は石川県、東から南にかけては岐阜県・滋賀県・京都府に接し、総面積4,191km²は全国第34位。

土地面積の約75%を森林が占めます(参考:福井県の土地利用状況)。観光客の動線も、通勤や買い物の動線も、県境で切れるわけではありません。

広域で人を呼ぶ発想は、勝山市の実務では自然な前提になります。

勝山市の主な行政課題

勝山市が向き合っている論点は、次の4つに集約できます。

県内で最も進んだ高齢化

福井県の人口ビジョン(2025年3月改定版)は、県の高齢化率が2020年に30.6%を超え、2040年に37.6%、2060年に41.2%まで上がると推計しています(出典:福井県人口ビジョン|2025年3月改定版)。勝山市の現在値39.5%は、県が2040年に到達すると見込む水準をすでに上回っています。

市民の5人に1人以上が75歳以上という構成のなかで、移動の手段、見守り、医療や介護の担い手をどう確保するか。これは福祉分野だけの話ではなく、道路も交通も税も含めた市役所全体の前提になります。

訪れる人と暮らす人の規模差

かつやま恐竜の森周辺には年間150万人を超える人が訪れます。人口2万人の市がこの規模の来訪を受け止めるということは、道路、駐車場、トイレ、ごみ、案内、安全確保といった負担が、市民一人あたりで見れば大きくなるということでもあります。

賑わいをつくる仕事と、市民の日常を守る仕事は同じ天秤の上にあります。観光を語るなら、増やす話だけでなく、受け止める体制の話まで含めて準備しておきましょう。

こどもを軸にした人口対策

市は「応援金115」を給付し、子育て・教育・移住・住宅を一体的に進める「115プロジェクト」を通じて、こどもの夢がかなうまちの実現に挑戦していると説明しています。令和7年国勢調査の速報では、福井県の総人口は前回から4.89%減り、県内17市町のすべてで人口が減少しました(出典:令和7年国勢調査 人口速報|福井県)。

給付や支援だけで流れが変わるわけではありません。教育の中身、住まい、働く場をどう組み合わせるかが問われる局面です。

少ない採用枠で幅広い職域を担う

令和8年度後期試験の区分は、行政職Ⅰから行政職Ⅳと、消防士Ⅰ・Ⅱ。採用予定人員はいずれも若干名です。

行政職は一般行政事務のほか、農業、林業、建設、建築、電気、機械、化学などの技術職としての業務にも従事するとされています。市は消防職も自前で採用していますから、事務も技術も現場も、この規模の組織で抱えているということです。

市長は採用パンフレットで、少子高齢化や災害の大規模化など変化の激しい時代にはスピード感ある判断力や迅速な行動力が求められると述べ、10年後のまちの姿を一緒に創ろうと呼びかけています。

重点政策|「恐竜のまち勝山」と115プロジェクト

この章では、職員採用パンフレットから読み取れる市の柱を整理します。総合計画そのものは市公式サイトの最新版で確かめてください。

なお、市の採用ページはhttpのURLで検索に出ることがありますが、httpsでも同じ内容が確認できます。試験案内のPDFは年度ごとに差し替わりますので、必ず一覧ページからリンクをたどってください。

2つの柱の関係

市が掲げる柱は大きく2つです。一つは「恐竜のまち勝山」の推進で、恐竜化石の産地という資源を生かし、かつやま恐竜スクールや恐竜ジュニアアカデミーを通じてこどもたちの探究心や学ぶ力を育みながら、全国へ発信していくというもの。

もう一つが「115プロジェクト」で、こどもたちの夢や挑戦を応援する「応援金115」の給付を含め、子育て、教育、移住、住宅を一体的に進めるものです。

この2つは別々の政策ではありません。恐竜を学びの資源として使うことは、そのまま教育の質の話につながります。

市外から家族を迎える理由づくりにもなります。面接で市の取組に触れるときは、恐竜を観光の話だけで終えず、こども政策とのつながりまで一言添えられると、資料をよく読んだことが伝わります。

市長が示している方向

市長は職員採用パンフレットのメッセージで、「わいわい わくわく 安全安心のまち かつやま」を目指すと述べています。あわせて、少子高齢化や災害の大規模化など変化の激しい時代にはスピード感ある判断力や迅速な行動力が求められるとし、勝山市が掲げる10年後のまちの姿を一緒に創っていこうと呼びかけています。

職員の昇任は主事・技師から主査、係長、課長補佐、課長・参事、政策幹等へと進み、経験や勤務成績などを考慮して行われるとされています。

あわせて確認したい公式資料

上から順に読む必要はありません。ただし試験案内だけは、配点の欄まで目を通しておいてください。

  • 勝山市職員採用候補者試験の試験案内(受験する回のもの。配点が明記されている)
  • 勝山市職員採用パンフレット(市の取組と昇任の流れ、初任給の目安)
  • 勝山市の総合計画(分野別の施策の並び方を確認するため)と、その年度の予算資料
  • 福井県人口ビジョン(県全体の人口の見通しを押さえるため)

なお、情報を知っていることと、面接でその情報を使って答えられることは、まったく別の能力です。数字を覚えただけの状態では、深掘りの一言で止まってしまいます。

当研究会では「答えられる形」まで仕上げるためのテキストとして、勝山市役所専用の面接想定問答集をご用意しています。勝山市の採用面接で問われる可能性がある質問について、「元公務員監修の回答例」「質問の意図」「回答のコツ」「想定される深掘り」などを収録しています。

勝山市役所の想定問答集を見る

第2部|面接対策編

勝山市役所の面接の概要

ここからは、勝山市の選考がどう組み立てられ、どこに重心が置かれているのかを、市の試験案内と当研究会の分析をもとに見ていきます。

勝山市役所の試験の構成

勝山市は配点を公表しています。令和8年度後期試験の行政職では、第1次試験が教養試験100点と作文試験60点の合計160点、第2次試験の口述試験が250点です。

口述試験の250点は、第1次試験の合計160点を上回ります。しかも作文試験の採点結果は第2次試験の点数に反映される仕組みです。

項目内容(令和8年度後期試験)
試験の構成第1次試験、第2次試験および受験資格等の調査。第2次試験と受験資格等調査は第1次試験合格者のみが対象
第1次試験の内容教養試験(行政職Ⅰ・消防士Ⅰ/2時間。一般知識20題と、文章理解や判断推理、数的推理、資料解釈などの能力を問う20題の択一式)、性格特性検査(全員・20分)、作文試験(全員・1時間・記述式)、消防適性検査(消防士Ⅰ・15分)
行政職の配点第1次=教養試験100点、性格特性検査(配点なし)、作文試験60点。第2次=口述試験250点。作文試験の採点結果は第2次試験の点数に反映される
消防士の配点第1次=教養試験100点、性格特性検査(配点なし)、消防適性検査100点、作文試験60点。第2次=口述試験250点、体力試験60点。救急救命士資格加点10点
第2次試験全員に口述試験(個別面接等)。消防士Ⅰ・Ⅱには体力検査(握力、上体起こし、長座体前屈、反復横とび、立ち幅とび、20mシャトルラン)
教養試験の免除行政職Ⅱ(国または地方公共団体等での3年以上の実務経験者)、行政職Ⅲ(高校の全履修科目の評定平均3.8以上)、行政職Ⅳ(農業または工業の全履修科目の評定平均3.8以上)は教養試験を免除。消防士Ⅱは教養試験と消防適性検査を免除
試験区分と採用予定行政職Ⅰから行政職Ⅳ、および消防士Ⅰ・Ⅱ。採用予定人員はいずれも若干名
受験資格等の調査受験資格の有無や受験申込書の記載事項の真否を調査。卒業証明書、成績証明書、運転免許証、職歴証明書等を求めることがある
申込試験申込書(縦4cm×横3cmの写真を貼付)を総務課人事職員係へ提出、または福井県電子申請サービスによる電子申請。郵送の場合は書留郵便
採用の時期最終合格者は試験区分ごとの採用候補者名簿に記載され、そのなかから採用を内定。採用の時期は令和9年4月1日

上記は勝山市の令和8年度後期試験の試験案内にもとづく内容です。勝山市は令和8年度に4月試験実施分、前期試験、後期試験と複数回の採用試験を実施しており、区分の設定や教養試験の免除の扱いは回によって異なる可能性があります。集団討論については後期試験案内に記載がなく、第2次試験は口述試験(個別面接等)とのみ示されています。初任給は資料によって金額が異なり、後期試験案内では大学新卒225,600円・短大新卒213,100円・高校新卒200,300円、職員採用パンフレットでは前期採用試験の場合として大学卒業程度232,000円・短大卒業程度213,100円・高校卒業程度200,300円と記載されています。また、行政職Ⅲ・Ⅳを受験する場合は学校長が証明し厳封した受験資格証明書の提出が必要で、開封したものは無効となります。受験の際は必ず、ご自身が受ける回と区分の最新の試験案内をご確認ください。

勝山市役所が求める人物像

勝山市の職員採用ページ、令和8年度の職員採用パンフレット、そして人事行政の運営等の状況を公表するページには、求める職員像として定型化された記載は置かれていませんでした。市長メッセージにある「スピード感ある判断力や迅速な行動力」という表現も、求める人物像そのものとして掲げられた文言ではありません。

ただし、勝山市の試験案内には配点が種目ごとに明記されています。ここから先は、市が言葉で示した基準ではなく、その配点表の数字から読み取れることとして書きます。

行政職の第1次試験は教養100点と作文60点の160点。これに対して第2次の口述試験は250点で、しかも作文の点数は第2次側に加算されます。

筆記で先行しても、口述試験で逆転が起こりうる設計だということです。あわせて見ておきたいのが、募集区分の立て方です。

行政職Ⅰから行政職Ⅳ、消防士Ⅰ・Ⅱという6つの区分を、人口2万人あまりの市がいずれも若干名ずつで埋めていきます。しかも行政職は、一般行政事務のほか、農業や林業、建設、建築、電気、機械、化学といった技術職としての業務にも従事するとされています。

入口は6つに分かれていても、入った先で扱う分野は固定されないということです。担当する分野が変わっても、未経験の仕事を調べながら形にしていける人。

この規模と職域の広さを踏まえると、そうした資質が重く扱われる可能性は高いと見ています。

もう一点、作文の点数が第2次試験に持ち越されるという仕組みにも注目してください。書いたものと話したことがずれていれば、その齟齬は同じ土俵の上で見えてしまいます。

文章と口頭で同じ人物を示せるか。勝山市の試験は、その一貫性を確かめやすい形に組まれています。

想定される質問

面接で聞かれることは7つのカテゴリーに分かれる

当研究会では、全国の自治体・官公庁の面接想定問答を分析し、聞かれる質問を7つのカテゴリーに体系化しています。勝山市の面接も、この見取り図の上で準備すれば、基本的な抜け漏れは防げます。

カテゴリー代表質問ここで見られていること
① 導入・アイスブレイク緊張していますか不意の一言に自然に返せるか。素の表情と受け答えのトーン
② 動機・志望勝山市で働きたいと思ったきっかけは何ですかきっかけの内容よりも、そこから今日までに何を調べたか
③ 自己理解ご自身の長所と短所を教えてください性格特性検査の結果とも照らされる。自己認識の一貫性
④ 経験・行動粘り強く続けたことを教えてください続いた期間ではなく、続けるために自分が工夫したこと
⑤ 学業・経歴学んだことや職務経験を市でどう生かしますか行政職の職域が広いことを踏まえた説明ができるか
⑥ 適性・将来入庁後に関わりたい分野はありますか市の取組への理解の深さと、配属への構え
⑦ 公共性・社会性最近関心を持った出来事はありますか社会の動きへの目配りと、意見を短くまとめる力

ただし、7つのカテゴリーの中身そのものは勝山市に固有のものではなく、受験者全員が対策してくる領域なので、ここでは大きな差がつきにくいのです。では、どこで差がつくのか。

それが次の「勝山市ならでは」の質問です。

合否を分けるのは「勝山市役所ならでは」の質問

「なぜ福井県庁ではなく、勝山市役所なのですか」
「勝山市の魅力と課題を、それぞれ挙げてください」

口述試験に250点が置かれた試験では、この種の質問への答えが得点を大きく動かします。裏を返せば、材料さえ持っていれば、他の受験者との違いをはっきり示せる質問でもあります。

こうした質問に答えるための「勝山市の事実」を、面接で使いやすいものに絞り、答え方とセットで整理しました。

質問テーマ知っておきたい勝山市の事実答え方のヒント
人口と高齢化の位置人口20,683人は県内9市で最少、65歳以上39.5%と75歳以上22.7%はいずれも県内9市で最も高い(令和8年1月1日現在の住民基本台帳)県内で最もという言い方は、数字の出所とあわせて述べてください。そのうえで自分が関わりたい場面を一つ具体的に挙げます
恐竜という資源市は「恐竜のまち勝山」を推進し、かつやま恐竜スクールや恐竜ジュニアアカデミーで学ぶ力を育てている。県の観光統計では恐竜の森周辺に1,562千人観光の話で終えず、教育の資源として使われている点に触れると、パンフレットを読み込んだことが伝わります
115プロジェクトこどもたちの夢や挑戦を応援する「応援金115」を給付し、子育て・教育・移住・住宅を一体的に進める給付の紹介にとどめず、なぜ4分野をまとめて進める必要があるのかを自分の言葉で説明できるようにしましょう
なぜ県庁ではなく市役所か勝山市は行政職に一般行政事務と技術系の業務をあわせて求め、消防職も自前で採用している県が広域を担うのに対し、市は暮らしの現場を丸ごと引き受ける立場だという整理を、志望分野の具体例に結び付けます
試験の設計行政職の口述試験250点は第1次試験の160点を上回り、作文の点数も第2次に反映される配点に触れる必要はありませんが、書いたことと話すことを一致させておくという準備方針は、この設計から導けます

使い方のコツは、5つ全部を覚えることではありません。自分の志望分野に近いテーマを1〜2つ選び、「事実 → 自分の問題意識 → 市職員としてやりたいこと」という一続きの話に編んでおくことです。

想定される評価の観点

面接では、ここまで整理してきた資質が、あなたの過去の行動として実在するかどうかが確かめられます。いわゆるコンピテンシー評価が基本にあり、答えの美しさではなく、経験の中身と行動の再現性が見られています。

評価の観点面接でどう確かめられるか準備のポイント
書いたことと話すことの一致作文や申込書に書いた内容と、口述試験での説明が食い違わないか勝山市は作文の点数を第2次試験に反映させます。提出物の控えを手元に置き、面接前に読み返す習慣をつけてください
職域の広さに耐える構え希望と違う分野を担当することになっても働けるか行政職は一般行政事務と技術系の業務の両方が対象です。分野が変わっても持ち込める自分の進め方を説明できるようにしましょう
地域の資源を使う発想身近な資源を生かして何かを企てた経験があるか市は恐竜という資源を観光と教育の両方で使っています。手元にあるものを組み合わせて成果を出した場面を一つ用意してください

なお、公務員の個人面接では、ひとつの話題に対して「そのとき、あなたは具体的に何をしたのですか」と2回、3回と深掘りされることが多いです。250点という配点は、この掘り下げに耐えられるかどうかを測るための重みだと考えてください。

自分の言葉で細部まで語れる実体験に根ざした答えを用意しておきましょう。

本番までの準備6ステップ

ここまでの内容を、準備の手順に落とし込みます。

  1. 受ける回と試験区分を決める。行政職Ⅱ・Ⅲ・Ⅳや消防士Ⅱには教養試験の免除があるため、自分が該当するかを先に確認する
  2. 作文の練習を早めに始める。1時間の記述式で、しかも採点結果が第2次試験に持ち越される重い科目になっている
  3. これまでに力を入れたことを3つ書き出し、それぞれで何を工夫したかを一行ずつ添える
  4. 申込書と作文に書いた内容の控えを残す。口述試験で読み返される前提で、言い切れる範囲だけを書く
  5. 第1部の事実から2つか3つ選び、メモを見ずに30秒で説明できるか試す
  6. 口述試験250点という重みを意識して、答えるたびに「次に何を聞かれそうか」を書き足していく

優先順位に注意

ステップ5〜6の自治体研究は、あくまで他の受験生と差をつけるための工程です。時間がない場合は、ステップ3の経験の棚卸しと、その経験を市の仕事へどうつなぐかという自己分析を優先してください。自分のことを語れない状態で市の知識だけを増やしても、面接の評価にはつながりません。

なお、面接対策を独学かつ最短ルートで仕上げたい場合は、勝山市役所専用の面接想定問答集を使う選択肢もあります。

勝山市の採用面接で出題が想定される質問について、1問ごとに回答例・質問の意図・NG回答までをわかりやすく解説しているので、面接での受け答えをより具体的にイメージできるようになります。特に試験本番までに時間がない方は、必要に応じてご活用ください。

勝山市役所の想定問答集を見る

さいごに

勝山市の後期試験は、行政職なら第1次160点に対して口述試験が250点。作文の点数も第2次側に加わります。

つまり、書いた言葉と話す言葉の両方で、同じ人物を示せるかどうかが問われる試験です。県内で最も高齢化が進み、県内で最も人口が少ない市が、恐竜という資源とこども政策で先へ進もうとしている。

その現在地に自分の経験をどう重ねるのかを、面接までに決めておいてください。