本記事では、大分県職員採用試験の面接対策で必要な、大分県の特徴・基礎データ・行政課題・重点政策・面接の流れ・想定される質問・評価の観点についてまとめています。
大分県庁の面接試験では、「なぜ大分県を志望したのか」「県職員として何に取り組みたいのか」「自分の強みや経験を県政でどう活かしたいか」といった、自治体への理解を前提とする質問が想定されます。県の実情や政策を理解しておくことで、抽象的な回答を避け、大分県ならではの事情を踏まえた説得力のある説明がしやすくなります。
本記事の掲載内容を参考に、自分の強みや関心と大分県政の接点を考え、面接での回答作りに役立ててください。
第1部|自治体研究編
大分県の特徴
本格的な面接対策をはじめる前に、まずは大分県の全体像を把握しておきましょう。(時間のない方はここだけでもチェック)
- 県庁所在地は大分市。九州の北東部に位置し、東は豊後水道をのぞみ、西は熊本県、南は宮崎県、北は周防灘をはさんで福岡県に接する。
- 総面積は約6,341km²(国土の約1.7%)で、東西約119km・南北約106kmの広がりを持つ。県北の耶馬溪、久住・飯田の高原、祖母傾の山岳、佐賀関から蒲江へと続くリアス式海岸など、変化に富んだ地形が特徴。
- 人口は約107万人(令和7年10月1日現在の推計)。うち県都の大分市がおよそ4割を占め、人口は昭和30年ごろをピークに減少が続いている。
- 温泉の源泉総数と湧出量はいずれも日本一で、「日本一のおんせん県おおいた」を掲げる。別府・由布院に代表される温泉地は、国内外から多くの観光客を集める県の看板資源。
- 鉄・化学・石油などの素材型産業と、半導体・自動車などの高度加工組立型産業がバランスよく集積する「ものづくり県」でもあり、臨海部を中心に大手企業の工場が立地する。
- 空の玄関口である大分空港へは、令和7年にホーバークラフトによる空港アクセス便が就航し、大分市中心部から約35分で結ばれるようになった。県は東九州新幹線の実現に向けた取り組みも進めている。
- 県財政は健全性を保ちつつも余裕のある状況ではない。実質公債費比率などの指標は基準を下回るものの、高齢化に伴う社会保障関係費や人件費、公債費といった義務的経費の負担が年々重くなっており、限られた財源を重点化して配分する財政運営が続いている。
大分県の基礎データ
面接に向けた自治体研究では、厳密な統計値等を大量に覚える必要はありませんが、「大分県の大体のスケール感」を知っておくことは重要です。
ここでは、人口規模、県土の広さ、経済規模、市町村構成など、県政の特徴を説明できる項目を優先的に整理しました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 総人口 | 約107万人(1,074,257人) |
| 年少人口(0-14歳) | 11.1% |
| 生産年齢人口(15-64歳) | 54.2% |
| 老年人口(65歳以上) | 34.6%(高齢化率) |
| 総面積 | 約6,341km²(国土の約1.7%) |
| 市町村数 | 18市町村(14市3町1村) |
| 名目県内総生産 | 約5兆887億円 |
人口と年齢3区分別割合は令和7年10月1日現在の大分県の人口推計、市町村数は総務省による令和7年7月時点の数値(少ない方から全国4位・九州1位)、名目県内総生産は令和5年度の県民経済計算(確報)による数値です。
数字から考えられる県政課題
大分県の人口は、昭和30年の約128万人をピークに減少局面が続いており、直近1年間でも約1万人が減少しました。内訳を見ると、亡くなった方の数が生まれた子どもの数を大きく上回る自然減が中心で、高齢化率はすでに34.6%に達しています。
つまり、面接では「人口が減っている」という事実だけでなく、支え手の減少と高齢化が同時に進んでいるという構造まで踏み込めるかどうかで、課題認識の深さが伝わります。
たとえば面接では、大分県の現状について説明する際、次のように数字と課題を結び付けられます。
大分県の経済・産業
経済・産業構造の概要
- 名目県内総生産は約5兆887億円(令和5年度・前年度比7.0%増)で、3年連続のプラス成長。
- 産業別の構成比は第1次産業1.7%・第2次産業35.7%(うち製造業29.6%)・第3次産業62.4%。製造業の比率の高さは九州でもトップクラス。
- 製造品出荷額等は5.60兆円で全国22位(人口は全国34位)。人口規模の割に、ものづくりの比重が大きい県といえる。
- 臨海部には鉄鋼・化学・石油などの素材型産業が、内陸部には半導体や自動車などの加工組立型産業が立地し、両者がそろっているのが強み。
つまり、「人口規模は全国下位でも、ものづくりの厚みは全国上位」という産業構造を押さえておくと、産業振興や雇用の話題に対応しやすくなります。(出典:県民経済計算(確報)|令和5年度)
製造業(ものづくり)
大分県は九州有数の工業県です。臨海部のコンビナートを中心に素材型産業が集積し、内陸部には自動車や半導体の関連工場が立地しています。
大分キヤノン、ダイハツ九州、日本製鉄、サッポロビール、TOTO、ソニーなど全国的な企業の拠点が並び、令和6年度の企業誘致は50件にのぼりました。面接で「大分の強み」を語るなら、温泉のイメージだけでなく、この産業の厚みを一言添えられると説得力が増します。(参考:大分県のすがた(IR資料)|令和7年度)
観光業(おんせん県)
大分県は源泉数・湧出量ともに日本一を誇る温泉県で、別府・由布院はいずれも全国的な知名度を持ちます。令和6年の県内宿泊客数は、国内・外国人ともに統計開始以来の過去最高を記録し、外国人宿泊客は106万人を超えました(前年比34.9%増)。
国籍別では韓国が約半数を占めます。観光を志望分野に選ぶなら、好調な数字に加えて、来訪をどう県内各地への周遊や滞在の長期化につなげるかという「次の課題」まで語れると、一歩踏み込んだ回答になります。(出典:大分県観光統計調査(結果の概要)|令和6年)
農林水産業
農林水産業は構成比こそ大きくありませんが、大分県らしい強みが詰まった分野です。カボスの生産量は全国一で、ブランドいちご「ベリーツ」やおおいた和牛が知られ、陸上養殖のヒラメも全国一の生産量を誇るなど、付加価値の高い品目が並びます。
一方で、気温上昇や海水温の高温化への対応が新たな課題となっており、県は高温に強い栽培技術の実証や、養殖の酸素環境の改善などを進めています。農業や水産を志望するなら「気候変動に対応した産地づくり」という切り口を持っておくと、話が具体的になります。
エネルギー・新産業
豊富な温泉資源は、産業の面でも大分県を支えています。地熱発電の電力量は日本一で、再生可能エネルギーの拠点としての存在感があります。
加えて、次世代の空の移動手段である「空飛ぶクルマ」については、スカイドライブとJR九州が県内での商用運航に向けた検討を進めており、県も離発着場の候補地調査などで後押ししています。こうした先端技術への挑戦も動き始めました。
「大分でしかできない仕事」を考えるうえで、温泉を観光だけでなくエネルギーの視点からも捉えておくと、視野の広さを示せます。
大分県の主な行政課題
ここまでの数字と産業の姿を踏まえると、大分県が今向き合っている課題が見えてきます。面接で「県の課題」を聞かれたときの引き出しとして、次の5つを押さえておきましょう。
人口減少と少子高齢化
大分県の人口は昭和30年をピークに減り続け、令和7年には約107万人となりました。国立社会保障・人口問題研究所の推計では、2045年に約90万人、高齢化率は約39.3%に達するとされています。
生涯未婚率の上昇や晩婚化も進んでおり、出会いの機会づくりから子育て支援、地域の担い手確保までを関連づけて考える必要があります。
大規模災害への備え
南海トラフ地震や中央構造線断層帯による地震、台風・豪雨、火山など、大分県は多様な災害リスクを抱えています。県の被害想定調査では、南海トラフの巨大地震で条件によっては死者が2万人を超えると想定される一方、早期避難率が高ければ死者は592人まで減らせるとされ、事前の備えと避難行動の呼びかけが被害を大きく左右します。
近年は1時間50mm以上の短時間強雨の発生回数が全国平均を上回るペースで増えており、令和7年11月には大分市佐賀関で大規模火災が発生しました。
県は佐賀関地区の復興を大分市や国と連携して進めるとともに、感震ブレーカーや家具固定器具の購入助成、市町村による住家被害調査のデジタル化など、被害を減らし生活再建を早める備えの強化に取り組んでいます。(出典:大分県地震被害想定調査|平成31年3月)
産業の競争力維持と脱炭素の両立
製造業の比重が大きい大分県では、温室効果ガスの削減と産業活動をどう両立させるかが重い課題です。県は「大分県版カーボンニュートラル」を掲げ、企業の技術開発や設備投資を支援しながら、時差出勤やテレワークなどで賢い移動を呼びかける「大分県版スマートムーブキャンペーン」や、廃棄物を再資源化する資源循環の取り組みを進めています。
ものづくりの強みを保ちながら環境負荷を下げるという難しいかじ取りが求められます。
多文化共生と地域の担い手づくり
県内の在留外国人は増加を続け、観光でも外国人客が過去最高を更新しています。生活情報の多言語化や日本語学習、就労、災害時の情報提供などを整えると同時に、外国人を含めた地域の担い手をどう確保するかが問われています。
県は振興局への外国人共生コーディネーターの配置などで、誰もが安心して暮らせる地域づくりを進めています。
交通ネットワークと中山間地域の維持
人口減少と高齢化が進むなかで、中山間地域では買い物や移動の支えをどう維持するかが切実な課題です。県は移動販売の支援や地域おこし協力隊の配置などで地域を後押ししています。
あわせて、東九州新幹線や豊予海峡ルート、幹線道路の整備など、将来の県土を支える交通ネットワークの充実にも取り組んでおり、暮らしの足と広域の骨格の両面から地域の持続可能性を高めようとしています。
大分県の重点政策|安心・元気・未来創造ビジョン2024
大分県の総合計画は「安心・元気・未来創造ビジョン2024」(令和6年9月策定)です。計画期間は令和6年度から令和15年度までの10年間で、中間年の令和10年度に見直しが予定されています。
県行政の長期的・総合的な指針を示す最上位計画にあたります。(出典:安心・元気・未来創造ビジョン2024)
計画を貫く考え方
このビジョンが将来像として掲げるのは、「誰もが安心して元気に活躍できる大分県」と「知恵と努力が報われ未来を創造できる大分県」です。その先に、多様性を認め合う「共生社会おおいた」と、県内外から選ばれる「選ばれるおおいた」の実現を見据えています。
計画を進める基本姿勢として、①県民一人ひとりの声を政策の原点にすること ②多様な主体との連携を県政推進の原動力にすること ③従来の取り組みを加速させながら新しい大分県づくりに果敢に取り組むこと、の3つが示されています。
三つの柱と3つの日本一
| 柱 | 扱う主な分野 |
|---|---|
| 安心(7政策) | 防災・危機管理、環境、子育て、健康・医療・介護、障がい者、多様性・共生、安全・安心な暮らし |
| 元気(7政策) | 農林水産業、産業振興、ツーリズム、海外との発展、活躍社会、芸術文化、スポーツ |
| 未来創造(5政策) | 交通ネットワーク・企業立地、地域の人材と社会、カーボンニュートラル、デジタル・先端技術、教育県大分 |
「安心」の柱のなかでも、県は子育て満足度・健康寿命・障がい者活躍の「3つの日本一」を重点に掲げています。面接では、自分の取り組みたい仕事がどの柱・どの政策に位置づくのかを一言添えられるだけで、県の方向性を踏まえた志望だと伝わります。
令和8年度の県政運営のポイント
令和8年度の一般会計当初予算は過去最大の7,300億5,800万円(前年度当初比3.9%増)で、必要な取り組みを強力に進める「おおいたビジョン加速枠」に34億円を計上しています。
重点として、生成AIを使った個人ごとの地震被害想定ツールの全国初の構築、こども政策局の新設、里親支援センターや訪問看護総合支援センターの設置、東九州新幹線の実現に向けた働きかけ、空飛ぶクルマなど先端技術への挑戦、教育県大分の創造などが挙げられました。(出典:令和8年第1回定例会 提案理由説明書|令和8年度)
POINT|19政策をすべて覚えなくてよい
政策名をすべて暗記することが自治体研究の目的ではありません。関心分野を1〜2つ選び、「①何が課題か → ②県はどんな状態を目指すか → ③現在の事業 → ④県だからこそ担える役割 → ⑤自分の経験や強みをどう生かすか」の順で調べましょう。
悪い例「大分県の観光振興に携わりたいです」
改善例「別府や由布院を訪れた外国人のお客さんに、県内の他の地域にも足を運んでもらえるような、周遊のきっかけづくりに携わりたいです」
あわせて確認したい公式資料
すべてを読む必要はありません。志望動機に関係する資料を選び、重要な部分を自分の言葉で説明できるように準備しておきましょう。
- 大分県職員採用試験の受験案内/県の職員採用ポータル
- 安心・元気・未来創造ビジョン2024(概要版)
- 最新年度の当初予算・提案理由説明書/関心分野の個別計画
- 大分県の人口推計・県民経済計算などの統計資料
なお、情報を知っていることと、面接でその情報を使って答えられることは、まったく別の能力です。数字を覚えただけの状態では、深掘りの一言で止まってしまいます。
当研究会では「答えられる形」まで仕上げるためのテキストとして、大分県庁専用の面接想定問答集をご用意しています。大分県の採用面接で問われる可能性がある質問について、「元公務員監修の回答例」「質問の意図」「回答のコツ」「想定される深掘り」などを収録しています。
第2部|面接対策編
大分県の面接の概要
ここからは、大分県の面接の形式と流れ、質問の全体像、合否を分ける質問への備え方を、公式資料と当研究会の分析に基づいて整理していきます。
大分県の面接の流れ
大分県の上級試験は第1次試験と第2次試験の2段階で行われ、第3次試験は設定されていません。人物についての個別面接と適性検査は第2次試験で実施されます。
ここで意識しておきたいのは、面接試験が合否の比重の大半を占める人物重視の配点だという点です。
| 項目 | 内容(令和8年度・上級〈行政〉通常枠) |
|---|---|
| 試験の段階 | 第1次試験(教養試験・専門試験・論文試験)→ 第2次試験(面接試験・適性検査)。第3次試験はありません |
| 面接の種類 | 人物についての個別面接(技術系区分は、これに加えて専門性確認シートを用いた技術面接試験) |
| 集団討論・集団面接 | 令和8年度の試験内容一覧には記載がありません |
| 面接試験の配点 | 340点(通常枠の総合600点満点のうち約57%) |
| 適性検査 | 職務の遂行に必要な適応性についての検査(全区分・第2次試験で実施) |
注目してほしいのは配点の偏りです。上級・行政の通常枠では、面接試験の340点が総合600点満点の約57%を占めます。テストセンター方式の先行実施枠では340点が500点満点の約68%、行政(一般・社会人経験者)などの区分では面接400点が600点満点の約67%と、いずれも人物試験に大きく傾いた配点です。用意した答えを言えるかではなく、掘り下げられても自分の言葉で答え続けられるかが問われる構造だと言えます。
採用の規模感もつかんでおきましょう。令和8年度は行政で50人程度の採用が予定されており、令和7年度の実施状況では競争率が行政2.4倍、先行実施枠8.1倍、社会人経験者16.5倍でした。
区分によって難易度の性格が大きく異なるため、自分の受ける区分の情報を必ず確認しておいてください。
上記の試験構成は、大分県人事委員会が公表する令和8年度職員採用試験(上級・行政)の配点及び内容の一覧にもとづくものです。事務系区分の面接カードなど提出書類の様式は同一覧に明記がないため、詳細は必ず最新の受験案内でご確認ください。試験の構成・日程・配点等は、年度や受験区分によって異なる可能性があります。(参考:令和8年度職員採用試験の案内)
大分県が求める人物像
大分県は職員採用ポータルなどで求める人材像を発信していますが、本記事の執筆時点では公表文言の原文を確定できていません。そこで当研究会では、県の最上位計画である「安心・元気・未来創造ビジョン2024」が計画実行の基本姿勢として掲げる考え方から、評価につながる人物像を読み解きました。ビジョンは、県民一人ひとりの声を政策の原点にすること、多様な主体と連携すること、新しい大分県づくりに果敢に取り組むことの3つを基本姿勢としています。自己PRでは「積極性があります」と述べるだけでなく、その姿勢を使って何を行い、周囲にどんな変化をもたらしたのかまで説明しましょう。
想定される質問
面接で聞かれることは7つのカテゴリーに分かれる
当研究会では、全国の自治体・官公庁の面接想定問答を分析し、聞かれる質問を7つのカテゴリーに体系化しています。大分県の面接も、この見取り図の上で準備すれば、基本的な抜け漏れは防げます。
| カテゴリー | 代表質問 | ここで見られていること |
|---|---|---|
| ① 導入・アイスブレイク | 試験会場までは、どうやって来ましたか? | 緊張をほぐす何気ない雑談に、素の受け答えと会話の自然さが表れます |
| ② 動機・志望 | なぜ本県を志望するのですか? | 「県で働く」という選択の理由を、自分の言葉で筋道立てて話せるか |
| ③ 自己理解 | あなたの長所と短所を教えてください | 自分を客観視できているか。弱みへの向き合い方に人柄が出ます |
| ④ 経験・行動 | これまでで最も力を入れて取り組んだことは何ですか? | 過去の行動パターンから、入庁後にも再現できる強みを確かめています |
| ⑤ 学業・経歴 | 専攻分野やこれまでの経歴を選んだ理由を教えてください | 自分の選択を説明できるか。学んだことと仕事の接点を作れているか |
| ⑥ 適性・将来 | 採用されたら、どんな仕事に取り組みたいですか? | 働く姿をどこまで具体的に描けているか。組織の中で成長する見通し |
| ⑦ 公共性・社会性 | 最近、関心を持っている社会の出来事はありますか? | 社会への関心の深さと、それを行政の仕事として捉え直す視点 |
ただし、この7カテゴリーは大分県に限らず全国の官公庁でほぼ共通です。受験者の多くが対策してくる領域なので、ここでは大きな差がつきにくいのが実情です。
では、どこで差がつくのか。それが次の「大分県ならではの事情を踏まえた質問」です。
合否を分けるのは「大分県ならでは」の質問
どちらも、大分県の現状と県の計画を知らなければ、その場では答えようがない質問です。逆に言えば、材料さえ持っていれば、他の受験者との違いをはっきり示せる質問でもあります。
こうした質問に答えるための「大分県の事実」を、面接で使いやすいものに絞り、答え方とセットで整理しました。
| 質問テーマ | 知っておきたい大分県の事実 | 答え方のヒント |
|---|---|---|
| 人口減少 | 昭和30年の約128万人をピークに減少が続き、令和7年は約107万人。社人研推計では2045年に約90万人・高齢化率約39.3%の見込み | 人口規模より、支え手の減少と高齢化が同時に進む点に触れ、自分の関心分野の話につなげると課題認識に厚みが出ます |
| 温泉・観光 | 温泉の源泉数・湧出量は日本一。令和6年の外国人宿泊客は106万人超で過去最高(韓国が約半数) | 「おんせん県」の強みで止めず、県内各地への周遊や滞在の長期化という次の課題まで一続きで語ると差がつきます |
| 防災 | 県の想定では、南海トラフ巨大地震で条件により死者2万人超。ただし早期避難率が高ければ死者592人まで軽減できると試算 | 大分の想定を具体で押さえ、避難の呼びかけや家庭内の備えなど「事前の一手」に話を落とすと現実味が出ます |
| ものづくり | 製造品出荷額等は5.60兆円で全国22位、製造業の構成比29.6%は九州トップクラス。人口全国34位に対して産業の厚みが際立つ | 温泉のイメージに産業の一面を足すと視野の広さが伝わります。脱炭素との両立や人材確保に接続すると具体的です |
| 総合計画 | 「安心・元気・未来創造ビジョン2024」。安心・元気・未来創造の三つの柱に19政策、うち子育て満足度・健康寿命・障がい者活躍の「3つの日本一」を重点化 | やりたい仕事がどの柱・政策に当たるかを一言添えると、県の方向性を踏まえた志望に見えます |
使い方のコツは、5つ全部を覚えることではありません。自分の志望分野に近いテーマを1〜2つ選び、「事実 → 自分の問題意識 → 県職員としてやりたいこと」という一続きの話に編んでおくことです。
想定される評価の観点
面接は、前述の「求める人物像」に照らして「これまでに実際どう行動してきたか」を確かめる場です。いわゆるコンピテンシー評価が基本にあり、答えの美しさではなく、経験の中身と行動の再現性が見られています。
| 評価の観点 | 面接でどう確かめられるか | 準備のポイント |
|---|---|---|
| 県民目線 | 相手の立場に立って考え、動いた経験があるか。「共生社会おおいた」がめざす、支えを必要とする人の側に立てるか | 誰かの困りごとに気づいて自分から動いた場面を、そのときの相手の反応まで含めて話せるようにしておく |
| 連携・協働 | 立場の違う人と協力して物事を前に進めた経験があるか | 役割分担や意見の調整で工夫したことを、対立をどう乗り越えたかまで具体的に言葉にする |
| 挑戦・実行 | 前例のないことや難しいことに、自分から踏み出した経験があるか | 結果の大小より「なぜやろうと思い、何を変え、次にどうつなげたか」を筋道立てて語れるようにする |
なお、公務員の個人面接では、ひとつの話題に対して「そのとき、あなたは具体的に何をしたのですか」と2回、3回と深掘りされることが多いです。自分の言葉で細部まで語れる実体験に根ざした答えを事前に用意しておきましょう。
本番までの準備6ステップ
ここまでの内容を、準備の手順に落とし込みます。
- 令和8年度の受験案内を読み、試験日程と提出書類の記入項目を確認する
- 学業・課外活動・アルバイトなどから、話せる具体例を1つずつ棚卸しする
- 7カテゴリーの代表質問に、それぞれ一言メモで答えを作る
- 自治体研究のインプットをする。この記事の前半部分を読み返し、志望分野に近い事実を2〜3個、自分の言葉で説明できるようにする
- 固有質問の材料を対応表から集め、「事実 → 自分の問題意識 → やりたいこと」の一続きの話に編む
- 声に出して練習し、答えるたびに「ここを掘られたら何と返すか」を書き足していく
優先順位に注意
ステップ4〜5の自治体研究は、あくまで他の受験生と差をつけるための工程です。時間がない場合は、ステップ2の経験の棚卸しと、その経験を県の仕事へどうつなぐかという自己分析を優先してください。自分のことを語れない状態で県の知識だけを増やしても、面接の評価にはつながりません。
なお、面接対策を独学かつ最短ルートで仕上げたい場合は、大分県庁専用の面接想定問答集を使う選択肢もあります。
大分県の採用面接で出題が想定される質問について、1問ごとに回答例・質問の意図・NG回答までをわかりやすく解説しているので、面接での受け答えをより具体的にイメージできるようになります。特に試験本番までに時間がない方は、必要に応じてご活用ください。
さいごに
大分県の採用試験は、面接試験に大きな配点を割いた、人物を丁寧に見る試験です。筆記の手応えが今ひとつでも、第2次試験で自分の経験と考えをしっかり伝えられれば、十分に評価される可能性が残されています。
ビジョン2024が掲げる「共生社会おおいた」や「選ばれるおおいた」は、遠い理想ではなく、日々の仕事の積み重ねで少しずつ近づいていくものです。
あなた自身の経験のどこが大分県の仕事とつながるのかを、落ち着いて言葉にしていきましょう。