本記事では、石川県職員採用試験の面接対策で必要な、石川県の特徴基礎データ行政課題重点政策面接の流れ想定される質問評価の観点についてまとめています。

石川県庁の面接試験では、「なぜ石川県を志望したのか」「県職員として何に取り組みたいのか」「自分の強みや経験を県政でどう活かしたいか」といった、自治体への理解を前提とする質問が想定されます。特に石川県は、令和6年の能登半島地震と奥能登豪雨からの復興という大きな課題を抱えており、県の実情を踏まえて自分の言葉で語れるかどうかが問われます。

本記事の掲載内容を参考に、自分の強みや関心と石川県政の接点を考え、面接での回答作りに役立ててください。

第1部|自治体研究編

石川県の特徴

本格的な面接対策をはじめる前に、まずは石川県の全体像を把握しておきましょう。(時間のない方はここだけでもチェック)

  • 県庁所在地は金沢市。本州中央部の日本海側に位置し、富山県、岐阜県、福井県と接する。
  • 能登半島が日本海に突き出た、南北に細長い形状が特徴(東西100.9km、南北198.4km、海岸線は約583.7km)。県全体は11市8町の計19市町で構成される。
  • 人口は約110万人。平成12年(2000年)の約118万人をピークに、平成17年(2005年)の国勢調査から減少局面に入っている。
  • 白山(御前峰、標高2,702m)を最高峰とする山々や、兼六園、世界農業遺産「能登の里山里海」など、全国有数の自然・文化資源を持つ。
  • 産業面では、製造品出荷額の約7割を機械産業が占めるものづくり県であり、輪島塗、九谷焼、加賀友禅、金沢箔などの伝統工芸の集積地でもある。
  • 交通は、北陸新幹線が平成27年(2015年)に金沢まで、令和6年(2024年)春に敦賀まで延伸し、三大都市圏との時間距離が縮まった。小松空港、のと里山空港の2空港と、金沢港、七尾港の2重要港湾を持つ。
  • 令和6年(2024年)元日の能登半島地震と、同年秋の奥能登豪雨からの創造的復興が県政の最重点であり、石川県は令和7年度を「復興元年」と位置づけている。
  • 県財政は県債残高が高水準で、余裕のない状況が続く。県債残高は標準財政規模に対し全国9位の高さで、公債費が財政を圧迫する要因となっている(財政力指数は0.478)。

石川県の基礎データ

面接に向けた自治体研究では、厳密な統計値等を大量に暗記する必要はありませんが、「石川県の大体のスケール感」を知っておくことは重要です。

ここでは、人口規模、県土の広さ、市町の構成、財政規模など、県政の特徴を説明できる項目を優先的に整理しました。

項目内容
総人口約110万人(令和6年10月1日現在の推計人口1,098,531人。国勢調査ベースの人口の全国順位は33位〈令和2年〉)
年少人口(0-14歳)124,459人(11.5%)
生産年齢人口(15-64歳)620,695人(57.6%)
老年人口(65歳以上)332,990人(30.9%)
総面積約4,186km²(東西100.9km、南北198.4km、海岸線約583.7km)
市町数19市町(11市8町)
財政力指数0.478(令和5年度)

人口・年齢別人口は石川県の推計人口(令和6年10月1日現在)、全国順位は令和2年国勢調査、面積は石川県「県の概要」、財政力指数は総務省「全都道府県の主要財政指標」(令和5年度)による数値です。年齢別人口の割合は、四捨五入の関係で合計が100%にならない場合があります。

数字から考えられる県政課題

石川県は北陸で有数の人口規模を持ちますが、人口が減少局面にあることを前提に考える必要があります。2000年をピークに人口は減り続け、国立社会保障・人口問題研究所の推計(令和5年推計)では、2040年に約98万人と100万人を割り込み、2050年には約90万人まで減るとされています。

高齢化率も2020年の約30%から2050年には約38%へ上昇する見込みで、限られた担い手で医療・介護・地域交通を支える仕組みづくりが課題です。

直近でも、石川県の人口は令和5年10月からの1年間で1万1,043人(1.00%)減りました。ただし全国と比べると減少のペースは比較的緩やかで、県は2050年時点の人口の全国順位が33位から30位へ上がると見込んでいます。

また、金沢を中心とする都市部と、人口減少や高齢化が先行する能登地域とでは状況が大きく異なる点も、県全体を語るうえで押さえておきたいところです。

たとえば面接では、石川県の現状について説明する際、次のように数字と課題を結び付けられます。

「石川県は今、人口がおよそ110万人ですが、2040年ごろには100万人を割り込むと見込まれています。単純に人口が減るだけでなく、お年寄りの割合も増えていきますので、少ない人手で暮らしを支える仕組みづくりが大事になると考えています」

石川県の経済・産業

経済・産業構造の概要

  • 製造品出荷額等(従業者4人以上の事業所)は合計30,059億円で、うち機械が20,766億円と約7割(構成比69.1%)を占める(令和元年)。
  • 農業産出額は535億円で、米が281億円と最大。次いで野菜101億円、鶏35億円、果実34億円(令和2年)。
  • 兼六園や能登の里山里海などの観光資源が豊富で、輪島塗、九谷焼などの伝統工芸も地場産業として根づく。
  • 令和6年(2024年)の観光入込客数は延べ約1,886万人で、前年比87.6%と減少(令和5年は約2,154万人)。能登半島地震の影響が大きい。

つまり、「機械産業を柱とするものづくりと、伝統工芸・観光が併存する構造」を押さえておくと、産業振興や雇用、観光の話題に対応しやすくなります。(出典:石川県の現状と課題(成長戦略会議資料)

ものづくり産業

「ものづくり県」と呼ばれるとおり、石川県の製造業は機械産業が中心です。製造品出荷額等の約7割を機械が占め、生産用機械や電子部品などの分野で全国有数の事業所が集積しています。

北陸新幹線の延伸で人や企業の往来が増える中、これらの産業の高付加価値化や人材確保をどう進めるかが、産業政策を語るときの土台になります。

伝統工芸・地場産業

石川県は、輪島塗、九谷焼、加賀友禅、金沢箔をはじめとする伝統工芸を全国に誇ります。能登半島地震では輪島塗の工房も大きな被害を受けており、県は輪島塗の創造的復興プロジェクトなど、伝統産業の再建を成長戦略に位置づけています。

志望動機でものづくりや文化に触れるなら、担い手不足と災害からの再建という視点を持っておくと厚みが出ます。

農林水産業

農業産出額は535億円で、米が半分以上(281億円)を占めます(令和2年)。加賀野菜や能登の伝統野菜、日本海の水産資源など、地域ごとに個性ある一次産業が営まれています。

県は水稲から収益性の高い園芸作物への転換や、農林水産物のブランド化を成長戦略に掲げており、担い手の確保と収益力の向上が課題です。

この構造を押さえると、農業や地域振興を志望分野にする際の説得力が増します。

観光業

令和6年(2024年)の観光入込客数は延べ約1,886万人で、前年比87.6%と減少しました(令和5年は約2,154万人)。能登半島地震の影響が色濃く、県外客のうち首都圏が約299万人、関西圏が約190万人、中京圏が約132万人を占めます。

兼六園、世界農業遺産「能登の里山里海」、霊峰白山などの資源をどう回復・活用するかが観光振興の焦点であり、面接でも「石川の魅力の伝え方」を問われたときの材料になります。(出典:石川県観光入込客統計|令和6年

石川県の主な行政課題

ここまでの数字と産業の姿を踏まえると、石川県が今向き合っている課題が見えてきます。面接で「石川県の課題」を聞かれたときの引き出しとして、次の5つを押さえておきましょう。

能登半島地震・奥能登豪雨からの創造的復興

最大の課題は、令和6年(2024年)元日の能登半島地震と、同年秋の奥能登豪雨からの復興です。石川県は令和7年度を「復興元年」と位置づけ、両災害への対応の累計は1兆3,105億円余に上ります。

応急仮設住宅から恒久的な住まいへの移行、被災した生業(なりわい)の再建、奥能登の医療提供体制の確保など、生活再建と地域再生を同時に進める必要があります。(出典:令和7年度当初予算の概要

人口減少と少子高齢化

石川県の人口は2000年をピークに減少局面が続いています。2040年に100万人を割り込むと見込まれ、2050年には約90万人、高齢化率は約38%に達する推計です(令和5年推計)。

子育て支援に加え、若い世代の県内定着、東京圏への一極集中からの脱却が、県全体の活力を左右します。

医療・介護・地域交通を限られた担い手でどう支えるかも、あわせて考える必要があります。

大規模災害への備えと県土の強靱化

過去の災害からの復興と並行して、将来の大規模地震への備えも欠かせません。県は県内・隣県の9断層帯を対象に地震被害想定を見直し(令和7年5月公表)、県内最大の被害が想定される森本・富樫断層帯(金沢市で最大震度7)では、死者が最大2,212人、建物の全壊・全焼が最大46,947棟、1週間後の避難者が最大約19万人と見積もっています。

人口や産業が集まる金沢都市圏の被害をどう抑えるかが問われます。(出典:石川県地震被害想定調査|令和7年

北陸新幹線開業効果の最大化と交流の拡大

令和6年(2024年)春の北陸新幹線の敦賀延伸で、石川県は関西・中京圏とも直結しました。県は「北陸新幹線県内全線開業効果の最大化と、その持続・県内全域への波及」を課題に掲げ、文化資源を磨いた文化観光や、北陸三県の連携強化に取り組んでいます。

石川県は国土の中央に位置し、鉄道で約2時間半、東京へは飛行機で約1時間と三大都市圏との時間距離が近いことも強みで、のと里山海道や北陸自動車道などの道路網とあわせ、この交流基盤をどう県内全域の活力につなげるかが問われます。

金沢に集中しがちな交流人口を、能登や加賀へどう広げるかが地域活性化の鍵になります。

持続可能な財政基盤の確立

復興や大型プロジェクトを支えるには、健全な財政運営が前提になります。石川県は県債残高が標準財政規模に対し全国9位と高い水準にあり、公債費が財政の大きな圧迫要因になっていることを課題として認識しています(令和5年度)。

県民1人当たりの県債残高は令和6年度で約112万円(平成3年度の約4.1倍)に膨らみ、経常収支比率は92.3%(令和5年度)と財政の弾力性も限られています。

復興に加えて西部緑地公園の再整備などの大型プロジェクトも控えるなか、限られた財源をどの施策に重点配分するかという視点は、志望動機を具体化するうえでも役立ちます。(出典:石川県の財政のあらまし

石川県の重点政策|石川県成長戦略

石川県の最上位計画は「石川県成長戦略」(令和5年9月策定)です。計画期間は令和5年度から令和14年度までの10年間で、まち・ひと・しごと創生総合戦略としての性格も併せ持ちます。(出典:石川県成長戦略

計画を貫く考え方

成長戦略が基本目標に掲げるのは「幸福度日本一に向けた石川の未来の創造」です。「住みやすい石川県」「働きやすい石川県」「活力あふれる石川県」という3つの目指す姿を描き、県民の幸福度の最大化を目標にしています。

受験生としては、①災害に強く安心して暮らせる ②多様な価値観と働き方が尊重される ③文化や交流で新たな価値を生む、という具体像で理解しておくとよいでしょう。

六つの戦略と二つの横断的戦略

成長戦略は、県政の課題に取り組む6つの戦略と、新たな時代に対応する2つの横断的戦略の下に、38の施策を位置づけています。

戦略扱う主な分野
戦略1 飛躍・成長する産業づくり産業のDX・GX、人材の確保・育成、新事業・新産業の創出、販路拡大、企業誘致
戦略2 収益力の高い農林水産業農業生産構造の強化、農林水産物のブランド化、林業・水産業、里山里海の振興
戦略3 交流盛んな地域づくり文化・スポーツ、観光ブランド力、交流基盤、移住・定住、国際交流
戦略4 石川の未来を切り拓く人づくり次世代人材の育成、「学都石川」の発展、生涯学習
戦略5 温もりのある社会づくり子育て、医療・福祉、多様性、男女共同参画
戦略6 安全・安心かつ持続可能な地域づくり防災・減災、犯罪・交通安全、脱炭素・循環型社会、自然との共生
横断的戦略1・2デジタル活用の推進/カーボンニュートラルの推進

面接では、自分の取り組みたい仕事がどの戦略に位置づくのかを一言添えられるだけで、県の方向性を踏まえた志望だと伝わります。

令和8年度の県政運営のポイント

令和8年度の一般会計当初予算は8,889億1,000万円です。任期満了に伴う知事選挙を控えた「骨格予算」として編成され、①物価高から暮らしや地域経済を守る緊急対策 ②地震・豪雨からの復旧・復興 ③成長戦略の実現に向けた取組、の三つを大きな柱に据えています。

地震・豪雨関連には2,956億円余、物価高対策には79億円余が計上されました。(出典:知事議案説明要旨|令和8年1月

POINT|施策名をすべて暗記しなくてよい

事業の名称をすべて覚えることが自治体研究の目的ではありません。関心のある分野を1〜2つ選び、「①何が課題か → ②県はどんな状態を目指すか → ③今どんな取組があるか → ④県だからこそ担える役割 → ⑤自分の経験や強みをどう生かすか」の順で調べていきましょう。

悪い例「石川県の復興に貢献したいです」

改善例「能登の事業者が生業を立て直せるよう、仮設から本設への移行や販路の再建を後押しする仕事に携わりたいです」

あわせて確認したい公式資料

すべてを読む必要はありません。志望動機に関係する資料を選び、重要な部分を自分の言葉で説明できるように準備しておきましょう。

  • 石川県職員採用試験の受験案内/職員採用案内
  • 石川県成長戦略(概要版)
  • 最新年度の当初予算の概要/関心分野の個別計画
  • 石川県の統計情報(人口・産業・観光などの分野別統計)

なお、情報を知っていることと、面接でその情報を使って答えられることは、まったく別の能力です。数字を覚えただけの状態では、深掘りの一言で止まってしまいます。

当研究会では「答えられる形」まで仕上げるためのテキストとして、石川県庁専用の面接想定問答集をご用意しています。石川県の採用面接で問われる可能性がある質問について、「元公務員監修の回答例」「質問の意図」「回答のコツ」「想定される深掘り」などを収録しています。

石川県庁の想定問答集を見る

第2部|面接対策編

石川県の面接の概要

ここからは、石川県の面接の形式と流れ、質問の全体像、合否を分ける質問への備え方を、公式資料と当研究会の分析に基づいて整理していきます。

石川県の面接の流れ

石川県の大学卒程度試験は第1次試験と第2次試験の2段階で行われ、最終合格者は第1次試験と第2次試験の成績を総合して決まります。ただし、人物を見る第2次試験の配点が第1次試験を大きく上回る、人物重視の構造です。

行政区分では、第2次試験は個別面接に加えて集団討論面接も課されます

項目内容(令和6年度・大学卒程度〈行政〉)
試験の段階第1次試験(教養試験・専門試験・論文試験・適性検査)→ 第2次試験(口述試験)。最終合格は両試験の総合成績で決定
面接の種類個別面接(主として人物についての口述試験)
集団形式行政区分は集団討論面接も実施(行政以外の区分は個別面接のみ)
第1次試験の配点(行政)教養100点+専門120点+論文80点=計300点(ほかに配点なしの適性検査)
人物試験の配点(行政)個別面接800点+集団討論400点=計1,200点。第1次試験の合計を大きく上回る
適性検査第1次試験で実施(配点なし)。結果は第2次試験の面接の参考資料として使用
面接カード令和6年度の公告では提出書類として写真票のみが明記。面接カード・自己PRシート等は確認できず(最新の受験案内で要確認)

注目してほしいのは配点の重みです。人物試験1,200点のうち、個別面接だけで800点を占めます。

用意した答えを言えるかではなく、掘り下げられても自分の言葉で答え続けられるかが問われる構造だと言えます。(出典:令和6年度大学卒程度職員採用試験の公告

上記の試験構成は、石川県人事委員会が公表した令和6年度大学卒程度職員採用試験の公告にもとづく行政区分のものです。令和7・8年度の構成や配点は変更されている可能性があります。試験の構成・日程・配点等は、年度や受験区分によって異なる可能性があります。受験の際は、必ずご自身の区分の最新の試験情報をご確認ください。

石川県が求める人物像

石川県は人事委員会の採用案内で、求める人材を「県政の課題解決に向けて積極果敢に挑戦する人材」と示しています。「石川県成長戦略」や「石川県創造的復興プラン」を推進するため、県政の諸課題に新たな発想で取り組む人材を求め、採用スローガンに「石川の明日をクリエイトしよう」を掲げています。(参考:求める人材について(人事委員会)

自己PRでは、「積極性があります」と述べるだけでなく、その姿勢で実際に何を行い、周囲にどんな変化をもたらしたのかまで説明しましょう。

想定される質問

面接で聞かれることは7つのカテゴリーに分かれる

当研究会では、全国の自治体・官公庁の面接想定問答を分析し、聞かれる質問を7つのカテゴリーに体系化しています。石川県の面接も、この見取り図の上で準備すれば、基本的な抜け漏れは防げます。

カテゴリー代表質問ここで見られていること
① 導入・アイスブレイク試験会場までは、どうやって来ましたか?緊張をほぐす何気ない雑談に、素の受け答えと会話の自然さが表れます
② 動機・志望なぜ本県を志望するのですか?「県で働く」という選択の理由を、自分の言葉で筋道立てて話せるか
③ 自己理解あなたの長所と短所を教えてください自分を客観視できているか。弱みへの向き合い方に人柄が出ます
④ 経験・行動これまでで最も困難だった経験と、どう乗り越えたかを教えてください過去の行動パターンから、入庁後にも再現できる強みを確かめています
⑤ 学業・経歴学生時代に力を入れたことは何ですか?自分の選択を説明できるか。学んだことと仕事の接点を作れているか
⑥ 適性・将来石川県の職員として、10年後どうなっていたいですか?働く姿をどこまで具体的に描けているか。組織の中で成長する見通し
⑦ 公共性・社会性最近、関心のある社会の出来事はありますか?社会への関心の深さと、それを行政の仕事として捉え直す視点

ただし、この7カテゴリーは石川県に限らず全国の官公庁でほぼ共通です。受験者の多くが対策してくる領域なので、ここでは大きな差がつきにくいのです。

差がつくのは、次の「石川県ならではの事情を踏まえた質問」です。

合否を分けるのは「石川県ならでは」の質問

「能登の復興に、県職員としてどのように関わっていきたいと考えていますか?」
「なぜ市や町ではなく、石川県という広域自治体で働きたいのですか?」

どちらも、石川県の現状と県の計画を知らなければ、その場では答えようがない質問です。逆に言えば、材料さえ持っていれば、他の受験者との違いをはっきり示せる質問でもあります。

こうした質問に答えるための「石川県の事実」を、面接で使いやすいものに絞り、答え方とセットで整理しました。

質問テーマ知っておきたい石川県の事実答え方のヒント
能登の復興令和6年の能登半島地震と奥能登豪雨からの復興が県政の最重点。県は令和7年度を「復興元年」と位置づけ、両災害への対応は累計1兆3,105億円余復興の「今の局面」(仮設から本設への移行など)を一つ押さえ、自分の関心分野と結び付けて語ると具体性が出ます
人口減少2000年をピークに人口減少が続き、2040年に100万人割れ、2050年に約90万人と推計。高齢化率は約38%へ「北陸有数の規模でも減少局面」という転換点を押さえると、課題認識の一言に厚みが出ます
石川県成長戦略最上位計画「石川県成長戦略」(令和5年9月策定)。基本目標は「幸福度日本一に向けた石川の未来の創造」で、6つの戦略と2つの横断的戦略で構成やりたい仕事を6つの戦略のどれかに位置づけて話せると、県の方向性を踏まえた志望だと伝わります
大規模災害への備え地震被害想定(令和7年5月公表)で、森本・富樫断層帯では死者最大2,212人・避難者最大約19万人を想定過去の復興と将来の備えの両方に触れ、事前の防災・減災の話へつなげると視野の広さが伝わります
北陸新幹線令和6年春に敦賀まで延伸。県は開業効果の最大化と、金沢に偏らない県内全域への波及を課題に掲げる敦賀延伸の効果を金沢だけでなく能登や加賀へどう広げるかという視点を添えると、県の直近の動きを踏まえた回答になります

使い方のコツは、5つ全部を覚えることではありません。自分の志望分野に近いテーマを1〜2つ選び、「事実 → 自分の問題意識 → 県職員としてやりたいこと」という一続きの話に編んでおくことです。

想定される評価の観点

面接は、前述の「求める人物像」に照らして「これまでに実際どう行動してきたか」を確かめる場です。いわゆるコンピテンシー評価が基本にあり、答えの美しさではなく、経験の中身と行動の再現性が見られています。

評価の観点面接でどう確かめられるか準備のポイント
課題解決に向かう力身近な問題に対して、原因を考え、解決に動いた経験があるか石川県は復興や人口減少という重い課題を抱えます。学業や部活で「課題を見つけて手を打った」経験を、原因と工夫までたどれるようにする
積極果敢な挑戦心自分から動いた経験、うまくいかなくても粘って続けた経験求める人材像の核が「積極果敢な挑戦」です。挑んだ結果の大小より、なぜその一歩を踏み出し、どこを変えようとしたのかを、成長戦略が求める新しい発想に重ねて語れるようにする
新たな発想・柔軟性前例にとらわれず、状況に応じて工夫できるか復興も成長戦略も、新しい発想が求められる局面です。慣れたやり方を変えて成果につなげた小さな経験を用意しておく

なお、公務員の個人面接では、ひとつの話題に対して「そのとき、あなたは具体的に何をしたのですか」と2回、3回と深掘りされることが多いです。自分の言葉で細部まで語れる実体験に根ざした答えを事前に用意しておきましょう。

本番までの準備6ステップ

ここまでの内容を、準備の手順に落とし込みます。

  1. 最新年度の受験案内を読み、試験の区分と段階、論文試験や適性検査の有無を確認する
  2. 高校や大学での経験を棚卸しする。学業、部活動、アルバイトから、話せる具体例を1つずつ用意する
  3. 7カテゴリーの代表質問に、それぞれ一言メモで答えを作る
  4. 自治体研究のインプットをする。この記事の前半を読み返し、志望分野に近い事実を2〜3個、自分の言葉で説明できるようにする
  5. 固有質問の材料を対応表から集め、「事実 → 自分の問題意識 → やりたいこと」の一続きの話に編む
  6. 声に出して練習し、答えるたびに「ここを掘られたら何と返すか」を書き足していく

優先順位に注意

ステップ4〜5の自治体研究は、あくまで他の受験生と差をつけるための工程です。時間がない場合は、ステップ2の経験の棚卸しと、その経験を石川県の仕事へどうつなぐかという自己分析を優先してください。自分のことを語れない状態で県の知識だけを増やしても、面接の評価にはつながりません

なお、面接対策を独学かつ最短ルートで仕上げたい場合は、石川県庁専用の面接想定問答集を使う選択肢もあります。

石川県の採用面接で出題が想定される質問について、1問ごとに回答例・質問の意図・NG回答までをわかりやすく解説しているので、面接での受け答えをより具体的にイメージできるようになります。特に試験本番までに時間がない方は、必要に応じてご活用ください。

石川県庁の想定問答集を見る

さいごに

石川県の採用試験は、人物を見る第2次試験の配点が大きく、面接の準備がそのまま合否に直結します。そして石川県は今、能登の復興という全国でも例の少ない課題に、県を挙げて向き合っています。

だからこそ面接では、借りものの言葉ではなく、あなた自身が石川で何をしたいのかが問われます

この記事で押さえた事実を土台に、自分の経験と県の課題が交わる一点を見つけ、自分の言葉で語れるよう準備を進めていきましょう。