本記事では、富山県職員採用試験の面接対策で必要な、富山県の特徴基礎データ行政課題重点政策面接の流れ想定される質問評価の観点についてまとめています。

富山県庁の面接試験では、「なぜ富山県を志望したのか」「県職員として何に取り組みたいのか」「自分の強みや経験を県政でどう活かしたいか」といった、自治体への理解を前提とする質問が想定されます。県の実情や政策を理解しておくことで、抽象的な回答を避け、富山県ならではの事情を踏まえた説得力のある説明がしやすくなります。

本記事の掲載内容を参考に、自分の強みや関心と富山県政の接点を考え、面接での回答作りに役立ててください。

第1部|自治体研究編

富山県の特徴

本格的な面接対策をはじめる前に、まずは富山県の全体像を把握しておきましょう。(時間のない方はここだけでもチェック)

  • 県庁所在地は富山市。中部地方(北陸地方)に位置し、東は新潟県と長野県、南は岐阜県、西は石川県に接する。
  • 三方を急峻な山々に囲まれ、富山湾を抱くように平野が広がる。立山連峰から富山湾までの高低差は約4,000mという変化に富んだ地形で、富山市を中心に半径約50kmにまとまっている。
  • 令和7年国勢調査の速報値で総人口は985,675人。人口は1998年の約113万人をピークに減少が続いており、令和2年の前回調査からは約4.7%減少した。
  • 産業別の就業人口に占める第2次産業の割合は全国トップで、日本海側屈指の工業集積を持つ「ものづくり県」として知られる。
  • とりわけ医薬品の生産金額は全国1位で、「くすりの富山」と呼ばれる。住宅用アルミサッシの全国シェアやチューリップ球根の出荷量も全国1位を誇る。
  • 2015年春に北陸新幹線が開業し、富山と東京が最短2時間8分で結ばれた。首都圏との時間距離の短縮は、観光や人の流れを考えるうえで欠かせない前提になっている。
  • 県財政は引き続き厳しい状況にある。財政力指数は0.44924(令和5年度)で、少子高齢化に伴う社会保障関係経費や公債費などの義務的経費の増加が見込まれ、限られた財源をどう効果的に配分するかが課題となっている。(参考:全都道府県の主要財政指標|令和5年度

富山県の基礎データ

面接に向けた自治体研究では、厳密な統計値等を大量に暗記する必要はありませんが、「富山県の大体のスケール感」を知っておくことは重要です。

ここでは、人口規模、県土の広さ、人口構成、隣接県など、県政の特徴を説明できる項目を優先的に整理しました。

項目内容
総人口985,675人(令和2年から約4.7%減)
年少人口(0-14歳)約10.4万人(総人口の約11%)
生産年齢人口(15-64歳)約54.7万人(約56%)
老年人口(65歳以上)約32.6万人(約33%)
総面積4,247.58km²(東西約90km・南北約76km)
総世帯数410,621世帯
人口のピーク1998年の約113万人(以降は減少が継続)
隣接県新潟県・長野県・岐阜県・石川県

総人口・総世帯数は令和7年国勢調査人口速報(令和7年10月1日現在)、年齢3区分別の人口は富山県人口未来構想(2024年)によります。年齢区分の割合は同構想の数値から算出したものです。総面積・隣接県は県のプロフィールによります。

数字から考えられる県政課題

富山県は今も約99万人が暮らす県ですが、人口が多いこと自体はもはや強みとは言い切れません。総人口は1998年をピークに減り続け、令和7年の国勢調査速報では令和2年から約4.7%減少しました。

出生と死亡の差である自然増減、転入と転出の差である社会増減がともにマイナスで推移しており、2023年の純減は約1万人にのぼります。

人口の数だけでなく、高齢化の進行、単身世帯や高齢世帯の増加、産業や医療・介護の担い手不足をあわせて考える必要があります。(出典:令和7年国勢調査人口速報

たとえば面接では、富山県の現状について説明する際、次のように数字と課題を結び付けられます。

「富山県は約99万人が暮らす県ですが、平成10年ごろをピークに人口が減り続けていると聞きました。これからは人口の数を追うよりも、高齢化が進む中で一人ひとりが暮らしやすいと感じられる県にしていくことが大事なのではと感じています」

富山県の経済・産業

経済・産業構造の概要

  • 製造業を中心とする「ものづくり県」で、産業別の就業人口に占める第2次産業の割合は全国トップ。大正時代の化学・紡績、戦後のアルミなどの集積を背景に、日本海側屈指の工業県として発展してきた。
  • 医薬品の生産金額は7,325億円で全国1位。人口一人あたりの医薬品生産金額、人口一万人あたりの医薬品製造従業者数も、それぞれ全国1位。
  • 住宅用アルミサッシの全国シェアは36.5%で全国1位。高岡銅器やチューリップ球根など、地場産業も個性的。
  • チューリップ球根の出荷量は全国1位で、深い富山湾を生かした水産業も盛ん。

つまり、「くすりとアルミに代表される、ものづくりを核とした産業構造」を押さえておくと、産業振興や雇用の話題に対応しやすくなります。(出典:県のプロフィール(産業の特色)

医薬品産業(くすりの富山)

富山を語るうえで外せないのが医薬品産業です。医薬品の生産金額は7,325億円で全国1位、人口一人あたりでは約68.7万円と、こちらも全国1位です。

県内には製薬企業や関連産業が集積しており、県はスタートアップ支援やベンチャーとの連携による革新的な医薬品の研究開発の後押しにも力を入れています。

志望動機で産業や雇用に触れるなら、「くすりの富山」という強みが出発点になります

アルミ・金属機械などのものづくり

富山県は住宅用アルミサッシで全国シェア36.5%を占め、金属・機械産業の集積地でもあります。高岡銅器のように、伝統工芸とものづくりの技術が地続きで受け継がれてきたことも特徴です。

生産年齢人口が減る中で、こうした産業の生産性をどう高め、次の世代の稼ぐ力へつないでいくかが、県政の大きなテーマになっています。

面接では「既存の強みを守る」だけでなく「どう変えていくか」まで話せると厚みが出ます。(参考:富山県の工業集積

農林水産業と富山湾

3,000m級の立山連峰から水深1,000mを超える富山湾までの豊かな水と地形は、農林水産業の基盤でもあります。チューリップ球根の出荷量は約1,671万球で全国1位を誇り、県は「寿司といえば、富山」を掲げたブランディングにも取り組んでいます。

人口が減る中で担い手をどう確保し、スマート農業や輸出の拡大へどうつなげるかが課題です。

地元の食や風景に関心があるなら、産業政策の視点を一つ添えられると説得力が増します。

観光業

令和6年の観光客入込総数は延べ3,842万人(前年比1.3%減)で、外国人の延べ宿泊者数は25万人(前年比6.2%増)と伸びています。

主要な観光地では、立山黒部アルペンルートの入込が約82万人(前年比15.9%増)と好調で、世界遺産の合掌造り集落で知られる五箇山(約41万人)、富岩運河環水公園(約149万人)、氷見のひみ番屋街(約111万人)なども人を集めています。

北陸新幹線の開業で首都圏からの誘客が進む一方、多くが日帰りに近い動きになりやすく、一泊してもらい地域内の消費へどうつなげるかが政策課題になります。(出典:令和6年観光客入込数

富山県の主な行政課題

ここまでの数字と産業の姿を踏まえると、富山県が今向き合っている課題が見えてきます。面接で「県の課題」を聞かれたときの引き出しとして、次の5つを押さえておきましょう。

人口減少と少子高齢化

最大の課題は人口減少と少子高齢化です。総人口は1998年の約113万人をピークに減少に転じ、県の試算では2060年に60万人台まで減少する見込みとされています。

県は令和6年に知事を本部長とする「富山県人口未来構想本部」を設け、子育て支援や移住促進といった人口減少そのものへの対応と、インフラの維持や医療・介護、中山間地域の維持といった人口減少社会への適応の両面から、直ちに取り組むべき施策を整理しました。

大規模災害への備え

富山県では地震・津波・豪雨・土砂災害など、地域によって異なる災害リスクがあります。県の被害想定調査では、呉羽山断層帯の地震(マグニチュード7.4)で、対策を講じない場合に死者約4,274人・建物全壊約9万棟が想定されています。

加えて令和6年の能登半島地震では県内でも被害が生じ、その復旧・復興の加速化が県政の最優先課題の一つに位置づけられています。

高低差の大きい地形も踏まえ、県土の強靱化と地域防災力の向上が求められています。

ものづくり産業の高度化とGX

ものづくりは富山の生命線ですが、生産年齢人口の減少や脱炭素の要請の中で、産業の高度化が課題になっています。県は総合計画で「産業・GX」を政策分野の一つに掲げ、デジタル技術の活用による生産性向上や、成長産業分野への転換を後押ししています。

医薬品やアルミなどの既存の強みを、次の世代の稼ぐ力へどうつなぐかが問われています。

人材の確保と担い手不足

人口減少は、あらゆる分野の担い手不足に直結します。県は「人材確保・活躍の富山モデル」の構築を掲げ、介護・福祉、教育、バス運転手などエッセンシャルワークの人材不足への対応や、県外からの人材の確保、女性や外国人材の活躍支援に取り組む方針です。

働く人を確保し、活躍してもらう仕組みづくりが、県政全体を支える土台になります。

公共交通・インフラの維持と地域差

広い県土に集落が点在する富山県では、公共交通とインフラの維持も重い課題です。城端線・氷見線の再構築や富山地方鉄道の路線維持など、地域鉄道をどう持続させるかが具体的な論点になっています。

県都・富山市では、富山駅付近の連続立体交差事業で分断されていた鉄道を高架化し、令和2年3月には路面電車の南北接続が完成するなど、駅を中心としたコンパクトなまちづくりが進んできました。一方で老朽化した道路や橋りょうの維持管理も避けられず、県は集中的な道路メンテナンス期間を設けて対応を進めています。

人口が集まる都市部と、人口減少が進む中山間地域とで行政需要が異なる点も、政策を考えるうえで押さえておきたい視点です。

富山県の重点政策|富山県総合計画

富山県の総合計画は「富山県総合計画」(令和7年12月策定)です。概ね10年後の富山の将来像を示す「とやま2035」を見据えつつ、計画期間は2025年度から2029年度までの5年間とされています。(出典:富山県総合計画

計画を貫く考え方

計画の基本理念は「幸せ人口1000万 〜ウェルビーイング先進地域、富山〜」です。「数」や「量」を重視した従来型の発展モデルが転換期を迎えているとの認識のもと、一人ひとりの幸せや生活・人生の「質」を重視し、県民のウェルビーイングを高めることを目指しています。

ここでいう「幸せ人口」とは、富山で暮らす人だけでなく、富山で働く人、よく訪れる人、生まれ育った人など、富山に愛着を持って関わるすべての人を指します。

受験生としては、①一人ひとりの幸福(ウェルビーイング)を重視する、②県内に住む人だけでなく関わる人(関係人口)も増やす、という2つの方向で理解しておくとよいでしょう。

2つの政策の柱と12の政策分野

総合計画は、将来像の実現に向けて「未来に向けた人づくり」「新しい社会経済システムの構築」という2つの政策の柱を立て、その下に12の政策分野を位置づけています。各政策は「ワクワク」「しなやか」「共創」という3つの視点で展開するとされています。

政策の柱主な政策分野
Ⅰ 未来に向けた人づくりこども・子育て、教育、文化・スポーツ、健康・医療・福祉、スタートアップ、人材活躍・共生
Ⅱ 新しい社会経済システムの構築インフラ・県土強靱化、まちづくり・交通、農林水産、産業・GX、観光、環境

面接では、自分の取り組みたい仕事がどの政策分野に位置づくのかを一言添えられるだけで、県の方向性を踏まえた志望だと伝わります。

令和8年度の県政運営のポイント

令和8年度の一般会計当初予算案は6,338億1,538万円で、令和7年度の11月補正と2月補正をあわせた「16か月予算」では6,866億円余と過去最大規模になりました。能登半島地震からの復旧・復興の加速化を最優先課題としつつ、「人材確保・活躍の富山モデル」の構築、こども・子育て支援、産業・GXの推進、人口減少対策などが重点に掲げられています。

一方で社会保障関係経費や公債費の増加により県財政は引き続き厳しく、既存事業の抜本的な見直しも並行して進められています(出典:知事提案理由説明|令和8年2月定例会

POINT|12の政策分野をすべて暗記しなくてよい

分野の名称をすべて覚えることが自治体研究の目的ではありません。関心のある分野を1〜2つ選び、「①何が課題か → ②県はどんな姿を目指すか → ③今の取組 → ④県だからこそ担える役割 → ⑤自分の経験や強みをどう生かすか」の順で調べましょう。

悪い例「富山県の観光振興に関わりたいです」

改善例「まずは県の職員として、立山黒部など観光の現場を地道に学びたいです。その上で、外国人の宿泊のお客さんが増えていると聞きましたので、富山にもう一泊してもらえるような周遊の仕組みづくりに取り組んでいきたいと考えています」

あわせて確認したい公式資料

すべてを読む必要はありません。志望動機に関係する資料を選び、重要な部分を自分の言葉で説明できるように準備しておきましょう。

  • 富山県職員採用試験の受験案内/職員採用案内
  • 富山県総合計画(概要版)・将来像「とやま2035」
  • 最新年度の当初予算・県政運営に関する資料(知事の提案理由説明など)
  • 県のプロフィールや統計資料(人口・産業・観光などの統計)

なお、情報を知っていることと、面接でその情報を使って答えられることは、まったく別の能力です。数字を覚えただけの状態では、深掘りの一言で止まってしまいます。

当研究会では「答えられる形」まで仕上げるためのテキストとして、富山県庁専用の面接想定問答集をご用意しています。富山県の採用面接で問われる可能性がある質問について、「元公務員監修の回答例」「質問の意図」「回答のコツ」「想定される深掘り」などを収録しています。

富山県庁の想定問答集を見る

第2部|面接対策編

富山県の面接の概要

ここからは、富山県の面接の形式と流れ、質問の全体像、合否を分ける質問への備え方を、公式資料と当研究会の分析に基づいて整理していきます。

富山県の面接の流れ

富山県の上級(大学卒業程度)試験は、最終合格までに第2次試験の比重が大きい、人物重視の試験です。第2次試験では集団討論に加えて個別面接を同一日に2回行い、面接の準備がそのまま合否を左右します

参考までに、令和6年度の上級試験(全区分計)の最終競争倍率は2.3倍でした。

項目内容(令和7年度・上級〈大卒程度〉)
試験の段階第1次試験(教養試験120分・専門試験120分)→ 第2次試験(論文試験60分・集団討論・個別面接・適性検査)
面接の種類個別面接(主に人柄や対人的能力をみる面接を、同一日に2回実施)
集団形式集団討論
人物試験の配点個別面接380点+集団討論40点(700点満点のうち420点)
面接カードあり。第1次試験合格者が第2次試験に先立ち、学業成績証明書とともに提出し、個別面接の参考にされる
そのほかの検査適性検査(配点なし)

注目してほしいのは配点です。700点満点の内訳は、教養試験100点・専門試験160点・論文試験20点・集団討論40点・個別面接380点で、個別面接だけで380点と、満点の半分以上(約54%)を占めます。

さらに各種目には合格基準点が設けられ、一つでも基準点に届かなければ、他の成績にかかわらず不合格になります。

用意した答えを言えるかどうかよりも、掘り下げられても自分の言葉で答え続けられるかが問われる構造だと言えます。

上記の試験構成は、富山県が公表する令和7年度上級(大学卒業程度)試験の受験案内にもとづくものです。技術職など一部の区分では専門試験の配点等が異なります。試験の構成・日程・配点等は、年度や受験区分によって異なる可能性があります。受験の際は、必ずご自身の区分の最新の試験情報をご確認ください。

富山県が求める人物像

富山県は職員採用案内で、「富山を、うごかす。」というキャッチコピーを掲げ、「ひとつの分野にとどまらず、富山というフィールドで人とアイデアが交わりながら、新しい価値を生み出していく。行政の枠を越えて、地域の人々とつながりながら、変化を恐れず、挑戦を楽しむ」人物を求めると公表しています。(参考:富山県の職員採用案内

自己PRでは「挑戦する姿勢があります」と述べるだけでなく、その姿勢で何に取り組み、周囲や状況をどう動かしたのかまで説明しましょう。

想定される質問

面接で聞かれることは7つのカテゴリーに分かれる

当研究会では、全国の自治体・官公庁の面接想定問答を分析し、聞かれる質問を7つのカテゴリーに体系化しています。富山県の面接も、この見取り図の上で準備すれば、基本的な抜け漏れは防げます。

カテゴリー代表質問ここで見られていること
① 導入・アイスブレイク試験会場までは、どうやって来ましたか?緊張をほぐす何気ない雑談に、素の受け答えと会話の自然さが表れます
② 動機・志望なぜ本県を志望するのですか?「県で働く」という選択の理由を、自分の言葉で筋道立てて話せるか
③ 自己理解あなたの短所(弱み)は何ですか?自分を客観視できているか。弱みへの向き合い方に人柄が出ます
④ 経験・行動これまでで最も困難だった経験と、どう乗り越えたかを教えてください過去の行動パターンから、入庁後にも再現できる強みを確かめています
⑤ 学業・経歴(大学等の)専攻分野を選んだ理由を教えてください自分の選択を説明できるか。学んだことと仕事の接点を作れているか
⑥ 適性・将来10年後、どんな職員になっていたいですか?働く姿をどこまで具体的に描けているか。組織の中で成長する見通し
⑦ 公共性・社会性最近、気になっている社会問題はありますか?社会への関心の深さと、それを行政の仕事として捉え直す視点

ただし、この7カテゴリーは富山県に限らず全国の官公庁でほぼ共通です。受験者全員が対策してくる領域なので、ここでは大きな差がつきにくいのです。

では、どこで差がつくのか。それが次の「富山県ならではの事情を踏まえた質問」です。

合否を分けるのは「富山県ならでは」の質問

「なぜ市役所ではなく、県庁を志望するのですか?」
「富山県の課題は何だと思いますか。あなたならどう取り組みますか?」

どちらも、富山県の現状と県の計画を知らなければ、その場では答えようがない質問です。逆に言えば、材料さえ持っていれば、他の受験者との違いをはっきり示せる質問でもあります。

こうした質問に答えるための「富山県の事実」を、面接で使いやすいものに絞り、答え方とセットで整理しました。

質問テーマ知っておきたい富山県の事実答え方のヒント
人口減少令和7年国勢調査速報で総人口985,675人。令和2年から約4.7%減り、1998年の約113万人をピークに減少が続く「人口の多い県でも減少が始まった」という転換点を押さえると、数の維持ではなく暮らしの質をどう保つかという課題認識に厚みが出ます
県の総合計画「富山県総合計画」(令和7年12月策定)。基本理念は「幸せ人口1000万 〜ウェルビーイング先進地域、富山〜」で、2つの政策の柱と12の政策分野で構成やりたい仕事を12分野のどれかに位置づけて話せると、県の方向性を踏まえた志望だと伝わります
ものづくり産業第2次産業の割合が全国トップ。医薬品の生産金額とアルミサッシの全国シェアは、いずれも全国1位「くすりとアルミの県」という強みを、これからどう伸ばし人材を確保するかという視点まで話せると印象に残ります
防災・県土強靱化呉羽山断層帯の地震(M7.4)で、対策を講じない場合に死者約4,274人・建物全壊約9万棟を想定。令和6年能登半島地震からの復旧・復興も進行中身近な災害を正面から見据えた県の想定に触れ、日ごろの備えや地域防災の話へつなげます
公共交通・観光2015年開業の北陸新幹線、立山黒部アルペンルート(令和6年の入込約82万人)などの観光資源。城端線・氷見線など地域鉄道の維持も課題交通と観光を結び付け、住む人にも訪れる人にも便利な地域という視点で語れると、富山らしさが出ます

使い方のコツは、5つ全部を覚えることではありません。自分の志望分野に近いテーマを1〜2つ選び、「事実 → 自分の問題意識 → 県職員としてやりたいこと」という一続きの話に編んでおくことです。

想定される評価の観点

面接は、前述の「求める人物像」に照らして「これまでに実際どう行動してきたか」を確かめる場です。いわゆるコンピテンシー評価が基本にあり、答えの美しさではなく、経験の中身と行動の再現性が見られています。

評価の観点面接でどう確かめられるか準備のポイント
挑戦する姿勢変化を前にして自分から動いた経験、失敗しても工夫して続けた経験を尋ねられます結果の大小より「なぜやろうと思い、何を変えようとしたか」を、身近な出来事を例に話せるようにする
分野を越えてつながる力立場や考えの違う人と協力して物事を前に進めた経験があるか部活動やアルバイトで、異なる意見の人の間に立って調整した場面を具体的に用意する
地域への当事者意識富山の現状や課題を、どれだけ自分ごととして捉えているか記事前半の事実から関心のあるテーマを1つ選び、自分の経験と結び付けて語れるようにする

なお、公務員の個人面接では、ひとつの話題に対して「そのとき、あなたは具体的に何をしたのですか」と2回、3回と深掘りされることが多いです。しかも富山県では個別面接を2回行うため、細部まで語れる実体験に根ざした答えを事前に用意しておきましょう。

本番までの準備6ステップ

ここまでの内容を、準備の手順に落とし込みます。

  1. 令和7年度(最新年度)の受験案内を読み、試験の段階と面接カードの記入項目を確認する
  2. 高校・大学生活の経験を棚卸しする。学業・課外活動・アルバイトから、話せる具体例を1つずつ用意する
  3. 7カテゴリーの代表質問に、それぞれ一言メモで答えを作る
  4. 自治体研究のインプットをする。この記事の前半部分を読み返し、志望分野に近い事実を2〜3個、自分の言葉で説明できるようにする
  5. 固有質問の材料を対応表から集め、「事実 → 自分の問題意識 → やりたいこと」の一続きの話に編む
  6. 声に出して練習し、答えるたびに「ここを掘られたら何と返すか」を書き足していく

優先順位に注意

ステップ4〜5の自治体研究は、あくまで他の受験生と差をつけるための工程です。時間がない場合は、ステップ2の経験の棚卸しと、その経験を県の仕事へどうつなぐかという自己分析を優先してください。自分のことを語れない状態で県の知識だけを増やしても、面接の評価にはつながりません

なお、面接対策を独学かつ最短ルートで仕上げたい場合は、富山県庁専用の面接想定問答集を使う選択肢もあります。

富山県の採用面接で出題が想定される質問について、1問ごとに回答例・質問の意図・NG回答までをわかりやすく解説しているので、面接での受け答えをより具体的にイメージできるようになります。特に試験本番までに時間がない方は、必要に応じてご活用ください。

富山県庁の想定問答集を見る

さいごに

富山県の上級試験は、個別面接が配点の半分以上を占め、しかもすべての種目に合格基準点が設けられています

筆記だけでも面接だけでも合格には届かず、どの科目も一定の水準で仕上げることが求められる試験です。だからこそ、人口が減り、担い手不足が進む富山でこれから何をしたいのかを、自分の言葉で語れるようにしておくことが力になります。

経験の棚卸しと富山県研究を早めに始め、面接官の問いに一つずつ答えられる形にしていきましょう。