栃木県庁では、大学卒業程度(小中学校事務)・大学卒業程度(行政・行政(福祉型)・警察行政)・大学卒業程度(行政(早期枠))・高校卒業程度の区分で、論文・作文試験が実施されています。近年は、行政、福祉、警察行政、小中学校事務、早期枠、県政課題など、自治体の重点施策や職員としての姿勢と結びついたテーマが出題されています。
本記事では、栃木県職員採用試験の論文・作文試験について、試験概要、過去問、出題傾向、対策方法をまとめています。まずは自分が受験する区分の過去問を確認し、設問で問われている視点をつかんでください。
論文・作文試験の概要
受験区分ごとの試験形式・文字数・試験時間
以下は、栃木県庁で実施されている主な論文・作文試験の実施条件です。年度により変更される可能性があるため、出願時には必ず最新の受験案内も確認してください。
| 区分 | 形式 | 試験時間 | 文字数 |
|---|
| 大学卒業程度(小中学校事務) | 論文 | 90分 | 1100字程度 |
| 大学卒業程度(行政・行政(福祉型)・警察行政) | 論文 | 90分 | 1100字程度 |
| 大学卒業程度(行政(早期枠)) | 論文 | 90分 | 1100字程度 |
| 高校卒業程度 | 作文 | 60分 | 800字程度 |
論文・作文試験の過去問
以下に、栃木県職員採用試験の論文・作文試験の過去問を、年度・区分別に整理します。まずは受験予定の区分を確認してください。
大学卒業程度(小中学校事務)の過去問
- 問題形式:論文
- 試験時間:90分
- 文字数:1100字程度
小中学校事務
過去問を表示
解答例を読む
2025(令和7)年度
公共交通サービスの利用促進について
2024(令和6)年度
格差社会について
2023(令和5)年度
若い世代の人口増加に向けた取組について
2022(令和4)年度
地域社会の持続的な発展について
2021(令和3)年度
出産、子育てしやすい環境づくりについて
2020(令和2)年度
医療従事者等に対する差別・偏見の解消に向けた取組について
2019(令和元)年度
選挙投票率の向上について
2018(平成30)年度
大規模な災害の発生に備え、ハード・ソフト両面からの防災・減災対策等を行うことは、安全で快適な県民生活を確保していく上で大変重要となっています。そこで、栃木県として災害に強い地域づくりにどのように取り組んでいくべきか、あなたの考えを述べなさい。
※ 大学卒業程度(行政)と同一問題
2017(平成29)年度
交通・情報通信技術の飛躍的発展に伴い、人、もの、情報の移動が活発化し、経済、文化、スポーツなどあらゆる面でグローバル化が進展し、社会情勢が大きく変化しています。こうした国際化が進む中で、栃木県としてどのような取組が必要か、あなたの考えを述べなさい。
※ 大学卒業程度(行政)と同一問題
大学卒業程度(行政・行政(福祉型)・警察行政)の過去問
- 問題形式:論文
- 試験時間:90分
- 文字数:1100字程度
行政・行政(福祉型)・警察行政
過去問を表示
解答例を読む
2025(令和7)年度
オーバーツーリズムの解決について
2024(令和6)年度
高齢化の進行について
2023(令和5)年度
男女共同参画の推進について
2022(令和4)年度
高齢者がいきいきと暮らせるとちぎの実現に向けた取組について
2021(令和3)年度
地域活性化対策について
2020(令和2)年度
緊急事態宣言解除後の社会経済活動の本格化に向けた取組について
2019(令和元)年度
本県は、人口100人当たりの自動車保有台数が群馬県、茨城県に次いで全国第3位(自動車検査登録情報協会の統計情報:2017)となるなど、県民にとって自動車が日常生活を支える重要な移動手段となっています。一方で、高齢化の進展に伴い、高齢者(65歳以上)が被害者となる交通事故の割合が高い状況にある(高齢事故死者数の半数が歩行中に事故に遭っている)ことに加え高齢運転者による交通死亡事故も全国で相次いで発生しており、深刻な社会問題となっています。そこで、高齢者の事故を防止するために、県はどのように取り組んでいくべきか、あなたの考えを述べなさい。
2018(平成30)年度
大規模な災害の発生に備え、ハード・ソフト両面からの防災・減災対策等を行うことは、安全で快適な県民生活を確保していく上で大変重要となっています。そこで、栃木県として災害に強い地域づくりにどのように取り組んでいくべきか、あなたの考えを述べなさい。
2017(平成29)年度
交通・情報通信技術の飛躍的発展に伴い、人、もの、情報の移動が活発化し、経済、文化、スポーツなどあらゆる面でグローバル化が進展し、社会情勢が大きく変化しています。こうした国際化が進む中で、栃木県としてどのような取組が必要か、あなたの考えを述べなさい。
2016(平成28)年度
地方自治体と民間企業との協働について
2015(平成27)年度
日本の平成27年度一般会計歳出予算(総額96.3兆円)において、社会保障関係費(年金、医療、介護、生活保護費、社会福祉費、保険衛生対策費、雇用労災対策費)は過去最大の31.5兆円となり、全体の32.7%を占めています。将来的にも更なる増加が予測されているなか、限られた財源で対応しなければならない行政としてはどのような取組を行うべきでしょうか。あなたの考えを述べてください。
2014(平成26)年度
スポーツを活用した地域振興について
2013(平成25)年度
地域ブランド力の向上について
2012(平成24)年度
あなたが考える「人づくり」について、論じてください。
2011(平成23)年度
地球温暖化の進行など、環境問題は一層深刻になることが懸念されています。このような中、かけがえのない環境を次世代に引き継いでいくために行政の果たすべき役割について、あなたの考えを述べてください。
2010(平成22)年度
中央集権型のシステムから、地方分権型のシステムへの転換を一層推し進めるため、国と地方の役割分担の見直しなど、さまざまな議論が行われています。そこで地方分権改革についてのあなたの考えを述べてください。
大学卒業程度(行政(早期枠))の過去問
- 問題形式:論文
- 試験時間:90分
- 文字数:1100字程度
行政(早期枠)
過去問を表示
解答例を読む
2025(令和7)年度
若者の行政への参画について
2024(令和6)年度
「官民連携」による地域課題の解決について
2023(令和5)年度
未来技術を活用した地域課題の解決について
2022(令和4)年度
防災・減災対策について
2021(令和3)年度
デジタル技術の活用による地域課題の解決に向けた取組について
2020(令和2)年度
新しい生活様式の定着に向けた取組について
2019(令和元)年度
人手不足対策について
2018(平成30)年度
※ 募集なし
高校卒業程度の過去問
- 問題形式:作文
- 試験時間:60分
- 文字数:800字程度
行政・警察行政・小中学校事務
過去問を表示
解答例を読む
2024(令和6)年度
公務員として取り組みたい仕事
2023(令和5)年度
人とのコミュニケーションについて思うこと
2022(令和4)年度
あなたがこれまでに挑戦したことと、そこから学んだこと
2021(令和3)年度
あなたが学校生活・社会生活での体験から学んだこと
2020(令和2)年度
公務員として働く上で心がけるべきこと
2019(令和元)年度
人との関わりを通して学んだこと
2018(平成30)年度
働くことの意味について
2017(平成29)年度
私を成長させた出来事や経験について
出題傾向と頻出テーマの分析
栃木県庁の論文・作文試験では、一般的な社会課題をそのまま論じるのではなく、栃木県の行政課題に引き寄せて考える力が重要です。過去問を確認すると、自治体の重点施策や地域課題を踏まえたうえで、具体的な取組を述べる問題が多く見られます。
大学卒業程度(小中学校事務)の出題傾向
- 頻出テーマ:人口減少・移住定住・地域活性化
- 設問の特徴:2025(令和7)年度の問題を見ても、自治体の具体的な政策課題を題材に、課題整理と取組提案を求める形式が目立つ
- 答案のポイント:全国的な一般論に寄せすぎず、地域特性、対象者、行政が取り組む理由、期待される効果をセットで示す
大学卒業程度(小中学校事務)の予想テーマ解答例
大学卒業程度(行政・行政(福祉型)・警察行政)の出題傾向
- 頻出テーマ:県民の安全を支える警察事務の役割
- 設問の特徴:2025(令和7)年度の問題を見ても、自治体の具体的な政策課題を題材に、課題整理と取組提案を求める形式が目立つ
- 答案のポイント:全国的な一般論に寄せすぎず、地域特性、対象者、行政が取り組む理由、期待される効果をセットで示す
大学卒業程度(行政・行政(福祉型)・警察行政)の予想テーマ解答例
大学卒業程度(行政(早期枠))の出題傾向
- 頻出テーマ:子育て・教育・若者支援、人口減少・移住定住・地域活性化
- 設問の特徴:2025(令和7)年度の問題を見ても、自治体の具体的な政策課題を題材に、課題整理と取組提案を求める形式が目立つ
- 答案のポイント:全国的な一般論に寄せすぎず、地域特性、対象者、行政が取り組む理由、期待される効果をセットで示す
大学卒業程度(行政(早期枠))の予想テーマ解答例
高校卒業程度の出題傾向
- 頻出テーマ:県民の安全を支える警察事務の役割
- 設問の特徴:2024(令和6)年度の問題を見ても、自治体の具体的な政策課題を題材に、課題整理と取組提案を求める形式が目立つ
- 答案のポイント:全国的な一般論に寄せすぎず、地域特性、対象者、行政が取り組む理由、期待される効果をセットで示す
高校卒業程度の予想テーマ解答例
対策と勉強法のポイント
論点整理・文章構成のコツ
- 栃木県の課題に引き寄せる:出題テーマを全国的な一般論で終わらせず、自治体の施策や地域特性と結びつける
- 施策は具体的に書く:対象者、実施主体、支援方法、連携先、期待される効果まで整理する
- 制限時間内の構成を固定する:現状、課題、具体策、効果、職員としての姿勢の順にまとめる
- 受験区分ごとの役割を意識する:大卒・高卒・社会人・障害者対象など、区分ごとに求められる視点を答案に反映する
情報収集と自治体研究のポイント
栃木県庁の論文・作文対策では、栃木県公式HPに加えて、重点戦略、防災、福祉、教育、産業・観光、移住定住などの施策を確認しておくことが大切です。特に、過去問で繰り返し問われているテーマについては、現状・課題・具体策・期待される効果を短く整理し、答案の中で自治体職員としての視点を示せるようにしておきましょう。
本番までの対策フロー
- 受験区分の過去問を読み、出題形式と頻出テーマを確認する
- 栃木県の施策を調べ、頻出テーマと関連する行政課題を整理する
- 各テーマについて、現状・課題・具体策・期待される効果を短くメモする
- 制限時間内に答案を書き、抽象論で終わっていないかを確認する
- 最後に、栃木県職員としてどのように貢献したいかが伝わる表現に整える
論文・作文試験を通じて問われるのは、知識だけでなく、社会を見つめる目と自らの考えを整理する力です。栃木県の未来を支える公務員としての第一歩に向けて、日々の努力がきっと実を結ぶことを願っています。焦らず、自分のペースで、丁寧に準備を進めていってください。
(過去問引用:栃木県公式HP)
あわせて読みたい