福岡県庁|論文・作文|過去問まとめ【出題傾向・頻出テーマ分析あり】

福岡県庁では、大学・短大・高卒・職務経験者など、多様な学歴・経歴に応じた試験区分を設けて職員を採用しており、論文・作文試験はその中でも人物評価に直結する極めて重要な選考項目です。本記事では、福岡県庁の論文・作文試験の概要や出題傾向、過去のテーマ一覧を網羅的にまとめ、受験対策に役立つ情報を提供します。


論文・作文試験の概要

受験区分ごとの試験形式・文字数・試験時間

以下は、福岡県庁で実施されている各区分における論文・作文試験の実施条件です。

区分試験形式試験時間文字数
大学卒業程度(Ⅰ類)論文90分約1,200字
短大卒業程度(Ⅱ類)論文非公表非公表
高校卒業程度(Ⅲ類)作文非公表非公表
民間企業等職務経験者論文2題(1次・2次)1次:90分/2次:非公表非公表

頻出テーマと出題傾向の分析

社会問題・地方課題・自己PR型などのテーマ分類

福岡県庁の論文・作文試験では、全国的な社会問題から県内特有の地域課題まで幅広いテーマが出題される傾向があります。以下に、主な出題パターンを分類して紹介します。

  • 社会問題型
    • 地球温暖化・環境対策
    • 児童虐待・貧困の連鎖
    • 高齢化・自殺対策など
  • 地方課題型(福岡県固有の課題)
    • 外国人誘客や観光振興
    • 中山間地域の人口減少
    • 地域コミュニティの機能低下 など
  • 自己PR・職業観型
    • 理想の公務員像
    • 自己の経験・挫折と成長
    • 県職員としての目標・抱負
  • 国策・法律関連型
    • SDGs、女性活躍推進法、地方創生
    • まち・ひと・しごと創生法、こども基本法 等

こうしたテーマは、年ごとに情勢や行政の重点施策に沿って出題されることが多いため、ニュースや県の施策に日頃から注目する姿勢も重要です。

頻出分野の解説(地方創生、少子化、災害対策など)

特に出題頻度の高い分野は以下のとおりです。これらは複数年度にわたり継続的に出題されており、重点対策領域として意識的な準備が必要です。

  • 地方創生・人口減少対策
    • 中山間地域の活性化
    • 若者・女性の定着促進
    • 地方移住支援・雇用創出など
  • 少子化・子ども支援
    • こども家庭庁創設関連
    • 教育格差・ひとり親支援
    • 子どもの貧困対策・児童虐待防止
  • 防災・減災・災害対応
    • 九州北部豪雨後のインフラ整備
    • 地域防災力の強化
    • 避難支援・防災啓発活動
  • 働き方改革・ジェンダー平等
    • 男性の育児休業取得促進
    • ワークライフバランス
    • 女性活躍推進と法整備対応

これらの分野は、行政職に限らず教育行政・警察行政・経験者試験でも横断的に出題されているため、受験区分を問わず対策することが重要です。


過去の出題テーマ一覧

大学卒業程度(Ⅰ類)

  • 問題形式:論文
  • 試験時間:90分
  • 文字数:1200字

行政

2023(令和5)年度

・課題1
福岡県では、「世界から選ばれる福岡県の実現」に向けて、海外からの誘客促進に取り組んでいるところです。本県における外国人の延べ宿泊者数は、2019年は前年比26.6%増の426万人となり、堅調に増加していましたが、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う海外からの入国制限等の影響により、2020年は前年比85.4%減の62万人、2021年は前年比83.3%減の10万人と激減しました。こうした中、本年4月に海外からの入国者の水際対策が廃止されたことに伴い、激減した観光客を取り戻すことが喫緊の課題となっています。そこで、県内の都市部・地方部を問わず、福岡県を訪れる外国人旅行者を増やし、あわせて旅行消費額を拡大するために、県としてどのような戦略を立て、具体的にどのように取り組んでいくべきか、あなたの考えを述べなさい。

・課題2
近年、全国的に、人口減少や少子高齢化等による担い手不足、個人の価値観の多様化、新型コロナウイルス感染症の感染拡大などによって、都市部だけでなく地方部においても地域コミュニティ(※)の持つ自治機能が低下しています。福岡県においても、地域コミュニティにおける地縁的共同体意識が希薄化し、地域のまとまりの力が弱体化することなどにより、今まで地域で解決できていたことへの対応が困難となっています。そこで、地域コミュニティの持つ自治機能が低下することにより生じる問題を述べた上で、その問題を解決するため、行政としてどのような取組を行えばよいか、あなたの考えを述べなさい。

※ 地域コミュニティ
自治会(町内会)、子ども会、地区防犯組織、消防団など、共通の生活地域において何らかの共通の属性及び仲間意識を持ち、相互にコミュニケーションを行っているような集団を指す。

2022(令和4)年度

・課題1
福岡県の雇用情勢は、全体としては厳しさが見られるものの、介護・福祉、建設、運輸等の業種については、依然として人材不足の状況が続いており、求人と求職のミスマッチが見られます。本県では、「誰もが住み慣れたところで働く、長く元気に暮らす、子どもを安心して産み育てることができる」地域社会づくりを進めています。将来の労働力人口の減少が見込まれる中、若者、女性、中高年、高齢者、障がいのある人など様々な立場の人が、在職者のみならず、求職活動中の方、様々な事情で求職活動ができていないが就業を希望する方も含めて、「誰もが住み慣れたところで働く」を実現するため、行政として取り組むべきことはどのようなことがあるか、あなたの考えを述べなさい。

・課題2
総務省の発表によると、2021年10月1日時点における日本の総人口の推計は、前年比64万4千人(0.51%)減の1億2550万2千人となり、1950年以降過去最大の減少となりました。福岡県においても、2020年に約514万人であった人口が2040年には約470万人まで減少することが予測されています。そこで、人口減少の要因を踏まえつつ、福岡県で人口減少が進むことにより生じる問題を述べた上で、その問題を改善・解決するため、行政として取り組むべきことはどのようなことがあるか、あなたの考えを述べなさい。

・課題3
近年、全国各地で自然災害が頻発し、甚大な被害が生じています。本県においても、平成29年の九州北部豪雨から5年連続で被災しており、行政として、防災・減災対策をしっかり進めることが重要です。県民の防災意識の向上、避難支援の強化、防災啓発活動の推進、災害に強いインフラの整備など、取り組むべき対策は多くありますが、あなたが福岡県職員に採用された場合、特に進めたい対策(※)について、それを進める際に生じる課題、解決方法にも触れつつ、あなたの考えを述べなさい。
※特に進めたい対策については、上記に例示している対策以外でも構いません。

2021(令和3)年度

・課題1
気候変動問題への危機感が世界的に強まる中、政府は、今年4月に、2030年度に温室効果ガスを2013年度から46%削減することを目指す新たな目標を掲げました。福岡県においても、温室効果ガスの削減など、地球温暖化対策をさらに推進するため、「福岡県地球温暖化対策実行計画」を策定し、取組を進めています。そこで、温室効果ガスの削減について、よりスピード感を持って進めていくためには、どのような取組が有効か、行政、産業界、家庭それぞれの視点からあなたの考えを述べなさい。

・課題2
児童虐待に関する相談件数は増加の一途をたどっており、全国の児童相談所が令和元年度中に児童虐待相談として対応した件数は、過去最多の193,780件を記録しました。また、子どもの命が失われる痛ましい事件も後を絶ちません。児童虐待を防止するためには、行政・教育・医療機関等が連携し、社会全体で取り組む必要がありますが、児童虐待の発生予防、児童虐待発生時の対応及び虐待を受けた子どもの自立支援の観点から、行政機関が推進すべき取組について、あなたの考えを具体的に述べなさい。

2020(令和2)年度

・課題1
「第4次産業革命」とも呼ぶべき、IoT、ビッグデータ、ロボット、人工知能(AI)等による技術革新が、従来にないスピードで進行しています。こうした技術革新は、医療、福祉分野等の日常生活から産業活動までの広範囲に影響を及ぼし、社会経済システム全般に大きな変革をもたらす可能性があります。そこで、今後こうした技術について、どの分野でどのように活用できるか、それに対して福岡県としてどのような取組を行うべきか、あなたの考えを述べなさい。

・課題2
2019年末に中国武漢市で新型コロナウイルスの感染者が発見されてから、感染は世界に拡大し、我が国においても本年4月に緊急事態宣言が発令されました。これに伴い、新型コロナウイルス感染を避けるための行動自粛が広がり、地域経済に深刻な影響を与えています。福岡県においても、新型コロナウイルス感染症緊急対策の一つとして「地域経済の回復と社会構造の変革」を掲げ、さまざまな施策を行っています。そこで、新型コロナウイルス感染症が、福岡県の地域経済に対しどういう影響をもたらしているのか述べるとともに、それに対してどのような施策を行うべきか、あなたの考えを述べなさい。

2019(令和元)年度

・課題1
日本全国の在留外国人数は、平成24年~29年の5年間で約50万人増加し、250万人を超え、このうち福岡県内の在留外国人数も同じく約2万人増加し、7万人を超えました。このような中で、新たな外国人材受入れのための在留資格を創設するため、「出入国管理及び難民認定法」などの改正法が平成31年4月1日に施行され、今後は、これまで以上に外国人労働者の日本での就労が見込まれることとなります。そこで、外国人就労者を受け入れるにあたって、文化の違いなどに基づく生活面等の課題を述べるとともに、多文化共生社会を目指す中で地方公共団体が果たすべき役割について述べなさい。

・課題2
地方公務員法第三十条には、地方公務員としての服務の根本基準として「すべて職員は、全体の奉仕者として公共の利益のために勤務し、且つ、職務の遂行に当つては、全力を挙げてこれに専念しなければならない」と規定されています。これを踏まえたうえで、次の(1)及び(2)について、あなたの考えを述べなさい。

(1)あなたが目指す公務員像
(2)「(1)」を達成するために福岡県職員として行いたいこと

2018(平成30)年度

今月3日、総務大臣主催の研究会である「自治体戦略2040構想研究会」の第二次報告において、我が国が本格的な人口減少と高齢化を迎える中、自治体においても労働力の厳しい供給制約を共通認識として業務のあり方を変革し、従来の半分の職員数でも自治体として担うべき機能を発揮することができる「スマート自治体への転換」が提起されました。今後、福岡県においても、質の高い行政サービスを、より少ない職員数で提供していくためには、有為な人材の確保がこれまで以上に重要となりますが、少子化に伴う受験年齢層の人口の減少や民間企業の採用拡大等により、県職員の採用を取り巻く環境は厳しくなっています。そこで、今後も福岡県が有為な人材を確保していくためにはどのような手段が有効か、あなたの考えを述べなさい。

2017(平成29)年度

平成18年の自殺対策基本法の施行を契機として、年間自殺者数は平成22年以降7年連続して減少し、平成24年には15年ぶりに3万人を下回るなど、我が国の自殺防止対策には一定の効果がみられますが、依然として年間自殺者数が2万人を超えるという深刻な状況にあります。自殺死亡率(人口10万人当たりの自殺者数)の推移をみると、全体としては低下傾向にあるものの、20歳未満は概ね横ばいとなっています。また、若年者は死因に占める自殺の割合が高く、若年者の自殺防止対策が課題となっています。そこで、このような状況を踏まえ、若年者が自殺に追い込まれることのない社会を実現するにはどのような取組が必要か、あなたの考えを述べなさい。

2016(平成28)年度

我が国の女性の就業率は増加する一方、出産や育児などを理由に就業継続やキャリアアップを諦める女性がいまだ多く存在しています。また、指導的地位にある女性の割合は低い水準にとどまるなど、女性の活躍推進のためには様々な課題が存在しています。こうした中、女性の職業生活における活躍を推進するため、本年4月に「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」が全面施行されました。そこで、働く場面で活躍したいという希望を持つすべての女性が、その個性と能力を十分に発揮できる社会を実現するためにはどのような取組が必要か、あなたの考えを述べなさい。

2015(平成27)年度

本年7月、福岡県を含む8県11市で世界遺産登録に取り組んでいた「明治日本の産業革命遺産」が、ユネスコ世界遺産委員会での審議を経て世界遺産に登録されました。本遺産は、日本の産業化が世界史的観点から極めて重要であることを証明するもので、複数の分散した建造物や遺跡に密接な関連性があり、遺産群全体で一つの価値ある資産として評価されています。この世界遺産登録が地域に与える影響を考察するとともに、地域の活性化に結び付けるためにはどのような取組を行えばよいか、あなたの考えを述べなさい。

2014(平成26)年度

平成26年版子ども・若者白書(内閣府)によると、我が国の18歳未満の子どもの相対的貧困率は、15.7%です。また、ひとり親世帯の相対的貧困率は5割を超えており、OECD加盟国中、最も高い水準になっています。さらに、世帯の所得によって義務教育終了後の子どもの修学状況に差異があるなど、将来的な貧困につながる、いわゆる「貧困の連鎖」が見られます。このような深刻な状況を受け、今年の1月に「子どもの貧困対策の推進に関する法律」が施行されました。そこで、今後、子どもの将来が、子どもの生まれた環境に左右されない社会をつくるためには、あなたはどのような行政施策が必要と思うか、上記の法律が制定された背景を考察しつつ、あなたの考えを述べなさい。

2013(平成25)年度

ワーク・ライフ・バランスの実現、すなわち、一人ひとりがやりがいや充実感を感じながら働き、仕事上の責任を果たすとともに、子育て・介護の時間や、家庭、地域、自己啓発などのための時間を確保することは、幸せを実感し、豊かな人生を送る上で大切なことであり、企業にとっても、優れた人材の確保・定着につながるものです。このようなワーク・ライフ・バランスの実現のためにはどのような取り組みが必要か、あなたの考えを述べなさい。また、行政の役割について、考えられることを述べなさい。

2012(平成24)年度

少子・高齢化が進み、人口減少時代に突入している我が国では、消費は減少し、内需による経済成長は限定的となっています。一方、中国、インド、ASEANなどアジア地域の経済成長は目覚ましく、世界経済を牽引するまでになっています。今後、成長するアジアの活力を取り込み、福岡県の経済が継続して発展するためには、どのような行政(国、県)施策が必要と思うか、あなたの考えを述べなさい。

2011(平成23)年度

平成23年版高齢社会白書によれば、高齢者の社会的孤立が進んでいる実態が明らかとなったが、この背景及び問題点等について考察するとともに、解消・防止に向けてどのような行政(国、地方自治体)施策が必要と思うか、あなたの考えを述べなさい。

2010(平成22)年度

・1次試験
あなたが、福岡県職員となって、最も挑戦したい分野の仕事は何ですか。また、あなたは、その仕事にどのように取り組み、どのような貢献ができると思いますか。あなたのこれまでの経験や体験等を踏まえ、自分のセールスポイントを交えながら述べなさい。

・2次試験
我が国の雇用情勢は依然として厳しい状況が続いており、雇用の確保は大きな課題となっています。特に福岡県の完全失業衣び有効求人倍率は他県と比べて悪い状況にあります。このような状況を踏まえて、雇用情勢を好転させるためには、どのような行政(国、本県)施策を行えばよいと思うか、あなたの考えを述べなさい。

2009(平成21)年度

・1次試験
あなたが、県職員として福岡県の発展のために取り組みたいと思うことは何ですか。また、あなたはその取組において、どのように貢献できると思いますか。あなたのこれまでの経験や体験等を踏まえ、自分のセールスポイントを交えながら述べなさい。

・2次試験
2011年に九州新幹線鹿児島ルートが全線開通予定であるが、これを福岡県の振興につなげていくためには、福岡県がどのようなことを行えばよいと思うか、あなたの考えを述べなさい。

2008(平成20)年度

・1次試験
あなたが考える福岡県の魅力と取組を要すると考える課題は何ですか。その魅力をさらに高めるために、また、課題を克服するために、あなたは県職員として、どのように貢献できると思いますか。あなたのこれまでの具体的な体験や経験等を踏まえ、セールスポイントを交えながら述べなさい。

・2次試験
地方財政が厳しい状況において、福岡県においても平成19年7月に策定した「福岡県行政改革大綱」に基づき、少数精鋭体制の確立をはじめ、NPO等多様な主体との協働、組織の見直し、職員・職場の活性化などに取り組み、より一層の業務の効率化、行政サービスの向上に努めています。今後、更なる行政改革を進める上で、どのようなことに力を入れて行くべきか、あなたの考えを述べなさい。

教育行政

2023(令和5)年度

2023年G7教育大臣会合(※1)において、G7が目指す取組の方向性の一つとして、「コロナ禍を経た学校の役割の発揮とICT(※2)環境整備」と示されました。この方向性の実現に向けて、教育行政職員としてどのように取り組みたいか、あなたの考えを述べなさい。

※1 令和5年5月に開催されたG7広島サミット(主要国首脳会議)の関係閣僚会合として、令和5年5月12日~15日に開催されたG7各国の教育担当大臣による会合
※2 Information and Communication Technology(情報通信技術)の略

2022(令和4)年度

福岡県教育委員会では、次代を担う「人財」育成の基盤となる学校教育について、その振興のための施策の基本的な方向性や考え方、重点的に取り組む施策等を示した「福岡県学校教育振興プラン」を令和4年3月に改定しました。このプランでは、下に示すとおり11の施策の柱を設定しています。あなたが教育行政の職員として取り組んでみたい施策を、11の柱から一つ選び、それを選んだ理由を述べなさい。その上で、その施策を推進するために、どのような取組を行っていくべきか、あなたの考えを述べなさい。

<福岡県学校教育振興プランに示された11の施策の柱>

  1. 学力の向上
  2. 体力の向上・健康教育の推進
  3. 豊かな心の育成
  4. いじめや不登校等への対応
  5. 特別支援教育の推進
  6. キャリア教育・職業教育の推進
  7. グローバル化等に対応した教育の推進
  8. 学校・家庭・地域の連携強化
  9. 今日的な教育ニーズへの対応と教育支援
  10. 教員の指導力・学校の組織力の向上
  11. 選ばれる県立高校づくり
2021(令和3)年度

人類が数多くの課題に直面する中、2015年に国連サミットで採択されたSDGs(※)に基づき、全ての人がそれぞれの立場から目標達成のために行動することが求められています。そこで、SDGsを踏まえた本県の課題を一つ挙げ、その解決に向けて教育行政の職員としてどのように取り組みたいか、あなたの考えを述べなさい。

※ SDGs(Sustainable Development Goals)・・持続可能な世界を実現するために2030年までに達成を目指す17の国際目標

  1. 貧困をなくそう
  2. 飢餓をゼロに
  3. すべての人に健康と福祉を
  4. 質の高い教育をみんなに
  5. ジェンダー平等を実現しよう
  6. 安全な水とトイレを世界中に
  7. エネルギーをみんなにそしてクリーンに
  8. 働きがいも経済成長も
  9. 産業と技術革新の基盤をつくろう
  10. 人や国の不平等をなくそう
  11. 住み続けられるまちづくりを
  12. つくる責任つかう責任
  13. 気候変動に具体的な対策を
  14. 海の豊かさを守ろう
  15. 陸の豊かさも守ろう
  16. 平和と公正をすべての人に
  17. パートナーシップで目標を達成しよう

警察行政

2023(令和5)年度

「県民の安全・安心の確保」に向けた警察活動を展開するには、県民の理解と協力が不可欠です。そのため、警察は県民の要望や意見を傾聴し、真摯に対応することが求められます。その一方で、妥当性のない申出や実現するための手段等が社会通念上不相当な要求もあり、警察に対するカスタマーハラスメント(※)も生じています。そこで、カスタマーハラスメントに対するあなたの意見を述べるとともに、警察行政職員として採用された場合、どのような点に心掛けて県民の要望や意見を把握し、業務に取り組んでいくのか、述べなさい。

(※)カスタマーハラスメントとは、顧客や取引先などからのクレーム・言動のうち、当該クレーム・言動の要求の内容の妥当性に照らして、当該要求を実現するための手段・態様が社会通念上不相当なものであって、当該手段・態様により、労働者の就業環境が害されるもの

2022(令和4)年度

あなたが、多くの職種の中から警察行政職員を志望した理由を述べなさい。また、デジタル化を始めとする現在の社会情勢を踏まえ、今後警察が直面すると考えられる課題を挙げるとともに、警察行政職員としてどのような取組を行っていきたいか、あなたの考えを述べなさい。

2021(令和3)年度

あなたが最も取り組むべきと考える福岡県の治安課題を挙げた上で、その理由を述べなさい。また、あなたが警察行政職員として採用された場合、その治安課題に対して、どのような取組を行っていきたいか、県民及び警察官との関係性を含め、具体的に述べなさい。

短大卒業程度(Ⅱ類)

  • 問題形式:論文
  • 試験時間:不明
  • 文字数:不明

行政

2023(令和5)年度

・課題1
本県では、県民がそれぞれスポーツをする、見る、支えることで、地域の活性化を図り、それがさらなるスポーツ振興につながるという好循環を生み出す「スポーツ立県福岡」の実現に向け、取組を進めています。年齢や性別、障がいの有無に関わらず、県民のだれもが、それぞれの体力や技術、興味・目的に応じてスポーツに親しむことにより、明るく、豊かで、活力のある生活を営むことを目指しています。そこで、「スポーツ立県福岡」を実現するために、行政としてどのような取組が必要か、あなたの考えを述べなさい。

・課題2
本年4月にこども家庭庁が創設されるのと同時に、こども基本法が施行されました。この法律は、こども施策の基本理念や基本となる事項を明らかにすることにより、こども施策を社会全体で総合的かつ強力に実施していくための包括的な基本法として制定されました。この法律の施行の背景には、少子化の進行や人口減少、児童虐待相談や不登校の件数が過去最多になるなど、こどもを取り巻く深刻な状況があり、また、近年のコロナ禍がそうした状況に拍車をかけていることから、本県においても、こどもに関する取組や政策を強力に進めていくことが急務となっています。そこで、すべてのこどもや若者が将来にわたって幸せな生活ができる社会を実現するためには、行政としてどのような取組が必要か、あなたの考えを述べなさい。

2022(令和4)年度

・課題1
福岡県では、平成29年に「福岡県障がいを理由とする差別の解消の推進に関する条例」を制定し、障がいの有無に関わらず、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会の実現を目指しています。福岡県が実施した県民ニーズ調査(2021年度)においては、障がいのある人が安心して生活できる社会を作るために行政に力を入れてほしいこととして、「障がいのある人の就職支援」「不当な差別的取扱いの禁止」「障がいのある人の社会参加」「快適に暮らせるまちづくり」などが求められています。これらの県民のニーズを踏まえた上で、共生社会を実現するために行政として具体的にどのようなことに取り組むべきかあなたの考えを述べなさい。

・課題2
本県の地域公共交通は、人口減少を背景とした利用者の減少、運転手不足による路線バスの廃止や減便などに加え、新型コロナウイルス感染症による移動需要の減少によって、今後存続が困難となることが懸念されます。住み慣れたところで「働く」「暮らす」「育てる」ことができる持続可能な地域公共交通の維持・確保のため、行政としてどのようなことに取り組むべきかあなたの考えを述べなさい。

2021(令和3)年度

・課題1
今年6月に育児・介護休業法が改正され、男性がより柔軟に育児休業を取得できるようになるなど、男性の育児休業取得を後押しする制度が整ってきています。令和元年度に福岡県が実施した県民意識調査によると、男女ともに8割を超える人が「男性も育児休業制度を活用すべき」と回答していますが、平成30年に子どもが生まれた人のうち、育児休業を取得した男性は1割にも達していません。そこで、男性の育児休業取得が進んでいない理由について考察するとともに、男女が責任を分かち合い、個性と能力を発揮することができる社会の実現に向け、男性の育児休業取得を推進するために、行政としてどのような取組を行う必要があるか、あなたの考えを述べなさい。

・課題2
新型コロナウイルス感染症の影響でテレワークが進んだことにより、企業においては、本社業務を地方に分散させたり、働く場所を選べる制度を取り入れるといった動きが広がっており、勤務地の選択肢が増えたことで、地方移住への関心が高まっています。福岡県では、従前から、地域社会の活性化や地域の担い手確保などのため、移住・定住を促進しています。個人や企業の働き方が変化している現在の状況を踏まえて、福岡県への移住・定住を進めていくためには、どのような取組が必要か、あなたの考えを述べなさい。

教育行政

2023(令和5)年度

近年、「教員の多忙化」が社会問題となっています。この問題の原因や背景について説明し、問題解決のために教育行政としてどのような取組を行えばよいか、あなたの考えを述べなさい。

2022(令和4)年度

本県では、小学生・中学生の7割、高校生・大学生の6割が、海外留学や海外で仕事をしたいと思っておらず(※)、「内向き志向」が指摘されています。今後、グローバル社会で活躍する青少年を育成するためには、どのような取組が必要か、あなたの考えを述べなさい。
※福岡県「青少年の健全育成に関する県民意識等調査(2020年度)」

2021(令和3)年度

近年、各地の学校で、校則の見直しの動きが広がっています。こうした状況を踏まえ、校則の意義と課題について、あなたの考えを述べなさい。

高校卒業程度(Ⅲ類)

  • 問題形式:作文
  • 試験時間:不明
  • 文字数:不明

行政

2023(令和5)年度

・課題1
あなたのこれまでの学校生活等で最も苦労したこと、大変だったことはどんなことですか。また、それをどのように乗り越えたかを述べるとともに、その経験をどのように仕事に活かしたいと思いますか、あなたの考えを述べなさい。

・課題2
あなたがこれまでに最も達成感を感じた出来事は何ですか。また、その経験から得たことをどのように仕事に活かしたいと思いますか、あなたの考えを述べなさい。

2022(令和4)年度

・課題1
あなたが、福岡県職員に採用されたら、どのような職員になりたいと思いますか。また、そのような職員になるためには、何が必要だと思いますか、あなたの考えを述べなさい。

・課題2
あなたが福岡県職員になったら、どのような福岡県にしていきたいですか。また、そのためには何が必要だと思いますか、あなたの考えを述べなさい。

・課題3
あなたがこれまでに失敗や挫折から学んだことは何ですか。また、福岡県職員になったら、それをどのように仕事に活かしていきたいですか。あなたの考えを述べなさい。

2021(令和3)年度

・課題1
公務員は、全体の奉仕者として公共の利益のために勤務することが求められますが、福岡県職員として、どのようなことを意識し、どのように役割を果たしていきたいか、あなたの考えを述べなさい。

・課題2
福岡県のどんなところに魅力を感じますか。また、より魅力のある福岡県となるためには、何が必要だと思いますか。あなたの考えを述べなさい。

教育行政

2023(令和5)年度

仕事を進める上でのコミュニケーションの意義について、あなたの考えを述べなさい。​

2022(令和4)年度

あなたが考える「社会人に求められる力」を述べた上で、その力を身に付けるために、どのように努力していくべきか、あなたの考えを述べなさい。

2021(令和3)年度

学校組織の一員として、自分の役割を果たすためには、どのような心掛けが必要か、あなたの考えを述べなさい。

警察行政

2023(令和5)年度

あなたの理想とする警察行政職員像を述べなさい。また、理想像に近づくためには不断の努力が必要となるが、今のあなたに何が備わっていて、何が不足しているのかを踏まえて、警察行政職員になる心構えを述べなさい。

2022(令和4)年度

警察行政職員に必要な心構えについて、あなたの考えを述べた上で、あなたが目指す警察行政職員像を具体的に述べなさい。

2021(令和3)年度

あなたが社会で働く上で大切だと思うことは何ですか。あなたの考えを述べるとともに、それを踏まえて、あなたはどのような警察行政職員になりたいかについて述べなさい。

民間企業等職務経験者

  • 問題形式:論文2題(1次試験・2次試験)
  • 試験時間:1次試験90分、2次試験不明
  • 文字数:不明

※ 職務経験論文の書き方
(1)、(2)、(3)は分けて記述することとし、それぞれの記述のはじめには、必ず(1)、(2)、(3)の番号を付すこと。

行政

2023(令和5)年度

・1次試験
(1)あなたのこれまでの民間企業等における職務経験を述べなさい。
(2)その中で、「もっとも成果を上げたと考える事例」と「その時期」を挙げ、その事例において「あなたが果たした役割」、「努力した点や創意工夫した点」、「得られた評価や能力・強み」などについて、具体的に述べなさい。
(3)(1)、(2)を踏まえて、あなたの職務経験、能力などを、県行政のどの分野で、どのように活かしていきたいか、県の施策を例に挙げて具体的に述べなさい。

2022(令和4)年度

・1次試験
(1) あなたのこれまでの民間企業等における職務経験を述べなさい。
(2) その中で、「もっとも成果を上げたと考える事例」と「その時期」を挙げ、その事例において「あなたが果たした役割」、「苦心した点や創意工夫した点」、「得られた評価や能力・強み」などについて、具体的に述べなさい。
(3) (1)、(2)を踏まえて、あなたの職務経験、能力などを、県行政のどの分野で、どのように活かしていきたいか、県の施策を例に挙げて具体的に述べなさい。

・2次試験
[課題1]
人口減少・少子高齢化が進む中山間地域等では、集落機能や生活サービス機能が低下し、住み慣れた地域で暮らし続けることが困難になることが危惧されています。その一方で、都市住民が農山漁村の持つ価値や魅力を再評価し、交流、移住を行う「田園回帰」と呼ばれる人の流れが起こっています。そこで、このような地域を活性化させ、住み慣れた地域で安心して暮らし続けることができるようにするために、行政として取り組むべきことはどのようなことがあるか、あなたの考えを述べなさい。

「中山間地域」・・・山間地及びその周辺の地域、そのほかの地理的条件が悪く、農業をするのに不利な地域

[課題2]
人口減少に伴う国内需要の縮小や労働力の減少、アジア諸国の成長に伴う消費市場の拡大、グローバル競争の激化、デジタル化技術の進展、経営者の高齢化に加え、新型コロナウイルス感染症の影響による新しい生活様式への対応等、県内中小企業を取り巻く環境は大きく変化しています。そのような状況の中、本県では更なる中小企業の成長発展を図るため、今年3月に「第3次福岡県中小企業振興基本計画」を策定し、支援に取り組んでいるところです。そこで、中小企業が果たしている役割を分析し、中小企業振興を行う意義を述べた上で、県内の中小企業をさらに成長させていくために、県として取り組むべきことはどのようなことがあるか、あなたの考えを述べなさい。

2021(令和3)年度

・1次試験
(1)あなたのこれまでの民間企業等における職務経験を述べなさい。
(2) その中で、「最近あなたが意欲的に取り組んだこと」と「その時期」を挙げ、その取組において、「苦心した点や創意工夫した点」、「得られた成果とあなたが果たした役割」、「身に付けた能力や強み」などについて、具体的に述べなさい。
(3)(1)、(2)を踏まえて、あなたの職務経験、能力などを、県行政のどの分野で、どのように活かしていきたいか、県の施策を例に挙げて具体的に述べなさい。

・2次試験
[課題1]
現在のコロナ危機を乗り越えて、安心して生活できる社会を取り戻すため、今後は感染防止対策の徹底はもちろんのこと、打撃を受けた地域経済の立て直しを進めていく必要があります。そこで、あなたが新型コロナウイルス感染症の影響を受けていると考える産業や業種を挙げ、現状認識を述べたうえで、立て直しを進めていくため、福岡県はどのような取組を行う必要があるか、あなたの考えを述べなさい。

[課題2]
福岡県知事は、今年4月に就任し、「福岡に立地したい、移住したい、観光に訪れてみたい、福岡県産品を食べてみたい、使ってみたいと思ってもらえるような、世界から選ばれる福岡県にしていきたい」と述べています。そこで、福岡県の現状、福岡県が持つ強みを述べたうえで、これから「世界から選ばれる福岡県」となるためには、具体的にどういった取組が必要か、あなたの考えを述べなさい。

2020(令和2)年度

・1次試験
(1)あなたのこれまでの民間企業等における職務経験を述べなさい。
(2)その中で、「もっとも成果を上げたと考える事例」と「その時期」を挙げ、その事例において「あなたが果たした役割」、「苦心した点や創意工夫した点」、「得られた評価や能力・強み」などについて、具体的に述べなさい。
(3)(1)、(2)を踏まえて、あなたの職務経験、能力などを、県行政のどの分野で、どのように活かしていきたいか、県の施策を例に挙げて具体的に述べなさい。

・2次試験
経済産業省が発表した2019年の家計消費支出に占めるキャッシュレス決済の比率は、過去最高の26.8%となったが、海外諸国と比較するとまだ低い状況にあります。キャッシュレス化のメリット、デメリットを挙げた上で、あなたが普及を推進する立場にあると仮定し、なぜ普及させるべきなのか、また行政が普及のために行う取組として、どのような取組が考えられるか、あなたの考えを述べなさい。

2019(令和元)年度

・1次試験
(1)あなたのこれまでの民間企業等における職務経験を述べなさい。
(2)その中で、「最近あなたが意欲的に取り組んだこと」と「その時期」を挙げ、その取組において「苦心した点や創意工夫した点」、「得られた成果とあなたが果たした役割」、「身に付けた能力や強み」などについて、具体的に述べなさい。
(3)(1)、(2)を踏まえて、あなたの職務経験、能力などを、県行政のどの分野で、どのように活かしていきたいか、県の施策を例に挙げて具体的に述べなさい。

・2次試験
人口減少の進行により、地域社会の活力低下が懸念されており、本県においても、地域の活性化のためには、交流人口や移住・定住人口の増大を図る必要があります。そこで、移住・定住を考えている人にアピールできる本県における地域の魅力を具体的に述べるとともに、福岡県に移住・定住したいと思ってもらうために必要な施策について、あなたの考えを述べなさい。

2018(令和30)年度

・1次試験
(1)あなたのこれまでの民間企業等における職務経験を述べなさい。
(2)その中で、「もっとも成果を上げたと考える事例」と「その時期」を挙げ、その事例において、「あなたが果たした役割」、「苦心した点や創意工夫した点」、「得られた評価や能力・強み」などについて、具体的に述べなさい。
(3)(1)、(2)を踏まえて、あなたの職務経験、能力などを、県行政のどの分野で、どのように活かしていきたいか、県の施策を例に挙げて具体的に述べなさい。

・2次試験
これからの超高齢社会・人口減少社会において、持続的な発展を図っていくためには、高齢者が年齢にかかわりなく、それぞれの意思と能力に応じて、仕事や社会参加などの場で活躍できる新しい社会づくりに取り組むことが必要です。「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律」(高年齢者等雇用安定法)においては、~中略~のいずれかの措置を実施することが定められています。職場における高齢者の雇用を進めるにあたって、行政はどのようなことを検討する必要があるか、あなたの考えを述べなさい。

2017(平成29)年度

・1次試験
(1)あなたのこれまでの民間企業等における職務経験を述べなさい。
(2)その中で、「最近あなたが意欲的に取り組んだこと」と「その時期」を挙げ、その取組において、「苦心した点や創意工夫した点」、「得られた成果とあなたが果たした役割」、「身に付けた能力や強み」などについて、具体的に述べなさい。
(3)(1)、(2)を踏まえて、あなたの職務経験、能力などを、県行政のどの分野で、どのように活かしていきたいか、県の施策を例に挙げて具体的に述べなさい。

・2次試験
あなたが現時点で最も重要と考える福岡県の課題1つを挙げ、そう考える理由について述べるとともに、その問題点と対応策について論じなさい。

2016(平成28)年度

・1次試験
(1)あなたのこれまでの民間企業等における職務経験を述べなさい。
(2)その中で、「もっとも成果を上げたと考える事例」と「その時期」を挙げ、その事例において「あなたが果たした役割」、「苦心した点や創意工夫した点」、「得られた評価や身に付けた能力・強み」などについて、具体的に述べなさい。
(3)(1)、(2)を踏まえて、あなたの職務経験、能力などを、県行政のどの分野で、どのように活かしていきたいか、県の施策を例に挙げて具体的に述べなさい。

・2次試験
少子高齢化や人口減少が進展すると、経済活動はもとより、持続的な社会保障制度や地域コミュニティの維持などに大きな影響を与えます。そのため、人口減少に歯止めをかけ、それぞれの地域を元気にするための地方創生が重要な課題となっています。そこで、福岡県内の4地域(北九州地域、福岡地域、筑後地域、筑豊地域)のうち一つを挙げ、その地域の現状の課題を述べた上で、その課題を克服し、地方創生を実現するためには、どのような取組が必要か、あなたの考えを述べなさい。

2015(平成27)年度

・1次試験
(1)あなたのこれまでの民間企業等における職務経験を述べなさい。
(2)その中で、「最近あなたが意欲的に取り組んだこと」と「その時期」を挙げ、その取組において、「苦心した点や創意工夫した点」、「得られた成果とあなたが果たした役割」、「身に付けた能力や強み」などについて、具体的に述べなさい。
(3)(1)、(2)を踏まえて、あなたの職務経験、能力などを、県行政のどの分野で、どのように活かしていきたいか、県の施策を例に挙げて具体的に述べなさい。

・2次試験
昨年11月に施行された「まち・ひと・しごと創生法」では、それぞれの地域で住みよい環境を確保して、将来にわたって活力ある日本社会を維持していくために、国、地方ともに、まち・ひと・しごと創生に関する総合的、計画的な施策を実施することとされています。このことに基づいて、現在福岡県では、まち・ひと・しごと創生の総合戦略について検討を行っており、~(中略)~各地域が持つ特色や資源を活かした産業振興に取り組むことで「魅力ある雇用の場」をつくることを、その基本目標の1つとして掲げています。そこで、「魅力ある雇用の場」とつくるという目標を達成するために、あなたなら福岡県職員としてどのような取組を行うか、考えを述べなさい。

2014(平成26)年度

・1次試験
(1)あなたのこれまでの民間企業等における職務経験を述べなさい。
(2)その中で、「最近あなたが意欲的に取り組んだこと」と「その時期」を挙げ、その取組において、「創意工夫を行ったこと」、「得られた成果とあなたが果たした役割」、「身に付けた能力や強み」などについて、具体的に述べなさい。
(3)(1)、(2)を踏まえて、あなたの職務経験、能力などを、県行政のどの分野で、どのように活かせると考えるのか、県の施策を例に挙げて具体的に述べなさい。

・2次試験
医療・介護・保育などの社会保障分野や、農業、エネルギー産業、公共事業などの分野は、民間の創意工夫が活かされにくい分野と言われてきました。このことは、これらの分野はやり方次第では、成長分野へと転換可能であり、また、良質で低コストのサービスや製品を国民に効率的に提供できる大きな余地が残された分野であることを意味しています。そこで、このような分野において、民間活力を引き出すための方策について、あなたの考えを述べなさい。

行政(DX)

2022(令和4)年度

・1次試験
(1)あなたのこれまでの民間企業等におけるデジタル技術を活用した事業の企画・立案又は情報システムの開発・管理などの職務経験を述べなさい。
(2)その中で、「もっとも成果を上げたと考える事例」と「その時期」を挙げ、その事例において「あなたが果たした役割」、「苦心した点や創意工夫した点」、「得られた評価や能力・強み」などについて、具体的に述べなさい。
(3)(1)、(2)を踏まえて、あなたの職務経験、能力などを、今後DXを推進していく県行政のどの分野で、どのように活かしていきたいか、県の施策を例に挙げて具体的に述べなさい。

・2次試験
地方を中心に、人口減少・少子高齢化、過疎化・東京圏への一極集中、地域産業の空洞化といった課題に直面しています。デジタル技術が急速に発展する中、デジタルは、こうした地方の社会課題を解決する鍵であり、新たな価値を生み出す源泉となっています。昨年11月、国は、「デジタル田園都市国家構想」を掲げ、デジタルの力で、地方の個性を活かしながら社会課題の解決と魅力の向上を図り、「地方に都市の利便性を、都市に地方の豊かさを」を実現して、全国どこでも誰もが便利で快適に暮らせる社会を目指すこととしました。本県においても、デジタル技術を効率的に活用することで、地方の個性を活かしながら活性化し、持続可能な社会を目指していく必要があります。そこで、あなたが考える福岡県の地方の課題や特性を挙げ、それに対して、デジタル技術の活用の観点から、福岡県はどのような取組を行う必要があるか、あなたの考えを述べなさい。


対策と勉強法のポイント

論点整理と構成力

論文・作文試験で高評価を得るためには、与えられた課題に対し、背景 → 問題点の指摘 → 解決策の提示 → 自身の姿勢や意欲の表明という一貫した構成を意識することが重要です。
特に、福岡県庁の出題では「行政課題を自分の言葉で捉え直す力」が問われる傾向が強いため、各テーマについて背景知識を押さえた上で、自分なりの論点を明確に示す練習が必要です。

また、原稿用紙ベースで1200字と比較的長文であるため、事前に構成メモを作成する習慣をつけておくと、本番でも時間を効率的に使うことができます。


論文・作文試験を通じて問われるのは、知識だけでなく、社会を見つめる目と自らの考えを整理する力です。福岡県の未来を支える公務員としての第一歩に向けて、日々の努力がきっと実を結ぶことを願っています。焦らず、自分のペースで、丁寧に準備を進めていってください。